JPH1055794A - 多孔質フイルム、電池セパレータ及び電池 - Google Patents

多孔質フイルム、電池セパレータ及び電池

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JPH1055794A
JPH1055794A JP8209455A JP20945596A JPH1055794A JP H1055794 A JPH1055794 A JP H1055794A JP 8209455 A JP8209455 A JP 8209455A JP 20945596 A JP20945596 A JP 20945596A JP H1055794 A JPH1055794 A JP H1055794A
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JP
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battery
porous film
skin layer
film
separator
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JP8209455A
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Yoshihiro Uetani
慶裕 植谷
Soji Nishiyama
総治 西山
Kiichiro Matsushita
喜一郎 松下
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 析出金属リチウムの成長による正極負極間の
デンドライトショートの発生頻度を少なくすることによ
り、異常発熱や充放電効率の低下を防ぐ。 【解決手段】 電池セパレータとして使用される多孔質
フイルムの少なくとも一方の表面に、フイルムの厚み方
向中央部よりも低い開孔率で且つ0.1%以上10%未
満の開孔率であるスキン層を形成する。この開孔率の小
さいスキン層により析出金属リチウムの正極側への到達
が有効に阻止されるので、正極負極間のデンドライトシ
ョートの発生頻度を小さくすることができる。上記スキ
ン層の厚みは0.001〜0.1μmとされるのがよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電池セパレータ等に好適
に用いられる多孔質フイルム、該多孔質フイルムからな
る電池セパレータ及び該セパレータを組み込んでなる電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】種々のタイプの電池が実用に供されてお
り、これらの電池には正・負極の短絡防止のために該両
極間にセパレータが介在させられる。最近、電子機器の
コードレス化等に対応する電池として、高エネルギー密
度、高起電力、自己放電の少なさから、リチウム電池が
注目を集めている。
【0003】このリチウム電池の正極構成材料として
は、(CF)n で示されるフッ化黒鉛、LiCoO2、LiNi
O2、LiM2O4、V2O5、CuO 、Ag2CrO4 等の金属酸化物、Ti
S2、CuS等の硫化物が知られている。一方、負極構成材
料としては、金属リチウム、リチウム合金、カーボンや
グラファイト等のリチウムイオンを吸蔵または吸着する
能力を有する材料、あるいはリチウムイオンをドーピン
グした導電性高分子等が知られている。また、電解液と
しては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、1,2−ジ
メトキシエタン、テトラヒドロフラン等の有機溶媒にLi
ClO4、LiPF6 、LiAsF6等の電解質を溶解した有機溶媒系
電解液が知られている。
【0004】かような材料から構成されるリチウム電池
は、外部短絡や、正・負極の誤接続、充電機の故障、誤
作動等により異常電流が流れた場合、これによって電池
温度が著しく上昇し、この電池を組み込んだ装置に熱的
なダメージを与えるおそれがある。
【0005】そこで、異常電流による電池温度の上昇に
際し、正・負極の短絡防止のために組み込んだセパレー
タの電気抵抗を増大させることにより電池反応を遮断
し、温度の過昇を防止して安全を確保することが提案さ
れている。このように電池の温度上昇に際し、電気抵抗
の増大により電池反応を遮断して温度の過昇を防止する
