JPH106056A - アルミニウム合金材のレーザ溶接方法 - Google Patents
アルミニウム合金材のレーザ溶接方法Info
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- JPH106056A JPH106056A JP8161754A JP16175496A JPH106056A JP H106056 A JPH106056 A JP H106056A JP 8161754 A JP8161754 A JP 8161754A JP 16175496 A JP16175496 A JP 16175496A JP H106056 A JPH106056 A JP H106056A
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- alloy material
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶接金属の割れ、溶接欠陥及び溶接変形の発
生を抑制することができると共に、良好な性能を有する
継手を低コストで得ることができるアルミニウム合金材
のレーザ溶接方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウム合金材の溶接においては、
溶接部に断続的にレーザ光を出力すると共に、このレー
ザ光の出力期間に同期して断続的にワイヤ等の溶加材を
供給する。この溶加材の供給タイミングは、レーザ出力
の開始タイミングから所定の時間遅れていてもよい。こ
れにより、溶接金属の割れの発生及び母材の溶融不足に
よる融合不良等の欠陥の発生を防止することができると
共に、高い継手強度を得ることができる。
生を抑制することができると共に、良好な性能を有する
継手を低コストで得ることができるアルミニウム合金材
のレーザ溶接方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウム合金材の溶接においては、
溶接部に断続的にレーザ光を出力すると共に、このレー
ザ光の出力期間に同期して断続的にワイヤ等の溶加材を
供給する。この溶加材の供給タイミングは、レーザ出力
の開始タイミングから所定の時間遅れていてもよい。こ
れにより、溶接金属の割れの発生及び母材の溶融不足に
よる融合不良等の欠陥の発生を防止することができると
共に、高い継手強度を得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム合金か
らなる薄板を容器等に加工する際に適用されるアルミニ
ウム合金材のレーザ溶接方法に関し、特に、溶接変形が
少ないと共に、良好な性能を有する継手を低コストで得
ることができるアルミニウム合金材のレーザ溶接方法に
関する。
らなる薄板を容器等に加工する際に適用されるアルミニ
ウム合金材のレーザ溶接方法に関し、特に、溶接変形が
少ないと共に、良好な性能を有する継手を低コストで得
ることができるアルミニウム合金材のレーザ溶接方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、アルミニウム合金は、軽量で
熱伝導性が優れていることより、ビール缶等の容器の材
料として使用されている。このアルミニウム合金材の溶
接方法としては、従来より、抵抗スポット溶接等のよう
に、抵抗発熱を利用する方法又はアーク溶接等のよう
に、アーク熱で溶融させて溶接する方法がある。
熱伝導性が優れていることより、ビール缶等の容器の材
料として使用されている。このアルミニウム合金材の溶
接方法としては、従来より、抵抗スポット溶接等のよう
に、抵抗発熱を利用する方法又はアーク溶接等のよう
に、アーク熱で溶融させて溶接する方法がある。
【0003】しかしながら、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金からなる薄板を溶接する場合、アルミニウム又
はアルミニウム合金は熱伝導性が優れているため、溶接
変形を防止するか又は低減するために、高エネルギ密度
の熱源を使用することが有利である。従って、近時、高
エネルギ密度の熱源をアルミニウム又はアルミニウム合
金材の溶接に適用することが要求されている。このよう
な高エネルギ密度の熱源としては、例えば、アーク、プ
ラズマ、電子ビーム及びレーザ等がある。この中でも、
特に、レーザは大気中において、任意の雰囲気で溶接施
工が可能であるため、アルミニウム合金材の加工にレー
ザ溶接を適用することに対する要望が極めて高くなって
いる。
ウム合金からなる薄板を溶接する場合、アルミニウム又
はアルミニウム合金は熱伝導性が優れているため、溶接
変形を防止するか又は低減するために、高エネルギ密度
