JPH1057838A - 気体の清浄方法及び装置 - Google Patents

気体の清浄方法及び装置

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JPH1057838A
JPH1057838A JP8231290A JP23129096A JPH1057838A JP H1057838 A JPH1057838 A JP H1057838A JP 8231290 A JP8231290 A JP 8231290A JP 23129096 A JP23129096 A JP 23129096A JP H1057838 A JPH1057838 A JP H1057838A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電子放出材を用いた微粒子の除去におい
て、共存するガス状汚染物質も同時に除去できる気体の
清浄方法と装置を提供する。 【解決手段】 電場下で、光電子放出材5-2に紫外線5
-1及び/又は放射線を照射することにより光電子15を
放出せしめ、該光電子により空間中に含まれている微粒
子17を荷電して捕集6する気体の清浄方法において、
前記電場設定用の電極材4が、光触媒を含有し、気体中
のガス状汚染物質を同時に除去することとしたものであ
り、前記電極材は、光触媒の半導体材料であるTi
2 、ZnO等を母材上に付加することによる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体の清浄方法及
び装置に係り、特に、気体中に存在する微粒子と有害ガ
ス(ガス状汚染物質)を同時に除去できる気体の清浄方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を、半導体製造工場における
クリーンルームの空気清浄を例にとり、以下説明する。
クリーンルームにおいては、外気より微粒子(粒子状物
質)、ガス状汚染物質(有害ガス)としてSOx、NO
x、HFのような酸性ガス、NH3 のようなアルカリ性
ガス、炭化水素などの有機性ガスが導入される。この
内、特に、微粒子や、自動車の排気ガス、民生品として
広く使用されている高分子樹脂製品からの脱ガスなどに
起因する空気中のメタン以外の極低濃度の炭化水素
(H.C)などのガス状物質が汚染物質として問題とな
る。特に、H.Cはガス状汚染物質として通常の空気
(室内空気及び外気)中の極低濃度のものが汚染をもた
らすので、除去する必要がある。
【0003】また、最近ではクリーンルームの構成材の
高分子樹脂類からの脱ガスがH.C発生源として問題と
なっている。すなわち、H.Cの起因として通常のクリ
ーンルームでは、外気から導入されたH.C(クリーン
ルームでのフィルタでは、H.Cは除去できないので、
外気中のH.Cは導入されてしまう)に、前記のクリー
ンルーム内で発生したH.Cが加わるので、外気に比べ
てクリーンルーム中のH.Cは高濃度となり、ウェハ基
板や基材を汚染する。H.Cは、クリーンルームにおけ
る作業で生じる各種の溶剤(アルコール、ケトン類な
ど)も濃度が高くなると汚染物質として問題となる。す
なわち、上述の汚染物質(微粒子及びH.C)がウェ
ハ、半製品、製品の基板表面へ付着すれば、 微粒子
では基板表面回路(パターン)の断線や短絡を引き起こ
し欠陥を生じさせる。一方、 H.Cは基板とレジス
トとの親和性(なじみ)に影響を与える。そして、親和
性が悪くなるとレジストの膜厚に悪影響を与えたり、基
板とレジストとの密着性に悪影響を与える。
【0004】このような原因により、これらの汚染物質
は、半導体製品の生産性(歩留り)を低下させる。特
に、ガス状汚染物質としてのH.Cは上述の発生起因に
より、また最近では省エネの観点でクリーンルーム空気
の循環を多くして用いるので、クリーンルーム中のH.
C濃度は濃縮され、外気に比べかなりの高濃度となって
おり、基材や基板に付着し、該表面を汚染する。この汚
染の程度は、基材や基板表面の接触角で表わすことがで
き、汚染が激しいと接触角が大きい。接触角が大きい基
材や基板は、その表面に成膜しても膜の付着強度が弱く
(なじみが悪い)、歩留りの低下をまねく。ここで、接
触角とは水によるぬれの接触角のことであり、基板表面
の汚染の程度を示すものである。すなわち、基板表面に
疎水性(油性)の汚染物質が付着すると、その表面は水
をはじき返してぬれにくくなる。すると基板表面と水滴
との接触角は大きくなる。従って接触角が大きいと汚染
度が高く、逆に接触角が小さいと汚染度が低い。
【0005】従来のクリーンルームの空気を浄化する方
法あるいはそのための装置には、大別して、(1)機械
的ろ過方法(HEPAフィルターなど)、(2)静電的
に微粒子の捕集を行う、高電圧による荷電あるいは導電
性フィルターによるろ過方式(HESAフィルターな
ど)、がある。これらの方法は、いずれも微粒子の除去
を目的としており、メタン以外の炭化水素(H.C)の
ような、接触角を増大させるガス状の汚染物質の除去に
対しては効果がない。一方、ガス状の汚染物質である
H.Cの除去法としては、燃焼分解法、O3 分解法など
が知られている。しかし、これらの方法は、クリーンル
ームへの導入空気中に含有する極低濃度のH.Cの除去
には効果がない。
【0006】これらに対して、本発明者らは、光電子放
出材から光電子を発生させて、微粒子(粒子状物質)を
除去する空間の清浄化について、下記の提案をしてい
る。例えば、(1)空間清浄化に関する特許では、特公
平3−5859号、特公平6−74908号、特公平6
−74909号、特公平6−74710号、特公平8−
211号、特開平5−68910号、特開平6−293
73号公報。 (2)研究論文では、(a)Proceedings of the 8th.
