JPH1056488A - 周波数偏差検出器及びそれを用いた自動周波数制御回路 - Google Patents

周波数偏差検出器及びそれを用いた自動周波数制御回路

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JPH1056488A
JPH1056488A JP8208385A JP20838596A JPH1056488A JP H1056488 A JPH1056488 A JP H1056488A JP 8208385 A JP8208385 A JP 8208385A JP 20838596 A JP20838596 A JP 20838596A JP H1056488 A JPH1056488 A JP H1056488A
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frequency deviation
phase
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JP8208385A
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Kazuo Tanada
一夫 棚田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数偏差が大きい場合でも周波数偏差検出
器にて大きな周波数偏差検出値を出力することにより、
AFC回路の高速引き込みを可能にする。 【解決手段】 複素ベースバンド信号の周波数偏差を検
出する周波数偏差検出器において、複素ベースバンド信
号を入力とし、信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行
う整合フィルタと、前記複素ベースバンド信号を入力と
し、正の周波数領域では前記整合フィルタと同じ位相特
性を有し、負の周波数領域では前記整合フィルタと18
0°ずれた位相特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を
有する極性フィルタと、前記整合フィルタ出力と前記極
性フィルタ出力から周波数偏差を計算する演算手段と、
前記整合フィルタ出力の電力を検出する電力検出手段
と、当該電力検出手段の出力値に応じて、前記演算手段
の出力値を変える可変増幅手段とで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、衛星通信、移動体
通信、移動体衛星通信で用いられる受信機の自動周波数
制御(AFC)回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のAFC回路の構成例を示
すものであり、例えば、■SimplifiedVersions of the M
aximum-Likelihood Frequency Detector■,GLOBECOM ■
92 Conf.Rec., Vol.1,pp345-349, December 1992で示さ
れている。図11において、1は受信信号101を電圧
制御発振器(以降、VCOと称す)8の出力109で直
交検波する直交検波器、2は直交検波器1の出力102
の複素ベースバンド信号を波形整形し、帯域外の雑音を
除去する整合フィルタ、3は整合フィルタ2の周波数特
性を周波数で微分した周波数特性を有し、直交検波器1
の出力102を入力とする周波数整合フィルタ、4は整
合フィルタ2の出力103をシンボル周期でサンプルす
るサンプル回路、5は周波数整合フィルタ3の出力10
4をサンプル回路4と同じタイミングでサンプルするサ
ンプル回路、6はサンプル回路4の出力105とサンプ
ル回路5の出力106から周波数偏差を計算する演算
器、7は演算器6の出力107に含まれる雑音成分を除
去するループフィルタである。ループフィルタ7の出力
108は制御電圧としてVCO8の発振周波数を制御し
周波数偏差の補正を行う。
【0003】つぎに動作について説明する。演算器6は
サンプル回路4の出力pk105とサンプル回路5の出
力vk106から次式で示される計算を行い出力する。
【0004】
【数1】
【0005】式(1)において、Re(a)はaの実数
部、a*はaの複素共役を表す。
【0006】以下に、式(1)で表される演算器6の出
力ek107を用いて周波数制御が行えることを示す。
受信信号r(t)101と受信側の推定する送信信号s
e(t)との対数尤度関数Lはつぎの式(2)で表され
る。
【0007】
【数2】
【0008】ここに、N0は雑音電力密度、T0は対数尤
度関数Lの積分時間である。いま、r(t)を式(3)
で、se(t)を式(4)で表す。
【0009】
【数3】
【0010】ここに、diは送信データシンボル(複素
数)、gs(t)は送信フィルタのインパルス応答、T
はシンボル周期、τは送信側のタイミング位相、f0
搬送波周波数、θは搬送波位相、n(t)は白色ガウス
雑音、dieは送信データシンボルの候補、τeは受信側
の推定するタイミング位相(サンプル回路4およびサン
プル回路5のタイミング位相を表す)、f0eは受信側の
推定する搬送波周波数(VCO8出力109の周波数を
表す)、θeは受信側の推定する搬送波位相である(V
CO8出力109の位相を表す)。
【0011】次に、式(2)の積分をシンボル周期毎に
サンプルしたN値の和とし(T0=NT)、変形すると、
式(5)で表される。
【0012】
【数4】
【0013】式(5)において、対数尤度関数Lはサン
プル回路4の出力時点における対数尤度関数に変形され
ている。また、pkはサンプル回路4の出力105であ
り、式(6)で表される。
【0014】
【数5】
【0015】ここに、fd=f0−f0eであり直交検波器
1の出力102の周波数偏差(受信信号101とVCO
8出力109との周波数偏差に相当)を表し、φ=θ−
θeである。また、h(t)は整合フィルタ2のインパ
ルス応答、○内に×のある記号は畳み込み演算を表す。
【0016】次に、式(5)の対数尤度関数Lから送信
データシンボル候補dkeの依存性を取り除き、周波数偏
差に対する対数尤度関数とする。これにより、周波数偏
差がないときに最大値をとる対数尤度関数が得られる。
送信データシンボル候補dkeの依存性を取り除くため
に、全ての考えられる送信データシンボル候補dkeにつ
いて平均化を行う。そのために、式(5)の対数尤度関
数Lを尤度関数Leとして表すと式(7)となる。
【0017】
【数6】
【0018】ここに、Im(a)はaの虚数部を表す。
式(7)は式(8)のように実数部と虚数部の尤度関数
の積に分解できる。
【0019】
【数7】
【0020】以下では、M2相QAM信号を考える。こ
の場合、実数部である同相成分Re(dke)と虚数部で
ある直交成分Im(dke)はそれぞれ独立なM相PAM
信号とみなすことができる。したがって、dkeについて
