JPH1070787A - 信号補正装置、信号補正方法、信号補正装置の係数調整装置および係数調整方法 - Google Patents
信号補正装置、信号補正方法、信号補正装置の係数調整装置および係数調整方法Info
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- JPH1070787A JPH1070787A JP22412396A JP22412396A JPH1070787A JP H1070787 A JPH1070787 A JP H1070787A JP 22412396 A JP22412396 A JP 22412396A JP 22412396 A JP22412396 A JP 22412396A JP H1070787 A JPH1070787 A JP H1070787A
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Abstract
の補正を、容易かつ迅速確実に行なうことができる信号
補正装置等を提供する。 【解決手段】 信号補正装置12は、統合伝送系10の
特性が所定の目標特性に近づくよう、入力信号uを補正
して伝送系14に与える。変位フィルタ16は、目標特
性に基づいて決定されたフィルタ係数を用いて、入力信
号uに基づいて、仮想変位xを予測する。補正係数決定
部18は、仮想変位xに基づいて、補正フィルタ22の
フィルタ係数の一部を決定する。補正係数決定部18
は、仮想変位xに基づいて、振幅調整部24の振幅調整
係数をも決定する。補正フィルタ22は、帰還路を有す
る2次以上のデジタルフィルタにより構成されており、
決定されたフィルタ係数を用いて、入力信号uを補正す
る。振幅調整部24は、決定された振幅調整係数を用い
て、信号の振幅を調整する。補正フィルタ22および振
幅調整部24が、信号補正手段20に該当する。
Description
信号補正方法、信号補正装置の係数調整装置および係数
調整方法に関し、特に信号補正装置と伝送系とを統合し
た統合伝送系の特性が所定の目標特性に近づくよう、入
力信号を補正して伝送系に与える技術に関する。
られる。図23に、動電型スピーカ2の断面構成を示
す。楽音信号に基づく駆動電流がボイスコイル4に与え
られると、ボイスコイル4は駆動電流に比例した電磁力
を、マグネット6から受ける。このため、楽音信号にし
たがってボイスコイル4に接続されたスピーカ振動板8
がx方向に振動し、楽音が再生される。この場合、再生
音圧は、ボイスコイル4(スピーカ振動板8)の加速
度、およびボイスコイル4(スピーカ振動板8)の移動
に伴って排除される空気の体積に依存している。したが
って、同じスピーカであれば、再生音圧は、ボイスコイ
ル4の加速度および振幅に、ほぼ依存することになる。
すなわち、ボイスコイル4の加速度および振幅が大きい
ほど再生音圧は大きく、ボイスコイル4の加速度および
振幅が小さいほど再生音圧は小さい。
波数が動電型スピーカ2の最低共振周波数f0より低く
なるにつれ、ボイスコイル4の加速度が小さくなる傾向
がある。つまり、動電型スピーカ2は、楽音信号のレベ
ルが同じであれば、低音域の再生音圧が小さくなるとい
う欠点があった。
点を克服するため、従来のスピーカシステムにおいて
は、例えば、最低共振周波数f0以下の周波数につい
て、予め楽音信号のレベルを拡大する処理(ブースト)
を行なうよう構成していた。このように構成すること
で、低音域におけるボイスコイルの振幅を大きくするこ
とができ、低音域の再生音圧の減少を緩和することがで
きる。
来のスピーカシステムには、次のような問題があった。
ボイスコイル4の振幅が大きくなると、動電型スピーカ
2の機械的制約等に起因してボイスコイル4の動きが制
限され、この結果、再生楽音に歪が生ずる。すなわち、
入力された楽音信号にはなかった高調波成分が重畳され
て再生楽音に現れることになる。これが非線形歪であ
る。図25に示すように、特に最低共振周波数f0より
やや低い周波数域において、2次高調波、3次高調波が
大きく現れていることがわかる。
8eの排除空気体積の非線形性により、たとえボイスコ
イル4の動きが無歪であっても、放射音圧に非線形歪が
あらわれる。
ドフォワード方式で補正して歪を減少させる方法が、ド
イツ国公開公報 DE 4111884 A1、米国特許 5438625に開
示されている。この方法は、スピーカ等変換器の動電変
換原理に基づき、各シールスモールパラメータ(後述)
の非線形歪を合成させる方法を採っている。したがっ
て、補正原理の物理的な理解が比較的容易である。しか
し、実際の補正アルゴリズムは非常に複雑で、その調整
方法も複雑である。さらに、シールスモールパラメータ
そのものを補正計算に用いるために、非常に大きな係数
や小さな係数を混用しなければならず、固定小数点演算
を行なうDSP(Digital Signal Processor)を用いて
高速処理を行なうのに不便である。このため、演算処理
の効率が悪く、演算精度の低下を招くおそれがある。
し、スピーカなど非線形性を有する伝送系の特性の補正
を、容易かつ迅速確実に行なうことができる信号補正装
置、信号補正方法、信号補正装置の係数調整装置および
係数調整方法を提供することを目的とする。
は、信号補正装置と伝送系とを統合した統合伝送系の特
性が所定の目標特性に近づくよう、入力信号を補正して
伝送系に与える信号補正装置であって、帰還路を有する
2次以上のデジタルフィルタにより構成された補正フィ
ルタを備えた信号補正手段、統合伝送系の状態を表わす
所定の仮想物理量を、入力信号に基づいて予測する仮想
物理量予測手段、予測された仮想物理量に基づいて、前
記補正フィルタのフィルタ係数の少なくとも一部を決定
する補正係数決定手段、を備え、前記補正フィルタは、
決定されたフィルタ係数を用いて、入力信号を補正する
ことを特徴とする。
号補正装置において、前記信号補正手段は、信号の振幅
を調整する振幅調整部をさらに備え、前記補正係数決定
手段は、前記予測された仮想物理量に基づいて、前記振
幅調整部の振幅調整係数をも決定し、前記振幅調整部
は、決定された振幅調整係数を用いて、前記補正フィル
タによる補正前の信号または当該補正後の信号の振幅を
調整することを特徴とする。
し請求項2のいずれかの信号補正装置において、前記仮
想物理量予測手段は、帰還路を有する2次以上のデジタ
ルフィルタにより構成された仮想物理量フィルタを備
え、前記仮想物理量フィルタは、前記統合伝送系の目標
特性に基づいて決定されたフィルタ係数を用いて、入力
信号に基づいて仮想物理量を予測することを特徴とす
る。
号補正装置において、前記補正フィルタは、帰還路を含
み信号処理の上流部分に該当する巡回部と、帰還路を含
まず信号処理の下流部分に該当する非巡回部とを備え、
仮想物理量フィルタは、帰還路を含む巡回部と、帰還路
を含まない非巡回部とを備え、補正フィルタの巡回部の
フィルタ係数は、仮想物理量フィルタの巡回部のフィル
タ係数と同一であり、補正フィルタの非巡回部のフィル
タ係数は、前記仮想物理量に基づいて決定されたフィル
タ係数であることを特徴とする。
号補正装置において、前記補正フィルタの非巡回部のフ
ィルタ係数は、前記仮想物理量に依存して変化しない線
形フィルタ係数と、前記仮想物理量に依存して変化する
非線形フィルタ係数との和で表現し得ることを特徴とす
る。
号補正装置において、前記伝送系は、前記信号補正装置
の補正出力をアナログ信号に変換するとともに変換出力
を増幅する駆動系と、当該増幅出力に基づいて駆動され
る動電型スピーカとを備え、前記統合伝送系の目標特性
は、目標とすべきシールスモールパラメータで表わされ
る統合伝送系の特性を含む特性であり、前記仮想物理量
は、前記統合伝送系が目標特性を有すると仮定した場合
計算される動電型スピーカのボイスコイルの仮想変位で
あり、前記仮想物理量フィルタは、前記駆動系の増幅ゲ
インをも考慮して仮想変位を予測する変位フィルタであ
り、前記補正フィルタおよび変位フィルタは、ともに、
2次のIIR(無限インパルス応答)型フィルタである
ことを特徴とする。
号補正装置において、前記増幅器は、電圧出力型増幅器
であり、前記補正フィルタの非巡回部の3つの非線形フ
ィルタ係数を c(x):無遅延非線形フィルタ係数 d(x):1次遅延非線形フィルタ係数 e(x):2次遅延非線形フィルタ係数 としたとき、 c(x)+e(x)=d(x) の関係を満たすことを特徴とする。
号補正装置において、前記増幅器は、電流出力型増幅器
であり、前記補正フィルタの非巡回部の3つの非線形フ
ィルタ係数を c(x):無遅延非線形フィルタ係数 d(x):1次遅延非線形フィルタ係数 e(x):2次遅延非線形フィルタ係数 としたとき、 c(x)=e(x) =d(x)/2 の関係を満たすことを特徴とする。
号補正装置において、前記補正フィルタの非巡回部の3
つの非線形フィルタ係数のうち2次遅延非線形フィルタ
係数をe(x)としたとき、 e(x)=0 となることを特徴とする。
信号補正装置において、前記目標とすべきシールスモー
ルパラメータで表わされる統合伝送系の特性は、低レベ
ル入力信号時における前記伝送系のシールスモールパラ
メータで表わされる特性そのものであることを特徴とす
る。
信号補正装置において、前記目標とすべきシールスモー
ルパラメータで表わされる統合伝送系の特性は、低レベ
ル入力信号時における前記伝送系のシールスモールパラ
メータで表わされる特性に所望の修正を加えた特性であ
ることを特徴とする。
信号補正装置において、前記動電型スピーカのボイスコ
イルの変位に依存して変化する力係数およびスティフネ
スに起因する伝送系の非線形性を緩和することを特徴と
する。
信号補正装置において、前記動電型スピーカのボイスコ
イルの変位に依存して変化する動電型スピーカのエッジ