World Clean Air Congress. 1989.Vol.3. Hagu
e, p735〜740(1989)、(b)エアロゾル
研究、第7巻、第3号、p245〜247(199
2)、(c)エアロゾル研究、第8巻、第3号、p23
9〜248(1993)、(d)同第8巻、第4号、p
315〜324(1993)。これらの方法及び装置で
は、光電子放出のための電場形成用の電極材として、通
常の荷電装置における電極材、例えば、タングステン、
Cu−Zn(網状、板状)のような金属物質を用いてい
る。
【0007】これらの方法及び装置は、粒子状物質の除
去には有効であるが、用途によっては、更なる高機能化
が必要であった。すなわち、近年の先端産業の発展にお
いて、半導体製品の高精密化、高品質化に伴ない、従来
問題とならなかったガス状汚染物質、特にH.Cがウェ
ハへのガス状汚染物質として問題となってきた。言い換
えると、H.Cの付着により歩留りの低下をもたらす
((a)「空気清浄」第33巻、第1号、p16〜2
1、(1995)、(b)第13回空気清浄とコンタミ
ネーションコントロール研究大会、p219〜223
(1995))。すなわち、ウェハを取扱う製造工程で
は、微粒子除去に加えて、ガス状汚染物質も同時に除去
する必要がでてきた。また、今後の先端産業の発展とお
いては、微粒子に共存するH.Cのみならず、NH3
ど他のガス状汚染物質も厳しく管理、制御する必要が出
てくると考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事実
及び今後の発展に鑑み、光電子放出材を用いた微粒子の
除去において、共存するガス状汚染物質も同時に除去で
きる気体の清浄方法及びその装置を提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、電場下で、光電子放出材に紫外線及び
/又は放射線を照射することにより光電子を放出せし
め、該光電子により空間中に含まれている微粒子を荷電
して捕集する気体の清浄方法において、前記電場設定用
の電極材が、光触媒を含有し、気体中のガス状汚染物質
を同時に除去することとしたものである。また、本発明
では、紫外線及び/又は放射線源と、光電子放出材と、
電場設定用電極材及び荷電微粒子捕集材とを有する微粒
子の荷電・捕集装置を備えてなる気体の清浄装置におい
て、前記電場設定用の電極材が光触媒を含有することと
したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を半導体製造工場における
クリーンルームを例に説明する。本発明は、次の5つの
知見に基づいて発明されたものである。即ち、(1)通
常の空気(外気)中には、ガス状汚染物質として、NO
x、SOx、HClのような酸性ガス、アンモニア、ア
ミンのようなアルカリ性ガス及び炭化水素及びその誘導
体(H.C)と呼ばれるような有機性ガスが存在し、ク
リーンルームにおけるフィルタでは、これらの有害ガス
の捕集はできないので、これらの有害ガスはクリーンル
ームに導入されてしまう。この内、通常の空気中濃度レ
ベルではウェハなどの基板表面に付着し接触角の増加へ
の関与は非メタンH.Cが大きい(空気清浄、第33
巻、第1号、p16−21、1995)。 (2)H.Cは、紫外線照射された光触媒により分解、
除去される。
【0011】(3)少なくとも、1部が有機物(高分子
樹脂)で構成されるクリーンルーム環境では、該有機物
から極微量の有機性ガス(H.C)が発生し、クリーン
ルーム空間中の収容物(ウェハやガラス基板などの原
料、半製品)を汚染する。すなわち、クリーンルーム空
間では、少なくともその一部に有機物(例、プラスチッ
ク容器、パッキン材、シール材、接着材、壁面の材料
等)を使用しており、該有機物から極微量の有機性ガス
が発生する。例えば、シール材からはシロキサン、収納
容器の材料であるプラスチック材からはフタル酸エステ
ルなどが発生し、これらの有機性ガスは、発生濃度は極
く低濃度であるが、クリーンルームは閉鎖系であり、閉
じ込められ、さらに、最近クリーンルームは省エネの点
で空気の循環使用の比率が高いので、該濃度は徐々に高
くなり、クリーンルーム内の収容物の上に付着し悪い影
響を与えてしまう。
【0012】例えば、収納物のウェハ表面上の接触角が
増加すると、該基板上に成膜してもその付着力は弱い。
このように、クリーンルーム中のH.Cは外気からの導
入H.Cにクリーンルーム内部からの発生ガスが加わる
ので、多成分、かつ高濃度となっており、最近ではクリ
ーンルームはH.Cに関しては、ダーティルームと言わ
れており、効果的なH.C処理法が必要になっている。 (4)本発明の対象分野である先端産業では、従来粒子
除去のみで十分であったものが、製品の高品質化、高精
密化により、今後、ガス状汚染物質、特にH.Cの影響
を受けるようになる。
【0013】(5)電場下で光電子放出材に紫外線及び
/又は放射線照射して光電子放出を行うにおいて、該電
場設定用電極(正極)に、光触媒を用いると光触媒によ
るガス状汚染物質の分解作用が促進され、効果的に該ガ
ス状汚染物質が分解される。そこで、本発明では、本発
明者らが先に提案した光電子を用いる微粒子(粒子状物
