JPH1074931A - 半導体素子の電気特性の解析方法及び半導体素子の電気特性の解析プログラムを記録した媒体 - Google Patents

半導体素子の電気特性の解析方法及び半導体素子の電気特性の解析プログラムを記録した媒体

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JPH1074931A
JPH1074931A JP8230494A JP23049496A JPH1074931A JP H1074931 A JPH1074931 A JP H1074931A JP 8230494 A JP8230494 A JP 8230494A JP 23049496 A JP23049496 A JP 23049496A JP H1074931 A JPH1074931 A JP H1074931A
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initial value
boundary condition
numerical
operating point
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JP8230494A
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English (en)
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Tetsunori Wada
哲典 和田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈曲点のある電気特性を有する半導体素子の
解析においても、容易なな解析処理を可能とすることで
ある。 【解決手段】 数値計算ステップS500での反復計算
で用いる電圧境界条件の変化が所定値より小さい場合に
は、端子に対応する格子点上の電位の値は前回収束解が
得られた動作点での値に設定し、電子濃度または正孔濃
度は、推定された初期値を用いて次の動作点の初期値と
して採用し(S1000)、電圧境界条件の変化が所定
値より大きい場合であって、S1000を奇数回実施し
た場合には、設定する電圧境界条件を前記入力データで
指定された電圧変化の方向とは逆方向に設定し、かつ他
の格子点上での電子濃度または正孔濃度は推定された値
を次の初期値として採用する(S900)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の設計
・開発等で利用される素子の電気特性を数値解析で計算
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIを構成する高機能なMOSFET
などの半導体素子を開発する時には、素子の形状や内部
のドーパント分布を最適化する目的でデバイスシミュレ
ータと呼ばれる数値計算プログラムが使用される。デバ
イスシミュレータは半導体素子内部の各点での電位分
布、電子・正孔等の物理量の変化を表す支配方程式を立
て、例えば電極に所定電位を与えたときの電位、電子正
孔分布の数値解を求め、素子の電流電圧特性等を計算で
求める。(例えばSiegfried Selberherr,‘Analysis a
nd Simulation of Semiconductor Devices’,Springer
-Verlag Wien, NewYork,1984) ここで用いる数値計算プログラムの処理手順を、図6を
用いて以下に説明する。まず、初期設定ステップS10
0では、作業用の配列変数をクリアし、移動度、電子・
正孔の生成消滅速度などの物理量を設定する。次いで入
力データ読み込みステップS200で、解析すべき素子
構造、ドナー・アクセプタ分布、さらに指定電極での電
圧値とその変化順、使用する物理モデルパラメータなど
を記述した入力データを読み込み、その情報に基づいて
計算に用いる移動度や衝突電離パラメータなど一部の物
理量の値を設定する。次に、格子設定ステップS300
で解析すべき半導体素子領域に離散化用の格子点を設定
する。さらに、入力データ読み込みステップS200で
読み取ったデータにもとづいて、格子点上でのドーパン
ト濃度、格子点近傍の材質と物性定数を設定する。
【0003】その後の処理については、具体的な例とし
てMOSFETのゲート電圧を50m[volt]に固定し、
ドレイン電圧を0[volt]から5[volt]まで変えた時のド
レイン電流を計算する場合について説明する。まず、数
値計算ステップS500は、初期値が設定されているか
調べ、設定されていなければ初期値を設定する。ポアソ
ン方程式と電子・正孔の電流連続式を連立させた方程式
を解く。電位、電子濃度、正孔濃度の修正量が得られる
度にそれが所定の値に較べて十分小さいかを判定し、小
さければ反復手順を打ち切って次の処理に移る。もし規
定反復回数以内に収束解が得られたならば端子電流など
を計算するが、そうでなければ前回の動作点の電圧と今
回の動作点の電圧の変化分を減少させる。
【0004】こうして入力データで指定された全動作点
での計算が終了したか判定し、終了していれば停止、計
算すべき動作点が残っていれば電圧刻み調整ステップS
800で電圧刻みを調整する。このステップでは、規定
反復回数で収束しなかった場合には、電圧刻み幅をS6
00で設定した値の、例えば1/2に設定し、比較的少
ない反復回数で収束解が得られた場合は、電圧刻み幅を
今回の刻み幅の例えば2倍に設定し、それ以外の場合に
は今回と同じ電圧刻みを用いる、などの調整を行う。次
に所定値推定ステップS1200で、設定された電圧変
化に対する電位分布、電子濃度分布、正孔濃度分布を例
えば外挿法を用いて推定する。
【0005】以上の手順でVd=0[volt]から5[volt]
の間の、例えばVd=0[Volt],0.5[Volt],1[Vol
t],1.5[Volt],2[Volt],2.25[Volt],2.5
[Volt],3[Volt],3.5[Volt],4[Volt],4.5[V
