JPH1068304A - タービン翼圧力損失低減方法及び装置 - Google Patents
タービン翼圧力損失低減方法及び装置Info
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- JPH1068304A JPH1068304A JP22671496A JP22671496A JPH1068304A JP H1068304 A JPH1068304 A JP H1068304A JP 22671496 A JP22671496 A JP 22671496A JP 22671496 A JP22671496 A JP 22671496A JP H1068304 A JPH1068304 A JP H1068304A
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- gas
- turbine
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 翼列出口の主流ガスの流速が遷音速、若しく
は超音速になる遷音速タービン翼の圧力損失を重量増を
招くことなく低減することのできる、広いタービン作動
範囲で有効なタービン翼圧力損失低減方法と、その装置
に関する。 【解決手段】 タービン翼10の内部に噴出用ガスを供
給し、タービン翼の後縁部20圧力面から、翼列を構成
するタービン翼圧力面14に沿って流れる主流ガス中
に、噴出ガスと主流ガスとの密度,速度で定まる質量流
速比を1以下にして噴射しF、後縁部圧力面からの衝撃
波の発生を低減し、衝撃波を発生するタービン翼に隣接
するタービン翼の負圧面に発達する境界層への衝撃波の
入射をなくして、入射する衝撃波の擾乱による境界層の
肥大化を抑制して、圧力損失を低減するようにした。こ
れにより、航空機用ガスタービンにも採用でき、タービ
ン翼の圧力損失を低減し、タービンの熱効率を改善する
ことができる。
は超音速になる遷音速タービン翼の圧力損失を重量増を
招くことなく低減することのできる、広いタービン作動
範囲で有効なタービン翼圧力損失低減方法と、その装置
に関する。 【解決手段】 タービン翼10の内部に噴出用ガスを供
給し、タービン翼の後縁部20圧力面から、翼列を構成
するタービン翼圧力面14に沿って流れる主流ガス中
に、噴出ガスと主流ガスとの密度,速度で定まる質量流
速比を1以下にして噴射しF、後縁部圧力面からの衝撃
波の発生を低減し、衝撃波を発生するタービン翼に隣接
するタービン翼の負圧面に発達する境界層への衝撃波の
入射をなくして、入射する衝撃波の擾乱による境界層の
肥大化を抑制して、圧力損失を低減するようにした。こ
れにより、航空機用ガスタービンにも採用でき、タービ
ン翼の圧力損失を低減し、タービンの熱効率を改善する
ことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン等
で、タービン翼列を形成するタービン翼に適用され、タ
ービン翼の後縁部圧力面より発生する衝撃波と、当該タ
ービン翼に隣接して配設されたタービン翼の負圧面に発
達した境界層との干渉により生じる圧力損失を低減さ
せ、タービンの熱効率改善に寄与するタービン翼圧力損
失低減方法と、その方法を実施するためのタービン翼圧
力低減装置に関する。
で、タービン翼列を形成するタービン翼に適用され、タ
ービン翼の後縁部圧力面より発生する衝撃波と、当該タ
ービン翼に隣接して配設されたタービン翼の負圧面に発
達した境界層との干渉により生じる圧力損失を低減さ
せ、タービンの熱効率改善に寄与するタービン翼圧力損
失低減方法と、その方法を実施するためのタービン翼圧
力低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に、従来のガスタービン等でタービ
ン翼列を形成し、タービン翼列に流入させた主流ガスと
の相互作用により、動力を発生させるタービン翼の1つ
である、無冷却のタービン動翼の斜視図を示す。但し、
無冷却とは、タービン翼の内部に圧縮空気等の冷却媒体
を流す冷却通路等を設け、内部から、高温になるタービ
ン翼を冷却するようにした、冷却構造を持たないものを
指す。
ン翼列を形成し、タービン翼列に流入させた主流ガスと
の相互作用により、動力を発生させるタービン翼の1つ
である、無冷却のタービン動翼の斜視図を示す。但し、
無冷却とは、タービン翼の内部に圧縮空気等の冷却媒体
を流す冷却通路等を設け、内部から、高温になるタービ
ン翼を冷却するようにした、冷却構造を持たないものを
指す。
【0003】図に示すタービン動翼010は、上流側に
設けた図示しないノズルで、流れの方向が偏向されると
ともに、段落間の膨張により加速され、流入する燃焼ガ
ス等の主流ガスの流れ方向に対面する腹側である圧力面
014、及び圧力面014の背面に形成された背側であ
る負圧面016と、流入する主流ガスに対して最上流端
となる前縁018、及び最下流端となる後縁020とを
設け、流線形にされた翼型部012と、翼型部012を
図示しないタービンディスクに取り付けるために、ダブ
テール形にされた翼根部022とからなる。
設けた図示しないノズルで、流れの方向が偏向されると
ともに、段落間の膨張により加速され、流入する燃焼ガ
ス等の主流ガスの流れ方向に対面する腹側である圧力面
014、及び圧力面014の背面に形成された背側であ
る負圧面016と、流入する主流ガスに対して最上流端
となる前縁018、及び最下流端となる後縁020とを
設け、流線形にされた翼型部012と、翼型部012を
図示しないタービンディスクに取り付けるために、ダブ
テール形にされた翼根部022とからなる。
【0004】このように形成されたタービン動翼010
は、前述したように、タービンディスクの外周周方向に
等ピッチで植設され、円環状のタービン翼列を形成し、
ノズルから噴出され、流入する主流ガスとの相互作用に
より、動力を発生させ、タービンロータの回動により外
部へ出力させるようにしている。
は、前述したように、タービンディスクの外周周方向に