質)除去における光電子放出のため電極材の少なくとも
一部に、光触媒(正極の材料)を用い、これにより電場
を形成して微粒子の除去を行うと同時に、共存するガス
状汚染物質、特に有機性ガス(H.C)を分解除去(ウ
ェハなどの製品に影響を与えない無害な形態、あるいは
ウェハに付着しても接触角に影響を与えない安定な形に
変換)するものである。
【0014】次に、本発明の夫々の構成を詳細に説明す
る。光電子放出材は、紫外線又は放射線の照射により光
電子を放出するものであれば何れでも良く、光電的な仕
事関数が小さなもの程好ましい、効果や経済性の面か
ら、Ba,Sr,Ca,Y,Gd,La,Ce,Nd,
Th,Pr,Be,Zr,Fe,Ni,Zn,Cu,A
g,Pt,Cd,Pb,Al,C,Mg,Au,In,
Bi,Nb,Si,Ti,Ta,U,B,Eu,Sn,
P,Wのいずれか又はこれらの化合物又は合金又は混合
物が好ましく、これらは単独で又は二種以上を複合して
用いられる。複合材としては、アマルガムの如く物理的
な複合材も用いうる。例えば、化合物としては酸化物、
ほう化物、炭化物があり、酸化物にはBaO,SrO,
CaO,Y2 5 ,Gd2 3 ,Nd2 3 ,Th
2 ,ZrO2 ,Fe2 3 ,ZnO,CuO,Ag2
O,La2 3 ,PtO,PbO,Al23 ,Mg
O,In2 3 ,BiO,NbO,BeOなどがあり、
またほう化物には、YB6 ,GdB6 ,LaB5 ,Nd
6 ,CeB6 ,EuB6 ,PrB6,ZrB2 などが
あり、さらに炭化物としてはUC,ZrC,TaC,T
iC,NbC,WCなどがある。
【0015】また、合金としては黄銅、青銅、リン青
銅、AgとMgとの合金(Mgが2〜20wt%)、C
uとBeとの合金(Beが1〜10wt%)及びBaと
Alとの合金を用いることができ、上記AgとMgとの
合金、CuとBeとの合金及びBaとAlとの合金が好
ましい。酸化物は金属表面のみを空気中で加熱したり、
或いは薬品で酸化することによっても得ることができ
る。さらに他の方法としては使用前に加熱し、表面に酸
化層を形成して長期にわたって安定な酸化層を得ること
もできる。この例としてはMgとAgとの合金を水蒸気
中で300〜400℃の温度の条件下でその表面に酸化
膜を形成させることができ、この酸化薄膜は長期間にわ
たって安定なものである。これらの物質は、バルク状
(固体状、板状)で、また適宜の母材(支持体)へ付加
して使用できる(特開平3−108698号公報)。例
えば、紫外線透過性物質の表面又は該表面近傍に付加す
る(特公平7−93098号公報)。
【0016】付加の方法は、紫外線又は放射線の照射に
より光電子が放出されれば何れでも良い。例えば、ガラ
ス板上へコーティングして使用する方法、他の例として
板状物質表面近傍へ埋込んで使用する方法や板状物質上
に付加し更にその上に別の材料をコーティングして使用
する方法、紫外線透過性物質と光電子を放出する物質を
混合して用いる方法等がある。また、付加は、薄膜状に
付加する方法、網状、線状、粒状、島状、帯状に付加す
る方法等適宜用いることが出来る。光電子を放出する材
料の付加の方法は、適宜の材料の表面に周知の方法でコ
ーティング、あるいは付着させて作ることができる。例
えば、イオンプレーティング法、スパッタリング法、蒸
着法、CVD法、メッキによる方法、塗布による方法、
スタンプ印刷による方法、スクリーン印刷による方法を
適宜用いることができる。
【0017】薄膜の厚さは、紫外線又は放射線照射によ
り光電子が放出される厚さであれば良く、5Å〜5,0
00Å、通常20Å〜500Åが一般的である。母材の
使用形状は、板状、プリーツ状、円筒状、棒状、線状、
網状等、があり表面の形状を適宜凹凸状とし使用するこ
とが出来る。また、凸部の先端を先鋭状あるいは球面状
とすることも出来る(特公平6−74908号公報)。
母材への薄膜の付加は、本発明者が既に提案したよう
に、1種類又は2種類以上の材料を1層又は多層重ねて
用いることができる。すなわち、薄膜を適宜複数(複
合)で使用し、2重構造あるいはそれ以上の多重構造と
することができる(特開平4−152296号公報)。
これらの最適な形状や紫外線又は放射線の照射により光
電子を放出する材料の種類や付加法、薄膜厚は、装置の
種類、規模、形状、光電子放出材の種類、母材の種類、
後述電場の強さ、かけ方、効果、経済性等で適宜予備試
験を行い決めることが出来る。
【0018】前記光電子放出材を母材に付加して使用す
る場合の母材は、前記した紫外線透過性物質の他にセラ
ミック、粘土、周知の金属材がある。また、後述の光源
の表面に上記光電子放出材を被覆(光源と光電子放出材
を一体化)して行うこともできる(特開平4−2435
40号公報)。光電子放出材への紫外線又は放射線照射
による光電子の発生は、光電子放出材(負極)と、後述
の少なくとも一部が光触媒からなる電極(正極)間に電
場(電界)を形成して行うと、光電子放出材からの光電
子発生が効果的に起こる。電場の形成方法(構造)とし
ては、荷電部の形状、構造、適用分野、装置の種類或い
は期待する効果(精度)等によって適宜選択することが
出来る。電場の強さは、光電子放出材や母材への付加の
種類等で適宜決めることが出来、このことについては本
