JPH1064522A - シート状極板の製造方法および非水電解質電池 - Google Patents

シート状極板の製造方法および非水電解質電池

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JPH1064522A
JPH1064522A JP8212586A JP21258696A JPH1064522A JP H1064522 A JPH1064522 A JP H1064522A JP 8212586 A JP8212586 A JP 8212586A JP 21258696 A JP21258696 A JP 21258696A JP H1064522 A JPH1064522 A JP H1064522A
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sheet
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Minoru Hashimoto
稔 橋本
Hideki Kaido
英樹 海藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状電極を巻回した渦巻構造を有する非
水電解質電池において、安全性に優れ高容量であり、さ
らに充放電のサイクル特性が向上した電池を得るための
シート状極板の製造方法を提供する。 【解決手段】 正極、負極、セパレータ、電解質から成
る非水電解質電池の製造において、導電性基材上に表裏
両面で単位面積当りの塗布量を異ならせて電極合剤を塗
布した後、塗布層を乾燥し次いで加圧圧縮してシート状
極板を製造する。表裏両面での電極合剤塗布量の差は、
少量側の面の塗布量を基準として、 2〜10%の割合とす
ることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状極板の製
造方法、およびそのシート状極板から作製した電極をロ
ール状に巻回して備えた非水電解質電池に関する。
【0002】
【従来の技術】負極活物質としてリチウムを用いた非水
電解質電池が、高エネルギー密度電池として注目されて
おり、特に正極活物質に二酸化マンガン、フッ化炭素、
塩化チオニルなどを用いた一次電池は、電卓、時計の電
源やメモリのバックアップ電池として多用されている。
【0003】さらに近年、カメラ一体型VTR、ラップ
トップパソコン、携帯電話などの各種の電子機器の小型
化、軽量化に伴い、それらの電源として高エネルギー密
度の二次電池の要求が高まり、炭素材料を負極活物質と
するリチウム二次電池の研究が盛んに行われている。
【0004】しかしながら、リチウム電池に代表され
る、有機電解液を主成分とする非水電解質を用いる電池
(非水電解質電池)では、非水電解質の電気伝導度が水
系電解質に比べて低いので、電極板を薄くする必要があ
る。また、大電流を取り出すには反応面積を大きくする
必要があるため、正、負の電極板をシート状にし、これ
らの電極をセパレータを介してロール状に巻回した渦巻
式構造が採用されている。 そして、従来からこのよう
な電極用のシート状極板を製造する方法としては、電極
活物質に導電剤、結着剤を混練した電極合剤をロール圧
延しながら支持体(導電性基材)に圧入充填する方法
や、混練した電極合剤を支持体の両側に押出し形成する
方法(特開平4-282558号公報参照)、あるいは、引き上
げ方式(特開昭 62-256365号公報および特開昭 63-1140
58号公報参照)、引き下げ方式(特開平1-267953号公報
および特開平1-194265号公報参照)、リバースロール方
式、グラビアロール方式、ドクターブレード方式、スロ
ットノズルを有するエクストルージョン型注液器を用い
る方式(特開平 7-65816号公報参照)により、それぞれ
電極合剤を支持体上に塗布する方法などが提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
はいずれも支持体上に表裏両面で同じ量の電極合剤を塗
工する方法であるため、これらの方法で製造されたシー
ト状極板を使用した電池では、長時間の充放電サイクル
において性能の劣化が起こり易かった。
【0006】すなわち、これらの方法で製造されたシー
ト状極板は、円筒形、角形などの電池1ケ分の長さに裁
断しロール状に巻回して使用されるが、表裏両面で電極
合剤の塗工量が同じ場合には、電池の各部例えば巻芯部
と外周部とで、セパレータを介して対向する正極と負極
の活物質密度のバランスが崩れる。そのため、充放電に
よる電解液の出入りが異なったり、あるいは特に正極の
