JPH1068893A - 回転機構およびそれを用いた内視鏡 - Google Patents

回転機構およびそれを用いた内視鏡

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JPH1068893A
JPH1068893A JP14681997A JP14681997A JPH1068893A JP H1068893 A JPH1068893 A JP H1068893A JP 14681997 A JP14681997 A JP 14681997A JP 14681997 A JP14681997 A JP 14681997A JP H1068893 A JPH1068893 A JP H1068893A
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rotating
coil
shape
shape memory
returning
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JP14681997A
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English (en)
Inventor
Manabu Murayama
学 村山
Masahisa Sugihara
正久 杉原
Osamu Toyama
修 遠山
Shigeo Maeda
重雄 前田
Hirotaka Ito
弘孝 伊藤
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体内などの狭隘な部位に挿入して使用され
る機器の挿入端部を回転するのに好適な回転機構、並び
にそれを用いた内視鏡を提供することにある。 【解決手段】 形状記憶アクチュエータ、例えば形状記
憶コイルが変形状態から記憶形状への復帰または復帰の
過程での該コイル自体の回転により、あるいは形状記憶
コイルの伸縮を回転に変える変換手段とにより被回転体
を回転せしめるようにしてなる回転機構。および内視鏡
本体に回転自在に設置された被回転体を上記の回転機構
にて回転し、被回転体と連動する側視用ミラーの傾斜角
度を調節するための形状記憶部材を含む角度調節機構と
からなる内視鏡。 【効果】 本発明の回転機構は、内視鏡の先端部などの
狭隘な部位に挿入して使用される機器に設置し得て、し
かも外部からの操作にて作動可能である。本発明の内視
鏡は、人体内や機器内などの内部を広角で観察するのに
好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転機構、特に内
視鏡などのように狭隘な部位に挿入して使用される機器
の挿入端部を回転するのに好適な回転機構、並びにそれ
を用いた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、人体内や機器内などの内部を、可
及的に広角での観察が可能な内視鏡が要求されている。
従来、種々の内視鏡が提案されている。例えば、特開平
6−123838号公報、特開平6−67098号公報
あるいは特開平6−160734号公報には、固定的に
設置された光学手段により側視窓からの光を反射や屈折
にてライトガイドに導入するタイプの側視形内視鏡が提
案されている。一方、特開平7−327916号公報や
特開平6−123837号公報には、ミラー可動手段に
よりミラーを所望の視野方向に変更し得る視野方向可変
型のものも提案されている。しかし、それらはいずれも
側視が可能ではあっても、固定された方向の側視か、ま
たはせいぜい特定方向の視野に対して多少の視野角度の
変更が可能であるに過ぎない。
【0003】本発明者らは、人体内に挿入した内視鏡の
先端部、特に側視窓が存する部分を回転することができ
れば、上記の問題が解決し得ることに着目して本発明を
開発し、完成した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかして本発明の課題
は、人体内などの狭隘な部位に挿入して使用される機器
の挿入端部を回転するのに好適な回転機構、並びにそれ
を用いた内視鏡を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の回転機構並びに