発明者の別の発明がある。電場の強さは、一般に0.1
V/cm〜2kV/cmである。
【0019】本発明では、このような電場の形成によ
り、電極材の光触媒が後記するように光触媒作用を加速
するので、実用上効果的な形態にできることである。本
発明の光触媒の電場の効果の詳細は、不明であるが、電
場の設定における正極にすることにより、光触媒中の電
位勾配が増大し、フォトキャリアの再結合が抑制される
ためと推定される。次に、光電子放出のための電場形成
用電極材としての光触媒について説明する。光触媒は、
前記光電子放出材との間の電場の形成用電極材の少なく
とも一部に含有でき、紫外線又は放射線の照射により、
気体中の微粒子に共存するガス状汚染物質(有害ガス)
を分解・除去するものであれば何れでも良い。
【0020】通常、半導体材料が効果的であり、容易に
入手出来、加工性も良いことから好ましい。効果や経済
性の面から、Se,Ge,Si,Ti,Zn,Cu,A
l,Sn,Ga,In,P,As,Sb,C,Cd,
S,Te,Ni,Fe,Co,Ag,Mo,Sr,W,
Cr,Ba,Pbのいずれか、又はこれらの化合物、又
は合金、又は酸化物が好ましく、これらは単独で、また
2種類以上を複合して用いる。例えば、元素としてはS
i,Ge,Se、化合物としてはAlP,AlAs,G
aP,AlSb,GaAs,InP,GaSb,InA
s,InSb,CdS,CdSe,ZnS,MoS2
WTe2 ,Cr2 Te3 ,MoTe,Cu2 S,W
2 、酸化物としてはTiO2 ,Bi2 3 ,CuO,
Cu2 O,ZnO,MoO3 ,InO3 ,Ag2 O,P
bO,SrTiO3 ,BaTiO3 ,Co34 ,Fe
2 3 ,NiOなどがある。
【0021】光触媒の固定化は、適宜の材料(母材)に
蒸着法、スパッタリング法、焼結法、ゾル−ゲル法、塗
布による方法、焼付け塗装による方法など、周知の付加
方法を適宜用いることができる。付加の形状は、薄膜
状、線状、網状、帯状、くし状、島状などを後述母材な
どにより適宜に選択し、用いることができる。上記Ti
やZnは、例えば板状Tiを酸化することにより、光触
媒とすることができるので、装置の種類によっては好適
に使用できる。光触媒の固定化の例として、光触媒を母
材として、周知の導電性材料、例えばSUS,Cu−Z
n,Al、又はセラミック、フッ素樹脂、ガラスあるい
はガラス状物質の表面へコーティングしたり、光触媒を
板状、線状、網状、膜あるいは繊維状などの適宜の材料
にコーティングしたり、あるいは包み、又は挟み込んで
固定して用いてもよい。例として、ゾルゲル法によるガ
ラス板への二酸化チタンのコーティングがある。光触媒
は、粉体状のままでも用いることが出来るが、焼結、蒸
着、スパッタリングなどの周知の方法で適宜の形状にし
て用いることができる。
【0022】また、光触媒作用の向上のために、上記光
触媒にPt,Ag,Pd,RuO2,Co3 4 の様な
物質を加えて使用することも出来る。該物質の添加は、
光触媒作用が促進されるので好ましい。これらは、一種
類又は複数組合せて用いることができる。通常、添加量
は、光触媒に対して、0.01〜10重量%であり、適
宜添加物質の種類や要求性能などにより、予備試験を行
い適正濃度を選択することができる。添加の方法は、含
浸法、光還元法、スパッタ蒸着法、混練法など周知手段
を適宜用いることができる。光触媒は、導電性の材料の
少なくとも一部に付加、あるいは導電性の材料と一体化
することで、前記電場の形成が効果的となる。次に例を
挙げると、SUS材へ網状あるいは島状に光触媒を付加
(SUSが正極)するか、セラミックへ膜状に光触媒を
付加し、目のあらい網状のSUS材で挟み込む(SUS
が正極)ことによる。
【0023】次に、紫外線又は放射線の照射について述
べれば、その照射源は照射により、上記光電子放出材か
らの光電子の放出と、光触媒の光触媒作用を発揮するも
のであれば何れでも良い。紫外線源は、通常、水銀灯、
水素放電管、キセノン放電管、ライマン放電管などを適
宜使用出来る。光源の例としては、殺菌ランプ、ブラッ
クライト、蛍光ケミカルランプ、UV−B紫外線ラン
プ、キセノンランプがある。放射線としては、α線、β
線、γ線などが用いられ、照射手段としてコバルト6
0、セシウム137、ストロンチウム90などの放射性
同位元素、又は原子炉内で生成する放射性廃棄物及びこ
れに適当な処理加工した放射性物質を線源として用いる
ことができる。
【0024】荷電微粒子の捕集材(集じん材)は、荷電
微粒子を確実に捕集するものであればいずれでも使用で
きる。通常の荷電装置における集じん板、集じん電極等
各種電極材や静電フィルター方式が一般的であるが、ス
チールウール電極、タングステンウール電極のようなウ
ール状構造のものも有効である。エレクトレット材も好
適に使用できる。光電子放出材、光触媒、照射源、荷電
微粒子の捕集材の種類や形状の選択や、使用条件、電場
の条件は、適用装置の規模、形状、構造、要求性能、経
済性などにより、適宜予備試験を行い、決めることがで
きる。
【0025】次に、クリーンルームにおけるガス状汚染
物質の内、ウェハなどの基板に付着し、接触角の増加を
もたらす(関与が大きい)H.Cの本発明による分解・