等ピッチで植設され、円環状のタービン翼列を形成し、
ノズルから噴出され、流入する主流ガスとの相互作用に
より、動力を発生させ、タービンロータの回動により外
部へ出力させるようにしている。
【0005】このようなタービン動翼010のうち、タ
ービン動翼010の周速度、若しくはノズルから噴出さ
れる主流ガスの絶対速度、噴出角度によって、タービン
動翼010に対する主流ガスの相対速度が大きくなり、
タービン翼列出口マッハ数が1.0に極く近い遷音速
流、又は1.0を超す超音速流になる、いわゆる遷音速
タービン動翼では、圧力面014に沿って流れる主流ガ
スが、タービン動翼010の後縁020側の負圧面01
6に形成されている円弧部に回り込むことで、膨張波が
発生し、この膨張波による過膨張のため、主流ガスの回
り込み部である、タービン動翼010の後縁020に近
い、圧力面014から衝撃波が発生し、当該衝撃波を発
生させる圧力面014を持つタービン動翼010に隣接
して配設された、タービン動翼010の負圧面016を
発達する境界層に入射するようになる。
ービン動翼010の周速度、若しくはノズルから噴出さ
れる主流ガスの絶対速度、噴出角度によって、タービン
動翼010に対する主流ガスの相対速度が大きくなり、
タービン翼列出口マッハ数が1.0に極く近い遷音速
流、又は1.0を超す超音速流になる、いわゆる遷音速
タービン動翼では、圧力面014に沿って流れる主流ガ
スが、タービン動翼010の後縁020側の負圧面01
6に形成されている円弧部に回り込むことで、膨張波が
発生し、この膨張波による過膨張のため、主流ガスの回
り込み部である、タービン動翼010の後縁020に近
い、圧力面014から衝撃波が発生し、当該衝撃波を発
生させる圧力面014を持つタービン動翼010に隣接
して配設された、タービン動翼010の負圧面016を
発達する境界層に入射するようになる。
【0006】このようにして、後縁部圧力面014で発
生し、隣接するタービン翼010の負圧面016の境界
層に入射する衝撃波の擾乱は、境界層内の亜音速流を通
って、上流側まで、その影響をおよぼすとともに、境界
層の厚さ、はく離、遷移等の境界層の状態量を変える、
いわゆる境界層との干渉を起し、干渉位置より後方の負
圧面016の境界層に肥大化を生じさせ、タービン翼列
の間隔を実質的に狭めて、タービン翼列を流れる主流ガ
スを流量を減少させるのみならず、境界層外の流れを変
えることにより、タービン翼010の圧力損失を大きく
する。
生し、隣接するタービン翼010の負圧面016の境界
層に入射する衝撃波の擾乱は、境界層内の亜音速流を通
って、上流側まで、その影響をおよぼすとともに、境界
層の厚さ、はく離、遷移等の境界層の状態量を変える、
いわゆる境界層との干渉を起し、干渉位置より後方の負
圧面016の境界層に肥大化を生じさせ、タービン翼列
の間隔を実質的に狭めて、タービン翼列を流れる主流ガ
スを流量を減少させるのみならず、境界層外の流れを変
えることにより、タービン翼010の圧力損失を大きく
する。
【0007】このような、遷音速タービン動翼の圧力損
失を低減させるには、 (1)タービン翼列出口マッハ数を亜音速レベルに抑制
し、主流ガスの後縁部負圧面016への回り込みによ
り、タービン動翼010の後縁部の圧力面014より発
生する衝撃波を弱くする。 (2)タービン動翼010の負圧面016の形状を工夫
し、タービン動翼010の後縁部の圧力面014より発
生する衝撃波と、隣のタービン動翼の負圧面に発達した
境界層との干渉による、干渉位置後方の境界層の肥大化
を抑制できる負圧面016の形状にする。 等の方法が従来から考えられている。
失を低減させるには、 (1)タービン翼列出口マッハ数を亜音速レベルに抑制
し、主流ガスの後縁部負圧面016への回り込みによ
り、タービン動翼010の後縁部の圧力面014より発
生する衝撃波を弱くする。 (2)タービン動翼010の負圧面016の形状を工夫
し、タービン動翼010の後縁部の圧力面014より発
生する衝撃波と、隣のタービン動翼の負圧面に発達した
境界層との干渉による、干渉位置後方の境界層の肥大化
を抑制できる負圧面016の形状にする。 等の方法が従来から考えられている。
【0008】このうち、上述した(1)の方法は、ター
ビン段数を増やし、段当たりの膨張比、及び負荷を低く
することで、主流ガスの絶対速度、及びタービン動翼0
10の周速度を低減し、タービン翼列出口のマッハ数を
亜音速レベルにできるので、重量の制約がないタービン
では有効なものとすることができる。
ビン段数を増やし、段当たりの膨張比、及び負荷を低く
することで、主流ガスの絶対速度、及びタービン動翼0
10の周速度を低減し、タービン翼列出口のマッハ数を
亜音速レベルにできるので、重量の制約がないタービン
では有効なものとすることができる。
【0009】しかし、通常のタービンの場合、同一性能
のものであれば、低コスト、小型化がより強く要求さ
れ、このような(1)の方法により、タービン動翼の圧
力損失を低減することは、あまり有効な方法とはならな
い。特に、航空用ガスタービンでは、軽量であることが
第1命題であるため、重量軽減のために、タービン段数
を削減することが常に追求され、必然的に段当たりの膨
張比、及び負荷が高くなり、タービン翼列出口マッハ数
は、遷音速、あるいは超音速になるのが通常であり、
(1)の方法をタービン動翼の圧力損失低減の有効な方
法とすることはできない。
のものであれば、低コスト、小型化がより強く要求さ
れ、このような(1)の方法により、タービン動翼の圧
力損失を低減することは、あまり有効な方法とはならな
い。特に、航空用ガスタービンでは、軽量であることが
第1命題であるため、重量軽減のために、タービン段数
を削減することが常に追求され、必然的に段当たりの膨
張比、及び負荷が高くなり、タービン翼列出口マッハ数
は、遷音速、あるいは超音速になるのが通常であり、
(1)の方法をタービン動翼の圧力損失低減の有効な方
法とすることはできない。
【0010】また、(2)の方法は、有効な実施方法、
