JPH1067294A - 車両の衝突を感知する方法および装置 - Google Patents

車両の衝突を感知する方法および装置

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JPH1067294A
JPH1067294A JP8213329A JP21332996A JPH1067294A JP H1067294 A JPH1067294 A JP H1067294A JP 8213329 A JP8213329 A JP 8213329A JP 21332996 A JP21332996 A JP 21332996A JP H1067294 A JPH1067294 A JP H1067294A
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S Buriido David
デビッド・エス・ブリード
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグを展開すべきかどうかを決定する
ために加速度データの情報を最大限に利用する車両の衝
突を感知する方法および装置を提供する。 【解決手段】 衝突時に車両の乗員を保護するために、
エアバッグのような車両中の乗員保護装置の展開を開始
させるためのセンサシステム。このシステムは車両の加
速度を感知して加速度を表すアナログ信号を発生するた
めに車両に取り付けられたセンサと、そのセンサからア
ナログ信号を受取り、このアナログ信号をデジタル信号
に変換する電子式変換器と、このデジタル信号を受ける
演算処理装置とを含む。この演算処理装置はパターン認
識システムを含み、そのパターン認識システムが、乗員
保護を必要とする車両の衝突に特有なパターンがデジタ
ル信号に含まれていると判断した時に展開信号を発生す
る。展開開始機構がその演算処理装置に結合されてお
り、展開信号に応答して乗員保護装置の展開を開始す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突を感知
する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人工ニューラルネットワークのようなパ
ターン認識技術は、光学的特徴の認識、音声認識、なら
びに軍事標的の確認のようなさまざまな問題を解決する
ためにますます広範に適用されるようになってきてい
る。自動車産業においてはパターン認識技術は今や、車
室内の背面式(後ろ向き)子供用シートのような種々の
物体を確認したり、また車両の側方に衝突しそうな接近
車両のような脅威を与える物体を確認することにも応用
されるようになっている。例えば、本明細書で援用する
出願系属中の1994年5月9日付け米国特許出願第0
8/239,978号および1994年5月23日付け
米国特許出願第08/247,760号を参照された
い。現在までパターン認識技術は、自動車の衝突を感知
して衝突後にエアバッグまたはその他の受動的保護装置
を展開するかどうか、あるいはシートベルトを締め付け
るかどうか、燃料システムを遮断するかどうか、あるい
は扉のロックを解除するかどうかを決定するためには用
いられていない。
【0003】本明細書中での“パターン認識”という語
は、物体がどの分類に属するものであるかを決定するた
めに、物体から発せられかまたは物体との相互作用によ
って変調された信号を処理するシステムを意味する。そ
のようなシステムは、物体がある特定の分類の一員であ
るか否かを判断するか、あるいは物体を複数の分類を含
む分類グループの中の特定の分類に当てはめるようにす
るか、または分類グループの中の何れの分類にも該当し
ないものであることを判別するだけである。処理された
信号は通常、加速度、音または電磁放射に感応する変換
器から出力される電気信号であり、もし電磁の場合には
可視光、赤外光、紫外光またはレーダのいずれかとする
こともできる。
【0004】本明細書中での“確認する”という語は、
物体が特定の分類または分類グループに属することを判
別することを意味する。分類はシステムの目的に応じて
決定される。例えば、前面衝撃用エアバッグが必要な全
ての衝突を含む分類、エアバッグが必要とされない全て
の事象を含む分類、乗員用ヘッドレストの位置を動かす
必要がある全ての事象を含む分類、側面衝突の際にエア
バッグの展開を必要とする全ての事象を含む分類といっ
たように分類される。
【0005】前面衝突用に現在使用されている全ての電
子式衝突センサは、衝突時の車両の加速度を検知・測定
する加速度計を含んでいる。この加速度計は、加速度計
に作用している加速度、即ちその加速度計が搭載されて
いる車両の加速度に比例したアナログ信号を発生する。
アナログ−デジタル変換器がこのアナログ信号を時系列
のデジタル数値に変換する。衝突センサの設計者はこの
デジタル加速度データを検討し、特定の衝突事故から得
た加速度データがエアバッグの展開を許可するものであ
るか否かを判別するコンピュータアルゴリズムを導きだ
す。これは通常試行錯誤で行われ、技術者または衝突セ
ンサ設計者は、エアバッグが要求されたが必要でない場
合を観察し、またエアバッグが必要とされないその他の
事象の衝突データを観察する。そして最終的に、技術者
または衝突センサ設計者は衝突ライブラリ、即ち多くの
衝突やその他の事象から蓄積された衝突データの要求事
項を満たすと思われるアルゴリズムを決定する。このよ
うにして得たアルゴリズムは普遍的なものではなく、そ
れらアルゴリズムが全ての車両で有効に働くかと尋ねら
れた場合、技術者または衝突センサ設計者の殆どは否定
的な回答をするであろう。
【0006】車両の衝突ゾーン外、通常は車室内の保護
された場所に搭載された電子式衝突センサの問題点と限
界を指摘するいくつかの論文が発表されている。ここで
衝突ゾーンとは、衝突センサが乗員拘束システム展開の
開始しなければならない衝突が起きた時に既に潰れてい
る部分である。これらのセンサはしばしば一点式衝突セ
ンサと呼ばれる。この一点式衝突センサの限界とともに
衝突感知の理論について議論した技術論文として下記の
ものがある。これらは本発明に関連するものであり、こ
こに参照文献して援用する。 1)ディー・エス・ブリード(Breed, D. S.)およびブ
イ・カステリ(Castelli,V.)“エアバッグシステムの
設計およびエンジニアリングにおける問題点(Problems
in Design and Engineering of Air Bag System
s)”、米国自動車技術会論文SAE 880724、
1992年。 2)ディー・エス・ブリード(Breed, D. S.)およびブ
イ・カステリ(Castelli,V.)“前面衝撃感知法の動向
(Trends in Sensing Frontal Impact)”、米国自動車
技術会論文SAE 890750、1989年。 3)ディー・エス・ブリード(Breed, D. S.)、ダブル
・ティー・サンダース(Sanders, W. T.)およびブイ・
カステリ(Castelli,V.)“一点式衝突感知法に関する
評論(A Critique of Single Point Crash Sensin
g)”、米国自動車技術会論文SAE 920124、
1992年。 4)ディー・エス・ブリード(Breed, D. S.)、ダブル
・ティー・サンダース(Sanders, W. T.)およびブイ・
カステリ(Castelli,V.)“完全な前面衝突感知システ
ムI(A complete Frontal Crash Sensor System
I)”、米国自動車技術会論文SAE 930650、
1993年。 5)ディー・エス・ブリード(Breed, D. S.)およびダ
ブル・ティー・サンダース(Sanders, W. T.)“衝突感
知への車両変形の利用(Using Vehicle Deformation to
Sense Crashes)”、車体およびエンジニアリング国際
会議(International Body and Engineering Conferenc
e )、ミシガン州デトロイト、1993年。 6)ディー・エス・ブリード(Breed, D. S.)、ダブル
・ティー・サンダース(Sanders, W. T.)およびブイ・
カステリ(Castelli,V.)“完全な前面衝突感知システ
ムII (A complete Frontal Crash Sensor System I
I)”,自動車の安全性強化会議議事録、ミュンヘン、
1994年、米国運輸省ナショナルハイウエイ交通安全
局、ワシントンD.C.刊。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの論文は、とり
わけセンサが車両の衝突ゾーンに配置されている場合を
除き、衝突を感知してエアバッグを選択的に展開するア
ルゴリズムを技術者が開発できるような公知の理論がな
いことを示している。これらの論文は、一般的に車室内
で測定される加速度信号に含まれる情報は、全ての衝突
を感知するには不十分であることを示している。これら
の技術論文で裏付けられたもう1つの結論は、もし1つ
の車両で機能を果たすアルゴリズムを発見することがで
きれば、それは全ての車両に適用できるものになるであ
ろうということである。何故ならばどのような車両でも
なんらかの衝突パルスを作りだすことが可能であるから
である。特に上に参照したSAE論文920124を参
照されたい。
【0008】最適な衝突センサアルゴリズムを見い出す
ことに関して問題点があるにもかかわらず、現在走行し
ている多くの車両は電子式の一点式衝突センサを備えて
いる。一点式センサに関連するいくつかの問題のため、
エアバッグが展開する時に乗員が所定位置以外にいてエ
アバッグに近づき過ぎている場合、エアバッグの展開そ
のものによって負傷または死亡する可能性がある。幸い
なことに、車内の乗員の位置を監視し、事故によるエア
バッグの展開によって乗員が負傷する恐れがある場合
に、エアバッグの展開を抑制するシステムが現在開発さ
れつつある。
