JPH1064438A - 液体金属イオン源 - Google Patents
液体金属イオン源Info
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- JPH1064438A JPH1064438A JP8221408A JP22140896A JPH1064438A JP H1064438 A JPH1064438 A JP H1064438A JP 8221408 A JP8221408 A JP 8221408A JP 22140896 A JP22140896 A JP 22140896A JP H1064438 A JPH1064438 A JP H1064438A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は安定したイオン材料(液体金
属)の流れに個体差が生じることのない、安定したイオ
ン放出が可能な液金属イオン源を提供することにある。 【解決手段】針状エミッタ12の下方のイオン引出電極
(図示せず)に、針状エミッタ12に対して負の高電圧
を印加して、その先端に電界を集中させると、表面張力
に逆らって、イオン材料のイオンが針状エミッタ12の
先端から放出される。溶融状態で保持されているイオン
材料は針状エミッタ12の円筒部表面、特にその表面に
形成された加工溝14を濡れ伝わって、針状エミッタ1
2の、先端に安定に供給され、したがって、イオンの放
出は安定に行われる。
属)の流れに個体差が生じることのない、安定したイオ
ン放出が可能な液金属イオン源を提供することにある。 【解決手段】針状エミッタ12の下方のイオン引出電極
(図示せず)に、針状エミッタ12に対して負の高電圧
を印加して、その先端に電界を集中させると、表面張力
に逆らって、イオン材料のイオンが針状エミッタ12の
先端から放出される。溶融状態で保持されているイオン
材料は針状エミッタ12の円筒部表面、特にその表面に
形成された加工溝14を濡れ伝わって、針状エミッタ1
2の、先端に安定に供給され、したがって、イオンの放
出は安定に行われる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体金属イオン源、
特に半導体製造工程におけるマスクの製作、修正及びイ
オン露光や、分析の分野における試料の切り出しなどに
用いられるのに適した液体金属イオン源に関する。
特に半導体製造工程におけるマスクの製作、修正及びイ
オン露光や、分析の分野における試料の切り出しなどに
用いられるのに適した液体金属イオン源に関する。
【0002】
【従来の技術】液体金属イオン源(Liquid Metal Ion S
ource = LMIS)は溶融状態にした金属から強電界に
よってイオンを引き出すことを目的としたイオン源であ
り、主として収束イオンビ−ム(一般にFIBと呼ばれ
る)を得るのに用いられる。
ource = LMIS)は溶融状態にした金属から強電界に
よってイオンを引き出すことを目的としたイオン源であ
り、主として収束イオンビ−ム(一般にFIBと呼ばれ
る)を得るのに用いられる。
【0003】特公昭58−3579号公報にはLMIS
の代表的なヘアピンタイプのイオン源が記載されてい
る。このタイプのイオン源を例としてLMISの動作を
図3を参照して先ず説明する。
の代表的なヘアピンタイプのイオン源が記載されてい
る。このタイプのイオン源を例としてLMISの動作を
図3を参照して先ず説明する。
【0004】これは、電気絶縁物製の座4に2本の電流
導入端子が立ち、これらの端子を結ぶ、ヘアピン状に曲
げられた金属細線1の中央部に針状エミッタ2が点状溶
接(固定)されている、非常に簡単な構造のものであ
る。
導入端子が立ち、これらの端子を結ぶ、ヘアピン状に曲
げられた金属細線1の中央部に針状エミッタ2が点状溶
接(固定)されている、非常に簡単な構造のものであ
る。
【0005】通常、この金属細線1は耐熱金属の丸形線
材から作られ、2本の電流端子5、5’間に電流を流す
ことにより加熱用ヒ−タとして使われる。この加熱用ヒ
−タとしての金属細線1により溶融状態となったイオン
材料(液体金属)3はこの金属細線1と針状エミッタ2
の交差点を中心に表面張力によって保持される。したが
って、このヘアピン状に曲げられた金属細線1と針状エ
ミッタ2の交差部はイオン材料を貯蔵するいわばリザ−
