JPH1057773A - 逆浸透膜濃縮装置 - Google Patents

逆浸透膜濃縮装置

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JPH1057773A
JPH1057773A JP8217509A JP21750996A JPH1057773A JP H1057773 A JPH1057773 A JP H1057773A JP 8217509 A JP8217509 A JP 8217509A JP 21750996 A JP21750996 A JP 21750996A JP H1057773 A JPH1057773 A JP H1057773A
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正敏 岡野
Shozo Yoshitomi
昭三 吉冨
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直武 坪井
Makoto Okumura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被濃縮液及び濃縮液の流動を制御する弁を簡
単な機構で迅速かつ確実に開閉させ、逆浸透膜濃縮装置
の効率及び信頼性を向上させること。 【解決手段】 逆浸透膜槽7の被濃縮液入口14と前部
室25とを接続する通路52,61中に送出し逆止弁5
0を設ける。濃縮液出口15と後部室26とを連通する
通路63,82中に注入止弁58を設ける。被濃縮液タ
ンク1と前部室とを連通する通路62,44中に吸込み
逆止弁42を設ける。後部室から濃縮液を排出する通路
82,70中に排出止弁67を設ける。これらの弁の弁
体48、56、40及び65は、前部室内の圧力変化と
弾性力とにより開閉する。注入止弁及び排出止弁は、圧
力伝達路45,53によって、開弁動作が瞬時に行わ
れ、かつ、全閉状態がより強固に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エネルギ回収機能
を備えた逆浸透膜濃縮装置に関し、特に、海水および地
下灌水の淡水化、化学プロセスにおける廃液処理、果汁
の濃縮などに用いられる逆浸透膜濃縮装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】逆浸透膜濃縮装置は、被濃縮液を、加圧
して逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過する透過液と、
透過しない非透過液(濃縮液)とに分離する。種々の逆
浸透膜濃縮装置のうちには、エネルギ回収機能を備えた
ものがある。この逆浸透膜濃縮装置では、被濃縮液を高
圧ポンプで加圧して逆浸透膜に供給し、濃縮液を廃液と
して排出せずに高圧ポンプに再度供給し、該濃縮液を高
圧ポンプの圧縮駆動力を助勢する動力として再利用す
る。濃縮液を高圧ポンプに再度供給するために、切換弁
の操作による流路の切り換えが行われている。
【0003】上述した従来のエネルギ回収機能付逆浸透
膜装置では、電気、油圧または空圧などの外部動力源、
あるいは機械的な機構を用いて切換弁を操作し、流路を
切り換えていた。このため、従来の逆浸透膜濃縮装置に
は、切り換え機構が複雑となり、製作コストが上昇し、
さらには作動効率あるいは作動信頼性が低下するという
問題があった。
【0004】このような問題を解決するものとして、た
とえば特開平2−21927号公報の逆浸透膜濃縮装置
がある。この装置は、圧縮ポンプの往復運動を利用して
切換弁を切り換え、エネルギを回収するようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この装置の場
合、圧縮ポンプの前部及び後部シリンダ室の圧力変化だ
けで切換弁を切り換えるので、スプールの位置が不安定
で開閉タイミングが合いにくく、異常高圧や切換弁の作
動不良等が発生しやすい。
【0006】したがって、本発明は、エネルギ回収機能