若しくはその方法を実施するための装置が、これまで報
告されておらず、今後の研究、開発が待たれている方法
である。しかし、航空用ガスタービンのように、負荷を
頻繁に変動させて、作動させるガスタービンでは、その
実用化は非常に難しいものになると思われる。
若しくはその方法を実施するための装置が、これまで報
告されておらず、今後の研究、開発が待たれている方法
である。しかし、航空用ガスタービンのように、負荷を
頻繁に変動させて、作動させるガスタービンでは、その
実用化は非常に難しいものになると思われる。
【0011】すなわち、航空用ガスタービンのように、
負荷が変動するガスタービンでは、負荷に対応する作動
状態の変動によって、タービン動翼010の周速度等が
変化することにより、タービン動翼010に対する主流
ガスの相対速度が変化し、衝撃波の発生する位置が変動
するために、負圧面016の境界層と衝撃波との干渉位
置が移動する。このために、作動状態の変化に合せて、
負圧面016の形状を変えるようにしない限り、例え
ば、全負荷時には圧力損失低減に有効な方法となって
も、部分負荷のときは有効な方法とはならないからであ
る。
負荷が変動するガスタービンでは、負荷に対応する作動
状態の変動によって、タービン動翼010の周速度等が
変化することにより、タービン動翼010に対する主流
ガスの相対速度が変化し、衝撃波の発生する位置が変動
するために、負圧面016の境界層と衝撃波との干渉位
置が移動する。このために、作動状態の変化に合せて、
負圧面016の形状を変えるようにしない限り、例え
ば、全負荷時には圧力損失低減に有効な方法となって
も、部分負荷のときは有効な方法とはならないからであ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したタ
ービン翼、特にタービン翼列出口マッハ数が遷音速、あ
るいは超音速になる、いわゆる遷音速タービン翼の後縁
部腹側(圧力面)より発生する衝撃波と、衝撃波を発生
させたタービン翼に隣接するタービン翼の背側(負圧
面)に発達した境界層との干渉による圧力損失を低減さ
せるため、タービン段数を増やし、段当りの膨張比及び
負荷を低くすることなく、主流ガスのタービン翼後縁部
まわりの回り込みにより、後縁部圧力面より発生する衝
撃波の強さを弱くして、タービン翼の負圧面の形状を変
えるようなことなく、負圧面に発達する境界層の肥大化
抑制するようにした、タービン翼圧力損失低減方法と、
その方法を実施するためのタービン翼圧力損失低減装置
を提供することを課題とする。
ービン翼、特にタービン翼列出口マッハ数が遷音速、あ
るいは超音速になる、いわゆる遷音速タービン翼の後縁
部腹側(圧力面)より発生する衝撃波と、衝撃波を発生
させたタービン翼に隣接するタービン翼の背側(負圧
面)に発達した境界層との干渉による圧力損失を低減さ
せるため、タービン段数を増やし、段当りの膨張比及び
負荷を低くすることなく、主流ガスのタービン翼後縁部
まわりの回り込みにより、後縁部圧力面より発生する衝
撃波の強さを弱くして、タービン翼の負圧面の形状を変
えるようなことなく、負圧面に発達する境界層の肥大化
抑制するようにした、タービン翼圧力損失低減方法と、
その方法を実施するためのタービン翼圧力損失低減装置
を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のター
ビン翼圧力損失低減方法は、次の手段を採用した。 (1)円周方向に配設されて、等ピッチに翼を配列した
タービン翼列を形成する、タービン翼の内部に供給され
た、圧縮機抽気ガス、若しくは燃焼ガス等からなる噴出
用ガスを、ノズルから流出して、若しくは前段のタービ
ン動翼から流出して、タービン翼列に流入し、質量流速
比を1以下にして、タービン翼の後縁部圧力面から主流
ガス中に噴出させて、タービン翼後縁部圧力面から発生
して、隣接するタービン翼の負圧面に入射する、衝撃波
の強さを低減し、隣接するタービン翼の負圧面に発達す
る境界層との干渉を小さくして、境界層の肥大化を抑制
して、タービン翼の圧力損失を低減するようにした。な
お、質量流速比とは、数1で定義されるものとする。
ビン翼圧力損失低減方法は、次の手段を採用した。 (1)円周方向に配設されて、等ピッチに翼を配列した
タービン翼列を形成する、タービン翼の内部に供給され
た、圧縮機抽気ガス、若しくは燃焼ガス等からなる噴出
用ガスを、ノズルから流出して、若しくは前段のタービ
ン動翼から流出して、タービン翼列に流入し、質量流速
比を1以下にして、タービン翼の後縁部圧力面から主流
ガス中に噴出させて、タービン翼後縁部圧力面から発生
して、隣接するタービン翼の負圧面に入射する、衝撃波
の強さを低減し、隣接するタービン翼の負圧面に発達す
る境界層との干渉を小さくして、境界層の肥大化を抑制
して、タービン翼の圧力損失を低減するようにした。な
お、質量流速比とは、数1で定義されるものとする。
【0014】
【数1】
【0015】但し、ρは密度,Vは流速,添字eは噴出
用ガス,添字aは主流ガスを、それぞれ示すものとす
る。
用ガス,添字aは主流ガスを、それぞれ示すものとす
る。
【0016】また、噴出用ガスには、密度ρの大きいガ
スの使用が効果的であり、また主流ガス中への噴出速度
は、使用する噴出用ガスの密度ρによっても異なり、上
述したガスを噴出用ガスに使用するようにした場合、質
量流速比が0.2程度のものが好適である。さらに、タ
ービン翼とは、タービン動翼およびノズルを形成するタ
ービン静翼の両方を指称するものである。
スの使用が効果的であり、また主流ガス中への噴出速度
は、使用する噴出用ガスの密度ρによっても異なり、上
述したガスを噴出用ガスに使用するようにした場合、質
量流速比が0.2程度のものが好適である。さらに、タ
ービン翼とは、タービン動翼およびノズルを形成するタ
ービン静翼の両方を指称するものである。
【0017】本発明のタービン翼圧力損失低減方法は、
上述した手段の採用により、(a)タービン翼の後縁に
おいて、タービン翼後縁部圧力面より主流ガス中に噴出