それを用いた内視鏡は、つぎの特徴を有する。 (1) 形状記憶部材からなるアクチュエータと被回転体と
からなり、アクチュエータが変形状態から記憶形状への
復帰または復帰の過程で被回転体を回転せしめるように
してなることを特徴とする回転機構。 (2) 形状記憶部材にて形成された一対のアクチュエータ
と被回転体とからなり、一方のアクチュエータは変形状
態から記憶形状への復帰または復帰の過程で被回転体を
一方向に回転せしめると共に該回転により他方のアクチ
ュエータに変形を付与し、他方のアクチュエータは変形
状態から記憶形状への復帰または復帰の過程で被回転体
を他方向に回転せしめると共に該回転により一方のアク
チュエータに変形を付与するようにしてなることを特徴
とする回転機構。 (3) アクチュエータが、コイルである上記(1) または
(2) 記載の回転機構。 (4) コイルが、変形状態から記憶形状への復帰または復
帰の過程で該コイルの長手方向と交わる方向に自体が回
転して該回転により被回転体を回転せしめるものである
上記(3) 記載の回転機構。 (5) コイルが、変形状態から記憶形状への復帰または復
帰の過程でコイル長が変化するものであり、コイル長の
変化を回転変換手段を介して被回転体を回転せしめるも
のである上記(3) 記載の回転機構。 (6) 回転変換手段が、コイルと被回転体とを結ぶ牽引ワ
イヤからなり、被回転体に巻回された牽引ワイヤ部分の
巻回量がコイル長の変化に基づき変化することにより被
回転体が回転するようにしてなる上記(5) 記載の回転機
構。 (7) 内視鏡本体に回転自在に設置された被回転体、傾斜
角度が変更自在に且つ被回転体に連結設置されたミラ
ー、被回転体を回転するための回転機構、および該ミラ
ーの傾斜角度を調節するための形状記憶部材を含む角度
調節機構とからなり、且つ回転機構が上記(1) 〜(6) の
いずれかに記載のものであることを特徴とする内視鏡。 (8) 回転体が内視鏡本体の上に設置されてなる上記(7)
記載の内視鏡。 (9) 角度調節手段が、形状記憶部材にて形成された一対
のコイルである上記(7)または(8) 記載の内視鏡。 (10)ミラーと角度調節手段とが牽引ワイヤにて連結され
てなる上記(7) 〜(9) のいずれかに記載の内視鏡。
【0006】
【作用】本発明の回転機構は、基本的に形状記憶部材か
らなるされたアクチュエータと被回転体とからなり、該
アクチュエータ即ち形状記憶アクチュエータは、その変
形状態から記憶形状への復帰または復帰の過程で被回転
体を回転せしめる機能をなす。形状記憶アクチュエータ
を例えば形状記憶コイルとし、細径の形状記憶線材を使
用すれば、コイル径が数十μm〜数mmオーダーの微小
な形状記憶コイルを製造することができる。しかもかか
る微小コイルは、通常の内視鏡本体先端部の内部に組み
込むことができ、また本発明者らの多くの実験によれば
微小コイル、就中、金属製形状記憶コイルは、該先端部
などの被回転体を回転せしめるのに充分な力を保持す
る。回転機構の好ましい態様においては、一対の形状記
憶コイルを使用して両コイルを被回転体の回転を介して
互いに拮抗させるようにする。即ち、一方のコイルが変
形状態から記憶形状への復帰または復帰の過程にある間
に、他方のコイルの変形量が増大するようにする。かく
することにより、両コイルを交互に加熱および冷却する
ことにより被回転体を二方向に反転回転せしめることが
できる。本発明の内視鏡においては、被回転体に設置さ
れたミラーは、上記した本発明の回転機構により被回転
体の回転と共に回転することができ、且つ角度調節手段
によりミラーの傾斜角度を調節してそのミラー面の視野
方向をも可変となし得る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面により詳細に
説明する。図1は、本発明の回転機構の実施例の斜視
図、図2は本発明の回転機構の他の実施例の斜視図、図
3は図2の実施例の作動説明図、図4は本発明の回転機
構のさらに他の実施例の斜視図、図5は図4の実施例の
作動説明図である。また、図6は本発明の内視鏡の実施
例の斜視図、図7は本発明の内視鏡の他の実施例の斜視
図、図8は本発明の内視鏡のさらに他の実施例の一部断
