JPH1066943A - 廃棄物処分場の管理システム - Google Patents

廃棄物処分場の管理システム

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JPH1066943A
JPH1066943A JP8226685A JP22668596A JPH1066943A JP H1066943 A JPH1066943 A JP H1066943A JP 8226685 A JP8226685 A JP 8226685A JP 22668596 A JP22668596 A JP 22668596A JP H1066943 A JPH1066943 A JP H1066943A
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JP
Japan
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water
groundwater
landfill
water quality
waste
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Application number
JP8226685A
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English (en)
Inventor
Akimichi Hatsuta
昭道 八太
Takushirou Yoshikawa
拓支良 吉川
Toshio Fujikake
敏夫 藤掛
Kazuo Kadota
一男 門田
Akira Bessho
章 別所
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OSUTORANDO KK
Original Assignee
OSUTORANDO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地下水の汚染原因が廃棄物埋立場であるか否
かを迅速に把握することのできる廃棄物処分場の管理シ
ステムを提供する。 【解決手段】 廃棄物処分場の廃棄物埋立場の予定地1
の回りに設置された複数の観測井6は、その設置位置
が、埋立場予定地1を通る地下水の経路7の上流側と下
流側とに位置するように選定される。廃棄物処分場を建
造した後、制御施設13に設置したコンピュータ42お
よび水質自動分析機43を用いて、定期的に、各観測井
6の水質監視が行われる。例えば上流側の観測井6(N
o.1) 水質に変化が現れていないにもかかわらず、下流
側の観測井6(No.7)の地下水に汚染が発生したときに
は、地下水の汚染原因が埋立場10にあると予測でき
る。上流及び下流の観測井の地下水が共に汚染したとき
には、汚染源は埋立場10ではないと予測することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は廃棄物処分場の管
理システムに関する。
【0002】
【背景技術】廃棄物処理の問題は、現在および将来にわ
たって看過することのできない大きな社会問題のひとつ
である。拡大するゴミ問題は、最終処分場の新設を必然
的に伴うものであり、このために選択された地域の住民
にとっては無視することのできない環境問題、特に地下
水の汚染が大きな関心事になる。ゴミ問題と環境問題と
を両立させるべく、厚生省は、最近、「廃棄物処理施設
整備国庫補助事業に係る最終処分場の構造等に関する技
術上の基準の強化」に関する指針を提案した。この指針
の一部を要約すれば、次の内容を含む。
【0003】(一)最終処分場の構造 (a) 遮水工は二重にし、その間に排水層を設ける。 (b) 遮水機能を効果的に発揮させるため、十分な下地処
理工および遮水工の保護工を施すとともに地下水排除施
設等を設けなければならない。 (c) 遮水工の設置後、埋立作業が実施されるまでの期間
が長期にわたるような場合には、遮水工の劣化などのた
め、埋立地を区画分けして段階的に施工する。
【0004】(二)施工、維持管理等 (a) モニタリング 地下水のモニタリングにあっては、測定項目、頻度、観
測井設置数、設置位置は、地質、土質、地下水等の事前
調査の結果及び下流における地下水の利用状況等を勘案