させた噴出用ガスが、タービン翼後縁部圧力面側から負
圧面円弧部側に主流ガスの流れが回り込むことを妨げる
ため、この主流ガスが回り込むことで発生する膨張波の
発生が抑制され、過膨張が弱まり、この過膨張により、
回り込み部のタービン翼の後縁部圧力面より発生する衝
撃波の強さが低減し、若しくは発生しなくなり、従来、
この衝撃波と、隣のタービン翼の負圧面に発達し、衝撃
波が入射する境界層との干渉により発生していた圧力損
失を、少なくとも低減させることができる。これによ
り、熱効率を改善でき、効率の良いタービンとすること
ができる。
上述した手段の採用により、(a)タービン翼の後縁に
おいて、タービン翼後縁部圧力面より主流ガス中に噴出
させた噴出用ガスが、タービン翼後縁部圧力面側から負
圧面円弧部側に主流ガスの流れが回り込むことを妨げる
ため、この主流ガスが回り込むことで発生する膨張波の
発生が抑制され、過膨張が弱まり、この過膨張により、
回り込み部のタービン翼の後縁部圧力面より発生する衝
撃波の強さが低減し、若しくは発生しなくなり、従来、
この衝撃波と、隣のタービン翼の負圧面に発達し、衝撃
波が入射する境界層との干渉により発生していた圧力損
失を、少なくとも低減させることができる。これによ
り、熱効率を改善でき、効率の良いタービンとすること
ができる。
【0018】また、本発明のタービン翼圧力損失低減装
置は、上述(1)のタービン翼圧力損失低減方法を行う
ために、次の手段とした。 (2)タービンロータ等に設けられた通路を介して、タ
ービン翼の翼根部端部まで供給された圧縮機抽気ガス、
若しくは燃焼ガス等からなり、好ましくは噴出時の質量
流速を大きくできる、密度ρの大きい噴出用ガスをター
ビン翼内に導入する流体供給口を翼根部に穿設した。 (3)液体供給口を介してタービン翼内に導入された噴
出用ガスを、タービン翼の主流ガスと相互作用を行う翼
型部の高さ方向に、均等に配分する翼内部通路を、流体
供給口と連通させて翼型部内に画成した。 (4)翼型部の後縁部圧力面の翼型部高さ方向に開口が
配設され、連通させた翼内部通路から供給される噴出用
ガスを、上述した数1で定義される質量流速比を1以下
にして、主流ガスに噴出させる噴出口を設けた。この噴
出口は、翼型部高さ方向に連通するスリット状の開口に
することが、より好ましい。
置は、上述(1)のタービン翼圧力損失低減方法を行う
ために、次の手段とした。 (2)タービンロータ等に設けられた通路を介して、タ
ービン翼の翼根部端部まで供給された圧縮機抽気ガス、
若しくは燃焼ガス等からなり、好ましくは噴出時の質量
流速を大きくできる、密度ρの大きい噴出用ガスをター
ビン翼内に導入する流体供給口を翼根部に穿設した。 (3)液体供給口を介してタービン翼内に導入された噴
出用ガスを、タービン翼の主流ガスと相互作用を行う翼
型部の高さ方向に、均等に配分する翼内部通路を、流体
供給口と連通させて翼型部内に画成した。 (4)翼型部の後縁部圧力面の翼型部高さ方向に開口が
配設され、連通させた翼内部通路から供給される噴出用
ガスを、上述した数1で定義される質量流速比を1以下
にして、主流ガスに噴出させる噴出口を設けた。この噴
出口は、翼型部高さ方向に連通するスリット状の開口に
することが、より好ましい。
【0019】なお、翼根部に穿設する流体供給口、およ
び翼型部に画成する翼内部通路は、タービン翼が、内部
に冷却通路を設け、これらの冷却通路を通過させる冷媒
ガスにより、内部から冷却するような冷却構造を持つ、
冷却タービン翼にされてある場合には、これらの冷媒を
通過させる冷却通路を、それぞれ兼用できるようにする
ことができる。但し、このような場合、噴出用ガスは冷
媒ガスが使用されることになる。
び翼型部に画成する翼内部通路は、タービン翼が、内部
に冷却通路を設け、これらの冷却通路を通過させる冷媒
ガスにより、内部から冷却するような冷却構造を持つ、
冷却タービン翼にされてある場合には、これらの冷媒を
通過させる冷却通路を、それぞれ兼用できるようにする
ことができる。但し、このような場合、噴出用ガスは冷
媒ガスが使用されることになる。
【0020】また、翼型部の後縁部圧力面から噴出用ガ
スを、主流ガス中に噴射させる噴出口は、タービン翼
が、前述したように冷却構造を持つ冷却タービン翼にさ
れ、さらに、タービン翼後縁部をインピンジメント冷却
を行うようにした冷却装置を持つものである場合は、こ
れらの冷却装置と兼用するようにしても良く、若しく
は、これらの冷却構造から冷却装置に供給される冷媒の
一部を分岐して導入し、噴射させるようにしても良いも
のである。
スを、主流ガス中に噴射させる噴出口は、タービン翼
が、前述したように冷却構造を持つ冷却タービン翼にさ
れ、さらに、タービン翼後縁部をインピンジメント冷却
を行うようにした冷却装置を持つものである場合は、こ
れらの冷却装置と兼用するようにしても良く、若しく
は、これらの冷却構造から冷却装置に供給される冷媒の
一部を分岐して導入し、噴射させるようにしても良いも
のである。
【0021】本発明のタービン翼圧力低減装置は、上述
(2)〜(4)の手段により、(b)タービン翼後縁部
圧力面に、翼型部の高さ方に配列された開口を持つ噴出
口から、圧力面に沿って流れる主流ガス中に、質量流速
比を1より小さくして噴射させた噴出用ガスが、タービ
ン翼の後縁において、タービン翼後縁圧力面側からター
ビン翼負圧面側の円弧部への、主流ガスの回り込みを防
止するため、この主流ガスの回り込みで、タービン翼後
縁部圧力面に発生する膨張波の発生が抑制され、過膨張
を弱めることができ、タービン翼の後縁部圧力面より発
生する衝撃波を低減し、この衝撃波と、隣接するタービ
ン翼負圧面に発達した境界層との干渉による圧力損失を
低減させることができる。
(2)〜(4)の手段により、(b)タービン翼後縁部
圧力面に、翼型部の高さ方に配列された開口を持つ噴出
口から、圧力面に沿って流れる主流ガス中に、質量流速
比を1より小さくして噴射させた噴出用ガスが、タービ
ン翼の後縁において、タービン翼後縁圧力面側からター