olt],5[Volt]での解を求め、各々の動作点での電流を
出力する。その結果は例えばグラフィック描画プログラ
ムで処理されてI−V特性曲線などとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】LSIの保護回路に使
われているトランジスタの電極に極端に高い電圧がかか
って破壊される状況などでは、電流電圧特性が図7に示
すようにI−V平面上に折れ曲がり点(屈曲点)を持
ち、ある電圧範囲では1つの電圧に対して電流が2つ以
上の値を持つ特性曲線になる事が知られている。こうし
た折り返し点を持つデバイス動作状況をデバイスシミュ
レータで計算するには特殊な工夫が必要で、例えば電圧
を変化させる電極には、仮想的に外部抵抗を設定して、
その抵抗を介して印加する電圧を徐々に変化させて計算
し、しかもその抵抗値は計算中の電流値や微分抵抗値の
値で表される式を満たすように動的に、動作点毎に値を
変化させるなどの工夫が必要である(例えばZ.Yu,
IEEE,ED−CAD,1991)。あるいは、計算
しようとする素子の形状やドーパント分布から推定した
適切な値を持つ抵抗を、電圧を加える端子に接続した状
況をシミュレーションする手法がとられる。
【0007】しかしながら、前者の方法では、I−V特
性の各々の動作点上で微分抵抗値を計算する、外部の仮
想抵抗の値を動的に制御するなどの手段が必要であり、
計算時間上不利である上に制御プログラムの開発も困難
であるという欠点がある。後者の方法では適切な抵抗値
を推定する必要があり、利用者に多くに経験を要求する
ため実用的ではない。
【0008】本発明は上記事情に鑑みて成されたもので
あり、その目的とするところは、図7に示すような屈曲
点のある電気特性を有する半導体素子の解析において
も、容易な解析処理を可能とする半導体素子の電気特性
の解析方法及び半導体素子の電気特性の解析プログラム
を記録した媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、解析する半導体素子の対象領域
内における物理量の関係を記述する非線形の支配方程式
を用い、前記対象領域内又は前記対象領域周辺に設定し
た動作点における所定の電圧境界条件下での数値解を反
復計算により求め、この数値解から端子の電流値を計算
することで前記半導体素子の電気特性を解析する方法に
おいて、前記半導体素子内に設けた複数の点での物理量
と素子の端子電流を変数とする位相空間中で、素子の動
作状態に対応する位相空間中の点の軌跡が滑らかである
ことを用いて前記所定の電圧境界条件下での半導体素子
の端子の動作状態の数値解を予測することで前記半導体
素子の電気特性の解析を行うことを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、前記位相空間
は、前記反復計算により得られたN個の格子点の電位、
電子密度、正孔濃度、及び端子での電流からなる3N+
1次元の位相空間であることを特徴とする。
【0011】また、請求項3の発明は、前記位相空間を
用いた前記所定の電圧境界条件下での前記半導体素子の
端子の動作状態の数値解の予測は、半導体素子の動作点
の軌跡を、その端子電圧と端子電流との2次元空間に射
影した時に生じる屈曲点に近づいた場合にのみ行うこと
を特徴とする。
【0012】また、請求項4の発明は、解析する半導体
素子の対象領域内における物理量の関係を記述する非線
形の支配方程式を用い、前記対象領域内又は前記対象領
域周辺に設定した動作点における所定の電圧境界条件下
での数値解を反復計算により求め、この数値解から端子
の電流値を計算することで前記半導体素子の電気特性を
解析する方法において、前記反復計算により数値解を求
める際に、電圧境界条件の変化が所定値より小さいか否
かの判定により屈曲点に近づいたことを判断し、この判
断により位相空間を用いて前記指定した電圧境界条件下
での半導体素子の端子の電流を表現することで前記半導
体素子の電気特性の解析を行うことを特徴とする。
【0013】また、請求項5の発明は、解析する半導体
素子の対象領域内における物理量の関係を記述する非線
形の支配方程式を用い、前記対象領域内又は前記対象領
域周辺に設定した動作点における所定の電圧境界条件下
での数値解を反復計算により求め、この数値解から端子
の電流値を計算することで前記半導体素子の電気特性を
解析する方法において、解析する半導体素子の形状、ド
ーパント分布に関する情報、及び、計算すべき素子の動
作状況を表す情報を含む入力データを読み込む入力デー
タ読み込みステップと、解析の対象とする計算領域に、
前記入力データで指定された素子形状の情報に基づいて
離散化用の格子点を設定する格子設定ステップと、以前
に得られた物理量の数値解を用いて求める数値解の初期
値を推定し、この初期値を用いて所定の電圧境界条件を
与えた動作点での数値解を反復計算して求め、前記反復
計算が収束したか否かを判定し、収束した場合には端子
電流を計算する数値計算ステップと、前記数値計算ステ
ップで用いた電圧境界条件の変化が所定値より小さい場
合には、前記端子に対応する格子点上の少なくとも電位
の値は前回収束解が得られた動作点での値に設定し、か
つ、他の格子点上での電子濃度または正孔濃度は、前記
推定された初期値を用いて次の動作点の初期値として採
用する第1の初期値推定ステップと、を含み、前記第1
の初期値推定ステップで採用された初期値を用いて前記
数値計算ステップにて次の動作点の計算を行うことを特
徴とする。
【0014】また、請求項6の発明は、解析する半導体
素子の対象領域内における物理量の関係を記述する非線
形の支配方程式を用い、前記対象領域内又は前記対象領
域周辺に設定した動作点における所定の電圧境界条件下
での数値解を反復計算により求め、この数値解から端子
の電流値を計算することで前記半導体素子の電気特性を
解析する方法において、解析する半導体素子の形状、ド
ーパント分布に関する情報、及び、計算すべき素子の動
作状況を表す情報を含む入力データを読み込む入力デー
タ読み込みステップと、解析の対象とする計算領域に、