を備えた逆浸透膜濃縮装置において、被濃縮液及び濃縮
液の流動を制御する弁を簡単な機構で迅速かつ確実に開
閉させ、逆浸透膜濃縮装置の効率及び信頼性を向上させ
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、逆浸透膜で被濃縮液側と透過液側とに仕
切られ、前記被濃縮液側に被濃縮液入口および濃縮液出
口が設けられた逆浸透膜槽と、該逆浸透膜槽の前記被濃
縮液側に被濃縮液を送り出すと共に該被濃縮液側から濃
縮液を導入する複動ポンプと、前記被濃縮液入口と前記
複動ポンプとを接続し該複動ポンプから該逆浸透膜槽へ
前記被濃縮液を導く第1通路、および前記濃縮液出口と
前記複動ポンプとを接続し該逆浸透膜槽から該複動ポン
プへ前記濃縮液を導く第2通路とを備えた逆浸透膜濃縮
装置において、前記複動ポンプには、ピストンを収容す
るシリンダ室を設け、該シリンダ室内において前記ピス
トンの前方及び後方には、それぞれ前部室及び後部室を
形成し、該前部室には、前記第1通路と、前記被濃縮液
の供給源に連通する第3通路とを接続し、前記後部室に
は、前記第2通路と、該後部室内の該濃縮液を排出する
第4通路とを接続しており、前記第1、第2、第3及び
第4通路の各々には、前記ピストンの動作に応じた前記
前部室の圧力変化による開閉力と弾性力による閉弁力と
によって開閉する第1、第2、第3及び第4弁を設け
る。
【0008】すなわち、前記第2及び第4弁の各々は、
弁体に一体的に設けたピストン部分と、該ピストン部分
を収容するシリンダとを備え、該第2弁のシリンダを第
2弁用圧力伝達路を介して前記前部室に連通し、該前部
室の圧力減少が閉弁力として、圧力増加が開弁力として
該ピストン部分を通じて前記該第2弁の弁体に作用する
ようにし、該第4弁のシリンダを第4弁用圧力伝達路を
介して前記前部室に連通し、該前部室の圧力増加が閉弁
力として、圧力減少が開弁力として該ピストン部分を通
じて該第4弁の弁体に作用させるとよい。
【0009】上記の構造を有する逆浸透膜濃縮装置にお
いて、ピストンが後退すると、前部室内の圧力が減少す
ると共に後部室内の濃縮液は排出される。かかる前部室
の圧力変化は、第1、第2、第3及び第4弁の各弁体に
それぞれ開弁力又は閉弁力として作用し、第3及び第4
弁は開弁し、第1及び第2弁は閉弁する。前部室内の圧
力減少、第3弁の開弁及び第1弁の閉弁により、前記供
給源にある被濃縮液は、第3通路を通って前部室内に吸
い込まれる。また、第4弁の開弁及び第2弁の閉弁によ
り、後部室内の濃縮液は、第4通路を介して排出され
る。
【0010】一方、ピストンが前進すると、前部室内の
圧力が上昇する。かかる圧力変化により、第1及び第2
弁は開弁し、第3及び第4弁は閉弁する。このとき、第
1、第2、第3及び第4弁は、弾性力が常に閉弁力とし
て作用する構造になっているので、各弁の開閉の切り換
わりは、圧力変化のみによって切り換わる場合に比較し
て、確実かつ迅速に行われる。
【0011】前部室内の圧力上昇、第1弁の開弁及び第
3弁の閉弁により、前部室内の被濃縮液は、第1通路、
被濃縮液入口を通って逆浸透膜槽の被濃縮液側に送り出
される。そして、被濃縮液側に流入した被濃縮液のう
ち、逆浸透膜を透過したものは透過液となり、逆浸透膜
を透過しなかったものは、被濃縮液側に残留し濃縮液と
なる。更に、被濃縮液側にある濃縮液は、第2弁が開弁
し第4弁が閉弁していることから、ピストンの前進に伴
い、濃縮液出口、第2通路を通って後部室内に押し込ま
れ、後部室内においてピストンに前進方向の力を付与す
る。これにより、複動ポンプは、濃縮液の圧力エネルギ
を駆動エネルギとして回収することができる。
【0012】また、第2及び第4弁においては、圧力伝
達路によって前部室内の圧力変化が弁体の開閉力として
用いられ、開弁動作はより迅速に行われ、かつ、閉弁状
態はより強固に保持される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態すなわ