ビン翼負圧面側の円弧部への、主流ガスの回り込みを防
止するため、この主流ガスの回り込みで、タービン翼後
縁部圧力面に発生する膨張波の発生が抑制され、過膨張
を弱めることができ、タービン翼の後縁部圧力面より発
生する衝撃波を低減し、この衝撃波と、隣接するタービ
ン翼負圧面に発達した境界層との干渉による圧力損失を
低減させることができる。
【0022】これにより、タービンの燃費が向上する効
果が得られ、熱効率の良いタービンとすることができ
る。なお、タービン翼が冷却構造、若しくはインピンジ
メント冷却装置を持つ場合は、これらのタービン翼に設
けた冷却通路、冷却装置が、液体供給口、翼内部通路、
噴出口にも利用できることは、前述の通りであり、さら
には、タービン翼が冷却構造を持たない無冷却で良い場
合は、冷却タービン翼のように冷却設計からの制限を受
けることなく、後縁部圧力面から噴き出す噴出用ガスの
状態量を自由に設定でき、ガスタービンの作動状態に対
して、圧力損失が最小になるように、噴出用ガスの流速
を選ぶようにすることもできる。これにより、部分負荷
の場合においても、顕著な圧力損失低減に有効なものと
することができる。
果が得られ、熱効率の良いタービンとすることができ
る。なお、タービン翼が冷却構造、若しくはインピンジ
メント冷却装置を持つ場合は、これらのタービン翼に設
けた冷却通路、冷却装置が、液体供給口、翼内部通路、
噴出口にも利用できることは、前述の通りであり、さら
には、タービン翼が冷却構造を持たない無冷却で良い場
合は、冷却タービン翼のように冷却設計からの制限を受
けることなく、後縁部圧力面から噴き出す噴出用ガスの
状態量を自由に設定でき、ガスタービンの作動状態に対
して、圧力損失が最小になるように、噴出用ガスの流速
を選ぶようにすることもできる。これにより、部分負荷
の場合においても、顕著な圧力損失低減に有効なものと
することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明のタービン翼圧力損
失低減装置の実施の一形態を、図面にもとづき説明す
る。図1は、本発明のタービン翼圧力損失低減装置の実
施の第1形態を示す斜視図である。
失低減装置の実施の一形態を、図面にもとづき説明す
る。図1は、本発明のタービン翼圧力損失低減装置の実
施の第1形態を示す斜視図である。
【0024】図に示すように、本実施の形態が設けられ
る、タービン翼としてのガスタービン動翼10は、図示
しない上流側に設けたノズルから流入する、主流ガスと
しての燃焼ガスの流れ方向に対面する圧力面14、圧力
面14の背面に形成された負圧面16、最上流端である
前縁18、及び最下流端である後縁20が設けられた翼
型部12と、図示しないタービンディスクに、翼型部1
2を固定する翼根部22とからなる。なお、本実施の形
態のガスタービン動翼10では、翼型部12をタービン
ディスクに装着するために、ダブテール形の翼根部22
が使用されているが、翼型部12とタービンディスクと
が一体になった、図示しないブリスクを用いるようでも
いっこうにかまわない。
る、タービン翼としてのガスタービン動翼10は、図示
しない上流側に設けたノズルから流入する、主流ガスと
しての燃焼ガスの流れ方向に対面する圧力面14、圧力
面14の背面に形成された負圧面16、最上流端である
前縁18、及び最下流端である後縁20が設けられた翼
型部12と、図示しないタービンディスクに、翼型部1
2を固定する翼根部22とからなる。なお、本実施の形
態のガスタービン動翼10では、翼型部12をタービン
ディスクに装着するために、ダブテール形の翼根部22
が使用されているが、翼型部12とタービンディスクと
が一体になった、図示しないブリスクを用いるようでも
いっこうにかまわない。
【0025】また、ガスタービン動翼10の後縁20側
の圧力面14(以下後縁部圧力面という)には、翼型部
12の高さ方向に連続した長方形スリット状に開口する
噴出口24が設けられている。この噴出口24からは、
圧縮機抽気ガス、又は燃焼ガス等の噴出用ガスFが、圧
力面14に沿って流れる主流ガス中に、矢印の方向に噴
き出される。
の圧力面14(以下後縁部圧力面という)には、翼型部
12の高さ方向に連続した長方形スリット状に開口する
噴出口24が設けられている。この噴出口24からは、
圧縮機抽気ガス、又は燃焼ガス等の噴出用ガスFが、圧
力面14に沿って流れる主流ガス中に、矢印の方向に噴
き出される。
【0026】なお、図に示す噴出口24は、翼型部の高
さ方向に連続した1つの長方形スリット状の開口をも
ち、噴出用ガスFを噴出させるようにしているが、桁に
よって翼型部12の高さ方向に、複数個に分割された長
方形スリット、あるいは、本発明のタービン翼圧力損失
低減装置の実施の第2形態の斜視図である、図5に示す
ような、円孔26又は長楕円孔等の開口にしても良いも
のである。噴出口24を、このように桁によって、翼型
部12の高さ方向に複数個に分割した場合には、ガスタ
ービン翼10の構造強度、特に、作動効率の間から肉厚
を薄くせざるを得ない、後縁部の構造強度を大きくでき
るとともに、噴出用ガスFの噴き出し速度の翼型部12
の高さ方向の分布は、制御しやすくなる効果が生じる
が、噴出口24の開口が設けられない領域においては、
後述する主流ガス中への噴出用ガスFの噴射により得ら
れる効果が低減するという不具合も生じる。
さ方向に連続した1つの長方形スリット状の開口をも
ち、噴出用ガスFを噴出させるようにしているが、桁に
よって翼型部12の高さ方向に、複数個に分割された長
方形スリット、あるいは、本発明のタービン翼圧力損失
低減装置の実施の第2形態の斜視図である、図5に示す
ような、円孔26又は長楕円孔等の開口にしても良いも
のである。噴出口24を、このように桁によって、翼型
部12の高さ方向に複数個に分割した場合には、ガスタ
ービン翼10の構造強度、特に、作動効率の間から肉厚
を薄くせざるを得ない、後縁部の構造強度を大きくでき
るとともに、噴出用ガスFの噴き出し速度の翼型部12