【0009】車室内で測定される加速度データに含まれ
る情報は、全ての衝突を感知するには不充分であり、ま
た発表されている一点式センサアルゴリズムが有してい
る不良モードのいくつかは、上に参照した技術論文に記
述されている衝突・速度スケーリング技術を使用するこ
とによって容易に証明できる。さらに技術者が行うアル
ゴリズムの開発は試行錯誤に基づく方法によるものであ
る。従って、ニューラルネットワークのようなパターン
認識技術は、多くの衝突および非衝突事象についてシス
テムを訓練することによってアルゴリズムを作りだすの
に利用できるはずであり、これは他の如何なるもの優れ
たものとなるであろう。実際、これは事実であることが
証明されており、本発明の主題とするところでもある。
【0010】当然のことながら、いずれかの衝突センサ
がエアバッグを展開すべきであると判断した場合、シス
テムは、シートベルト巻取りシステムを有する車両につ
いてはシートベルトを締め付けたり、衝突時または衝突
後における燃料漏れを防止するために燃料システムを遮
断したり、また衝突後に乗員が脱出しやすくするために
扉のロックを解除するといったようないくつかの他の機
能も提供しなければならない。
【0011】パターン認識技術を衝突センサで使用する
ことにより、同じパターン認識用ハードウェアおよびソ
フトウェアを車両の他のシステムと共用できるという別
の重要な利点も得られる。パターン認識技術は既に、エ
アバッグ式受動的保護装置に関する他の問題を解決する
のに効果的であることが証明されている。特に、助手席
に置かれた背面式子供シートを確認して、エアバッグの
展開を抑制できることが示されている。またパターン認
識技術を側面衝突の予知感知に使用して、車両の側面に
衝突しそうな車両を分別することは非常に有望である。
これらのパターン認識システム、およびその他開発中の
ステテムも、本発明の衝突センサと同一のコンピュータ
システムを共用できる。さらにこれらシステムは何れ
も、前面衝突のために使用される主センサおよび診断モ
ジュールと相互作用させる必要がある。したがって、コ
ストと信頼性の観点から、これら3つのシステム全部が
同一のコンピュータシステムを使用することが望まし
い。これは特に、現在ではニューラルコンピュータのよ
うに特にパターン認識問題を解くように設計されたコン
ピュータが入手可能になっていることからも望ましいこ
とである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニューラルネ
ットワークのようなパターン認識技術、またはニューラ
ルネットワークから導き出されたアルゴリズムを使用し
て、衝突時に作り出されるデジタル化された加速度計デ
ータを分析し、エアバッグのような受動的保護装置を展
開すべきかどうか、またいつ展開すべきかを決定するも
のである。基本的な目的は次のとおりである。 1)エアバッグを展開すべきかどうかを決定するため
に、加速度データの情報を最大限に利用する、加速度計
を含む一点式センサを提供する。 2)各自動車に特有の修正を行うことなく、殆どの自動
車で使用可能な汎用的な一点式衝突センサを提供する。 3)自動車の中で、幾つかの異なるパターン認識機能、
例えば衝突感知、車室内に存在する物体の確認、車外の
物体の分類を行うことができる単一のコンピュータシス
テムを提供する。 4)段階的な(staged)車両の衝突および非衝突事象、
ならびにその他統計的に引きだされた一連のデータを使
用して、訓練により導き出される衝突センサアルゴリズ
ムを提供する。 5)パターン認識技術に基づく衝突センサを提供する。 6)衝突から導きだされる加速度データに加えて、他の
データも利用する衝突センサを提供する。データは加速
度データと組み合わされ、かつパターン認識技術を使用
することにより受動的保護装置の展開の必要性が決定さ
れる。 7)前面、側面の両方、および後部衝突を感知するため
に使用できる衝突センサを提供する。 8)エアバッグ展開の一定時間前からの衝突加速度デー
タを、後の分析のために自動的に保持する衝突センサを
提供する。 9)ニューラルコンピュータを使用した衝突センサを提
供する。
【0013】本発明のその他の目的および利点は、以下
の開示によって明らかなものとなるであろう。
【0014】一般的には、本発明は衝突時に車両の乗員
を保護するために、エアバッグのような自動車の乗員保
護装置の展開を開始させるための感知システムに関連す
るものである。このシステムは、車両に取り付けられ、
車両の加速度を感知してこの加速度を表すアナログ信号
を発生するセンサと、センサからアナログ信号を受け、
そのアナログ信号をデジタル信号に変換する電子式変換
器と、そのデジタル信号を受け取る演算処理装置とを含
む。この演算処理装置はパターン認識システムを含み、
乗客保護を必要とする車両の衝突に特有のパターンがデ
ジタル信号に含まれていると判断した時に展開信号を発
生する。
【0015】
【発明の実施の形態】典型的には、電子式感知・診断モ
ジュール(SDM)は、トランスミッション用のトンネ
ルや防火用の壁部のような車室内の都合のよい場所に取
り付けられる。図1は自動車両の車室100の前部を示
す図で、その一部は切り欠き除去されている。デュアル
エアバッグ100、111、ならびに3軸加速度計12
2とアナログ−デジタル変換器およびマイクロプロセッ
サ130に含まれたパターン認識アルゴリズムを含む一
点式衝突センサを包含するSDM120を有するもので
ある。3軸加速度計は3個の加速度計を含んだ装置で、
典型的には長手方向、横方向および垂直方向の3個の直
交方向の加速度を測定する。また、SDM120の回路
基板は、バックアップ電源としてのコンデンサ140、
その他の電子部品126、および各種の回路を含んでい
る。このSDMは配線113および114によりエアバ
ッグに接続されている。この実施例において使用されて
いるパターン認識技術はニューラルネットワークであ
り、このニューラルネットワークは3個全ての加速度計
からのデータを分析して、車両がいずれかの方向からの
衝突を受けているか否かを判別する。もしニューラルネ
ットワークが、例えば加速度計から発せられる信号のパ
ターンを分析することによって、事故が、前面または側
面エアバッグあるいは可動ヘッドレストなどの乗員保護
装置の展開を必要とするものであると判断した場合、こ
のニューラルネットワークが乗員保護装置の動作を開始
させることになる。したがって、ニューラルネットワー
クがエアバッグ展開の開始手段を構成することになる。
例えば前面衝突に対しては、エアバッグ110および1
11の展開を開始させるために、信号が配線113およ
び114を通して送られる。アナログ−デジタル変換器
は、センサ、この場合は3軸加速度計に接続されてお
り、加速度計の内の一つによって発生される加速度、即
ち車両の加速度を表しているアナログ信号をデジタル信
号に変換する。実施例の1つでは、変換器124はアナ
ログ信号の積分値からデジタル信号を導きだす。
【0016】この3軸加速度計は適切な取り付け手段に
よって車両に取り付けられるが、例えば前面、側面ある
いは後部の衝撃を感知するめめに種々の位置に取り付け
ることができる。以下に説明する別の実施例において
は、本発明に基づく展開可能な乗員保護装置によって保
護すべき乗員が所定位置以外にいることを検知して、そ
れに応じてエアバッグの展開を抑制する検出手段をマイ
クロプロセッサ130に設けてもよい。また、この検出
手段は、後向き子供用シートが車両の座席に置かれてい
ることを検知し、それによってエアバッグの展開を抑制
するために適用することもできる。
【0017】本明細書での議論の多くは、パターン認識
技術またはアルゴリズムの一例としてニューラルネット
ワークを使用しているが、これはニューラルネットワー
クがそれらの技術として最も開発が進んでいるものの1
つであるからである。しかしながら、ニューラルネット
ワークには重大な限界があり、これについては新しいパ
ターン認識技術の開発によって現在取り組まれている。
こうした限界点としては、パターンを分類するのに使用
されているプロセスを記述するのが難しく、そのため訓
練用セットに含まれていなかったパターンが見逃される
恐れがあることである。また、ニューラルネットワーク
の訓練プロセスでは、最善の結果に収斂するという保証
は得られないことである。これは局所的最小問題(loca
l minimum problem)として知られている。すなわち、
訓練アルゴリズムの収斂による結果は、全体に対して最
善の解でない。これらの問題は、米国特許第5,39
0,136号および米国特許出願番号第08/076,
601号に開示されているような新しいパターン認識技
術の開発によって解決されつつある。この両者を参照文
献として本明細書で援用するが、これらはいずれもニュ
ーラルネットワークに対する改良である。本明細書で開
示した本発明は、エアバッグと共に使用する優れた衝突
センサを提供するものであり、そこで使用されているパ
ターン認識技術は関係ない。
【0018】上記し図1に示したパターン認識衝突セン
サは、それぞれ直交する方向の加速度を測定する3個の
加速度計からの情報を利用する。以下に詳述するよう
に、乗員の位置、騒音、音響式またはレーダー式予知セ
ンサからのデータ、あるいは車両中に存在するその他の
関連情報のようなその他のいかなる情報も、パターン認
識アルゴリズムで考慮できる。パターン認識アルゴリズ
ムは、実際の衝突および非衝突事象からのデータ上で訓
練されることから、多くの異なった情報源からのデータ
を扱うことができ、どのようなパターンがエアバッグが
必要とされる事象であるかを、技術者では不可能な方法
で選びだすことができる。こうした理由によって、ニュ
ーラルネットワークをベースとした衝突センサは、例え
ば技術者が考えたものよりも常に良好な作動を行うこと
になるのである。ニューラルネットワークの理論は、多
くの事例も含めて、これを主題とする何冊かの書籍に見
い出すことができる:「Techniques And Application O
f Neural Networks」、エム・テイラー(Taylor, M.)