面図、図9は本発明の内視鏡のさらに他の実施例の一部
断面図である。
【0008】図1において、Rは回転機構、R1は固定
棒、R2、R3は共に固定棒R1の表面に固定された固
定リング、R4は固定棒R1に挿通された回転自在のリ
ング状の被回転体、R5、R6は共に形状記憶コイルで
ある。形状記憶コイルR5は、その一端が固定リングR
2に、他端が被回転体R4にそれぞれ接続固定されてい
る。一方、形状記憶コイルR6は、その一端が固定リン
グR3に、他端が被回転体R4にそれぞれ接続固定され
ている。
【0009】形状記憶コイルR5は変形状態から自己の
記憶形状に復帰または復帰する過程で該コイルの長手方
向と交わる方向、即ち図1に示す矢印a1 の方向に自体
が回転しようとする形状回復動作を行う。一方、形状記
憶コイルR6は、変形状態から自己の記憶形状に復帰ま
たは復帰する過程で形状記憶コイルR5とは逆の方向、
即ち図1に示す矢印a2 の方向に自体が回転しようとす
る形状回復動作を行う。よって両者の形状回復動作に基
づいて、形状記憶コイルR5は、形状記憶コイルR6の
形状復帰の際に付与された変形状態から自己の記憶形状
に復帰の際に矢印a1 の方向に回転して被回転体R4を
矢印a4 の方向に回転せしめ、一方形状記憶コイルR6
は、形状記憶コイルR5の形状復帰の際に付与された変
形状態から自己の記憶形状に復帰の際に矢印a2 の方向
に回転して被回転体R4を矢印a3 の方向に反転せし
め、その際に形状記憶コイルR5に変形を付与する。
【0010】図2において、Rは回転機構、R2、R3
は共に適当な部材(図示せず)に固定された固定リン
グ、R4は適当な部材(図示せず)にて矢印a7 の方向
に回転自在に設置された円柱状の被回転体、R5、R6
は共に形状記憶コイル、R7は矢印a5 、a6 の方向へ
の変位および被回転体R4と同方向への回転が自在な円
板状の回転可動体、R8、R9は共に牽引ワイヤ、R1
0、R11は共に適当な部材(図示せず)にて固定され
た案内管である。図2の実施例では案内管R10とR1
1は、互いに離れた位置、例えば内視鏡内に存在する管
の中心軸に対して対称位置に固定されている。なおR7
は、矢印a5 、a6 の方向への変位が可能であればよ
く、必ずしも回転自在である必要はない。
【0011】形状記憶コイルR5は、その一端が固定リ
ングR2に、他端が回転可動体R7にそれぞれ接続固定
されている。一方、形状記憶コイルR6は、その一端が
固定リングR3に、他端が回転可動体R7にそれぞれ接
続固定されている。案内管R10内を挿通する牽引ワイ
ヤR8は、その一端が後記する状態にて被回転体R4の
表面に、他端が固定リングR3および形状記憶コイルR
6を経由して回転可動体R7にそれぞれ接続固定されて
いる。案内管R10よりも長尺の案内管R11内を挿通
する牽引ワイヤR9は、その一端が後記する状態にて被
回転体R4の表面に、他端が固定リングR2および形状
記憶コイルR5を経由して回転可動体R7にそれぞれ接
続固定されている。
【0012】以下図3により、図2に示す回転機構の作
動を説明する。図3〔A〕の(a)〜(e)は、いずれ
も図2における被回転体R4をA方向から見た図であ
り、図3〔B〕の(a)〜(e)は、いずれもは図2に
おける被回転体R4の拡大斜視図である。また図3
(a)は、被回転体R4をA方向から見た図3〔A〕の
最上段の図と該図に対応する図3〔B〕の最上段の図と
を示す。また図3(b)は、図3〔A〕の第二段目の図
と該図に対応する図3〔B〕の第二段目の図とを示す。
(c)〜(e)については、上記と同様に第三段目、第
四段目、第五段目の図を示す。なお図3においては、識
別し易いように牽引ワイヤR8を細線で、一方、牽引ワ
イヤR9を太線でそれぞれ示す。
【0013】つぎに牽引ワイヤR8、R9の各一端と被
回転体R4と接続固定について説明する。図2に示すよ
うに、牽引ワイヤR8の一端R81は案内管R10を出
た後に被回転体R4の表面に沿って伸びて該R4の端に
近い位置の表面上に、且つ図3〔A〕(a)上でみると
案内管R10と被回転体R4との間隔が最短となる位置
で接続固定されている。これに対して牽引ワイヤR9
は、被回転体R4の周面を螺旋状に略一回転時計回り
(A方向から見ると反時計回り)に巻きついてから、そ
