JPH1061475A - エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

エンジンの燃料噴射制御装置

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JPH1061475A
JPH1061475A JP8224855A JP22485596A JPH1061475A JP H1061475 A JPH1061475 A JP H1061475A JP 8224855 A JP8224855 A JP 8224855A JP 22485596 A JP22485596 A JP 22485596A JP H1061475 A JPH1061475 A JP H1061475A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの燃料噴射制御装置において、エン
ジンの始動性の向上を図る。 【解決手段】 始動検出手段42によって多気筒エンジ
ン10の始動が検出されると、非同期噴射実施手段43
がこのエンジン10の各気筒に対して燃料噴射手段とし
てのインジェクタ28によって非同期噴射を実施する一
方、気筒識別手段41がクランク角センサ32の検出信
号SGT,SGCからエンジン10の気筒を識別する
と、同期噴射実施手段44は非同期噴射が吸気行程で実
施された気筒から順にこの気筒の排気行程でインジェク
タ28によって同期噴射を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの始動運
転時に燃料噴射を開始するタイミングを制御するエンジ
ンの燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多気筒エンジンにあっては、燃料噴射制
御、あるいは、点火時期制御などを行うために、始動時
に気筒識別、例えば、どの気筒がどの行程にあるかを判
別する必要がある。そして、クランク角度位置から気筒
識別が行われると、各気筒に対して順に燃料噴射が行わ
れる。
【0003】従来、エンジンの始動運転時における燃料
噴射制御は、例えば、6気筒エンジンの場合、エンジン
始動直後に各気筒に所定量の燃料を同時に噴射(非同期
噴射)し、気筒識別完了前までは各気筒に所定量の6分
の1(気筒数分の1)の燃料を所定のタイミングで同時
に噴射し、気筒識別完了後には各気筒に所定量の燃料を
所定のタイミングで噴射(同期噴射)している。
【0004】この従来のエンジンの始動運転時における
燃料噴射制御にあっては、エンジン始動直後に各気筒に
所定量の燃料を同時に噴射し、気筒識別完了前までは各
気筒に所定量の6分の1の燃料を所定のタイミングで同
時に噴射している。これは、気筒識別完了前はどの気筒
がどの行程にあるかわからないので、改めて燃料を供給
しないと爆発行程の終了した気筒では燃料不足によって
失火の虞があり、エンジン始動性が悪化してしまうから
である。ところが、爆発行程の終了した気筒に対して
は、燃料不足による失火を防止するために燃料を供給す
るべきであるが、爆発行程の終了していない気筒に対し
て再び燃料を供給すると、今度は燃料過剰によってエン
ジン始動性が悪化してしまう。
【0005】このような問題を解決するものとして、例
えば、実開昭57−137626号公報に開示されたも
のがある。この公報に開示された「燃料噴射制御方法」
は、各気筒にインジェクタを備えたエンジンに対して1
サイクルに1回の特定クランク角度で出力を発生するク
ランク角センサと燃料噴射タイミングに対応した出力を
発生するタイミングセンサとを設け、多気筒エンジンが
始動してからN+M−1番目の燃料噴射タイミングまで
の間はN番目のみ全シリンダに対応するインジェクタか
ら燃料を噴射させ、その他のタイミングでは燃料噴射を
行わせずにN+M番目のタイミング以後は各タイミング
でその時のクランク角に対応したインジェクタから燃料
噴射を行うようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した実開昭57−
137626号公報に開示された「燃料噴射制御方法」
は、エンジン始動直後に最初の燃料噴射タイミングに限
って全インジェクタから各シリンダに対してそれぞれ必
要且つ十分な燃料量を噴射し、その後、クランクシャフ
トが2回転した後、即ち、各シリンダ共1回の点火爆発
行程が終わった後(気筒識別完了後)に、所定のシリン
ダに所定の燃料量を噴射している。従って、始動直後の
インジェクタが特定(気筒識別)できないタイミングで
も燃料噴射を行うために始動性が向上し、気筒識別完了
後に、正規の順序で各シリンダに所定の燃料量を噴射す
ることで、特定のシリンダの燃料量が過剰となることを
防止できる。
【0007】ところが、上述した従来の「燃料噴射制御
方法」のように、エンジン始動直後に全インジェクタか
ら各シリンダに対して必要且つ十分な燃料量を噴射して
から、クランクシャフトが2回転するまで燃料噴射を禁
止すると、特定のシリンダにおける2回目の吸気行程で
燃料噴射が行われないシリンダが発生し、始動性が悪化
してしまうという問題がある。
【0008】即ち、クランクシャフトが2回転する間
に、各シリンダにおいて吸気行程、圧縮行程、爆発行
程、排気行程が順に行われ、且つ、各シリンダで行われ
るタイミングがずれている。そのため、エンジンが始動
して1回の燃料噴射が行われてからクランクシャフトが
2回転するまでに、6気筒エンジンの場合、少なくとも
2つのシリンダで1サイクル(4行程)が完了してお
り、燃料噴射が必要となってくる。しかし、クランクシ
ャフトが2回転するまで燃料噴射を禁止しているので、
この2つのシリンダに対しては燃料噴射が行われず、始