の熱源を使用することが有利である。従って、近時、高
エネルギ密度の熱源をアルミニウム又はアルミニウム合
金材の溶接に適用することが要求されている。このよう
な高エネルギ密度の熱源としては、例えば、アーク、プ
ラズマ、電子ビーム及びレーザ等がある。この中でも、
特に、レーザは大気中において、任意の雰囲気で溶接施
工が可能であるため、アルミニウム合金材の加工にレー
ザ溶接を適用することに対する要望が極めて高くなって
いる。
【0004】例えば、レーザ光を連続出力して、溶加材
を供給せずにアルミニウム又はアルミニウム合金材を溶
融溶接する場合、母材を溶融させるためには、約1kW
以上のレーザ光を出力することができる装置を使用する
必要がある。これは、アルミニウム又はアルミニウム合
金材はレーザ光の反射率が高いと共に、前述の如く、熱
伝導性が優れているからである。
を供給せずにアルミニウム又はアルミニウム合金材を溶
融溶接する場合、母材を溶融させるためには、約1kW
以上のレーザ光を出力することができる装置を使用する
必要がある。これは、アルミニウム又はアルミニウム合
金材はレーザ光の反射率が高いと共に、前述の如く、熱
伝導性が優れているからである。
【0005】一方、レーザ光を断続的に(パルス状に)
出力して、アルミニウム又はアルミニウム合金材を溶接
する場合には、レーザ光の平均出力が1kW未満であっ
ても、母材を溶融させて溶接することができる。そし
て、この方法を使用して純アルミニウム材を溶接する場
合には、溶接金属に割れが発生することが少ない。
出力して、アルミニウム又はアルミニウム合金材を溶接
する場合には、レーザ光の平均出力が1kW未満であっ
ても、母材を溶融させて溶接することができる。そし
て、この方法を使用して純アルミニウム材を溶接する場
合には、溶接金属に割れが発生することが少ない。
【0006】しかしながら、この断続的に出力されるレ
ーザ光を利用してアルミニウム合金材を溶接しようとす
ると、溶接金属に割れが発生することがあるという問題
点がある。これは、アルミニウム合金の溶融凝固速度が
速いためであると考えられる。
ーザ光を利用してアルミニウム合金材を溶接しようとす
ると、溶接金属に割れが発生することがあるという問題
点がある。これは、アルミニウム合金の溶融凝固速度が
速いためであると考えられる。
【0007】そこで、この割れを防止する方法として、
フィラワイヤ等の溶加材を溶接部に連続的に供給又は配
置し、溶接金属の組成を割れが発生しにくい成分範囲に
調整する方法がある。
フィラワイヤ等の溶加材を溶接部に連続的に供給又は配
置し、溶接金属の組成を割れが発生しにくい成分範囲に
調整する方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法を使用すると、レーザ出力が低い場合は、レーザ光の
出力の大部分が溶加材を溶融させるために使用されるの
で、母材が溶融せず、これにより、溶接部に融合不良等
の欠陥が発生しやすいという問題点がある。
法を使用すると、レーザ出力が低い場合は、レーザ光の
出力の大部分が溶加材を溶融させるために使用されるの
で、母材が溶融せず、これにより、溶接部に融合不良等
の欠陥が発生しやすいという問題点がある。
【0009】また、母材を十分に溶融させる方法とし
て、4乃至6kW程度の高出力のレーザ光を出力させる
ことができる装置を使用し、高出力の溶接条件で溶接す
る方法がある。しかしながら、この方法を使用すると、
レーザ溶接の特徴である変形が少ないという利点が失わ
れ、母材に溶接変形が発生すると共に、高出力装置が必
要で設備コストが上昇するという問題点がある。更に、
イニシャルコスト及びランニングコストも上昇するの
で、溶接された容器等の製品の価格が高くなってしま
う。
て、4乃至6kW程度の高出力のレーザ光を出力させる
ことができる装置を使用し、高出力の溶接条件で溶接す
る方法がある。しかしながら、この方法を使用すると、
レーザ溶接の特徴である変形が少ないという利点が失わ
れ、母材に溶接変形が発生すると共に、高出力装置が必
要で設備コストが上昇するという問題点がある。更に、
イニシャルコスト及びランニングコストも上昇するの
で、溶接された容器等の製品の価格が高くなってしま
う。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、溶接金属の割れ、溶接欠陥及び溶接変形の
発生を抑制することができると共に、良好な性能を有す
る継手を低コストで得ることができるアルミニウム合金
材のレーザ溶接方法を提供することを目的とする。
のであって、溶接金属の割れ、溶接欠陥及び溶接変形の
発生を抑制することができると共に、良好な性能を有す
る継手を低コストで得ることができるアルミニウム合金