の排除空気体積に起因する伝送系の非線形性を緩和する
ことを特徴とする。
む統合伝送系の特性が所定の目標特性に近づくよう、入
力信号を補正して伝送系に与える信号補正方法であっ
て、帰還路を有する2次以上のデジタルフィルタにより
構成された補正フィルタを用意し、統合伝送系の状態を
表わす所定の仮想物理量を、入力信号に基づいて予測
し、予測された仮想物理量に基づいて、前記補正フィル
タのフィルタ係数の少なくとも一部を決定し、前記補正
フィルタは、決定されたフィルタ係数を用いて、入力信
号を補正することを特徴とする。
は、請求項1ないし請求項13のいずれかの信号補正装
置または請求項14の信号補正方法における各係数を調
整するための係数調整装置であって、前記統合伝送系に
与える参照信号を生成する参照信号生成手段、与えられ
た参照信号に対応する統合伝送系の応答信号を測定する
応答信号測定手段、参照信号および応答信号に基づい
て、統合伝送系の特性が所定の目標特性に近づくよう、
前記各係数を調整する調整制御手段、を備えたことを特
徴とする。
は、請求項15の信号補正装置の係数調整装置におい
て、前記調整制御手段は、与えられた参照信号に対応す
る統合伝送系の応答信号の各高調波歪または混変調歪が
減少するよう、前記補正フィルタの非巡回部の非線形フ
ィルタ係数に関する係数を調整することを特徴とする。
は、請求項1ないし請求項13のいずれかの信号補正装
置または請求項14の信号補正方法における各係数を調
整するための係数調整方法であって、前記統合伝送系に
与える参照信号を生成し、与えられた参照信号に対応す
る統合伝送系の応答信号を測定し、参照信号および応答
信号に基づいて、統合伝送系の特性が所定の目標特性に
近づくよう、前記各係数を調整することを特徴とする。
実行可能なプログラムを記憶したコンピュータ可読の記
憶媒体であって、前記プログラムは、請求項1ないし請
求項17のいずれかの装置または方法を実現するもので
あることを特徴とする。
する。
信号補正装置と、補正された信号が伝送される伝送系と
を統合した系をいう。
ータ」とは、スピーカの集中定数モデルのパラメータを
いう。実施形態では、最低共振周波数f0、f0’、共
振の鋭さQ0、Q0’等が該当する。
る特性をいう。特性には、シールスモールパラメータで
表わされる特性を含む。
変化する統合伝送系の状態を表わす所定の物理量であっ
て、統合伝送系が目標特性を有すると仮定した場合の仮
想の物理量をいう。実施形態では、ボイスコイル4の仮
想変位xが該当する。
特性を変えるために、入力信号にデジタル信号処理を施
して出力信号を得るデジタル信号処理回路をいう。実施
形態では、補正フィルタ、変位フィルタ(いずれも2次
IIRフィルタ)が該当する。
において、信号の周波数特性を変えるために与えられる
係数をいう。実施形態では、B1、hx0、C(x)等
が該当する。なお、C(x)を構成する要素のうち、c
0を線形フィルタ係数といい、c(x)を非線形フィル
タ係数という。非線形フィルタ係数c(x)の係数c
1、c2等を非線形係数という。
4の信号補正方法は、帰還路を有する2次以上のデジタ
ルフィルタにより構成された補正フィルタを用意し、予
測された仮想物理量に基づいて前記補正フィルタのフィ
ルタ係数の少なくとも一部を決定し、補正フィルタは決
定されたフィルタ係数を用いて入力信号を補正すること
を特徴とする。
ジタルフィルタを用いることで、信号処理のアルゴリズ
ムを規格化・単純化することができる。また、各係数の
調整も容易になる。さらに、スピーカのシールスモール
パラメータ等をそのまま補正計算に用いるのではなく、
ある程度規格化されたフィルタ係数を用いるため、各係
数値を所定範囲内に納めることができる。このため、固
定小数点演算を行なうDSPを用いて高速処理を行なう
のに都合がよい。また、各係数値の範囲を調整するため
の演算を省略することができるから演算処理の効率が低
下することもなく、演算精度の低下を招くおそれもな
い。すなわち、非線形性を有する伝送系の特性の補正
を、容易かつ迅速確実に行なうことができる。
調整する振幅調整部をさらに備え、予測された仮想物理
量に基づいて振幅調整部の振幅調整係数をも決定し、決
定された振幅調整係数を用いて、補正フィルタによる補
正前の信号または当該補正後の信号の振幅を調整するこ
とを特徴とする。したがって、伝送系の物理モデルとの
対応がつけやすい。すなわち、伝送系の特性の補正を、
さらに容易に行なうことができる。
測手段が、帰還路を有する2次以上のデジタルフィルタ
により構成された仮想物理量フィルタを備えたことを特
徴とする。したがって、信号補正手段とともに仮想物理
量予測手段にもデジタルフィルタを用いることにより、
信号処理のアルゴリズムを、より規格化・単純化するこ
とができる。すなわち、非線形性を有する伝送系の特性
の補正を、より容易かつ迅速確実に行なうことができ
る。
は、補正フィルタおよび仮想物理量フィルタが、とも
に、巡回部と非巡回部とを備え、補正フィルタの巡回部
のフィルタ係数は、仮想物理量フィルタの巡回部のフィ
ルタ係数と同一であることを特徴とする。したがって、
補正フィルタと仮想物理量フィルタとで巡回部を共用す
ることができ、信号処理のアルゴリズムを、さらに規格
化・単純化することができる。
型スピーカを備え、仮想物理量が動電型スピーカのボイ
スコイルの仮想変位であることを特徴とする。したがっ
て、変位に依存する非線形歪の大きい導電型スピーカの
特性の補正を、容易かつ迅速確実に行なうことができ
る。
出力型増幅器であり、補正フィルタの非巡回部の3つの
非線形フィルタ係数が、 c(x)+e(x)=d(x) の関係を満たすことを特徴とする。したがって、S−Z
変換において双一次変換を用いることで、3つの非線形
フィルタ係数のうち2つの非線形フィルタ係数を決定す
れば、他のひとつの非線形フィルタ係数が自動的に決定
されるよう構成することができる。すなわち、補正フィ
ルタを2次のIIR型フィルタで構成した場合における
信号処理のアルゴリズムを、さらに単純化することがで
きる。
出力型増幅器であり、補正フィルタの非巡回部の3つの
非線形フィルタ係数が、 c(x)=e(x) =d(x)/2 の関係を満たすことを特徴とする。したがって、S−Z
変換において双一次変換を用いることで、3つの非線形
フィルタ係数のうちひとつの非線形フィルタ係数を決定
すれば、他の2つの非線形フィルタ係数が自動的に決定
されるよう構成することができる。すなわち、補正フィ
ルタを2次のIIR型フィルタで構成した場合における
信号処理のアルゴリズムを、さらに単純化することがで
きる。
の非巡回部の3つの非線形フィルタ係数のうち2次遅延
非線形フィルタ係数e(x)が、 e(x)=0 となることを特徴とする。したがって、S−Z変換にお
いて後進差分近似変換を用いることで、非線形フィルタ
係数のうち2次遅延非線形フィルタ係数e(x)の決定
が不要になるよう構成することができる。すなわち、補
正フィルタを2次のIIR型フィルタで構成した場合に
おける信号処理のアルゴリズムを、さらに単純化するこ
とができる。
きシールスモールパラメータで表わされる統合伝送系の
特性は、低レベル入力信号時における伝送系のシールス
モールパラメータで表わされる特性そのものであること
を特徴とする。したがって、実際のスピーカの線形特性
をそのまま生かしつつ、スピーカの非線形歪を軽減する
ことができる。
きシールスモールパラメータで表わされる統合伝送系の
特性は、低レベル入力信号時における伝送系のシールス
モールパラメータで表わされる特性に所望の修正を加え
た特性であることを特徴とする。したがって、スピーカ
の非線形歪を軽減することができると同時に、スピーカ
の線形特性を所望の値に補正することができる。
ーカのボイスコイルの変位に依存して変化する力係数お
よびスティフネスに起因する伝送系の非線形性を緩和す
ることを特徴とする。したがって、動電型スピーカに生
ずる可能性の高い非線形歪を軽減することができる。
ーカのボイスコイルの変位に依存して変化する動電型ス
ピーカのエッジの排除空気体積に起因する伝送系の非線
形性を緩和することを特徴とする。したがって、実効振
動面積全体に占めるエッジ部面積の比率が比較的高い小
型スピーカに適用した場合、非線形歪の軽減に高い効果
を得ることができる。
および請求項17の信号補正装置の係数調整方法は、与
えられた参照信号に対応する統合伝送系の応答信号を測
定し、参照信号および応答信号に基づいて、統合伝送系
の特性が所定の目標特性に近づくよう、各係数を調整す
ることを特徴とする。したがって、自動的に各係数を調
整することができる。すなわち、各係数の調整を容易に
行なうことができる。
は、与えられた参照信号に対応する統合伝送系の応答信
号の各高調波歪または混変調歪が減少するよう、補正フ
ィルタの非巡回部の非線形フィルタ係数に関する係数を
調整することを特徴とする。したがって、当該係数のう
ち、各高調波または各混変調波に関係する成分に着目し
て各高調波ごとに順次調整を行なうよう構成すること
で、より容易に当該各係数の調整を行なうことができ
る。
実行可能なプログラムを記憶したコンピュータ可読の記
憶媒体であって、当該プログラムは、信号補正装置、信
号補正方法、信号補正装置の係数調整装置、係数調整方
法のいずれかの装置または方法を実現するものであるこ
とを特徴とする。したがって、コンピュータに使用する
ことにより、非線形性を有する伝送系の特性の補正や各
係数の調整を、より容易かつ迅速確実に行なうことがで
きる。
を含む統合伝送系10のブロック図を示す。統合伝送系
10は、信号補正装置12と伝送系14とを統合した系
である。
性が所定の目標特性に近づくよう、入力信号である入力
信号uを補正して伝送系14に与える。目標特性とし
て、目標とすべきシールスモールパラメータで表わされ
