JPH1064780A - 電子ビーム露光装置 - Google Patents

電子ビーム露光装置

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JPH1064780A
JPH1064780A JP8213803A JP21380396A JPH1064780A JP H1064780 A JPH1064780 A JP H1064780A JP 8213803 A JP8213803 A JP 8213803A JP 21380396 A JP21380396 A JP 21380396A JP H1064780 A JPH1064780 A JP H1064780A
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JP
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electron beam
blanker
exposure
exposure apparatus
blankers
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JP8213803A
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Shinichi Hamaguchi
新一 濱口
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】近接効果によって生じるパターン精度の低下を
防止するための補助露光を行う電子ビーム露光装置に関
し、補助露光によるスループットの低下を抑制するこ
と。 【解決手段】電子ビーム偏向用のブランキングアパーチ
ャを備えた電子ビーム露光装置において、主露光用の第
一のブランカ33〜35と、デファオーカス機構を有す
る補助露光用の第二のブランカ36とを有するブランギ
ングアパーチャ31と、前記第一のブランカ33〜35
に印加する描画信号を遅延させ且つ反転させて前記第二
のブランカ36に印加する制御回路45とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム露光装
置に関し、より詳しくは、近接効果によって生じるパタ
ーン精度の低下を防止するための補助露光を行うための
電子ビーム露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体デバイスを構成する各種パ
ターンをウェーハ上に形成するために紫外線を使った光
転写技術が用いられている。その露光用の原版として、
マスクが使用されたり、或いは原図を4〜5倍に拡大し
たレチクルが使用される。マスク又はレチクルを作製す
る場合には、まず乾板を作成する。その乾板は、遮光性
の金属膜をスパックリングや蒸着によりガラス基坂上に
成膜した後に、電子ビーム用のレジストをその金属膜上
に塗布し、さらにレジストをベークしたものである。そ
して、乾板のレジストに電子ビームを選択的に照射し、
ついでレジストを現像した後に、レジストをマスクに使
用して金属膜をエッチングしてパターン化する。そし
て、レジスト剥離等の工程を経て、ガラス基板上に金属
膜のパターンを残したものがマスク、レチクルとして使
用される。
【0003】電子ビームのレジストへの照射は電子ビー
ム露光装置を用いて行われるが、露光の際に問題となる
のは、乾板に入射した電子がガラス基板やレジスト内で
散乱して広がってしまう「近接効果」という現象であ
る。これは、パターン密度が疎である領域よりもパター
ン密度が密である領域での電子の散乱による重なりが多
くなって、パターン密度が密である領域の有効照射量が
結果的に増えるというものである。近接効果による散乱
には、レジスト内で散乱するいわゆる前方散乱と、レジ
ストを透過した光が被加工物表面で反射して散乱するい
わゆる後方散乱がある。
【0004】例えば、図9(a) に示す長方形に照射され
た照射パターンP1 の荷電粒子は、図9(b) に示すよう
に近接効果によって照射パターンP1 の周辺にまで広が
るので、照射パターンP1 が密な領域Aでは隣合う照射
パターンP1 から広がった電子が照射パターンP1 相互
の間で互いに加わり合って照射パターンP1 の周辺の電
子照射量を増やしてしまう。この結果、電子ビームの照