の平均化は実数部の同相成分と虚数部の直交成分をそれ
ぞれM相PAM信号として独立に行うことができる。
【0021】以下に、M相PAM信号に対する尤度関数
の送信データシンボル候補についての平均化について説
明する。AをM相PAM信号の送信データシンボル候補
(式(8)におけるRe(dke)、Im(dke)に相
当)とした場合、1シンボル間の尤度関数LPeは式
(9)で表される。
【0022】
【数8】
【0023】ここに、pkcは受信信号101をM相PA
M信号とした場合のサンプル回路4の出力105を表
し、式(8)におけるRe(pk)、Im(pk)に相当
する。また、送信データシンボル候補Aの確率密度関数
p(A)は式(10)で表される。
【0024】
【数9】
【0025】ここに、δ(x)はデルタ関数である。式
(9)の尤度関数LPeを全ての送信データシンボル候
補Aで平均化すると式(11)となる。
【0026】
【数10】
【0027】ここに、cosh(x)=(ex+e-x
/2である。いま、低C/N(N0が大きい)という条
件を仮定し、式(12)を用いて式(11)を近似す
る。
【0028】
【数11】
【0029】式(11)の尤度関数LPeの平均値は式
(13)の対数尤度関数LPの平均値で近似できる。
【0030】
【数12】
【0031】複数シンボル間の尤度関数については、送
信データパターンがランダムと仮定すると、1シンボル
間の尤度関数のシンボル分の積で表される(対数尤度関
数ではシンボル分の和で表される)。
【0032】式(8)の尤度関数Leを全ての送信デー
タシンボル候補dkeについて平均化すると、同相成分と
直交成分が独立なM2相QAM信号の場合、低C/Nと
いう条件のもとで上記M相PAM信号の場合の平均化の
方法を用いて、式(14)の対数尤度関数Lの平均値で
近似できる。
【0033】
【数13】
【0034】この対数尤度関数(Lの平均値)は周波数
偏差fdに対する対数尤度関数である。式(14)を周
波数偏差fdで微分する。
【0035】
【数14】
【0036】fd=0のとき、式(15)は0となり、
式(14)の対数尤度関数Lの平均値は最大値をとる。
したがって、式(15)を0にする(対数尤度関数Lの
平均値を最大にする)ようにVCO8の発振周波数を制
御することにより、周波数偏差を0にすることができ
る。簡単化のため、式(15)の係数を除き、N=1と
すると、次式となる。
【0037】
【数15】
【0038】式(15)中のpkは次式のように表わせ
る。
【0039】
【数16】
【0040】式(18)の微分を行なうと次のようにな
る。
【0041】
【数17】
【0042】式(21)における第1項は周波数整合フ
ィルタ3の出力104であり、第2項の{ }内は整合
フィルタ2の出力103である。なお、j2πth
(t)が周波数整合フィルタ3のインパルス応答であ
る。前述したようにこの周波数整合フィルタ3の周波数
特性は整合フィルタ2の周波数特性を周波数で微分した
もである。一例として、図12(a)のような周波数特
性の整合フィルタに対し、周波数整合フィルタの周波数
特性は図12(b)のようになる。式(20)に式(2
1)を代入すると、式(22)と表わせる。
【0043】
【数18】
【0044】ここに、vkはサンプル回路5の出力10
6である。式(17)に式(22)を代入すると、つぎ
のように表わせる。
【0045】
【数19】
【0046】式(23)の結果は、式(1)で表される
演算器6の出力107であり、周波数偏差検出値に相当
する。
【0047】図11の構成では、演算器6の出力107
が0になるようにVCO8の発振周波数が制御される。
これは、式(14)の対数尤度関数が最大になるように
VCO8の発振周波数が制御されることと等価である。
したがって、最終的に周波数偏差は補正され0となる。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】従来のAFC回路は以
上のように構成されているため、周波数偏差が大きい場
合、整合フィルタ出力の信号成分電力および周波数整合
フィルタ出力の信号成分電力が小さくなり、周波数偏差
検出値となる演算器出力の絶対値も小さい値となってし
まい、引き込み時間が長くなるという問題点があった。
【0049】この発明が解決しようとする課題は、AF
C回路で周波数偏差が大きい場合でも、絶対値の大きな
周波数偏差検出値を得ることで高速引き込みを可能にす
る周波数偏差検出器と自動周波数制御回路を提供するこ
とにある。
【0050】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、複素ベー
スバンド信号の周波数偏差を検出する周波数偏差検出器
であって、入力された複素ベースバンド信号の波形整形
と帯域外雑音の除去を行なう第1のフィルタと、前記複
素ベースバンド信号を入力とし、正の周波数領域では前
記第1のフィルタと同じ位相特性を有し、負の周波数領
域では前記第1のフィルタと180°ずれた位相特性を
有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する第2のフィルタ
と、前記第1のフィルタの出力と前記第2のフィルタの
出力から周波数偏差を演算する演算手段と、前記第1の
フィルタの出力の電力を求める電力検出手段と、前記電
力検出手段の出力の値に基づいて前記演算手段の出力値
を変える可変増幅手段を備える。
【0051】また、第2の発明は、複素ベースバンド信
号の周波数偏差を検出する周波数偏差検出器において、
複素ベースバンド信号を入力とし、信号波形の整形と帯
域外雑音の除去を行う第1のフィルタと、前記第1のフ
ィルタ出力の振幅を一定にするリミッタと、前記リミッ
タ出力を入力とし、遅延量に相当する位相回転量を除
き、正の周波数成分の位相は変えず、負の周波数成分の
位相を180°回転させる位相特性を有し、かつ、偶対
称な振幅特性を有する第2のフィルタと、前記リミッタ
出力を前記第2のフィルタの遅延量と等しい遅延量だけ
遅延させる遅延器と、前記遅延器出力と前記第2のフィ
ルタ出力から周波数偏差を計算する演算手段を備える。
【0052】また、第3の発明は、受信信号を直交検波
する直交検波手段と、前記直交検波手段で検波された複
素ベースバンド信号から周波数偏差を検出する周波数偏
差検出器と、受信信号を直交検波する際の受信周波数を
発生する発振器を備え、前記周波数偏差検出器の出力に
基づいて前記発振器の発振周波数を制御する自動周波数
制御回路において、前記周波数偏差検出器は、複素ベー
スバンド信号を入力とし、信号波形の整形と帯域外雑音
の除去を行う第1のフィルタと、前記複素ベースバンド
信号を入力とし、正の周波数領域では前記第1のフィル
タと同じ位相特性を有し、負の周波数領域では前記第1
のフィルタと180°ずれた位相特性を有し、かつ、偶
対称な振幅特性を有する第2のフィルタと、前記第1の
