JPH1068131A - 緑化用網状体 - Google Patents

緑化用網状体

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JPH1068131A
JPH1068131A JP22533196A JP22533196A JPH1068131A JP H1068131 A JPH1068131 A JP H1068131A JP 22533196 A JP22533196 A JP 22533196A JP 22533196 A JP22533196 A JP 22533196A JP H1068131 A JPH1068131 A JP H1068131A
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Takashi Kaneko
孝 金子
Taro Nakagawa
太郎 中川
Atsunobu Saotome
篤信 五月女
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック公害を生ずることなく、出来る
だけ安価で、かつ従来の製造工程を改良することなく製
造可能な緑化用網状体を提供する。 【解決手段】 経糸12と緯糸14とで構成した緑化用
網状体10において、経糸及び緯糸が一本又は複数本ご
とに完全生分解プラスチックと天然繊維とで交互に構成
されている。また、経糸と平行に配置される補強紐状体
が完全生分解プラスチックで構成されている。なお、天
然繊維材料としては綿花、特に脱脂処理を施されていな
いものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切土や盛土などの
法面の緑化に用いられる緑化用網状体、特に、法面に吹
き付けた種子や肥料などの植生材料を安定的に保持した
り、この植生材料とシートとを一体化した植生シートを
保持するのに用いる緑化用網状体に関する。
【0002】
【従来の技術】法面緑化工法として、(a)網状体を敷
設した法面に植生用種子や肥料などを吹き付ける吹付工
法、(b)不織布、紙、薄綿等のシートに植生種子や肥
料等を挟持し又は接着した植生シートとこの植生シート
を被覆一体化した網状体とからなる緑化体を法面に敷設
する緑化体工法が知られている。
【0003】このような緑化工法に用いられる網状体と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂か
らなるモノフィラメントやフラットヤーンを経糸及び緯
糸として平織、絡み織等の織物、ラッセル編等の編物に
して、法面に合った網状体にしたものが使用されてい
る。これらの合成樹脂は強度が大でありかつ安価なう
え、吸水による強度変動がなく、法面に植物がある程度
成長するまで法面を保護するに足る強度を維持できると
いう利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリエ
チレンやポリプロピレンなどの合成樹脂は一般に半永久
的に変質しない特性があり、しかも風化等により元の形
状を保持しなくなっても土壌と同質化しないために、プ
ラスチック公害、ひいては環境破壊の一因となってい
る。
【0005】この問題を解決するために、網状体を構成
する糸にジュート等の靭皮繊維を用いたもの(実公昭6
3−828号公報)、ビスコースレーヨン等の再生セル
ロース繊維を用いたもの(特公平7−116713号公
報)、あるいは光等により崩壊する素材を用いたものが
提案されている。また、これらを更に改良したものとし
て、ビスコース繊維と合成樹脂の混紡繊維を用いたもの
(特公平7−109099号公報)、防腐処理を施した
もの(特公平7−91834号公報)が提案されてい
る。
【0006】一方、近年、微生物により最終的に炭酸ガ
スと水になる完全生分解性プラスチックが開発されてい
る。これらは汎用ポリエチレン等と同等ないしはそれを
上回る強度があるが、樹脂価格が汎用ポリエチレン等の
約6〜10倍もする。また、樹脂の製法にもよるが、一
般的に伸率が大きいので、均一な目合いの網状物等が得
難い等の問題があり、普及するまでには至っていないの