動性が悪化する。
【0009】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、エンジンの始動性の向上を図ったエンジンの燃
料噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明のエンジンの燃料噴射制御装置は、多気筒エ
ンジンの特定のクランク角度位置を検出するクランク角
センサと、該クランク角センサの検出結果に基づいて前
記多気筒エンジンの気筒を識別する気筒識別手段と、前
記多気筒エンジンの始動を検出する始動検出手段と、前
記多気筒エンジンの各気筒ごとに設けられた燃料噴射手
段と、前記始動検出手段によって前記多気筒エンジンの
始動が検出されると該多気筒エンジンの各気筒に対して
前記燃料噴射手段により非同期噴射を実施する非同期噴
射実施手段と、前記気筒識別手段によって前記多気筒エ
ンジンの気筒が識別されると前記非同期噴射実施手段に
よって非同期噴射が吸気行程で実施された気筒から順に
該気筒の排気行程で前記燃料噴射手段により同期噴射を
開始する同期噴射実施手段とを具えたことを特徴とする
ものである。
【0011】従って、エンジンが始動されると、始動検
出手段によって多気筒エンジンの始動を検出されると、
非同期噴射実施手段はこのエンジンの各気筒に対して燃
料噴射手段により非同期噴射を実施する一方、クランク
角センサは多気筒エンジンの特定のクランク角度位置を
検出し、気筒識別手段はこのクランク角センサの検出結
果に基づいてエンジンの気筒を識別しており、同期噴射
実施手段は気筒識別手段によって多気筒エンジンの気筒
が識別されると非同期噴射が吸気行程で実施された気筒
から順にこの気筒の排気行程で燃料噴射手段により同期
噴射を開始することとなり、特定の気筒への過剰な燃料
の供給や燃料の不足がなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0013】図1に本発明の一実施例形態に係るエンジ
ンの燃料噴射制御装置を表す概略構成、図2乃至図7に
エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及び噴射時
期を表す説明、図8に6気筒エンジンの気筒判別方法を
表す説明を示す。
【0014】本実施形態のエンジンの燃料噴射制御装置
は6気筒エンジンに適用したものであって、図1に示す
ように、エンジン10には吸気ポート11及び排気ポー
ト12が設けられ、吸気バルブ13及び排気バルブ14
によって開閉自在となっている。また、クランクシャフ
ト15にはコンロッド16を介してピストン17が連結
され、シリンダ18内を上下移動自在に支持されてい
る。そして、このシリンダ18の上方には燃焼室19が
形成され、ここに点火プラグ20が取付けられている。
この点火プラグ20はイグニッションコイル21を介し
てエンジンコントロールユニット(ECU)22に接続
され、イグニッションキースイッチ23にによって点火
できるようになっている。
【0015】エアクリーナ24は吸入する空気中の浮遊
するごみを除去するためのものであり、吸気管25によ
りサージタンク26を介してエンジン10の吸気ポート
11に連結されている。この吸気管25におけるサージ
タンク26の上流側にはスロットルバルブ27が設けら
れる一方、エンジン10の吸気ポート11の近傍には各
気筒ごとにインジェクタ28が取付けられており、この
インジェクタ28は燃圧レギュレータ29に連結される
と共に、燃料タンク30内の燃料ポンプ31に連結され
ている。従って、この燃料タンク30内に貯蔵されたガ
ソリンは燃料ポンプ31によって吸い上げられてインジ
ェクタ28に送給され、ECU22の指令に基づいて所
定量噴射することができるようになっている。
【0016】また、エンジン10の図示しないディスト
リビュータ内には各気筒のクランク位置を検出するクラ
ンク角センサ32が設けられており、このクランク角セ
ンサ32はECU22に接続され、その検出結果をEC
U22に出力できるようになっている。即ち、本実施形
態において、このクランク角センサ32は、各気筒の7
5°BTDC及び5°BTDCでクランク角信号SGT(気筒の
圧縮上死点位置の信号)を出力するTDCセンサと、カ
ムの回転位置信号SGCを出力するカムポジションセン
サとの機能を有している。なお、エンジン10の排気ポ
ート12には排気管33が接続され、その中途部には触
媒コンバータ34が装着されている。
【0017】本実施形態では、ECU22には、クラン
ク角センサ32の検出信号に基づいてエンジン10の気
筒を識別する気筒識別手段41が設けられてる。この気
筒識別手段41は前述したクランク角信号SGTとカム
の回転位置信号SGCに基づいて気筒を識別、即ち、ど
の気筒がどの行程にあるかを判別するものである。
【0018】ここで、この気筒識別手段41による識別
方法について説明する。この6気筒エンジン10では、
クランクシャフト15が2回転(720°)することで
1サイクル(吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行
程)実施されるものである。従って、図8(a)に示すよ
うに、クランクシャフト15の2回転(720°)で、
SGT信号及びSGC信号が出力されることとなり、そ
の信号の立ち上がり及び立下がりによって気筒を判別す
る。即ち、1番気筒#1のSGT信号の立ち上がりにS
GC信号はL(LOW)であると共に、SGT信号の立
下がりにもSGC信号はL(LOW)であるため、この
ときの1番気筒#1のSGC信号の出力は、L−Lとな
る。また、2番気筒#2のSGT信号の立ち上がりにS
GC信号はH(HIGH)であると共に、SGT信号の