およびピー・リスボア(Lisboa, P ) 編、エリスホーウ
ッド(Ellis Horwood )刊、英国ウエストサセックス、
1993年;「Naturally Intelligent Systems」、エ
ム・カウディル(Caudill, M. )およびシー・バトラー
(Butler, C.) 、MITプレス、マサチューセッツ州ケ
ンブリッジ、1990年;「Digital Neural Network
s」、エス・ワイ・クン(Kung, S. Y. )、PTRプレ
ンティスホール(PTR Prentice Hall )、ニュージャー
ジー州イングルウッドクリフス、1993年。
【0019】本発明の教示に基づいて設計された衝突セ
ンサに使用されているニューラルネットワークの一例の
図が図2に示されている。このプロセスは、コンピュー
タシステムの要求に応じて、異常な状態を示すようなあ
る事態が起きた時、例えば縦方向の加速度が重力加速度
を越えた場合に開始することもでき、継続的に実行する
こともできる。アナログ−デジタル変換器からのデジタ
ル加速度値がノード1に入ると、ニューラルネットワー
クのアルゴリズムがノード1からNまでの値のパターン
を、予め訓練されたパターンと比較する。入力ノードは
それぞれ隠れ層(hidden layer)と呼ばれる第2層ノー
ドh−1、...、h−nに接続されている。この接続
は、以下に説明するようにニューラルコンピュータの場
合と同じように電気的に行われるか、あるいは同じく以
下に説明するように重みと呼ばれる係数を含む数学的関
数を介して行われる。この重みは、上で参照した文献に
詳述されているように、訓練期間中にニューラルネット
ワークを作りながら決定される。各隠れ層ノードにおい
ては、重みを含む関数により処理された各入力層ノード
からの値を集計して、ノード値を作る。同様に、隠れ層
ノードは出力層ノードに接続されている。本実施例で
は、エアバッグを展開するかまたは展開させないという
決定を表す単一のノードだけが出力ノードである。訓練
期間中に、出力ノードの値1には、例えばエアバッグを
展開するという意味が割り当てられ、出力ノードの値0
にはエアバッグを展開しないという意味が割り当てられ
る。このプロセスの詳細はやはり上記参照文献中に説明
されており、ここでは詳しく述べない。
【0020】アナログ−デジタル変換器(ADC)が加
速度計からの出力を平均化し、データを入力ノード1へ
送る周期として2ミリ秒のような時間ステップが設定さ
れる。したがって、プロセスの開始から2ミリ秒に相当
する時点でノード1はADCから得た値を保持し、残り
の入力ノードはランダムな値または0の値を有すること
になる。4ミリ秒に相当する時点では、ノード1の値は
ノード2へ送られ、ADCからの新しい値がノード1へ
送られる。同様にして、ADCからノード1へデータが
送り続けられ、ノード1のデータはノード2へ送られ、
ノード2の以前の値はノード3へ送られる、というよう
に続く。当然のことながら、実際に異なるメモリ位置へ
データを転送する必要はなく、ニューラルネットワーク
がノード1のデータを発見できるように、その位置を再
定義する必要があるだけである。本発明の好ましい実施
例の1つでは、200ミリ秒の加速度データを表すため
に、合計100個の入力ノードが使用された。各ステッ
プにおいて、ニューラルネットワークの評価が行われ、
もし出力ノードの値が、例えば0.5のようなある値を
超えたときに、電子回路の残り部分によってエアバッグ
が展開される。このような方法で、このシステムは衝突
がいつ始まったかを知る必要はなく、つまり衝突の開始
を判別するための個別のセンサを必要とせず、あるいは
そうした決定をするために加速度データに関して行う特
定のアルゴリズムを必要としないのである。
【0021】上記の実施例においては、100個の入力
ノードと、12個の隠れ層ノードと、1個の出力層ノー
ドとが使用されている。本実施例においては、長手方向
の加速度だけが考慮された。もし垂直または横方向の加
速度のようなその他のデータも使用する場合には、入力
層ノードの数を増加させなければならないであろう。も
しニューラルネットワークが後部衝撃または側面衝撃の
感知用に使用される場合は、それぞれの決定用に1個ず
つ、合わせて2個または3個の出力ノードが使用される
であろう。特定の用途のニューラルネットワークの複雑
度を決定するための理論は多くの技術論文において主題
として取り上げられており、ここではその詳細は取り上
げない。本明細書に提示された例で必要とされる複雑度
は、ニューラルネットワーク設計分野の当業者によって
決定でき、以下それについて簡単に説明する。別の実施
方法においては、加速度データの積分値が使用され、そ
れに伴い入力ノードの数が著しく削減されている。
【0022】上述のニューラルネットワークは衝突を感
知し、展開可能な乗員保護装置を展開すべきかどうかを
決定する方法を規定するものであり、この方法は、
(a) 車両に取り付けられた加速度計から加速度信号
を得る工程と、(b) 加速度信号を時系列デジタルデ
ータに変換する工程と、(c) 時系列デジタルデータ
をニューラルネットワークのノードへ入力する工程と、
(d) 各入力ノードからのデータに数学的処理を行
い、そして処理されたデータを2番目のノードシリーズ
に入力する工程であって、処理済の値を第2シリーズノ
ードへ入力する前に各入力ノードデータに対して行われ
る処理は、幾つかのの他の入力ノードデータに対して行
われる処理とは異なるものである工程と、(e) 全て
の入力ノードからの処理データを各第2シリーズノード
へ向けて混合して、各第2シリーズノードの値を作る工
程と、(f) 第2シリーズノードのそれぞれの値に数
学的処理を行い、処理データを出力シリーズノードに入
力する工程であって、処理済の値を出力ノードへ入力す
る前に各第2シリーズノードデータに対して行われる処
理は、幾つかの他の第2シリーズノードデータに対して
行われる処理とは異なるものである工程と、(g) 全
ての第2シリーズノードからの処理データを各出力シリ
ーズノードへ向けて混合して、各出力シリーズノードの
値を作す工程と、(h) もし出力シリーズノードの1
個の値が、エアバッグの展開を必要とする衝突が発生し
ていることを意味する選択された範囲内にある場合に、
エアバッグを展開させる工程とを含む。
【0023】上に説明および図示した特定のニューラル
ネットワークは、1シリーズの隠れ層ノードを含む。あ
るネットワークデザインにおいては、2以上の隠れ層が
使用されるが、3つ以上のそのような層を使用するのは
極めてまれである。もちろん上記に示したニューラルネ
ットワーク構造には多くの変形があり、これらは文献に
見い出すことができる。したがって本明細書の目的にお
いて“ニューラルネットワーク”とは、処理されるデー
タが離散値に分離され、それらが次に少なくとも1つの
2段階プロセスで処理され混合され、そして各段階で行
われる処理は通常、各離散値で異なり、そしてそこで実
施される処理作業が少なくとも訓練プロセスを通して決
定されるシステムと定義される。
【0024】ニューラルネットワークの実施は少なくと
も2つの方式、つまりデジタルマイクロプロセッサ上に
プログラムされたアルゴリズム、またはニューラルコン
ピュータ内のアルゴリズムで行うことができる。ニュー
ラルコンピュータのチップは今や入手可能なものとなっ
ている。さらに進んだパターン認識技術が開発されるに
伴い、それらの技術のために特別に設計されたチップも
開発されることが予測できる。
【0025】上記の特定の実施方法においては、ニュー
ラルネットワークは約25の衝突および非衝突事象から
の衝突データを使用して訓練された。それに加えて、自
動車製造業者によって分類設定されていない多くの事象
を表す大きな衝突ライブラリを作るために、前記レファ
レンスの技術論文に記述されているような速度・衝突ス
ケーリングの技術が使用された。こうして作られたライ
ブラリは、大多数の自動車で現実の世界で起きる事故の
殆どの衝突事象を表すものであると考えられる。このよ
うに、ニューラルネットワークアルゴリズムは全ての自
動車とは言えないまでも、殆どの自動車に使用可能な汎
用的な電子式一点式センサの目標に近づいたものとなっ
ている。上述の速度・衝突スケーリング技術により作ら
れた衝突マトリックスに対してアルゴリズム適用した結
果が図8に示されている。表中の数字の意味の説明は
“Trends in Sensing Frontal Impacts”と題された前
記参照技術論文にあるが、以下に要約する。その論文の
図9には最適化された車室一点式センサの結果が示され
いいるが、本明細書では図8と比較するために図9して
再掲する。その技術論文で解析されているセンサは、現
在米国で販売されている少なくとも1つの量産車種に採
用されている。この比較はパターン認識技術の利用によ
って劇的な改善が可能であることを示している。
【0026】一旦パターン認識コンピュータシステムが
車両に採用されたならば、その同じシステムをエアバッ
グシステム診断等のその他多くのパターン認識機能のた