ち実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する
が、図中、同一符号は、同一又は対応部分を示すものと
する。図1は、本発明の実施形態に係る逆浸透膜濃縮装
置の縦断面図であり、図2は、当該逆浸透膜濃縮装置を
図1の矢印II方向からみた図であり、図3は、図1の
III−III線による断面図である。尚、以下の説明
は、図1において参照符号29で示されるフランジ付き
蓋部材のある方を“前部”もしくは“前方”とし、参照
符号19で示されるクランクロッドのある方を“後部”
もしくは“後方”として行う。逆浸透膜濃縮装置は、逆
浸透膜槽7と複動ポンプ8とを備えている。逆浸透膜槽
7の内部は、逆浸透膜11によって、被濃縮液側12と
透過液側13とに仕切られている。被濃縮液側12に
は、被濃縮液入口14および濃縮液出口15が設けら
れ、透過液側13には、透過液出口16が設けられてい
る。透過液出口16には、透過液管6が接続されてい
る。
【0014】複動ポンプ8は、クランクケース部17と
シリンダ部18とにより構成されている。図3に示され
るように、シリンダ部18とクランクケース部17と
は、ボルト75によって連結されている。クランクケー
ス部17の中には、駆動モータ80に接続されたクラン
クロッド19が設けられている。クランクロッド19に
は、3カ所のクランクピン部19aが形成されている。
二点鎖線で示される各クランクピン部19aの軸心D
は、図3に示されるように、一点鎖線で示されるクラン
クロッド自体の軸心Cから偏心している。尚、クランク
ロッドについては、往復運動する原動機及びポンプ等の
技術分野において周知であるため、クランクロッドに関
するさらに詳細な説明は省略する。図1に戻り、各クラ
ンクピン部19aには、コンロッド20が取り付けられ
ている。コンロッド20は、クランクピン部19aを中
心に回動可能になっている。各コンロッド20の先端に
は、ピン21を介してクロスヘッド22が回動可能に連
結される。各クロスヘッド22には、ピストン23が連
結されている。
【0015】シリンダ部18の内部には、シリンダ室2
4が3つ設けられている。シリンダ室24の各々には、
ピストン23が収容されている。尚、本実施形態に係る
逆浸透膜濃縮装置において、3つのピストン及び各ピス
トンに付随する周辺構造は、全て同様であるため、本実
施形態に関する以下の説明は、1つのピストンを対象に
行う。
【0016】図1に示されるように、シリンダ室24内
においてピストン23の前後には、前部室25および後
部室26が形成される。また、ピストン23には、前部
室25と後部室26とを液密的に隔離するシール部材8
3が設けられている。後部室26の後方には、グランド
パッキン27およびグランドブッシュ28が配設されて
いる。また、シリンダ室24は、ピストン23の前方に
おいてフランジ付き蓋部材29により密閉されている。
シリンダ室24の壁部には、吸込み孔30、送出し孔3
1、注入孔32および排出孔33が設けられている。シ
リンダ部18の吸込み孔30及び注入孔32側には、切
換えブロック(A)9が連結される。この連結について
更に詳細に説明すると、シリンダ部18において、吸込
み孔30及び注入孔32の近傍には凹部が形成されてお
り、その凹部に、切換えブロック(A)9の凸部が嵌合
されている。同様に、シリンダ部18において、送出し
孔31及び排出孔33の近傍にも凹部が形成されてお
り、その凹部には、切換えブロック(B)10の凸部が
嵌合されている。図2に示されるように、切換えブロッ
ク(A)9は、ボルト35,36によってブラケット3
4を介してシリンダ部18に固定されており、切換えブ
ロック(B)10は、ボルト38,39によってブラケ
ット37を介してシリンダ部18に固定されている。
【0017】次に、シリンダ部18に設けられた送出し
孔31、注入孔32、排出孔33及び吸込み孔30につ
いて上記の順に説明する。図1、図4及び図5に示され
るように、送出し孔31は、切換えブロック(B)10
に形成された通路52に連通されている。通路52は、