バの役割を果たしている。もちろん、針状エミッタ2も
イオン材料3で濡れている。
材から作られ、2本の電流端子5、5’間に電流を流す
ことにより加熱用ヒ−タとして使われる。この加熱用ヒ
−タとしての金属細線1により溶融状態となったイオン
材料(液体金属)3はこの金属細線1と針状エミッタ2
の交差点を中心に表面張力によって保持される。したが
って、このヘアピン状に曲げられた金属細線1と針状エ
ミッタ2の交差部はイオン材料を貯蔵するいわばリザ−
バの役割を果たしている。もちろん、針状エミッタ2も
イオン材料3で濡れている。
【0006】針状エミッタ2の下方に配置されるイオン
引出電極(図示せず)に、針状エミッタ2に対して負の
高電圧を印加していくと、この高電圧によって、金属細
線1と針状エミッタ2の交差部を中心に表面張力により
保持されているイオン材料3及び針状エミッタ2を全体
的に濡らしているイオン材料3に静電気力が働く。更に
高電圧を印加していくと、針状エミッタ2の先端に電界
が集中し、ある高電圧のしきい値において、針状エミッ
タ2の先端を濡らしているイオン材料3の表面張力より
も静電気力が勝るようになり、溶融状態で保持されてい
るイオン材料3は、同じくイオン材料で濡れている針状
エミッタ2の円筒部を濡れ伝わって、針状エミッタ2
の、曲率半径が数μm程度の先端からイオンが放出され
る。
引出電極(図示せず)に、針状エミッタ2に対して負の
高電圧を印加していくと、この高電圧によって、金属細
線1と針状エミッタ2の交差部を中心に表面張力により
保持されているイオン材料3及び針状エミッタ2を全体
的に濡らしているイオン材料3に静電気力が働く。更に
高電圧を印加していくと、針状エミッタ2の先端に電界
が集中し、ある高電圧のしきい値において、針状エミッ
タ2の先端を濡らしているイオン材料3の表面張力より
も静電気力が勝るようになり、溶融状態で保持されてい
るイオン材料3は、同じくイオン材料で濡れている針状
エミッタ2の円筒部を濡れ伝わって、針状エミッタ2
の、曲率半径が数μm程度の先端からイオンが放出され
る。
【0007】このイオンビ−ムは、イオンが点状領域か
ら放出されるため、高輝度、高電流密度の極微細なビ−
ムとなり、したがって、半導体製造プロセスにおけるリ
ソグラフィ、イオン注入がマスクレスで行えるばかりで
なく、試料の断面切り出し、微小領域の2次イオン質量
分析にも適用され始めている。
ら放出されるため、高輝度、高電流密度の極微細なビ−
ムとなり、したがって、半導体製造プロセスにおけるリ
ソグラフィ、イオン注入がマスクレスで行えるばかりで
なく、試料の断面切り出し、微小領域の2次イオン質量
分析にも適用され始めている。
【0008】LMISのもう一つの代表例はリザ−バタ
イプのイオン源である。これも、基本原理はヘアピンタ
イプのイオン源と同じである。図4に示されるように、
電気絶縁物製の座10に2本の電流導入端子11、1
1’が立ち、イオン材料を貯蔵するリザ−バ6は銅線
9、9’により電流導入端子11、11’と結ばれ、加
熱される。また、針状エミッタ7はリザ−バ6に固定さ
れている。特徴は多量のイオン材料8が保持できること
である。このタイプのイオン源は特公昭58−3890
5に開示されている。
イプのイオン源である。これも、基本原理はヘアピンタ
イプのイオン源と同じである。図4に示されるように、
電気絶縁物製の座10に2本の電流導入端子11、1
1’が立ち、イオン材料を貯蔵するリザ−バ6は銅線
9、9’により電流導入端子11、11’と結ばれ、加
熱される。また、針状エミッタ7はリザ−バ6に固定さ
れている。特徴は多量のイオン材料8が保持できること
である。このタイプのイオン源は特公昭58−3890
5に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】LMISにおいては、
長時間安定してイオン放出ができることがFIB装置の
使用者にとって最も望まれる事項の一つである。
長時間安定してイオン放出ができることがFIB装置の
使用者にとって最も望まれる事項の一つである。
【0010】安定に動作している状態のLMISにおい
ては、イオン材料(液体金属)はリザ−バから針状エミ
ッタ表面に安定に供給され、針状エミッタの先端にスム
−ズに流れている。このスム−ズな流れを維持するため
に、一般にはヘアピン又はリザ−バに表面張力により保