が実情である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、これらの問題
に鑑み、プラスチック公害を生ずることなく、出来るだ
け安価で、かつ従来の製造工程を改良することなく製造
可能な緑化用網状体を提供することを目的としており、
経糸と緯糸とで構成した緑化用網状体において、上記経
糸及び緯糸が一本又は複数本ごとに完全生分解プラスチ
ックと天然繊維とで交互に構成したものである。また、
経糸と平行に補強紐状体を例えば両端部に配置したもの
では、この補強紐状体を完全生分解プラスチックで構成
してもよい。一方、天然繊維材料には各種の公知の材料
が使用可能であるが、特に綿花が好適に用いられる。さ
らに、綿花は、脱脂処理が施されていないものが使用で
きるので好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について説明する。図1は本発明に
係る緑化用網状体10を示し、これは所定の間隔(例え
ば数ミリないし数センチメートル)を置いて配置された
経糸12と緯糸14により構成されている。
【0009】この網状体10は、平織、絡み織のように
所定の間隔を置いて配置された経糸の間に緯糸を通して
製造する織物であってもよいし、ラッセル編のように経
糸で鎖編を形成しながら挿入糸で隣り合う鎖編を繋いで
製造する編物であってもよい。なお、後者の編物とした
場合、経糸12が鎖編みに相当し、緯糸14が挿入糸に
相当する。また、経糸12と緯糸14のそれぞれの間隔
は等しくする必要はなく、図示するように緯糸14の間
隔を経糸12の間隔よりも広くしてもよいし、またその
逆であってもよい。
【0010】また、本実施例では、経糸12と緯糸14
には、一本置きに完全生分解プラスチックと天然繊維材
料からなる糸が交互に使用されている。これら完全生分
解プラスチックと天然繊維材料の配置(すなわち何本置
きに完全生分解性プラスチックの糸を配置するか)は限
定的ではなく、完全生分解プラスチック又は天然繊維材
料からなる糸を複数本置きに配置してもよいし、経方向
と緯方向とで配置を違えてもよい。例えば、天然繊維の
方が完全生分解プラスチックよりも伸びが小さいので、
経方向と緯方向に同等の引張抵抗が要求される場合には
経方向と緯方向に等しい割合で完全生分解プラスチック
と天然繊維材料とを配置し、経方向には緯方向よりも大
きな引張抵抗が要求される場合には経糸における天然繊
維材料の割合を緯糸における天然繊維材料の割合よりも
多くする。このように、完全生分解プラスチックと天然
繊維材料の割合を調整することで、目的に応じた強度、
伸縮性を得ることができる。また、引張抵抗に勝る天然
繊維により網状体にかかる荷重が負担されるので、天然
繊維よりも伸度の大きい完全生分解プラスチックにかか
る荷重は少なく、均一な目合いの網状体が得られる。
【0011】経糸12と緯糸14は、単なる糸である必
要はなく、例えば複数本の糸を束ねた紐、またはそれら
の撚り紐であってもよい。また、完全生分解プラスチッ
クの場合、これを素材として製造したフラットヤーン、
又はモノフィラメントを撚った紐、若しくは複数本のモ
ノフィラメントを撚り成した撚り紐などのを使用しても
よい。
【0012】また、本実施例では、経糸12と平行に配
置される両端部の補強用紐状体12aには、完全生分解
性プラスチックが使用されている。これは完全生分解プ
ラスチックが天然繊維材料よりも断面設計の自由度が高
く(すなわち完全生分解プラスチックを押出し加工する
ことで任意の断面形状、太さ、巾等を持たせることがで
きる。)、また吸水による強度変化がないので雨中でも
施工が容易にできるからである。
【0013】上記生分解プラスチックには公知のあらゆ
るものが使用可能である。これらの生分解プラスチック
は各種の製法があり、それによって特性が異なるもので
あるが、ポリエチレンと同等もしくはそれに近い強度と
成形性を有している。したがって、フラットヤーンの形
状にして使用することで法面になじみ易い網状体が得ら
れる。
【0014】上記天然繊維材料としてはジュート等の靭
皮繊維を用いてもよいが、より好適には綿糸が用いられ
る。その理由は、ジュート等の靭皮繊維は繊維が長く、
剛直なために毛羽立ちが出来易く編織しずらいという性
質があるのに対して、綿糸は靭皮繊維よりも繊維径が細