材のレーザ溶接方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアルミニウ
ム合金材のレーザ溶接方法は、アルミニウム合金材の溶
接部に断続的にレーザを出力すると共に、このレーザ出
力期間に同期して断続的に溶加材を前記溶接部に供給す
ることを特徴とする。
ム合金材のレーザ溶接方法は、アルミニウム合金材の溶
接部に断続的にレーザを出力すると共に、このレーザ出
力期間に同期して断続的に溶加材を前記溶接部に供給す
ることを特徴とする。
【0012】この溶加材の供給タイミングは、前記レー
ザ出力の開始タイミングから所定時間遅れていることが
好ましい。また、この所定時間は2乃至5msとするこ
とができる。
ザ出力の開始タイミングから所定時間遅れていることが
好ましい。また、この所定時間は2乃至5msとするこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明においては、レーザ光を断
続的に、例えばパルス状に出力すると共に、溶加材をこ
のレーザ出力に同期させて断続的に供給することによ
り、アルミニウム合金材を溶接する。本発明において
は、断続的に溶加材を供給するので、レーザ光の熱エネ
ルギが与えられているときにのみ溶加材を供給して溶融
させる。このため、溶融プールの熱を溶加材の溶融のみ
に消費してしまうことがなく、連続的に溶加材を供給す
る場合と比較して、レーザ光の熱エネルギを母材と溶加
材との双方に一定の割合で与えることができる。従っ
て、レーザ光の平均出力が1kW未満であっても、母材
であるアルミニウム合金材を十分に溶融させることがで
きるので、母材と溶加材との融合不良による欠陥の発生
を抑制することができる。
続的に、例えばパルス状に出力すると共に、溶加材をこ
のレーザ出力に同期させて断続的に供給することによ
り、アルミニウム合金材を溶接する。本発明において
は、断続的に溶加材を供給するので、レーザ光の熱エネ
ルギが与えられているときにのみ溶加材を供給して溶融
させる。このため、溶融プールの熱を溶加材の溶融のみ
に消費してしまうことがなく、連続的に溶加材を供給す
る場合と比較して、レーザ光の熱エネルギを母材と溶加
材との双方に一定の割合で与えることができる。従っ
て、レーザ光の平均出力が1kW未満であっても、母材
であるアルミニウム合金材を十分に溶融させることがで
きるので、母材と溶加材との融合不良による欠陥の発生
を抑制することができる。
【0014】また、大出力の溶接条件で溶接する必要が
ないので、溶接変形の発生を抑制することができると共
に、溶接コストを低減することができる。更に、溶加材
を使用しているので、この溶加材の金属成分を調整する
ことにより、溶接金属の割れの発生を抑制することがで
きる。
ないので、溶接変形の発生を抑制することができると共
に、溶接コストを低減することができる。更に、溶加材
を使用しているので、この溶加材の金属成分を調整する
ことにより、溶接金属の割れの発生を抑制することがで
きる。
【0015】本発明においては、レーザ光の出力の開始
タイミングから所定時間、例えば、2乃至5ms遅らせ
て、溶加材の供給タイミングを設定することもできる。
タイミングから所定時間、例えば、2乃至5ms遅らせ
て、溶加材の供給タイミングを設定することもできる。
【0016】図1(a)は横軸に経過時間をとり、縦軸
にレーザ光の出力電力をとって、レーザ光の出力と経過
時間との関係を示すグラフ図である。また、図1(b)
は横軸に経過時間をとり、縦軸にワイヤの供給速度をと
って、ワイヤの供給速度と経過時間との関係を示すグラ
フ図である。図1(a)に示すように、レーザ光は断続
的に出力される。そして、図1(b)に示すように、レ
ーザ光が出力された後、所定の遅れ時間tが設けられて
断続的にワイヤが供給される。この遅れ時間とは、レー
ザ出力の開始タイミングと溶加材の供給タイミングとの
時間的ずれのことをいう。
にレーザ光の出力電力をとって、レーザ光の出力と経過
時間との関係を示すグラフ図である。また、図1(b)
は横軸に経過時間をとり、縦軸にワイヤの供給速度をと
って、ワイヤの供給速度と経過時間との関係を示すグラ
フ図である。図1(a)に示すように、レーザ光は断続
的に出力される。そして、図1(b)に示すように、レ
ーザ光が出力された後、所定の遅れ時間tが設けられて
断続的にワイヤが供給される。この遅れ時間とは、レー
ザ出力の開始タイミングと溶加材の供給タイミングとの
時間的ずれのことをいう。
【0017】このように、所定の遅れ時間tを設けて溶
加材を供給しても、レーザ光は母材であるアルミニウム
合金材を十分に溶融させることができると共に、溶加材
も溶融させることができるので、母材の溶融不足による
融合不良等の欠陥の発生を防止することができる。