ことにより安全を確保する機能は一般にシャットダウン
特性(以下SD特性という)と呼ばれ、リチウム電池セ
パレータ等にとっては重要な特性である。
【0006】このようなSD特性を有するセパレータと
しては、例えば(a)多孔質フイルムの表面にヒューズ
材料(該多孔質フイルムよりも低融点の材料)を点在さ
せたもの(特開平1−18675号公報、特開平3−6
2449号公報)、(b)所定温度において実質的に無
孔構造に変化し得る多孔質層と該温度において多孔質構
造を維持し得る層からなる積層多孔質フイルム(特開昭
62−10857号公報、特開平4−181651号公
報)、あるいは(c)ポリエチレン(以下「PE」とい
う)とポリプロピレン(以下「PP」という)の混合物
からなる多孔質フイルム(特開平4−206257号公
報)が知られている。
【0007】これらのセパレータにおけるSD特性の発
現機構は次の通りである。(a)のセパレータは電池の
温度が所定の温度を超えた場合、ヒューズ材料が融解
し、この融解成分により多孔質フイルムの微細孔が閉塞
され、その結果、電気抵抗が増大し、それ以上の温度上
昇が防止されるのであり、また、(b)のセパレータは
電池の温度が所定の温度を超えた場合、一方の多孔質層
が無孔構造に変化することにより、電気抵抗が増大し、
それ以上の温度上昇が防止されるのであり、更に(c)
のセパレータは電池の温度が所定の温度を超えた場合、
PEが溶融し、このPEにより多孔質フイルムの微細孔
が閉塞され、その結果、電気抵抗が増大し、それ以上の
温度上昇が防止されるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のセ
パレータはいずれも正・負極間の電気伝導性を確保する
ために、多孔構造となっている。金属リチウムを負極と
して用いるリチウム2次電池では、充電の際に負極上に
リチウムを析出させる。また、負極にリチウムイオンを
吸蔵することのできるカーボンや黒鉛を用いる、いわゆ
るリチウムイオン(2次)電池では急速充電や過充電時
に、本来は析出しない金属リチウムが負極上に析出す
る。これらの負極上に析出した金属リチウムは析出量が
増えると、セパレータの孔内に侵入し、充電が進むにつ
れて成長し、遂には正極表面に到達し、いわゆるデンド
ライトショートに至る。このようなデンドライトショー
トが発生した部分は、他の部分よりも電気抵抗が極めて
小さいため、この部分に電流が集中し、ジュール熱によ
る発熱が極めて大きくなる。このため、電池温度が上昇
し、上記のSD特性によりセパレータの電気抵抗が増大
するが、デンドライトショートした部分は析出リチウム
により導通したままなので、電流が流れ続け、さらに発
熱し電池温度が上昇する。また、デンドライトショート
が発生すると、充電時にデンドライトショートした部分
に流れた電流は電池の充電反応に使われないので、放電
容量が低下し、充放電効率が低下してしまう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、多孔質フイルムの少なくとも一方の表面に特
定の開孔状態としたスキン層を形成することにより、上
記の問題点が解決できることを見い出し、本発明を完成
するに至ったものである。すなわち、本発明の多孔質フ
イルムは、多孔質フイルムの少なくとも一方の表面に、
フイルムの厚み方向中央部よりも低い開孔率で且つ0.
1%以上10%未満の開孔率であるスキン層を形成した
ことを主たる特徴とし、また本発明の電池セパレータは
かような構成の多孔質フイルムからなるものである。
【0010】本発明を構成する多孔質フイルムとして
は、PEまたはPPを成分とする多孔質フイルム、また
は、PEとPPの両方を成分として有する多孔質フイル
ムが好適に使用される。PEとPPの両方を成分とする
多孔質フイルムの場合には、その組成比は任意であり、
また、特開平7−216118号公報に示されるような
フイルムの厚さ方向においてその組成比が変化している
ものでもよく、使用する電池系に応じて適宜選択して使
用することができる。多孔質フイルムの作製は、上記公
報に記載されているようにフイルムの熱処理によりポリ
マーの結晶度を増大させ、次いでロール等で延伸するこ
とにより結晶部のラメラ間を破壊して微細孔を形成する
ことによって行なうことができる。
【0011】上記の多孔質フイルムの微細孔の寸法はそ
の長径が0.01〜3μm、短径が0.005〜1μm
の範囲のものが好適に用いられ、長径が0.01〜0.