通路61に接続され、通路61は、送出し口55に接続
されている。更に、送出し口55は、被濃縮液管3を介
して被濃縮液入口14に連通されている。符号50は、
通路52を開閉するポペット型の送出し逆止弁である。
送出し逆止弁50は、通路52の途中に設けてある環状
の弁座49に係合可能な弁体48を有する。弁体48
は、前部室25の圧力上昇が開弁力として作用する向き
に配設されている。弁体48には、スプリング51の弾
性力による閉弁力が常に作用している。
【0018】注入孔32は、切換えブロック(A)9に
形成された通路82に連通されている。この通路82
は、通路63に接続され、通路63は、注入口64に接
続されている。更に、注入口64は、濃縮液管4を介し
て濃縮液出口15に連通されている。尚、前述したよう
に、本実施形態の逆浸透膜濃縮装置は、ピストン23、
シリンダ室24及びそれらに付随する周辺構造を3つ有
しているが、濃縮液を後部室26内に導く上記濃縮液管
4も各シリンダにつき独立して3本設けられている。符
号58は、通路82を開閉するポペット型の注入止弁で
ある。注入止弁58は、注入孔32近傍の環状の弁座5
7に係合可能な弁体56と、弁体56に一体的に設けた
ピストン部分59と、ピストン部分59を往復運動可能
に収容する注入止弁シリンダ46とを有する。弁体56
は、後部室26の圧力上昇が開弁力として作用する向き
に配設されている。上記の如く、弁体56とピストン部
分59とが一体的に連結されているので、ピストン部分
59が一方向に動くと、弁体56も同方向に動くように
なっている。符号46aは、弁体56が弁座57に係合
した時に、注入止弁シリンダ46内におけるピストン部
分59の弁体65側に生じる空間である。ピストン部分
59の弁体56との反対側には、スプリング60が配設
されている。スプリング60は、ピストン部分59に対
し、弁体56に向く弾性力を付与している。このため、
弁体56には、スプリング60の弾性力による閉弁力が
ピストン部分59を介して伝達され常に作用している。
【0019】排出孔33は、切換えブロック(B)10
に形成された通路81に連通されている。この通路81
は、通路70に接続され、通路70は、排出口71に接
続されている。そして、排出口71には、排出液管5が
接続されている。符号67は、通路81を開閉するポペ
ット型の排出止弁67である。排出止弁67は、排出孔
33近傍の環状の弁座66に係合可能な弁体65と、弁
体65に一体的に設けたピストン部分68と、ピストン
部分68を往復運動可能に収容する排出止弁シリンダ5
4とを有する。弁体65は、後部室26の圧力上昇が開
弁力として作用する向きに配設されている。上記の如
く、弁体65とピストン部分68とが一体的に連結され
ているので、ピストン部分68が一方向に動くと、弁体
65も同方向に動くようになっている。符号54aは、
弁体65が弁座66に係合した時に、排出止弁シリンダ
54内におけるピストン部分68の弁体65との逆側に
生じる空間である。弁体65には、通路81内に設けら
れたスプリング69の弾性力による閉弁力が常に作用し
ている。
【0020】吸込み孔30は、切換えブロック(A)9
に形成された通路44に連通されている。この通路44
は、通路62に接続され、通路62は、吸込口47に接
続されている。更に、吸込口47は、被濃縮液供給管2
を介して被濃縮液タンク1に連通されている。符号42
は、通路44を開閉するポペット型の吸込み逆止弁42
である。吸込み逆止弁42は、通路44の途中に設けて
ある環状の弁座41に係合可能な弁体40を有する。弁
体40は、前部室25の圧力減少が開弁力として作用す
る向きに配設されている。弁体40には、スプリング4
3の弾性力による閉弁力が常に作用している。
【0021】符号53は、通路52と排出止弁67の排
出止弁シリンダ54とを連通する圧力伝達路である。よ
り詳細には、圧力伝達路53の一端は、通路52におけ
る送出し孔31と弁座49との間の部分に接続されてお