る統合伝送系10の特性が与えられる。上記信号補正装
置12は、仮想物理量予測手段(仮想物理量フィルタ)
である変位フィルタ16、補正係数決定手段である補正
係数決定部18、信号補正手段20、を備えている。信
号補正手段20は、補正フィルタ22、振幅調整部24
を備えている。
以上のデジタルフィルタにより構成されており、統合伝
送系10の目標特性に基づいて決定されたフィルタ係数
を用いて、入力信号uに基づいて仮想変位xを予測す
る。
位xに基づいて、補正フィルタ22のフィルタ係数の少
なくとも一部を決定する。また、補正係数決定部18
は、予測された仮想変位xに基づいて、振幅調整部24
の振幅調整係数をも決定する。
以上のデジタルフィルタにより構成されており、決定さ
れたフィルタ係数を用いて、入力信号uを補正する。
数を用いて、補正フィルタ22による補正前の信号また
は当該補正後の信号の振幅を調整する。
16は、ともに、帰還路を含み信号処理の上流部分に該
当する巡回部22aと、帰還路を含まず信号処理の下流
部分に該当する非巡回部22b、16bとを備えてお
り、補正フィルタ22の巡回部22aのフィルタ係数
は、変位フィルタ16の巡回部22aのフィルタ係数と
同一である。この実施形態においては、補正フィルタ2
2と変位フィルタ16とで、巡回部22aを共用してい
る。上記補正フィルタ22および変位フィルタ16は、
ともに、2次のIIR型フィルタである。
ルタ係数は、仮想変位xに基づいて決定されたフィルタ
係数であり、後述するように、仮想変位xに依存しない
線形フィルタ係数と、仮想変位xに依存して変化する非
線形フィルタ係数との和で表現し得る。
(Digital Signal Processor)30を用いて実現した場
合における、統合伝送系10のハードウェア構成の一例
を示す。DSP30は高速演算を行なうマイクロプロセ
ッサであり、内部メモリ(図示せず)を備えている。内
部メモリにはプログラム、各係数などが記憶されてい
る。DSP30は内部メモリ記憶されたプログラムに従
って、入力信号uに対して信号補正処理を実行し、補正
出力である補正出力信号uLを得る。
が電圧出力型の場合、入力信号uおよび補正出力信号u
Lは、アナログ信号における電圧に等価である。なお、
後述するように、増幅器28が電流出力型の場合、入力
信号および補正出力は、入力信号iおよび補正出力信号
iLで表わされ、これらの信号はアナログ信号における
電流に等価である。
正出力信号uL(デジタル信号)をアナログ信号に変換
する。電圧出力型の増幅器28は、D/A変換器26の
変換出力を増幅し、増幅出力により、動電型スピーカ2
を駆動する。なお、DSP30が、信号補正装置12に
対応する。また、D/A変換器26、増幅器28および
動電型スピーカ2が、伝送系14に対応する。D/A変
換器26および増幅器28が、駆動系に対応する。
単に「スピーカ」という)2(図23参照)を物理モデ
ル(集中定数モデル)で表現した図を示す。スピーカ2
の各シールスモールパラメータを、次の記号で表わす、 最低共振周波数f0 共振の鋭さQ0 純機械系の共振の鋭さQm 力係数BL0、 直流電気抵抗Rdc 実効質量m0 機械抵抗Rm スティフネスK0 。
ては、低域においては1次の共振系として近似される。
したがって、目標とする理想的なスピーカのシールスモ
ールパラメータを「’」付き記号で表現すれば、理想的
なスピーカの運動方程式は、下記のようにスピーカのボ
イスコイルの変位xについての2階線形微分方程式で表
される、 BL0'・A0・u(t)/Rdc =m0・(d2x/dt2)+Rm・(dx/dt)+K0'・x+(BL0'2/Rdc)・(dx/dt) ・・・(2) なお、式(2)において、u(t)は理想的なスピーカへの
入力信号、A0は駆動系の増幅ゲイン(D/A変換器26
および増幅器28の総合ゲイン)である。
ールスモールパラメータのうち力係数およびスティフネ
スは、スピーカ2のボイスコイル4の変位xが極めて小
さい場合には、ほぼ一定値BL0およびK0を示すが、ボイ
スコイル4の変位xがある程度大きい場合には、変位xに
依存して変化する傾向を示すことが知られている。すな
わち、力係数およびスティフネスは、非線形性を有す
る。これが、スピーカ2の非線形歪の原因のひとつであ
る。変位xに依存して変化する力係数BL(x)およびスティ
フネスK(x)を、次式で表現することとする、 BL(x)=BL0・b(x) =BL0・(1+b1・x+b2・x2) K(x)=K0・k(x) =K0・(1+k1・x+k2・x2+k3・x3+k4・x4) ・・・(1) 式(1)において、b1、b2、k1、k2、k3、k4は、非線形
係数である。
性を考慮すると、実際のスピーカ2の運動方程式は、下
記の2次の非線形微分方程式で表される、 BL(x)・A0・uL(t)/Rdc =m0・(d2x/dt2)+Rm・(dx/dt)+K(x)・x+BL2(x)/Rdc・(dx/dt) ・・・(3) なお、式(3)において、uL(t)は実際のスピーカ2へ
の入力信号である。
(=2・π・f0')および共振の鋭さQ0'、ならびに実際の最
低共振角周波数ω0(=2・π・f0)、共振の鋭さQ0および
純機械系の共振の鋭さQmは、それぞれ次式で表現するこ
とができる、 ω0'=(K0'/m0)1/2 Q0'=1/(Rm+(BL0'2/Rdc))・(m0・K0')1/2 ω0=(K0/m0)1/2 Q0=1/(Rm+(BL02/Rdc))・(m0・K0)1/2 Qm=1/Rm・(m0・K0)1/2 ・・・(8)。
り、 b(x)・G0・uL(t) =(d2x/dt2)+(1+(1-Q0/Qm)・(b2(x)-1))・(ω0/Q0)・(dx/dt)+k(x)・ω02・x ・・・(5)。
ーカのボイスコイルの変位x(t)は、入力信号u(t)に対し
線形性を示し、歪を生じない。式(4)で表わされる線
形微分方程式の解を、以下に示す、 x(t)=L-1{G0/(s2+s・ω0'/Q0'+ω0'2)}*u(t) ・・・(18) ただし、この明細書においては、特にことわらないかぎ
り、 sは、ラプラス演算子 L-1{P}は、Pのラプラス逆変換 P*Qは、PとQとのたたみこみ積分 を表わす。
スコイルの速度v(t)、加速度a(t)は以下の式で表され
る、 v(t)=dx/dt=L-1{(s・G0)/(s2+s・ω0'/Q0'+ω0'2)}*u(t) ・・・(6) a(t)=d2x/dt2=L-1{(s2・G0)/(s2+s・ω0'/Q0'+ω0'2)}*u(t) ・・・(7) 一方、非線形微分方程式(5)からわかるように、実際
のスピーカ2のボイスコイルの変位x(t)は、入力信号uL
(t)に対し非線形性を示し、歪を生ずる。そこで、式
(5)における実際のスピーカ2の変位x(t)が、式(1
8)に示される理想的なスピーカのボイスコイルの変位
x(t)に等しくなるよう、実際のスピーカ2への入力信号
uL(t)を補正してやれば、実際のスピーカ2は線形無歪
となるはずである。
を代入すれば、 uL(t) =1/b(x)・[L-1{s2/(s2+s・ω0'/Q0'+ω0'2)}*u(t) +(1+(1-Q0/Qm)・(b2(x)-1))・ω0/Q0・L-1{s/(s2+s・ω0'/Q0'+ω0'2)}*u(t) +k(x)・ω02・L-1{1/(s2+s・ω0'/Q0'+ω0'2)}*u(t)] ・・・(9)。
への信号として、信号u(t)(入力信号)に所定の補正を
施した信号uL(t)(補正出力)を用いることにより、非
線形性を示すスピーカ2を線形無歪の状態にすることが
できる。すなわち、式(9)に示すuL(t)は、非線形性
を示すスピーカ2を線形無歪とするための非線形補正信
号を意味する。
ためには、連続系を離散系に変換する必要がある。連続
系を離散系に変換するためのS−Z変換として、双一次
変換やオイラー近似(後進差分近似)等が用いられる。
この実施形態においては、双一次変換を用いる。サンプ
リング周期T、サンプリング周波数Fs(=1/T)とすれ
ば、双一次変換の変換式は、次のように表わされる、 s=2/T・(1-z(-1))/(1+z(-1)) =2・Fs・(1-z(-1))/1+z(-1)) ・・・(10)。
度は、以下のように変換される、 変位:1/(s2+s・ω0'/Q0'+ω0'2) =(hx0+hx1・z-1+hx2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2) ・・・(100) ただし、hx0=(1/(4・Fs2))/(1+π/Q0'・(f0'/Fs)+π2・(f0'/Fs)2) hx1=(1/(2・Fs2))/(1+π/Q0'・(f0'/Fs)+π2・(f0'/Fs)2) hx2=(1/(4・Fs2))/(1+π/Q0'・(f0'/Fs)+π2・(f0'/Fs)2) ・・・(20) また、 B1=(-2+2・π2・(f0'/Fs)2)/(1+π/Q0'・(f0'/Fs)+π2・(f0'/Fs)2) B2=(1-π/Q0'・(f0'/Fs)+π2・(f0'/Fs)2) /(1+π/Q0'・(f0'/Fs)+π2・(f0'/Fs)2) ・・・(12)。
数は以下の関係となっている、 hx0=hx2 =hx1/2 =(1/4Fs2)/{1+(f0'/Fs・π/Q0')+(f0'/Fs・π)2} hv0=-hv2 =(1/2Fs)/{1+(f0'/Fs・π/Q0')+(f0'/Fs・π)2} =2Fs・hx0 hv1=0 ha0=ha2 =-(ha1/2) =1/{1+(f0'/Fs・π/Q0')+(f0'/Fs・π)2} =4Fs2・hx0 ・・・(103)。
01)、(102)を用いれば、前述の理想的なスピー
カのボイスコイルの変位x(t)、速度v(t)、加速度a(t)を
表わす式(18)、(6)、(7)は、以下のように変