加材を供給しても、レーザ光は母材であるアルミニウム
合金材を十分に溶融させることができると共に、溶加材
も溶融させることができるので、母材の溶融不足による
融合不良等の欠陥の発生を防止することができる。
【0018】なお、遅れ時間tは、母材の板厚等により
適切に調整することができるが、具体的には、例えば、
2乃至5msに設定することができる。
適切に調整することができるが、具体的には、例えば、
2乃至5msに設定することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係るアルミニウム合金材のレ
ーザ溶接方法の実施例についてその比較例と比較して具
体的に説明する。
ーザ溶接方法の実施例についてその比較例と比較して具
体的に説明する。
【0020】先ず、2枚のアルミニウム合金板の端部同
士を突き合わせて、両者を種々の溶接条件により溶接
し、溶接部の割れの有無、溶接変形及び溶込み状況を評
価した。本実施例においては、レーザ溶接装置として、
出力が800Wであり、レーザ光を断続的に発生させる
ことができる、即ち、パルス発振させることができるY
AGレーザ装置を使用し、溶接母材として、板厚が1.
0mmであるJIS H4000 A5052P−H3
4材を使用した。また、溶接ワイヤとしては、直径が
0.8mmであるA5356WYを使用した。
士を突き合わせて、両者を種々の溶接条件により溶接
し、溶接部の割れの有無、溶接変形及び溶込み状況を評
価した。本実施例においては、レーザ溶接装置として、
出力が800Wであり、レーザ光を断続的に発生させる
ことができる、即ち、パルス発振させることができるY
AGレーザ装置を使用し、溶接母材として、板厚が1.
0mmであるJIS H4000 A5052P−H3
4材を使用した。また、溶接ワイヤとしては、直径が
0.8mmであるA5356WYを使用した。
【0021】溶接条件は、ピーク出力を4000W、パ
ルス周波数を10PPS(ハ゜ルス/秒)、パルス幅を15
msとし、溶接速度は5mm/秒とした。但し、十分な
溶込みが得られない場合には、溶接速度を低下させた。
上記溶接条件以外の条件及び評価結果を下記表1に示
す。
ルス周波数を10PPS(ハ゜ルス/秒)、パルス幅を15
msとし、溶接速度は5mm/秒とした。但し、十分な
溶込みが得られない場合には、溶接速度を低下させた。
上記溶接条件以外の条件及び評価結果を下記表1に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】上記表1に示すように、実施例No.1乃
至3は、レーザの出力と同期又は2乃至5ms遅れて断
続的にワイヤを供給しているので、溶接金属に割れが発
生せず、十分な溶込みを得ることができ、溶接変形も発
生しなかった。
至3は、レーザの出力と同期又は2乃至5ms遅れて断
続的にワイヤを供給しているので、溶接金属に割れが発
生せず、十分な溶込みを得ることができ、溶接変形も発
生しなかった。
【0024】一方、比較例No.4は、ワイヤ等の溶加
材を供給せずに断続的にレーザ光を出力させてアルミニ
ウム合金板を溶接したので、母材の溶融凝固速度が速く
なり、割れが発生した。また、比較例No.5はワイヤ
を連続送給しているので、割れを防止することはできた
が、溶込み不足が発生した。比較例No.6は、十分な
溶込みを得るために溶接速度を4mm/秒に低下させた
ものであるが、同様に溶込みが不足すると共に、溶接変
形が大きくなった。
材を供給せずに断続的にレーザ光を出力させてアルミニ
ウム合金板を溶接したので、母材の溶融凝固速度が速く
なり、割れが発生した。また、比較例No.5はワイヤ
を連続送給しているので、割れを防止することはできた
が、溶込み不足が発生した。比較例No.6は、十分な
溶込みを得るために溶接速度を4mm/秒に低下させた
ものであるが、同様に溶込みが不足すると共に、溶接変
形が大きくなった。
【0025】次いで、種類の異なる2種のアルミニウム
合金板を溶接母材として使用して、実施例No.1乃至
3及び比較例No.4乃至6と同様にレーザ溶接を実施
し、溶接部の割れの有無及び溶込み状況を評価すると共
に、継手強度を測定した。
合金板を溶接母材として使用して、実施例No.1乃至
3及び比較例No.4乃至6と同様にレーザ溶接を実施
し、溶接部の割れの有無及び溶込み状況を評価すると共
に、継手強度を測定した。
【0026】図2は本実施例において使用した溶接母材
の継手形状を示す断面図である。板厚が異なる2枚のア
ルミニウム合金板1及び2において、厚板のアルミニウ
ム合金板2の表面から所定の深さで切欠き2aが設けら
れており、この切欠き2aに薄板のアルミニウム合金板
1の端部が重ねられている。なお、重ねられたアルミニ
ウム合金板1及び2の上面は平坦になっている。