フィルタの出力と前記第2のフィルタの出力から周波数
偏差を計算する演算手段と、前記第1のフィルタの出力
の電力を検出する電力検出手段と、当該電力検出手段の
出力値に応じて、前記演算手段の出力値を変える可変増
幅手段を備える。
【0053】また、第4の発明は、受信信号を直交検波
する直交検波手段と、前記直交検波手段で検波された複
素ベースバンド信号から周波数偏差を検出する周波数偏
差検出器と、受信信号を直交検波する際の受信周波数を
発生する発振器を備え、前記周波数偏差検出器の出力に
基づいて前記発振器の発振周波数を制御する自動周波数
制御回路において、前記周波数偏差検出器は、複素ベー
スバンド信号を入力とし、信号波形の整形と帯域外雑音
の除去を行う第1のフィルタと、前記第1のフィルタ出
力の振幅を一定にするリミッタと、前記リミッタ出力を
入力とし、遅延量に相当する位相回転量を除き、正の周
波数成分の位相は変えず、負の周波数成分の位相を18
0°回転させる位相特性を有し、かつ、偶対称な振幅特
性を有する第2のフィルタと、前記リミッタ出力を前記
第2のフィルタの遅延量と等しい遅延量だけ遅延させる
遅延器と、前記遅延器出力と前記第2のフィルタ出力か
ら周波数偏差を計算する演算手段を備える。
【0054】また、第5の発明は、複数の受信信号に対
応し、当該受信信号をそれぞれ直交検波する複数の直交
検波手段と、前記直交検波手段で検波された複素ベース
バンド信号から周波数偏差を検出する周波数偏差検出器
と、前記周波数偏差検出器の出力を加算する加算器と、
受信信号を直交検波する際の受信周波数を発生する発振
器を備え、前記加算器出力に基づいて前記発振器の発振
周波数を制御する自動周波数制御回路において、前記周
波数偏差検出器は、複素ベースバンド信号を入力とし、
信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行う第1のフィル
タと、前記複素ベースバンド信号を入力とし、正の周波
数領域では前記第1のフィルタと同じ位相特性を有し、
負の周波数領域では前記第1のフィルタと180°ずれ
た位相特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する第
2のフィルタと、前記第1のフィルタの出力と前記第2
のフィルタの出力から周波数偏差を計算する演算手段
と、前記第1のフィルタの出力の電力を検出する電力検
出手段と、当該電力検出手段の出力値に応じて、前記演
算手段の出力値を変える可変増幅手段を備える。
【0055】また、第6の発明は、複数の受信信号に対
応し、当該受信信号をそれぞれ直交検波する複数の直交
検波手段と、前記直交検波手段で検波された復素ベース
バンド信号から周波数偏差を検出する周波数偏差検出器
と、前記周波数偏差検出器の出力を加算する加算器と、
受信信号を直交検波する際の受信周波数を発生する発振
器を備え、前記加算器出力に基づいて前記発振器の発振
周波数を制御する自動周波数制御回路において、前記周
波数偏差検出器は、複素ベースバンド信号を入力とし、
信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行う第1のフィル
タと、前記第1のフィルタ出力の振幅を一定にするリミ
ッタと、前記リミッタ出力を入力とし、遅延量に相当す
る位相回転量を除き、正の周波数成分の位相は変えず、
負の周波数成分の位相を180°回転させる位相特性を
有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する第2のフィルタ
と、前記リミッタ出力を前記第2のフィルタの遅延量と
等しい遅延量だけ遅延させる遅延器と、前記遅延器出力
と前記第2のフィルタ出力から周波数偏差を計算する演
算手段を備える。
【0056】また、第7の発明は、請求項3または請求
項4記載の自動周波数制御回路において、複素ベースバ
ンド信号から1シンボル間の位相差を検出する遅延検波
手段と、前記遅延検波手段の出力から周波数偏差を計算
する周波数偏差演算手段と、ロック/アンロック信号に
応じて前記周波数偏差検出器の出力または周波数偏差演
算手段の出力のいづれかを選択する選択器と、前記選択
器の出力に基づいて前記ロック/アンロック信号を発生
するロック検出手段を備える。
【0057】また、第8の発明は、受信信号がマルチキ
ャリアである場合に、マルチキャリア受信信号を直交検
波する直交検波手段と、当該直交検波手段出力から各キ
ャリア成分を抽出するキャリア数と同数の遅延量の等し
い整合フィルタと、前記直交検波手段出力を入力とし、
前記整合フィルタと等しい遅延量をもち、遅延量に相当
する位相回転量を除き、正の周波数成分の位相は変え
ず、負の周波数成分の位相を180°回転させる位相特
性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する極性フィル
タと、キャリア数と同数の前記整合フィルタ出力と前記
極性フィルタ出力から周波数偏差を計算する演算手段
と、キャリア数と同数の前記整合フィルタ出力の電力の
和を計算する電力検出手段と、当該電力検出手段の出力
値に応じて、前記演算手段の出力値を変える可変増幅手
段を含み、当該可変増幅手段出力による帰還で、前記直
交検波手段にてマルチキャリア受信信号を直交検波する
際の受信周波数を制御する。
【0058】
【発明の実施の形態】
実施の形態1 図1は請求項1の実施の形態を示す構成ブロック図であ
り、図中、従来例と同一部分には同一符号を付してい
る。上述したように、従来は周波数偏差が大きい場合、
整合フィルタ出力の信号成分電力および周波数整合フィ
ルタ出力の信号成分電力が小さくなり、そのため周波数
偏差検出値である演算器出力が小さい値となってしま
い、引き込み時間が長くなるという問題点があった。本
発明は、極性フィルタと可変増幅器を備え、周波数偏差
が大きい場合でも大きな周波数偏差検出値を出力させる
ことが可能な周波数偏差検出器を実現するものである。
【0059】図1において、2は第1のフィルタとして
複素ベースバンド信号110を波形整形したり、帯域外
の雑音を除去する整合フィルタ、9は第2のフィルタと
して正の周波数領域では整合フィルタ2と同じ位相特性
を有し、負の周波数領域では整合フィルタ2と180°
ずれた位相特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有す
る、複素ベースバンド信号110を入力とする極性フィ
ルタ、10は整合フィルタ2出力111をシンボル周期
またはシンボル周期より短い周期でサンプルするサンプ
ル回路、11は極性フィルタ9出力112をサンプル回
路10と同じタイミングでサンプルするサンプル回路、
12はサンプル回路10出力113とサンプル回路11
出力114から周波数偏差を計算する演算器、13はサ
ンプル回路10出力113の電力を検出する電力検出