5μm、短径が0.01〜0.3μmの範囲のものがさ
らに好適に用いられる。多孔質フイルム全体の開孔率
は、通常、20〜80%、好ましくは30〜60%の範
囲であるものが好適に使用される。ここで開孔率とは、
多孔質フイルムの厚み方向と垂直な平面でのフイルム面
積中に占める微細孔の面積(率)のことをいう。
【0012】本発明における多孔質フイルムは、通常2
0〜100μmの厚さのものが好適に用いられる。これ
は、フイルムが厚すぎるとセパレータ部分の電気抵抗が
大きくなり、また、電池体積中のセパレータの占める体
積が大きくなるため、電池の容量が小さくなってしまう
からである。また、フイルムが薄すぎると、フイルムの
強度が小さくなり、電池作製時にフイルムが破断して作
製できなかったり、電池作製後に電極のバリや微小異物
等でフイルムが破断して内部短絡を引き起こすおそれが
あるためである。
【0013】本発明では、該多孔質フイルムの少なくと
も一方の表面に、フイルムの厚み方向中央部よりも開孔
率の低いスキン層を有するものである。かかるスキン層
を形成するには、例えば、加熱ロールによるフイルムの
延伸による多孔質化に際して、フイルムの進行方向に配
置された3本の加熱ロールのうち中間の加熱ロールの回
転速度を低減させてその接触面を若干溶融することによ
って行なうことができる。
【0014】また、すでに作製された多孔質フイルムに
対してスキン層を形成するには、該フイルムの融点より
も5〜20℃程度低い温度に設定した加熱ロールを用
い、加熱ロールの回転速度をフイルムの走行速度よりも
低減させることによって同様に加熱ロールの接触面側に
スキン層を形成することができる。
【0015】上記いずれの場合でも、回転速度を低減さ
せる加熱ロールは回転させなくてもスキン層を形成する
ことができる。
【0016】しかして、上記のスキン層の開孔率は、
0.1%以上10%未満となるように調整されるのがよ
い。スキン層の開孔率が0.1%未満であると、多孔質
フイルムとしての機能が十分に発揮できず、10%を超
えると後述するスキン層による析出リチウムの正極への
到達を阻止できなくなるおそれがあるので、好ましくな
いものである。
【0017】本発明におけるスキン層は余り厚すぎると
フイルム全体の通気性が低くなり、電池の容量特性が維
持しにくくなる。また、スキン層が余り薄すぎると、使
用時にスキン層が他物体との摩擦等により剥離・破損し
てしまう可能性がある。例えば電池作製時に正負極との
摩擦によってスキン層が剥離・破損するおそれがある。
このため、本発明におけるスキン層の厚さは好ましくは
0.001〜0.1μm、さらに好ましくは0.01〜
0.05μmに設定される。
【0018】上述した本発明のスキン層付多孔質フイル
ムをリチウム2次電池用セパレータとして使用するに
は、リチウム2次電池を構成する正極、負極構成材料の
間に介在せしめて電池に組み込まれる。
【0019】電池に組み込んだときに、スキン層が正極
側に配置されるように多孔質フイルムを正極負極間に介
在させることが好ましい。すなわち、開孔率の小さなス
キン層の側を正極側に向けて介在させることにより、充
電時に負極上に析出した金属リチウムが多孔質フイルム
の孔内へ侵入してもスキン層の開孔率が小さいため、成
長した析出リチウムの正極表面側への到達を有効に阻止
することができる。
【0020】この場合には、スキン層はフイルムの一方
の表面だけに設けられていてもよいため、フイルムの通
気性を必要以上に低下させることもない。勿論、多孔質
フイルムの両面に上述のスキン層を形成しても本発明の
主旨を損なうものでないことはいうまでもない。
【0021】
【実施例】正極活物質としてコバルト酸リチウム、導電
材として炭素粉末および結着材としてフッ素樹脂粉末を
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に加えてスラリ
ーを調製し、このスラリーを厚さ25μmのアルミ箔上
に塗布した後、100℃で乾燥しNMPを除去し、ロー
ルプレスにて圧着し正極を作製した。負極活物質として
黒鉛、結着材としてフッ素樹脂粉末をNMPに加えてス
ラリーを調製し、このスラリーを厚さ25μmの銅箔上
に塗布した後、100℃で乾燥しNMPを除去し、ロー
ルプレスにて圧着し負極を作製した。
【0022】実施例1〜6は、セパレータとして材質が
表1に示されるようにPE又はPP単独もしくはその混
合物(PP/PE=6/4とあるのは重量比が6対4で
あることを示す)であって表1に示されるように概ね厚
さ25μmとされた多孔質フイルムを使用した。この多
孔質フイルムの孔径をSEM(走査型電子顕微鏡)写真
により観察したところ、長径が0.04μm、短径が
0.01μmであり、開孔率は表1に示される通りであ
った。そして各々の多孔質フイルムに115℃に設定し
た加熱ロールをロールを回転させずにその表面を接触さ
