JPH1064020A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH1064020A
JPH1064020A JP22282396A JP22282396A JPH1064020A JP H1064020 A JPH1064020 A JP H1064020A JP 22282396 A JP22282396 A JP 22282396A JP 22282396 A JP22282396 A JP 22282396A JP H1064020 A JPH1064020 A JP H1064020A
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JP
Japan
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magnetic
head
recording
magnetic head
specific resistance
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JP22282396A
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Yuichi Sato
雄一 佐藤
Osamu Shinoura
治 篠浦
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TDK Corp
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程が複雑とならないような、簡単な構
造で、かつ、高出力の記録・再生兼用磁気ヘッドを提供
する。 【解決手段】 磁性体からなる磁気コアと該磁気コアに
巻回するコイルにより構成されるリング型磁気ヘッドに
おいて、該リング型磁気ヘッドのギャップ部が非磁性導
電層であり、記録媒体からの信号磁界を、該磁気コアの
透磁率変化により引き起こされる該非磁性導電層の電圧
変化として検出することを特徴とする磁気ヘッドを作製
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高記録密度磁気記
録に用いられる磁気ヘッド、特に記録・再生兼用磁気ヘ
ッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録における記録密度は、現在も向
上を続けている。それにともなって、記録媒体の単位記
録面積あたりの記録容量が増加し、いわゆる高密度記録
の段階に来ている。単位記録面積あたりの記録容量が増
加するということを、別の言葉でいえば、1 bitの情報
を記録するために用いられる記録面積が減少するという
ことである。ここで、この記録面積の減少は、記録媒体
からの信号磁界の強度の減少につながる。
【0003】ところで、磁気記録においては、記録され
た情報の再生は、記録媒体から発せられる磁界の変化あ
るいは磁界の強度を電圧変化として捉え、それを信号に
変換するという原理で行われる。そのため、記録面積の
減少による信号磁界の強度の減少は、結果として、再生
信号の微弱化を引き起こす。
【0004】このような困難を克服するために、これま
で様々な磁界の検出方法が検討されてきた。その結果、
現在、従来より用いられていたインダクティブ検出から
MR効果すなわち磁気抵抗効果(Magnetoresistance effe
ct)を利用した検出へと移行しつつある。ここで、MR効
果を利用した磁気ヘッドを、従来のインダクティブヘッ
ドに対してMRヘッドと呼んでいる。このMRヘッドも、AM
R効果すなわち異方性磁気抵抗効果(Anisotropic Magne
toresistance effect)を利用するものから、GMR効果す
なわち巨大磁気抵抗効果(Giant Magnetoresistance ef
fect)を利用するものへ移行しようとしている。
【0005】しかしながら、磁気記録における高密度化
の傾向はますます加速されており、新しい磁界検出方式
の開発が望まれている。この要求を満たすものが、磁性
膜の高周波透磁率変化を利用した磁界検出型ヘッドであ
る。
【0006】この高周波透磁率変化を利用した磁界検出
型ヘッドでは、磁界検出用磁性体に高周波磁界を印加し
ておく。その状態で、外部磁界としての信号磁界が与え
られると該磁界検出用磁性体が高周波透磁率変化を示
す。この高周波透磁率変化を共振回路の共振変化に変え
て再生信号を得るというのが、この高周波透磁率変化を
利用した磁界検出型ヘッドの再生原理である。なお、こ
の高周波透磁率変化を利用した磁界検出型ヘッドは、信
号磁界の強度に比例した電圧変化を検出して信号を再生
する磁界感応型ヘッドに属する。
【0007】この高周波透磁率変化を利用した磁界検出
型ヘッドの主な利点は、次の2つである。