射エネルギーは図9(b) の破線で示すようなプロファイ
ルとなり、電子照射パターンP1 が実質的に太くなって
しまう。これに対して、照射パターンP1 が疎な領域B
では、照射パターンP1 相互間の電子散乱による影響が
少ないので、照射パターンP1 の幅が実質的に太くなる
ことはない。
【0005】そのような近接効果による影響を補正する
1つの手法に「ゴースト(GHOST) 露光法」と呼ばれる方
法がある。このゴースト露光法は、照射パターンP1 に
電子を照射するための「主露光」を行うとともに、さら
に主露光の後又は前に、照射パターンP1 以外の領域に
主露光時の30〜40%のドーズ量で電子ビームをぼか
して照射する「補助露光」を行う露光方法である。
【0006】補助露光によれば、図10(a) の斜線領域
に示すように、照射パターンが密な領域Aと疎な領域B
での照射パターンP1 周辺にも低ドーズ量で電子が照射
されるが、図10(b) に示すように疎な領域Bの電子散
乱による電子のドーズ量が密な領域Aよりも多くなるの
で、図10(c) に示すように主露光のバックグランドの
エネルギーをー定にし、所望のバターンサイズが均一に
なるというのが本近接効果補正法の骨子である。
【0007】このようなゴースト露光は、論文 "Proxim
ity effect correction for electron beam lithograph
y by equalization of background dose", G. Owen and
P.Rissman, J. Appl. Phys. 54,3573 (1983)に記載が
あり、この論文によると以下の2つの式(1),(2) が成り
立つ。 Qc =Qe ×ηe ×(1+ηe -1 ……(1) dC =2σb ×(1+ηe ) ……(2) 但し、ηe は、後方散乱電子によりレジスト中に蓄積さ
れるエネルギーと前方散乱電子によるレジスト中に蓄積
されるエネルギーとの比、Qe はパターン露光用ドー
ズ、Qc は、近接効果補正のためにパターンのリバース
イメージ上に与えるドーズ、σb は、後方散乱電子によ
るレジスト中に蓄積されるエネルギーがそのピーク値の
1/e(e: Bulerl定数) になる半径、dc は、補正の
ためリバースイメージを露光する際のぽかしたビーム半
径である。
【0008】なお、上記した論文中の例としては、ηe
=0.78、Qc /Qe =0.48、dc =3.2μm
が求められている。そのような露光は、例えば図11に
示すような電子ビーム露光装置を用いて行われる。その
電子ビーム露光装置の描画部1おいて、カソード2、グ
リッド3、アノード4を有する電子銃から放射された電
子ビーム(荷電粒子)は、アパーチャアレイ5により整
形され、さらにブランカ6、縮小レンズ7、対物絞り
8、対物レンズ9を通してXYステージ10上の試料に
照射される。また、アパーチャアレイ5により整形され
た電子ビームは、ブランカ6内の電界の変化によって軌
道が偏向されて対物絞り8の開口部を通るか否かの選択
がなされる。また、対物絞り8の開口部を通った電子ビ
ームは、偏向器11の電界の制御によって試料W上を走
査される。さらに、補助露光における焦点のぼかしは、
対物レンズ9によって生じさせる。
【0009】その電子ビーム露光装置のデータ処理部1
2において、露光用データは、磁気ディスク13に格納
されるとともに、露光時に中央処理装置(CPU)14
によってバッファメモリ15とステージ制御回路16と
電子光学系制御回路19に入力される。バッファメモリ
15に取り込まれた露光データは、ビットマップ展開回
路17によってビットマップに展開される。そのビット
マップ展開回路17は、ビットマップに基づいてブンラ
カ6を制御して電子ビームを試料Wに照射するか否かを
指令する。さらに、露光用データに基づいた電子ビーム
の試料W上での走査は、バッファメモリ15から描画デ
ータを入力した偏向制御回路18による電子ビームの偏
向によって行われる一方で、電子ビームの照射領域の変
更は、ステージ制御回路16によって制御されるXYス
テージ10の移動によって行われる。
【0010】なお、電子銃の電子放射制御や縮小レンズ
7の絞りの制御や対物レンズ9の絞りの制御などは、C
PU14に接続された電子光学系制御回路19によって