立下がりにもSGC信号はH(HIGH)であるため、
このときの2番気筒#1のSGC信号の出力は、H−H
となる。このようにして各気筒におけるSGC信号の出
力が設定されている。従って、気筒識別手段41はSG
T信号に対するSGC信号の出力レベルから該当する気
筒を判別することができる。図8(b)に示すように、S
GC信号出力がH−Hであれば#2気筒であり、SGC
信号出力がH−Lであれば#5気筒、SGC信号出力が
L−Hであれば#3気筒か#6気筒、SGC信号出力が
L−Lであれば#4気筒か#1気筒である。
【0019】また、このECU22には、エンジン10
の始動を検出する始動検出手段42が設けられている。
この始動検出手段42はイグニッションキースイッチ2
3のON信号が入力されることでエンジン10の始動を
検出している。
【0020】更に、ECU22には、この始動検出手段
42によってエンジン10の始動が検出されると、各気
筒に対してインジェクタ28により非同期噴射を実施す
る非同期噴射実施手段43と、気筒識別手段41によっ
てエンジン10の気筒が識別されると、非同期噴射実施
手段43によって非同期噴射が吸気行程で実施された気
筒から順にこの気筒の排気行程でインジェクタ28によ
り同期噴射を開始する同期噴射実施手段44とが設けら
れている。
【0021】そして、図1に示すように、エアクリーナ
24から吸入された空気は吸気管25を介してサージタ
ンク26に送られ、そして、エンジン10の吸気ポート
11に供給される。このとき、スロットルバルブ27に
よって吸入空気量が制御される。一方、ECU22は吸
入空気量または吸気管圧力とエンジン回転数とに基づい
て燃料噴射量を算出し、インジェクタ28はこのECU
22の指令に基づいて所定時間駆動することで、ガソリ
ンを所定量噴射する。従って、空気とガソリンとの混合
気が燃焼室19内に供給されることとなる。
【0022】このように吸気ポート11から燃焼室19
内に混合気が供給され、クランクシャフト15の駆動に
よってピストン17が上下動して燃焼室19内の混合気
が圧縮され、点火プラグ20により点火されることで、
圧縮された混合気の爆発、膨張が行われてエンジン10
が作動する。そして、混合気の燃焼によって発生した排
気ガスは排気ポート12から排気管33に排出され、触
媒コンバータ34によって浄化されて大気に放出され
る。
【0023】ここで、本実施形態のエンジンの燃料噴射
制御装置によるエンジン始動時の燃料噴射について具体
的に説明する。なお、本実施形態では、気筒識別手段4
1は#2気筒のSGT信号のみを検出してSGC信号の
出力を得るようになっており、エンジン始動時における
各気筒が吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程のう
ちのどの状態にあるかで、気筒識別の完了時期がずれて
くる。従って、同期噴射はこの気筒識別の状況に合わせ
て設定される。
【0024】即ち、図2に示すように、#2気筒が圧縮
上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が
始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の
始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜
#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施
する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号
を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェク
タ28からの非同期噴射と同時にSGC信号の出力(H
−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行程)
にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段44
は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸気行
程で実施された気筒、つまり、#4気筒から順にこの#
4気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴射を
開始する。そのため、非同期噴射と同時に気筒識別が完
了しても、非同期噴射終了後から同期噴射開始前までの
#6、#1、#2、#3気筒の排気行程における燃料噴
射は行わないこととなる。
【0025】また、図3に示すように、#1気筒が圧縮
上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が
始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の
始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜
#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施
する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号
を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェク
タ28からの非同期噴射から遅れてSGC信号の出力
(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行
程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段