の一端R91は牽引ワイヤR8の一端R81とは略反対
側の被回転体R4の表面上に接続固定されている。図3
〔A〕(a)において、牽引ワイヤR9が被回転体R4
に固定された箇所は時計の3時の位置に当たり、牽引ワ
イヤR8のそれは時計の9時の位置に当たる。
【0014】図2の実施例で用いられている形状記憶コ
イルR5、R6は、共に変形状態から自己の記憶形状へ
の復帰または復帰の過程で収縮または伸長してコイル長
を変える。即ち、図2の矢印a5 またはa6 の方向に運
動する。また両形状記憶コイルR5、R6は、変形状態
から自己の記憶形状に復帰または復帰の過程で相手コイ
ルに変形を付与する関係にあり、かくして形状記憶コイ
ルR5、R6が拮抗して収縮または伸長することによ
り、回転可動体R7が矢印a5 またはa6 の方向に移動
する。
【0015】今、図3(a)の状態からスタートして回
転可動体R7が図2の矢印a6 の方向に移動すると、牽
引ワイヤR9が牽引されて被回転体R4がA方向から見
て時計回りに回転する。これに伴って、他方の牽引ワイ
ヤR8がその一端R81を始点とし被回転体R4の周面
を螺旋状に巻き付いていく〔図3(b)〜(d)参
照〕。図3(b)〜(d)は、牽引ワイヤR9の一端R
91が、それぞれ図3〔A〕において時計の6時、9
時、12時の位置に当たる状態を示している。
【0016】牽引ワイヤR9の一端R91が、図3
〔A〕において時計の3時に当たる位置となったとき、
即ち図3〔A〕(e)上で一端R91と案内管R11と
の距離が最短となったとき、被回転体R4の回転が停止
する。この状態では牽引ワイヤR8は、被回転体R4の
周面を螺旋状に略一回転して巻き付くことになる。かく
して被回転体R4は、一回転することができる。つぎに
回転可動体R7が図2の矢印a5 の方向に移動すると、
上記と逆の運動により被回転体R4が反転し、同時に牽
引ワイヤR9が再び巻き付くことになる。
【0017】図4および図5に示す実施例において、図
5〔A〕は図4に示すA方向から見た図であり、図5
〔B〕は図4に示すB方向から見た図である。本実施例
が図2の実施例と異なる点は、両案内管R10、R1
1が互いに接触あるいは接近して設置固定されているこ
と、両牽引ワイヤR8、R9の各端R81、R91が
被回転体R4の周面上の同じ箇所で固定され、両牽引ワ
イヤR8、R9が互いに半周づつ、従って両者を合わせ
れば被回転体R4の周面を略一回転して巻きついている
ことである。なお両牽引ワイヤR8、R9として、各端
R81、R91が継ぎ目なしの一本のワイヤを用い、該
一本のワイヤのR81、R91に該当する辺りの一か所
を被回転体R4の周面上に固定してもよい。
【0018】図4に示す実施例の作動は、図2の実施例
の作動と本質的に同じであり、回転可動体R7が矢印a
6 の方向に移動すると、牽引ワイヤR9が牽引されて被
回転体R4が図4に示すA方向から見て時計回りに回転
する。これに伴って、他方の牽引ワイヤR8がその一端
R81を始点として時計回りに被回転体R4の周面を螺
旋状に巻き付いていく。このようにして、被回転体R4
を略一回転させることができる。本実施例が図2のそれ
の作動と異なる点は、本実施例では被回転体R4が一回
転する間において両牽引ワイヤR8、R9の合計巻き付
き長は常に略一周分である点である。従って、本実施例
では、両牽引ワイヤR8、R9が回転作動中に互いに干
渉することなく、円滑に被回転体R4を回転させること
ができる。
【0019】図1〜図5に示す回転機構の実施例におけ
る各被回転体R4は、各種機器中の回転所望部分、例え
ば内視鏡の回転自在の先端部に接続してそれを回転させ
ることができる。あるいは本発明の被回転体R4自体
が、かかる回転所望部分であってもよい。
【0020】形状記憶コイル用の形状記憶部材として
は、形状記憶効果が発現する条件が与えられれば形状回
復により記憶形状に復帰し得るものであってもよく、ま
た形状記憶コイルが原形状、即ち記憶形状のままで使用
されて原形状から変形され、さらに原形状に復帰作動を
行い得るものであってもよい。形状記憶コイルの原形状
への復帰作動は、伸張、収縮、右回転、左回転などであ
るが、かかる復帰作動は形状記憶コイルの使用目的に応
じて適宜選択すればよい。
【0021】形状記憶部材は、上記形状記憶効果を示す