せると共に、多孔質フイルムを0.5m/分の移動速度
で引き取ることにより一方の表面にのみ開孔率が低下し
たスキン層を形成した。実施例1〜6のスキン層の開孔
率は、加熱温度及びフイルムの移動速度を調整すること
によって変化させたものである。
【0023】なお、実施例3についてはPEを含まない
ので、加熱ロールの設定温度を155℃とした。各々の
フイルムを厚さ方向に切断し、スキン層の厚さを測定し
たところ、表1に示す通りであった。
【0024】次いで、正負極を1cm×1cm角の正方形と
なるように切断し、リード線を付け、アルゴン雰囲気の
グローブボックス内で、セパレータのスキン層を有する
側を正極側に向けて正負極間に配置されるようにして積
層し、次いで六フッ化リン酸リチウムをエチレンカーボ
ネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(体積比1
/1)に濃度が1mol/l となるように溶解した電解液に
浸漬して簡易電池Aを作製した。
【0025】実施例1の場合には、この簡易電池を上記
ブローブボックス内で、0.2mAで5回充放電を繰り
返した後、3mAで充電したところ電池電圧は徐々に増
加し、30分後には4.3Vとなり、デンドライトショ
ートによる電圧の低下は見られなかった。この電池をさ
らに3mAで充電したところ、2.7Vの電圧に下がる
までに29分かかり、97%の良好な充放電効率が得ら
れた。ここで充放電効率とは、ある充放電サイクルにお
いて、下記数1で求めた値をいう。
【0026】
【数1】
【0027】実施例2以下も同様に簡易電池を作製し同
様に充放電を繰り返してデンドライトショートの発生の
有無を確かめ、充放電効率を算出した。
【0028】
【比較例】比較例1〜6は、厚さが25μm程度で開孔
率が厚さ方向に略変化のない(本発明におけるスキン層
を持たない)多孔質フイルムまたはスキン層の開孔率を
高くした以外は実施例と同様に簡易電極を作製した。な
お、この多孔質フイルムの孔径をSEM写真により観察
したところ、長径が0.3μm、短径が0.05μmで
あった。
【0029】比較例1の場合には、この簡易電池を上記
ブローブボックス内で、0.2mAで5回充放電を繰り
返した後、3mAで充電したところ電池電圧は最初は徐
々に増加したが10分後に4.0Vとなった後急激に低
下し11分後には3.3Vとなりデンドライトショート
による電圧の降下が観察された。その後、電圧は徐々に
低下し、30分後には3.10Vとなった。この電池を
さらに3mAで放電したところ、2.7Vの電圧に下が
るまでの時間は16.5分であり、充放電効率は68%
と低い値となった。
【0030】比較例2以下も同様に簡易電池を作製し同
様に充放電を繰り返してデンドライトショートの発生の
有無を確かめ、充放電効率を算出した。以上の結果を表
1に示す。
【0031】
【表1】
【発明の効果】以上のように、本発明のスキン層付多孔
質フイルムをリチウム2次電池用セパレータとして用い
ることにより、充電時に負極上に析出した金属リチウム
が正極側へ到達するのを、開孔率の低いスキン層で有効
に阻止することができる。従って、本発明の多孔質フイ
ルムをセパレータとして組み込んだ電池においては、析
出金属リチウムの成長による正負極間のデンドライトシ
ョートの発生頻度を少なくすることができ、電池の充
電、急速充電、および過充電時のデンドライトショート
による異常発熱や充放電効率の低下を防止することがで
きるという効果がある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質フイルムの少なくとも一方の表面
    に、フイルムの厚み方向中央部よりも低い開孔率で且つ
    0.1%以上10%未満の開孔率であるスキン層を形成
    したことを特徴とする多孔質フイルム。
  2. 【請求項2】スキン層の厚みが0.001〜0.1μm
    である請求項1記載の多孔質フイルム。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の多孔質フイルムから
    なる電池セパレータ。
  4. 【請求項4】請求項3記載の電池セパレータが正極、負
    極間に介在せしめられてなる電池。
  5. 【請求項5】多孔質フイルムの一方の表面にフイルムの
    厚み方向中央部よりも低い開孔率であるスキン層を形成
    してなるセパレータが正極、負極間に介在せしめられる
    と共に前記スキン層側が正極側に配置されていることを
    特徴とする電池。
JP8209455A 1996-08-08 1996-08-08 多孔質フイルム、電池セパレータ及び電池 Pending JPH1055794A (ja)

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