除去作用について説明する。接触角を増加させる有機性
ガスは、ウェハやウェハ上の薄膜の種類、性状によって
異なるが、本発明者らの研究によると次のように考えら
れる。すなわち、通常クリーンルーム環境における基板
や基材表面の接触角を増加させる有機性ガス(H.C)
で共通して言えることは、高分子量のH.Cが主であ
り、その構造として−CO、−COO結合(親水性を有
する)を持つことである。このH.Cは親水部(−C
O、−COO結合部)を有する疎水性物質(H.Cの基
本構造の−C−C−の部分)と考えることができる。具
体例で説明すると、通常のクリーンルームにおける基板
(製品、半製品、原材料)表面の接触角を増加させる有
機性ガスは、C16〜C20の高分子量H.C、例えばフタ
ル酸エステル、高級脂肪酸フェノール誘導体であり、こ
れらの成分に共通することは化学的構造として、−C
O、−COO結合(親水性を有する)を持つことであ
る。
【0026】これらの汚染有機性ガスの起因は、高分子
製品の可塑剤、離型剤、酸化防止剤などであり、高分子
製品の存在する個所が発生源である(「空気清浄」第3
3巻、第1号、p16〜21、1995)。光触媒によ
るこれらの有機性ガスの処理メカニズムの詳細は不明で
あるが、次のように推定できる。すなわち、これらの有
機性ガスは−CO、−COO結合の部分がウェハやガラ
ス表面のOH基と水素結合し、その上部は疎水面とな
り、結果としてウェハやガラス表面は疎水性になり、接
触角が大きくなり、その表面に成膜すると膜の付着力は
弱い。本発明では、電極材の少なくとも一部に光触媒を
用いるので、正極により光触媒作用が加速された光触媒
に上記有機性ガスが接触し、その活性部である−CO、
−COO結合部が、光触媒表面に吸着し、光触媒作用を
受け安定な形態に変換(酸化・分解)される。その結果
として、有機性ガスは安定な形態となり、ウェハやガラ
ス基板上は付着しないか、又は付着しても疎水性を示さ
ないと考えられる。
【0027】本発明は、通常のクリーンルームにおける
空気中をはじめ各種気体中例えばN2 、Ar中でも同様
に使用できる。また、H.C以外のガス状有害成分、例
えば、NOx、NH3 、S又はNを含有する臭気性成分
(例、アミン、メルカプタン、サルファイド、脂肪酸)
が、不純物として(共有物として)含まれる場合も、該
ガス状汚染物質の除去において、本発明を同様に実施で
きることは言うまでもない。本発明を適用し得る空間と
は、上述の大気圧下の他に、加圧下、減圧下、真空下を
指し、同様に実施できる。通常のクリーンルームでは、
ガス状汚染物質として、H.Cが外気濃度レベルでも基
板の接触角を増加させ、汚染物として、特に関与が大き
いので、本発明では、主にH.Cの処理について説明し
た。すなわち、H.C除去を指標として基材や基板と接
触する気体を処理すれば良い。例えば、クリーンルーム
において酸やアルカリ性物質が高濃度で存在する場合、
例えば酸やアルカリ性物質を用いる洗浄工程における発
生NOxやNH3 がクリーンルームに流出している場
合、該ガス状の汚染物質の濃度によっては、上述の接触
角増加に関与する。この場合は、該ガス状の汚染物も本
発明の光触媒による作用により処理される。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 図1は、本発明の方法を半導体製造工場におけるエアー
ナイフ用の供給空気の浄化に適用した例である。図1に
おいて、1はクラス10000のクリーンルームであ
り、空気2が、粗フィルタ3、光触媒からなる光電子放
出、及びガス状汚染物質除去のための電場形成用電極材
4、光電子放出材と紫外線ランプが一体化された、すな
わち紫外線ランプの表面に光電子放出材を被覆した紫外
線ランプ5(特開平4−243540号)、及び荷電微
粒子捕集材6よりなる汚染除去装置(微粒子とガスの同
時除去装置)7によって、クリーンルーム1内で処理さ
れる。空気2は、該装置7を通過した後には、除塵され
てかつ、ガス状汚染物質(本例ではH.C)が分解され
た清浄な空気8となっていて、ウェハ(基板)を洗浄す
るためのエアーナイフ装置9へ供給される。
【0029】以下、本例を詳細に説明する。クリーンル
ーム1内に入る前の外気10は、まず粗フィルタ11と
空気調和器12で処理される。次いで空気はクリーンル
ーム1に入る際にHEPAフィルタ13によって除塵さ
れて、極低濃度のH.Cが共存するクラス10000の
濃度の空気14となる。すなわち、主に自動車や民生品
としてのプラスチックなどの有機高分子樹脂から発生す
る極低濃度のH.Cは粗フィルタ11、空気調和器1
2、及びHEPAフィルタ13では除去されないため、
クリーンルーム1内に導入されてしまう。また、クリー
ンルーム1では、その構成部材の一部や作業の器具や装
置にプラスチックなどの有機物が使用されており、それ
らの材料から微量の有機性ガスの発生がある。また、ク
リーンルーム1内の空気は、省エネの点で一部が循環使
用されているので(図示せず)、クリーンルーム1内の
空気2中のH.C濃度は、非メタンH.C濃度として
0.8〜1.2ppmとなっている(外気10よりも高
い濃度となっている)。空気2は、先ず粗フィルタ3に
より除塵される。