活物質が過剰なときには、金属リチウムの析出などの現
象が起こり、長時間の充放電サイクルにおいて性能の劣
化が起こり易かった。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、安全性に優れかつ高容量であり、さ
らに充放電のサイクル性が向上した電池を得ることがで
きるシート状極板の製造方法、ならびにそのようなシー
ト状極板から作製される電極をロール状に巻回した渦巻
式構造を有する非水電解質電池を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のシート状極板の
製造方法は、導電性基材上に電極合剤を塗布した後、塗
布層を乾燥し次いで加圧して圧縮するシート状極板の製
造方法において、前記導電性基材の表裏両面で、単位面
積当りの電極合剤の塗布量を異ならせることを特徴とす
る。
【0009】また、本発明の非水電解質電池は、このよ
うな方法により製造したシート状極板から作製した電極
を、正極および/または負極として有し、セパレータお
よび電解質を備えたことを特徴とする。
【0010】本発明において、導電性基材上への電極合
剤の塗布は、以下に示すようなダイノズルを用いて行な
われる。すなわち、本発明に使用するダイノズルは、例
えば2つのリップが適当な間隙を保って対向配置されて
ランドが形成され、このランドに連通した液溜め用マニ
ホールドを内部に備えた構造を有し、電極合剤(電極材
料)塗布液は、外部に設けられた塗布液供給システムに
よりマニホールドに供給された後、ランドを経てリップ
先端部から吐出され、走行する導電性基材の表裏両面
に、逐次または同時に塗布されるようになっている。
【0011】ここで、このようなダイノズルによる塗布
は、導電性基材の面全体への連続塗布でも良いが、導電
性基材の長手方向、幅方向のいずれかの方向に沿って一
定間隔ごとに未塗布部を設けても良い。未塗布部は、導
電性基材の表裏両面の同じ位置でも多少ずれた位置で
も、どちらの位置に形成しても良い。
【0012】また本発明においては、導電性基材の表裏
両面で単位面積当りの電極合剤の塗布量を変えることに
より、加圧処理後の極板の両面で、電極合剤層中の活物
質密度を変え、それにより、シート状電極をロール状に
巻回して成る非水電解質電池において、正極と負極の電
極合剤(電極活物質)のバランスが最適に保たれるよう
になっている。ここで、導電性基材の表裏両面における
電極合剤の塗布量の差は、少量側の面の塗布量に対して
2〜10%の割合であることが望ましい。両面の塗布量の
差が 2%未満では、両面で塗布量を変えた効果がほとん
どなく、反対に10%を越える場合には、正負の電極合剤
(電極活物質)量がアンバランスで電解液のしみ込み性
が悪い部分が生じ、電池の容量が低下するばかりでな
く、サイクル寿命も短くなり好ましくない。例えばリチ
ウム二次電池において、正極活物質としてLiCoO2
を用い、正負の電極活物質量のバランスが正極過剰の場
合、正極から発生するLiイオンが負極で全てはインタ
ーカレートされなくなり、その結果負極表面にLi金属
が析出し、安全性に問題が生じるばかりでなく、サイク
ル性も悪化する。
【0013】本発明において塗布される電極合剤の塗布
液は、電極活物質、導電剤、結着剤、溶媒などを含むこ
とができる。電極活物質としては、H+ 、Li+ 、Na
+ 、K+ が挿入および/または放出できる化合物であれ
ば、どのような化合物でも良いが、なかでも遷移金属酸
化物、遷移金属カルコゲナイド、炭素質材料等を用いる
ことができ、特にリチウム含有遷移金属酸化物または炭
素質材料の使用が好ましい。なお、遷移金属としては、
Co、Mn、Ni、V、Feを主体とするものが好まし
く、このような遷移金属酸化物として、具体的には、L
iCoO2 、LiNiO2 、LiMn2 4 、LiCo
VO4 、LiNiVO4 、LiCo0.9Sn0.1 2
Fe3 4 、V2 5 などが挙げられる。また、炭素材
料としては、 002面の面間隔が 0.335〜0.38nm、密度が
1.1〜 2.3g/cm3 のものの使用が好ましく、具体的に
は、黒鉛、石油コークス、クレゾール樹脂焼成炭素、フ
ラン樹脂焼成炭素、ポリアクリロニトリル繊維焼成炭
素、気相成長炭素、メソフェーズピッチ焼成炭素などを
挙げることができる。
【0014】導電剤としては、構成された電池において
化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば、どのよ
うなものでも使用することができる。通常、天然黒鉛