めに利用できる。自動車の運転開始時の診断テスト中に
おける、エアバッグシステムのパターンを、例えば種々
のシステム構成機器への配線を横切って発生する適切な
抵抗値によって表されるものとしてテストすることは、
パターン認識システムでは簡単なことである。このよう
にしてこのシステムは従来のSDMの機能、即ち、感知
および診断その他の機能を行うことができる。
【0027】上に参照した米国特許出願番号第08/2
39,978号では、好ましいパターン認識技術として
ニューラルネットワークを自動車の前部座席に置かれた
後向き子供用シートの確認用に使用することが開示され
ている。また、その特許出願には、自動車室内の内部を
監視することに関連してパターン認識のその他の多くの
応用が開示されている。
【0028】図3には自動車の車室の図が示されてお
り、乗員が定位置にいないことを検出るすセンサおよび
後向き子供用シートを検出する検知器がともにAピラー
に取り付けられ、両方がニューラルネットワーク衝突セ
ンサと同じニューラルコンピュータを使用している。し
たがって、1つのニューラルネットワークを自動車に設
ければ、同じニューラルネットワークコンピュータをい
くつかのパターン認識用途に利用できる。
【0029】背面式子供用シートの確認にニューラルネ
ットワークを使用するのは車両が最初に動きだす時であ
る。これに対し、ニューラルネットワークを衝突パター
ン認識に使用するのは継続的ではあるが、異常事態が発
生したときだけ必要となる。この両方が同時に起きるこ
とは極めてまれなことであるので、同一のシステムが両
方の仕事を容易に行うことができる。当然、競合が起き
る場合にはどちらかの機能を優先させる。したがって、
ニューラルネットワーク衝突センサを使用する強力な動
機は、その優秀な性能に加えて、相当な経済的効果も得
られることにある。現在までのところ、ニューラルネッ
トワークを車内監視用または衝突感知用に使用すること
は何れも発見されておらず、ましてや両方の機能を同一
のニューラルネットワークシステムを用いて組み合わせ
ることによって得られる大きな利点は発見されていな
い。
【0030】興味深いことは、1つのシステムが一旦採
用されれば、上記の特徴はそれぞれ非常に少額のコスト
で付加できる点である。定位置にいない乗員を測定する
距離測定はソフトウエアの小規模な変更で行うことがで
き、また乗員用システムが既に設置されていれば運転者
用システムの追加は、変換器を追加するだけでよく、変
換器は大量に購入すれば安価なものである。また、その
逆に、運転者用システムが既に設置されていれば、乗員
用システムの追加も変換器の追加のみで達成できる。運
転者および乗員の両方のシステムが同一の電子機器を共
用できるため、電子構成機器に関しては殆ど追加コスト
はかからないであろう。
【0031】図3では前記の米国特許出願番号第08/
239,978号に記述されているように、助手席を占
有している物体を確認するために4個の超音波変換器3
11、312、313、および314が使用されてい
る。この特定の実施態様においては、追加の変換器31
1はこのシステムの確認の精度を改善するために備えら
れている。変換器から自動車運転者までの距離を判別す
るために超音波変換器321および322が使用され、
ハンドルに取り付けられたエアバッグモジュール110
および運転者までの距離を測定するために超音波変換器
323および324は使用されている。運転者の位置に
関する2番目の測定値は変換器321および322で得
られた測定値を確認するために使用される。エアバッグ
からの距離は、運転者までの距離およびハンドル340
までの距離を知ることによって計算できる。当然のこと
ながら、本発明の教示からそれることなく他のタイプの
変換器または測定手段を使用できる。本明細書で図示し
教示していることは、パターン認識技術を必要とする多
くの用途があり、パターン認識コンピュータ装置を共用
することによって、そのパターン認識を非常に経済的に
達成できるということである。
【0032】別の例である図4は、側面衝突予知センサ
システムを示しており、ここでは車両の側面の異なる場
所に取り付けられた変換器411−419が示されてお
り、それらは上で議論したように同一のコンピュータシ
ステムを使用し、適切な手段によりそのコンピュータシ
ステムに結合されている。また、図4は追加の入力も示
しており、これはいくつかの用途において、例えばエア
バッグを展開すべきかどうかを決定するのに有用な情報
を提供するものである。これらの入力としては、車両の
ラジエータ430に取り付けられた前部取り付け衝突セ
ンサ420、エンジン速度センサ440、ならびにアン
チロックブレーキシステムセンサに使用されている車輪
速度センサ450からの入力がある。
【0033】現在開発中の衝突回避システムは、対象と
している車両の予想経路に存在する他車両のような物体
の位置を知るためにレーダーを使用するものである。い
くつかのシステムにおいては、ヘッドアップディスプレ
イのガラス面にシンボルを投影して、対象としている車
両への衝突の可能性がある領域に何らかの物体が存在す
ることを知らせるようになっている。現時点ではその物
体が何であるかを判別したり、またその物体の映像を表
示する試みはなされていない。ニューラルネットワーク
パターン認識システムならびにその他のパターン認識シ
ステムはこの様な能力を有しており、将来の衝突回避シ
ステムは紛れもなくこの能力を必要とするものになるで
あろう。当然、前記のように、衝突を感知するために本
明細書で提案されているパターン認識コンピュータシス
テムを、衝突回避用パターン認識にも使用できる。図5
はレーダー式衝突回避センサ510の位置を示した自動
車の正面図であり、レーダー式衝突回避センサ510に
は上で議論した衝突センサと同じニューラルコンピュー
タシステムが使用され、レーダー式衝突回避センサ51
0がニューラルコンピュータシステムに接続されてい
る。
【0034】図6には自動車座席のヘッドレスト610
に備えられた乗員位置センサ装置622、624が示さ
れている。そのようなセンサは後部衝撃時に乗員を保護
するためのヘッドレスト610を自動的に位置決めする
もので、乗員の体形に基づいて座席の位置を自動的に調
節し、また前部衝撃の際に頭の位置を監視するシステム
の一部として使用できる。それぞれのケースにおいて、
センサは衝突感知用に使用されているニューラルネット
ワークコンピュータシステムとインターフェースを介し
て接続されている。例えば後部衝撃保護の場合には、ニ
ューラルコンピュータは加速度計からの情報を利用し
て、後部衝突が進行中であることを判別し、ヘッドレス
トを乗員の頭に近づけるように移動させる命令を下すこ
とになる。もし後部衝撃を予知するために予知センサが
使用される場合、ニューラルコンピュータは接近してく
る物体を確認し、ヘッドレストの位置決めを許可してよ
いか否かを決定するのに使用できる。乗員の頭の縦方向
位置が監視されている場合には、ニューラル衝突センサ
は、その他の乗員位置情報とともにこの情報を考慮に入
れ、もし乗員が定位置にいない場合、エアバッグを展開
すべきかどうかを決定するのに使用される。
【0035】本明細書で説明した衝突センサの必須部分
を構成するパターン認識アルゴリズムは、従来のマイク
ロプロセッサを使用したアルゴリズムとして、または極
く最近入手可能になったニューラルコンピュータを用い
て実施できる。前者の場合、ニューラルパターン認識プ
ログラムを使用して訓練が実施され、その結果は多くの
場合Cコンピュータ言語で書かれたコンピュータアルゴ
リズムとなる。ただしFORTRAN、assembl
y、Basicなど他のコンピュータ言語を使用するこ
とも可能である。後者の場合、車両に使用されている同
一のニューラルコンピュータを訓練用にも使用できる。
慣用のマイクロコンピュータ上で使用するためのニュー
ラルネットワークソフトウェアは、ペンシルバニア州ピ
ッツバーグのニューラルウエア(Neural Ware)社のよ
うないくつかの会社から入手できる。ニューラルウエア
社のソフトウェアで作り出されたアルゴリズムの例を以
下に示す。このアルゴリズムは、特定の車種に関して自
動車製造業者から供給されるデータと、衝突・速度スケ
ーリング技術を使用して作り出された追加データを使用
して築かれた衝突ライブラリで訓練した後のものであ
る。 *衝突センサのためのニューラルネット、1994年8
月23日。50入力ノード、 *6隠れノード(シグモイド伝達関数)、1出力ノード
(0または1の値)。 *ネットワークはロジコン・プロジェクション( Logic
on Projection )による逆伝搬を使用して訓練。 *Yin(1−50)は生の入力値。Xin(1−5
0)はスケーリングされた入力値。 *Yin(50)は最新の25の加速度の合計値、重力
の1/10の倍数。 *Yin(49)は以前の25の合計値など、時間ステ