前記入力データで指定された素子形状の情報に基づいて
離散化用の格子点を設定する格子点設定ステップと、以
前に得られた物理量の数値解を用いて求める数値解の初
期値を推定し、この初期値を用いて所定の電圧境界条件
を与えた動作点での数値解を反復計算して求め、前記反
復計算が収束したか否かを判定し、収束した場合には端
子電流を計算する数値計算ステップと、前記数値計算ス
テップで用いた電圧境界条件の変化が所定値より小さい
場合には、前記端子に対応する格子点上の少なくとも電
位の値は前回収束解が得られた動作点での値に設定し、
かつ、他の格子点上での電子濃度または正孔濃度は、前
記推定された初期値を用いて次の動作点の初期値として
採用する第1の初期値推定ステップと、前記電圧境界条
件の変化が所定値より大きい場合であって、前記第1の
初期値推定ステップを奇数回実施した場合には、設定す
る電圧境界条件を前記入力データで指定された電圧変化
の方向とは逆方向に設定して、これを端子に対する格子
点上の電圧値として設定し、かつ他の格子点上での電子
濃度または正孔濃度は前記数値計算ステップにて推定さ
れた値を次の初期値として採用する第2の初期値推定ス
テップと、を含み、前記第1の初期値推定ステップ又は
第2の初期値推定ステップで採用された初期値を数値解
として用いて前記数値計算ステップにて次の動作点の計
算を行うことを特徴とする。
【0015】また、請求項7の発明は、請求項5又は6
における前記数値計算ステップは、少なくとも以前の動
作点に得られた前回の物理量の数値解から、あるいは、
更にそれ以前に得られた複数の動作点での物理量の数値
解も援用して反復計算の初期値を推定する初期値設定ス
テップと、この初期値設定ステップにて推定された初期
値を用いて、所定の電圧境界条件を与えた動作点での数
値解を反復計算により求める反復計算ステップと、前記
反復計算が収束したか否かを判定し、前記反復計算が所
定の反復回数で収束した場合には端子電流の計算を行
い、前記反復計算が所定の反復回数で収束しなかった場
合には電圧境界条件の変化量である電圧刻みを減少させ
る収束判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】また、請求項8の発明は、解析する半導体
素子の対象領域内における物理量の関係を記述する非線
形の支配方程式を用い、前記対象領域内又は前記対象領
域周辺に設定した動作点における所定の電圧境界条件下
での数値解を反復計算により求め、この数値解から端子
の電流値を計算することで前記半導体素子の電気特性を
解析する方法において、解析する半導体素子の形状、ド
ーパント分布に関する情報、及び、計算すべき素子の動
作状況を表す情報を含む入力データを読み込む入力デー
タ読み込みステップと、解析の対象とする計算領域に、
前記入力データで指定された素子形状の情報に基づいて
離散化用の格子点を設定する格子点設定ステップと、前
記電気特性の屈曲した回数を保持する屈曲点カウンタの
初期化を行う屈曲点カウンタ初期化ステップと、以前に
得られた物理量の数値解を用いて求める数値解の初期値
を推定し、この初期値を用いて所定の電圧境界条件を与
えた動作点での数値解を反復計算して求め、前記反復計
算が収束したか否かを判定し、収束した場合には端子電
流を計算する数値計算ステップと、前記電圧境界条件の
変化が所定値より小さい場合には、前記端子に対応する
格子点上の少なくとも電位の値は前回収束解が得られた
動作点での値に設定し、かつ、他の格子点上での電子濃
度または正孔濃度は、前記推定された初期値を用いて次
の動作点の初期値として採用する第1の初期値推定ステ
ップと、前記電圧境界条件の変化が所定値より小さい場
合には、前記屈曲点カウンタを所定値だけ加算する屈曲
点カウンタのインクリメントステップと、前記電圧境界
条件の変化が所定値より大きい場合であって、前記屈曲
点カウンタにより前記第1の初期値推定ステップを奇数
回実施した場合には、設定する電圧境界条件を前記入力
データで指定された電圧変化の方向とは逆方向に設定し
て、これを電圧更新中の端子に対する格子点上の電圧値
として設定し、かつ他の格子点上での電子濃度または正
孔濃度は前記数値計算ステップにて推定された値を次の
初期値として採用する第2の初期値推定ステップと、を
含み、前記第1の初期値推定ステップ又は第2の初期値
推定ステップにて採用された初期値を数値解として用い
て前記数値計算ステップにて次の動作点の計算を行うこ
とを特徴とする。
【0017】また、請求項9の発明は、請求項5、6又
は8における前記第1の初期値推定ステップは、前記電
圧境界条件の変化が所定値より小さい場合には、前記端
子に対応する格子点上の少なくとも電位の値は前回収束
解が得られた動作点での値に設定し、かつ、他の格子点
上での電子濃度または正孔濃度は、前記推定された初期
値と前回の値との変化量に対して、以前の変化状況に応
じて0以上1以下の値を乗じた値を加えて次の動作点の
初期値として採用することを特徴とする。
【0018】上記目的を達成するため、請求項10の発
明は、解析する半導体素子の対象領域内における物理量
の関係を記述する非線形の支配方程式を用い、前記対象
領域内又は前記対象領域周辺に設定した動作点における
所定の電圧境界条件下での数値解を反復計算により求
め、この数値解から端子の電流値を計算することで前記
半導体素子の電気特性を解析するプログラムを記録した
媒体において、解析する半導体素子の形状、ドーパント
分布に関する情報、及び、計算すべき素子の動作状況を
表す情報を含む入力データを読み込む入力データ読み込
みステップと、解析の対象とする計算領域に、前記入力
データで指定された素子形状の情報に基づいて離散化用
の格子点を設定する格子設定ステップと、以前に得られ
た物理量の数値解を用いて求める数値解の初期値を推定
し、この初期値を用いて所定の電圧境界条件を与えた動
作点での数値解を反復計算して求め、前記反復計算が収
束したか否かを判定し、収束した場合には端子電流を計
算する数値計算ステップと、前記数値計算ステップで用
いた電圧境界条件の変化が所定値より小さい場合には、