器、14は電力検出器13出力116に応じて演算器1
2出力115の値を変え、周波数偏差検出値117を出
力する可変増幅器である。
【0060】次に実施の形態1に関する動作を説明す
る。複素ベースバンド信号110は、整合フィルタ2と
極性フィルタ9に入力される。整合フィルタ2と極性フ
ィルタ9の周波数特性の一例をそれぞれ図2(a)、図
2(b)に示す。前述したように、整合フィルタ2と極
性フィルタ9は正の周波数領域で同じ位相特性、負の周
波数領域で180°ずれた位相特性を有することから、
図2(a)のような整合フィルタ2の周波数特性の場
合、極性フィルタ9の周波数特性は図2(b)のよう
に、正の周波数領域では正値で負の周波数領域では負値
となり、また、振幅特性は偶対称である。
【0061】整合フィルタ2の出力111と極性フィル
タ9の出力112の周波数特性を比較すると、正の周波
数成分については、整合フィルタ2と極性フィルタ9が
正の周波数領域で同じ位相特性を有することから、同じ
位相特性となり、負の周波数成分については、整合フィ
ルタ2と極性フィルタ9が負の周波数領域で180°ず
れた位相特性を有することから、180°ずれた位相特
性となる。この様子を図3に示す。図3(a)は整合フ
ィルタ2の出力111と極性フィルタ9の出力112の
正の周波数成分の一例であり、整合フィルタ2の出力1
11の正の周波数成分51と極性フィルタ9の出力11
2の正の周波数成分52は同位相である。図3(b)は
整合フィルタ2の出力111と極性フィルタ9の出力1
12の負の周波数成分の一例であり、整合フィルタ2の
出力111の負の周波数成分53と極性フィルタ9の出
力112の負の周波数成分54は位相が180°ずれて
いる。したがって、整合フィルタ2の出力111をサン
プルしたサンプル回路10の出力pn113と、極性フ
ィルタ9の出力112をサンプルしたサンプル回路11
の出力qn114から、en=Re(pnn *)で計算さ
れる演算器12の出力en115は、整合フィルタ2の
出力111と極性フィルタ9の出力112の正の周波数
成分に対しては平均的に正となる。これは、pnとqn
同位相であるからである。また、整合フィルタ2の出力
111と極性フィルタ9の出力112の負の周波数成分
に対し演算器12の出力en115は平均的に負とな
る。これは、pnとqnの位相が180°ずれているから
である。
【0062】以下、複素ベースバンド信号110の周波
数偏差に対し演算器12の出力en115がとる値につ
いて説明する。まず、複素ベースバンド信号110に正
の周波数偏差がある場合について考える。複素ベースバ
ンド信号110に正の周波数偏差がある場合の複素ベー
スバンド信号110の周波数スペクトルを図4(a)
に、整合フィルタ2の出力111の周波数スペクトルを
図4(b)に、極性フィルタ9の出力112の周波数ス
ペクトルを図4(c)に示す。すべて、太線の部分が周
波数スペクトルを表す。図4(b)は複素ベースバンド
信号110の周波数スペクトル(図4(a))が整合フ
ィルタ2(図2(a))によって削られた周波数スペク
トルになっており、図4(c)は複素ベースバンド信号
110の周波数スペクトル(図4(a))が極性フィル
タ9(図2(b))によって削られた周波数スペクトル
になっている。図4から、複素ベースバンド信号110
に正の周波数偏差がある場合、整合フィルタ2の出力1
11と極性フィルタ9の出力112いずれにおいても正
の周波数成分の電力の方が大きくなることがわかる。前
述したように、演算器12の出力en115は、整合フ
ィルタ2の出力111と極性フィルタ9の出力112の
正の周波数成分に対しては平均的に正となり、負の周波
数成分に対しては平均的に負となる。したがって、複素
ベースバンド信号110に正の周波数偏差がある場合、
正の周波数成分の電力の方が大きくなるので、演算器1
2の出力en115は平均的に正となる。同様の考え
で、複素ベースバンド信号110に負の周波数偏差があ
る場合、演算器12の出力en115は平均的に負とな
り、複素ベースバンド信号110に周波数偏差がない場
合、演算器12の出力en115は平均的に0となる。
以上より、演算器12の出力en115は複素ベースバ
ンド信号110の周波数偏差の検出値となる。
【0063】電力検出器13では、サンプル回路10の
出力pn113の電力|pn2を検出する。可変増幅器
14では、電力検出器13の出力|pn2116に応じ
て、演算器12の出力115の値を、en/(|pn2
+c)と変え、周波数偏差検出値として出力する。ここ
に、cは正定数であり、|pn2が小さい場合にen
(|pn2+c)の値が発散しないための定数である。
可変増幅器14は、複素ベースバンド信号110の周波
数偏差が大きく、整合フィルタ2の出力111の信号成
分電力が小さくなり演算器12の出力en115の絶対
値が小さくなった場合にも、演算器12の出力en11
5をサンプル回路10の出力pn113の電力で除算す
ることにより、大きな周波数偏差検出値を出力すること
を可能としている。
【0064】なお、本発明においては、極性フィルタ9と
して従来例の周波数整合フィルタ3を用いてもよい。
【0065】実施の形態2 図5は請求項2の実施の形態を示すものであり、リミッ
タを用いた周波数偏差検出器である。図中、従来例およ
び実施の形態1と同一部分には同一符号を付している。
図5において、15は整合フィルタ2の出力111の振
幅を一定にして定振幅信号118を出力するリミッタ、
17はリミッタ15の出力118に対し、遅延量に相当
する位相回転量を除き、正の周波数成分の位相は変え
ず、負の周波数成分の位相を180°回転させる位相特
性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する極性フィル
タ、16はリミッタ15の出力118を極性フィルタ1
7と等しい遅延量だけ遅延させる遅延器、18は遅延器
16の出力120をシンボル周期またはシンボル周期よ
り短い周期でサンプルするサンプル回路、19は極性フ
ィルタ17の出力121をサンプル回路18と同じタイ
ミングでサンプルするサンプル回路、12はサンプル回
路18の出力122とサンプル回路19の出力123か
ら周波数偏差を計算する演算器で周波数偏差検出値12
4を出力する。
【0066】次に、動作を説明する。まず、極性フィル
タ17の一例としては、遅延量のないフィルタの場合は
図2(b)の実施の形態1における極性フィルタ9の周
波数特性例と同じ周波数特性のフィルタが考えられる。
次に、遅延器16の出力120と極性フィルタ17出力
の121の周波数特性を比較する。遅延器16と極性フ
ィルタ17の遅延量は同じであるので、この遅延量に対
する遅延器16の出力120の位相特性と極性フィルタ
17の出力121の位相特性は同じとなる。よって、極
性フィルタ17が遅延量に相当する位相回転量を除き、
正の周波数成分の位相は変えず、負の周波数成分の位相