ップは80マイクロ秒。 logical function nnmtlpn3(Yin, firesum, Yout) real*4 firesum, Yin(50), Yout integer i,j real*4 biashid(6), biasout, fire_criterion, hiddenout(6), NormV, NV(4 ), & offset_in(50), offset_out, scale_in(50), scale_out, wgthid(51,6 ),& wgtout(6), Xin(51), Xsum parameter(fire_criterion=0.0) data scale_in/(omitted)/ data offset_in/(omitted)/ data scale_out, offset_out/0.625,0.5/ data NV/2.0,7.0,7.0711002,50.000458/ data biashid/-49.110764,-69.856407,-48.670643, & -48.36599,-52.745285,-49.013027/ data biasout/0.99345559/ data wgthid/(omitted)/ data wgtout/(omitted)/ NormV=0.0 do i=1,50 Xin(i)=scale _in(i)*Yin(i)-offset_in(i) NormV=NormV+Xin(i)*Xin(i) enddo NormV=NV(1)*NV(2)*NV(3)/(NV(4)+NormV) do i=1,50 Xin(i)=NormV*Xin(i) enddo Xin(51)=NV(2)-NV(3)*NormV do i=1,6 Xsum=biashid(i) do j=1,51 Xsum=Xsum+wgthid(j,i)*Xin(j) enddo hiddenout(i)=1.0/(1.0+exp(-Xsum)) enddo firesum=biasout do i=1,6 firesum=firesum+wgtout(i)*hiddenout(i) enddo Yout=offset_out+scale_out*tanh(firesum) if(firesum.GE.fire_criterion)then nnmtlpn3=.TRUE. else nnmtlpn3=.FALSE. endif return end
【0036】集積回路チップに組み込まれたニューラル
コンピュータは現在さまざまなチップ供給者から供給さ
れるようになっている。これらのチップは大規模並行処
理アーキテクチャを使用し、全ての入力データを同時処
理できるようになっている。その結果、1つのパターン
の計算処理に必要とされる時間は、マイクロプロセッサ
で実施されるシステムの場合はミリ秒のオーダーである
が、ニューラルコンピュータの場合はマイクロ秒のオー
ダーである。この計算速度によれば1台のニューラルコ
ンピュータで、衝突事故の間にでさえ、いくつかのパタ
ーン認識作業を同時にこなすことができる。そのような
ニューラルコンピュータの構造に関する議論は、前掲の
クンの参照書籍の382頁に記載されている。
【0037】図7にセンサアルゴリズムを得るためのニ
ューラルコンピュータのブロック図が示されている。第
1ステップでは、1つまたはそれ以上の車種をコントロ
ールされた条件下で衝突させる。車両およびダミー人形
には計測器が完全に装備されており、衝突の激しさ、ひ
いてはエアバッグの必要性を決定できる。衝突時の加速
度は、衝突センサを取り付ける可能性のある全ての場所
で測定される。通常、車両の主要構造部材に強固に取り
付けられている部位が、センサの良い取り付け場所とな
る。
【0038】種々の速度下での下記の衝突事故のタイプ
は、衝突センサのデザインおよびキリブレーションを確
立するために考慮すべき代表的なものである: 障害物への正面衝突 右に角度を持った障害物への衝突 左に角度を持った障害物への衝突 中心を外れた障害物への正面衝突 中心をかなり外れた(レールの外側)障害物への正面衝
突 高い柱への中心での衝突 高い柱への中心を外れた位置での衝突 低い柱(バンパより下)への衝突 車両対車両の正面衝突 車両対車両の部分的な正面衝突 車両対車両の角度のついた衝突 車両対車両の追突 車両対車両の側面衝突で両方の車が動いている衝突 バンパのもぐり込み衝突 動物の衝突−鹿でのシミュレーション 車体下面の衝突(鉄道軌道のようなものへの乗り上げ) ハイウエイ衝撃吸収装置(イエローバーレル(黄色の
樽)など)への衝突 ガードレールへの衝突 縁石への衝突
【0039】下記の非衝突事象のタイプは、衝突センサ
のデザインおよびキャリブレーションを確立するために
考慮すべき代表的なものである。 アクセルの過度の使用(hammer abuse)(作業場でのア
クセルの過度の使用(shop abuse)) 悪路(悪運転条件)
【0040】通常、車両の製造者は特定の車種にだけ対
象を絞って、衝突センサ設計者にその特定車種用のセン
サを設計するように指示する。本明細書で説明した技術
を利用すればこうしたことは必要なくなり、各種の異な
った車種の衝突のデータを訓練データに含ませることが
できる。
【0041】衝突テストは非常に高価につくため、車両
の製造者は特定の車種について上に列挙した全ての衝突
を実施するのを嫌がるものである。一方もし、現実に起
きる特定のタイプの事故がライブラリから抜け落ちてい
る場合、その事故が実際に後で起きた場合にシステムが
最適に動作しない可能性があり、一人あるいはそれ以上
の人が死亡したり、負傷したりすることもありうる。こ
のジレンマを部分的に解決する1つの方法は、上で議論
したように他の車両の衝突データを利用することであ
る。もう1つの方法は、段階的(staged)衝突テストか
ら得られるデータを使用してデータを作り、種々の数学
的手法を利用してそのデータを処理して、テストされて
いない衝突を表すようなデータを作りだすことである。
これを達成するための1つの方法は、前記参照論文、特
に参照論文1)の8頁と参照論文2)の37−49頁、
に詳しく説明されているような速度・衝突スケーリング
を利用することである。これが図7に示されているプロ
セスの第2ステップである。
【0042】第3ステップは候補ニューラルネットワー
ク構造を仮に設定することである。その選択として、例
えば100の入力ノードと6の隠れノードを有するよう
な、中程度の複雑さのものが推奨される。もしネットワ
ークが単純すぎると、システムが訓練されないケースが
出てくるであろうし、もしそうしたケースが重要な衝突
事故の場合は、より多くのノードを追加してそのネット
ワークを修正しなければならなくなる。もし最初の選択
があまりにも複雑であると、通常、訓練後の重みの1つ
またはそれ以上がゼロに近い値を示すものとなる。どち
らにせよ、ネットワークは後でノードを一つずつ外すこ
とによって、ネットワークの正確さが低下しないかどう
かをテストすることになる。当然のことながら、他のパ
ターン認識技術にも同様の一連のステップが適用され
る。
【0043】訓練データは次に実際の車両で見られるよ
うな形のものに組み立てなければならない。予め段階付
けられた衝突からのデータは衝突の全時間に亘るものが
入手できるが、車両に搭載するシステムは一度に1つの
データを見るだけである。したがって、訓練データはそ
のような形でパターン認識コンピュータ、またはコンピ
ュータプログラムに送り込まねばならない。これは各衝
突データファイルを取り出し、そこから100のデータ
ケースを作ることによって達成される。この場合、衝突
の時間を200ミリ秒と想定して、各データポイントを
2ミリ秒間での平均加速度とすることによって達成でき
る。最初の訓練ケースは第1のポイントを含み、残りの
99のポイントはゼロ、またはランダムな小さな値であ
る。第2のデータケースは最初の2個のデータポイント
を含み、残りの98ポイントはゼロ、またはランダムな
小さな値、というようにする。10番目のデータファイ
ルでは、データポイント1は20ミリ秒での衝突平均加
速度を含み、データポイント2は18ミリ秒での衝突平
均加速度を含み、10番目のデータポイントは衝突の最
初の2ミリ秒からのデータを含むことになる。このプロ
セスはその衝突について100のデータケースが作られ
るまで続けられる。それぞれのケースは訓練ファイルの
中で一行のデータとして表される。この同じプロセス
を、データがある衝突および非衝突事象について、それ
ぞれ行わなければならない。典型的な訓練セットは最終
的に50,000程度のデータケースを含むものとな
る。
【0044】この訓練セットは次に、乗員保護装置を展
開する必要が全くない全てのケースを除外して、相当切
り詰められる。例えば30mphの特定の前面障害物衝
突については、衝突の解析により、センサはエアバッグ
の展開を20ミリ秒以内に開始しなければならないとさ
れている。したがって、上記の衝突の場合、20ミリ秒
以内のデータは使用する必要はない。何故なら、我々は
センサが展開を開始すべきかどうかという点に関しては
興味がないからである。また、20ミリ秒以上のデータ
は遅すぎる展開を意味することになり、これもあまり価
値がない。一方、エアバッグを展開すべきではないケー
スの場合は、200データファイルの全セットを使用し