り、他端は、排出止弁シリンダ54内の空間54aが形
成される部分に接続されている。また、符号45は、通
路44と注入止弁58の注入止弁シリンダ46とを連通
する圧力伝達路である。より詳細には、圧力伝達路45
の一端は、通路44における吸込み孔30と弁座41と
の間の部分に接続されており、他端は、注入止弁シリン
ダ46内の空間46aが形成される部分に接続されてい
る。
【0022】次に逆浸透膜濃縮装置の動作について、主
に図1、図4及び図5に基づいて説明する。逆浸透膜濃
縮装置の複動ポンプ8において、駆動モータ80によっ
てクランクロッド19が回転する。これにより、コンロ
ッド20を介してクランクロッド19に接続されたクロ
スヘッド22及びピストン23が、クランクピン部19
aの偏心の作用により前後に往復運動する。複動ポンプ
8の動作は、前述したピストン23の往復運動によっ
て、被濃縮液の吸込み行程と被濃縮液の送出し行程と分
けられる。
【0023】まず、複動ポンプ8における被濃縮液の吸
込み行程について説明する。図4に示す状態は、上記の
往復運動に関してピストン23が最も前進した状態であ
り、この状態が吸込み行程の開始状態である。尚、後部
室26内には、1つ前の送出し行程でピストン23が前
進した際に押し込まれた濃縮液が収容されているものと
する。この状態より、ピストン23がB方向に後退し始
めると、前部室25内の圧力は減少し、後部室26内の
濃縮液は排出される。
【0024】逆浸透膜濃縮装置に設けられた各弁は、以
下の状態となる。まず、吸込み逆止弁42において、弁
体40には、前部室25内の圧力減少による開弁力とス
プリング43の閉弁力とが作用する。しかし、開弁力の
方が閉弁力よりも大きいことから、吸込み逆止弁42は
開弁する。
【0025】送出し逆止弁50において、弁体48に
は、通路52内の圧力減少による閉弁力とスプリング5
1の閉弁力とが作用する。したがって、送出し逆止弁5
0は閉弁する。
【0026】注入止弁58において、弁体56には、ま
ず、スプリング60の閉弁力がピストン部分59を介し
て作用している。更に、前部室25の圧力が減少する
と、通路44及び圧力伝達路45によって連通した注入
止弁シリンダ46内の空間46aの圧力も減少すること
から、注入止弁シリンダ46内のピストン部分59に
は、注入孔32に向いた力が作用する。この注入孔32
に向いた力は、弁体56にとって閉弁力となる。一方、
ピストン23が後退することにより後部室26内の圧力
が僅かに上昇するので、この僅かな圧力上昇による開弁
力が弁体56に作用する。しかし、上記閉弁力の総和は
開弁力よりも大きいことから、注入止弁58は閉弁す
る。また、本実施形態においては、スプリング60の閉
弁力に加え、圧力伝達路45による閉弁力が弁体56に
作用するため、ピストン23の後退時に後部室26内の
圧力が僅かに上昇しても、弁体56が開弁することはな
く、弁体56の全閉状態はより強固に維持されるように
なっている。
【0027】排出止弁67において、弁体65には、ス
プリング69による閉弁力が作用している。しかし、ピ
ストン23が後退することにより後部室26内の圧力が
僅かに上昇するので、この僅かな圧力上昇による開弁力
が弁体65に作用する。更に、前部室25の圧力が減少
すると、通路52及び圧力伝達路53によって連通した
排出止弁シリンダ54内の空間54aの圧力も減少する
ことから、排出止弁シリンダ54内のピストン部分68
には、排出孔33から離れる方向の力が作用する。この
排出孔33から離れる方向の力は、弁体65にとって開
弁力となる。そして、弁体65に作用する上記開弁力の
総和は、弁体65に作用するスプリング69の閉弁力よ
りも大きいことから、排出止弁67は開弁する。
【0028】このように、被濃縮液の吸込み行程では、
ピストン23が後退し前部室25内の圧力が減少すると
共に、吸込み逆止弁42が開弁し送出し逆止弁50が閉
弁するので、複動ポンプ8は、被濃縮液タンク1の被濃
縮液を、被濃縮液供給管2、吸込口47、通路62、通
路44及び送出し孔31を介して前部室25内に吸い込