【0030】次いで、微粒子(粒子状物質)及びH.C
を含む空気は、電場形成のための電極材(光触媒)4、
光電子放出材が一体化された紫外線ランプ5、荷電微粒
子捕集材により構成される汚染除去装置(微粒子とガス
状汚染物質の同時除去装置)7にて微粒子がクラス10
以下(クラス:1ft3 中の0.1μm以上の微粒子の
個数)、H.Cが非メタンH.Cを指標として0.2p
pm、好ましくは0.1ppm以下にまで分解される。
ここでの電極材4は、光電子放出用の電場形成のため、
及び微粒子に共存するH.C除去のためである。電極材
(正極)としての光触媒は電場の作用でH.C分解が効
果的となる。すなわち、粗フィルタ3で除去されない微
粒子は、光電子放出材(負極)5と電極(正極)4間に
電場を形成することにより、光電子放出材5から効果的
に放出される光電子15により荷電され、荷電微粒子と
なり、該荷電微粒子は、後方の荷電微粒子捕集材6で捕
集・除去される。一方、上記微粒子を含む空気中に共存
するH.Cは紫外線照射と電場形成により活性化された
光触媒4に接触し、分解・除去される。ここで、H.C
以外に共存するガス状汚染物質、例えば、NH3 、NO
xも同様に処理される。
【0031】ここでの紫外線ランプは殺菌ランプ、光電
子放出材はAuで7nmを殺菌ランプ表面に被覆したも
のである。また、電極材4はCu−Zn板にTiO2
ゾル−ゲル法で被覆したものである。光電子放出材(負
極)5と、電極(正極)4間の電場電圧は20V/cm
である。これにより、ウェハに付着すると汚染をもたら
す微粒子、接触角増加に関与する分子量の大きいH.C
及び活性なH.CはH.Cの種類によって接触角が増加
しない分子量の小さいH.Cもしくは二酸化炭素や水に
分解される。このようにして、微粒子が除去された、か
つ接触角の増加をもたらさない超清浄な空気8が得ら
れ、エアーナイフ装置9へ供給される。
【0032】実施例2 実施例1における非メタンH.C濃度が0.8〜1.2
ppmのクラス10000のクリーンルームの半導体工
場におけるウェハ保管庫(ウエハ収納ストッカ)の空気
清浄を、図2に示した本発明の基本構成図を用いて説明
する。ウェハ保管庫Cの空気清浄として、先ず微粒子除
去を説明する。微粒子除去は、ウェハ保管庫Cの片側に
設置された紫外線ランプ5-1、紫外線の反射面16、光
電子放出材5-2、電場設置のための電極4及び荷電微粒
子の捕集材6(汚染除去装置、B)にて実施される。
【0033】すなわち、ウェハ保管庫C中の微粒子(粒
子状物質)17は、紫外線ランプ(殺菌ランプ)からの
紫外線が照射された光電子放出材5-2から放出される光
電子15により荷電され、荷電微粒子となり、該荷電微
粒子は荷電微粒子の捕集材6に捕集され(汚染除去装
置、B)、ウェハの存在する被処理空間部(清浄化空間
部、A)は高清浄化される。18a,18b,18c
は、保管庫内の空気の流れを示す。すなわち、汚染除去
部(B)に移動した空気は、紫外線ランプの照射により
加温されるため、上昇気流が生じ保管庫C内を矢印、1
8a,18b,18cの様に動く。この空気の動きによ
り、保管庫内の微粒子17は、汚染除去装置(B)に効
果的に移動するため、保管庫C内は迅速に清浄化され
る。
【0034】ここで、遮光材19は被処理空間部Aと汚
染除去部Bの間に設置されており、紫外線ランプ5-1
らの紫外線がウェハキャリヤ20中のウェハ21に直接
照射されるのを防いでいる。ここでの光電子放出材5-1
は、ガラス材表面にAuを薄膜状に付加したものであ
り、このような構成の光電子放出材については、本発明
者の別の発明がある(特公平7−93098号公報)。
このようにして、ウェハ保管庫C中の微粒子(粒子状物
質)17は捕集・除去される。上記において、光電子放
出材5-2への紫外線の照射は、曲面状の反射面16を用
い、紫外線ランプ5-1から紫外線を板状の光電子放出材
-2に効率よく照射している。
【0035】電場形成用電極4は、その一部が光触媒か
らなり、該電極4は、光電子放出材5-2からの光電子放
出を電場形成により効果的に行うため、及び後述微粒子
に共存するH.C除去を効果的に行うためのものであ
る。すなわち、光電子放出材(負極)5-2と電極(正
極)4の間は、電場を形成しており、この場所は微粒子
除去においては、微粒子の荷電部(光電子を効果的に発
生させ、微粒子を荷電させる場所)、そしてH.C除去
においてはH.C除去部である。ここでの微粒子の荷電
は、電場において光電子放出材5-2に紫外線照射するこ
とにより発生する光電子15により効率よく実施され
る。ここでの電場の電圧は、50V/cmである。微粒
子の荷電部で荷電された荷電微粒子の捕集は、後方の電
極板6により捕集・除去される。
【0036】次に、ウェハ保管庫C中の上記微粒子を含
む空気に共存するガス状汚染物質としてのH.C22の
除去について説明する。H.C除去は、紫外線ランプ
(殺菌ランプ)5-1の照射を受けた光触媒(TiO2
Cu−Znの母材に被覆したもの)4にて実施される。
ウェハ保管庫Cには、保管庫Cの開閉により保管庫Cが
設置されたクラス10000のクリーンルーム内空気が
入る。この空気には、H.Cが非メタン炭化水素として
0.8〜1.2ppm含有する。該H.Cを含む空気