なければならない。最終的に、この訓練セットは展開を
開始しないケースと展開を開始するケースをほぼ同数に
なるようにバランスがとれたものにして、出力が一方に
片寄って決定されないようにしなければならない。これ
が図7に描かれているこのプロセスの第4ステップであ
る。
【0045】第5ステップでは、パターン認識プログラ
ムをこの訓練セットを用いて動かす。ニューラルネット
ワークプログラムの場合、プログラムは、“逆伝播(Ba
ck Propagation)”技術のような種々の技術を用いて、
入力層ノードから隠れ層ノードへの接続、および隠れ層
ノードから出力層ノードへの接続に重みを割り当て、出
力ノードでの計算値と要求値との間の誤差を少なくする
ようにする。例えば、30mphの前面障害物衝突のよ
うな特定の衝突については、衝突の解析でセンサは20
ミリ秒以内に展開を開始しなければならないこと、また
衝突の最初の20ミリ秒間を表すデータファイルは、要
求される出力ノードとして1の値を持たねばならない、
という事実が明らかとなっている。8mph障害物衝突
のような別の衝突でエアバッグの展開が必要でない場合
は、この衝突を表すのに使用されている全てのデータ線
(100本)についての要求される出力ノードの値は0
となる。ネットワークプログラムは次に、エアバッグが
必要とされない全てのケースでは出力ノード値がほぼ0
になるまで、また同様にエアバッグが必要とされる全て
のケースでは出力値が1に近い値になるまで、ノードに
異なる重みを割り当てる。このプログラムは、要求出力
値と計算出力値の間との誤差が最小になるような重みを
見つけだす。
【0046】重みという用語は、各層の各ノードのそれ
ぞれのデータが高次層のノードに入力される前にそれら
のデータに対して行われる数学的処理を記述するのに当
分野で使用されている一般的な用語である。例えば入力
層のノード1のデータは、訓練プロセスで限定される少
なくとも1個の係数を含む関数によって処理される。一
般的にこの係数、即ち重みは入力ノードと隠れ層ノード
の各組合せによって異なる。したがって上記の100個
の入力ノードと、12個の隠れ層ノードと、1個の出力
ノードとを有する例においては、一般的に訓練期間中に
ニューラルネットワークプログラムによって決定される
重みの数は1,212個となる。1個のノードからのデ
ータを高い階層のノードに入力する前に処理するのに使
用される関数の一例はシグモイド関数である:通常の逆
伝播訓練ネットワークにおいて、Oijをi層のノードj
の出力とすると、i+1層のノードkへの入力は、 Ii+1,k =Σj Wkj(i) Oij ここでWkj(i) はi層のノードjとi+1層のノードk
の間を接続するのに適用される重みである。そこでi+
1層のノードkの出力はその入力を、例えばシグモイド
関数で変換することによって得られる: Oi+1,k =1/(1+e-1i+1,k ) そしてこれが次の層i+2への入力として使用される。
【0047】もしニューラルネットワークが非常に複
雑、つまり多くの隠れ層ノードを有し、かつもし訓練セ
ットが小さい場合、このネットワークは訓練セットを
“記憶”できるが、その結果は、提示されたケースと僅
かに異なる場合に適切に応答することができなくなるこ
とがありうる。これはニューラルネットワークに関する
問題点の1つであるが、これは現在より進化したパター
ン認識システムにより解決されつつある。最終的な目標
は、提示されたデータを一般化したネットワークで提示
されたケースの1つと似てはいるが、異なる新しいケー
スにも適切に応答するようなネットワークを得ることで
ある。このネットワークはまた、もし多くのケースが殆
ど同じものである場合には、入力データを効果的に記憶
することもできる。ネットワークを見ただけでこれを判
断するのは難しいこともあり、したがってネットワーク
を利用可能なデータの全てを用いて訓練するのではな
く、いくつかの重要な代表的なデータサンプルはネット
ワークのテストのために使用するものとして訓練セット
とは別に保持しておくことが重要である。これが第5ス
テップの機能であり、以前に見たことのないデータを使
用してネットワークをテストするというものである。
【0048】第6ステップはネットワークを再設計し、
次いで結果が満足なものとなるまで、第3ステップから
第5ステップまでを繰り返すものである。このステップ
は、市販されているいくつかのニューラルネットワーク
ソフトウェア製品により自動的に達成される。
【0049】最終ステップはアルゴリズムのためのコン
ピュータコードを出力し、このコードによりマイクロプ
ロセッサをプログラムするものである。それらコードの
例は上記を参照されたい。本発明の重要な特徴の1つ
は、選択されるニューラルネットワークシステムは極め
て単純なものであるが、しかしデータをネットワークに
送り込む方法によって、全ての関連する計算を単一のネ
ットワークで行うことができることである。例えば、引
き金を引くための時間を推測するために、追加のネット
ワークを使用する必要はない。なぜならばそれは既に訓
練におり込まれているからである。当然のことながら、
前記のように乗員の実際の位置がわかる場合には極めて
大きな改善結果が得られることになり、事実、2つのシ
ステムを同時に導入し、それによって最善の1点式衝突
センサアルゴリズムと、定位置にいない乗員に関する解
とを組み合わせられる可能性が高い。
【0050】上で説明し図7に示したステップは、コー
ドを発生するためにニューラルコンピュータプログラム
を使用し、次にそのコードを標準的なマイクロ演算装置
をプログラムするために使用する場合である。ニューラ
ルコンピュータが使用される場合も同様のステップが適
用される。
【0051】図8には、1点式衝突センサに使用するた
めの、本発明の教示に基づいて設計されたニューラルネ
ットワークパターン認識アルゴリズムを、前記レファレ
ンス論文に提示されている速度・衝突スケーリング技術
に基づいて作られた衝突マトリックスに適用した結果が
示されている。この表には異なる衝突速度(縦軸)と異
なる衝突時間(横列)とについての結果が含まれてい
る。各衝突速度と衝突時間のそれぞれの組み合わせに関
して示されている結果は、拘束されていない乗員の、エ
アバッグ展開が開始される時点と30ミリ秒経過後の変
位量である。
【0052】エアバッグは通常、平均的な男性に相当す
るダミーで表される乗員が5インチ移動するまでに、3
0ミリ秒の展開時間が与えられるという想定に基づいて
設計される。もしエアバッグが展開する時に、乗員がエ
アバッグに接近し過ぎていると、これは乗員はエアバッ
グの展開によって激しく負傷したり、あるいは死亡した
りすることさえある。エアバッグが展開する時に、乗員
がエアバッグに寄り掛かっている場合、これは平均的男
性乗員が約12インチの移動したことに相当し、極めて
深刻な状態になることが知られており、またエアバッグ
が完全に展開した時に乗員が5インチ以下しか移動して
いなければ、乗員が展開するエアバッグによって負傷す
ることがないことも知られている。これらの数値は、座
席中間部に座っている平均的な男性を表すダミー、つま
り50%男性ダミーと呼ばれるダミーに基づくものであ
る。したがって深刻な負傷の閾値はこれら2個の点の間
のどこかということになり、したがってこの表では、深
刻な負傷の閾値を近似的に表すものとして2つのベンチ
マークが選択されている。これらのベンチマークは、拘
束されていない乗員の動きに基づき、(i)エアバッグ
の展開が始まる時に乗員が既に5インチ動いているか、
ならびに(ii)エアバッグが完全に展開するまでに乗
員が12インチ移動しているか、というものである。こ
の両方のベンチマークは、エアバッグが展開する時に乗
員がエアバッグに対して事実上大きく関わっていること
を如実に示すものである。もちろんその他のベンチマー
クも使用可能ではあるが、それらで示すには充分なテス
ト結果が不足していると考えられている。
【0053】したがって図8および9に示された表は、
展開が開始される時と30ミリ秒後のエアバッグに対す
る乗員の相対変位量に関するデータを提示するものであ
る。もし最初の数値が5インチ以上、または2番目の数
値が12インチ以上の場合、深刻な負傷の危険性がある
ことが考えられ、これはセンサがエアバッグの引き金を
引くのに間に合わなかったということになる。こうした
ケースについては、表のマス目に陰(細かな点)がつけ
られている。図8は本発明の教示に基づいて設計された
ニューラルネットワーク衝突センサのものであるが、こ
こに見られるように、何れのマス目にも陰はなく、セン
サの性能は良好であると考えられる。
【0054】図9に示されている表は、現在量産されて
いるいくつかの車種に使用されている1点式衝突センサ
のモデルを示すものである。このセンサは実際に、表に
示されているような衝突に対して最適化されるように設
計されたものである。図9に示されているように、この
センサは表に示されている衝突のかなりのもので、タイ
ムリーなエアバッグの展開に失敗している。
【0055】本発明のニューラルネットワーク衝突セン