44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸
気行程で実施された気筒、つまり、#3気筒から順にこ
の#3気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴
射を開始する。そのため、気筒識別が完了しても、非同
期噴射終了後から同期噴射開始前までの#5、#6、#
1、#2気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこ
ととなる。
【0026】更に、図4に示すように、#6気筒が圧縮
上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が
始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の
始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜
#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施
する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号
を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェク
タ28からの非同期噴射から遅れてSGC信号の出力
(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行
程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段
44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸
気行程で実施された気筒、つまり、#2気筒から順にこ
の#2気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴
射を開始する。そのため、気筒識別が完了しても、非同
期噴射終了後から同期噴射開始前までの#4、#5、#
6、#1気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこ
ととなる。
【0027】また、図5に示すように、#5気筒が圧縮
上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が
始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の
始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜
#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施
する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号
を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェク
タ28からの非同期噴射から遅れてSGC信号の出力
(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行
程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段
44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸
気行程で実施された気筒、つまり、#1気筒から順にこ
の#1気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴
射を開始する。そのため、気筒識別が完了しても、非同
期噴射終了後から同期噴射開始前までの#3、#4、#
5、#6気筒の排気行程における燃料噴射は行わないこ
ととなる。
【0028】また、図6に示すように、#4気筒が圧縮
上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10が
始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10の
始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1〜
#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実施
する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信号
を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェク
タ28からの非同期噴射から遅れてSGC信号の出力
(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆発行
程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施手段
44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が吸
気行程で実施された気筒、つまり、#6気筒から順にこ
の#6気筒の排気行程でインジェクタ28により同期噴
射を開始する。そのため、非同期噴射終了後から同期噴
射開始前までの#2、#3、#4、#5気筒の排気行程
における燃料噴射は行わないこととなる。
【0029】そして、図7に示すように、#3気筒が圧
縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、エンジン10