持された溶融状態のイオン材料によって針状エミッタ先
端を濡らしてある。
ては、イオン材料(液体金属)はリザ−バから針状エミ
ッタ表面に安定に供給され、針状エミッタの先端にスム
−ズに流れている。このスム−ズな流れを維持するため
に、一般にはヘアピン又はリザ−バに表面張力により保
持された溶融状態のイオン材料によって針状エミッタ先
端を濡らしてある。
【0011】具体的には、ヘアピンの屈曲部や、リザ−
バからイオン材料が供給される出口部を、針状エミッタ
先端に近づけることにより、イオン材料はリザ−バから
安定に供給される。同時に、リザ−バから針状エミッタ
先端までが近いので、イオン材料のスム−ズな流れが期
待できる。
バからイオン材料が供給される出口部を、針状エミッタ
先端に近づけることにより、イオン材料はリザ−バから
安定に供給される。同時に、リザ−バから針状エミッタ
先端までが近いので、イオン材料のスム−ズな流れが期
待できる。
【0012】しかし、LMISの寿命を長くするため
に、消耗していくイオン材料をできるだけ多く保持させ
ようとすると、イオン材料の保持部から針状エミッタ先
端までが近いので、針状エミッタ先端がイオン材料によ
って覆われてしまい、電界の集中が行われず、イオンが
出なくなる。最悪の場合は、イオン材料の落下等の問題
を引き起こす。
に、消耗していくイオン材料をできるだけ多く保持させ
ようとすると、イオン材料の保持部から針状エミッタ先
端までが近いので、針状エミッタ先端がイオン材料によ
って覆われてしまい、電界の集中が行われず、イオンが
出なくなる。最悪の場合は、イオン材料の落下等の問題
を引き起こす。
【0013】現在実用されているLMISでは、ヘアピ
ンタイプ、リザ−バタイプとも溶融状態で保持されてい
るイオン材料の部分から、ある距離(1〜2mm)だけ
隔てた位置に針状エミッタ先端を配置することにより前
記したイオン材料の落下等の問題を解消している。しか
し、これは、イオン材料をリザ−バから安定に供給し、
針状エミッタ先端へスム−ズに流すという点については
逆効果となってしまう。
ンタイプ、リザ−バタイプとも溶融状態で保持されてい
るイオン材料の部分から、ある距離(1〜2mm)だけ
隔てた位置に針状エミッタ先端を配置することにより前
記したイオン材料の落下等の問題を解消している。しか
し、これは、イオン材料をリザ−バから安定に供給し、
針状エミッタ先端へスム−ズに流すという点については
逆効果となってしまう。
【0014】一般に、イオン材料は、針状エミッタを作
製するに当たってその材料として使われる耐熱金属線、
例えばタングステン線、の素材を線引きした際にその軸
方向に偶然に発生する数本から数十本の溝に沿って濡れ
伝わり、針状エミッタまでスム−ズな流れを形成するこ
と、すなわち、針状エミッタ材の線引きの際偶然に発生
する溝がイオン材料の針状エミッタ先端へのスム−ズな
供給に役立っていることが知られている。
製するに当たってその材料として使われる耐熱金属線、
例えばタングステン線、の素材を線引きした際にその軸
方向に偶然に発生する数本から数十本の溝に沿って濡れ
伝わり、針状エミッタまでスム−ズな流れを形成するこ
と、すなわち、針状エミッタ材の線引きの際偶然に発生
する溝がイオン材料の針状エミッタ先端へのスム−ズな
供給に役立っていることが知られている。
【0015】しかし、そのように偶然に発生する溝を有
するタングステン線材はその溝部である結晶粒界が非常
に脆く、たとえ耐熱金属とはいえ、熱等により結晶粒界
の端面から裂けやすいという現象が生じることが知られ
ている。そのため、素材メ−カ−では結晶粒界による溝
(引き抜き溝)が極力ない線材を作ることが最も重要と
され、結晶粒界による溝を有するタングステン線は不良
品扱いされる。
するタングステン線材はその溝部である結晶粒界が非常
に脆く、たとえ耐熱金属とはいえ、熱等により結晶粒界
の端面から裂けやすいという現象が生じることが知られ
ている。そのため、素材メ−カ−では結晶粒界による溝
(引き抜き溝)が極力ない線材を作ることが最も重要と
され、結晶粒界による溝を有するタングステン線は不良
品扱いされる。
【0016】このような素材を用いたLMISでは、イ
オンが放出される一番大切な針状エミッタ先端部に裂け
目(割れ目)が確認され、安定なイオン放出は不可能で
ある。また、同じ構造のLMISでも、製法上偶然生じ
る溝を利用している針状エミッタを用いる限り、その素