【0008】(1)電圧変化比が60 %と大きい。
【0009】(2)数百 MHzの高周波領域まで使用が可
能である。
【0010】上記の高周波透磁率変化を利用した磁界検
出型ヘッドについては、次のようなものが知られてい
る。まず、磁性体に巻回するコイルを共振素子とする共
振回路を用いて信号磁界を検出するという例が、特公平
3-23962に、また、導体の表面に軟磁性体を積層した情
報再生素子を用いて信号磁界の変化を検出するという例
が、特開平5-145143に、それぞれ示されている。
【0011】しかしながら、上記MRヘッドや上記の高周
波透磁率変化を利用した磁界検出型ヘッドの例は、いず
れも、再生専用ヘッドであるため、記録媒体への情報の
記録は出来ない。したがって、実用の記録・再生の両方
が可能な磁気ヘッドにするためには、再生専用ヘッドと
は別に記録専用ヘッドを組み合わせる必要がある。この
ような磁気ヘッドを、複合型磁気ヘッドという。なお、
従来技術のMR素子を用いた複合型磁気ヘッドの断面構造
を図2に示した。
【0012】ところで、図2に示したようなMR素子を用
いた複合型磁気ヘッドでは、次のような困難がある。そ
れは、MR素子を、記録用磁気ヘッドの一部に用いること
が、原理的に不可能であるということである。
【0013】また、上記の高周波透磁率変化を利用した
磁界検出型ヘッドを再生専用ヘッドに用いた複合型磁気
ヘッドの例が、特開平7-9712および特開平7-153032に示
されている。これらの例では、記録専用ヘッドとして従
来のインダクティブヘッドを用いている。
【0014】以上のように、上記の高周波透磁率変化を
利用した磁界検出型ヘッドはこれまで、再生専用ヘッド
としてのみ用いられ、記録操作も可能な、いわゆる、記
録・再生兼用磁気ヘッドとして用いられたという報告は
されていない。
【0015】ところで、上記の従来の複合型磁気ヘッド
には、製造上の問題として、主に次のような2つの困難
があった。
【0016】(1)従来の複合型磁気ヘッドでは、全く
機能の異なる2つの磁気ヘッドを積層するため、製造工
程が複雑であった。
【0017】(2)従来の複合型磁気ヘッドでは、記録
専用ヘッドと再生専用ヘッドのトラック位置を正確に一
致させる必要があったため、高精度の製造技術が必要で
あった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】製造工程がさほど複雑
とならないような簡単な構造で、かつ、高出力の記録・
再生兼用磁気ヘッドを提供する。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになされたものであり、それは下記の方法
により実現される。すなわち、本発明は、磁性体からな
る磁気コアと該磁気コアに巻回するコイルにより構成さ
れるリング型磁気ヘッドにおいて、該リング型磁気ヘッ
ドのギャップ部が非磁性導電層であり、記録媒体からの
信号磁界を、該磁気コアの透磁率変化により引き起こさ
れる該非磁性導電層の電圧変化として検出することを特
徴とする磁気ヘッドである。
【0020】前記磁性体の比抵抗が、前記非磁性導電層
の比抵抗の10倍以上であることを特徴とする磁気ヘッド
である。
【0021】前記磁性体の比抵抗が、100μΩcm以上で
あることを特徴とする磁気ヘッドである。
【0022】前記磁性体が、酸素含有軟磁性体であるこ
とを特徴とする磁気ヘッドである。
【0023】前記酸素含有軟磁性体が、Fe-X-O系軟磁性
体(XはIIIa族元素、IVa族元素、あるいはSiのうちのい
ずれか1種以上)であることを特徴とする磁気ヘッドで
ある。
【0024】前記Fe-X-O系軟磁性体のXの含有量が5 at%
〜15 at%であり、かつ、Oの含有量が10 at%〜35 at%で
あることを特徴とする磁気ヘッドである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0026】図1は、本発明の記録・再生兼用磁気ヘッ
ドの断面構造を示す模式図である。図1において、1は磁
気コアで、下部磁気コア11と上部磁気コア12とからな
り、2は非磁性導電層を、3は薄膜コイルを、4は絶縁層
を、5は基板をそれぞれ表している。なお、図1における
Aは、磁界検出部を表しており、下部磁気コア11、非磁
性導電層2、上部磁気コア12がこの順に積層されて構成
される部分である。
【0027】なお、図2は、従来技術の複合型磁気ヘッ
ドに関する磁気コアの断面構造を示す模式図であり、本
発明の磁気ヘッドに関する磁気コアとの構造の相違を明
確にするために示した。図2からわかる通り、従来技術
の複合型磁気ヘッドに関する磁気コアは、下部磁気コア
11と上部磁気コア12とからなる磁気コア1、非磁性非導
電性層6、薄膜コイル3、絶縁層4、MR検出層7、および、
シールド磁性層8を基板5上に積層した構造になってい