を180°回転させる位相特性を有することから、遅延
器16の出力120と極性フィルタ17の出力121の
位相特性は、正の周波数成分については同じ位相特性と
なり、負の周波数成分については180°ずれた位相特
性となる。この関係は、実施の形態1における整合フィ
ルタ2の出力111と極性フィルタ9の出力112の位
相特性の関係と同じである。したがって、遅延器16の
出力120をサンプルしたサンプル回路18の出力pn
122と、極性フィルタ17の出力121をサンプルし
たサンプル回路19の出力qn123から、en=Re
(pnn *)で計算される演算器12の出力en124
は、遅延器16の出力120と極性フィルタ17の出力
121の正の周波数成分に対しては平均的に正となり、
負の周波数成分に対しては平均的に負となる。また、複
素ベースバンド信号110に正の周波数偏差がある場合
は、遅延器16の出力120と極性フィルタ17の出力
121の周波数スペクトルはともに正の周波数成分の電
力が大きくなる。したがって、演算器12の出力en
24は、複素ベースバンド信号110に正の周波数偏差
がある場合には平均的に正となる。同様の考えで、複素
ベースバンド信号110に負の周波数偏差がある場合、
演算器12の出力en124は平均的に負となり、複素
ベースバンド信号110に周波数偏差がない場合、演算
器12の出力en124は平均的に0となる。以上よ
り、演算器12の出力en124は複素ベースバンド1
10の周波数偏差の検出値となる。
【0067】リミッタ15は、複素ベースバンド信号1
10の周波数偏差が大きく、整合フィルタ2の出力11
1の信号成分電力が小さくなった場合でも、整合フィル
タ2の出力111の振幅を一定にすることから、電力を
増幅させる作用がある。したがって、複素ベースバンド
信号 10の周波数偏差が大きい場合でも、大きな周波
数偏差検出値を出力することを可能としている。
【0068】実施の形態3.図6は実施の形態3を示す
構成ブロック図であり、図中、従来例および前述した実施
の形態と同一部分には同一符号を付している。 図6において、200は実施の形態1の周波数偏差検出
器である。周波数偏差検出器200では直交検波器1の
出力126の複素ベースバンド信号の周波数偏差を検出
し、周波数偏差検出値127を出力する。ループフィル
タ7は周波数偏差検出器200の出力127に含まれる
雑音成分を除去する。ループフィルタ7の出力128は
制御電圧としてVCO8の発振周波数を制御し周波数偏
差の補正を行う。
【0069】なお、本発明においては、周波数偏差検出
器200に代えて実施の形態2で説明した周波数偏差検
出器201に置き換えても同じ効果を奏する。
【0070】本発明は、実施の形態1または実施の形態
2の周波数偏差検出器を用いて、帰還型のAFC回路を
構成することにより、周波数偏差が大きい場合でも、高
速引き込みが可能なAFC回路を実現している。
【0071】実施の形態4.図7は実施の形態4の構成
ブロック図であり、図中、従来例および前述した実施の
形態と同一部分には同一符号を付している。図7におい
て、1a、1bは、それぞれ受信信号a130a、受信
信号b130bを、VCO8の出力135で直交検波す
る直交検波器であり、実施の形態3の直交検波器1と同
一の機能を有する。200a、200bは、それぞれ直
交検波器1aの出力131a、直交検波器1bの出力1
31bの周波数偏差を検出する周波数偏差検出器であ
り、実施の形態3の周波数偏差検出器200と同一の機
能を有する。22は周波数偏差検出器200aの出力1
32aと周波数偏差検出器200bの出力132bを加
算する加算器、7は加算器22の出力133に含まれる
雑音成分を除去するループフィルタである。ループフィ
ルタ7の出力134は制御電圧としてVCO8の発振周
波数を制御し周波数偏差の補正を行う。
【0072】本発明は、2つの受信信号がある場合に、
これらに対応して2つの直交検波器と2つの周波数偏差
検出器を設け、2つの周波数偏差検出器の出力の和を新
たに周波数偏差検出値とする帰還型のAFC回路であ
る。2つの周波数偏差検出器出力の和を周波数偏差検出
値とすることにより、周波数偏差検出値の雑音成分を軽
減することができ、より高速引き込みが可能なAFC回
路を実現している。
【0073】なお、本発明においては、3つ以上の受信
信号がある場合に、これらに対応して受信信号と同数の
直交検波器と周波数偏差検出器を設け、これら複数の周
波数偏差検出器の出力の和を新たに周波数偏差検出値と
する帰還型のAFC回路を構成してもよい。
【0074】実施の形態5.図8は実施の形態5を示す
構成ブロック図であり、図中、従来例および前述した実
施の形態と同一部分には同一符号を付している。図にお
いて、23は整合フィルタ2の出力136から1シンボ
ル間の位相差を検出する遅延検波器、24は遅延検波器
23の出力137から周波数偏差を計算する周波数偏差
演算器である。また、25はループフィルタ7の出力1
39の平均値が特定の範囲内(例えば0近傍)にあると
きにはロック信号を出力し、そうでないときにはアンロ
ック信号を出力するロック検出器、26はロック検出器
出力140がアンロック信号である場合には、可変増幅
器14の出力141を出力し、ロック検出器の出力14
0がロック信号である場合には、周波数偏差演算器24
の出力138を出力するスイッチである。
【0075】本発明は、実施の形態1の周波数偏差検出
器と、整合フィルタの出力の1シンボル間の位相差から
周波数偏差を計算する精度の高い周波数偏差演算器とを
備えた、帰還型AFC回路である。本AFC回路では、
引き込みが完了していない(ロック検出器25の出力1
40がアンロック信号である)ときのみ、実施の形態1
の周波数偏差検出器の出力が周波数偏差検出値となり、
引き込みが完了した(ロック検出器25の出力140が
ロック信号である)ときには、整合フィルタの出力の1
シンボル間の位相差から周波数偏差を計算する精度の高
い周波数偏差演算器の出力が周波数偏差検出値となる。
この周波数偏差検出値の切り換えにより、高速引き込み
が可能で、かつ、引き込み完了時の精度が高いAFC回
路を実現している。
【0076】実施の形態6.図9は実施の形態6を示す
構成ブロック図であり、図中、従来例および前述した実
施の形態と同一部分には同一符号を付している。本発明
は、受信信号がキャリア数4のマルチキャリア信号であ
る場合のAFC回路である。直交検波器1ではマルチキ
ャリア受信信号142をVCO8の出力151で直交検
波する。27aは直交検波器1の出力143に含まれる
1番目のキャリア成分を抽出する第1の整合フィルタ、
27bは直交検波器1の出力143に含まれる2番目の
キャリア成分を抽出する第2の整合フィルタ、27cは
直交検波器1の出力143に含まれる3番目のキャリア
成分を抽出する第3の整合フィルタ、27dは直交検波
器1の出力143に含まれる4番目のキャリア成分を抽