が始動すると、まず、始動検出手段42がエンジン10
の始動を検出し、非同期噴射実施手段43は各気筒#1
〜#6に対して各インジェクタ28から非同期噴射を実
施する。一方、気筒識別手段41は#2気筒のSGT信
号を検出してSGC信号の出力を得るので、各インジェ
クタ28からの非同期噴射から一番遅れてSGC信号の
出力(H−H)を受け、#2気筒が圧縮上死点位置(爆
発行程)にあることを識別する。その後、同期噴射実施
手段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射
が吸気行程で実施された気筒、つまり、#5気筒から順
にこの#5気筒の排気行程でインジェクタ28により同
期噴射を開始しようとするが、このときはまだ#2気筒
のSGT信号を検出していないので気筒識別が完了せ
ず、#5気筒の排気行程では同期噴射を行わない。従っ
て、非同期噴射終了後から気筒識別完了前までの#1、
#2、#3、#4、#5気筒の排気行程における燃料噴
射は行わず、#6気筒から順にこの#6気筒の排気行程
でインジェクタ28により同期噴射を開始する。
【0030】このように非同期噴射と同期噴射が行わ
れ、その間の4行程間で燃料噴射が禁止されることで、
1回の吸気行程で1回の燃料噴射が行われることとな
り、燃焼室19内には適量の燃料が供給されることとな
り、燃料の過剰供給や不足がなくなって失火することな
く、始動性が良くなる。
【0031】なお、前述した図7に示すように、#3気
筒が圧縮上死点位置(爆発行程)にあるときに、気筒識
別手段41は#2気筒のSGT信号を検出してSGC信
号の出力を得るが、非同期噴射から一番遅れてSGC信
号の出力(H−H)を検出するので、#5気筒の排気行
程で同期噴射を開始するときには気筒識別が完了してい
ないので、#5気筒の排気行程ではなく、#6気筒の排
気行程で同期噴射を開始することとなり、同期噴射禁止
気筒が#1、#2、#3、#4、#5気筒の5つとなっ
てしまい、#5気筒については一回分の燃料が噴射され
ないこととなるが、失火する虞のある気筒が従来のよう
に連続しないために始動性の悪化は小さいものである。
しかしながら、この一回分の失火の虞を防止するのであ
れば、気筒識別手段41が#2気筒と#5気筒のSGT
信号を検出してSGC信号の出力を得るようにするとよ
い。即ち、気筒識別手段41が#2気筒と#5気筒のS
GT信号からSGC信号の出力を得るようにすると、図
7に示す場合には、#5気筒が圧縮上死点位置(爆発行
程)にあることを識別することができ、同期噴射実施手
段44は非同期噴射実施手段43によって非同期噴射が
吸気行程で実施された気筒、つまり、#5気筒から順に
この#5気筒の排気行程でインジェクタ28により同期
噴射を開始することができる。従って、この#5気筒の
排気行程での同期噴射時に#5気筒が圧縮上死点位置で
気筒識別が完了しており、非同期噴射終了後から同期噴
射前までの#1、#2、#3、#4気筒の排気行程にお
ける燃料噴射を禁止すればよくなる。
【0032】上述の実施形態では、本発明のエンジンの
燃料噴射制御装置を6気筒エンジンに適用して説明した
が、4気筒エンジンや8気筒エンジンにも適用すること
ができる。
【0033】図9に4気筒エンジンにおけるエンジンの
燃料噴射制御装置による噴射時期を表す説明、図10に
8気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射制御装置に
よる噴射時期を表す説明を示す。
【0034】4気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴
射制御装置について説明する。図9に示すように、4気
筒エンジンの気筒識別方法において、4気筒エンジンで
は、クランクシャフトの2回転(720°)で1サイク
ル(吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程)実施さ
れるものであり、前述の6気筒と同様に、SGT信号の
信号の立ち上がり及び立下がりに対するSGC信号の状
態よって気筒を判別する。即ち、2番気筒#1のSGT
信号の立ち上がりにSGC信号はL(LOW)、SGT
信号の立下がりにもSGC信号はL(LOW)であるた
め、このときの1番気筒#1のSGC信号の出力は、L
−Lとなる。また、1番気筒#1のSGT信号の立ち上
がりにSGC信号はH(HIGH)、SGT信号の立下
がりにもSGC信号はH(HIGH)であるため、この
ときの1番気筒#1のSGC信号の出力は、H−Hとな
る。このようにして各気筒におけるSGC信号の出力が
設定されており、気筒識別手段はSGT信号に対するS
GC信号の出力レベルから該当する気筒を判別すること
ができる。即ち、SGC信号出力がL−Lであれば#2
気筒であり、SGC信号出力がH−Hであれば#1気
筒、SGC信号出力がL−Hであれば#3気筒、SGC
信号出力がH−Lであれば#4気筒である。
【0035】そして、この4気筒エンジンでは、#1気
筒のSGT信号のみを検出してSGC信号の出力を得る
ようになっている。従って、#2気筒が圧縮上死点位置
にあるときに、エンジンが始動すると、まず、各気筒#
1〜#4に対して非同期噴射が実施される一方、#1気
筒のSGT信号を検出してSGC信号の出力を得るの
で、非同期噴射から遅れてSGC信号の出力(H−H)
を受け、#1気筒が圧縮上死点位置にあることを識別す
る。その後、非同期噴射が吸気行程で実施された#3気
筒から順にこの#3気筒の排気行程で同期噴射を開始す
る。そのため、気筒識別が完了しても、非同期噴射終了
後から同期噴射開始前までの#2、#1気筒の排気行程
における燃料噴射は行わないこととなる。
【0036】また、8気筒エンジンにおけるエンジンの