る。なお、該非磁性非導電性層6は、記録時のギャップ
としてとして機能する。
【0028】まずはじめに、本発明の磁気ヘッドの構造
について説明する。
【0029】本発明の磁気ヘッドは、軟磁性体からなる
磁気コア1と該磁気コアに巻回するコイル3により構成さ
れているリング型磁気ヘッドである。該リング型磁気ヘ
ッドのギャップ部は、非磁性導電体からなる。なお、本
発明においては、該非磁性導電層2が、記録・再生兼用
素子として機能する。
【0030】次に、本発明の磁気ヘッドに関する記録お
よび再生の動作について説明する。
【0031】情報の記録は、次のように行う。
【0032】まず、コイル3に記録すべき情報を担った
電流を流す。すると、この電流によって電磁誘導が引き
起こされ、非磁性導電層2から記録されるべき情報を担
った磁界が発生する。該記録されるべき情報を担った磁
界を記録磁界と呼ぶ。この記録磁界が、情報に対応した
特定の磁化方向を記録媒体に与えることにより、情報が
記録される。
【0033】それに対して情報の再生は、次のように行
う。
【0034】まず、軟磁性体からなる磁気コア1に高周
波磁界を印加する。高周波磁界が印加された該磁気コア
1は、記録媒体からの信号磁界により透磁率が変化す
る。ここで、信号磁界とは、記録された情報に対応した
特定の磁界のことである。該透磁率の変化によって、磁
界検出部Aのインピーダンスが変化し、それが電圧変化
として検出される。
【0035】なお、磁気コア1に高周波磁界を印加する
には、該非磁性導電層2あるいはコイル3に高周波電流を
流せばよい。
【0036】以下、本発明の磁気ヘッドに用いる磁性体
について説明する。
【0037】上記のように、本発明の磁気ヘッドにおい
ては、磁界検出部Aのインピーダンス変化が電圧変化と
して検出される。そして、磁性体のインピーダンスは透
磁率に依存する。したがって、本発明の磁気ヘッドに用
いられる磁性層を構成する磁性体としては、印加する高
周波磁界の周波数帯において透磁率が高くなる物質を選
択する必要がある。
【0038】通常、磁性体については、高周波領域にお
ける透磁率の周波数特性を決定する要因は、渦電流損失
と強磁性共鳴である。但し、渦電流損失は膜厚と比抵抗
に依存し、強磁性共鳴は磁化の大きさと異方性磁界に依
存する。したがって、これらを制御することにより、任
意の高周波領域において、高い透磁率を得ることができ
る。
【0039】そのため、本発明の磁気ヘッドに用いる磁
性体としては、比抵抗の高い物質が有用である。
【0040】そこで、磁気コア1を構成する磁性体の比
抵抗値が満たすべき条件について、次に説明する。
【0041】磁気コア1を構成する磁性体の比抵抗は、
非磁性導電層2を構成する非磁性導電体の比抵抗の10倍
以上であることが必要であり、好ましくは20倍以上であ
ることが望ましい。その理由は、前記範囲以下では、非
磁性導電層2に流れた電流が、磁気コア1にも分流してし
まい、高い再生感度が得られなくなるからである。但
し、上限については、特に制限はない。
【0042】このような物質としては、特に酸素含有軟
磁性体が好ましい。該酸素含有軟磁性体としては、Fe-X
-O系の酸化物を含有する軟磁性体がある。ここで、該Fe
-X-OのXは、IIIa族元素、IVa族元素、あるいはSiのうち
のいずれか1種以上である。但し、IIIa族元素にはYおよ
び希土類元素を含み、また、IVa族元素とはTi、Zr、Hf
を指す。
【0043】ここで、該Fe-X-O系物質におけるXおよびO
の含有量について説明する。
【0044】まず、XおよびOの含有量については、Xお
よびOの含有量が5 at%〜15 at%であり、かつ、Oの含有
量については、10 at%〜35 at%であることが好ましい。
但し、at%は、原子パーセントのことである。次に、そ
の理由を説明する。
【0045】まず、Xの含有量については、Xの含有量が
5 at%よりも少ないと高い比抵抗が得られず、15 at%を
越えると軟磁性が得られなくなるからである。なお、高
比抵抗が得られない場合、100 MHz以上の高周波領域に
おいて、透磁率の低下が起こる。また、Oの含有量につ
いては、Oの含有量が10 at%よりも少ないと比抵抗およ
び透磁率が小さくなり、35 at%を越えるとXの場合と同
様に軟磁性が得られなくなるからである。なお、Oの含
有量が10 at%〜35 at%の場合、比抵抗は100μΩcm以
上、500 MHzにおける透磁率は200以上となり、実用上十
分な値を示す。
【0046】上記Fe-X-O系の具体例としては、Fe89.8Y
4.1O6.1、Fe81.4Y6.2O12.4、Fe70.3Y8.4O21.3、Fe53.4Y
14.2O32.4、Fe71.3Nd9.6O19.1、Fe65.2Sm11.6O23.2、Fe
73.4Hf8.2O18.4、Fe70.4Si8.4O21.2等がある。