出する第4の整合フィルタであり、等しい遅延量をも
つ。28は前記第1から第4の整合フィルタと等しい遅
延量をもち、直交検波器1の出力143に対し、遅延量
に相当する位相回転量を除き、正の周波数成分の位相は
変えず、負の周波数成分の位相を180°回転させる位
相特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する極性フ
ィルタ、29aは第1の整合フィルタ27aの出力14
4aをシンボル周期またはシンボル周期より短い周期で
サンプルするサンプル回路、29bは第2の整合フィル
タ27bの出力144bをサンプル回路29aと同じタ
イミングでサンプルするサンプル回路、29cは第3の
整合フィルタ27cの出力144cをサンプル回路29
aと同じタイミングでサンプルするサンプル回路、29
dは第4の整合フィルタ27dの出力144dをサンプ
ル回路29aと同じタイミングでサンプルするサンプル
回路、30は極性フィルタ28の出力145をサンプル
回路29aと同じタイミングでサンプルするサンプル回
路、31はサンプル回路29aの出力146a、サンプ
ル回路29bの出力146b、サンプル回路29cの出
力146c、サンプル回路29dの出力146d、サン
プル回路30の出力147から周波数偏差を計算する演
算器、32はサンプル回路29aの出力146a、サン
プル回路29bの出力146b、サンプル回路29cの
出力146c、サンプル回路29dの出力146d、そ
れぞれの電力を検出しそれらの和を出力する電力検出
器、14は電力検出器32の出力149に応じて演算器
31の出力148の値を変え、周波数偏差検出値150
を出力する可変増幅器である。
【0077】第1の整合フィルタ27a、第2の整合フ
ィルタ27b、第3の整合フィルタ27c、第4の整合
フィルタ27dの周波数特性例を図10(a)に、極性
フィルタ28の周波数特性例を図10(b)に示す。図
10(a)において、61は第1の整合フィルタ27a
の周波数特性例、62は第2の整合フィルタ27bの周
波数特性例、63は第3の整合フィルタ27cの周波数
特性例、64は第4の整合フィルタ27dの周波数特性
例である。
【0078】演算器31はサンプル回路29aの出力p
n146a、サンプル回路29bの出力pbn146
b、サンプル回路29cの出力pcn146c、サンプ
ル回路29dの出力pdn146d、サンプル回路30
の出力vmn147からemn148を計算する。 emn=Re(panvmn *)+Re(pbnvmn *) +Re(pcnvmn *)+Re(pdnvmn *) (24)
【0079】いま、直交検波器1の出力143に周波数
偏差がないとする。図10(c)に、第1の整合フィル
タ27aの出力144a、第2の整合フィルタ27bの
出力144b、第3の整合フィルタ27cの出力144
c、第4の整合フィルタ27dの出力144dの周波数
スペクトルを併せて示す。図10(c)において、65
は第1の整合フィルタ27aの出力144aの周波数ス
ペクトル、66は第2の整合フィルタ27bの出力14
4bの周波数スペクトル、67は第3の整合フィルタ2
7cの出力144cの周波数スペクトル、68は第4の
整合フィルタ27dの出力144dの周波数スペクトル
である。第1の整合フィルタ27aの出力144aをサ
ンプルしたサンプル回路29aの出力pan146aと
極性フィルタ28の出力145をサンプルしたサンプル
回路30の出力vmn147から計算したRe(pan
n *)は、第1の整合フィルタ27aの出力144aが
負の周波数成分しか含まないことから、平均的に負とな
る。一方、第4の整合フィルタ27dの出力144dを
サンプルしたサンプル回路29dの出力pdn146d
と極性フィルタ28の出力145をサンプルしたサンプ
ル回路30の出力vmn147から計算したRe(pdn
vmn *)は、第4の整合フィルタ27dの出力144d
が正の周波数成分しか含まないことから、平均的に正と
なる。また、第1の整合フィルタ27aの出力144
a、第4の整合フィルタ27dの出力144dの電力は
等しいので、Re(panvmn *)の絶対値とRe(p
nvm n *)の絶対値は平均的に等しくなる。したがっ
て、Re(panvmn *)+Re(pdnvmn *)は平均
的に0となる。同様に、第2の整合フィルタ27bの出
力144bをサンプルしたサンプル回路29bの出力p
n146b、第3の整合フィルタ27cの出力144
cをサンプルしたサンプル回路29cの出力pcn14
6c、極性フィルタ28の出力145をサンプルしたサ
ンプル回路30の出力vmn147から計算したRe
(pbnvmn *)+Re(pcnvmn *)は、平均的に0
となる。
【0080】以上より、直交検波器1の出力143に周
波数偏差がない場合、式(24)で表される演算器31
の出力emn148は平均的に0となる。
【0081】直交検波器1の出力143に正の周波数偏
差がある場合は、第1の整合フィルタ27aの出力14
4aの電力または第2の整合フィルタ27bの出力14
4bの電力が減少するため、Re(panvmn *)また
はRe(pbnvmn *)の絶対値は減少し、式(24)
で表される演算器31の出力emn148は平均的に正
となる。逆に、直交検波器1の出力143に負の周波数
偏差がある場合は、式(24)で表される演算器31の
出力emn148は平均的に負となる。
【0082】可変増幅器14は、直交検波器1の出力1
43の周波数偏差が大きい場合に、第1の整合フィルタ
27aの出力144a、第2の整合フィルタ27bの出
力144b、第3の整合フィルタ27cの出力144
c、第4の整合フィルタ27dの出力144dの信号成
分電力が小さくなることにより演算器31の出力emn
148の絶対値が減少するのを抑え、周波数偏差が大き
い場合でも、絶対値の大きな周波数偏差検出値を出力
し、AFC回路の高速引き込みを可能にしている。
【0083】なお、本発明においては、キャリア数が4
以外のマルチキャリア受信信号である場合にも、キャリ
ア数と同数の整合フィルタを設け、同様にAFC回路を
構成してもよい。
【0084】本発明は、マルチキャリアの受信信号に対
しても、高速引き込みが可能な帰還型のAFC回路を実
現している。
【0085】
【発明の効果】第1の発明に係わる周波数偏差検出器
は、複素ベースバンド信号の周波数偏差が大きい場合、
第1のフィルタ出力の信号成分電力が小さくなり演算手
段出力の絶対値が小さい値となっても、演算手段出力は
可変増幅手段により増幅されるため、絶対値の大きな周
波数偏差検出値を出力することが可能になる。
【0086】また、第2の発明に係わる周波数検出器
は、複素ベースバンド信号の周波数偏差が大きい場合、
第1のフィルタ出力の信号成分電力が小さくなっても、
リミッタにより第1のフィルタ出力の振幅を一定にする
ため、絶対値の大きな周波数偏差検出値を出力すること