(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛など)、人工黒鉛、カーボンブ
ラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭
素繊維、金属粉、金属繊維あるいはポリフェニレン誘導
体等の導電性材料を、1種単独でまたは2種以上混合し
て使用することができ、特に黒鉛とアセチレンブラック
との併用が好ましい。
【0015】結着剤としては、非水電解質電池に使用す
る有機電解液に溶解または膨潤しにくい多糖類、熱可塑
性樹脂、あるいはゴム弾性を有するポリマーを、1種ま
たは2種以上混合して用いることができる。具体的に
は、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ
化ビニリデン、フッ素ゴム、エチレン−プロピレン−ジ
エンタ−ポリマー(EPDM)、スチレンブタジエンゴ
ム、ポリブタジエン、ポリエチレンオキシド等を挙げる
ことができる。これらの結着剤は、溶媒に溶解しても良
いし、分散または懸濁などのようにエマルジョン状態で
あっても良い。
【0016】さらに、これらの電極活物質、導電剤、結
着剤を混練する際の溶媒としては、水あるいは1種また
は2種以上の有機溶剤の混合物を用いることができる。
有機溶剤の種類は特に限定されないが、N−メチルピロ
リドン、キシレン、トルエン、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、
エタノール、メタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、メ
チレンクロライド、エチレンクロライド、エチルセロソ
ルブ等の使用が好ましい。
【0017】本発明において、電極合剤塗布液の組成は
特に限定されないが、通常、電極活物質 100重量部に対
し、導電剤 1〜50重量部、結着剤 0.1〜50重量部、およ
び溶媒30〜 600重量部を含んで構成される。また、塗布
液の温度は、必要に応じて制御することができるが、塗
布時において15〜30℃(特に20〜25℃)の範囲とするこ
とが好ましい。
【0018】本発明において使用される導電性基材は、
特に限定されるものではないが、アルミニウム、銅、ニ
ッケル、ステンレス等の金属箔や、無機酸化物、有機高
分子材料、炭素等の導電性フィルムを用いることができ
る。また、このような導電性基材の形態は、連続シー
ト、穴あきシート、ネット(網)状シートなど、いろい
ろな形態とすることができるが、特に連続シートとする
ことが好ましい。さらに、導電性基材の厚さは 1〜30μ
m とすることが好ましい。
【0019】本発明においては、このような導電性基材
の表裏両面に電極材料塗布液が塗布された後、乾燥室に
搬送されて、塗布層中の溶媒が除去され、次いでプレス
ローラー間を通す等の方法で加圧圧縮される。乾燥方法
としては、熱風乾燥、赤外線乾燥、接触ドラムなどの方
法があり、これらを単独でまたは組合せて用いることが
できる。熱風乾燥の場合の乾燥温度は、塗布液の組成に
よって設定されるが、通常50〜 160℃(特に90〜 150
℃)とすることが好ましい。また、加圧処理の際の圧力
は、線圧で 200〜 1000kg/cmとすることが好ましい。
【0020】本発明では、こうして製造されたシート状
極板から作製した電極を、正極と負極のどちらか一方ま
たは両方として用い、円筒形、角形などの一次電池また
は2次電池を作製することができる。ここで、正極シー
トと負極シートとを分離するセパレータとしては、例え
ば、ポリエチレンフィルム、微孔性ポリプロピレンフィ
ルム、ガラス繊維フィルムなどが挙げられる。また電解
質としては、有機溶媒として、例えばプロピレンカーボ
ネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ
−ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒド
ロキシフランなどの非プロトン性有機溶媒の少なくとも
1種以上を混合した溶媒と、その溶媒に溶けるリチウム
塩、例えばLiClO4 、LiBF4 、LiPF6 、L
iCF3 SO3 、LiCF3 CO2、LiAsF6 など
の1種以上の塩から構成された溶液が挙げられる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。
【0022】図1は、本発明のシート状極板の製造方法
に使用する塗布装置を概略的に示す図である。
【0023】この塗布装置においては、導電性基材1が
回転するバックアップロール2のロール面に密着して連