【0047】通常、これらの物質の周波数に対する透磁
率特性を示す曲線は、いずれも、周波数300 MHzまでは
透磁率300〜800を示し、ほぼフラットであり、周波数30
0 MHzを越えると透磁率が下がり始めるが、500 MHzにお
いても200以上の透磁率を示す。
【0048】特に、Fe70.3Y8.4O21.3については、周波
数100 MHzまでは透磁率2300を示しほぼフラットで、周
波数100 MHzを越えると透磁率が下がり始めるが、500 M
Hzにおいても700以上の値が得られ、700 MHzにおいても
200以上の値が得られる。
【0049】ここで、これらの物質の比抵抗値および磁
気特性を次の表1にまとめておく。
【0050】
【表1】
【0051】ところで、これらの物質は、いずれも、通
常のスパッタ装置を用いたスパッタリング法によって、
比較的容易に薄膜を形成することができる。中でも、反
応性スパッタリング法を用いることが好ましい。この方
法を用いて実際に成膜する場合には、次の2つがある。
【0052】(1)FeとXとからなるターゲットを用い
て、O2を1 volume%〜5 volume%含有するスパッタ雰囲気
中で成膜を行う。
【0053】(2)FeにXの酸化物チップを組み合わせた
複合ターゲットを用いて、成膜を行う。
【0054】ここで、前記FeとXとからなるターゲット
とは、Fe-X合金からなるターゲットあるいはFeにXのチ
ップを組み合わせた複合ターゲットのことである。
【0055】なお、成膜後、軟磁気特性を向上させるた
めに、熱処理を行うことが好ましい。このときの熱処理
温度としては、200 ℃〜400 ℃がよい。
【0056】これに対して非磁性導電体としては比抵抗
50μΩcm以下の金属が特に好ましい。具体的には、Cu、
Ti、Ta、Ni-P合金等がる。
【0057】ここで、上記の磁性体の例と上記の非磁性
導電体の例について、その比抵抗を比べてみる。例え
ば、上記磁性体の一例として、Fe70.3Y8.4O21.3を選べ
ば、このFe70.3Y8.4O21.3の比抵抗は、240μΩcmであ
る。それに対して、非磁性導電体であるTaの比抵抗は、
12.3μΩcmであるから、磁性体の比抵抗は非磁性導電体
の比抵抗の20倍となっている。また、同じ非磁性導電体
であるCuの比抵抗は、2.2μΩcmであるから、磁性体の
比抵抗は非磁性導電体の比抵抗の100倍以上となる。し
たがって、磁気コアにFe70.3Y8.4O21.3を、非磁性導電
層にTaあるいはCuを選べば、磁気コアへの分流が極めて
少なくなり、良好な再生動作が実現できる。
【0058】なお、非磁性導電体として比抵抗が42μΩ
cmと比較的大きなTiを選んだ場合でも、磁性体として比
抵抗が500μΩcm以上の物質、例えばFe53.4Y14.2O32.4
を用いれば、磁性体の比抵抗を非磁性導電体の比抵抗の
10倍以上とすることができる。
【0059】さらに、磁気ヘッドに用いる基板として、
磁性フェライトを選ぶこともできる。磁性フェライトか
らなる基板を用いれば、下部磁気コアを省略した構造
で、本発明と同様の磁気ヘッドを製造することができ
る。その理由は、該磁性フェライトが、下部磁気コアと
同等の効果を示すことに加えて、電流の分流を防ぐから
である。なお、該磁性フェライトが電流の分流を防ぐの
は、該磁性フェライトの比抵抗が極めて大きいことに起
因する。したがって、磁性フェライトからなる基板を用
いることにより、構造あるいは製造工程の簡略化を図る
ことが可能である。
【0060】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例について
説明する。
【0061】本発明の実施例およびその比較例として、
図1と同様の構造の磁気ヘッドを作製した。すなわち、
基板、下部磁気コア、非磁性導電層、絶縁層を介したコ
イル、上部磁気コアをこの順に積層した。
【0062】実施例および比較例における基板およびコ
イルには同一の物質を同一の方法を用いて形成した。具
体的には、それぞれ次の通りである。
【0063】まず、基板としてAlTiCを用いた。
【0064】非磁性導電層に用いる非磁性導電体として
は、Cu薄膜を用いた。該Cu薄膜の膜厚は、約60 nmであ
り、スパッタリング法により成膜した。なお、該Cu薄膜
の比抵抗は2.2μΩcmであった。
【0065】薄膜コイルには、Cu膜を用いた。該Cu膜
は、電着法を用いて形成した。
【0066】それに対して、磁気コア、すなわち、下部
および上部磁気コアには、本実施例および比較例で、そ
れぞれ異なる物質を用いた。
【0067】まず、磁気コアに用いる磁性体としては、
Fe-Y-O薄膜を用いた磁気ヘッドを本発明の実施例とし
た。なお、該Fe-Y-O薄膜は、酸素混合雰囲気中での反応
性スパッタリング法により成膜し、その後350 ℃の真空
磁場中において熱処理を行った。