が可能になる。
【0087】また、第3および第4の発明に係わる自動
周波数制御回路は、複素ベースバンド信号の周波数偏差
が大きい場合でも、絶対値の大きな周波数偏差検出値を
帰還させるため、高速引き込みが可能になる。
【0088】また、第5および第6の発明に係わる自動
周波数制御回路は、複数の受信信号に対し設けた複数の
周波数偏差検出器の出力の和を周波数偏差検出値とする
ことにより、周波数偏差検出値の雑音成分が軽減される
ため、さらに高速引き込みが可能になる。
【0089】また、第7の発明に係わる自動周波数制御
回路は、引き込み完了を判断するロック検出手段を設
け、当該ロック検出手段にて引き込みが完了したと判断
した場合には、1シンボル間の位相差から周波数偏差を
計算した周波数偏差検出値を帰還させるため、高速引き
込みと同時に引き込み完了時の精度を高くすることがで
きる。
【0090】そして、第8の発明に係わる自動周波数制
御回路は、受信信号がマルチキャリアである場合に、各
キャリアごとに整合フィルタを設け周波数偏差を検出す
ることにより、第1の発明と同様の効果が得られ、高速
引き込みが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明における周波数偏差検出器を示す構
成ブロック図である。
【図2】 整合フィルタと極性フィルタの周波数特性例
である。
【図3】 整合フィルタ出力と極性フィルタ出力の比較
例である。
【図4】 整合フィルタ出力と極性フィルタ出力の周波
数スペクトル例である。
【図5】 この発明における周波数偏差検出器を示す構
成ブロック図である。
【図6】 この発明における自動周波数制御回路を示す
構成ブロック図である。
【図7】 この発明における自動周波数制御回路を示す
構成ブロック図である。
【図8】 この発明における自動周波数制御回路を示す
構成ブロック図である。
【図9】 この発明における自動周波数制御回路を示す
構成ブロック図である。
【図10】 整合フィルタと極性フィルタの周波数特性
例および整合フィルタ出力の周波数スペクトル例であ
る。
【図11】 従来例を示す構成ブロック図である。
【図12】 整合フィルタと周波数整合フィルタの周波
数特性例である。
【符号の説明】
1 直交検波器、1a 直交検波器、1b 直交検波
器、2 整合フィルタ、3 周波数整合フィルタ、4
サンプル回路、5 サンプル回路、6 演算器、7 ル
ープフィルタ、8 VCO、9 極性フィルタ、10
サンプル回路、11 サンプル回路、12 演算器、1
3 電力検出器、14 可変増幅器、15リミッタ、1
6 遅延器、17 極性フィルタ、18 サンプル回
路、19サンプル回路、22 加算器、23 遅延検波
器、24 周波数偏差演算器、25 ロック検出器、2
6 スイッチ、27a 第1の整合フィルタ、27b
第2の整合フィルタ、27c 第3の整合フィルタ、2
7d 第4の整合フィルタ、28極性フィルタ、29a
サンプル回路、29b サンプル回路、29cサンプ
ル回路、29d サンプル回路、30 サンプル回路、
31 演算器、32 電力検出器、200 周波数偏差
検出器、200a 周波数偏差検出器、200b 周波
数偏差検出器、201 周波数偏差検出器、61 第1
の整合フィルタの周波数特性例、62 第2の整合フィ
ルタの周波数特性例、63 第3の整合フィルタの周波
数特性例、64 第4の整合フィルタの周波数特性例、
65第1の整合フィルタ出力の周波数スペクトル例、6
6 第2の整合フィルタ出力の周波数スペクトル例、6
7 第3の整合フィルタ出力の周波数スペクトル例、6
8 第4の整合フィルタ出力の周波数スペクトル例。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複素ベースバンド信号の周波数偏差を検
    出する周波数偏差検出器であって、複素ベースバンド信
    号を入力とし、信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行
    う第1のフィルタと、前記複素ベースバンド信号を入力
    とし、正の周波数領域では前記第1のフィルタと同じ位
    相特性を有し、負の周波数領域では前記第1のフィルタ
    と180°ずれた位相特性を有し、かつ、偶対称な振幅
    特性を有する第2のフィルタと、前記第1のフィルタの
    出力と前記第2のフィルタの出力から周波数偏差を計算
    する演算手段と、前記第1のフィルタの出力の電力を検
    出する電力検出手段と、当該電力検出手段の出力値に応
    じて、前記演算手段の出力値を変える可変増幅手段を含
    むことを特徴とする周波数偏差検出器。
  2. 【請求項2】 複素ベースバンド信号の周波数偏差を検
    出する周波数偏差検出器であって、複素ベースバンド信
    号を入力とし、信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行
    う第1のフィルタと、前記第1のフィルタ出力の振幅を
    一定にするリミッタと、前記リミッタ出力を入力とし、
    遅延量に相当する位相回転量を除き、正の周波数成分の
    位相は変えず、負の周波数成分の位相を180°回転さ
    せる位相特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する
    第2のフィルタと、前記リミッタ出力を前記第2のフィ
    ルタの遅延量と等しい遅延量だけ遅延させる遅延器と、
    前記遅延器出力と前記第2のフィルタ出力から周波数偏
    差を計算する演算手段を含むことを特徴とする周波数偏
    差検出器。
  3. 【請求項3】 受信信号を直交検波する直交検波手段
    と、前記直交検波手段で検波された複素ベースバンド信
    号から周波数偏差を検出する周波数偏差検出器と、受信
    信号を直交検波する際の受信周波数を発生する発振器を
    備え、前記周波数偏差検出器の出力に基づいて前記発振
    器の発振周波数を制御する自動周波数制御回路におい
    て、 前記周波数偏差検出器は、複素ベースバンド信号を入力
    とし、信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行う第1の
    フィルタと、前記複素ベースバンド信号を入力とし、正
    の周波数領域では前記第1のフィルタと同じ位相特性を
    有し、負の周波数領域では前記第1のフィルタと180
    °ずれた位相特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有
    する第2のフィルタと、前記第1のフィルタの出力と前
    記第2のフィルタの出力から周波数偏差を計算する演算
    手段と、前記第1のフィルタの出力の電力を検出する電