は、空気の流れ18a,18b,18cにより、汚染除
去装置Bに効果的に移動するため、紫外線照射と電場形
成により活性化された光触媒4に効果的に接触し、分子
量の大きいH.C及び活性なH.Cが効果的にH.Cの
種類によって活性が低い分子量の小さいH.C、もしく
は二酸化炭素や水に分解される。H.Cは、非メタン
H.Cを指標として、0.1ppm以下となるまで分解
される。
【0037】以上のようにして、微粒子除去(除塵)と
H.Cの分解により、清浄化空間部Aは清浄化され、保
管庫内は微粒子がクラス1以下まで除去され、またガス
状汚染物質が除去された超清浄空気となる。これによ
り、該超清浄空気をウェハ表面に暴露しておくことによ
り、ウェハ表面の汚染は防止される。この結果、ウェハ
上の接触角の増加が防止される。図2において、図1と
同じ記号は、同じ意味を示す。
【0038】実施例3 実施例2における半導体工場のウェハ保管庫の別のタイ
プ(構成)のものを図3、4を用いて説明する。ウェハ
保管庫Cにおける空気清浄は、紫外線源としての紫外線
ランプ5-1を、光電子放出材5-2及び一部が光触媒でな
る光電子放出のための電場形成用電極4で囲み一体化し
たユニットBにて行われる。図3は、ウェハ保管庫Cの
断面図であり、ウェハ保管庫C中の空気清浄は、保管庫
の空間にユニット化した汚染除去装置(Bの部分)を設
置することで実施される。前記Bの汚染除去装置は、図
4にその基本構成図として示すように、紫外線ランプ5
-1、該ランプを囲む形状(円筒状)のガラス母材上にA
uを被覆した光電子放出材5-2、該光電子放出材5-2
囲む形状(円筒状)の光触媒からなる電場形成用電極
4、その後方に設置された荷電微粒子の捕集材6より成
る。
【0039】先ず、ウェハ保管庫C中の微粒子(粒子状
物質)17の除去について説明する。ウェハ保管庫中の
微粒子(微粒子状物質)17は図4に示した紫外線ラン
プ5-1からの紫外線が照射された光電子放出材5-2から
放出される光電子15により荷電され、荷電微粒子とな
り、該荷電微粒子は荷電微粒子の捕集材6に捕集され、
ウェハの存在する清浄化空間部(A)は高清浄化され
る。ここでの光電子放出材5-2は、ガラス材表面5nm
Auを薄膜状に付加したものである。このようにし
て、ウェハ保管庫中の微粒子(粒子状物質)は捕集・除
去され、ウェハ保管庫内は超清浄化される。電極4は、
光触媒(TiO2 を、SUS母材に被覆したもの)でな
り、光電子放出材(負極)5-1と該電極(正極)4の間
に電場を形成している(光電子放出部)。ここでの電場
電圧は、50V/cmである。この電場形成により、光
電子放出材5-2からの光電子15の放出及び後述H.C
の除去が効果的に起こる。微粒子除去においては、該電
場形成により光電子が効率良く放出されるので、微粒子
の荷電が効果的に行われ、荷電微粒子は荷電微粒子の捕
集材6にて捕集される。
【0040】次に、ウェハ保管庫C内の上記微粒子を含
む空気に共存するガス状汚染物質としてのH.C22の
除去について説明する。H.C22の除去は、紫外線ラ
ンプ(殺菌ランプ)5-1の照射を受けた光触媒4にて実
施される。実施例2で述べたごとくH.C22は、保管
庫内の空気流れ18a,18b,18cにより、汚染除
去装置Bに効果的に移動するため紫外線照射と電場形成
により活性化された光触媒4に効果的に接触し、分子量
の小さいH.C、もしくは二酸化炭素や水に分解され
る。保管庫においてH.Cは、非メタンH.Cを指標と
して、0.1ppm以下となるまで分解される。以上の
ようにして、微粒子除去(除塵)とH.Cの分解によ
り、清浄化空間部Aは清浄化され保管庫内は微粒子はク
ラス1以下まで除去され、またガス状汚染物質が除去さ
れた超清浄空気となる。これにより、該超清浄空気をウ
ェハ表面に暴露しておくことにより、ウェハ表面の汚染
は防止される。この結果、ウェハ上の接触角の増加が防
止される。図3、4において、図1、図2と同じ記号
は、同じ意味を示す。
【0041】実施例4 実施例3の図4の別の構造のものを図5に示す。図5
は、網状の光電子放出材5-2、網状の光触媒(網状金属
材にTiO2 を付加したもの)4を用いている。図5に
おいて、図4と同一符号は、同じ意味を示す。
【0042】実施例5 実施例3の図4の別の構造のものを図6に示す。図6
は、紫外線ランプ5-1の表面に光電子放出材5-2を被覆
して一体化し、その外周方向にその一部が光触媒でなる
電極材4、荷電微粒子捕集としての金網状集じん電極6
を用いている。図6において、図4と同一符号は、同じ
意味を示す。
【0043】実施例6 図2に示した構成の保管庫に下記試料空気を入れ、電場
用電圧の印加及び紫外線照射を行い、保管庫内の微粒子
濃度と非メタンH.C濃度の測定を、また保管庫内にウ
ェハを収納し、ウェハ表面の接触角の測定を行った。 導入試料空気; 半導体工場のクラス10000のクリ
ーンルーム空気(非メタンH.C濃度:1.2ppm)
(クラスとは1ft3 中の0.1μm以上の微粒子の個
数) 保管庫大きさ; 80リットル 光電子放出材; 石英ガラス:薄膜状にAu(6nm)
を被覆したもの。 光電子放出用電極材; SUS板上にTiO2 をゾルゲ
ル法にて付加。 紫外線ランプ; 殺菌灯(254nm) 光電子放出材とTiO2 を付加した電極間の電場電圧;