材によって、溝の本数は数本から数十本とバラツキが発
生するため、安定したイオン材料の流れに個体差が生
じ、それは、すなわち、安定したイオン放出に個体差が
生じることに他ならない。よって、消耗品であるLMI
Sの安定した製作ができない。
オンが放出される一番大切な針状エミッタ先端部に裂け
目(割れ目)が確認され、安定なイオン放出は不可能で
ある。また、同じ構造のLMISでも、製法上偶然生じ
る溝を利用している針状エミッタを用いる限り、その素
材によって、溝の本数は数本から数十本とバラツキが発
生するため、安定したイオン材料の流れに個体差が生
じ、それは、すなわち、安定したイオン放出に個体差が
生じることに他ならない。よって、消耗品であるLMI
Sの安定した製作ができない。
【0017】本発明の目的は安定したイオン材料(液体
金属)の流れに個体差が生じることのない、安定したイ
オン放出が可能な液金属イオン源を提供することにあ
る。
金属)の流れに個体差が生じることのない、安定したイ
オン放出が可能な液金属イオン源を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、針状エミッタ
を伝わってその先端に供給される液体金属を電界放出に
よりイオン化する液体金属イオン源において、前記針状
エミッタに、その先端に前記液体金属を案内する加工案
内路を形成したことを特徴とするものである。
を伝わってその先端に供給される液体金属を電界放出に
よりイオン化する液体金属イオン源において、前記針状
エミッタに、その先端に前記液体金属を案内する加工案
内路を形成したことを特徴とするものである。
【0019】加工案内路は積極的に加工によって形成さ
れる案内路を意味するものとし、したがって、前述し
た、針状エミッタ材の線引きの際に偶然に生じる溝は加
工案内路に含まれないものとする。
れる案内路を意味するものとし、したがって、前述し
た、針状エミッタ材の線引きの際に偶然に生じる溝は加
工案内路に含まれないものとする。
【0020】このような液体金属イオン源によれば、加
工案内路の故に前述したような割れの問題は生ぜず、ま
た加工案内路の数も予め定めることができる。したがっ
て、安定したイオン材料(液体金属)の流れに個体差が
生ぜず、安定したイオンの放出が可能となる。
工案内路の故に前述したような割れの問題は生ぜず、ま
た加工案内路の数も予め定めることができる。したがっ
て、安定したイオン材料(液体金属)の流れに個体差が
生ぜず、安定したイオンの放出が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本発明にもとづくヘアピン
タイプの液体金属イオン源の要部を示す。同図におい
て、ヘアピン状に曲げられた金属細線19の中央部には
先端が尖った針状エミッタ12が点状溶接(固定)され
ている。金属細線19は0.2mm程度の直径をもつ耐
熱金属細線、典型的にはタングステン線、で作られてい
る。
タイプの液体金属イオン源の要部を示す。同図におい
て、ヘアピン状に曲げられた金属細線19の中央部には
先端が尖った針状エミッタ12が点状溶接(固定)され
ている。金属細線19は0.2mm程度の直径をもつ耐
熱金属細線、典型的にはタングステン線、で作られてい
る。
【0022】金属細線19の両端は電気絶縁物製の座
(図示せず)に立てられた2本の電流導入端子(図示せ
ず)に接続されている。この点は、図3と同じなので、
図1においては省略されている。2本の電流導入端子間
に電流を流すと、金属細線19は加熱され、これによっ
て溶融状態となったイオン材料(液体金属)13は金属
細線19と針状エミッタ12との交差部に表面張力によ
って保持される。したがって、その交差部はイオン材料
13を貯蔵するいわばリザ−バの役割を果たしている。
もちろん、針状エミッタ12の下側部分の表面もイオン
材料13によって濡れている。
(図示せず)に立てられた2本の電流導入端子(図示せ
ず)に接続されている。この点は、図3と同じなので、
図1においては省略されている。2本の電流導入端子間
に電流を流すと、金属細線19は加熱され、これによっ
て溶融状態となったイオン材料(液体金属)13は金属
細線19と針状エミッタ12との交差部に表面張力によ
って保持される。したがって、その交差部はイオン材料
13を貯蔵するいわばリザ−バの役割を果たしている。