燃料噴射制御装置について説明する。なお、8気筒エン
ジンの気筒識別方法も前述した4気筒エンジンや6気筒
エンジンと同様であるため、説明は省略する。この8気
筒エンジンでは、全気筒をSGC信号によって識別して
いるため、SGT信号の立ち上がり及び立下がりを少な
くとも3回(エンジンが逆転する可能性を考慮すると4
回)検出すれば、気筒識別が可能であるため、図10に
示す場合では、#7気筒が最初に気筒識別されることと
なる。従って、#1気筒が圧縮上死点位置にあるとき
に、エンジンが始動すると、まず、各気筒#1〜#8に
対して非同期噴射が実施される一方、#7気筒のSGT
信号を検出してSGC信号の出力を得るので、非同期噴
射から遅れてSGC信号の出力を受け、#7気筒が圧縮
上死点位置にあることを識別する。その後、非同期噴射
が吸気行程で実施された#8気筒から順にこの#8気筒
の排気行程で同期噴射を開始する。そのため、気筒識別
が完了しても、非同期噴射終了後から同期噴射開始前ま
での#3、#1、#2、#7気筒の排気行程における燃
料噴射は行わないこととなる。
【0037】なお、上述の各実施形態において、気筒識
別手段41は特定の気筒のSGT信号に基づくSGC信
号の出力レベルから気筒を識別するようにしたが、気筒
識別方法はこの方法に限定されるものではない。
【0038】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように本発明のエンジンの燃料噴射制御装置によれば、
始動検出手段によって多気筒エンジンの始動が検出され
ると、非同期噴射実施手段がこのエンジンの各気筒に対
して燃料噴射手段によって非同期噴射を実施する一方、
気筒識別手段がクランク角センサの検出結果に基づいて
多気筒エンジンの気筒を識別すると、同期噴射実施手段
は非同期噴射実施手段によって非同期噴射が吸気行程で
実施された気筒から順にこの気筒の排気行程で燃料噴射
手段によって同期噴射を開始するようにしたので、特定
の気筒への過剰な燃料の供給や燃料の不足がなくなって
始動性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例形態に係るエンジンの燃料噴
射制御装置を表す概略構成図である。
【図2】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及
び噴射時期を表す説明図である。
【図3】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及
び噴射時期を表す説明図である。
【図4】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及
び噴射時期を表す説明図である。
【図5】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及
び噴射時期を表す説明図である。
【図6】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及
び噴射時期を表す説明図である。
【図7】エンジンの燃料噴射制御装置による気筒識別及
び噴射時期を表す説明図である。
【図8】6気筒エンジンの気筒判別方法を表す説明図で
ある。
【図9】4気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射制
御装置による噴射時期を表す説明図である。
【図10】8気筒エンジンにおけるエンジンの燃料噴射
制御装置による噴射時期を表す説明図である。
【符号の説明】
10 エンジン 11 吸気ポート 12 排気ポート 15 クランクシャフト 19 燃焼室 20 点火プラグ 22 エンジンコントロールユニット(ECU) 23 イグニッションキースイッチ 28 インジェクタ(燃料噴射手段) 32 クランク角センサ 41 気筒判別手段 42 始動検出手段 43 非同期噴射実施手段 44 同期噴射実施手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒エンジンの特定のクランク角度位
    置を検出するクランク角センサと、該クランク角センサ
    の検出結果に基づいて前記多気筒エンジンの気筒を識別
    する気筒識別手段と、前記多気筒エンジンの始動を検出
    する始動検出手段と、前記多気筒エンジンの各気筒ごと
    に設けられた燃料噴射手段と、前記始動検出手段によっ
    て前記多気筒エンジンの始動が検出されると該多気筒エ
    ンジンの各気筒に対して前記燃料噴射手段により非同期
    噴射を実施する非同期噴射実施手段と、前記気筒識別手
    段によって前記多気筒エンジンの気筒が識別されると前
    記非同期噴射実施手段によって非同期噴射が吸気行程で
    実施された気筒から順に該気筒の排気行程で前記燃料噴
    射手段により同期噴射を開始する同期噴射実施手段とを
    具えたことを特徴とするエンジンの燃料噴射制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003083125A (ja) * 2001-09-07 2003-03-19 Mitsubishi Automob Eng Co Ltd 多気筒エンジンの燃料噴射制御装置
JP2014101846A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Daihatsu Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置

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