サを使用することによるもう1つの特筆点は、エアバッ
グを展開するという決定を下す時に、上記の例では、2
00ミリ秒の衝突データがネットワークの入力ノードに
蓄積されることである。これは一種の“ブラックボック
ス”を提供するものであり、後で衝突の激しさを正確に
調べるために利用できる。
【0056】以上いくつかの好ましい実施例を図解して
説明してきたが、構成部品についてはその他の形状、材
料、ならびに異なる寸法を採用し、同じ機能を果たす別
の形のニューラルネットワークの実施方法と組み合わせ
ることが可能である。また、パターン認識手段の一例と
してニューラルネットワークを説明したが、その他のパ
ターン認識手段も存在する。さらに確認可能なパターン
が存在するかどうかを判断するのに個々のデータポイン
トを個別に処理して、乗員保護システムの展開を必要と
する衝突を確認するために使用できるその他の手段も開
発が進められており、いずれ使用可能となるであろう。
また、上で説明したニューラルネットワークシステムで
は、ネットワークへの入力データは、例えばグリーンの
米国特許第4,906,940号に記述されているよう
な“特徴抽出”プロセスを通すか、あるいはデータを積
分してシステムに速度データを入力するなど、いずれか
の方法で生の加速度データを事前処理したものとするこ
ともできる。本発明は上記の実施態様に限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲によって判断されるべきもの
である。
【0057】
【発明の効果】本発明の効果は以下のとおりである。 1)エアバッグを展開すべきかどうかを決定するため
に、加速度データの情報を最大限に利用する加速度計を
含む一点式センサを提供できる。 2)各自動車に特有の修正を行うことなく、殆どの自動
車で使用可能な汎用的な一点式衝突センサを提供でき
る。 3)自動車の中で、幾つかの異なるパターン認識機能、
例えば衝突感知、車室内に存在する物体の確認、車外の
物体の分類を行うことができる単一のコンピュータシス
テムを提供できる。 4)段階的な車両衝突および非衝突事象、ならびにその
他統計的に引きだされた一連のデータを使用して、訓練
により導き出される衝突センサアルゴリズムを提供でき
る。 5)パターン認識技術に基づく衝突センサを提供でき
る。 6)衝突から導きだされる加速度データに加えて、他の
データも利用する衝突センサを提供する。データは加速
度データと組み合わされ、かつパターン認識技術を使用
することにより受動的保護装置の展開の必要性を決定で
きる。 7)前面、側面の両方、および後部衝突を感知するため
に使用できる衝突センサを提供できる。 8)エアバッグ展開の一定時間前からの衝突加速度デー
タを、後の分析のために自動的に保持する衝突センサを
提供できる。 9)ニューラルコンピュータを使用した衝突センサを提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デュアルエアバッグ、および加速度計を含みパ
ターン認識技術を利用する一点式衝突センサを有する自
動車の車室の前部を示す図で、一部分を切り欠き除去し
た図である。
【図2】本発明の教示に基づいて設計された衝突センサ
に使用されるニューラルネットワークの図である。
【図3】自動車の車室を示す一部分を切り欠き除去した
図であり、乗員の定位置にいないことを検出するセンサ
および背面式子供シートを検出する検知器を示し、この
センサと検知器の両方ともがAピラーに取り付けられ、
何れもパターン認識に基づく衝突センサと同じコンピュ
ータを使用している。
【図4】一点式衝突センサと同じコンピュータを使用す
る側面衝突予知感知システムを示す部分的に上から見た
自動車の透視図で、前部に取り付けた衝突ゾーンセン
サ、エンジン速度センサ、ならびにアンチロックブレー
キシステムセンサからの入力も示されている。
【図5】衝突センサと同一のパターン認識コンピュータ
システムを使用したレーダー式衝突回避センサの位置を
示す自動車の前面図である。
【図6】1個の発信器と1個のレシーバーで構成された
超音波式頭部位置センサを含む、車両の座席とヘッドレ
ストの透視図である。
【図7】ニューラルネットワークを使用してセンサアル
ゴリズムを得る方法を示したブロック図である。
【図8】速度・衝突スケーリング技術を用いて作られた
衝突マトリックスについてのニューラルネットワークア
ルゴリズムで得られた結果を示す。
【図9】速度・衝突スケーリング技術を用いて作られた
衝突マトリックスについての標準的な一点式衝突センサ
で得られた結果を示す。
【符号の説明】
110、111 エアバッグ 120 SDM(電子式感知・診断モジュール) 122 加速度計 124 アナログ−デジタル変換器 130 マイクロプロセッサ 311−314、321−324 超音波変換器 411−419 変換器 420 衝突センサ 510 レーダー式衝突回避センサ 622、624 乗員位置センサ装置

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衝突時に少なくとも一人の乗員を保護す
    るための展開可能な乗員保護装置を有する自動車におい
    て、前記乗員保護装置の展開を開始するためのセンサシ
    ステムであって、(a)前記車両の加速度を感知し、こ
    の加速度を表すアナログ信号を発生するセンサ手段と、
    (b)前記センサ手段を前記車両に取り付ける取り付け
    手段と、(c)前記アナログ信号を受取り、前記アナロ
    グ信号をデジタル信号に変換する変換手段と、(d)パ
    ターン認識手段を包み、前記デジタル信号を受け取る処
    理手段であって、乗員保護を必要とする車両の衝突に特
    有のパターンが前記デジタル信号に含まれていると前記
    パターン認識手段が判断した時に展開信号を発生する処
    理手段と、(e)前記処理手段に結合され、前記展開信
    号に応答して前記乗員保護装置の展開を開始する展開開
    始手段とを包含するセンサシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のセンサシステムであっ
    て、前記パターン認識手段がニューラルネットワークを
    包含するセンサシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のセンサシステムであっ
    て、前記変換手段が前記アナログ信号の積分値から前記
    デジタル信号を導きだすセンサシステム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のセンサシステムであっ
    て、前記センサ手段が前部衝撃を感知するような車両の
    位置に取り付けられているセンサシステム。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のセンサシステムであっ
    て、さらに前記展開可能な乗員保護装置によって保護さ
    れるべき前記乗員が所定位置から移動した時点を検出
    し、それに基づき前記乗員保護装置の展開を抑制する検
    出手段を包含し、この検出手段が前記処理手段を包含す
    るセンサシステム。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のセンサシステムであっ
    て、前記車両が助手席と助手席側エアバッグ乗員保護装
    置とを有し、また前記センサシステムがさらに前記助手
    席に位置する後向き子供シートの存在を検出するための
    検出手段を包含し、この検出手段が前記処理手段を含む
    ものであるセンサシステム。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のセンサシステムであっ
    て、前記センサ手段が予知センサを包含するセンサシス
    テム。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のセンサシステムであっ
    て、前記センサ手段が衝突回避システムのためのセンサ
    を包含するセンサシステム。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のセンサシステムであっ
    て、前記センサ手段が後部衝撃を感知する位置に取り付
    けられているセンサシステム。
  10. 【請求項10】 衝突時に少なくとも一人の乗員を保護
    するための展開可能な乗員保護装置を有する自動車にお
    いて、前記車両が前記乗員保護装置の展開を必要とする
    衝突に遭遇していることを判断するセンサが、(a)前
    記車両の加速度を感知し、この加速度を表すアナログ出
    力信号を発生するセンサ手段と、(b)前記センサ手段
    を前記車両に取り付ける取り付け手段と、(c)前記ア
    ナログ信号を受取り、前記アナログ信号をデジタル信号
    に変換する変換手段と、(d)前記デジタル信号を処理