もちろん、針状エミッタ12の下側部分の表面もイオン
材料13によって濡れている。
【0023】針状エミッタ12の先端は溶融状態で保持
されているイオン材料13からある距離、約1〜2m
m、離してあり、イオン材料の13の落下を防止してい
る。そのため、イオン材料13から、針状エミッタ12
の円筒部が目視できる状態にある。
されているイオン材料13からある距離、約1〜2m
m、離してあり、イオン材料の13の落下を防止してい
る。そのため、イオン材料13から、針状エミッタ12
の円筒部が目視できる状態にある。
【0024】針状エミッタ12の表面には加工案内路と
しての加工溝14が形成されている。この加工溝の数は
任意であってよいが、実施例では等角度間隔に4個の溝
が形成されている。加工溝はたとえば放電加工によって
容易に形成され得る。放電加工の場合は、針状エミッタ
12を一方の電極とし、これと対向するもう一方の電極
として厚さが5〜20μm程度のシムを用い、これらの
電極間に電圧を印加して放電を生じさせることにより幅
が5〜20μm程度の加工溝を形成することができる。
深さは10μm程度で十分である。加工案内路としては
加工溝の代わりに針状エミッタ12にその軸方向に沿っ
て孔をあけてもよいが、加工の容易性の観点からは加工
孔よりも加工溝が望ましいと言える。
しての加工溝14が形成されている。この加工溝の数は
任意であってよいが、実施例では等角度間隔に4個の溝
が形成されている。加工溝はたとえば放電加工によって
容易に形成され得る。放電加工の場合は、針状エミッタ
12を一方の電極とし、これと対向するもう一方の電極
として厚さが5〜20μm程度のシムを用い、これらの
電極間に電圧を印加して放電を生じさせることにより幅
が5〜20μm程度の加工溝を形成することができる。
深さは10μm程度で十分である。加工案内路としては
加工溝の代わりに針状エミッタ12にその軸方向に沿っ
て孔をあけてもよいが、加工の容易性の観点からは加工
孔よりも加工溝が望ましいと言える。
【0025】針状エミッタ12の下方に配置されている
イオン引出電極(図示せず)に、針状エミッタ12に対
して負の高電圧を印加すると、これによって、金属細線
19と針状エミッタ12との交差部に表面張力によって
保持されているイオン材料(液体金属)13及び針状エ
ミッタ12を濡らしているイオン材料(液体金属)に静
電気力が働く。更に高電圧を印加していくと、針状エミ
ッタ12の、曲率半径が数μm程度の先端に電界が集中
し、あるしきい値において、針状エミッタ12の先端を
濡らしているイオン材料(液体金属)の表面張力よりも
静電気力が勝るようになり、その先端からイオン材料
(液体金属)のイオンが放出される。溶融状態で保持さ
れているイオン材料(液体金属)は、同じくイオン材料
で濡れている針状エミッタ12の円筒部表面、特にその
表面に形成された加工溝14を濡れ伝わって、針状エミ
ッタ12の先端に安定に供給され、したがって、その先
端からのイオン材料(液体金属)の放出は安定に行われ
る。
イオン引出電極(図示せず)に、針状エミッタ12に対
して負の高電圧を印加すると、これによって、金属細線
19と針状エミッタ12との交差部に表面張力によって
保持されているイオン材料(液体金属)13及び針状エ
ミッタ12を濡らしているイオン材料(液体金属)に静
電気力が働く。更に高電圧を印加していくと、針状エミ
ッタ12の、曲率半径が数μm程度の先端に電界が集中
し、あるしきい値において、針状エミッタ12の先端を
濡らしているイオン材料(液体金属)の表面張力よりも
静電気力が勝るようになり、その先端からイオン材料
(液体金属)のイオンが放出される。溶融状態で保持さ
れているイオン材料(液体金属)は、同じくイオン材料
で濡れている針状エミッタ12の円筒部表面、特にその
表面に形成された加工溝14を濡れ伝わって、針状エミ
ッタ12の先端に安定に供給され、したがって、その先
端からのイオン材料(液体金属)の放出は安定に行われ
る。
【0026】加工案内路14は、前述したように、針状
エミッタ材の線引きの際に偶然に生じる溝と違って、積
極的に加工によって形成されるものであるため、割れの
問題が生ぜず、しかも、その加工案内路の数も予め定め
ることができ、バラツクこともない。したがって、イオ
ン材料(液体金属)の針状エミッタ12を伝わっての安
定した流れに個体差が生ぜず、安定したイオンの放出が
可能となる。