前記端子に対応する格子点上の少なくとも電位の値は前
回収束解が得られた動作点での値に設定し、かつ、他の
格子点上での電子濃度または正孔濃度は、前記推定され
た初期値を用いて次の動作点の初期値として採用する第
1の初期値推定ステップと、を含み、前記第1の初期値
推定ステップで採用された初期値を用いて前記数値計算
ステップにて次の動作点の計算を行うことを特徴とす
る。
【0019】また、請求項11の発明は、解析する半導
体素子の対象領域内における物理量の関係を記述する非
線形の支配方程式を用い、前記対象領域内又は前記対象
領域周辺に設定した動作点における所定の電圧境界条件
下での数値解を反復計算により求め、この数値解から端
子の電流値を計算することで前記半導体素子の電気特性
を解析するプログラムを記録した媒体において、解析す
る半導体素子の形状、ドーパント分布に関する情報、及
び、計算すべき素子の動作状況を表す情報を含む入力デ
ータを読み込む入力データ読み込みステップと、解析の
対象とする計算領域に、前記入力データで指定された素
子形状の情報に基づいて離散化用の格子点を設定する格
子点設定ステップと、以前に得られた物理量の数値解を
用いて求める数値解の初期値を推定し、この初期値を用
いて所定の電圧境界条件を与えた動作点での数値解を反
復計算して求め、前記反復計算が収束したか否かを判定
し、収束した場合には端子電流を計算する数値計算ステ
ップと、前記数値計算ステップで用いた電圧境界条件の
変化が所定値より小さい場合には、前記端子に対応する
格子点上の少なくとも電位の値は前回収束解が得られた
動作点での値に設定し、かつ、他の格子点上での電子濃
度または正孔濃度は、前記推定された初期値を用いて次
の動作点の初期値として採用する第1の初期値推定ステ
ップと、前記電圧境界条件の変化が所定値より大きい場
合であって、前記第1の初期値推定ステップを奇数回実
施した場合には、設定する電圧境界条件を前記入力デー
タで指定された電圧変化の方向とは逆方向に設定して、
これを端子に対する格子点上の電圧値として設定し、か
つ他の格子点上での電子濃度または正孔濃度は前記数値
計算ステップにて推定された値を次の初期値として採用
する第2の初期値推定ステップと、を含み、前記第1の
初期値推定ステップ又は第2の初期値推定ステップで採
用された初期値を数値解として用いて前記数値計算ステ
ップにて次の動作点の計算を行うことを特徴とする。
【0020】上述したこれら発明は、収束状況に応じて
次の反復計算に用いる初期解の推定方法を切り替えると
いう単純な制御によって、図7に示す屈曲点のある状況
も計算可能としたものである。本方法は、電流電圧特性
で見ると折れ曲りのある様な動作状況であっても、電圧
を変化させている電極近傍以外の場所での電圧、電子濃
度、正孔濃度の変化は多くの場合、屈曲点のような特異
な状況を経過せず単調に変化し続けるという事と、図6
に示す様な電圧刻みの制御方法を行うと、屈曲点の近く
では反復計算が収束しにくくなるため電圧刻みが自動的
に小さくなる事で屈曲点に近づいている事を認識できる
事に基づいて発明されたものである。
【0021】即ち、(1)電圧刻みを常にモニタする事
で屈曲点に近づいたか否かを識別する。(2)電圧刻み
が所定値より小さくなった場合には、電圧を変化させて
いる電極近傍の電位変化を一旦停止させ、それ以外の場
所での電圧、電子濃度、正孔濃度はそれ以前の変化状況
の外挿値を反復計算の初期値として採用する(以下では
「屈曲点の処理」と呼ぶ)。(3)屈曲点処理回数をモ
ニタし、奇数回の場合には電極電圧の変化する方向は入
力データで指定された変化方向とは逆に設定、偶数回の
場合には入力指定と同じ方向に変化させる手順を組み合
わせた処理方法で計算を実現したものである。
【0022】また、屈曲点を示す素子動作を計算した場
合でも本発明の方法で計算できる事は、以下の様に説明
される。なお、図4を用いた以下の説明は、数学的な証
明ではなく、本発明の骨子となる考え方の説明である。
図4は数値計算の結果得られたN個の格子点毎の電位ψ
1 ,…ψN 、電子濃度n1 ,…nN 、正孔濃度p1 ,…
N と端子電流Iからなる3N+1次元の位相空間の
と、この空間中では点列で表される数値解の軌跡を模式
的に表した図である。簡単のためにここで着目してい
る、電圧を掃引させている電極に割り当てられた数値計
算用の格子点は1個とする。この電極に相当するX番目
の格子点の電位ψX はそのまま端子電圧を表す事に注意
すると、3N+1次元は図4に示す様に、電流Iを縦軸
に、ψX を手前の軸に、ψX 以外の電位、電子濃度、正
孔濃度に相当する3N−1次元空間をまとめて1次元に
して奥行き方向の軸にした3次元で表現できる。なお、
ψX 軸は電圧に対応する事を後の説明で使用するので図
4では軸の名をVdと記した。デバイスシミュレータで
はX番目の格子点に流入する端子電流IX は、格子点X
に、隣接格子点Xから流れ込む電子電流Jn k 、正孔電
流JP k を、点Xに接続された全ての格子点kについて
の和をとって計算する;
【数1】IX =ΣJn k (ψX ,ψk ,nX ,nk )+
ΣJP k (ψX ,ψk ,nX ,nk ) 電子電流Jn k (ψX ,ψk ,nX ,nk )と正孔電流
P k (ψX ,ψk ,nX ,nk )は次式で計算する;
【数2】 Jn k (ψX ,ψk ,nX ,nk ) =−μn (exp(−Δψ)−1)(nx −nk ・exp(−Δψ))/dx JP k (ψX ,ψk ,nX ,nk ) =μn (exp(Δψ)−1)(px −pk ・exp(−Δψ))/dx ここに、Δψ=ψX −ψk ,dxは点Xと点P間の距
離、μn ,μP は電子と正孔の移動度、上の式から判る
ように、IX は未知数ψX ,ψk ,nX ,nk ,pX
k の関数として見ると1価関数(未知数の値が1意な
ら関数値は1意的に定まる)である。従って、図4でI
−V平面に投影した解の軌跡が屈曲点を示し、同一のV
dに対して異なる電流値を与えていても、ψ1 ,…
ψN ,n1 ,…nN ,p1 ,…pN からなる3N次元空