制御される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のような電子ビー
ム露光装置を使用して、上記した補助露光の際のビーム
ェネルギー分布を得るために、従来では電子ビームの焦
点をぽかして照射していた。しかし、電子ビームをぽか
すとー般にビーム偏向特性も影響を受けてしまうので、
主露光と補助露光を別々に行わなければならず、主露光
と補助露光の切替えの度毎に装置パラメータの再設定が
必要になる。しかも、主露光を終える前か後に補助露光
を行っているので、XYステージを2度移動させる必要
もあり、補助露光を行うと主露光の約2倍の処理時間を
費やしてしまい、スループットが大幅に低下している。
【0012】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、補助露光によるスループットの低下を抑
制する電子ビーム露光装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(手段)上記した課題は図1、図2に例示するように、
ブランキングアパーチャを備えた電子ビーム露光装置に
おいて、主露光用の第一のブランカ33〜35と、デフ
ォーカス機構を有する補助露光用の第二のブランカ36
とを有するブランギングアパーチャ31と、前記第一の
ブランカ33〜35に印加する描画信号を遅延させ且つ
反転させて前記第二のブランカ36に印加する制御回路
45とを有することを特徴とする電子ビーム露光装置に
よって解決する。
【0014】前記電子ビーム露光装置において、図3に
例示するように、前記第一のブランカ33〜36は複数
個存在し、さらに前記制御回路45は、複数の前記第一
のブランカ33〜36に入力する前記描画信号を一定の
時間で順に遅延させる遅延手段を有することを特徴とす
る。前記電子ビーム露光装置において、前記デフォーカ
ス機構は、電子ビーム照射対象からの距離を前記第一の
ブランカ33〜35と前記第二のブランカ36で異なら
せる支持機構32であることを特徴とする。
【0015】前記電子ビーム露光装置において、図7に
例示するように、前記デフォーカス機構は、前記第二の
ブランカ36の近傍で前記第二のブランカ36を通過す
る電子ビームをデフォーカスする電磁機構または静電機
構53であることを特徴とする。前記電子ビーム露光装
置において、前記第一のブランカ33〜35と前記第二
のブランカ36は、前記第一のブランカ33〜35と前
記第二のブランカ36を通過する電子の偏向方向と同じ
方向に配列され、且つ前記第二のブランカ36は、該偏
向方向に対して最後部に位置することを特徴とする。
【0016】前記電子ビーム露光装置において、図8
(a) に示すように、前記制御回路45は、反転した描画
信号を変調して電子ビームの通過時間を短縮化させる変
調回路を有していることを特徴とする。 (作用)次に、本発明の作用について説明する。
【0017】本発明によれば、1つのブランキングアパ
ーチャに主露光用の第一のブランカと補助露光用の第二
のブランカを設け、第二のブランカにデフォーカス機構
を付与するとともに、第二のブランカには第一のブラン
カに印加する描画信号を遅延且つ反転させる制御回路を
接続した。これにより、第一のブランカを通して電子ビ
ームを主露光領域に照射する一方で、第二のブランカを
通して主露光領域以外にデフォーカスな電子ビームを照
射し、これにより補助露光をすることができるので、補
助露光と主露光とをほぼ同時に行ってスループットが向
上する。しかも、補助露光と主露光は、ステージを移動
させている間に同時に又は続けて行われるので、1回の
ステージ移動でそれらの露光を終えることになり、補助
露光の際に再度行っていた露光用のパラメータの設定も
不要となりさらにスループットを向上させる。
【0018】第一のブランカが複数直列に存在する場合
には、複数の第一のブランカを順次通過した電子ビーム
によって1つのパターンを露光するので、補助露光用の
第二のブランカを通る電子ビームの電子数を変えずに補
助露光が可能になる。第一のブランカが1つだけの場合
には、第二のブランカに印加される信号に変調をかけて
電子通過時間を第一のブランカよりも短くすると、第二
のブランカを通過する電子の数が減少する。
【0019】第二のブランカのデフォーカス機構として
は、露光対象物からの距離を第二のブランカを第一のブ