エミッタ材の線引きの際に偶然に生じる溝と違って、積
極的に加工によって形成されるものであるため、割れの
問題が生ぜず、しかも、その加工案内路の数も予め定め
ることができ、バラツクこともない。したがって、イオ
ン材料(液体金属)の針状エミッタ12を伝わっての安
定した流れに個体差が生ぜず、安定したイオンの放出が
可能となる。
【0027】なお、加工溝14は実施例では直線的に形
成されているが、他の形、例えば螺旋状、に形成されて
もよい。
成されているが、他の形、例えば螺旋状、に形成されて
もよい。
【0028】図2はリザ−バタイプの液体金属イオン源
の要部を示す。このタイプの液体金属イオン源も図1に
示されるヘアピンタイプの液体イオン源と基本原理は同
じである。
の要部を示す。このタイプの液体金属イオン源も図1に
示されるヘアピンタイプの液体イオン源と基本原理は同
じである。
【0029】リザ−バ18は2本の銅線(図示せず)を
介して2本の電流導入端子(図示せず)に接続され、該
2本の電流導入端子は電気絶縁物製の座(図示せず)に
立設されている。この点は図4に示される例と同じであ
る。図4の実施例と異なる点は針状エミッタ15の表面
に図1の実施例と同じように加工溝17が形成されてい
ることである。したがって、リザ−バ18内のイオン材
料(液体金属)16は図2の実施例の場合と同様に、針
状エミッタ12の円筒部表面、特にその表面に形成され
た加工溝17を濡れ伝わって、針状エミッタ15の、曲
率半径が数μm程度の先端に安定に供給され、その先端
からイオン材料(液体金属)のイオンが安定して放出さ
れる。よって、図2の実施例によっても図1の実施例と
同様の効果が得られることが明らかである。
介して2本の電流導入端子(図示せず)に接続され、該
2本の電流導入端子は電気絶縁物製の座(図示せず)に
立設されている。この点は図4に示される例と同じであ
る。図4の実施例と異なる点は針状エミッタ15の表面
に図1の実施例と同じように加工溝17が形成されてい
ることである。したがって、リザ−バ18内のイオン材
料(液体金属)16は図2の実施例の場合と同様に、針
状エミッタ12の円筒部表面、特にその表面に形成され
た加工溝17を濡れ伝わって、針状エミッタ15の、曲
率半径が数μm程度の先端に安定に供給され、その先端
からイオン材料(液体金属)のイオンが安定して放出さ
れる。よって、図2の実施例によっても図1の実施例と
同様の効果が得られることが明らかである。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、安定したイオン材料
(液体金属)の流れに個体差が生じることのない、安定
したイオン放出が可能な液金属イオン源が提供される。
(液体金属)の流れに個体差が生じることのない、安定
したイオン放出が可能な液金属イオン源が提供される。
【図1】本発明にもとづく一実施例を示すヘアピンタイ
プの液体金属イオン源の要部の構成図。
プの液体金属イオン源の要部の構成図。
【図2】本発明にもとづくもう一つの実施例を示すリザ
−バタイプの液体金属イオン源の要部の構成図。
−バタイプの液体金属イオン源の要部の構成図。
【図3】一般に知られているヘアピンタイプの液体金属
イオン源の構成図。
イオン源の構成図。
【図4】一般に知られているリザ−バタイプの液体金属
イオン源の構成図。
イオン源の構成図。
1、19:金属細線、2、7、12、15:針状エミッ
タ、3、8、13、16:イオン材料(液体金属)、
6、18:リザ−バ、4、10:座、5、5’、11、
11’:電流導入端子、9、9’:導線、14、17:
加工溝(加工案内路)。
タ、3、8、13、16:イオン材料(液体金属)、
6、18:リザ−バ、4、10:座、5、5’、11、
11’:電流導入端子、9、9’:導線、14、17:
加工溝(加工案内路)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鵜沢 明 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内
Claims (3)
- 【請求項1】針状エミッタを伝わってその先端に供給さ
れる液体金属を電界放出によりイオン化する液体金属イ
オン源において、前記針状エミッタに、その先端に前記
液体金属を案内する加工案内路を形成したことを特徴と