の高さ方向の分布は、制御しやすくなる効果が生じる
が、噴出口24の開口が設けられない領域においては、
後述する主流ガス中への噴出用ガスFの噴射により得ら
れる効果が低減するという不具合も生じる。
【0027】次に、図2は図1に示す矢視A−Aにおけ
る横断面図、図3は図2のA部詳細図、図4は図1に示
す矢視B−Bにおける縦断面図である。これらの図に示
すように、タービンディスクに設けた、図示しないガス
通路を通り、翼根部22に穿設された流体供給口32か
ら翼型部12に供給された、圧縮機抽気、あるいは燃焼
ガスからなる、噴出用ガスFは、翼型部12に翼高さ方
向に画成された翼内部通路30を通って、噴出口24か
ら翼高さ方向に均等な分布にされて、圧力面14に沿っ
て流れる主流ガスへ噴き出される。
る横断面図、図3は図2のA部詳細図、図4は図1に示
す矢視B−Bにおける縦断面図である。これらの図に示
すように、タービンディスクに設けた、図示しないガス
通路を通り、翼根部22に穿設された流体供給口32か
ら翼型部12に供給された、圧縮機抽気、あるいは燃焼
ガスからなる、噴出用ガスFは、翼型部12に翼高さ方
向に画成された翼内部通路30を通って、噴出口24か
ら翼高さ方向に均等な分布にされて、圧力面14に沿っ
て流れる主流ガスへ噴き出される。
【0028】なお、ガスタービン翼10内に噴出用ガス
Fを導入する流体供給口32は、翼根部22の1ケ所に
限定されて穿設されたものを示しているが、このような
流体供給口32は、翼根部22内に、又はブリスクを用
いたものでは、タービンディスク内に、複数設けるよう
にしても良い。
Fを導入する流体供給口32は、翼根部22の1ケ所に
限定されて穿設されたものを示しているが、このような
流体供給口32は、翼根部22内に、又はブリスクを用
いたものでは、タービンディスク内に、複数設けるよう
にしても良い。
【0029】さらに、翼内部通路30も、図4に示すよ
うな、翼高さ方向に単純な形で画成したものでなく、冷
却タービン翼に見られるリターンフロー、ピンフィン等
の複雑な形状にしても、いっこうにかまわないものであ
る。さらには、冷却タービン翼に設けられる冷却通路等
の冷却構造を、流体供給口32、若しくは翼内部通路3
0として兼用することもでき、また、冷却タービン翼で
後縁部をインピンジメント冷却するようにした、冷却装
置をもつものでは、この冷却装置を噴出口24と兼用で
きるようにすることもできるものである。但し、このよ
うな場合には、噴出用ガスとしては、冷却タービン翼を
冷却する冷媒ガスが使用されることとなるとともに、噴
出用ガスFの主流ガス中への噴射速度に、制約が生じる
ようなことがあり、タービン翼圧力低減効果は小さくな
ることもある。
うな、翼高さ方向に単純な形で画成したものでなく、冷
却タービン翼に見られるリターンフロー、ピンフィン等
の複雑な形状にしても、いっこうにかまわないものであ
る。さらには、冷却タービン翼に設けられる冷却通路等
の冷却構造を、流体供給口32、若しくは翼内部通路3
0として兼用することもでき、また、冷却タービン翼で
後縁部をインピンジメント冷却するようにした、冷却装
置をもつものでは、この冷却装置を噴出口24と兼用で
きるようにすることもできるものである。但し、このよ
うな場合には、噴出用ガスとしては、冷却タービン翼を
冷却する冷媒ガスが使用されることとなるとともに、噴
出用ガスFの主流ガス中への噴射速度に、制約が生じる
ようなことがあり、タービン翼圧力低減効果は小さくな
ることもある。
【0030】また、図3に示すように、主流ガス中に流
体を噴射させる噴出口24は、負圧面16の曲面(以下
翼後縁円弧部という)に沿った形状にしており、噴出口
24から噴射された噴出用ガスFは、翼後縁円弧部に沿
って主流ガス中に噴き出すようにしている。
体を噴射させる噴出口24は、負圧面16の曲面(以下
翼後縁円弧部という)に沿った形状にしており、噴出口
24から噴射された噴出用ガスFは、翼後縁円弧部に沿
って主流ガス中に噴き出すようにしている。
【0031】本実施の形態のタービン翼圧力低減装置
は、上述の構成により、後縁部圧力面14に設けた噴出
口24から、圧縮機抽気、燃焼ガス等の噴出用ガスF
を、適度な流速、すなわち数1で定義される質量流速比
を1以下、好ましくは、0.2程度にして、主流ガス中
に噴き出すことにより、主流ガスが翼後縁円弧部に回り
込むことで発生する膨張波の発生を抑制し、主流ガスの
過膨張のため、タービン翼10の後縁部圧力面14より
発生する衝撃波と、隣接するタービン翼の負圧面16に
発達した境界層との干渉による圧力損失を低減させるよ
うになる。
は、上述の構成により、後縁部圧力面14に設けた噴出
口24から、圧縮機抽気、燃焼ガス等の噴出用ガスF
を、適度な流速、すなわち数1で定義される質量流速比
を1以下、好ましくは、0.2程度にして、主流ガス中
に噴き出すことにより、主流ガスが翼後縁円弧部に回り
込むことで発生する膨張波の発生を抑制し、主流ガスの
過膨張のため、タービン翼10の後縁部圧力面14より
発生する衝撃波と、隣接するタービン翼の負圧面16に
発達した境界層との干渉による圧力損失を低減させるよ
うになる。
【0032】これにより、ガスタービン翼10出口の主
流ガスの流速が、遷音速、あるいは超音速となる時に発
生する、高負荷・高膨張比タービンの圧力損失を低減で
き、ガスタービン等の燃費が向上する効果を得ることが
できる。
流ガスの流速が、遷音速、あるいは超音速となる時に発
生する、高負荷・高膨張比タービンの圧力損失を低減で
き、ガスタービン等の燃費が向上する効果を得ることが
できる。
【0033】また、ガスタービン翼10が冷却構造、若
しくはインピンジメント冷却装置を持つ場合は、これら
のガスタービン翼に設ける冷却通路、冷却装置が液体供
給口32、翼内部通路30、噴出口24にも利用でき、
構造が簡素化され、低廉なものにできる。
しくはインピンジメント冷却装置を持つ場合は、これら
のガスタービン翼に設ける冷却通路、冷却装置が液体供
給口32、翼内部通路30、噴出口24にも利用でき、