ランカと相違させる構造を有する支持機構や、或いは、
フォーカスを変えるための静電機構、電磁機構を使用す
る。なお、第一のブランカと第二のブランカは、電子ビ
ームの偏向方向と同じ方向に配列することにより、一列
の連続パターン形成が可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】そこで、以下に本発明の実施形態
を図面に基づいて説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の電子ビーム露光装置
を示す構成図である。まず、本実施形態の電子ビーム露
光装置の描画部21について説明する。
【0021】図1において、電子ビームを放射する電子
銃22は、電子(荷電粒子)を放出するグリッド22a
と開口部を有するカソード22bと開口部を有するアノ
ード22cを順に配置した構造となっている。また、電
子銃22からXYステージ23に至る電子ビームの進行
経路には、コンデンサレンズ24、ズームレンズ25、
ブランキングアパーチャ31、縮小レンズ26、対物絞
り27、対物レンズ28が順に配置され、コンデンサレ
ンズ24とズームレンズ25の間には第1の偏向器29
が配置され、また、対物絞り27と偏向器29の間には
第2の偏向器30が配置されている。
【0022】ブランキングアパーチャ31は、図2(a),
(b) に示すように、p型又はn型の不純物を含有するシ
リコンよりなる導電性の基板32を有し、その上部には
第1〜第3のブランカ33〜35が形成され、その下部
には第4のブランカ36が形成され、第1〜第4のブラ
ンカ33〜36は、第2の偏向器30による偏向方向と
同じ方向になるように配列される。
【0023】第1〜第3のブランカ33〜35のブラン
キング電極は、それぞれ、基板32上面に直に形成され
て所定の基板電圧が印加されるU字状の遮蔽電極33
a、34a、35aと、SiO2よりなる絶縁層37を介し
て基板32上に形成されて主露光信号が入力する信号電
極33b、34b、35bとの対から構成され、それら
の遮蔽電極33a〜35aと信号電極33b〜35bに
よって基板32の第1〜第3の開口部33c、34c、
35cを囲む構造を有している。
【0024】また、第4のブランカ36は、基板32下
面に直に形成されて所定の電圧が印加される平面U字状
の遮蔽電極36aと、SiO2よりなる絶縁層38を介して
基板32の下に形成されて補助露光信号が印加される信
号電極36bによって基板32の開口部36cを囲む構
造を有している。さらに、その基板32は、例えば接地
電位のような定電圧Vg が印加されている。
【0025】第1〜第4のブランカ33〜36のそれぞ
れの信号電極33b〜36bは、遮蔽電極33a〜36
aを介して互いに遮蔽される位置に形成されている。ま
た、それらの信号電極33b〜36bは、それぞれ基板
32に絶縁層37を介して形成された第1〜第4の信号
配線33d、34d、35d、36dに個々に接続され
ている。
【0026】このようなブランキングアパーチャ31に
おいては、第1〜第3のブランカ33〜35の第1〜第
3の開口部33c〜35cを通過した電子ビームが実質
的にジャストフォーカスとなって試料W上のEBレジス
トRに照射される一方で、第4のブランカ36の第4の
開口部36cを通過した電子ビームがEBレジストR上
でデフォーカスとなるような位置に配置されている。即
ち、第4のブランカ36のデフォーカスは、基板32の
厚さ分だけEBレジストRでボケが生じるようになって
いる。
【0027】なお、ブランキングアパーチャ31の第1
〜第4の信号配線33d〜36dは、後述する遅延時間
制御回路45を介してビットマップ展開回路44の出力
端に接続されている。次に、電子ビーム露光装置のデー
タ処理部40について説明する。データ処理部40は、
圧縮された描画データをCPU41のデータバスに出力
する磁気ディスク(データ記憶部)42と、データバス
から描画データを入力するバッファメモリ43と、バッ
ファメモリ43内の圧縮された描画データをビットマッ
プに展開するビットマップ展開回路44と、展開された
ビットマップデータを所定時間だけ遅延させる遅延時間
制御回路45と、CPU41からの信号によって電子ビ
ームの出射、収束及び軌道を制御するための光学系制御
回路46と、描画データに基づいてXYステージ23の