する液体金属イオン源。 - 【請求項2】前記加工案内路は前記針状エミッタの表面
に形成された加工溝であることを特徴とする請求項1に
記載された液体金属イオン源。 - 【請求項3】前記加工溝は放電加工溝であることを特徴
とする請求項2に記載された液体金属イオン源。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8221408A JPH1064438A (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 液体金属イオン源 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8221408A JPH1064438A (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 液体金属イオン源 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1064438A true JPH1064438A (ja) | 1998-03-06 |
Family
ID=16766279
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8221408A Pending JPH1064438A (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 液体金属イオン源 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1064438A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010046818A (ko) * | 1999-11-15 | 2001-06-15 | 강승언 | 액체금속공급로가 형성된 코일형 액체금속이온원 제작기술 |
| US7335896B2 (en) | 2004-07-28 | 2008-02-26 | Ict, Integrated Circuit Testing Gesellschaft Fur Halbleiterpruftechnik Mbh | Emitter for an ion source |
| WO2011122687A1 (en) * | 2010-03-29 | 2011-10-06 | Ulvac-Phi, Incorporated | Liquid metal ion source, method for manufacturing liquid metal ion source, and ion beam emission instrument |
| JP2019091589A (ja) * | 2017-11-14 | 2019-06-13 | アルバック・ファイ株式会社 | 液体金属イオン源 |
-
1996
- 1996-08-22 JP JP8221408A patent/JPH1064438A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010046818A (ko) * | 1999-11-15 | 2001-06-15 | 강승언 | 액체금속공급로가 형성된 코일형 액체금속이온원 제작기술 |
| US7335896B2 (en) | 2004-07-28 | 2008-02-26 | Ict, Integrated Circuit Testing Gesellschaft Fur Halbleiterpruftechnik Mbh | Emitter for an ion source |
| WO2011122687A1 (en) * | 2010-03-29 | 2011-10-06 | Ulvac-Phi, Incorporated | Liquid metal ion source, method for manufacturing liquid metal ion source, and ion beam emission instrument |
| JP2019091589A (ja) * | 2017-11-14 | 2019-06-13 | アルバック・ファイ株式会社 | 液体金属イオン源 |
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