ものならば、形状記憶合金であっても形状記憶ポリマー
であってもよいが、形状記憶部材自体への通電による加
熱が可能であることや、発生力が大きいことから、形状
記憶合金が特に好ましい。
【0022】形状記憶合金としては、Ti−Ni系、銅
系、ステンレス系の合金が好ましく、Ti−Ni系合
金、Ti−Ni−Cu系合金、Ti−Ni−Fe系合
金、Ni−Al系合金、Ag−Cd系合金、Au−Cd
系合金、Cu−Al−Ni系合金、Cu−Zn−Al系
合金、In−Tl系合金、In−Cd系合金などが挙げ
られる。一般的には、強度、耐食性や信頼性の点では、
Ti−Ni系のものが優れており、加工性や経済性の点
では銅系のものが優れている。
【0023】図1〜図5においては、いずれも一対の形
状記憶コイルを使用して両者を拮抗作動させる実施例の
みを示したが、本発明においては一つの形状記憶コイル
を用いても上記実施例と同じ原理で被回転体R4を回転
させることができる。その場合、形状記憶コイルとして
変態と逆変態の二方向に形状回復する二方向形状記憶部
材からなるものを用いるとよい。また本発明の被回転体
R4が、一方向の回転でよい場合には、図1、図2など
で用いた形状記憶コイルの一つと、必要に応じて図2〜
図5に説明した回転変換手段とを用いればよい。
【0024】形状記憶コイルは、使用時における外部の
温度変化によって作動させ得る場合もあるが、一般的に
は別途設けた加熱手段により形状記憶効果を発現させる
ことが好ましい。加熱手段は限定せず、例えば形状記憶
コイルの素線に沿って設けた線状の熱源による加熱や形
状記憶合金自体への直接通電などが挙げられる。
【0025】上記の線状熱源としては、自体が発熱体で
あってもよく、また自体は発熱能力のない熱伝導体であ
ってもよい。発熱体としては、電熱線などの電源の入力
と切断とにより温度上昇並びに降下が自在な素子が制御
性の観点から好適である。熱伝導体としては、熱伝導性
の良好な銀、銅、アルミニウム、鉄、タングステン、ス
テンレス鋼等の金属線が好ましい。熱伝導体は、加熱手
段や冷却手段に接続されることで、加熱、冷却の両制御
が可能である。外部から熱伝導体の傍まで布設された光
ファイバからレーザ光を熱伝導体に照射し、この照射に
より該熱伝導体を加熱する方法も挙げられる。
【0026】回転可動体R7の材質について特に制限は
なく、有機高分子材料や金属などであってよい。なお形
状記憶コイルを通電加熱する場合、該回転可動体R7を
形状記憶コイルR5とR6との共通ターミナルとして利
用すると好都合であるので、かかる観点からそれを導電
性材、特に溶接の可能な導電性金属にて形成して電源か
らのリード線をそれに溶接できるようにしておくことが
好ましい。
【0027】牽引ワイヤR8、R9の被回転体R4や回
転可動体R7への接続固定は、直接的な固定、間接的な
固定のいずれであってもよく、ボルトなど固定用の機械
要素を用いた固定、互いに溶着された固定、リンク状の
結合による固定、種々の連結部品を介して連結された固
定などが挙げられる。特に牽引ワイヤにステンレス製の
ワイヤを用いてレーザ溶接にて固定する方法は、容易で
かつ高い接合強度が得られるので好ましい。
【0028】牽引ワイヤR8、R9などの牽引ワイヤ
は、弾性伸びが少なく且つ必要な牽引量を適正に他端側
に伝え、回転させるために必要な力に耐え得るものであ
ればよいが、省スペースの点からは細くて強いものが好
ましく、また、クリープの少ないものや、使用目的の環
境に対して耐食性を有するものがより好ましい。このよ
うな牽引ワイヤとしては、ステンレス、タングステンな
どの金属製の極細線などが好ましいものとして挙げられ
る。また、牽引ワイヤの構造は、単糸であっても複数の
素線が集合してなるものであってもよい。
【0029】以下に、本発明の回転機構を採用した内視
鏡の実施例について説明する。図6および図7に示す内
視鏡の実施例においては、図1に示した回転機構の実施
例が、図8では図2、3に示した回転機構の実施例が、
また図9では図4、5に示した回転機構の実施例がそれ
ぞれ採用されている。
【0030】図6において、1は内視鏡本体、2は内視
鏡本体1の上に設置された回転体の一実施態様たる筒
体、3は筒体2の先端部内に設置されたミラー、Rは筒