X方向とY方向の移動を制御するためのステージ制御回
路47と、描画データに基づいてXYステージ23に載
置されたウェハW上の所定の範囲で電子ビームを偏向し
て走査させる偏向制御回路48とを有している。
【0028】遅延時間制御回路45は、図3(a) に示す
ように、ビットマップ展開回路44に接続される入力端
45aから分岐された4つの配線45b〜45eを有し
ていて、第1の配線45bは、遅延タイマーを介さずに
第1の出力端子45fに引き出され、第2の配線45c
は、1つの遅延タイマー49を介して第2の出力端子4
5gに引き出され、第3の配線45dは、2つの遅延タ
イマー49を介して第3の出力端子45hに引き出さ
れ、さらに、第4の配線45eは、3つの遅延タイマー
49と1つのインパータ50を介して第4の出力端子4
5iに引き出されており、これにより例えば図3(b) に
示すような4つの信号波形が出力される。それら第1〜
第4の出力端子45b〜45eは、それぞれブランキン
グアパチャ31の第1〜第4の信号配線33d〜36d
に接続されている。
【0029】また、偏向制御回路48は、第1及び第2
の偏向器29,30に接続されて、バッファメモリ43
から出力された画像データに基づいて第1及び第2の偏
向器29,30内を通る電子ビームの偏向方向を制御す
るように構成されている。電子光学系制御回路46は、
電子銃22、コンデンサレンズ24、ズームレンズ2
5、縮小レンズ26、対物レンズ27に接続されて電子
ビームの出射、収束及び軌道を制御するように構成され
ている。
【0030】以上のような電子ビーム露光装置におい
て、XYステージ23にウェハWを載置した状態で、ラ
スタスキャン方式によって電子ビームをウェハW表面の
EBレジストRに照射して所定のパターンを描画する。
ラスタスキャン方式では、例えば図4(a) の矢印に示す
ように、第2の偏向器30によって電子ビームをX方向
に所定の幅だけ走査させた後に、XYステージ23をY
方向に電子ビームの照射幅だけ移動させるといった動作
を繰り返し行い、これによりY方向の領域について始点
から終点まで電子ビームの走査を行う。ついで、XYス
テージ23をX方向に所定の幅(電子ビーム走査幅)だ
け移動した後に、電子ビームの走査を行う。このような
電子ビームの走査とステージ23の移動を行うことによ
って、図4(b) に示すように、ウェハW上の全ての露光
領域について露光を行うことになる。この場合、XYス
テージ23のX方向、Y方向への移動は、ステージ制御
回路47によって制御される。
【0031】また、電子ビームは、ブランキングアパー
チャ31によってウェハWに照射するか否かが選択さ
れ、ブランキングアパーチャ31によって軌道を偏向さ
れた電子ビームは対物絞り28の開口部の周囲に照射さ
れる。ブランキングアパーチャ31による電子ビームの
軌道制御は、ビットマップ展開回路44によって展開さ
れた描画データに基づいて行われる。例えば、図5(a)
に示すような領域に電子ビームの照射を行う場合には次
のようにブランキングアパーチャが制御される。図5
(a) において、斜線で示した領域は主露光領域(照射パ
ターン領域)Cであり、破線で囲った領域は補助露光領
域Dであり、それらの領域で得ようとする所望の電子の
ドーズ量の分布(照射エネルギー分布)を示すと、図5
(b) のようになる。
【0032】このような露光パターンを得るために、図
3(b) に示す第1の信号をビットマップ展開回路44か
ら遅延時間制御回路45の入力端45aに出力すると、
遅延時間制御回路45の第1〜第4の出力端45f〜4
5iからは図3(b) に示すような第1〜第4の信号が出
力される。図3(a) において、第1の出力端45fから
は第1の信号がま出力される。また、第2の出力端45
gと第3の出力端45hから出力される第2、第3の信
号は、遅延タイマー49によって第1の出力端45fか
らの第1の信号に比べてそれぞれt秒と2t秒だけ遅延
して出力される。また、第4の出力端45iから出力さ
れる第4の信号は、第1の信号に比べて3t秒だけ遅延
して出力されるとともに、出力される信号波形はインバ
ータ50によって第1の信号を反転した形状となってい
る。
【0033】ただし、図3(b) において、Vg は接地電
圧のような「低」レベルの電圧であり、Vh は「高」レ
ベルの電圧とする。その電圧Vg は、図2において導電
性の基板32を介して第1〜第4の遮蔽電極33a〜3
6aに印加される。また、遅延時間制御回路45から出
力される第1〜第4の信号は、第1〜第4のブランカ3
3〜36の第1〜第4の信号配線33d〜36dに印加
されている。
【0034】そして、第1〜第4の信号が電圧Vg とな
る場合には、第1〜第4の信号電極33b〜36bと第
1〜第4の遮蔽電極33a〜36aが同じ電位となるの
で、第1〜第4のブランカ33〜36の第1〜第4の開
口部33c〜36cを通る電子ビームは偏向されずに対
物絞り28の開口部を通ってEBレジストRに照射され
ることになる。なお、対物絞り28の開口部を通った電
子ビームは、第2の偏向器30によって図5(a) の矢印
に示すような方向に偏向され、走査される。
【0035】また、第1〜第4の信号が電圧Vh となる
場合には、第1〜第4の信号電極33b〜36bの電位
と第1〜第4の遮蔽電極33a〜36aの電位が相違す
るので、第1〜第4のブランカ33〜36の第1〜第4
の開口部33c〜36cを通る電子ビームは偏向されて
対物絞り28に照射されてEBレジストRには照射され
ないことになる。
【0036】これらのことから、図3(b) の信号波形図
に基づいて、ブランキングアパーチャ31の第1〜第4
のブランカ33〜36にそれぞれ第1〜第4の信号を送
って電子ビームをEBレジストRにショットすれば、図
6(a) 〜(d) に示すような電子のドーズ量分布が得られ
る。なお、図6においては、理解を容易にするために第
2の偏向器30による電子ビームの走査を、ブランキン
グアパーチャ31の移動として示している。
【0037】図6(a) は、図3(b) の照射開始からの経
過時間Tが2t秒となった場合の電子の照射量を示して
おり、第1のブランカ33を通った電子ビームのみがウ
ェハ上に照射される。なお、電子ビームの照射は、t秒
間で2ショット行われるものとする。照射開始からの経
過時間Tが3t秒となると、第2のブランカ34を通っ
た電子ビームが、第1のブランカを通過して電子が照射
された位置に重ねて照射されるので、電子のドーズ量の
分布は図6(b) のようになる。
【0038】さらに、その経過時間Tが4t秒となる
と、第3のブランカ35を通った電子ビームが、第1及
び第2のブランカ33,34を通過して照射された位置
に重ねて照射されるので、電子のドーズ量の分布は図6
(c) のようになる。しかも、ブランキングアパーチャ3
1の第4の信号配線36dにはLレベルの信号が入力す
るので、第4のブランカ36の開口部36cを通った電
子ビームは対物絞り28の開口部を通ってEBレジスト
Rに照射される。その第4のブランカ36を通過した電
子ビームの照射位置は、第1〜第3のブランカ33〜3
5を通過した電子ビームの照射位置の隣の領域であって
未だに電子ビームが照射されない領域である。
【0039】経過時間Tが10.5t秒になった時点で
電子ビームの所定領域でのX方向への走査及び照射が終
わる。この場合の電子のドーズ量の分布は図6(d) のよ
うになり、第1〜第3のブランカ33〜35を通過して
EBレジストRに照射された電子ビームは同じ領域に照
射されるが、第4のブランカ36を通過してEBレジス
トRに照射された電子ビームは第1〜第3のブランカ3
3〜35により電子が照射されない領域に照射されるこ
とになる。
【0040】したがって、第4のブランカ36によって
照射された電子のドーズ量は、その他の領域の1/3と
なり、しかも、第4のブランを通過した電子ビームは、
焦点がぼかされているので、実質的に照射範囲は広がる
ことになり、従来技術の欄の図10で説明した補助露光
と同じになる。以上のことから、第1〜第3のブランカ
33〜36によって主露光が行われ、第4のブランカ3
6によって補助露光が行われることになり、主露光と補
助露光がほぼ同時に行われることになるので、上記した
露光装置によれば、従来技術のようなXYステージを2
回移動させるゴースト露光法に比べてスループットが向
上する。
【0041】ただし、1つの照射パターンを形成するた
めに3つのブランカ33〜35を使用しているので、1
つの照射パターンだけに着目すると露光時間が従来に比
べて3倍となる。しかし、実際には、第2、第3のブラ
ンカ34、35を電子ビームが通過している最中に第1
のブランカ33を通過した電子ビームは他の領域の露光
を行っていることになるので、実際には1回の電子ビー
ムの偏向走査において電子ビームのショット数が2つ増
えたに過ぎず、1回の露光に費やす時間は従来のゴース
ト露光法に比べて約半分になる。しかも、補助露光の際
に行っていた装置パラメータの設定が不要となる。 (第2実施形態)上記した第1の実施形態では、ブラン
キングアパーチャ31として、第1〜第3のブランカ3
3〜35を基板32の上面に形成し、第4のブランカ3
6を基板32の下面に形成する構造を採用することによ
り、第4のブランカ36を通過した電子ビームの焦点を
ぼかすようにしている。
【0042】しかし、焦点をぼかすためには、図7に示
すような構造を採用してもよい。図7において、第4の
ブランカ36は、基板32の上面に形成されており、そ
の下面には、開口部36cを囲む環状の絶縁層51と導
電層52が交互に3層ずつ重ねて構成される静電レンズ
53が形成されている。静電レンズ50の最上部と最下
部の導電膜52は、第1のアンプ54によって正に帯電
され、また、中央の導電膜52は、第2のアンプ55に
よって負に帯電されている。
【0043】このような構成によれば、第4のブランカ
36によって電子ビームの偏向を行う一方で、第4のブ
ランカ36を通過した電子ビームを静電レンズ53によ
ってデフォーカスにすることができるので、電子ビーム
のデフォーカス量を適宜調整できることになり、補助露
光の制御が容易になる。なお、静電レンズ53の代わり
に電磁レンズを使用してもよい。 (第3実施形態)第1実施形態では、ブランキングアパ
ーチャ31は4つのブランカ33〜36を有している
が、ジャストフォーカス用のブランカとデフォーカス用
のブランカをそれぞれ1つずつ設けるようにしてもよ
い。
【0044】そこで、ジャストフォーカス用として図2
に示す第3のブランカ35を使用し、デフォーカス用と
して図2に示す第4のブランカ36を使用する場合につ
いて説明する。この場合、図3(b) に示す第3の信号を
第3のブランカ35に印加するとともに、第4の信号を
第4のブランカ36に印加すると、主露光のドーズ量と
補助露光のドーズ量が同じになってしまう。
【0045】そこで、第3及び第4のブランカ35,3
6に入射する電子ビームの電子の量を第1実施形態の入
射量の3倍にするとともに、図8(a) に示すように第4
のブランカ36に電圧Vg を印加する時間に同期させて
第4の信号を変調する。その変調は、電圧Vg の照射時
間を1/3にするような変調信号を印加して行う。その
変調信号の印加は、図3(a) のインバータ50の出力側
に挿入される変調回路(不図示)によって行われる。
【0046】これによれば、図8(b) に示すように、第
4のブランカ36を通過してEBレジストRに照射され
る1ショットの電子の量が1/3になるので、図6と同
じような電子のドーズ量分布が得られる。そして、主露
光用のブランカは1つであるので、僅かであるが第1実
施形態よりもスループットが向上する。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、1つ
のブランキングアパーチャに主露光用の第一のブランカ
と補助露光用の第二のブランカを設け、第二のブランカ
にデフォーカス機構を付与するとともに、第二のブラン
カには第一のブランカに印加する描画信号を遅延且つ反
転させる制御回路を接続したので、第一のブランカを通
して電子ビームを主露光領域に照射する一方で、第二の
ブランカを通して主露光領域以外にデフォーカスな電子
ビームを照射し、これにより補助露光をすることができ
るので、補助露光と主露光とをほぼ同時に行ってスルー
プットを向上することができる。
【0048】しかも、補助露光と主露光は、ステージを
移動させている間にどうじ又は続けて行われるので、1
回のステージ移動でそれらの露光を終えることになり、
補助露光の際に再度行っていた露光用のパラメータの設
定も不要となりさらにスループットを向上できる。第一
のブランカが複数存在する場合には、複数の第一のブラ
ンカを順次通過した電子ビームによって1つのパターン
を露光するので、補助露光用の第二のブランカを通る電
子ビームの電子数を減らさずに補助露光が可能になる。
【0049】第一のブランカが1つだけの場合には、第
二のブランカに印加される信号に変調をかけて電子通過
時間を短くすると、第二のブランカを通過する電子の数
が減少して補助露光が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の電子ビーム露光装置の
構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態の電子ビーム露光装置に
適用されるブランキングアパーチャを示す平面図及び断
面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の電子ビーム露光装置に
適用されるビットマップ信号遅延時間制御回路の構成と
それから出力される描画信号の波形図である。
【図4】本発明の第1実施形態の電子ビーム露光装置に
おいて電子ビームが照射される方向と領域を示す平面図
である。
【図5】本発明の第1実施形態の電子ビーム露光装置に
よって得ようとする露光状態を示す平面図と電子数の分
布図である。
【図6】本発明の第1実施形態の電子ビーム露光装置に
よる露光状態を示す電子分布図である。
【図7】本発明の第2実施形態の電子ビーム露光装置に
適用されるブランキングアパーチャを示す平面図及び断
面図である。
【図8】本発明の第2実施形態の電子ビーム露光装置に
適用されるブランキングアパーチャへ印加される信号の
波形図と露光による電子分布図である。
【図9】従来の露光法による露光結果を示す平面図と電
子分布図である。
【図10】従来のゴースト露光法による露光結果を示す
平面図と電子分布図である。
【図11】従来のゴースト露光法を行うための電子ビー
ム露光装置の構成図である。
【符号の説明】
21 描画部 22 電子銃 23 XYステージ 31 ブランキングアパーチャ 32 基板 33、34、35 第1〜第3のブランカ 36 第4のブランカ 43 バッファメモリ 44 ビットマップ展開回路 45 遅延時間制御回路 53 静電レンズ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブランキングアパーチャを備えた電子ビー
    ム露光装置において、 主露光用の第一のブランカと、デフォーカス機構を有す
    る補助露光用の第二のブランカとを有するブランギング
    アパーチャと、 前記第一のブランカに印加する描画信号を遅延させ且つ
    反転させて前記第二のブランカに印加する制御回路とを
    有することを特徴とする電子ビーム露光装置。
  2. 【請求項2】前記第一のブランカは複数個存在し、前記
    制御回路は、複数の前記第一のブランカに入力する前記
    描画信号を一定の時間で順に遅延させる遅延手段を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の電子ビーム露光装
    置。
  3. 【請求項3】前記デフォーカス機構は、電子ビーム照射
    対象からの距離を前記第一のブランカと前記第二のブラ
    ンカで異ならせる支持機構であることを特徴とする請求
    項1記載の電子ビーム露光装置。
  4. 【請求項4】前記デフォーカス機構は、前記第二のブラ
    ンカの近傍で前記第二のブランカを通過する電子ビーム
    をデフォーカスする電磁機構又は静電機構であることを
    特徴とする請求項1記載の電子ビーム露光装置。
  5. 【請求項5】前記第一のブランカと前記第二のブランカ
    は、前記第一のブランカと前記第二のブランカを通過す
    る電子の偏向方向と同じ方向に配列され、且つ前記第二
    のブランカは、該偏向方向に対して最後部に位置するこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子ビーム露光装置。
  6. 【請求項6】前記制御回路は、反転した描画信号を変調
    して電子ビームの通過時間を短縮化させる変調回路を有
    していることを特徴とする請求項1記載の電子ビーム露
    光装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010051732A (ko) * 1999-11-17 2001-06-25 가네꼬 히사시 전자선 노광방법, 및 이것에 이용하는 마스크 및 전자선노광장치
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