む。また、注入止弁58が閉弁し排出止弁67が開弁す
るので、複動ポンプ8は、後部室26内に収容していた
濃縮液を、排出孔33、通路81、通路70、排出口7
1及び排気液管5を介して外部に排出する(図1及び図
4参照)。尚、吸込み行程は、図4に示す位置にあった
ピストン23がB方向に後退し図5に示される位置に到
達した状態で終了する。
【0029】次に、被濃縮液の送出し行程について説明
する。図5に示す状態は、ピストン23が最も後退した
状態であり、前述の吸込み行程の終了状態である。送出
し行程は、図5に示した状態から始まる。尚、前部室2
5内には、前述の吸込み行程中に吸い込まれた被濃縮液
が収容されている。ピストン23が図5に示す位置から
A方向に前進し始めると、前部室25内の圧力は上昇
し、後部室26内の圧力は僅かに減少する。
【0030】ピストン23の前進により、逆浸透膜濃縮
装置に設けられた各弁は以下の状態となる。まず、吸込
み逆止弁42において、弁体40には、前部室25内の
圧力上昇による閉弁力とスプリング43の閉弁力とが作
用する。このため、吸込み逆止弁42は閉弁する。
【0031】送出し逆止弁50において、弁体48に
は、通路52内の圧力上昇による開弁力とスプリング5
1の閉弁力とが作用する。しかし、開弁力の方が閉弁力
よりも大きいことから、送出し逆止弁50は開弁する。
【0032】注入止弁58において、弁体56には、ま
ず、スプリング60の閉弁力がピストン部分59を介し
て弁体56に作用している。また、弁体56には、後部
室26の微小圧力による閉弁力が作用する。一方、前部
室25の圧力が上昇すると、通路44及び圧力伝達路4
5によって連通した注入止弁シリンダ46内の空間46
aの圧力も上昇することから、注入止弁シリンダ46内
のピストン部分59には、注入孔32から離れる方向の
力が作用する。この注入孔32から離れる方向の力は、
弁体56にとって開弁力となる。そして、弁体56に作
用する上記開弁力は、弁体56に作用する上記閉弁力よ
りも大きいことから、注入止弁58は開弁する。上記の
弁体56の開弁動作は、前部室25の圧力上昇が圧力伝
達路45を介してピストン部分59及び弁体56に伝達
されることにより行われるため、ピストン23の前進に
伴って瞬時に行われる。
【0033】排出止弁67において、弁体65には、ま
ず、スプリング69の閉弁力が作用している。また、弁
体65には、後部室26の微小圧力による閉弁力が作用
する。更に、前部室25の圧力が上昇すると、通路52
及び圧力伝達路53によって連通した排出止弁シリンダ
54内の圧力も上昇することから、排出止弁シリンダ5
4内のピストン部分68には、排出孔33に向いた力が
作用する。この排出孔33に向いた力は、弁体65にと
っては閉弁力となる。したがって、排出止弁67は閉弁
する。
【0034】このように、被濃縮液の送出し行程では、
ピストン23が前進して前部室25内の被濃縮液を圧縮
すると共に、吸込み逆止弁42が閉弁し送出し逆止弁5
0が開弁するので、複動ポンプ8は、前部室25内の被
濃縮液を、送出し孔31、通路52、通路61、送出し
口55及び被濃縮液管3を介して逆浸透膜槽7内へと送
り出す(図1も参照)。そして、逆浸透膜槽7内に流入
した被濃縮液のうち、逆浸透膜11を透過したものは、
透過液となって透過液側13から透過液出口16及び透
過液管6を通って外部に取り出される。一方、逆浸透膜
11を透過しなかったものは、被濃縮液側12に残留し
濃縮液となる。
【0035】更に、圧力伝達路45によって注入止弁5
8が瞬時に開弁し排出止弁67が閉弁することから、被
濃縮液側12内の濃縮液は、ピストン23の前進によ
り、濃縮液出口15、濃縮液管4、注入口64、通路6
3、通路82及び注入孔32を介して、後部室26内に
押し込まれる。このとき、濃縮液は、排出止弁67が閉
弁していることから、圧力を保ったまま後部室26内に
導入され、ピストン23にA方向(図5参照)の圧力す
なわち前進力を付与する。尚、濃縮液が後部室26内に