続的に走行し、この導電性基材1に対してリップ3先端
部が一定間隔を保つように、ダイノズル4が設置されて
いる。ダイノズル4は、適当な間隙を保つように対峙し
た2つのリップ3(入口側リップ3aと出口側リップ3
b)を有し、これらのリップ3によりランド5が形成さ
れ、またランド5に連通した液溜めのためのマニホール
ド6を内部に有している。電極合剤塗布液7は、ダイノ
ズル4の外部に設けられた塗布液供給システム(図示を
省略。)によってマニホールド6に供給され、ランド5
を経て、リップ3先端部に開口形成された出口部から吐
出され、導電性基材1上に塗布される。
【0024】このような塗布装置により、導電性基材1
の表裏両面で単位面積当りの塗布量すなわち塗布厚を変
えて、電極合剤塗布液7が塗布される。そして、得られ
た塗布シートを熱風などで加熱乾燥した後、1対または
複数対のプレスローラー間を通し、所定の圧力で加圧し
て圧縮する。こうして、電極合剤塗布液7の塗布量に比
例して表裏両面の電極合剤層の厚さが異なり、したがっ
て層中に存在する活物質密度が異なる電極が形成され
る。
【0025】
【実施例】次に具体的に実施例を挙げて本発明をさらに
詳しく説明するが、本発明の主旨から外れない限り、以
下の実施例に限定されるものではない。
【0026】実施例1 正極活物質としてLiCoO2 を90重量部、導電剤とし
てアセチレンブラックを 5重量部の割合でそれぞれ混合
し、さらに結着剤としてフッ素ゴム系バインダーを 5重
量部の割合で加え、溶媒として酢酸エチルを添加し混練
して得られた固形分濃度60重量%のスラリー状の塗布液
を、厚さ20μm のアルミニウム箔の両面に、図1に示す
塗布装置を用い、かつ表1に示すように表裏両面で同じ
塗布量(単位面積当り)で、片面ずつ塗布した。次い
で、得られた塗布シートを熱風乾燥した後、プレスロー
ラーにより圧縮し、厚さ 200μm の正極シートを作製し
た。 また、負極活物質としてメソフェーズピッチカー
ボンファイバーを85重量部、導電剤としてアセチレンブ
ラックを 5重量部、グラファイトを 5重量部の割合でそ
れぞれ混合し、さらに結着剤としてスチレンブタジエン
ゴムを 5重量部の割合で加え、溶媒として水を添加し混
練して得られた固形分濃度60重量%のスラリー状の塗布
液を、厚さ20μm の銅箔の表面に、前記した正極合剤塗
布液と同様の方法で、表1に示すように表裏両面で塗布
量を 4.9%(表面の塗布量に対して)変えて、片面ずつ
塗布した。得られた塗布シートを熱風乾燥した後、プレ
スローラーにより圧縮し、厚さ 200μm の負極シートを
作製した。
【0027】次いで、こうして得られた正負電極シート
を所定のサイズに裁断したものを、セパレータとして微
孔性ポリプロピレンフィルムを介し、それぞれ箔の表面
を内側、裏面を外側としてロール状に巻回し、円筒形電
池を作製した。
【0028】実施例2 正負電極とも、実施例1と同じ電極合剤塗布液と同じ手
段を用い、表1に示すように、正極における塗布量を表
裏両面で 4.9%異ならせて、正負の電極シートをそれぞ
れ作製した。次いで、これらの電極シートを、微孔性ポ
リプロピレンフィルムのセパレータを介して実施例1と
同様にロール状に巻回し、円筒形電池を作製した。
【0029】実施例3 正負電極とも、実施例1と同じ電極合剤塗布液と同じ手
段を用い、表1に示すように、正極における塗布量を
2.6%、負極における塗布量を 2.5%、それぞれ表裏両
面で異ならせて電極シートを作製し、これらの電極シー
トを、微孔性ポリプロピレンフィルムのセパレータを介
して実施例1と同様にロール状に巻回し、円筒形電池を
作製した。
【0030】実施例4 正負電極とも、実施例1と同じ電極合剤塗布液と同じ手
段を用い、表1に示すように、正極における塗布量を
7.1%、負極における塗布量を 7.2%、それぞれ表裏両
面で異ならせて電極シートを作製した。次いで、これら
の電極シートを、微孔性ポリプロピレンフィルムのセパ
レータを介して実施例1と同様にロール状に巻回し、円
筒形電池を作製した。
【0031】比較例1 正負電極とも、実施例1と同じ電極合剤塗布液と同じ手
段を用い、表1に示すように、正極、負極ともに表裏両
面で同一塗布量として電極シートを作製し、これらの電
極シートを、微孔性ポリプロピレンフィルムのセパレー
タを介して実施例1と同様にロール状に巻回し、円筒形
電池を作製した。
【0032】比較例2 正負電極とも、実施例1と同じ電極合剤塗布液と同じ手
段を用い、表1に示すように、負極における塗布量を表
裏両面で14.0%異ならせて、正負の電極シートをそれぞ
れ作製した。次いで、これらの電極シートを、微孔性ポ