換される、 x(n)=G0・Z-1{(hx0+hx1・z-1・hx2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) ・・・(19) v(n)=G0・Z-1{(hv0+hv1・z-1・hv2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) ・・・(104) a(n)=G0・Z-1{(ha0+ha1・z-1・ha2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) ・・・(105) ただし、この明細書において、特にことわらないかぎ
り、Z-1{P}は、PのZ逆変換を表わす。
スコイル4の仮想変位xである。
非線形補正信号を示す式(9)に適用すれば、 uL(n)=1/b(x)・{Z-1{(ha0+ha1・z-1・ha2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) +(1+(1-Q0/Qm)・(b(x)2-1))・ω0/Q0 ・Z-1{(hv0+hv1・z-1+hv2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) +k(x)・ω02・Z-1{(hx0+hx1・z-1+hx2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n)} ・・・(106)。
ば、以下のようになる、 uL(n)=1/b(x)・Z-1{(C(x)+D(x)・z-1+E(x)・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) ・・・(11)。
係数c(x)、d(x)、e(x)について次の関係が導かれる、 d(x)=c(x)+e(x) ・・・(16) したがって、d(x)は、c(x)とe(x)とにより表わされる。
(x)、d(x)、e(x)間の関係は、 c(x)=d(x)/2+(b2(x)-1)・((c0-e0)/2)・(1-Q0/Qm) e(x)=d(x)/2-(b2(x)-1)・((c0-e0)/2)・(1-Q0/Qm) したがって、 b(x)={(c(x)-e(x))/(c0-e0)・Qm/(Q0-Qm)+1}1/2 ・・・(17) したがって、b(x)も、c(x)とe(x)とにより表わされる。
の、それぞれ信号補正装置12、52の信号処理回路図
である。図4で表わされる信号補正装置12の補正係数
決定部18においては、非線形フィルタ係数c(x)、e(x)
に基づいて、非線形フィルタ係数d(x)、b(x)が自動的に
決定されるが、図5で表わされる信号補正装置52の補
正係数決定部18においては、これとは逆に、非線形フ
ィルタ係数d(x)、b(x)に基づいて、非線形フィルタ係数
c(x)、e(x)が自動的に決定される。
るための係数調整装置32の全体構成を例示する。係数
調整装置32は、参照信号生成手段である発振器34、
A/D変換器36、応答信号生成手段であるマイクロフ
ォン38および測定器40、調整制御手段であるコント
ローラ42を備えている。
照信号を生成する。A/D変換器36は、アナログ信号
で与えられた参照信号をデジタル信号に変換して、統合
伝送系10に与える。測定器40は、与えられた参照信
号に対応する統合伝送系10の応答信号を、マイクロフ
ォン38を介して測定する。
信号に基づいて、統合伝送系10の特性が所定の目標特
性に近づくよう、DSP30(信号調整装置12)の各
係数を調整する。この実施形態においては、コントロー
ラ42は、与えられた参照信号に対応する統合伝送系1
0の応答信号の各高調波歪が減少するよう、補正フィル
タ22の非巡回部22b(図1参照)の非線形フィルタ
係数等の非線形係数を調整するよう構成されている。コ
ントローラ42として、コンピュータ又はマイコンを使
用することができる。
流抵抗Rdcに対して直列に接続している。測定用抵抗R
1の抵抗値は、スピーカ2の直流抵抗Rdcに比較して十
分に小さい。
される信号補正装置12の係数調整処理を行なう場合の
処理の流れを例示する。まず、スピーカ2の最低共振周
波数f0および共振の鋭さQ0等を測定する(ステップS
2)。スピーカ2に掃引周波数を与え、測定用抵抗R1
の両端電圧が最小になる(図24のアドミタンスが最小
になる)周波数を測定する。この周波数が最低共振周波
数f0である。共振の鋭さQ0は、最低共振周波数f0におけ
る共振の鋭さ(図24のアドミタンス曲線のf0における
尖度)として求められる。
換器26および増幅器28の総合ゲインA0と、スピーカ
2の力係数BL0との比、A0/BL0を求めておく。なお、増
幅器28のボリューム(図示せず)が可変の場合には、
後述する信号補正処理において、総合ゲインA0を逐次検
出するよう構成することもできる。この場合、総合ゲイ
ンA0は、該ボリュームの位置や増幅器28の入力・出力
比等を逐次測定することにより得られる。このようにし
て求められたA0/BL0は、信号補正処理において仮想変位
xを算出する際に用いられる。
振の鋭さQ0を参考にして、実現したい最低共振周波数f
0'および共振の鋭さQ0'(目的特性)を決定する(ステ
ップS4)。
共振の鋭さQ0、ならびに、実現したい最低共振周波数f
0'および共振の鋭さQ0'に基づいて、変位フィルタ16
のフィルタ係数B1,B2,hx0,hx1,hx2、および、補正フィ
ルタ22の線形フィルタ係数c0,d0,e0を算出する(ステ
ップS6)。変位フィルタ16のフィルタ係数B1,B2,hx
0,hx1,hx2は、上述の式(12)、(20)にしたがっ
て算出する。補正フィルタ22の線形フィルタ係数c0,d
0,e0は、上述の式(13)、(14)、(15)の該当
式にしたがって算出する。なお、補正フィルタ22のフ
ィルタ係数B1,B2は、変位フィルタ16のフィルタ係数B
1,B2と同一である。
c(x)、e(x)を構成する非線形係数c1〜c4、e1〜e4を
決定する(ステップS8)。上述のように、図4で表わ
される信号補正装置12の補正係数決定部18において
は、非線形フィルタ係数c(x)、e(x)に基づいて、非線形
フィルタ係数d(x)およびb(x)が、自動的に決定される。
したがって、非線形係数c1〜c4、e1〜e4を決定しておけ
ば、補正フィルタ22のフィルタ係数C(x)、D(x)、E
(x)、および、振幅調整係数1/b(x)は、後述するよう
に、仮想変位xに基づいて算出されることになる。
形係数c1〜c4、e1〜e4を決定する方法を以下に例示す
る。コントローラ42は、まず、信号補正装置12(D
SP30)の係数c2〜c4、e2〜e4(図4参照)の値を
「0」に設定する。つぎに、所定周波数の参照信号を、
発振器34、A/D変換器36を介して、統合伝送系1
0に与え、当該参照信号に対応する統合伝送系10の応
答信号(音圧、加速度)を、マイクロフォン38、測定
器40を介して取込む。コントローラ42は、係数c1、
e1の値を適当に変化させつつ、応答信号の2次高調波の
信号レベルを監視する。コントローラ42は、応答信号
の2次高調波の信号レベルが最も小さい値を示したとき
の係数c1、e1の値を、非線形係数c1、e1の値と決定す
る。
については既に決定した非線形係数c1、e1の値を用いる
とともに、未決定の係数c3〜c4、e3〜e4(図4参照)の
値を「0」に設定し、同様の方法で、応答信号の3次高
調波の信号レベルが最も小さい値を示したときの係数c
2、e2の値を、非線形係数c2、e2の値と決定する。
調波、および、5次高調波の信号レベルが最も小さい値
を示したときの係数c3、e3、および、係数c4、e4の値
を、それぞれ、非線形係数c3、e3、および、非線形係数
c4、e4の値と決定する。このようにして、非線形係数c1
〜c4、e1〜e4を決定する。
の補正係数決定部18においては、図4で表わされる信
号補正装置12の場合とは逆に、非線形フィルタ係数d
(x)、b(x)に基づいて、非線形フィルタ係数c(x)、e(x)
が自動的に決定される。したがって、この場合には、ス
テップS8において、非線形係数c1〜c4、e1〜e4の替わ
りに、非線形係数d1〜d4、b1〜b4を決定すればよい。
c1〜c4、e1〜e4等を決定する方法は、上述の方法に限定
されるものではない。たとえば、これから決定しようと
する非線形係数以外の係数を、すべて「0」とするよう
構成することもできる。この場合、たとえば、非線形係
数c2、e2の値を決定しようとするときには、係数c1、e1
および係数c3〜c4、e3〜e4の値を、既決定か未決定かに
かかわらず、すべて「0」に設定し、応答信号の3次高
調波の信号レベルが最も小さい値を示したときの係数c
2、e2の値を、非線形係数c2、e2の値と決定する。
4)を決定する際、非線形係数c1とe1とをまず決定し、
以後、c2とe2、c3とe3、・・・の順に決定したが、決定
する順序はこれに限定されるものではない。また、非線
形係数c1〜c4およびe1〜e4等を一度にまとめて決定する
よう構成することもできる。
定する場合、コントローラ42が、係数c1、e1の値を適
当に変化させつつ、応答信号の2次高調波の信号レベル
を監視し、応答信号の2次高調波の信号レベルが最も小
さい値を示したときの係数c1、e1の値を、自動的に、非
線形係数c1、e1の値と決定するよう構成したが、このよ
うな処理動作の一部または全部を操作者が手動で行なう
よう構成することもできる。
処理を行なう場合の、処理の流れの一例を、図8のフロ
ーチャートに示す。図4に示すように、入力信号u(デ
ジタル信号)は、アッテネータATTで所定のレベルに
調整された後(ステップS10)、ハイパスフィルタH
PFにより、DCオフセット成分がカットされる(ステ
ップS12)。
uに基づいて、変位フィルタ16において、仮想変位x
が算出される(ステップS14)。仮想変位xは、前述
の式(19)にしたがって算出される。
数決定部18において、補正フィルタ22のフィルタ係
数C(x)、D(x)、E(x)、および、振幅調整係数1/b(x)が決
定される(ステップS16)。
は、式(13)の該当式 C(x)=c0+c(x) =c0+c1・x+c2・x2+c3・x3+c4・x4 ・・・(13-1) にしたがって算出される。また、フィルタ係数E(x)は、
式(15)の該当式 E(x)=e0+e(x) =e0+e1・x+e2・x2+e3・x3+e4・x4 ・・・(15-1) にしたがって算出される。フィルタ係数D(x)は、式(1
4)の該当式 D(x)=d0+d(x) ・・・(14-1) および式(16)にしたがって算出される。
ら導かれる b(x)=1+b1・x+b2・x2 ・・・(1-1') および、式(17)にしたがって算出される。
信号の補正が行なわれ、補正出力信号uLが算出される
(ステップS18)。補正出力信号uLは、予め算出さ
れたフィルタ係数B1、B2(ステップS6)、および、前
ステップで決定されたフィルタ係数C(x)、D(x)、E(x)、
振幅調整係数1/b(x)に基づき、式(11)にしたがっ
て、入力信号uを補正することにより得られる。
号)は、図2に示すように、D/A変換器26において
アナログ信号に変換された後(ステップS20)、増幅
器28において所定のレベルに増幅され(ステップS2
2)、スピーカ2を駆動する(ステップS24)。
形補正および非線形補正を行なうことにより補正出力信
号uLを得、得られた補正出力信号uLに基づいてスピー
カ2を駆動することで、所望の低域特性を持ち、かつ、
非線形歪の少ない統合伝送系10を実現することができ
る。
低共振周波数f0、共振の鋭さQ0)の音圧の周波数応答
と、この実施形態による線形補正を実施した場合(f0'=
f0/2、Q0'=Q0)の音圧の周波数応答とを比較したデータ
である。最低共振周波数を小さくする線形補正を行なう
ことにより、低域における音圧が増加していることがわ
かる。
号としてSin波(50Hz)を用い、出力音圧に現れ
る高調波のレベルを測定したデータである。図22A
は、非線形補正を実施しない場合の高調波レベルを示す
データであり、図22Bは、この実施形態による非線形
補正を実施した場合の高調波レベルを示すデータであ
る。非線形補正を実施することにより、100Hz以上
の高調波が減少していることがわかる。
実施形態による信号補正装置62の信号処理回路を示
す。信号補正装置の全体構成、ハードウェア、信号補正
装置の各係数を調整するための係数調整装置の構成、係
数調整処理、信号補正装置を用いた信号補正処理につい
ては、図4で表わされる信号補正装置12と、共通する
点が多い。
正装置12は、線形補正および非線形補正の双方を実施
する場合に適用し得るが、図9で表わされる信号補正装
置62は、非線形補正のみを実施する場合に適用され
る。したがって、信号補正装置62には、信号処理内容
等において以下のような特徴がある。
い。したがって、上述の信号補正装置12の例におい
て、統合伝送系10の目的特性を表わすシールスモール
パラメータf0',Q0',Qm',K0',BLO',m0',Rdc',Rm'とし
て、スピーカ2の実測特性を表わすシールスモールパラ
メータf0,Q0,Qm,K0,BLO,m0,Rdc,Rmを用いればよい。
(11)に用いるフィルタ係数は、式(12)〜(1
5)に替え、以下の式で表わされる、 B1=(-2+2・π2・(f0/Fs)2)/(1+π/Q0・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) B2=(1-π/Q0・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) /(1+π/Q0・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) ・・・(22)。
に用いるフィルタ係数は、式(20)に替え、以下の式
で表わされる、 hx0=(1/(4・Fs2))/(1+π/Q0・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) =hx2 =hx1/2 hx1=(1/(2・Fs2))/(1+π/Q0・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) hx2=(1/(4・Fs2))/(1+π/Q0・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) ・・・(26)。
合の、信号補正装置72の信号処理回路である。信号補
正装置72においては、上述の図5で表わされる信号補
正装置52同様、非線形フィルタ係数d(x)、b(x)に基づ
いて、非線形フィルタ係数c(x)、e(x)が自動的に決定さ
れる点で、信号補正装置62と異なる。
目標とすべき統合伝送系10の特性が、低レベル入力信
号時における伝送系14の最低共振周波数f0、共振の鋭
さQ0等により表わされる特性(実測特性)そのものであ
る。したがって、実際のスピーカ2の線形特性をそのま
ま生かしつつ、スピーカ2の非線形歪を軽減することが
できる。
らに他の実施形態による信号補正装置82の信号処理回
路を示す。信号補正装置の全体構成、ハードウェア、信
号補正装置の各係数を調整するための係数調整装置の構
成、係数調整処理、信号補正装置を用いた信号補正処理
については、図4で表わされる信号補正装置12と、共
通する点が多い。
正装置12は、伝送系14の増幅器28が電圧出力型の
増幅器である場合に適用されるが、信号補正装置82
は、伝送系14の増幅器28が電流出力型の増幅器であ
る場合に適用される。したがって、信号補正装置82に
は、信号処理内容等において以下のような特徴がある。
入力信号iで表わされ、補正出力は補正出力信号iLで
表わされる。入力信号iおよび補正出力信号iLは、と
もにアナログ信号における電流に等価である。
の運動方程式、実際のスピーカの運動方程式は、式
(2)、(3)に替え、次式で表わされる、 BL0'・A0・i(t)=m0・(d2x/dt2)+Rm・(dx/dt)+k0'・x ・・・(27) BL(x)・A0・iL(t)=m0・(d2x/dt2)+Rm・(dx/dt)+k(x)・x ・・・(28)。
の解(入力信号i(t)に対する仮想変位x(t))は、式(1
8)に替え、次式で表わされる、 x(t)=L-1{G0'/(s2+s・ω0'/Qm+ω0'2)}*i(t) ・・・(36)。
(7)に替え、次式で表わされる、 v(t)=dx(t)/dt=L-1{s・G0'/(s2+s・ω0'/Qm+ω0'2)}*i(t) ・・・(109) a(t)=d2x(t)/dt2=L-1{s2・G0'/(s2+s・ω0'/Qm+ω0'2)}*i(t)・・・(110)。
は、式(108)に、式(36)、(109)、(11
0)を代入することにより、式(9)に替え、次式で表
わされる、 iL(t)=1/b(x)・{L-1{s2/(s2+ω0'/Qm・s+ω0'2)}*i(t) +L-1{ω0/Qm・s/(s2+ω0'/Qm・s+ω0'2)}*i(t) +k(x)・ω02・L-1{1/(s2+ω0'/Qm・s+ω0'2)}*i(t)} ・・・(111)。
一次変換)を行なうと、仮想変位x(t)を表わす式(3
6)は、次式に変換される、 x(n)=G0'・ Z-1{(hx0+hx1・z-1・hx2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*i(n) ・・・(37)。
表わされる。
された速度v(t)、加速度a(t)についても、S−Z変換を
行なう。これらの結果を用いて、式(111)を書換え
れば、Z平面での補正出力信号iL(n)およびフィルタ係
数は、式(11)〜(15)に替え、以下の式で表わさ
れる、 iL(n) =1/b(x(n))・ Z-1{(C(x)+D(x)・z-1+E(x)・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*i(n) ・・・(30)。
いての関係は、式(16)に替え、次式で表わされる、 c(x)=d(x)/2 =e(x) ・・・(35) 信号補正装置82の係数調整処理を行なうに際し、非線
形係数の各ペアつまりc1とb1、c2とb2、c3とb3、c4とb4
を、それぞれ決定するには、上述の信号補正装置12の
場合同様、スピーカ2からの出力信号(音圧、加速度)
の2次、3次、4次、5次高調波歪が減少する値を、順
番に探していけばよい。なお、非線形フィルタ係数d(x)
とe(x)は式(35)から自動的に定まる。
14の増幅器28が電流出力型の増幅器である場合に適
用される。したがって、電磁制動の非線形歪を考慮する
必要がないため、補正処理の内容を単純化することがで
きる。
らに他の実施形態による信号補正装置92の信号処理回
路を示す。信号補正装置の全体構成、ハードウェア、信
号補正装置の各係数を調整するための係数調整装置の構
成、係数調整処理、信号補正装置を用いた信号補正処理
については、図11で表わされる信号補正装置82と、
共通する点が多い。
補正装置82は、線形補正および非線形補正の双方を実
施する場合に適用し得るが、図12で表わされる信号補
正装置92は、非線形補正のみを実施する場合に適用さ
れる。したがって、信号補正装置92には、信号処理内
容等において以下のような特徴がある。
い。したがって、上述の信号補正装置82の例におい
て、統合伝送系10の目的特性を表わすシールスモール
パラメータf0',Q0',Qm',K0',BLO',m0',Rdc',Rm'とし
て、スピーカ2の実測特性を表わすシールスモールパラ
メータf0,Q0,Qm,K0,BLO,m0,Rdc,Rmを用いればよい。
わす式(30)に用いるフィルタ係数は、式(31)〜
(34)に替え、以下の式で表わされる、 B1=(-2+2・π2・(f0/Fs)2)/(1+π/Qm・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) B2=(1-π/Qm・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) /(1+π/Qm・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) ・・・(39)。
に用いるフィルタ係数は、式(38)に替え、以下の式
で表わされる、 hx0=(1/(4・Fs2))/(1+π/Qm・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) =hx2 =hx1/2 hx1=(1/(2・Fs2))/(1+π/Qm・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) hx2=(1/(4・Fs2))/(1+π/Qm・(f0/Fs)+π2・(f0/Fs)2) ・・・(43)。
送系10の特性が、低レベル入力信号時における伝送系
14の最低共振周波数f0、共振の鋭さQ0等により表わさ
れる特性(実測特性)そのものである。したがって、前
述の信号補正装置62、信号補正装置72同様、実際の
スピーカ2の線形特性をそのまま生かしつつ、スピーカ
2の非線形歪を軽減することができる。
らに他の実施形態による信号補正装置102の信号処理
回路を示す。信号補正装置の全体構成、ハードウェア、
信号補正装置の各係数を調整するための係数調整装置の
構成、係数調整処理、信号補正装置を用いた信号補正処
理については、図4で表わされる信号補正装置12と、
共通する点が多い。
装置12では、S平面での連続系の記述式(9)を、Z
平面での離散系に変換するに際し、双一次変換によりS
−Z変換するよう構成したが、信号補正装置102で
は、後進差分近似(オイラー近似)によりS−Z変換す
るよう構成している。したがって、信号補正装置102
には、信号処理内容等において以下のような特徴があ
る。
の変換式として、双一次変換の変換式(10)に替え、
次式(後進差分近似の変換式)が用いられる、 s=(1-z(-1))/T =Fs・(1-z(-1)) ・・・(44)。
よびフィルタ係数は、式(11)〜(15)に替え、以
下の式で表わされる、 uL(n)=(1/b(x)) ・Z-1{(C(x)+D(x)・z(-1)+E0・z(-2))/(1+B1・z(-1)+B2・z(-2))}*u(n) ・・・(45)。
係は、式(16)に替え、次式で表わされる、 d(x)=(2・B2+d0)・(1-Q0/Qm)・(b(x)2-1) c(x)=d(x) +4・π2・(f0'/Fs)2・(k(x)-1)/(1+2・π/Q0'・(f0'/Fs)+4・π2・(f0'/Fs)2) =d(x)+c'(x) ・・・(50)。 また、ボイスコイル4の仮想変位x等は、式(19)、
(20)に替え、以下の式で表わされる。
うに際し、非線形係数の各ペアつまりb1とc'1、b2とc'
2、b3とc'3、b4とc'4を、それぞれ決定するには、上述
の信号補正装置12の場合同様、スピーカ2からの出力
信号(音圧、加速度)の2次、3次、4次、5次高調波
歪が減少する値を、順番に探していけばよい。なお、非
線形フィルタ係数d(x)とc(x)とは式(50)から自動的
に定まる。
Z変換に際し、簡易な後進差分近似によりS−Z変換す
るようよう構成している。したがって、補正処理の内容
を単純化することができる。
らに他の実施形態による信号補正装置112の信号処理
回路を示す。信号補正装置の全体構成、ハードウェア、
信号補正装置の各係数を調整するための係数調整装置の
構成、係数調整処理、信号補正装置を用いた信号補正処
理については、図11で表わされる信号補正装置82
と、共通する点が多い。
正装置82では、S−Z変換を行なう際、双一次変換を
用いるよう構成したが、信号補正装置112では、S−
Z変換を行なう際、後進差分近似を用いるよう構成して
いる。したがって、信号補正装置112には、信号処理
内容等において以下のような特徴がある。
の変換式として、双一次変換の変換式(10)に替え、
前述の式(44)が用いられる。
びフィルタ係数は、式(30)〜(34)に替え、以下
の式で表わされる、 iL(n)=(1/b(x)) ・Z-1{(C(x)+D0・z(-1)+E0・z(-2))/(1+B1・z(-1)+B2・z(-2))}*i(n) ・・・(53)。
e(x)=0)。したがって、非線形フィルタ係数等の相互関
係を表わす式(35)は、適用されない。
式(37)、(38)に替え、以下の式で表わされる。
うに際し、非線形係数の各ペアつまりb1とc1、b2とc2、
b3とc3、b4とc4を、それぞれ決定するには、上述の信号
補正装置12の場合同様、スピーカ2からの出力信号
(音圧、加速度)の2次、3次、4次、5次高調波歪が
減少する値を、順番に探していけばよい。
面での連続系の記述式をZ平面での離散系に変換するに
際し、簡易な後進差分近似によりS−Z変換するよう構
成している。したがって、補正処理の内容を単純化する
ことができる。
らに他の実施形態による信号補正装置122の信号処理
回路を示す。信号補正装置の全体構成、ハードウェア、
信号補正装置の各係数を調整するための係数調整装置の
構成、係数調整処理、信号補正装置を用いた信号補正処
理については、図4で表わされる信号補正装置12と、
共通する点が多い。
正装置12においては、非線形歪の原因として、力係数
およびスティフネスの非線形性に着目したが、信号補正
装置122においては、さらに、スピーカ2のスピーカ
振動板8のエッジ8e(図15参照)の排除空気体積の
非線形性をも考慮している。したがって、信号補正装置
122には、信号処理内容等において以下のような特徴
がある。
スピーカ振動板8の移動に伴って排除される空気の体積
にも依存している。ここで、理想的なスピーカにおいて
は、スピーカの実効振動面積Saは常に一定である。し
たがって、空気の密度をρ0、ボイスコイル4の加速度
をa=d2x/dt2、スピーカの空気体積排除量をWa(=Sa・
x)とすると、距離rにおけるスピーカ2の音圧Pa
(t)は、次式で表わされる、 Pa(t)=ρ0/(2・π・r)・Sa・a =ρ0/(2・π・r)・Sa・(d2x/dt2) ・・・(65)。
対して、線形性を示し、無歪である。
ジの排除空気体積の非線形性により歪が生じる。図15
に示すように、スピーカ振動板8を構成するコーン8d
の位置がP0からP1に移動した場合と、P0からP2
に移動した場合とでは、移動距離が同じであってもエッ
ジ8eの排除空気体積Weが異なる(We1≠We
2)。
eは、スピーカ2のボイスコイル4の変位xが極めて小
さい場合には、ボイスコイル4の移動方向による差異が
ほとんどないが、ボイスコイル4の変位xがある程度大
きい場合には、ボイスコイル4の移動方向による差異が
現れることが知られている。すなわち、エッジの排除空
気体積は非線形性を有する。これが、スピーカ2の非線
形歪の原因のひとつである。
気体積We(x)とともに、変位xに依存して変化する力係数
BL(x)およびスティフネスK(x)を、前述の式(1)に替
え、次式で表現することとする、 BL(x)=BL0・b(x) =BL0・(1+b1・x+b2・x2) K(x)=K0・k(x) =K0・(1+k1・x+k2・x2) We(x)=We0+W1・x+W2・x2 ・・・(60) 式(60)において、b1、b2、k1、k2、W1、W2は、非線
形係数である。
気体積排除量をWd(=Sd・x)とすると、スピーカ2か
らの距離rの点における、コーン8dからの音圧Pdは
次式で表わされる、 Pd(t)=ρ0/(2・π・r)・Sd・a =ρ0/(2・π・r)・Sd・(d2x/dt2) =ρ0/(2・π・r)・(d2(Wd)/dt2) ・・・(61)。
音圧Pdは、その排除空気体積Wdの時間2階微分に比
例する。
るエッジ8eからの放射音圧Peは次式で表わされる、 Pe(t)=ρ0/(2・π・r)・(d2(We(x))/dt2) ・・・(62)。
Paは、コーン8dからの音圧Pdと、エッジ8eから
の放射音圧Peの和で表わされるから、スピーカ2全体
の排除空気体積をWa(x)とすれば、式(61)、
(62)により、 Pa(t)=Pd(t)+Pe(t) =ρ0/(2・π・r)・(d2(Wd+We(x))/dt2) =ρ0/(2・π・r)・(d2(Wa(x))/dt2) ・・・(63)。
は、エッジ8eの存在により、変位xにともなって変化
する性質を示す。したがって、全体の排除空気体積Wa
(x)を、変位xをパラメータとする実効振動面積Sa
(x)と変位xとの積と考えると、 Wa(x)=Sa(x)・x ただし Sa(x) =Sa・s(x) =Sa(1+s1・x+s2・x2) ・・・(112)。
り、 Pa(t)=ρ0/(2・π・r)・(d2(Sa(x)・x)/dt2) =ρ0/(2・π・r)・Sa・(d2(s(x)・x)/dt2) ・・・(64)。
ル4の変位xが無歪であったとしても、エッジ8eの排
除空気体積We(x)の非線形性により、実効振動面積
Sa(x)が変化し、音圧Paは歪を生ずる。
形補正を導入したとすると、前述の式(19)、(1
1)同様、仮想変位x(n)および補正出力信号uL
(n)は次式であらわされる、 x(n)=G0・Z-1{(hx0+hx1・z-1+hx2・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) ・・・(66) uL(n)=1/b(x)・Z-1{(C(x)+D(x)・z-1+E(x)・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) ・・・(67)。
は、式(67)で示される補正出力信号uL(n)では
十分でなく、さらに補正を行なう必要がある。さらに補
正を行なった場合の補正出力信号uL’(n)は、式
(65)、(64)を考慮すれば、次式で表わすことが
できる、 uL'(n)=1/s(x)・uL(n) =1/(b(x)・s(x)) ・Z-1{(C(x)+D(x)・z-1+E(x)・z-2)/(1+B1・z-1+B2・z-2)}*u(n) ・・・(69)。
した非線形補正を行なうためには、補正出力信号uL
(n)に替え、補正出力信号uL’(n)を、伝送系1
4(図2参照)に入力すればよい。
8) とおくと、式(69)は、 uL’(n)=g(x)・Z−1{(C(x)+D(x)・z−1+E
(x)・z−2)/(1+B1・z−1+B2・z−2)}*u(n) ・・・(70)。
は、式(72)〜(74)より、次式で表わされる、 d(x)=c(x)+e(x) ・・・(75) また、d(x)は(k(x)ー1)に比例する、なお、ボイスコイル
4の仮想変位x等は、式(19)、(20)、(12)
をそのまま用いることができる。
調整処理を行なうに際し、非線形係数の各組合せつまり
c1とe1とg1、c2とe2とg2、c3とe3とg3、c4とe4とg4を、
それぞれ決定するには、上述の信号補正装置12の場合
同様、スピーカ2からの出力信号(音圧、加速度)の2
次、3次、4次、5次高調波歪が減少する値を、順番に
探していけばよい。なお、式(75)に示すように、c
(x)、e(x)の二つのパラメータからd(x)を自動的に決定
することができる。
図17に示す信号補正装置132を構成することもでき
る。信号補正装置132の係数調整処理を行なうに際
し、非線形係数の各組合せつまりk1とn1とg1、k2とn2と
g2、k3とn3とg3、k4とn4とg4を、それぞれ決定するに
は、上述の場合同様、スピーカ2からの出力信号(音
圧、加速度)の2次、3次、4次、5次高調波歪が減少
する値を、順番に探していけばよい。なお、式(72)
〜(74)に示すように、k(x)、n(x)の二つのパラメー
タからc(x)、d(x)、e(x)を自動的に決定することができ
る。
正装置132においては、さらに、スピーカ2のスピー
カ振動板8のエッジ8eの排除空気体積の非線形性をも
考慮して補正を行なう。したがって、実効振動面積全体
に占めるエッジ部面積の比率が比較的高い小型スピーカ
に適用した場合、非線形歪の軽減に高い効果を得ること
ができる。
スティフネス、エッジの排除空気体積の3つの非線形性
に着目し、これらすべての非線形性を軽減するよう構成
したが、これらのうち何れか一つ以上の非線形性を軽減
するよう構成することもできる。たとえば、エッジの排
除空気体積の非線形性のみを軽減するよう構成すること
もできる。
らに他の実施形態による信号補正装置142の信号処理
回路を示す。信号補正装置の全体構成、ハードウェア、
信号補正装置の各係数を調整するための係数調整装置の
構成、係数調整処理、信号補正装置を用いた信号補正処
理については、図17で表わされる信号補正装置132
と、共通する点が多い。
正装置132では、S平面での連続系の記述式を、Z平
面での離散系に変換するに際し、双一次変換によりS−
Z変換するよう構成したが、信号補正装置142では、
後進差分近似(オイラー近似)によりS−Z変換するよ
う構成している。したがって、信号補正装置142に
は、信号処理内容等において以下のような特徴がある。
の変換式として、双一次変換の変換式(10)に替え、
前述の式(44)が用いられる。この結果、Z平面での
補正出力信号uL’およびフィルタ係数は、式(70)
〜(74)に替え、以下の式で表わされる、 uL'(n)=g(x) ・Z-1{(C(x)+D(x)・z(-1)+E0・z(-2))/(1+B1・z(-1)+B2・z(-2))}*u(n) ・・・(76)。
1)に比例し、c(x)は(k(x)-1)に比例するものとd(x)との
和で表わされる。
式(51)、(52)をそのまま用いることができる。
うに際し、非線形係数の各組合せつまりk1とn1とg1、k2
とn2とg2、k3とn3とg3、k4とn4とg4を、それぞれ決定す
るには、前述の場合同様、スピーカ2からの出力信号
(音圧、加速度)の2次、3次、4次、5次高調波歪が
減少する値を、順番に探していけばよい。なお、上述の
ように、式(78)、(79)にしたがって、k(x)、n
(x)の二つのパラメータからc(x)、d(x)を自動的に決定
することができる。
は、S平面での連続系の記述式をZ平面での離散系に変
換するに際し、簡易な後進差分近似によりS−Z変換す
るよう構成している。したがって、スピーカ2のスピー
カ振動板8のエッジ8eの排除空気体積の非線形性をも
考慮して補正を行なう際、補正処理の内容を単純化する
ことができる。
形態においては、図1に示すように、補正フィルタ22
および変位フィルタ16は、ともに、帰還路を含み信号
処理の上流部分に該当する巡回部22aと、帰還路を含
まず信号処理の下流部分に該当する非巡回部22b、1
6bとを備えており、補正フィルタ22と変位フィルタ
16とで、巡回部22aを共用するよう構成したが、補
正フィルタ22の巡回部のフィルタ係数と変位フィルタ
16の巡回部のフィルタ係数とが同一であれば、これら
のフィルタの巡回部を共用する必要はない。また、変位
フィルタ16については、必ずしも巡回部が信号処理の
上流部分に配置される必要はない。図19に、補正フィ
ルタ22と変位フィルタ16とで、巡回部を共用しない
場合の例を示す。図19の例では、変位フィルタ16の
信号処理の上流部分に非巡回部16b、下流部分に巡回
部16aを配置している。
数と変位フィルタの巡回部のフィルタ係数とが同一であ
る場合を例に説明したが、補正フィルタの巡回部のフィ
ルタ係数と変位フィルタの巡回部のフィルタ係数とは、
必ずしも同一である必要はない。
に示すように、信号補正手段20は、補正フィルタ22
の他に振幅調整部24をさらに備え、補正係数決定部1
8は、予測された仮想変位xに基づいて、補正フィルタ
22のフィルタ係数のみならず振幅調整部24の振幅調
整係数をも決定し、振幅調整部24は、決定された振幅
調整係数を用いて、信号の振幅を調整するよう構成した
が、この発明はこれに限定されるものではない。図20
に示すように、信号補正手段として補正フィルタ22の
みを設け、補正係数決定部18は、予測された仮想変位
xに基づいて、補正フィルタ22のフィルタ係数のみを
決定するよう構成することもできる。なお、このように
構成した場合、補正フィルタ22のフィルタ係数C(x)、
D(x)、E(x)は、信号の振幅の調整をも含む係数となる。
られた参照信号に対応する統合伝送系の応答信号の各高
調波歪が減少するよう、補正フィルタの非巡回部の非線
形フィルタ係数に関する係数を調整したが、2信号入力
時等においては、応答信号の混変調歪が減少するよう、
該係数を調整してもよい。また、各高調波歪および混変
調歪の双方が減少するよう該係数を調整してもよい。
フィルタが2次のIIR型フィルタである場合を例に説
明したが、補正フィルタは3次以上のIIR型フィルタ
であってもよい。また、補正フィルタは必ずしもIIR
型フィルタである必要はなく、帰還路を有する2次以上
のデジタルフィルタであればよい。
IIR型フィルタである変位フィルタを用いた場合を例
に説明したが、仮想物理量予測手段は、これに限定され
るものではない。また、仮想物理量予測手段は、必ずし
も帰還路を有する2次以上のデジタルフィルタである必
要はない。
ボイスコイルの仮想変位を用いたが、仮想物理量とし
て、例えば、ボイスコイルの仮想速度、仮想加速度や、
ボイスコイルの電流値、電圧値等を用いることもでき
る。
P30は、内部メモリ(図示せず)に記憶された補正プ
ログラム(データを含む)にしたがい、補正処理を実行
する。補正プログラムは、コントローラ42を用いるこ
とにより、内部メモリに書込まれる。補正プログラムを
フレキシブルディスク(FD)に記憶しておき、必要に
応じてコントローラ42等を介し、DSPの内部メモリ
にインストールするよう構成することもできる。なお、
フレキシブルディスク以外に、CD−ROM、ICカー
ド等の補正プログラムを記憶したコンピュータ可読の記
憶媒体から、DSPの内部メモリにインストールさせる
ようにしてもよい。さらに、通信回線を用いてダウンロ
ードするようにしてもよい。
トローラ42は、ハードディスク(図示せず)に記憶さ
れた調整プログラムにしたがい、係数調整処理を行な
う。この調整プログラムは、フレキシブルディスクドラ
イブ(図示せず)を介して、調整プログラムが記憶され
たフレキシブルディスクから読み出されてハードディス
クにインストールされたものである。なお、フレキシブ
ルディスク以外に、CD−ROM、ICカード等の調整
プログラムを記憶したコンピュータ可読の記憶媒体か
ら、ハードディスクにインストールさせるようにしても
よい。さらに、通信回線を用いてダウンロードするよう
にしてもよい。
プログラムをフレキシブルディスクからハードディスク
にインストールさせることにより、フレキシブルディス
クに記憶させた調整プログラムを間接的にコンピュータ
(コントローラ42)に実行させるようにしている。し
かし、これに限定されることなく、フレキシブルディス
クに記憶させた調整プログラムをFDD14から直接的
に実行するようにしてもよい。なお、コンピュータによ
って、実行可能な調整プログラムとしては、そのままイ
ンストールするだけで直接実行可能なものはもちろん、