構造が簡素化され、低廉なものにできる。
【0034】また、逆に、ガスタービン翼が冷却構造を
持たない無冷却で良い場合には、冷却タービン翼のよう
に、冷却設計から制限を受けることなく、後縁部圧力面
14から噴き出す噴出用ガスFの状態量を自由に設定で
き、ガスタービンの作動状態に対して、圧力損失が最小
になるように噴出用ガスFを噴射できるようになり、全
負荷の場合は勿論のこと、部分負荷の場合においても、
タービン翼の顕著な圧力損失低減に、有効なものとする
ことができる。
持たない無冷却で良い場合には、冷却タービン翼のよう
に、冷却設計から制限を受けることなく、後縁部圧力面
14から噴き出す噴出用ガスFの状態量を自由に設定で
き、ガスタービンの作動状態に対して、圧力損失が最小
になるように噴出用ガスFを噴射できるようになり、全
負荷の場合は勿論のこと、部分負荷の場合においても、
タービン翼の顕著な圧力損失低減に、有効なものとする
ことができる。
【0035】次に、図6は本発明のタービン翼圧力損失
低減装置の実施の第3形態を示す、後縁流体噴出口の拡
大横断面図である。本実施の形態の噴出口24′は、圧
力面14の曲面に沿った形状をしており、噴出口24′
から主流ガス中に噴射される噴出用ガスFが、ガスター
ビン翼10の圧力面14の曲面に沿って噴き出すように
している。
低減装置の実施の第3形態を示す、後縁流体噴出口の拡
大横断面図である。本実施の形態の噴出口24′は、圧
力面14の曲面に沿った形状をしており、噴出口24′
から主流ガス中に噴射される噴出用ガスFが、ガスター
ビン翼10の圧力面14の曲面に沿って噴き出すように
している。
【0036】本実施の形態によれば、後縁20の形状
が、実施の第1形態を示す図3との比較からわかるよう
に、本来の後縁の形状である翼型を維持しているため、
実施の第1形態のものに比べ、出口流出角を制御しやす
くなるという利点がある反面、最適な噴き出し流速が速
すぎると、噴出用ガスFが圧力面14の曲面に沿わず
に、直接主流ガスに噴き出てしまい、タービン翼圧力損
失低減効果が薄れてしまうという欠点も具えるものであ
る。
が、実施の第1形態を示す図3との比較からわかるよう
に、本来の後縁の形状である翼型を維持しているため、
実施の第1形態のものに比べ、出口流出角を制御しやす
くなるという利点がある反面、最適な噴き出し流速が速
すぎると、噴出用ガスFが圧力面14の曲面に沿わず
に、直接主流ガスに噴き出てしまい、タービン翼圧力損
失低減効果が薄れてしまうという欠点も具えるものであ
る。
【0037】以上、本発明のタービン翼圧力低減装置の
実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実
施の形態に限定されるものではない。すなわち、上述し
たガスタービン動翼に代えて、ガスタービン以外のター
ビン動翼、又はタービン静翼に適用しても、上述した効
果と同様な効果が得られるものである。さらに、本発明
の技術的範囲内で、本発明のすべての実質的な利点を損
なうことなく、本発明の形態、構造、構成等に、様々な
改変を施し得ることはもちろんである。
実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実
施の形態に限定されるものではない。すなわち、上述し
たガスタービン動翼に代えて、ガスタービン以外のター
ビン動翼、又はタービン静翼に適用しても、上述した効
果と同様な効果が得られるものである。さらに、本発明
の技術的範囲内で、本発明のすべての実質的な利点を損
なうことなく、本発明の形態、構造、構成等に、様々な
改変を施し得ることはもちろんである。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のタービン翼
圧力損失低減方法、およびその装置によれば、特許請求
の範囲に示す構成により、 (1)翼列出口マッハ数が、遷音速、あるいは超音速と
なる時に発生する、高負荷・高膨張比タービンの圧力損
失を低減できる。これにより、ガスタービン等の燃費が
向上する効果を得ることができる。
圧力損失低減方法、およびその装置によれば、特許請求
の範囲に示す構成により、 (1)翼列出口マッハ数が、遷音速、あるいは超音速と
なる時に発生する、高負荷・高膨張比タービンの圧力損
失を低減できる。これにより、ガスタービン等の燃費が
向上する効果を得ることができる。
【0039】(2)また、タービン翼が冷却構造にされ
た、冷却タービン翼の場合は、簡単な構造改修で圧力損
失の低減効果が得られるようにできるとともに、冷却構
造をもたない無冷却タービン翼の場合は、冷却構造の設
計から制限を受けることなく、後縁部圧力面から噴き出
す噴出用ガスの状態量を自由に設定でき、ガスタービン
の作動状態に対して、圧力損失が最小になるように噴き
出す、噴出用ガスの状態量を選ぶことができる。これに
より、全負荷時は勿論のこと、部分負荷の場合において
も、有効に圧力損失を低減できるようになり、ガスター
ビン等の広範囲な作動状態において、ガスタービン等の
燃費が向上させる効果を得ることができる。
た、冷却タービン翼の場合は、簡単な構造改修で圧力損
失の低減効果が得られるようにできるとともに、冷却構
造をもたない無冷却タービン翼の場合は、冷却構造の設
計から制限を受けることなく、後縁部圧力面から噴き出
す噴出用ガスの状態量を自由に設定でき、ガスタービン
の作動状態に対して、圧力損失が最小になるように噴き
出す、噴出用ガスの状態量を選ぶことができる。これに
より、全負荷時は勿論のこと、部分負荷の場合において
も、有効に圧力損失を低減できるようになり、ガスター
ビン等の広範囲な作動状態において、ガスタービン等の
燃費が向上させる効果を得ることができる。
【図1】本発明のタービン翼圧力損失低減装置の実施の
第1形態を示す斜視図、
第1形態を示す斜視図、
【図2】図1に示す矢視A−Aにおける横断面図、
【図3】図2に示すA部の詳細横断面図、
【図4】図1に示す矢視B−Bにおける縦断面図、
【図5】本発明のタービン翼圧力損失低減装置の実施の