く、短繊維でかつヤング率が低いために撚り易く、各番
手の糸が容易に入手でき、しかも撚ることによって引張
強度の大なるものが得易いからである。
【0015】綿糸は、通常、表面を天然のワックスで覆
われている。そして、このワックスは一般の綿製品では
製造過程で脱脂処理を行って取り除かれる。しかし、本
発明で使用する綿糸は、脱脂処理をすることなく使用出
来る。その結果、ワックスの作用によりジュートに比べ
て吸水が小さく、腐食され難く、長期間に亘って強度を
維持できるからである。ただし、脱脂処理を施さない綿
糸も、自然界に長期間放置されると、最終的には完全に
腐食して土壌と同質化する。
【0016】以上のように構成された緑化用網状体10
は、これを単独で法面に敷設してもよいし、図示するよ
うに、紙、不織布などのシートに植生種子、肥料、土壌
改良材等を保持した植生シート16に取り付け、これと
一体的に植生地盤に敷設してもよい。なお、後者のよう
に植生シート16と一体化する場合、完全生分解プラス
チックの多くは熱溶融性があるために、このプラスチッ
クに熱を加えるだけで植生シートと一体化できるという
利点がある。また、本願の緑化用網状体10には経方向
と緯方向にそれぞれ所定の間隔を置いて引張抵抗に優れ
た天然繊維材料からなる糸が使用されているので、製造
時、運搬時、及び施工時に植生シートに余分な力がかか
っても網状体が伸びたりすることがないし、施工後にい
ずれか一方が分解した後にあっても、これよりも分解速
度の遅い他方により網状体が保たれ、植物が完全に生育
するまで降雨等による土壌の浸食や崩壊を防止する。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の緑化用網状体では、経糸及び緯糸が一本又は複数本ご
とに完全生分解プラスチックと天然繊維とで交互に構成
されているので、全体を完全生分解プラスチックで構成
したものに比べて、編みムラのないかつ強度のある網状
体が得られ、しかも安価である。また、経方向と緯方向
のいずれにも引張抵抗の高い天然繊維材料が配置されて
いるので、網状体のみならず、これに植生シートを一体
化したものも、製造時、運搬時、及び施工時に破損する
ことがない。さらに、経糸と平行に配置される補強用紐
状体を完全分解性プラスチックで構成したものでは、た
とえ水に触れても補強紐状体が強度低下することもない
ので、雨中における施工にも支障がない。さらにまた、
これらの生分解性プラスチックと天然繊維材料はいずれ
も時間の経過と共に微生物により分解されて最終的に土
壌と同質化するので、プラスチック公害を招来すること
もない。特に、天然繊維材料として綿糸又はその紐状体
を用いる場合には、脱脂処理をすることなく使用するこ
とにより、特別の処理を施さなくても、植生材料の成長
まで強度を保持し、地盤を浸食から防ぐことができる。
そして、当然のことながら、天然繊維材料と生分解プラ
スチックは分解速度が異なるが、いずれも経糸及び緯糸
として配置されているので、一方が分解した後も他方に
より網状体が保たれ、植物が生育するまで降雨等による
法面の侵食や崩壊を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る緑化用網状体の斜視図である。
【符号の説明】
10…網状体、12…経糸、14…緯糸、16…植生シ
ート。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸と緯糸とで構成した緑化用網状体に
    おいて、上記経糸及び緯糸が一本又は複数本ごとに完全
    生分解プラスチックと天然繊維とで交互に構成されてい
    ることを特徴とする緑化用網状体。
  2. 【請求項2】 上記経糸と平行に配置される補強紐状体
    が完全生分解プラスチックで構成されている請求項1の
    緑化用網状体。
  3. 【請求項3】 上記天然繊維材料が綿花であることを特
    徴とする請求項1の緑化用網状体。
  4. 【請求項4】 上記綿花は脱脂処理が施されていないこ
    とを特徴とする請求項3の緑化用網状体。
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