の継手形状を示す断面図である。板厚が異なる2枚のア
ルミニウム合金板1及び2において、厚板のアルミニウ
ム合金板2の表面から所定の深さで切欠き2aが設けら
れており、この切欠き2aに薄板のアルミニウム合金板
1の端部が重ねられている。なお、重ねられたアルミニ
ウム合金板1及び2の上面は平坦になっている。
【0027】本実施例においては、薄板のアルミニウム
合金板1として、板厚が1mmであるJIS H 40
00 A5052H−34材を使用し、厚板のアルミニ
ウム合金板2として、板厚が2mmであるJIS H
4000 A6061P−T6材を使用した。そして、
両者が重ねられた領域3に対して、上方からレーザ溶接
した。ワイヤの供給条件及びその他の条件並びに評価結
果を下記表2に示す。
合金板1として、板厚が1mmであるJIS H 40
00 A5052H−34材を使用し、厚板のアルミニ
ウム合金板2として、板厚が2mmであるJIS H
4000 A6061P−T6材を使用した。そして、
両者が重ねられた領域3に対して、上方からレーザ溶接
した。ワイヤの供給条件及びその他の条件並びに評価結
果を下記表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】上記表2に示すように、実施例No.7乃
至9は、レーザの出力と同期又は2乃至5ms遅れて断
続的にワイヤを供給しているので、溶接金属に割れが発
生せず、十分な溶込みを得ることができ、優れた強度を
有する継手を得ることができた。
至9は、レーザの出力と同期又は2乃至5ms遅れて断
続的にワイヤを供給しているので、溶接金属に割れが発
生せず、十分な溶込みを得ることができ、優れた強度を
有する継手を得ることができた。
【0030】一方、比較例No.10は、ワイヤ等の溶
加材を供給せずに断続的にレーザ光を出力させてアルミ
ニウム合金板を溶接したので、母材の溶融凝固速度が速
くなり、割れが発生した。また、比較例No.11はワ
イヤを連続送給しているので、割れを防止することはで
きたが、溶込み不足が発生し、継手強度も低いものとな
った。比較例No.12は、十分な溶込みを得るために
溶接速度を低下させたものであるが、比較例No.11
と同様に溶込みが不足すると共に、継手強度を向上させ
ることができなかった。
加材を供給せずに断続的にレーザ光を出力させてアルミ
ニウム合金板を溶接したので、母材の溶融凝固速度が速
くなり、割れが発生した。また、比較例No.11はワ
イヤを連続送給しているので、割れを防止することはで
きたが、溶込み不足が発生し、継手強度も低いものとな
った。比較例No.12は、十分な溶込みを得るために
溶接速度を低下させたものであるが、比較例No.11
と同様に溶込みが不足すると共に、継手強度を向上させ
ることができなかった。
【0031】本実施例においては、溶接母材として、ア
ルミニウム合金の板材を使用した例を示したが、本発明
はこれに限られるものではない。例えば、押出材及び鋳
造材の溶接にも適用することができ、更に、板材と押出
材又は板材と鋳物材等のように、製造方法が異なるアル
ミニウム合金材同士の溶接に対しても適用することがで
きる。
ルミニウム合金の板材を使用した例を示したが、本発明
はこれに限られるものではない。例えば、押出材及び鋳
造材の溶接にも適用することができ、更に、板材と押出
材又は板材と鋳物材等のように、製造方法が異なるアル
ミニウム合金材同士の溶接に対しても適用することがで
きる。
【0032】また、レーザ溶接として、YAGレーザ溶
接を使用した例を示したが、本発明は、断続的に出力す
ることができるレーザ光であれば、炭酸ガスレーザを使
用することもできる。
接を使用した例を示したが、本発明は、断続的に出力す
ることができるレーザ光であれば、炭酸ガスレーザを使
用することもできる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
レーザ光を断続的に出力すると共に、溶加材をこのレー
ザ出力に同期させて断続的に供給してアルミニウム合金
材を溶接するので、低出力のレーザ溶接条件で母材を十
分に溶融させることができ、これにより、母材と溶加材
との融合不良による欠陥の発生を抑制することができ
る。また、大出力の溶接条件で溶接する必要がないの
で、溶接変形の発生を抑制することができると共に、溶
接コストを低減することができる。更に、溶加材を使用
しているので、この溶加材の金属成分を調整することに
より、溶接金属の割れの発生を抑制することができ、高
い継手強度を得ることができる。この溶加材の供給タイ
ミングは、レーザ出力の開始タイミングから所定時間遅
らせても、同様の効果を得ることができる。
レーザ光を断続的に出力すると共に、溶加材をこのレー