    力検出手段と、当該電力検出手段の出力値に応じて、前
    記演算手段の出力値を変える可変増幅手段を備えること
    を特徴とする自動周波数制御回路。
  4. 【請求項4】 受信信号を直交検波する直交検波手段
    と、前記直交検波手段で検波された複素ベースバンド信
    号から周波数偏差を検出する周波数偏差検出器と、受信
    信号を直交検波する際の受信周波数を発生する発振器を
    備え、前記周波数偏差検出器の出力に基づいて前記発振
    器の発振周波数を制御する自動周波数制御回路におい
    て、 前記周波数偏差検出器は、複素ベースバンド信号を入力
    とし、信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行う第1の
    フィルタと、前記第1のフィルタ出力の振幅を一定にす
    るリミッタと、前記リミッタ出力を入力とし、遅延量に
    相当する位相回転量を除き、正の周波数成分の位相は変
    えず、負の周波数成分の位相を180°回転させる位相
    特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する第2のフ
    ィルタと、前記リミッタ出力を前記第2のフィルタの遅
    延量と等しい遅延量だけ遅延させる遅延器と、前記遅延
    器出力と前記第2のフィルタ出力から周波数偏差を計算
    する演算手段を備えることを特徴とする自動周波数制御
    回路。
  5. 【請求項5】 複数の受信信号に対応し、当該受信信号
    をそれぞれ直交検波する複数の直交検波手段と、前記直
    交検波手段で検波された複素ベースバンド信号から周波
    数偏差を検出する周波数偏差検出器と、前記周波数偏差
    検出器の出力を加算する加算器と、受信信号を直交検波
    する際の受信周波数を発生する発振器を備え、前記加算
    器出力に基づいて前記発振器の発振周波数を制御する自
    動周波数制御回路において、 前記周波数偏差検出器は、複素ベースバンド信号を入力
    とし、信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行う第1の
    フィルタと、前記複素ベースバンド信号を入力とし、正
    の周波数領域では前記第1のフィルタと同じ位相特性を
    有し、負の周波数領域では前記第1のフィルタと180
    °ずれた位相特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有
    する第2のフィルタと、前記第1のフィルタの出力と前
    記第2のフィルタの出力から周波数偏差を計算する演算
    手段と、前記第1のフィルタの出力の電力を検出する電
    力検出手段と、当該電力検出手段の出力値に応じて、前
    記演算手段の出力値を変える可変増幅手段を備えること
    を特徴とする自動周波数制御回路。
  6. 【請求項6】 複数の受信信号に対応し、当該受信信号
    をそれぞれ直交検波する複数の直交検波手段と、前記直
    交検波手段で検波された復素ベースバンド信号から周波
    数偏差を検出する周波数偏差検出器と、前記周波数偏差
    検出器の出力を加算する加算器と、受信信号を直交検波
    する際の受信周波数を発生する発振器を備え、前記加算
    器出力に基づいて前記発振器の発振周波数を制御する自
    動周波数制御回路において、 前記周波数偏差検出器は、複素ベースバンド信号を入力
    とし、信号波形の整形と帯域外雑音の除去を行う第1の
    フィルタと、前記第1のフィルタ出力の振幅を一定にす
    るリミッタと、前記リミッタ出力を入力とし、遅延量に
    相当する位相回転量を除き、正の周波数成分の位相は変
    えず、負の周波数成分の位相を180°回転させる位相
    特性を有し、かつ、偶対称な振幅特性を有する第2のフ
    ィルタと、前記リミッタ出力を前記第2のフィルタの遅
    延量と等しい遅延量だけ遅延させる遅延器と、前記遅延
    器出力と前記第2のフィルタ出力から周波数偏差を計算
    する演算手段を備えることを特徴とする自動周波数制御
    回路。
  7. 【請求項7】 請求項3または請求項4記載の自動周波
    数制御回路において、 複素ベースバンド信号から1シンボル間の位相差を検出
    する遅延検波手段と、前記遅延検波手段の出力から周波
    数偏差を計算する周波数偏差演算手段と、ロック/アン
    ロック信号に応じて前記周波数偏差検出器の出力または
    周波数偏差演算手段の出力のいづれかを選択する選択器
    と、前記選択器の出力に基づいて前記ロック/アンロッ
    ク信号を発生するロック検出手段を備えることを特徴と
    する自動周波数制御回路。
  8. 【請求項8】 受信信号がマルチキャリアである場合
    に、マルチキャリア受信信号を直交検波する直交検波手
    段と、当該直交検波手段出力から各キャリア成分を抽出
    するキャリア数と同数の遅延量の等しい整合フィルタ
    と、前記直交検波手段出力を入力とし、前記整合フィル
    タと等しい遅延量をもち、遅延量に相当する位相回転量
    を除き、正の周波数成分の位相は変えず、負の周波数成
    分の位相を180°回転させる位相特性を有し、かつ、
    偶対称な振幅特性を有する極性フィルタと、キャリア数
    と同数の前記整合フィルタ出力と前記極性フィルタ出力
    から周波数偏差を計算する演算手段と、キャリア数と同
    数の前記整合フィルタ出力の電力の和を計算する電力検
    出手段と、当該電力検出手段の出力値に応じて、前記演
    算手段の出力値を変える可変増幅手段を含み、当該可変
    増幅手段出力による帰還で、前記直交検波手段にてマル
    チキャリア受信信号を直交検波する際の受信周波数を制
    御することを特徴とする自動周波数制御回路。
JP8208385A 1996-08-07 1996-08-07 周波数偏差検出器及びそれを用いた自動周波数制御回路 Pending JPH1056488A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002097991A3 (en) * 2001-05-31 2003-09-18 Koninkl Philips Electronics Nv Frequency locked loop, clock recovery circuit and receiver
JP2016536596A (ja) * 2014-06-09 2016-11-24 ニラ・ダイナミクス・エイビイ 路面における短期凹凸の検出

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