間と電流値の関係を見ると、同じ3N次元空間の点に対
して異なる電流値を与える事はない。つまり、I−V特
性が屈曲点を持っても、3N次元空間中での軌跡は同じ
点を再度通過する様な事なく軌跡が形成される。従っ
て、シミュレーションでVdの値を連続的に変化させる
場合、2つの動作点での解に相当する軌跡上の点が少な
くとも2点与えられれば次の動作点の解に相当する点の
位置が推定できるであろうとの考えに基づく。但し、I
−V特性上での屈曲点を通過する状況では、数値解を示
す3N次元空間中での軌跡をψX に相当するVd軸に射
影した場合は、Vd軸上を折り返す事になり、図4中で
の折れ線で示した状況になる。
【0023】本発明は上記理由に基づいてなされたもの
で、I−V軸上で屈曲点であっても3N+1次元空間中
の点として見たとき、過去の点からの外挿で次の点の位
置即ち数値解が推定できる事を利用したものである。推
定の時、Vdに相当するψXの値はそれまで更新してき
た方向とは逆符号に設定するのは言うまでもない。
【0024】なお、本発明の変形例として前述の操作の
(2)の部分を、(2)電圧刻みが所定値より小さくな
った場合には、電圧を変化させている電極近傍の電位変
化を一旦停止させ、それ以外の場所での電位、電子濃
度、正孔濃度はそれ以前の変化状況に0から1の間の数
値を掛けて縮小した値を次の反復計算の初期値として採
用するとしても同様の効果が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る半導体素子の電気特
性の解析方法及び半導体素子の電気特性の解析プログラ
ムを記録した媒体について、図面を参照しながら説明す
る。本実施形態の半導体素子の電気特性解析方法を実現
するためのハードウエア構成は、各種処理を行うための
CPUと、キーボード、マウス、ライトペン、又はフレ
キシブルディスク装置等の入力装置と、メモリ装置やデ
ィスク装置等の外部記憶装置と、ディスプレイ装置、プ
リンタ装置等の出力装置等とを備えた通常のコンピュー
タシステムを用いてもよい。なお、前記CPUは、以下
の処理を記述するコンピュータ言語等の処理を行う演算
部と、前記処理の命令を記憶する主記憶部とを具備す
る。
【0026】図1は本発明に係る半導体素子の電気特性
の解析方法の実施形態を示したフローチャートである。
このフローチャートを用いて屈曲点のある電流電圧特性
の場合の処理の流れを説明する。
【0027】初期設定ステップS100と入力データ読
み込みステップS200、格子設定ステップS300は
従来法と同じ処理であるので、その説明は省略する。こ
こで本実施形態では、数値計算を行う前に、屈曲点カウ
ンタ初期化ステップS400にて屈曲点の処理回数の計
数する屈曲点カウンタを初期化(零に設定)する。
【0028】次に、数値計算ステップS500の処理を
説明する。この数値計算ステップS500の具体的なフ
ローチャートを図2に示す。まず、初期値が設定されて
いるか調べ、設定されていなければ初期値を設定する
(ステップS510)。一回目の計算は通常全ての電極
が0[Volt]の場合の解をもとめるが、この時には初期値
は全く設定されていないので初期値を設定する。なお、
既に数個の動作点での解が得られている場合でも、次の
動作点での解を外挿法などで推定する為の情報が不十分
で推定出来ない場合にも初期値が設定される。反復計算
ステップS520では、ポアソン方程式と電子・正孔の
電流連続式を連立させた方程式を解く。即ち、格子設定
ステップS300で設定した格子点上での電位、電子濃
度、正孔濃度の値を用いて離散化して表わしたポアソン
方程式と電子・正孔の電流連続式を問いて格子点上での
電位、電子濃度、正孔濃度の値を求める。その際に、ポ
アソン方程式と電子・正孔の電流連続式は電位、電子濃
度、正孔濃度の非線形な項を含むため、Newton法
を用いて、現在設定した電位、電子濃度、正孔濃度の値
にその修正量を加えて近似精度をあげるという手順を繰
り返す。電位、電子濃度、正孔濃度の修正量が得られる
度にそれらが所定の値に較べて十分小さいか判定し、小
さければ反復手順を打ち切って次の処理に移る。もし規
定反復回数以内に収束解が得られたならば端子電流など
を計算するが(ステップS540)、そうでなければ前
回の動作点と今回のドレイン電圧の変化分を減少させる
(ステップS550)。例えば、ドレイン電圧Vdが2
[Volt]の時の解が得られ、Vd=2.5[Volt]の計算で
は規定回数以内に解が収束しなかった場合には、次はV
d=2.25[Volt]の計算を行うのでその準備をする。
また、この電圧刻みを減少する操作で刻み幅が所定の値
より小さくなった場合には、それ以上の計算は止めて停
止する(図示せず)。なお、1回目のゼロバイアスの解
を求める場合にも、規定回数以内に収束解が得られなけ
れば電圧刻みは減少できないので停止する。
【0029】こうして入力データで指定された全動作点
での計算が終了したか判定し(S600)、終了してい
れば停止、計算すべき動作点が残っていれば電圧刻みが
屈曲点とみなすべき値より小さいか判定する。もし電圧
刻みが十分大きい場合には、次の動作展の初期値を推定
するステップS900で次の計算の初期値を推定する。
この初期値推定ステップS900の具体的なフローチャ
ートを図3に示す。
【0030】初期値推定方法として、本実施形態では屈
曲点カウンタが偶数か奇数かで電極近傍の電位に対して
異なる推定方法を採用する。即ち、屈曲点カウンタが偶
数か否かを判定し(ステップS910)、屈曲点カウン
タが偶数の場合には従来と同じ推定方法を採用する(ス
テップS920)。一方、奇数の場合には、電圧変化の
絶対値は同じでも、符号は入力データで指定された電圧
変化とは逆方向に変化させる(ステップS930)。
【0031】ここで、電圧刻み値判定ステップS700
にて電圧刻みが屈曲点と認定すべき値以下と判定された
場合には、電圧変化中の電極近傍の電位以外は従来法と
同様に前回と今回の値から外挿した値を採用し、電極近
傍での電位は現在のままの値を採用する(ステップS1
000)。その後、屈曲点カウンタの値を1増加させる