体2を内視鏡本体1の廻りに回転させるための回転機
構、5はミラー3の傾斜角度を調節するための形状記憶
部材からなるアクチュエータ、6は牽引ワイヤ、7はバ
イアスバネである。
【0031】筒体2は、その一端が内視鏡本体1上で回
転可能なリング状の被回転体R4に固定されている。ミ
ラー3は、その一端縁が図示する通り、筒体2の先端部
内壁に固定された回転軸22の廻りに回転自在に設置さ
れており、またその他端縁に近い部位の略中央において
牽引ワイヤ6と連結されている。さらにミラー3は、ま
た牽引ワイヤ6との該連結部位の裏面においてバイアス
バネ7の一端と連結されており、該バイアスバネ7の他
端は、筒体2の内壁に固定されている。24は、筒体2
の先端を切り欠いて形成した観察窓である。
【0032】回転機構Rは、実施例1と同じものであ
り、前記の被回転体R4、一対の形状記憶コイルR5と
R6、および内視鏡本体1上に固定された固定リングR
2とR3とからなる。形状記憶コイルR5は、その一端
は固定リングR2に、その他端は被回転体R4に固定さ
れており、形状記憶コイルR6は、その一端は固定リン
グR3に、その他端は被回転体R4に固定されている。
回転機構Rは、前記した機構により被回転体R4を内視
鏡本体1上で左右に回転させる機能を有し、また被回転
体R4の回転により筒体2も内視鏡本体1上で左右に回
転させられる。
【0033】アクチュエータ5は、形状記憶部材にて構
成された一対のコイル51と52、および内視鏡本体1
上で回転可動自在に設置された可動リング53、54、
および55とからなっている。このうち可動リング53
と54とは、それぞれの最外側面が筒体2の内壁に固定
されている。よって可動リング55のみが内視鏡本体に
対しても筒体2に対しても相対変位できる。コイル51
は、その一端は可動リング53に、その他端は可動リン
グ55に固定されており、コイル52は、その一端は可
動リング54に、その他端は可動リング55に固定され
ている。したがってアクチュエータ5の全体は、筒体2
と共に内視鏡本体1上で回転できるようになっている。
また一端がミラー3に連結されている牽引ワイヤ6は、
可動リング54に設けた貫通孔を経由して可動リング5
5に到り、そこにおいてその他端が可動リング55に連
結されている。
【0034】アクチュエータ5は、回転機構Rについて
の前記実施例2における形状記憶コイルR5とR6との
拮抗作用と同じ拮抗作用により可動リング55を内視鏡
本体1上でその長手方向に前後動させる機能を有する。
即ち、コイル51は、コイル52の形状復帰の際に付与
された変形状態から自己の記憶形状に復帰または復帰の
過程で可動リング55を一方向に変位させるように形状
記憶しており、一方コイル52は、コイル51の形状復
帰の際に付与された変形状態から自己の記憶形状に復帰
または復帰の過程でコイル51に変形を付与しつつ可動
リング55を逆方向に変位させる。
【0035】上記した構成により回転機構Rを作動して
被回転体R4を左右のどちらかに回転させると、それに
固定された筒体2が、また筒体2に固定されたアクチュ
エータ5やミラー3が回転する。一方、アクチュエータ
5を作動して可動リング55を前後のどちらかに変位さ
せると、牽引ワイヤ6を介してミラー3の傾斜角度が変
わる。なお本発明において、ミラー3を内視鏡本体1の
長手方向と平行となるように立ててミラー3が内視鏡本
体中のライトガイドの導光口を遮光しないようにする
と、内視鏡本体1の前方の観察も可能となる。
【0036】図7の実施例は、それが図6と大きく相違
する点は、回転機構Rとアクチュエータ5との設置位置
を入れ換えて回転機構Rをミラー3に近づけ、且つ筒体
2の長さを短くしたことである。それら以外の相違点を
挙げると、アクチュエータ5は、内視鏡本体1に固定さ
れた固定リング56、57、可動リング55、および一
対のコイル51と52とからなっていること、回転機構
Rの固定リングR2はアクチュエータ5の固定リング5
7と同じ物であること、アクチュエータ5の全体は内視
鏡本体1に対して非回転性であって且つ可動リング55
がミラー3から離れた位置にあるので牽引ワイヤ6の長
さが長くなっていること、この長くなることにより回転
機構Rの被回転体R4の回転に基づき牽引ワイヤ6が左