リプロピレンフィルムのセパレータを介して実施例1と
同様にロール状に巻回し、円筒形電池を作製した。
【0033】比較例3 正負電極とも、実施例1と同じ電極合剤塗布液と同じ手
段を用い、表1に示すように、正極における塗布量を表
裏両面で14.2%異ならせて、正負の電極シートをそれぞ
れ作製した。次いで、これらの電極シートを、微孔性ポ
リプロピレンフィルムのセパレータを介して実施例1と
同様にロール状に巻回し、円筒形電池を作製した。
【0034】こうして実施例1〜4および比較例1〜3
でそれぞれ作製された電池において、セパレータを介し
て対向する正極と負極の電極合剤塗布量の比を、表2に
示す。なお、平板状態でのこのような塗布量の比の最適
値は、比較例1における比に相当する2.50(正極/負
極)である。
【0035】
【表1】
【表2】 また、実施例および比較例でそれぞれ作製された電池に
ついて、過充電試験(3C− 15V)を行なうとともに、放
電容量試験を行ない、放電容量を調べた。また、充放電
サイクル試験を行ない、容量が初期の80%となるまでの
充放電回数(サイクル寿命)を測定した。なお、過充電
試験の結果は、極めて良好を◎、良好を○、やや不良を
△、不良を×としてそれぞれ示した。また、放電容量
は、比較例1で得られた電池の容量を基準として表わし
た。これらの試験結果を、それぞれ表3に示す。
【0036】
【表3】 表3から明らかなように、表裏両面で単位面積当りの電
極合剤の塗布量を 2〜10%の範囲で異ならせたシート状
電極を、正極と負極のどちらか一方または両方として用
いた実施例1〜4では、両面の塗布量が等しい電極板を
使用した比較例1と比べて、セパレータを介して対向す
る正負電極の電極合剤塗布量の比が、各部分(巻芯部と
外周部)でバランス良く保たれており、過充電に対する
安全性が向上するとともに、放電容量が増大している。
また、充放電サイクル特性も向上し、サイクル寿命が大
幅に延びている。
【0037】これに対して、表裏両面の塗布量の差が10
%を越える電極板が、正極または負極として使用された
比較例2および3では、セパレータを介して対向する正
負電極の塗布量の比が、各部で大きく異なり、充放電に
よる電解液のしみ込み性が悪い部分が生じるため、過充
電に対する安全性並びに容量が低下し、サイクル寿命も
短くなっている。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により、表裏両面で単位面積当りの電極合剤の塗布量、
すなわち電極活物質の密度の異なるシート状極板を得る
ことができ、こうして得られたシート状極板から作製さ
れた電極をセパレータを介してロール状に巻回し、正極
および/または負極して使用することで、安全性に優れ
高容量であり、さらに充放電のサイクル特性が向上した
非水電解質電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート状極板の製造方法に使用する塗
布装置の一実施例を概略的に示す図。
【符号の説明】
1………導電性基材 2………バックアップロール 3………リップ 4………ダイノズル 5………ランド 6………マニホールド 7………電極合剤塗布液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 浩一 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基材上に電極合剤を塗布した後、
    塗布層を乾燥し次いで加圧して圧縮するシート状極板の
    製造方法において、 前記導電性基材の表裏両面で、単位面積当りの電極合剤
    の塗布量を異ならせることを特徴とするシート状極板の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 表裏両面での前記塗布量の差が、少量側
    の面の塗布量に対して 2〜10%の割合であることを特徴
    とする請求項1記載のシート状極板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載した方法により
    製造したシート状極板から作製した電極を、正極および
    /または負極として有し、セパレータおよび電解質を備
    えたことを特徴とする非水電解質電池。
JP21258696A 1996-06-19 1996-08-12 シート状極板の製造方法および非水電解質電池 Expired - Fee Related JP3697324B2 (ja)

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