(ステップS1100)。
【0032】なお、本方法では、屈曲点の計算の直後
(これを判定するための変数も用いるが、図1では図示
していない)である場合には電圧刻みを例えば2倍以上
の値に必ず増加させ、次に数値計算部分を通過した後の
電圧刻みの大きさの判定が今回と同じ結果になって屈曲
点付近での電圧変化が正方向と負方向に振動し続ける事
を防止する。
【0033】本実施形態を用いて求めたn−MOSFE
Tの降伏特性の図表を図5に示す。図示の如くドレイン
電圧Vd=6.5[Volt]付近でドレイン電流が屈曲点を
有する特性を示している。かかる特性を有しているもの
であっても計算を行えることが分かる。
【0034】このように、本実施形態では、LSIなど
を構成するトランジスタ等の能動素子の破壊現象を利用
者が容易に解析できる。またその為のプログラムも、制
御構造が簡単なため後の維持管理が容易に行える。利用
者が本発明を利用したシミュレータを利用する事で、ト
ランジスタ等の能動素子の破壊現象をつぶさに解析で
き、そこで得られた知見をもとにトランジスタ構造を変
更して、破壊が起きにくいトランジスタ構造を開発でき
る。
【0035】また、本実施形態で計算出来る屈曲点の電
圧を用いて、その電圧を高めてトランジスタが正常動作
する電圧範囲を広める事で、熱暴走による破壊が起きに
くいトランジスタを設計する為に、例えば本発明による
数値計算部分を非線形最適化プログラムから呼び出した
り、本発明による計算結果をデータファイルの形で非線
形最適化プログラムに渡して、素子構造のパラメータを
修正する事で自動的ないし半自動的に最適化された高性
能デバイスを設計できる。
【0036】なお、上述した半導体素子の電気特性の解
析方法を実現するためのプログラムは記録媒体に保存す
ることができる。この記録媒体をコンピュータシステム
によって読み込ませ、プログラムを実行してコンピュー
タを制御しながら上述した半導体素子の電気特性の解析
方法を実現することができる。ここで、記録媒体とは、
メモリ装置、磁気ディスク装置、光ディスク装置等、プ
ログラムを記録できるような装置が含まれる。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
半導体素子の電気特性の解析方法及び半導体素子の電気
特性の解析プログラムを記録した媒体によれば、屈曲点
のある電気特性を有する半導体素子の解析においても、
簡易かつ高速に処理を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における半導体素子の電気特性の解
析方法を示すフローチャートである。
【図2】数値計算ステップS500の処理を示すフロー
チャートである。
【図3】次の動作点の初期値推定ステップS900の処
理を示すフローチャートである。
【図4】位相空間を用いた本発明に係る半導体素子の電
気特性の解析方法を説明するための図である。
【図5】本実施形態を用いた計算例を示すn−MOSF
ETの降伏特性を示す図表である。
【図6】従来法における半導体素子の電気特性の解析方
法を示すフローチャートである。
【図7】屈曲点のある電流電圧特性を説明するための図
である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解析する半導体素子の対象領域内におけ
    る物理量の関係を記述する非線形の支配方程式を用い、
    前記対象領域内又は前記対象領域周辺に設定した動作点
    における所定の電圧境界条件下での数値解を反復計算に
    より求め、この数値解から端子の電流値を計算すること
    で前記半導体素子の電気特性を解析する方法において、 前記半導体素子内に設けた複数の点での物理量と素子の
    端子電流を変数とする位相空間中で、素子の動作状態に
    対応する位相空間中の点の軌跡が滑らかであることを用
    いて前記所定の電圧境界条件下での半導体素子の端子の
    動作状態の数値解を予測することで前記半導体素子の電
    気特性の解析を行うことを特徴とする半導体素子の電気
    特性の解析方法。
  2. 【請求項2】 前記位相空間は、前記反復計算により得
    られたN個の格子点の電位、電子密度、正孔濃度、及び
    端子での電流からなる3N+1次元の位相空間であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体素子の電気特性の
    解析方法。
  3. 【請求項3】 前記位相空間を用いた前記所定の電圧境
    界条件下での前記半導体素子の端子の動作状態の数値解
    の予測は、 半導体素子の動作点の軌跡を、その端子電圧と端子電流
    との2次元空間に射影した時に生じる屈曲点に近づいた
    場合にのみ行うことを特徴とする請求項1記載の半導体
    素子の電気特性の解析方法。
  4. 【請求項4】 解析する半導体素子の対象領域内におけ
    る物理量の関係を記述する非線形の支配方程式を用い、
    前記対象領域内又は前記対象領域周辺に設定した動作点
    における所定の電圧境界条件下での数値解を反復計算に
    より求め、この数値解から端子の電流値を計算すること
    で前記半導体素子の電気特性を解析する方法において、 前記反復計算により数値解を求める際に、電圧境界条件
    の変化が所定値より小さいか否かの判定により屈曲点に
    近づいたことを判断し、この判断により位相空間を用い
    て前記指定した電圧境界条件下での半導体素子の端子の
    電流を表現することで前記半導体素子の電気特性の解析
    を行うことを特徴とする半導体素子の電気特性の解析方
    法。
  5. 【請求項5】 解析する半導体素子の対象領域内におけ
    る物理量の関係を記述する非線形の支配方程式を用い、
    前記対象領域内又は前記対象領域周辺に設定した動作点
    における所定の電圧境界条件下での数値解を反復計算に
    より求め、この数値解から端子の電流値を計算すること