右方向に移動するので被回転体R4に牽引ワイヤ6が貫
通するための円弧状の広幅貫通孔23が設けられている
こと、および牽引ワイヤ6の円滑な動きが阻害されない
ように可動リング55の直径を大きくして牽引ワイヤ6
が固定リングR2、R3、形状記憶コイル52、R5、
R6などに接触しないようにしたこと、などである。図
7の実施例は、図6の実施例と異なってアクチュエータ
5を作動させることなく回転機構Rのみを作動させて筒
体2を回転したとき、牽引ワイヤ6が左右の方向に移動
し、この結果ミラー3の傾斜角度が多少変化する問題が
ある。しかしその傾斜角度変化は実際上僅かであり、必
要に応じてアクチュエータ5を作動させて傾斜角度を修
正することができる。
【0037】図8において、1は内視鏡本体、2は内視
鏡本体1の上に設置された回転体の一実施態様たる筒
体、Rは筒体2を内視鏡本体1の廻りに回転させるため
の回転機構、8はポリイミド等からなる外被チューブ、
9は外被チューブ8内に固定されたポリイミド等からな
るチューブである。回転機構Rは、内視鏡本体1上に固
定された固定円筒R2とR3、内視鏡本体1上に回転自
在に設置された被回転体R4、形状記憶コイルR5とR
6、内視鏡本体1上で長手方向の変位と回転とが自在な
円板状の回転可動体R7、牽引ワイヤR8とR9、案内
管R10とR11とからなる。同図では、図6や図7で
示したミラー3、ミラー3の傾斜角度を調節するための
形状記憶部材からなるアクチュエータ5、牽引ワイヤ
6、およびバイアスバネ7などは、それらの図と同じで
あるので、図示は省略している。
【0038】内視鏡本体1は、回転機構Rを貫通して図
の両端に延在している。案内管R10とR11とは、互
いに内視鏡本体1を中心として対向する位置に存在して
共にチューブ9の外壁上に接着固定されている。被回転
体R4は、外被チューブ8の内径よりやや小さい外径を
有する大径部R41と小径部R42とが一体となった構
造を有し、筒体2はその先端部が大径部R41の面に没
入する状態にて被回転体R4に固定されている。被回転
体R4は、図2および図3で説明した作動により回転
し、その回転により筒体2が回転する。
【0039】図9に示す実施例は、図8に示す実施例と
は回転機構Rとして図2に示すものに代えて、図4に示
すものを用いた点においてのみが異なり、その他の部分
は図8と同じである。案内管R10とR11とは互いに
同じ位置に並設されており、牽引ワイヤR9(図9では
図示されない)は被回転体R4の小径部R42の周上
で、牽引ワイヤR8の裏面に位置している。被回転体R
4は、図4および図5で説明した作動により回転し、そ
の回転により筒体2が回転する。
【0040】
【発明の効果】本発明の回転機構は、外径が数十μm〜
数mmオーダの種々のサイズにて製作が可能である。そ
のうちの数十μmの微小サイズの回転機構は、内視鏡の
先端部などの人体内などの狭隘な部位に挿入して使用さ
れる機器に設置し得て、しかも外部からの操作によりそ
れを作動させることができる。一方、本発明の内視鏡
は、外部からの簡単な操作により360度の角度でしか
も前後方向に広視野の側視のみならず、内視鏡本体の前
方の観察も可能となる。従って人体内や機器内などの内
部を広角で観察するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転機構の実施例の斜視図である。
【図2】本発明の回転機構の他の実施例の斜視図であ
る。
【図3】図2の実施例の作動説明図である。
【図4】本発明の回転機構のさらに他の実施例の斜視図
である。
【図5】図4の実施例の作動説明図である。
【図6】本発明の内視鏡の実施例の斜視図である。
【図7】本発明の内視鏡の他の実施例の斜視図である。
【図8】本発明の内視鏡のさらに他の実施例の一部断面
図である。
【図9】本発明の内視鏡のさらに他の実施例の一部断面
図である。
【符号の説明】
R 回転機構 R1 固定棒 R2、R3 固定リング R4 被回転体 R5、R6 形状記憶コイル R7 回転可動体 R8、R9 牽引ワイヤ R10、R11 案内管 1 内視鏡本体 2 回転体の一実施態様たる筒体 3 ミラー 5 ミラー3の傾斜角度を調節するための