50V/cm 荷電微粒子捕集材; SUS電極(600V/cm) ウェハ; 5インチウェハ 微粒子濃度測定器; 光散乱式:パーティクルカウンタ
(0.1μm以上) 非メタンH.C濃度測定器; ガスクロマトグラフ 接触角測定器; 水滴接触角計
【0044】結 果 1)0.1μm以上の微粒子濃度を測定器で測定した。
その結果を1ft3 中の微粒子の個数(クラス)で表1
に示す。なお、ブランクとして紫外線照射なし、光電子
放出用電極への電圧の印加なしの場合の1時間放置後の
保管庫内の微粒子濃度を調べたところ、初期濃度(入口
濃度)に対して85%が認められた(測定された)。
【表1】
【0045】2)非メタンH.C濃度を測定器で測定
し、その結果を表1に示す。なお、ブランクとして紫外
線照射なし、光電子放出用電極への電圧の印加なしの場
合、1時間放置後の保管庫内の非メタンH.C濃度を調
べたところ、1.0〜1.1ppmであった。 3)保管庫に収納したウェハ表面の接触角を測定し、そ
の結果を図7に示す。図7はウェハの収納(保管)時間
に対する接触角の値(角度)、本発明のもの−○−、比
較として試料空気にそのまま暴露したもの−●−、本保
管庫のUV点灯(有り)のみ(電場なし)のもの−△
−、UV点灯なし、電場なしのものを−□−に示す。な
お、用いた接触角を検出し得る角度(検出下限の接触
角、θ、度)は、4〜5度であり、図7中↓印は検出限
界を示す。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
る。 1)光電子放出材に紫外線及び/又は放射線照射する気
体の清浄において、光電子放出のための電場設定用電極
材の少なくとも一部を光触媒とすることにより、 光電子放出(及びそれに続く粒子の荷電)による粒
子状物質の除去と、光触媒によるガス状汚染物質の除
去、すなわち粒子とガスの同時除去が1つの装置ででき
た。従来の光電子放出による粒子除去のための電場が、
粒子に共存するガス状汚染物質の除去に利用でき、電場
の設定が一石二鳥(2つの役目)をするようになった。
紫外線又は放射線が有効利用された。 電場下で光触媒を用いることで、光触媒作用が加速
された。
【0047】2)先端産業の装置への利用においては被
清浄空間中の粒子とガス状汚染物質が同時に効果的に処
理され、処理気体は接触角が増加しないクラス1よりも
清浄となった。すなわち、超清浄な空間が簡便に創出で
きた。 3)光触媒によりH.Cに共存する他のガス状汚染物質
(有害ガス)、例えば酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気
性ガスも同時除去されるので、適用分野が広がった。 4)従来、光電子放出材の長時間運転では、微粒子に共
存するガス状汚染物質が光電子放出材へ付着し、劣化原
因となっていたが、該ガス状汚染物質は除去されるの
で、本装置の長時間の耐久性の課題が解決された。 5)前記よりコンパクトな粒子とガス状物質が同時処理
できる清浄化装置となった。これより、実用性が向上し
た。利用分野が広がった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を半導体製造工場におけるエアーナイフ
用の空気の浄化に用いた構成図。
【図2】本発明をウェハ保管庫の空気清浄に用いた構成
図。
【図3】本発明をウェハ保管庫の空気清浄に用いた構成
図。
【図4】図3の汚染除去装置の拡大図。
【図5】図4の別の汚染除去装置の拡大図。
【図6】図4の別の汚染除去装置の拡大図。
【図7】保管時間(h)による接触角(度)の変化を示
すグラフ。
【符号の説明】
1:クリーンルーム、2:空気、3:粗フィルタ、4:
電場形成用電極材、5:光電子放出材を被覆した紫外線
ランプ、5-1:紫外線ランプ、5-2:光電子放出材、
6:荷電微粒子捕集材、7:汚染除去装置、8:清浄な
空気、9:エアーナイフ装置、10:外気、11:粗フ
ィルタ、12:空気調和器、13:HEPAフィルタ、
14:空気、15:光電子、16:反射板、17:微粒
子、18:空気の動き、19:遮光材、20:ウェハキ
ャリヤ、21:ウェハ、22:有機性ガス、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電場下で、光電子放出材に紫外線及び/
    又は放射線を照射することにより光電子を放出せしめ、
    該光電子により空間中に含まれている微粒子を荷電して
    捕集する気体の清浄方法において、前記電場設定用の電
    極材が、光触媒を含有し、気体中のガス状汚染物質を同
    時に除去することを特徴とする気体の清浄方法。
  2. 【請求項2】 紫外線及び/又は放射線源と、光電子放
    出材と、電場設定用電極材及び荷電微粒子捕集材とを有
    する微粒子の荷電・捕集装置を備えてなる気体の清浄装
    置において、前記電場設定用の電極材が光触媒を含有す
    ることを特徴とする気体の清浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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