    で前記半導体素子の電気特性を解析する方法において、 解析する半導体素子の形状、ドーパント分布に関する情
    報、及び、計算すべき素子の動作状況を表す情報を含む
    入力データを読み込む入力データ読み込みステップと、 解析の対象とする計算領域に、前記入力データで指定さ
    れた素子形状の情報に基づいて離散化用の格子点を設定
    する格子設定ステップと、 以前に得られた物理量の数値解を用いて求める数値解の
    初期値を推定し、この初期値を用いて所定の電圧境界条
    件を与えた動作点での数値解を反復計算して求め、前記
    反復計算が収束したか否かを判定し、収束した場合には
    端子電流を計算する数値計算ステップと、 前記数値計算ステップで用いた電圧境界条件の変化が所
    定値より小さい場合には、前記端子に対応する格子点上
    の少なくとも電位の値は前回収束解が得られた動作点で
    の値に設定し、かつ、他の格子点上での電子濃度または
    正孔濃度は、前記推定された初期値を用いて次の動作点
    の初期値として採用する第1の初期値推定ステップと、 を含み、 前記第1の初期値推定ステップで採用された初期値を用
    いて前記数値計算ステップにて次の動作点の計算を行う
    ことを特徴とする半導体素子の電気特性の解析方法。
  6. 【請求項6】 解析する半導体素子の対象領域内におけ
    る物理量の関係を記述する非線形の支配方程式を用い、
    前記対象領域内又は前記対象領域周辺に設定した動作点
    における所定の電圧境界条件下での数値解を反復計算に
    より求め、この数値解から端子の電流値を計算すること
    で前記半導体素子の電気特性を解析する方法において、 解析する半導体素子の形状、ドーパント分布に関する情
    報、及び、計算すべき素子の動作状況を表す情報を含む
    入力データを読み込む入力データ読み込みステップと、 解析の対象とする計算領域に、前記入力データで指定さ
    れた素子形状の情報に基づいて離散化用の格子点を設定
    する格子点設定ステップと、 以前に得られた物理量の数値解を用いて求める数値解の
    初期値を推定し、この初期値を用いて所定の電圧境界条
    件を与えた動作点での数値解を反復計算して求め、前記
    反復計算が収束したか否かを判定し、収束した場合には
    端子電流を計算する数値計算ステップと、 前記数値計算ステップで用いた電圧境界条件の変化が所
    定値より小さい場合には、前記端子に対応する格子点上
    の少なくとも電位の値は前回収束解が得られた動作点で
    の値に設定し、かつ、他の格子点上での電子濃度または
    正孔濃度は、前記推定された初期値を用いて次の動作点
    の初期値として採用する第1の初期値推定ステップと、 前記電圧境界条件の変化が所定値より大きい場合であっ
    て、前記第1の初期値推定ステップを奇数回実施した場
    合には、設定する電圧境界条件を前記入力データで指定
    された電圧変化の方向とは逆方向に設定して、これを端
    子に対する格子点上の電圧値として設定し、かつ他の格
    子点上での電子濃度または正孔濃度は前記数値計算ステ
    ップにて推定された値を次の初期値として採用する第2
    の初期値推定ステップと、 を含み、 前記第1の初期値推定ステップ又は第2の初期値推定ス
    テップで採用された初期値を数値解として用いて前記数
    値計算ステップにて次の動作点の計算を行うことを特徴
    とする半導体素子の電気特性の解析方法。
  7. 【請求項7】 前記数値計算ステップは、 少なくとも以前の動作点に得られた前回の物理量の数値
    解から、あるいは、更にそれ以前に得られた複数の動作
    点での物理量の数値解も援用して反復計算の初期値を推
    定する初期値設定ステップと、 この初期値設定ステップにて推定された初期値を用い
    て、所定の電圧境界条件を与えた動作点での数値解を反
    復計算により求める反復計算ステップと、 前記反復計算が収束したか否かを判定し、前記反復計算
    が所定の反復回数で収束した場合には端子電流の計算を
    行い、前記反復計算が所定の反復回数で収束しなかった
    場合には電圧境界条件の変化量である電圧刻みを減少さ
    せる収束判定ステップと、 を含むことを特徴とする請求項5又は6記載の半導体素
    子の電気特性の解析方法。
  8. 【請求項8】 解析する半導体素子の対象領域内におけ
    る物理量の関係を記述する非線形の支配方程式を用い、
    前記対象領域内又は前記対象領域周辺に設定した動作点
    における所定の電圧境界条件下での数値解を反復計算に
    より求め、この数値解から端子の電流値を計算すること
    で前記半導体素子の電気特性を解析する方法において、 解析する半導体素子の形状、ドーパント分布に関する情
    報、及び、計算すべき素子の動作状況を表す情報を含む
    入力データを読み込む入力データ読み込みステップと、 解析の対象とする計算領域に、前記入力データで指定さ
    れた素子形状の情報に基づいて離散化用の格子点を設定
    する格子点設定ステップと、 前記電気特性の屈曲した回数を保持する屈曲点カウンタ
    の初期化を行う屈曲点カウンタ初期化ステップと、 以前に得られた物理量の数値解を用いて求める数値解の
    初期値を推定し、この初期値を用いて所定の電圧境界条
    件を与えた動作点での数値解を反復計算して求め、前記
    反復計算が収束したか否かを判定し、収束した場合には
    端子電流を計算する数値計算ステップと、 前記電圧境界条件の変化が所定値より小さい場合には、
    前記端子に対応する格子点上の少なくとも電位の値は前
    回収束解が得られた動作点での値に設定し、かつ、他の
    格子点上での電子濃度または正孔濃度は、前記推定され
    た初期値を用いて次の動作点の初期値として採用する第
    1の初期値推定ステップと、 前記電圧境界条件の変化が所定値より小さい場合には、