第2形態を示す斜視図、
第2形態を示す斜視図、
【図6】本発明のタービン翼圧力損失低減装置の実施の
第3形態を示すタービン翼後縁部の詳細横断面図、
第3形態を示すタービン翼後縁部の詳細横断面図、
【図7】従来の無冷却タービン動翼の斜視図である。
【符号の説明】 10 タービン翼としてのガスタービン動翼 12 翼型部 14 圧力面 16 負圧面 18 前縁 20 後縁 22 翼根部 24,24′ 噴出口(長方形スリット) 26 噴出口(円孔) 30 翼内部通路 32 流体供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島内 克幸 愛知県小牧市大字東田中1200番地三菱重工 業株式会社名古屋誘導推進システム製作所 内株式会社先進材料利用ガスジェネレータ 研究所小牧分室内 (72)発明者 清水 邦弘 愛知県小牧市大字東田中1200番地三菱重工 業株式会社名古屋誘導推進システム製作所 内株式会社先進材料利用ガスジェネレータ 研究所小牧分室内 (72)発明者 野上 龍馬 愛知県小牧市大字東田中1200番地三菱重工 業株式会社名古屋誘導推進システム製作所 内株式会社先進材料利用ガスジェネレータ 研究所小牧分室内
Claims (2)
- 【請求項1】 円周方向に配設され、等ピッチのタービ
ン翼列を形成する、タービン翼の内部に供給された噴出
用ガスを、質量流速比を1以下にして、前記タービン翼
の後縁部圧力面から前記主流ガス中に噴出させて、前記
タービン翼の圧力面からの衝撃波の発生を低減し、前記
圧力面に対面して配設され、前記衝撃波が入射する、前
記タービン翼に隣接したタービン翼の負圧面の境界層肥
大を抑制して、前記タービン翼列に生じる圧力損失を低
減するようにしたことを特徴とするタービン翼圧力損失
低減方法。 - 【請求項2】 円周方向に配設され、等ピッチのタービ
ン翼列を形成する、タービン翼の翼根部内に穿設され、
噴出用ガスを前記タービン翼内に導入する流体供給口
と、前記タービン翼の翼型部内に画成され、前記流体供
給口から流入する噴出用ガスを、前記翼型部の高さ方向
に配分する翼内部通路と、前記翼型部の後縁部圧力面の
高さ方向に設けられ、翼内部通路から流入する噴出用ガ
スを、1以下の質量流速比で、前記主流ガス中に噴出す
る噴出口とを設けたことを特徴とするタービン翼圧力損
失低減装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22671496A JP3218385B2 (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | タービン翼圧力損失低減方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22671496A JP3218385B2 (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | タービン翼圧力損失低減方法及び装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1068304A true JPH1068304A (ja) | 1998-03-10 |
| JP3218385B2 JP3218385B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=16849492
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22671496A Expired - Fee Related JP3218385B2 (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | タービン翼圧力損失低減方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3218385B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CZ298566B6 (cs) * | 2003-08-15 | 2007-11-07 | Krídlo aerodynamického zarízení s vírovými drážkami | |
| CN102094705A (zh) * | 2011-02-22 | 2011-06-15 | 孙敏超 | 一种出口流动角度可调节变化的涡轮喷嘴环 |
| JP2014098385A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-05-29 | General Electric Co <Ge> | リエントラント形状の冷却チャネルを備えた構成部品および製造方法 |
-
1996
- 1996-08-28 JP JP22671496A patent/JP3218385B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CZ298566B6 (cs) * | 2003-08-15 | 2007-11-07 | Krídlo aerodynamického zarízení s vírovými drážkami | |
| CN102094705A (zh) * | 2011-02-22 | 2011-06-15 | 孙敏超 | 一种出口流动角度可调节变化的涡轮喷嘴环 |
| JP2014098385A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-05-29 | General Electric Co <Ge> | リエントラント形状の冷却チャネルを備えた構成部品および製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3218385B2 (ja) | 2001-10-15 |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |