JPH107323A - ワイヤロープの寿命判定方法および装置 - Google Patents

ワイヤロープの寿命判定方法および装置

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JPH107323A
JPH107323A JP16027996A JP16027996A JPH107323A JP H107323 A JPH107323 A JP H107323A JP 16027996 A JP16027996 A JP 16027996A JP 16027996 A JP16027996 A JP 16027996A JP H107323 A JPH107323 A JP H107323A
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life
load
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moving distance
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Satoshi Nakajima
智 中嶋
Kenji Maekawa
健二 前川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷の大きさや発生頻度を測定するための特
別なパラメータあるいは検出器を設けることなく、ワイ
ヤロープの寿命判定を簡便かつ安価に行う方法および装
置を提供する。 【解決手段】 ワイヤロープ駆動モータの負荷電流を複
数の電流値範囲に分割する形で検出し、負荷電流の検出
と同時にワイヤロープ駆動モータの回転速度を検出し
て、さらに回転速度の時間積分で表されるワイヤロープ
の移動距離を電流値範囲毎に算出し、電流値の全分割数
Jに渡って電流値範囲毎の移動距離を累積演算し、電流
値範囲毎の累積移動距離njが予め設定した電流値範囲
毎の基準値NJに対して、式(1)を満足する場合にワ
イヤロープの寿命と判定する。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤロープに加
わる負荷の大きさおよび負荷毎の発生頻度からワイヤロ
ープの寿命を判定する方法および装置に関するものであ
り、特に、寿命判定のためだけに用いる専用の検出パラ
メータおよび検出手段を必要としない方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤロープの寿命は、軸方向の引張荷
重すなわちそのワイヤロープに加わる負荷の大きさ、お
よびその負荷が加えられた状態で、滑車(シーブ)やド
ラムによりワイヤロープが受ける繰り返し曲げ回数すな
わち負荷毎の発生頻度により決定される。
【0003】一般的には、負荷の大きさはワイヤロープ
によって移動される荷重の大きさや、ワイヤロープその
ものあるいはフックや架台などワイヤロープの支持機構
に現れる歪の大きさなどを検出することにより知ること
ができる。また、発生頻度については、ワイヤロープの
ある部位が滑車やドラムを通過する回数すなわちワイヤ
ロープの繰り返し曲げ回数により求めることができる。
そして、負荷の大きさおよび負荷毎の発生頻度を測定す
ることができれば、これらのデータに基づいてワイヤロ
ープの寿命を判定することができる。
【0004】従来から、ワイヤロープに加わる負荷の大
きさおよび発生頻度に基づくワイヤロープの寿命判定は
行なわれており、この方法を利用した動索ワイヤロープ
の寿命管理方法として、例えば、特開昭62−1763
8号公報に、また、この装置を利用したワイヤロープ診
断装置として、例えば、特開昭62−132144号公
報に開示されている。これらの方法および装置は、負荷
すなわち荷重の大きさ歪センサあるいはロードセルで検
出し、また、発生頻度すなわち繰り返し曲げ回数をパル
ス発生器などにより検出して、これらの積算値などから
ワイヤロープの寿命判定を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の方
法および装置においては、ワイヤロープに加わる負荷の
大きさおよび発生頻度を測定するために、本来ならばワ
イヤロープの駆動には不必要な歪センサやロードセル、
パルス発生器などの検出器を取り付ける必要があり、設
備のコストアップ要因となる。また、これらの検出器の
出力値に対する精度管理や検出器のメンテナンスを行う
必要性も生じてくる。
【0006】本発明の目的は、負荷の大きさや発生頻度
を測定するための特別なパラメータあるいは検出器を設
けることなく、ワイヤロープの寿命判定を簡便かつ安価
に行う方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ワイヤロープ
に加わる負荷の大きさおよび負荷毎の発生頻度に基づい
てワイヤロープの寿命判定を行う方法において、ワイヤ
ロープ駆動モータの負荷電流を複数の電流値範囲に分割
する形で検出すると同時に、前記ワイヤロープ駆動モー
タの回転速度を検出して、さらにに回転速度の時間積分
で表されるワイヤロープの移動距離を電流値範囲毎に算
出し、電流値の全分割数Jに渡って前記電流値範囲毎の
移動距離を累積演算し、電流値範囲毎の累積移動距離n
jが予め設定した電流値範囲毎の基準値Njに対して、
下記式(1)を満足する場合にワイヤロープの寿命と判
定する。また、本発明方法は、ワイヤロープが寿命に達
する前の段階で、それまでの累積移動距離とワイヤロー
プの使用回数に基づいて、式(1)の左辺が1になる日
を寿命到達日として、ワイヤロープの寿命を予測するこ
とを特徴とする。
【数3】
【0008】また、本発明は、ワイヤロープに加わる負
荷の大きさおよび負荷毎の発生頻度に基づいてワイヤロ
ープの寿命判定を行う装置において、ワイヤロープ駆動
モータの負荷電流を複数の電流値範囲に分割する形で検
出する手段と、同時に前記ワイヤロープ駆動モータの回
転速度を検出する手段と、前記回転速度の時間積分で表
されるワイヤロープの移動距離を電流値範囲毎に算出す
る手段と、電流値の全分割数Jにわたって前記電流値範
囲毎の移動距離を累積演算する手段と、電流値範囲毎の
累積移動距離njが予め設定した電流範囲毎の基準値N
jに対して、上記式(1)を満足する場合にワイヤロー
プの寿命と判定する手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明装置は、ワイヤロープが寿命に達する前の
段階で、それまでの累積移動距離とワイヤロープの使用
回数に基づいて、式(1)の左辺が1になる日を寿命到
達日として、ワイヤロープの寿命を予測する手段を付加
したことを特徴とする。
【0009】本発明においては、ワイヤロープに加わる
負荷の大きさを表すパラメータとして、ワイヤロープの
巻上げあるいは巻下げを行うためのワイヤロープ駆動モ
ータの負荷電流を採用する。図2にワイヤロープに加わ
る負荷とワイヤロープ駆動モータの負荷電流とがどの様
な関係にあるかを調べた結果を示す。図2は、ホイスト
クレーン(定格荷重:5トン)の吊り荷重と一定速度巻
上げ中におけるワイヤロープ駆動モータの定常負荷電流
の関係を示している。この図から、ワイヤロープ駆動モ
ータの負荷電流によって、ワイヤロープに加わる荷重す
なわち負荷の大きさを特定できることが分かる。
【0010】また、繰り返し曲げ回数すなわち負荷毎の
発生頻度に相当するパラメータとして、ワイヤロープ駆
動モータの回転速度を検出し、ワイヤロープのある部位
が滑車やドラムを通過する回数にほぼ比例する、回転速
度の時間積分により求められるワイヤロープの移動距離
(クレーンなどの荷役機械やエレベータなどでは巻上げ
や巻下げの高さを意味する)を採用する。モータの負荷
電流および回転速度は、ワイヤロープを駆動する装置に
おいては、通常、特別な検出手段を設けなくても検出可
能である。
【0011】さて、本発明においては、ワイヤロープ駆
動モータの負荷電流を複数の電流値範囲に分割する形で
検出する。また、負荷電流の検出と同時にワイヤロープ
駆動モータの回転速度を検出し、この回転速度の時間積
分で表されるワイヤロープの移動距離を電流値範囲毎に
算出して、この移動距離の電流値範囲毎の分布すなわち
負荷頻度分布を作成する。次に、この負荷頻度分布に基
づき、ワイヤロープの巻上げや巻下げなどの動作時にお
ける、電流値範囲毎あるいはいくつかの隣合う電流値範
囲を1つの範囲にまとめて分割数を少なくした範囲毎の
移動距離を累積演算する(分割数をJとする)。そし
て、J分割した電流値範囲毎の累積移動距離nj(j=
1,2,…,J)が予め設定した電流値範囲毎の基準値
Nj(j=1,2,…,J)に対して、式(1)を満足
する場合にワイヤロープが寿命に達したと判定する。
【0012】また、累積移動距離njが式(1)を満足
しない場合、すなわちワイヤロープが寿命に達する前の
段階では、最小2乗法などの統計的手法を用いてワイヤ
ロープの寿命の予測を行う。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づき本発明を詳
細に説明する。図1において、1はA/D(アナログ−
ディジタル)変換器や信号増幅器などから構成される電
流信号入力部、2は同じくA/D変換器や信号増幅器な
どから構成される速度信号入力部、3は移動距離算出
部、4は負荷頻度分布作成部、5は累積負荷演算部、6
は寿命判定部、7は判定基準格納部、8は判定結果表示
部である。
【0014】本実施例では、図示しないワイヤロープ駆
動モータから検出される負荷電流信号を、A/D変換器
などにより複数の電流値範囲に分割する形で電流信号入
力部1に入力する。分割数をいくつかにするかについて
は特に規定しないが、あまり分割数を多くするとデータ
入力処理の時間が長くなり、またA/D変換に伴う量子
化誤差も増大するので好ましくない。
【0015】また、ワイヤロープ駆動モータの負荷電流
の検出と同時に、同じく図示しないワイヤロープ駆動モ
ータから検出される回転速度信号を速度信号入力部2に
入力する。
【0016】移動距離算出部3では、速度信号入力部2
に入力されたワイヤロープ駆動モータの回転速度信号に
関して、速度の次元を持つこのパラメータを長さの次元
を持つパラメータに変換する目的で、時間積分を行いワ
イヤロープの移動距離を算出する。
【0017】負荷頻度分布作成部4では、分割された複
数の電流値範囲毎の移動距離の分布すなわち負荷頻度分
布を作成する。電流は電流値のままでも、予め求めた関
係式に基づいてワイヤロープに加わる荷重値に変換して
もよく、移動距離も滑車やドラムの径とこれらの間の距
離との関係からワイヤロープに加わる繰り返し曲げ回数
に変換してもよい。また、分布を作成する元になる電流
および速度データとしては、一定周期でサンプリングし
た生データを採用してもよく、いくつかの生データの間
引きを行った後のデータを採用してもよい。さらに、電
流データについては、いくつかの生データ中の最大値な
どを用いてもよい。
【0018】図3に負荷頻度分布の例を示す。図3
(ア)では横軸に負荷すなわち荷重に相当するワイヤロ
ープ駆動モータの負荷電流を、縦軸に負荷頻度に相当す
る移動距離をとっている。また、図3(イ)では、移動
距離に関して+と−の符号でワイヤロープの巻上げと巻
下げを区別して表現しているが、これは巻上げと巻下げ
でモータの負荷電流特性が異なる場合などに利用するこ
とができる。
【0019】負荷頻度分布に含まれる電流値および移動
距離のデータを用いて、累積負荷演算部5でワイヤロー
プの巻上げあるいは巻下げなどの動作時においてワイヤ
ロープに加わる累積負荷を求める。すなわち、電流値範
囲毎あるいはいくつかの隣合う電流値範囲を1つの電流
値範囲にまとめて分割数を少なくした範囲毎の移動距離
nj(1,2,…,J)の累積演算を行う。ここで、J
は分割した電流値範囲の総数である。累積演算処理は各
動作毎に行ってもよく、1回の動作の中で複数回行って
もよいが、少なくとも累積負荷値の大きな変化を見逃さ
ないタイミングで演算を行う必要がある。
【0020】寿命判定部6では、累積負荷演算部5で求
めた電流値範囲毎の累積移動距離nj(j=1,2,
…,J)と、予め設定した、判定基準格納部7に対象と
なるワイヤロープ毎に格納されている、電流値範囲毎の
基準値Nj(j=1,2,…,J)に対して、式(1)
を適用してワイヤロープの寿命を判定する。すなわち式
(1)の左辺が1になるかそれより大きくなった時点を
もって、対象となるワイヤロープは寿命に至ったと判定
する。また、式(1)の左辺が1より小さい場合、すな
わちワイヤロープが寿命に達する前の段階では、最小2
乗法などの統計的手法を用いて、それまでの累積移動距
離とワイヤロープの使用日数とから式(1)の左辺が1
になる日を求めることにより、ワイヤロープの寿命予測
を行う。
【0021】ワイヤロープは種別や径により寿命が異な
るだけではなく、同一の種別や径であっても、加わる荷
重や塗油などの使用条件が異なれば寿命も異なる。寿命
判定部6における判定は、判定基準格納部7に格納され
ている基準値を適宜変更することにより種別、径、荷
重、使用条件などの異なるワイヤロープにも適用でき
る。
【0022】電流値範囲毎の基準値については、ワイヤ
ロープに分割数と同数の異なる荷重を加えて、それぞれ
の荷重状態で曲げ疲労試験を行い、各荷重毎のワイヤロ
ープ駆動モータの負荷電流、およびワイヤロープが破断
またはそれと同等の状態になるまでの累積移動距離を調
べることにより事前に求める。あるいは、あるいくつか
の荷重状態のみでの曲げ疲労試験を行い、他の荷重状態
における基準値については、式(2)により近似的に算
出することもできる。式(2)において、σ0およびN
0 はそれぞれ、曲げ疲労試験を行った荷重状態すなわち
電流値範囲におけるワイヤロープに加わる引張応力およ
び曲げ疲労試験により得られた基準値、σおよびNはそ
れぞれ、曲げ疲労試験を行っていない荷重状態すなわち
電流値範囲におけるワイヤロープに加わる引張応力およ
び求める基準値である。
【数4】
【0023】判定結果表示部8では、寿命判定部6で求
めたワイヤロープの寿命判定結果を表示する。寿命に達
した場合にはアラーム等により寿命に達したことを知ら
せることもできるし、寿命に達する前の段階では寿命予
測結果を表示することもできる。
【0024】負荷頻度分布の横軸(負荷値)の分割数は
あまり多くてもワイヤロープの寿命判定の精度にはそれ
ほど影響がなく、かえって基準値作成の労力が増大する
ので、対象となるワイヤロープに加わる負荷のパターン
数に応じて、負荷電流信号の入力段階あるいは入力後の
負荷頻度分布作成段階もしくは累積負荷演算段階まで
に、数分割程度になるようデータの結合を行うことが望
ましい。
【0025】
【実施例】以上のことを実測データを用いてさらに詳し
く説明する。 (実施例1)図4に負荷頻度分布作成部4で作成された
ワイヤロープ駆動モータの負荷電流と負荷電流毎のワイ
ヤロープの移動距離からなる負荷頻度分布を示す。図4
は製鉄所内のレードルクレーンでの測定データであり、
電流値(横軸)は100Aから300Aまでの範囲を2
0分割している。図4において、フックのみの巻上げ
(縦軸の+側)および巻下げ(縦軸の−側)時の負荷に
よる電流値範囲(j=1)が140A未満であり、中身
が入っていない空鍋の巻上げおよび巻下げ(巻上げはほ
とんどない)時の電流値範囲(j=2)が140A以上
240A未満、中身の入った実鍋の巻上げおよび巻下げ
(巻下げの割合は少ない)時の電流値範囲(j=3)が
240A以上である。
【0026】以上の3つの電流値範囲に関して、実鍋時
の荷重(470トン)については曲げ疲労試験により、
空鍋(170トン)とフックのみ(20トン)時の荷重
については実鍋荷重の曲げ疲労試験と式(2)を利用し
て求めた基準値は、N1 ≒∞,N2 =1400[km],
3 =130[km]である。
【0027】これらの基準値および図4から求まるそれ
ぞれの電流値範囲毎の累積移動距離のデータから、寿命
判定を行った結果を図5に示す。3月27日における累
積移動距離は、n2 =108[km],n3 =120[k
m](n1 は省略)である。これを式(1)に代入する
と下記式(3)のようになり、このワイヤロープはこの
日でほぼ寿命に達していると判定できる。
【数5】 この判定結果にしたがって、その翌日にワイヤロープを
取り外して外観検査を実施したところ、一部に素線の断
線が発見されたことから、確かにこのワイヤロープは寿
命に達していたことが確認された。
【0028】以上のことから、本発明の方法および装置
を用いることにより、ワイヤロープ駆動モータの負荷電
流および回転速度を利用して、ワイヤロープの適切な寿
命判定ができることが分かる。
【0029】(実施例2)図6に、実施例1とは別のレ
ードルクレーンにおける、負荷頻度分布作成部4で作成
されたワイヤロープ駆動モータの負荷電流と負荷電流毎
のワイヤロープの移動距離からなる負荷頻度分布を示
す。電流値(横軸)は50Aから200Aまでの範囲を
30分割している。図6において、フックのみの巻上げ
(縦軸の+側)時の負荷による電流値範囲(j=1)が
85A未満であり、同じくフックのみの巻下げ(縦軸の
−側)時の電流値範囲(j=2)が95A未満、中身が
入っていない空鍋の巻上げ時の電流値範囲(j=3)が
85A以上105A未満、同じく空鍋の巻下げ時の電流
値範囲(j=4)が95A以上140A未満、中身の入
った実鍋の巻上げおよび巻下げ時の電流値範囲(j=
5)が140A以上である。
【0030】以上5つの電流値範囲に関して、実鍋時の
荷重(500トン)については曲げ疲労試験により、空
鍋(140トン)とフックのみ(20トン)時の荷重に
ついては実鍋荷重の曲げ疲労試験と式(2)を利用して
求めた基準値は、N1 ≒∞,N2 ≒∞,N3 =1200
[km],N4 =1200[km],N5 =230[km]で
ある。
【0031】これらの基準値および図6から求まるそれ
ぞれの電流値範囲毎の累積移動距離のデータから、寿命
判定を行った結果を図7に示す。2月24日における累
積移動距離は、n3 =122[km],n4 =148[k
m],N5 =131[km](n1 ,n2 は省略)であ
る。これを式(1)に代入すると下記式(4)のように
なり、ワイヤロープはこの日までに寿命の約80%を使
っていると判定できる。
【数6】
【0032】また、最小2乗法を適用した直線近似式を
適用し、それまでの累積移動距離とワイヤロープの使用
日数とのデータを利用した寿命予測の結果、このワイヤ
ロープの寿命到達日、すなわち式(1)の左辺が1にな
る日は4月29日であると予測できる。
【0033】この判定結果にしたがって、4月29日に
ワイヤロープを取り外し後、曲げ疲労試験を実施したと
ころ、約9日間の使用回数に相当する曲げ回数2000
回で一部の素線に断線が発生したことから、寿命予測結
果はほぼ正しいことが確認された。以上のことから、本
発明の方法および装置を用いることにより、寿命に達す
る前のロープに関して、的確な寿命予測が行えることが
分かる。
【0034】なお、本発明の方法および装置はワイヤロ
ープだけではなく、繰り返し荷重を受ける機械、電気お
よびその他の機器の寿命判定にも適用可能である。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の方法および装置を用いれば、ワイヤロープの寿命判定
を行うための専用の検出パラメータおよび検出手段を必
要とせず、ワイヤロープ駆動モータの負荷電流および回
転速度という、元々ワイヤロープを駆動する装置本体か
ら検出可能な信号だけを用いてワイヤロープの寿命判定
が行える。また、ワイヤロープが寿命に達するかなり前
の段階でその寿命を予測することができるので、取替工
事が計画的に行えるという効果もある。さらに、適切な
寿命判定が行えるので、クレーンなどの荷役機械用やエ
レベータ用などのワイヤロープの破断事故を未然に防ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概要を示すブロック図であ
る。
【図2】ワイヤロープに加わる荷重とワイヤロープ駆動
モータの負荷電流との関係を示す図である。
【図3】本発明のうち負荷頻度分布の様子を示す図であ
り、(ア)は巻上げと巻下げを区別しない場合、(イ)
は巻上げと巻下げを区別した場合の図である。
【図4】レードルクレーンのワイヤロープにおける負荷
頻度分布を示す図である。
【図5】本発明の方法および装置により、ワイヤロープ
の寿命判定を行った結果を示す図である。
【図6】別のレードルクレーンのワイヤロープにおける
負荷頻度分布を示す図である。
【図7】本発明の方法および装置により、ワイヤロープ
の寿命判定を行った結果を示す図である。
【符号の説明】
1 電流信号入力部 2 速度信号入力部 3 移動距離算出部 4 負荷頻度分布作成部 5 累積負荷演算部 6 寿命判定部 7 判定基準格納部 8 判定結果表示部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤロープに加わる負荷の大きさおよ
    び負荷毎の発生頻度に基づいてワイヤロープの寿命判定
    を行う方法において、ワイヤロープ駆動モータの負荷電
    流を複数の電流値範囲に分割する形で検出すると同時
    に、前記ワイヤロープ駆動モータの回転速度を検出し
    て、さらに回転速度の時間積分で表されるワイヤロープ
    の移動距離を電流値範囲毎に算出し、電流値の全分割数
    Jにわたって前記電流値範囲毎の移動距離を累積演算
    し、電流値範囲毎の累積移動距離njが予め設定した電
    流範囲毎の基準値Njに対して、下記式(1)を満足す
    る場合にワイヤロープの寿命と判定することを特徴とす
    るワイヤロープの寿命判定方法。 【数1】
  2. 【請求項2】 ワイヤロープが寿命に達する前の段階
    で、それまでの累積移動距離とワイヤロープの使用回数
    に基づいて、式(1)の左辺が1になる日を寿命到達日
    として、ワイヤロープの寿命を予測することを特徴とす
    る請求項1記載のワイヤロープの寿命判定方法。
  3. 【請求項3】 ワイヤロープに加わる負荷の大きさおよ
    び負荷毎の発生頻度に基づいてワイヤロープの寿命判定
    を行う装置において、ワイヤロープ駆動モータの負荷電
    流を複数の電流値範囲に分割する形で検出する手段と、
    同時に前記ワイヤロープ駆動モータの回転速度を検出す
    る手段と、前記回転速度の時間積分で表されるワイヤロ
    ープの移動距離を電流値範囲毎に算出する手段と、電流
    値の全分割数Jにわたって前記電流値範囲毎の移動距離
    を累積演算する手段と、電流値範囲毎の累積移動距離n
    jが予め設定した電流範囲毎の基準値Njに対して、下
    記式(1)を満足する場合にワイヤロープの寿命と判定
    する手段とを備えたことを特徴とするワイヤロープの寿
    命判定装置。 【数2】
  4. 【請求項4】 ワイヤロープが寿命に達する前の段階
    で、それまでの累積移動距離とワイヤロープの使用回数
    に基づいて、式(1)の左辺が1になる日を寿命到達日
    として、ワイヤロープの寿命を予測する手段を付加した
    ことを特徴とする請求項3記載のワイヤロープの寿命判
    定装置。
JP16027996A 1996-06-20 1996-06-20 ワイヤロープの寿命判定方法および装置 Withdrawn JPH107323A (ja)

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