    するために前記変換手段に結合され、パターン認識手段
    を含むニューラルコンピュータであって、乗員保護を必
    要とする車両の衝突に特有のパターンが前記デジタル信
    号に含まれていると前記パターン認識手段が判断した時
    に展開信号を発生するニューラルコンピュータと、
    (e)前記ニューラルコンピュータに結合され、前記展
    開信号に応答して前記乗員保護装置の展開を開始する出
    力手段とを包含するセンサ。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のセンサであって、
    前記乗員保護装置がエアバッグであり、また前記衝突が
    前方衝突であるセンサ。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載のセンサであって、
    前記乗員保護装置が可動式ヘッドレストを包含し、また
    前記衝突が後部衝突であるセンサ。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載のセンサであって、
    さらに前記展開可能な乗員保護装置によって保護される
    べき前記乗員が所定位置から移動した時点を検出し、そ
    れに基づき前記乗員保護装置の展開を抑制する検出手段
    を包含し、この検出手段が前記ニューラルコンピュータ
    を包含するセンサシステム。
  14. 【請求項14】 請求項10に記載のセンサであって、
    前記車両が助手席を有するとともに、助手席側エアバッ
    グ乗員保護装置と、前記助手席に位置する後向き子供シ
    ートの存在を検出して、それに基づき前記乗員保護装置
    の展開を抑制する検出手段とを含み、この検出手段が前
    記ニューラルコンピュータを包含するセンサ。
  15. 【請求項15】 請求項10に記載のセンサであって、
    前記センサ手段が少なくとも2方向の加速度を測定する
    加速度測定システムを包含するセンサ。
  16. 【請求項16】 請求項10に記載のセンサであって、
    前記ニューラルコンピュータに追加データが入力され、
    前記パターン認識手段が前記追加データを使用するセン
    サ。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のセンサであって、
    前記追加データが予知センサからのデータを含むセン
    サ。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載のセンサであって、
    前記追加データが衝突回避センサからのデータを含むセ
    ンサ。
  19. 【請求項19】 請求項10に記載のセンサであって、
    前記ニューラルコンピュータが装置の即応状態を診断す
    るセンサ。
  20. 【請求項20】 車両中の展開可能な乗員保護装置を展
    開すべきであるかどうかを判断するためにマイクロプロ
    セッサをベースとする衝突センサに使用するためのアル
    ゴリズムを得る方法であって、(a)衝突センサを使用
    する車両についての代表的なデジタル衝突データを得る
    工程であって、前記衝突データは、展開が必要な衝突か
    ら得られたもの、展開が必要でない衝突およびその他の
    事象から得られたものであり、そのような全ての衝突お
    よび事象の組み合わせが前記車両のための衝突ライブラ
    リを構成するものである工程と、(b)候補パターン認
    識アルゴリズムを設計する工程と、(c)前記衝突ライ
    ブラリの事象を展開が必要な事象と展開が必要でない事
    象に分類するために、パターン認識コンピュータプログ
    ラムと衝突ライブラリとを使用して、分類誤差が最小に
    なるまで前記パターン認識アルゴリズムを訓練して、訓
    練されたニューラルネットワークを得る工程と、(d)
    前記訓練されたパターン認識アルゴリズムを、前記車両
    についての代表的な追加衝突および事象を使用してテス
    トする工程と、(e)もしテスト性能が不満足な場合に
    パターン認識アルゴリズムを再設計し、訓練およびテス
    ト工程(c)および(d)を繰り返す工程((注:審査
    官はこの工程が条件付きである点で拒絶するかもしれな
    い。そこで私は条件を付けないで従属クレームに置き換
    えることを薦める))と、(f)得られた衝突センサア
    ルゴリズムをパターン認識プログラムから出力する工程
    とを含む方法。
  21. 【請求項21】 車両中の展開可能な乗員保護装置を展
    開すべきであるかどうかを判断するための、車両の衝突
    の感知方法であって、(a)車両に取り付けられた加速
    度計から加速度信号を得る工程と、(b)前記加速度信
    号をデジタル時系列データに変換する工程と、(c)前
    記デジタル時系列データをニューラルネットワークの入
    力ノードである第1シリーズノードに入力する工程と、
    (d)前記入力ノードである第1シリーズノードの各々
    からの前記データに数学的処理を行い、前記処理データ
    を第2シリーズのノードへ入力する工程であって、処理
    済の前記データを第2シリーズノードへ入力する前に前
    記入力ノードである第1シリーズノードの各々からの前
    記データに対して行う処理は、前記入力ノードである第
    1シリーズノードのその他のものからのデータに行われ
    る処理とは異なるものである工程と、(e)全ての入力
    ノードからの処理済のデータを各第2シリーズノードへ
    向けて混合し、各第2シリーズノードの値を作る工程
    と、(f)前記第2シリーズノードの前記値のそれぞれ
    に数学的処理を行い、前記処理データを出力シリーズノ
    ードへ入力する工程であって、処理済の値を出力シリー
    ズノードへ入力する前に前記第2シリーズノードデータ
    の各々に対して行う処理は、その他の第2シリーズノー
    ドデータに行われる処理とは異なるものである工程と、
    (g)全ての第2シリーズからの処理済のデータを各出
    力シリーズノードに向けて混合し各出力シリーズノード
    の値を作る工程と、(h)もし1つの出力シリーズノー
    ドの値が、エアバッグの展開を必要とする衝突が進行中
    であることを意味する範囲内にある場合にエアバッグを
    展開する工程とを包む方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の方法であって、第
    3シリーズノードが前記第2シリーズノードと前記出力
    シリーズノードの間に置かれ、かつ前記第2シリーズノ
    ードからの前記処理済のデータが前記第3シリーズノー
    ドへ入力され、かつ前記第3シリーズノードからの処理
    済の値が前記出力ノードへ入力されるものである方法。
  23. 【請求項23】 少なくとも二人の車両の乗員を保護す
    るために展開可能な乗員保護装置を有し、運転者によっ
    て占有される運転者席と物体によって占有される助手席
    とを有する自動車において、前記乗員保護装置の展開を
    開始するためのセンサシステムであって、(a)前記車
    両の加速度を感知し、この加速度を表すアナログ出力信
    号を発生する第1センサ手段と、(b)前記展開可能な
    乗員保護装置に対する運転者の相対位置を感知する第2
    センサ手段と、(c)前記助手席を占有する物体を確認
    するための確認手段と、(d)前記第1センサ手段を前
    記車両に取り付ける取り付け手段と、(e)前記第1セ
    ンサ手段に結合され、前記アナログ信号を受取ってこの
    アナログ信号をデジタル信号に転換する変換手段と、
    (f)前記変換手段に結合され、かつパターン認識手段
    を包含する演算処理手段であって、(i)乗員保護を必
    要とする車両の衝突に特有のパターンが前記デジタル信
    号に含まれていると前記パターン認識手段が判断し、
    (ii)運転者が少なくとも前記展開可能乗員保護装置
    から少なくとも所定量離間していることを前記第2セン
    サ手段が示し、そして(iii)前記助手席が占有され
    ており、それが背面式子供シートで占有されているもの
    ではないと前記確認手段が判断した時に展開信号を発生
    する演算処理手段と、(g)前記演算処理手段に結合さ
    れ、前記展開信号に応答して前記乗員保護装置の展開を
    開始する展開開始手段とを包含するセンサシステム。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載のシステムであっ
    て、前記パターン認識手段がニューラルネットワークを
    包含するシステム。
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