    前記屈曲点カウンタを所定値だけ加算する屈曲点カウン
    タのインクリメントステップと、 前記電圧境界条件の変化が所定値より大きい場合であっ
    て、前記屈曲点カウンタにより前記第1の初期値推定ス
    テップを奇数回実施した場合には、設定する電圧境界条
    件を前記入力データで指定された電圧変化の方向とは逆
    方向に設定して、これを電圧更新中の端子に対する格子
    点上の電圧値として設定し、かつ他の格子点上での電子
    濃度または正孔濃度は前記数値計算ステップにて推定さ
    れた値を次の初期値として採用する第2の初期値推定ス
    テップと、 を含み、 前記第1の初期値推定ステップ又は第2の初期値推定ス
    テップにて採用された初期値を数値解として用いて前記
    数値計算ステップにて次の動作点の計算を行うことを特
    徴とする半導体素子の電気特性の解析方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の初期値推定ステップは、 前記電圧境界条件の変化が所定値より小さい場合には、
    前記端子に対応する格子点上の少なくとも電位の値は前
    回収束解が得られた動作点での値に設定し、かつ、他の
    格子点上での電子濃度または正孔濃度は、前記推定され
    た初期値と前回の値との変化量に対して、以前の変化状
    況に応じて0以上1以下の値を乗じた値を加えて次の動
    作点の初期値として採用することを特徴とする請求項
    5、6、又は8記載の半導体素子の電気特性の解析方
    法。
  10. 【請求項10】 解析する半導体素子の対象領域内にお
    ける物理量の関係を記述する非線形の支配方程式を用
    い、前記対象領域内又は前記対象領域周辺に設定した動
    作点における所定の電圧境界条件下での数値解を反復計
    算により求め、この数値解から端子の電流値を計算する
    ことで前記半導体素子の電気特性を解析するプログラム
    を記録した媒体において、 解析する半導体素子の形状、ドーパント分布に関する情
    報、及び、計算すべき素子の動作状況を表す情報を含む
    入力データを読み込む入力データ読み込みステップと、 解析の対象とする計算領域に、前記入力データで指定さ
    れた素子形状の情報に基づいて離散化用の格子点を設定
    する格子設定ステップと、 以前に得られた物理量の数値解を用いて求める数値解の
    初期値を推定し、この初期値を用いて所定の電圧境界条
    件を与えた動作点での数値解を反復計算して求め、前記
    反復計算が収束したか否かを判定し、収束した場合には
    端子電流を計算する数値計算ステップと、 前記数値計算ステップで用いた電圧境界条件の変化が所
    定値より小さい場合には、前記端子に対応する格子点上
    の少なくとも電位の値は前回収束解が得られた動作点で
    の値に設定し、かつ、他の格子点上での電子濃度または
    正孔濃度は、前記推定された初期値を用いて次の動作点
    の初期値として採用する第1の初期値推定ステップと、 を含み、 前記第1の初期値推定ステップで採用された初期値を用
    いて前記数値計算ステップにて次の動作点の計算を行う
    ことを特徴とする半導体素子の電気特性の解析プログラ
    ムを記録した媒体。
  11. 【請求項11】 解析する半導体素子の対象領域内にお
    ける物理量の関係を記述する非線形の支配方程式を用
    い、前記対象領域内又は前記対象領域周辺に設定した動
    作点における所定の電圧境界条件下での数値解を反復計
    算により求め、この数値解から端子の電流値を計算する
    ことで前記半導体素子の電気特性を解析するプログラム
    を記録した媒体において、 解析する半導体素子の形状、ドーパント分布に関する情
    報、及び、計算すべき素子の動作状況を表す情報を含む
    入力データを読み込む入力データ読み込みステップと、 解析の対象とする計算領域に、前記入力データで指定さ
    れた素子形状の情報に基づいて離散化用の格子点を設定
    する格子点設定ステップと、 以前に得られた物理量の数値解を用いて求める数値解の
    初期値を推定し、この初期値を用いて所定の電圧境界条
    件を与えた動作点での数値解を反復計算して求め、前記
    反復計算が収束したか否かを判定し、収束した場合には
    端子電流を計算する数値計算ステップと、 前記数値計算ステップで用いた電圧境界条件の変化が所
    定値より小さい場合には、前記端子に対応する格子点上
    の少なくとも電位の値は前回収束解が得られた動作点で
    の値に設定し、かつ、他の格子点上での電子濃度または
    正孔濃度は、前記推定された初期値を用いて次の動作点
    の初期値として採用する第1の初期値推定ステップと、 前記電圧境界条件の変化が所定値より大きい場合であっ
    て、前記第1の初期値推定ステップを奇数回実施した場
    合には、設定する電圧境界条件を前記入力データで指定
    された電圧変化の方向とは逆方向に設定して、これを端
    子に対する格子点上の電圧値として設定し、かつ他の格
    子点上での電子濃度または正孔濃度は前記数値計算ステ
    ップにて推定された値を次の初期値として採用する第2
    の初期値推定ステップと、 を含み、 前記第1の初期値推定ステップ又は第2の初期値推定ス
    テップで採用された初期値を数値解として用いて前記数
    値計算ステップにて次の動作点の計算を行うことを特徴
    とする半導体素子の電気特性の解析プログラムを記録し
    た媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022165840A (ja) * 2021-04-20 2022-11-01 富士電機株式会社 解析装置、解析方法およびプログラム

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