【0068】この実施例に対して、該磁気コアに用いる
磁性体として、パーマロイ薄膜を用いた磁気ヘッドを比
較例とした。
【0069】上記Fe-Y-O薄膜および上記パーマロイ薄膜
に関する特性の測定結果を次の表2に示す。但し、ここ
でいう特性とは、組成、比抵抗、700 MHzにおける透磁
率のことである。
【0070】
【表2】
【0071】なお、上記の各特性は、それぞれ、次の方
法によって測定した。
【0072】(1)組成−蛍光X線分析法またはラザフォ
ード後方散乱法 (2)透磁率−パラレルライン法 (3)比抵抗−4端子法 ここで、該パラレルライン法とは、平行平板型の伝送線
路を用いた透磁率の測定方法である。
【0073】上記の2種の磁気ヘッドを用いて、記録操
作および再生操作を行った。
【0074】特性評価用の記録媒体としてはデジタルVT
R用テープを用いた。
【0075】記録操作は、前記デジタルVTR用テープを
走査速度5 m/secで走行させ、薄膜コイルに80 MHzの正
弦波信号を流して行った。この記録操作は、本実施例お
よび比較例の磁気ヘッドいずれでも可能であった。
【0076】再生操作は、非磁性導電層に電流を流し、
磁気コアに700 MHzの高周波磁界を印加して行った。こ
のとき、バイアス磁界の印加は、永久磁石を用いて行っ
た。
【0077】再生操作の結果、本実施例は、C/Nで−35
dBの信号を得、再生動作が確認できた。ここで、C/Nと
は、Carrier to Noise ratioのことである。
【0078】それに対して、比較例については、信号の
再生は全く出来なかった。その原因は、次の2つであ
る。
【0079】(1)比較例で磁気コアに用いたパーマロ
イ薄膜の比抵抗が、非磁性導電層に用いたCu薄膜の比抵
抗の10倍に満たない値である。
【0080】(2)比較例で磁気コアに用いたパーマロ
イ薄膜の透磁率が、10にも満たない小さな値である。
【0081】上記2つの原因は、上記表2より直ちにわか
る。
【0082】以上から、本発明の磁気ヘッドによる高記
録密度での記録および再生の両動作が確認された。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、高密度記録に対するよ
り簡単な構造の記録・再生兼用磁気ヘッドが実現され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録・再生兼用磁気ヘッドの断面構造
を示す模式図である。
【図2】従来技術のMR素子を用いた複合型磁気ヘッドの
断面構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 磁気コア 11 下部磁気コア 12 上部磁気コア 2 非磁性導電層 3 薄膜コイル 4 絶縁層 5 基板 6 非磁性非導電層 7 MR検出層 8 シールド磁性層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体からなる磁気コアと該磁気コアに
    巻回するコイルにより構成されるリング型磁気ヘッドに
    おいて、該リング型磁気ヘッドのギャップ部が非磁性導
    電層であり、記録媒体からの信号磁界を、該磁気コアの
    透磁率変化により引き起こされる該非磁性導電層の電圧
    変化として検出することを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記磁性体の比抵抗が、前記非磁性導電
    層の比抵抗の10倍以上であることを特徴とする請求項1
    記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記磁性体の比抵抗が、100μΩcm以上
    であることを特徴とする請求項1または2記載の磁気ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 前記磁性体が、酸素含有軟磁性体である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の磁気
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記酸素含有軟磁性体が、Fe-X-O系軟磁
    性体(XはIIIa族元素、IVa族元素、あるいはSiのうちの
    いずれか1種以上)であることを特徴とする請求項4記載
    の磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記Fe-X-O系軟磁性体のXの含有量が5 a
    t%〜15 at%であり、かつ、Oの含有量が10 at%〜35 at%
    であることを特徴とする請求項5記載の磁気ヘッド。
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