導入された際には、濃縮液の圧力により弁体65が僅か
に開弁し、濃縮液が漏れて所望の前進力がピストン23
に作用しないことが懸念されるが、本実施形態では、圧
力伝達路53を上述の如く設け、前部室25の圧力を弁
体65に閉弁力として伝達し、排出止弁67の全閉状態
をより強固に維持しているため、弁体65が開くことは
確実に防止されている。したがって、複動ポンプ8は、
被濃縮液を透過液と被濃縮液とに分離するとともに、後
部室26内に導かれた濃縮液の圧力エネルギを、ピスト
ン前進時の駆動エネルギとして回収することができる。
また、駆動エネルギとして回収したエネルギの大きさ
は、〔シリンダ室24の面積Ac−ピストン23の軸部
の面積Ar〕に依存する。後部室26内に導かれた濃縮
液は、引き続き行われる被濃縮液の吸込み行程におい
て、排出液管5を介して外部に排出される。
【0036】上述のように構成した本実施形態によれ
ば、以下の優れた効果を奏する。 (a) 送出し逆止弁50、注入止弁58、排出止弁6
7及び吸込み逆止弁42は、前部室25内の圧力変化と
スプリングの弾性力とによって開閉されるので、それら
の弁の開閉の切り換えは、従来のように圧力変化のみに
よって開閉されていた場合に比べ確実かつ迅速に行われ
る。このため、開閉タイミングが合わずに、被濃縮液が
前部室25内に閉じ込められたり、濃縮液が被濃縮液側
12又は後部室26内に閉じ込められたりする恐れがな
い。したがって、異常圧縮の発生が防止される。
【0037】(b) 送出し逆止弁50、注入止弁5
8、排出止弁67及び吸込み逆止弁42の開閉の切り換
えには、電動モータその他の駆動源を用いていないた
め、駆動源の故障による弁の開閉不良がない。加えて、
逆浸透膜濃縮装置を小型化したり、コストを低減したり
することができる。
【0038】(c) 送出し逆止弁50、注入止弁5
8、排出止弁67及び吸込み逆止弁42の開閉は、ポペ
ット型の弁であるため、他の型式の弁と比較してより確
実かつ迅速に行える。したがって、全閉時に、被濃縮液
又は濃縮液が弁座と弁体との間から漏洩する恐れはな
く、エネルギの回収効率は向上する。
【0039】(d) 注入止弁58及び排出止弁67
は、圧力伝達路45,53によって、それぞれ瞬時に開
弁され又は強固に閉弁状態が維持されるため、被濃縮液
の吸込み行程では、後部室26内の濃縮液が確実に排出
され、被濃縮液の送出し行程では、後部室26内に導入
された濃縮液が圧力低下することなくピストン23に対
して効果的に前進力を付与し、ピストン23の駆動力が
少なくて済むようになる。
【0040】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明
によれば、各弁の開閉は、ピストンの動作による圧力変
化とスプリングの弾性力とにより行われるので、従来の
ように圧力変化のみによって開閉されていた場合に比べ
確実かつ迅速に行われる。請求項2に記載の発明によれ
ば、前部室内の圧力変化が圧力伝達路を介して弁体の開
閉力として用いられるため、開弁動作は瞬時に行われ、
かつ、閉弁状態はより強固に保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る逆浸透膜濃縮装置の
縦断面図である。
【図2】 図2は、逆浸透膜濃縮装置を図1の矢印II
方向からみた図である。
【図3】 図3は、図1のIII−III線による逆浸
透膜濃縮装置の横断面図である。
【図4】 本実施形態に係る逆浸透膜濃縮装置におい
て、ピストンが最も前進した状態を示す図である。
【図5】 本実施形態に係る逆浸透膜濃縮装置におい
て、ピストンが最も後退した状態を示す図である。
【符号の説明】
1…被濃縮液タンク(供給源)、2…被濃縮液供給管
(第3通路)、3…被濃縮液管(第1通路)、4…濃縮
液管(第2通路)、5…排出液管(第4通路)、7…逆
浸透膜槽、8…複動ポンプ、11…逆浸透膜、12…被
濃縮液側、13…透過液側、14…被濃縮液入口、15
…濃縮液出口、23…ピストン、24…シリンダ室、2