一旦他の形態等に変換が必要なもの(例えば、データ圧
縮されているものを、解凍する等)、さらには、他のモ
ジュール部分と組合わせて実行可能なものも含む。
正装置12等の各機能を、DSP30を用いて実現した
場合を例に説明したが、当該各機能の一部または全部
を、DSP以外のコンピュータを用いて実現するよう構
成することもできる。また、当該各機能の一部または全
部を、ハードウェアロジックを用いて実現するよう構成
することもできる。
系が動電型スピーカを備えている場合を例に説明した
が、この発明はこれに限定されるものではない。たとえ
ば、伝送系がアクチュエータを備えているような場合、
アクチュエータの持つ非線形性を緩和し所望の動作が得
られるよう、アクチュエータへの入力信号を補正する際
に適用することができる。すなわち、本発明は、信号補
正装置一般に適用することができる。
を含む統合伝送系10のブロック図である。
て実現した場合における、統合伝送系10のハードウェ
ア構成の一例を示す図面である。
モデル(集中定数モデル)で表現した図面である。
処理回路図である。
処理回路図である。
数調整装置32の全体構成を例示した図面である。
の係数調整処理を行なう場合の処理の流れを例示したフ
ローチャートである。
信号補正処理を行なう場合の、処理の流れの一例を示す
フローチャートである。
2の信号処理回路を示す図面である。
である。
正装置82の信号処理回路を示す図面である。
正装置92の信号処理回路を示す図面である。
正装置102の信号処理回路を示す図面である。
正装置112の信号処理回路を示す図面である。
積の非線形性を説明するための図面である。
正装置122の信号処理回路を示す図面である。
面である。
正装置142の信号処理回路を示す図面である。
正装置の信号処理回路の概略を示す図面である。
正装置の信号処理回路の概略を示す図面である。
答と、この発明による線形補正を実施した場合の音圧の
周波数応答とを比較したデータを示す図面である。
n波を用い、出力音圧に現れる高調波のレベルを測定し
たデータを示す図面である。図22Aは、非線形補正を
実施しない場合の高調波レベルを示すデータであり、図
22Bは、この発明による非線形補正を実施した場合の
高調波レベルを示すデータである。
る。
の加速度等の周波数応答のデータを示す図面である。
の音圧の高調波成分の周波数応答のデータを示す図面で
ある。
Claims (18)
- 【請求項1】信号補正装置と伝送系とを統合した統合伝
送系の特性が所定の目標特性に近づくよう、入力信号を
補正して伝送系に与える信号補正装置であって、 帰還路を有する2次以上のデジタルフィルタにより構成
された補正フィルタを備えた信号補正手段、 統合伝送系の状態を表わす所定の仮想物理量を、入力信
号に基づいて予測する仮想物理量予測手段、 予測された仮想物理量に基づいて、前記補正フィルタの
フィルタ係数の少なくとも一部を決定する補正係数決定
手段、 を備え、 前記補正フィルタは、決定されたフィルタ係数を用い
て、入力信号を補正することを特徴とする信号補正装
置。 - 【請求項2】請求項1の信号補正装置において、 前記信号補正手段は、信号の振幅を調整する振幅調整部
をさらに備え、 前記補正係数決定手段は、前記予測された仮想物理量に
基づいて、前記振幅調整部の振幅調整係数をも決定し、 前記振幅調整部は、決定された振幅調整係数を用いて、
前記補正フィルタによる補正前の信号または当該補正後
の信号の振幅を調整することを特徴とするもの。 - 【請求項3】請求項1ないし請求項2のいずれかの信号
補正装置において、 前記仮想物理量予測手段は、帰還路を有する2次以上の
デジタルフィルタにより構成された仮想物理量フィルタ
を備え、 前記仮想物理量フィルタは、前記統合伝送系の目標特性
に基づいて決定されたフィルタ係数を用いて、入力信号
に基づいて仮想物理量を予測することを特徴とするも
の。 - 【請求項4】請求項3の信号補正装置において、 前記補正フィルタは、帰還路を含み信号処理の上流部分
に該当する巡回部と、帰還路を含まず信号処理の下流部
分に該当する非巡回部とを備え、 仮想物理量フィルタは、帰還路を含む巡回部と、帰還路
を含まない非巡回部とを備え、 補正フィルタの巡回部のフィルタ係数は、仮想物理量フ
ィルタの巡回部のフィルタ係数と同一であり、補正フィ
ルタの非巡回部のフィルタ係数は、前記仮想物理量に基
づいて決定されたフィルタ係数であることを特徴とする
もの。 - 【請求項5】請求項4の信号補正装置において、 前記補正フィルタの非巡回部のフィルタ係数は、前記仮
想物理量に依存して変化しない線形フィルタ係数と、前
記仮想物理量に依存して変化する非線形フィルタ係数と
の和で表現し得ることを特徴とするもの。 - 【請求項6】請求項5の信号補正装置において、 前記伝送系は、前記信号補正装置の補正出力をアナログ
信号に変換するとともに変換出力を増幅する駆動系と、
当該増幅出力に基づいて駆動される動電型スピーカとを
備え、 前記統合伝送系の目標特性は、目標とすべきシールスモ
ールパラメータで表わされる統合伝送系の特性を含む特
性であり、 前記仮想物理量は、前記統合伝送系が目標特性を有する
と仮定した場合計算される動電型スピーカのボイスコイ
ルの仮想変位であり、 前記仮想物理量フィルタは、前記駆動系の増幅ゲインを
も考慮して仮想変位を予測する変位フィルタであり、 前記補正フィルタおよび変位フィルタは、ともに、2次
のIIR(無限インパルス応答)型フィルタであること
を特徴とするもの。 - 【請求項7】請求項6の信号補正装置において、 前記増幅器は、電圧出力型増幅器であり、 前記補正フィルタの非巡回部の3つの非線形フィルタ係
数を c(x):無遅延非線形フィルタ係数 d(x):1次遅延非線形フィルタ係数 e(x):2次遅延非線形フィルタ係数 としたとき、 c(x)+e(x)=d(x) の関係を満たすことを特徴とするもの。 - 【請求項8】請求項6の信号補正装置において、 前記増幅器は、電流出力型増幅器であり、 前記補正フィルタの非巡回部の3つの非線形フィルタ係
数を c(x):無遅延非線形フィルタ係数 d(x):1次遅延非線形フィルタ係数 e(x):2次遅延非線形フィルタ係数 としたとき、 c(x)=e(x) =d(x)/2 の関係を満たすことを特徴とするもの。 - 【請求項9】請求項6の信号補正装置において、 前記補正フィルタの非巡回部の3つの非線形フィルタ係
数のうち2次遅延非線形フィルタ係数をe(x)とした
とき、 e(x)=0 となることを特徴とするもの。 - 【請求項10】請求項6の信号補正装置において、 前記目標とすべきシールスモールパラメータで表わされ
る統合伝送系の特性は、低レベル入力信号時における前
記伝送系のシールスモールパラメータで表わされる特性
そのものであることを特徴とするもの。 - 【請求項11】請求項6の信号補正装置において、 前記目標とすべきシールスモールパラメータで表わされ
る統合伝送系の特性は、低レベル入力信号時における前
記伝送系のシールスモールパラメータで表わされる特性
に所望の修正を加えた特性であることを特徴とするも
の。 - 【請求項12】請求項6の信号補正装置において、 前記動電型スピーカのボイスコイルの変位に依存して変
化する力係数およびスティフネスに起因する伝送系の非
線形性を緩和することを特徴とするもの。 - 【請求項13】請求項6の信号補正装置において、 前記動電型スピーカのボイスコイルの変位に依存して変
化する動電型スピーカのエッジの排除空気体積に起因す
る伝送系の非線形性を緩和することを特徴とするもの。 - 【請求項14】伝送系を含む統合伝送系の特性が所定の
目標特性に近づくよう、入力信号を補正して伝送系に与
える信号補正方法であって、 帰還路を有する2次以上のデジタルフィルタにより構成
された補正フィルタを用意し、 統合伝送系の状態を表わす所定の仮想物理量を、入力信
号に基づいて予測し、 予測された仮想物理量に基づいて、前記補正フィルタの
フィルタ係数の少なくとも一部を決定し、 前記補正フィルタは、決定されたフィルタ係数を用い
て、入力信号を補正することを特徴とする信号補正方
法。 - 【請求項15】請求項1ないし請求項13のいずれかの
信号補正装置または請求項14の信号補正方法における
各係数を調整するための係数調整装置であって、 前記統合伝送系に与える参照信号を生成する参照信号生
成手段、 与えられた参照信号に対応する統合伝送系の応答信号を
測定する応答信号測定手段、 参照信号および応答信号に基づいて、統合伝送系の特性
が所定の目標特性に近づくよう、前記各係数を調整する
調整制御手段、 を備えたことを特徴とする信号補正装置の係数調整装
置。 - 【請求項16】請求項15の信号補正装置の係数調整装
置において、 前記調整制御手段は、与えられた参照信号に対応する統
合伝送系の応答信号の各高調波歪または混変調歪が減少
するよう、前記補正フィルタの非巡回部の非線形フィル
タ係数に関する係数を調整することを特徴とするもの。 - 【請求項17】請求項1ないし請求項13のいずれかの
信号補正装置または請求項14の信号補正方法における
各係数を調整するための係数調整方法であって、 前記統合伝送系に与える参照信号を生成し、 与えられた参照信号に対応する統合伝送系の応答信号を
測定し、 参照信号および応答信号に基づいて、統合伝送系の特性
が所定の目標特性に近づくよう、前記各係数を調整する
ことを特徴とする信号補正装置の係数調整方法。 - 【請求項18】コンピュータが実行可能なプログラムを
記憶したコンピュータ可読の記憶媒体であって、 前記プログラムは、請求項1ないし請求項17のいずれ
かの装置または方法を実現するものであることを特徴と
する記憶媒体。
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