ザ出力に同期させて断続的に供給してアルミニウム合金
材を溶接するので、低出力のレーザ溶接条件で母材を十
分に溶融させることができ、これにより、母材と溶加材
との融合不良による欠陥の発生を抑制することができ
る。また、大出力の溶接条件で溶接する必要がないの
で、溶接変形の発生を抑制することができると共に、溶
接コストを低減することができる。更に、溶加材を使用
しているので、この溶加材の金属成分を調整することに
より、溶接金属の割れの発生を抑制することができ、高
い継手強度を得ることができる。この溶加材の供給タイ
ミングは、レーザ出力の開始タイミングから所定時間遅
らせても、同様の効果を得ることができる。
【図1】(a)は横軸に経過時間をとり、縦軸にレーザ
光の出力電力をとって、レーザ光の出力と経過時間との
関係を示すグラフ図であり、(b)は横軸に経過時間を
とり、縦軸にワイヤの供給速度をとって、ワイヤの供給
速度と経過時間との関係を示すグラフ図である。
光の出力電力をとって、レーザ光の出力と経過時間との
関係を示すグラフ図であり、(b)は横軸に経過時間を
とり、縦軸にワイヤの供給速度をとって、ワイヤの供給
速度と経過時間との関係を示すグラフ図である。
【図2】本実施例において使用した溶接母材の継手形状
を示す断面図である。
を示す断面図である。
1、2;アルミニウム合金板 2a;切欠き
Claims (3)
- 【請求項1】 アルミニウム合金材の溶接部に断続的に
レーザを出力すると共に、このレーザ出力期間に同期し
て断続的に溶加材を前記溶接部に供給することを特徴と
するアルミニウム合金材のレーザ溶接方法。 - 【請求項2】 前記溶加材の供給タイミングは、前記レ
ーザ出力の開始タイミングから所定時間遅れていること
を特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金材のレ
ーザ溶接方法。 - 【請求項3】 前記所定時間は2乃至5msであること
を特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8161754A JPH106056A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | アルミニウム合金材のレーザ溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8161754A JPH106056A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | アルミニウム合金材のレーザ溶接方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH106056A true JPH106056A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15741261
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8161754A Pending JPH106056A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | アルミニウム合金材のレーザ溶接方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH106056A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020082100A (ja) * | 2018-11-19 | 2020-06-04 | 昭和電工株式会社 | 冷却装置、構造物、溶接方法 |
| CN116160111A (zh) * | 2023-02-07 | 2023-05-26 | 中国大唐集团科学技术研究总院有限公司西北电力试验研究院 | 一种电厂异径管套筒式局部激光焊接方法 |
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1996
- 1996-06-21 JP JP8161754A patent/JPH106056A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020082100A (ja) * | 2018-11-19 | 2020-06-04 | 昭和電工株式会社 | 冷却装置、構造物、溶接方法 |
| CN116160111A (zh) * | 2023-02-07 | 2023-05-26 | 中国大唐集团科学技术研究总院有限公司西北电力试验研究院 | 一种电厂异径管套筒式局部激光焊接方法 |
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