5…前部室、26…後部室、42…吸込み逆止弁(第3
弁)、45…圧力伝達路(第2弁用圧力伝達路)、46
…注入止弁シリンダ(シリンダ)、50…送出し逆止弁
(第1弁)、53…圧力伝達路(第4弁用圧力伝達
路)、54…排出止弁シリンダ(シリンダ)、56…弁
体、58…注入止弁(第2弁)、59…ピストン部分、
65…弁体、67…排出止弁(第4弁)、68…ピスト
ン部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 誠 福岡県北九州市門司区中町1番14号 岡野 バルブ製造株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆浸透膜(11)で被濃縮液側(12)
    と透過液側(13)とに仕切られ、前記被濃縮液側(1
    2)に被濃縮液入口(14)および濃縮液出口(15)
    が設けられた逆浸透膜槽(7)と、該逆浸透膜槽(7)
    の前記被濃縮液側(12)に被濃縮液を送り出すと共に
    該被濃縮液側(12)から濃縮液を導入する複動ポンプ
    (8)と、前記被濃縮液入口(14)と前記複動ポンプ
    (8)とを接続し該複動ポンプ(8)から該逆浸透膜槽
    (7)へ前記被濃縮液を導く第1通路(3)、および前
    記濃縮液出口(15)と前記複動ポンプ(8)とを接続
    し該逆浸透膜槽(7)から該複動ポンプ(8)へ前記濃
    縮液を導く第2通路(4)とを備えた逆浸透膜濃縮装置
    において、前記複動ポンプ(8)には、ピストン(2
    3)を収容するシリンダ室(24)を設け、該シリンダ
    室(24)内において前記ピストン(23)の前方及び
    後方には、それぞれ前部室(25)及び後部室(26)
    を形成し、該前部室(25)には、前記第1通路(3)
    と、前記被濃縮液の供給源(1)に連通する第3通路
    (2)とを接続し、前記後部室(26)には、前記第2
    通路(4)と、該後部室(26)内の該濃縮液を排出す
    る第4通路(5)とを接続しており、前記第1、第2、
    第3及び第4通路(3,4,2,5)の各々には、前記
    ピストン(23)の動作に応じた前記前部室(25)の
    圧力変化による開閉力と弾性力による閉弁力とによって
    開閉する第1、第2、第3及び第4弁(50,58,4
    2,67)を設けてあることを特徴とする逆浸透膜濃縮
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第2及び第4弁(58,67)の各
    々は、弁体(56,65)に一体的に設けたピストン部
    分(59,68)と、該ピストン部分(59,68)を
    収容するシリンダ(46,54)とを備え、該第2弁
    (58)のシリンダ(46)を第2弁用圧力伝達路(4
    5)を介して前記前部室(25)に連通し、該前部室
    (25)の圧力減少が閉弁力として、圧力増加が開弁力
    として該ピストン部分(59)を通じて前記弁体(5
    6)に作用するようにし、該第4弁(67)のシリンダ
    (54)を第4弁用圧力伝達路(53)を介して前記前
    部室(25)に連通し、該前部室(25)の圧力増加が
    閉弁力として、圧力減少が開弁力として該ピストン部分
    (68)を通じて前記弁体(65)に作用するようにし
    たことを特徴とする請求項1に記載の逆浸透膜濃縮装
    置。
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JP2018069074A (ja) * 2016-11-04 2018-05-10 ダイソン・テクノロジー・リミテッド 清掃器具
CN110201547A (zh) * 2018-02-28 2019-09-06 张琦辉 能量回收利用三活塞海水淡化一体机

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