アクチュエータ 6 牽引ワイヤ 7 バイアスバネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 重雄 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 伊藤 弘孝 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状記憶部材からなるアクチュエータと
    被回転体とからなり、アクチュエータが変形状態から記
    憶形状への復帰または復帰の過程で被回転体を回転せし
    めるようにしてなることを特徴とする回転機構。
  2. 【請求項2】 形状記憶部材にて形成された一対のアク
    チュエータと被回転体とからなり、一方のアクチュエー
    タは変形状態から記憶形状への復帰または復帰の過程で
    被回転体を一方向に回転せしめると共に該回転により他
    方のアクチュエータに変形を付与し、他方のアクチュエ
    ータは変形状態から記憶形状への復帰または復帰の過程
    で被回転体を他方向に回転せしめると共に該回転により
    一方のアクチュエータに変形を付与するようにしてなる
    ことを特徴とする回転機構。
  3. 【請求項3】 アクチュエータが、コイルである請求項
    1または2記載の回転機構。
  4. 【請求項4】 コイルが、変形状態から記憶形状への復
    帰または復帰の過程で該コイルの長手方向と交わる方向
    に自体が回転して該回転により被回転体を回転せしめる
    ものである請求項3記載の回転機構。
  5. 【請求項5】 コイルが、変形状態から記憶形状への復
    帰または復帰の過程でコイル長が変化するものであり、
    コイル長の変化を回転変換手段を介して被回転体を回転
    せしめるものである請求項3記載の回転機構。
  6. 【請求項6】 回転変換手段が、コイルと被回転体とを
    結ぶ牽引ワイヤからなり、被回転体に巻回された牽引ワ
    イヤ部分の巻回量がコイル長の変化に基づき変化するこ
    とにより被回転体が回転するようにしてなる請求項5記
    載の回転機構。
  7. 【請求項7】 内視鏡本体に回転自在に設置された被回
    転体、傾斜角度が変更自在に且つ被回転体に連結設置さ
    れたミラー、被回転体を回転するための回転機構、およ
    び該ミラーの傾斜角度を調節するための形状記憶部材を
    含む角度調節機構とからなり、且つ回転機構が請求項1
    〜6のいずれかに記載のものであることを特徴とする内
    視鏡。
  8. 【請求項8】 回転体が内視鏡本体の上に設置されてな
    る請求項7記載の内視鏡。
  9. 【請求項9】 角度調節手段が、形状記憶部材にて形成
    された一対のコイルである請求項7または8記載の内視
    鏡。
  10. 【請求項10】 ミラーと角度調節手段とが牽引ワイヤ
    にて連結されてなる請求項7〜9のいずれかに記載の内
    視鏡。
JP14681997A 1996-06-05 1997-06-04 回転機構およびそれを用いた内視鏡 Pending JPH1068893A (ja)

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JP14681997A JPH1068893A (ja) 1996-06-05 1997-06-04 回転機構およびそれを用いた内視鏡

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JP8-143272 1996-06-05
JP14327296 1996-06-05
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011055750A1 (ja) * 2009-11-09 2011-05-12 株式会社キッツ 回転アクチュエータ
CN113116276A (zh) * 2021-04-23 2021-07-16 上海大学 一种多角度观察手术操作的医用内窥镜

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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