して決定する。地下水の連続的な水質変化を把握するた
めに、pH、電気伝導度等の常時モニタリングを行う。 (三)緊急時における対応策に関する計画 豪雨、地震等異常事態発生後の緊急における点検及び修
復方策等に関する計画を策定しなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本件発明者らは、この
ような国の指針及びその精神を尊守しつつ、更に前進し
た廃棄物処分場の構想を考えるなかで、本発明を案出す
るに至ったものであり、本発明の目的は、地下水の汚染
原因が廃棄物埋立場であるか否かを迅速に把握すること
のできる廃棄物処分場の管理システムを提供することに
ある。本発明の他の目的は、地下水の汚染原因が廃棄物
埋立場であるか否かを的確に把握することのできる廃棄
物処分場の管理システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる技術的課題を達成
すべく、本発明にかかる廃棄物処分場の管理システムに
あっては、廃棄物処分場の廃棄物埋立場を挟んで、該廃
棄物埋立場の下を通る地下水の水路の上流側と下流側と
に設置された複数の観測井と、これら観測井から汲み上
げた地下水の水質を観測井毎に分析する水質分析手段
と、該水質分析手段による分析結果に基づいて各観測井
毎に水質汚染の有無を判定するコンピュータとを有し、
該コンピュータが、前記水質分析手段による各観測井の
分析結果と、予め各観測井毎に設定された水質基準とを
比較して、各観測井の水質汚染の有無を判定する判別手
段を備えてなる構成を採用してある。
【0007】本発明の管理システムによれば、廃棄物埋
立場を挟んでその下を流れる地下水の上流側に設置した
観測井及び下流側に設置した観測井における水質の変化
を知ることによって、仮に上流側の観測井の水質が変化
したときには、いずれ下流側の観測井の水質も変化する
はずであるが、この上流側の観測井の水質の変化を把握
することで、廃棄物埋立場以外の地域で発生した何らか
の原因で地下水が汚染したと推定することができる。こ
れに対して、上流側の観測井の水質に変化が現れていな
いにも係わらず下流側の観測井の水質が変化したときに
は、地下水の汚染源が廃棄物埋立場であると推定するこ
とができ、この結果を受けて、早急に廃棄物埋立場の修
繕対策を施すことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施の形態にお
いては、いずれかの観測井の水質が汚染状態にあると判
定されたときには直ちに警報を発して、監視者に注意を
促すことが望ましい。また、観測井の水質汚染の判断基
準となる基準値として、廃棄物処分場を建造する前のデ
ータを蓄積し、この蓄積したデータに基づいて上記基準
値を設定すれば、廃棄物処分場の建造の前の状態との比
較で水質変化を把握することができるので、地下水の汚
染原因が廃棄物埋立場であるか否かを的確に把握するこ
とができる。本発明のその他の目的及び利点は以下の実
施例の説明から明らかになろう。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の好ましい実施例を図面に従
って説明する。事前調査 図1は、廃棄物最終処分場の建設予定地の概要を示すも
のである。廃棄物最終処分場として選択された領域は、
廃棄物埋立場の建造予定地1と、廃棄物埋立場からの浸
出水を蓄える調整槽の建造予定地2と、浸出水の浄化処
理場を建造予定地3と、廃棄物を車両4で搬入する道路
等の道路設置予定地5とを含む。
【0010】廃棄物処分場の建設予定地には、具体的な
施工に先立って、埋立場予定地1の回りに複数の観測井
6が設置される。図1には、説明の都合上、観測井6の
識別のために、第n観測井を表すものとして、識別符号
6の他にNo.n(n=1、2、3・・)を付記して図示し
てある。
【0011】各観測井6の設置箇所の選定は、廃棄場予
定地1を通る地下水の第1地下水路7を考慮して行わ
れ、地下水の各経路7a、7b、7c・・・毎に、埋立
場予定地1を挟んで、その上流側と下流側に配置され
る。例えば、地下水の経路7aに関しては、第1観測井
6(No.1)が上流側の観測井であり、第7観測井6(N
o.7)が下流側の観測井となる。このようにして設営し
た各観測井4の地下水の水質検査および監視について
は、後に詳しく説明する。
【0012】廃棄物処分場の設備 廃棄物処分場は、廃棄物埋立場10(図2、図3参照)
と、図4に示すように埋立場10に隣接して設置される
調整槽11及び浸出水処理施設12と、廃棄物処分場を
制御する制御施設13とで構成されている。廃棄物埋立
場10は、従来と同様に、埋立場10の回りに管理道路
15及び周辺雨水排水溝16が設けられる。また、埋立
場10には、全ての法面において、後述する遮水工の背
面に、地下水集排水管18(図2では地下水幹線排水管
だけを図示してある)が例えば20m間隔で設置され
る。この排水管18は、例えば、直径100mmの塩化ビ
ニール管の管壁に数多くの孔を開けた有孔管で構成され
る。排水管18で集められた地下水は、通常は、制御施
設13を経て水質分析が行われた後に隣接する河川19
に放流されるが、後述する異常事態が発生したときに
は、その全量が切り換えバルブ(図示せず)を介して調
整槽11に投入される。
【0013】廃棄物埋立場10は、上述した国の指針に
従い、複数のブロック20に区分され、各ブロック20
には、図5及び図6に示す構造の遮水工21が敷設され
る。遮水工21は、上層22と下層23とこれらの間の
中間層24との三層構造を有するが、上層22の上と下
層23の下に保護層として不織布を設置してもよい。こ
の不織布は、例えば暗渠透水材と呼ばれている弾力性に
富んだ材料で構成するのが好ましい。
【0014】上層22及び上層23は、一般に遮水シー
トと呼ばれるシート材料で構成されている。このシート
材料を具体的に例示すれば、加硫ゴム系シート、非加硫
ゴム系シート、ポリエチレンシート、塩化ビニルシート
を含み、これら各種シートから、廃棄物処理場を設置す
る地盤の特性、廃棄物の埋立方法などの各種条件を勘案
して適当なシート材料が選択される。
【0015】中間層24は、図6に示すように、非常に
目の粗い材料からなる透水材料25で構成されている。
透水材料25は、具体的には、日本ゼオン株式会社から
入手可能な商品名「エンカドーン」であるのが好まし
い。この透水材料は、強い圧縮力が加わった状態にあっ
ても、透水材料25を上下に貫通する水の流れを許容す
ると共に横方向(上層22及び下層23の面に沿った方
向)の水の流れを許容する能力を有する。
【0016】各ブロック20の遮水工21は、図6から
分かるように、その内部空間つまり上層22と下層23
とで囲まれた空間が区画壁28によって液密状態に保持
される。埋立場に敷設された遮水工21は、各ブロック
20毎に、固定工30によって敷設基盤に固定される
(図2参照)。遮水工21を敷設した埋立場10の底部
分には、遮水工21の上に複数の浸出水幹線排出管32
が広範囲に分布する状態で設置され、この浸出水幹線排
水管32は、調整槽11に通じる浸出水共通管33に合
流される。
【0017】各ブロック20の遮水工21には、図5、
図6に示すように、その上流端に検査水注水管35が取
り付けられ、下流端に検査水排水管36が取り付けられ
ている。注水管35及び排水管36は、遮水工21の内
部空間に通じており、遮水工21の破損状況を検査する
ために用いられる。検査水注水管35および排水管36
は、夫々、例えば図3に示すように、埋立場の底部分に
集められた後に外部に出て、個々独立して制御施設13
に通じている。尚、図3は、検査水排水管36を例示し
ているが、注水管35についても同様な配管上のレイア
ウトを採用してもよい。
【0018】注水管35は、制御施設13に設置した図
外の検査水供給手段(例えばポンプ)に連結され、各注
水管35には個々独立して開閉可能なバルブ(図示せ
ず)が取り付けられている。また、排水管36の各々に
開閉バルブ38が取り付けられている。
【0019】制御施設13には、図7に示すように、浸
出水処理施設12等を制御する制御システム40が設置
されている。制御システム40は、浸出水処理施設12
のコントローラの他にパーソナルコンピュータ42を含
む。制御システム40には、電気伝導度測定器、分光分
析器或いは赤外線吸収スペクトルなどを含む水質自動分
析機43からの信号及び遮水工破損検査水の各注水管3
5と各排水管36とに配設された流量計44、45から
の信号が入力される。制御システム40からは、浸出水
処理施設12の各種機器に制御信号が送出され、また、
上述したバルブ38などの各種バルブに開閉制御信号が
送出される。また、パーソナルコンピュータ42には、
表示手段としての例えばCRT46、ブザーなどの警告
警報手段48、ブザー及び赤色灯などの異常警報手段5
0及びプリンタ52等が接続されている。
【0020】制御施設13の作業内容は、これを大別す
ると少なくとも下記の内容を含む。 (1)観測井6の水質分析及び監視 (2)浸出水共通管33を通じて調整槽11に入る廃棄
物浸出水の水質分析及び監視 (3)処理施設12から出口管54を通じて河川19に
放出される放流水(処理済みの水)の水質分析及び監視 (4)搬入される廃棄物の事前確認 (5)遮水工21の破損検知 (6)浸出水処理施設12の運転管理
【0021】観測井の水質分析及び監視 各観測井6は、廃棄物処分場の施工よりも1年以上前か
ら定期的に、例えば数時間(t)毎に、地下水を汲み上
げて水質の分析を行い、分析結果をパーソナルコンピュ
ータ42のメモリにデータとして保存しておく。具体的
には、例えば分光分析器を使用して波長の短い領域から
長い領域まで走査して、例えば図8に示す波形を各観測
井6に対応して保存しておく。このデータは、後の観測
井の水質監視のための基準データの作成に用いられる。
基準データとしては以下のものを含む。
【0022】(1)分光分析波形に含まれる各波長毎の
最大値(C0(max)) (2)分光分析波形に含まれる各波長毎の平均値(C
0(avr)) (3)分光分析波形に含まれる各波長毎の平均値C0(av
r)が継続する時間の平均値(T0(avr)):これは、各観
測井6から定期的にサンプリングした地下水を分光分析
したときに、上記(2)の各波長毎の平均値(C0(av
r)) が継続するサンプリング回数つまり継続期間の平均
値である。したがって、継続時間の平均値T 0(avr)は、
各波長毎の平均値C0(avr)が継続するサンプリング回数
と置換してもよい。 (4)分光分析波形に含まれる各波長毎の平均値C0(av
r)が継続する時間の最大値(T0(max))(図9参照):
この最大値T0(max)についても、上記の平均値T 0(avr)
と同様に、サンプリング回数と置換してもよい。
【0023】廃棄物を埋立場10に投棄し始めた後は、
定期的に、例えば数時間(t)毎に各観測井6から地下
水を汲み上げて、各観測井6の水質変化を監視する。コ
ンピュータ42が行う水質監視の一態様を例示すれば、
図10のフローチャートのようになる。このフローチャ
ートを参照して、観測井6の水質監視について説明す
る。
【0024】各観測井6から汲み上げた地下水は、検査
試料として、各観測井6に対応したサンプル番号(i:
i=1、2、3・・・・)を付した後に、サンプル番号
の順に分光分析が行われる。このサンプル番号iは、先
に説明した観測井番号nに対応させるのが好ましい。
【0025】各観測井6の水質監視を開始した初期段階
では、データの蓄積が行われ、ある程度のデータの蓄積
が完了した後に、コンピュータ42を用いた各観測井6
の水質監視が行われる。先ず、第1観測井6の地下水の
分光分析を行い、各波長毎の検出物質濃度C1 及びこの
濃度C1 が継続している時間T1 の算出及びメモリへの
格納が行われる(ステップS1)。次に、検出濃度C1
が基準平均値C0(avr)以上であるか否か及び継続時間T
1 が基準平均値T0(avr)以上となっているか否かを判別
し(ステップS2、S3)、共にNOの場合には、第1
観測井6は水質の変化がないとして、順次、第n観測井
6について同様の監視が行われる(ステップS4)。
【0026】ステップS2でYESと判別されたとき、
つまり検出濃度C1 が基準平均値C 0(avr)以上であると
きには、ステップS3に移行して、この検出濃度C1 の
継続時間T1 が基準平均値T0(avr)以上となっているか
否かを判別し、NOのときには、例えば降雨などによる
通常の水質変化に過ぎないとして、先に説明したステッ
プS4に移行する。逆に、ステップS3でYESと判定
されたときには、ステップS5に進んで、検出濃度C1
が基準最大値C0(max)以上であり且つ継続時間T1 が基
準最大値T0(max)以上となっているか否かの判別が行わ
れ、NOのときには、一応、日常的な水質変化の枠内に
あると考えられるが、異常な水質変化である可能性も否
定できないとして、ステップS6に進んで警告警報手段
48に作動信号が送出され、例えばブザーなどで監視者
に警報が発せられる。管理者は、この警報を受けて該当
する観測井における水質変化の推移を注意深く監視する
ことになる。
【0027】先のステップS5でYESの場合には、異
常な水質変化が発生しているとしてステップS7に進ん
で、異常警報手段50に作動信号が送出される。監視者
は、異常警報手段50の作動、例えばブサーと共に赤色
灯が点滅していることで、水質変化に異常な状態が発生
していることを知る。これにより、監視者は、直ちに、
コンピュータ42から必要な情報をプリンタ52で出力
して、その原因などを詳細に検討することができる。
【0028】監視者は、上記の情報に基づいて、次のこ
とを知ることができる。 (1)例えば第1観測井6の水質に変化が現れ且つ埋立
場10を挟んだ下流側の第7観測井6の水質にも変化が
現れた場合には、第1観測井6の上流側で発生した何ら
かの要因に基づいて地下水が汚染したものと推定するこ
とができる。換言すれば、埋立場10が地下水の汚染源
ではないということが分かる。
【0029】(2)例えば第1観測井6の水質は変化し
ていないにも係わらず、第7観測井6の水質に変化が現
れたときには、遮水工21の破損に伴う廃棄物浸出水の
漏出など埋立場10に何らかの問題が発生して、これが
原因で地下水の水質が変化したものと推定することがで
きる。監視者は、この情報に基づき、直ちに対応策の検
討に入ることができる。以上の観測井の水質監視に加
え、更に、遮水工21の破損状況の詳細を知ることが、
埋立場10の問題の原因を確かめる上で、且つ、これに
対する対策を適正なものにする上で望ましいことであ
る。
【0030】遮水工の破損検知 各ブロック20毎に独立した遮水工21は、各ブロック
20に図3に示すように特定番号を付すことによって、
各ブロック20に対応する遮水工21を特定することが
できる。各ブロックの遮水工21の破損を知るには、個
々の遮水工21の内部に注水管35から所定量の清水を
送り込んで、対応する排水管36からの排出水の水質分
析及び排出水の量を検査し、併せて地下水集排水管18
からの地下水の水質を分析することによって様々なこと
を知ることができる。その一例を列挙すれば次のとおり
である。
【0031】(1)注入水と排出水との電気伝導度が同
一であり且つ注入した清水の水量と排出水の水量とがほ
ぼ同一である場合には、当該ブロックの遮水工21には
異常が存在していない、ということを知ることができ
る。 (2)注入水と排出水との電気伝導度が同一であり且つ
地下水集排水管18で集められた地下水の電気伝導度に
変化が見られない場合であっても、注入水と排出水との
間に僅かな水量の差が存在する場合には、遮水工21の
上層シート22が軽微ではあるが破損して注入水が廃棄
物側に流出していると推定することができる。
【0032】(3)注入水の電気伝導度及び水量と排出
水の電気伝導度及び水量との間に差異が存在している
が、その一方で地下水集排水管18で集められた地下水
の電気伝導度に変化が見られない場合には、遮水工21
の上層シート22が破損して、廃棄物の浸出水が当該遮
水工21の中に入り込んでいると推定することができ
る。 (4)注入水と排出水との電気伝導度が同一であり且つ
地下水集排水管18で集められた地下水に電気伝導度の
変化が見られない場合であっても、注入水と排出水との
間で水量の差が有る場合には、下層シート23の破損が
原因で注入水が地盤に流出したものと考えることができ
る。 (5)注入水の電気伝導度と排出水の電気伝導度との間
に差異が存在しており、、且つ、地下水集排水管18で
集められた地下水の電気伝導度にも変化が現れている場
合には、遮水工21の上層シート22及び下層シート2
3が共に破損していると推定することができる。この推
定は、注入水の量と排出水の量との間に大きな差が有れ
ば一層確かなものになる。
【0033】上記(2)の場合、遮水工21の損傷の程
度は軽微であり、廃棄物の浸出水が漏出していないこと
から、緊急を要する問題ではないとして、一応、警告警
報手段48でブザーを鳴らして監視者の注意を促す。監
視者は、第nブロックの遮水工21に軽微な問題ではあ
るが将来大きな問題になる恐れがあるとして、その経過
を観察することになる。
【0034】上記(3)の場合、排水管36のバルブ3
8を閉じて注入水を廃棄物側に流出させ、浸出水が遮水
工21の中に入り込むのをくい止める応急処置を施すと
同時に、緊急を要する問題であるとして、異常警報手段
50でブザー及び赤色灯を点滅させて緊急事態の発生を
監視者に知らせる。この警報を受けて、監視者は、第n
ブロックの遮水工21に問題が発生したとして、その補
修策を施すことになる。この補修策は、破損した遮水工
21が存在するブロック20に堆積している廃棄物を掘
り起こして遮水工21を露出させることにより行われる
が、注水管35から注入し続けている清水が遮水工21
の破損箇所から漏出していることから、この破損箇所の
発見は容易である。
【0035】上記(4)の場合、遮水工21の下層シー
ト23に破損が発生した可能性があるものの遮水工21
の上層シート22に破損が発生しているとは考えられな
いため、一応緊急を要する問題ではないとして、警告警
報手段48でブザーを鳴らして監視者の注意を促す。監
視者は、第nブロックの遮水工21に緊急を要する問題
ではないが将来大きな問題になる恐れがあるとして、そ
の経過を注意深く監視することになる。破損の程度は、
注入水の量と排出水の量との差の大小である程度の予測
が立つため、極めて大量の注入水が地盤に流出している
場合には、予測した破損の程度に応じた適当な補修策を
講じることもできる。
【0036】上記(5)の場合、緊急事態であるとし
て、可能な限りの対策を促すために、異常警報手段50
でブザー及び赤色灯を点滅させて緊急事態の発生を監視
者に知らせる。緊急の対応策としては、地下水集排水管
18で集められた地下水を調整槽11に送り込んで、地
下水汚染を最小限に抑える。これと同時に、地下水集排
水管18の水質の分析を詳細に行う。
【0037】以上のことを図11のフローチャートで表
わしてある。このフローチャートに記した記号の意味は
次のとおりである。 S0 :遮水工の内部への注入水の電気伝導度 Sj :第nブロックの遮水工に注入した清水が当該遮水
工の内部を通った後の排水の電気伝導度 St :地下水集排水管18で集められた地下水の電気伝
導度 Q0 :遮水工内部への注入水の水量 Qj :第nブロックの遮水工に注入した清水が当該遮水
工の内部を通った後の排水の水量 Qt :地下水集排水管18を通じて排水される水の量
【0038】搬入廃棄物の確認 ここに記載した廃棄物処分場が管理型処分場である場
合、この管理型処分場では埋立処分できない物質つまり
遮断型処分場の埋立対象物質の不法投棄の問題がある。
これに対処するには、車両4で運ばれてきた廃棄物の内
容を確認して、埋立対象物質以外の物質を含む廃棄物で
ある場合には、埋立場10への投棄を禁止することが、
廃棄物処分場の操業安全性を確保する上で特に望まし
い。これに対応するため、車両4で運ばれてきた廃棄物
は、埋立場10に投棄する前段階で、その一部を取り出
して水に浸し、この水を自動分析機43で分析して、そ
の分析結果をCRT46に表示させる。
【0039】監視者は、CRT46に表示された分析結
果を見て、例えば、アルキル水銀化合物、水銀又はその
化合物、カドニウム又はその化合物、鉛又はその化合
物、有機燐化合物、六価クロム化合物、砒素又はその化
合物、シアン化合物、PCB、トリクロロエチレン、テ
トラクロロエチレンなど処理不能な物質の存在を知った
ときには、車両4に搭載した廃棄物の投棄を禁止し、廃
棄物の持ち帰りを求める。
【0040】その他の管理 (1)処理施設12から出る処理済みの水を自動分析機
43で定期的に分析して、その結果をコンピュータ42
のメモリに保存しておくと共に、処理済みの水が放流基
準を尊守できない場合には、異常警報手段50を作動さ
せて管理者に注意を促す。管理者は、この非常事態に対
応すべく、直ちに処理施設12の作動を停止する処置を
行った後に、処理施設12の設備に何らかの故障が発生
した可能性があるとして、その点検、修繕を行う。この
場合、調整槽11は通常30日ないし40日間の浸出水
を貯留する能力を有していることから、調整槽11が一
杯になるまでの間に対応策を講じることができる。
【0041】(2)調整槽11に入る廃棄物浸出水を自
動分析機43で定期的に分析して、その結果をコンピュ
ータ42のメモリに保存しておくと共に、処理施設12
で処理することのできない物質が検出されたときには、
異常警報手段50を作動させて管理者に注意を促す。管
理者は、この非常事態に対応すべく、直ちに処理施設1
2の作動を停止する処置を行う。廃棄物浸出水の異常
は、埋立場10に投棄された廃棄物に問題がある場合が
あるため、最近投棄された廃棄物の追跡調査を行うのに
併せて、検出された物質を浸出水から取り除くために必
要とされる対策を施す。 (3)処理施設12から出る処理済みの水(放流水)に
ついては、窒素、燐等の項目など環境保全のうえで必要
な項目を検査対象に含めるのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】廃棄物埋立場の建造予定地の回りに設置された
観測井と地下水路との関係を説明するための図。
【図2】廃棄物埋立場を概要を示す断面図。
【図3】廃棄物埋立場を複数のブロックに分け、各ブロ
ック毎に独立して敷設された遮水工を説明するための
図。
【図4】廃棄物埋立場に隣接して設置された調整槽と浸
出水処理場と制御施設との配置を説明するための概略
図。
【図5】廃棄物埋立場に敷設された一部の遮水工を拡大
して示す斜視図を縦断面した図。
【図6】各遮水工の構造を明らかにするための断面図。
【図7】廃棄物処分場に設置された制御施設に含まれる
主要な構成要素の概要を説明するためのブロック図。
【図8】制御施設に含まれる自動分光分析機による観測
井の水質分析の結果の一例を示すグラフ。
【図9】観測井の監視のために設定された各波長毎の平
均分析濃度の最大継続時間の基準値の一例を示すグラ
フ。
【図10】観測井の水質監視の一例を示すフローチャー
ト。
【図11】遮水工の破損監視の一例を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1 廃棄物埋立場の建造予定地 6 観測井 7 第1地下水路 10 廃棄物埋立場 13 制御施設 42 コンピュータ 46 CRT 48 警告警報手段 50 異常警報手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物処分場の廃棄物埋立場を挟んで、
    該廃棄物埋立場の下を通る地下水の水路の上流側と下流
    側とに設置された複数の観測井と、 これら観測井から汲み上げた地下水の水質を観測井毎に
    分析する水質分析手段と、 該水質分析手段による分析結果に基づいて各観測井毎に
    水質汚染の有無を判定するコンピュータとを有し、 該コンピュータが、前記水質分析手段による各観測井の
    分析結果と、予め各観測井毎に設定された水質基準とを
    比較して、各観測井の水質汚染の有無を判定する判別手
    段を備えている、ことを特徴とする廃棄物処分場の管理
    システム。
  2. 【請求項2】 前記判別手段からの信号を受け、いずれ
    かの観測井の水質が汚染状態にあると判定されたときに
    警報を発する警報手段を更に有する、請求項1の管理シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記水質分析手段が自動分光分析機から
    なる、請求項1又は請求項2の管理システム。
  4. 【請求項4】 前記複数の観測井が、廃棄物処分場の建
    造が施工される前段階で設置される、請求項1ないし請
    求項3のいずれか1項の管理システム。
  5. 【請求項5】 観測井の水質汚染を判別するための前記
    水質基準が、廃棄物処分場の建造前の前記各観測井の水
    質分析結果に基づいて設定される、請求項5の管理シス
    テム。
JP8226685A 1996-08-28 1996-08-28 廃棄物処分場の管理システム Pending JPH1066943A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009069044A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Okumura Corp 遮水シートの破損検出システム及び破損検出方法
CN102116734B (zh) 2009-12-30 2012-10-17 财团法人工业技术研究院 污染物来源预测方法及系统
JP7862058B1 (ja) * 2026-01-30 2026-05-19 Wota株式会社 金額算出システム、金額算出方法、及び金額算出プログラム

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