JPH1075780A - 磁性を有する固定化酵素及びそれを用いた酵素反応方法と、難測定物質の測定方法 - Google Patents

磁性を有する固定化酵素及びそれを用いた酵素反応方法と、難測定物質の測定方法

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JPH1075780A
JPH1075780A JP23392396A JP23392396A JPH1075780A JP H1075780 A JPH1075780 A JP H1075780A JP 23392396 A JP23392396 A JP 23392396A JP 23392396 A JP23392396 A JP 23392396A JP H1075780 A JPH1075780 A JP H1075780A
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enzyme
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Akira Nomura
明 野村
Fujio Mizukami
富士夫 水上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質物質に酵素を固定化した固定化酵素に
おいて、酵素反応生成物からの分離が容易な固定化酵素
及びそれを用いた酵素反応方法を提供するとともに、難
測定物質の測定方法を提供する。 【解決手段】 磁性を有する多孔質物質に酵素を固定化
したことを特徴とする磁性を有する固定化酵素。前記の
固定化酵素と反応基質との混合物を酵素反応させた後、
得られた反応生成物中に含まれる固定化酵素を磁力によ
り分離することを特徴とする酵素反応方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性を有する固定
化酵素及びそれを用いた酵素反応方法と、難測定物質の
測定方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シリカゲル等の多孔質物質に酵素
を固定した固定化酵素は知られている。また、このよう
な固定化酵素を反応基質に添加混合して酵素反応を行う
ことも知られている。固定化酵素を用いる酵素反応にお
いては、その酵素を固定した多孔質物質の粒径の小さい
程その反応効率は向上する。しかしながら、この場合、
反応後において、反応生成物からその固定化酵素を濾過
法や沈殿法等の固液分離法により分離する際に、その分
離に大きな困難が伴うようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多孔質物質
に酵素を固定化した固定化酵素において、酵素反応生成
物からの分離が容易な固定化酵素及びそれを用いた酵素
反応方法を提供するとともに、難測定物質の測定方法を
提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、磁性を有する多孔質
物質に酵素を固定化したことを特徴とする磁性を有する
固定化酵素が提供される。また、本発明によれば、前記
の固定化酵素と反応基質との混合物を酵素反応させた
後、得られた反応生成物中に含まれる固定化酵素を磁力
により分離することを特徴とする酵素反応方法が提供さ
れる。さらに、本発明によれば、試料液中に含まれる難
測定物質を酵素の存在下で反応処理して易測定物質を生
成させ、この易測定物質を直接定量測定し、その測定値
に基づいて試料液中の難測定物質を定量する方法におい
て、該試料液を、前記酵素を磁性を有する多孔質物質に
固定化した固定化酵素の存在下で反応処理して易測定物
質を生成させる反応処理工程と、該反応処理工程で得ら
れた反応生成液中からそれに含まれている固定化酵素を
磁力により分離する第1分離工程と、該第1分離工程で
分離された固定化酵素を洗浄液中で洗浄する洗浄工程
と、該洗浄工程で得られた洗浄液中に含まれる固定化酵
素を磁力により分離する第2分離工程と、前記第1分離
工程で得られた反応生成液中に含まれる易測定物質と前
記第2分離工程で得られた洗浄液中に含まれる易測定物
質を定量測定する測定工程からなることを特徴とする難
測定物質の測定方法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の固定化酵素は、磁性を有
する多孔質物質に対し、酵素を固定化させたものであ
る。磁性を有する多孔質物質には、多孔質物質自体が磁
性体である多孔質磁性体と、多孔質物質に磁性物質を担
持させたものとが包含される。多孔質磁性体としては、
磁性酸化鉄や、マグネタイト、フェライト、酸化ニッケ
ル、酸化コバルト等が挙げられる。磁性物質を担持させ
た多孔質物質において、その多孔質物質としては、従来
公知の各種のもの、例えば、多孔質ガラスビーズ、シリ
カゲル、アルミナ、マグネシア、チタニア、ゼオライ
ト、活性炭等の無機系多孔質物質の他、イオン交換樹脂
等の有機系多孔質物質を挙げることができる。多孔質物
質の平均粒径は、0.1〜100μm、好ましくは1〜
50μm、より好ましくは5〜20μmである。多孔質
物質の平均細孔径は、30〜5000Å、好ましくは1
00〜1000Åである。一方、その磁性物質として
は、鉄、ニッケル、コバルト、サマリウム、イットリウ
ム等の磁性金属の他、それらの磁性金属酸化物等が挙げ
られる。磁性物質の担持量は、多孔質物質全体が磁気に
反応するような量であればよく、特に制約されないが、
通常は、多孔質物質に対し、1〜40重量%、好ましく
は5〜20重量%である。
【0006】多孔質物質に対する磁性物質の担持方法と
しては、従来公知の各種の方法を採用することができ
る。例えば、多孔質物質に対して磁性金属酸化物を担持
させる場合、エチレングリコールやクエン酸等の多官能
性含酸素化合物と、磁性金属の硝酸塩や酢酸塩等の磁性
金属塩を極性有機溶媒(メタノール、ジオキサン等)に
溶解させた溶液を多孔質物質に含浸させ、300〜50
0℃で、好ましくは不活性ガス流通下で燒成すればよ
い。この磁性物質の担持方法は、無機系多孔質物質に対
する磁性物質の担持方法として好適のもので、その詳細
は特開平6−349620号公報に記載されている。
【0007】多孔質物質に対して磁性金属を担持させる
方法としては、金属担持触媒の調製法として採用されて
いる慣用の方法を用いることができる。例えば、多孔質
物質に磁性金属の硝酸塩や酢酸塩等の金属塩を含む水溶
液や有機溶媒溶液を含浸させた後、乾燥し、次いで乾燥
物を水素還元処理して、その金属塩を金属に変換すれば
よい。この方法は、その水素還元を低温度で行うことが
できることから、無機系多孔質物質及び有機系多孔質物
質の両方に対して適用することができる。
【0008】本発明の固定化酵素は、前記の磁性を有す
る多孔質物質に対して、酵素を固定化することによって
製造することができる。この場合の酵素の固定化法とし
ては、物理的吸着法や化学的結合法等の従来公知の各種
の方法を採用することができ、特に制約されない。酵素
としては、所望する酵素反応に応じて適宜のものが採用
される。このような酵素としては、例えば、グルコース
オキシダーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、ウレアーゼ、プ
ロテアーゼ、イソメラーゼ、ペプシン、パパイン、α−
キモトリプシン、ヒドラーゼ、デスモラーゼ、チトクロ
ームC、ヘモグロビン、リゾチーム、ノーゲンペルオキ
シダーゼ、チロシナーゼ、酸性ホスファターゼ、アルカ
リ性ホスファターゼ等が挙げられる。
【0009】本発明の固定化酵素を用いて酵素反応を行
うには、反応基質(反応原料)又は反応基質を含む溶液
に対して固定化酵素を混合し、この混合物を所定反応温
度に保持して酵素反応させる。その反応後においては、
反応生成物から、それに含まれる固定化酵素を磁力によ
り分離する。このための方法としては、反応生成物を磁
場帯域に導入した後、固定化酵素を磁場帯域に吸引保持
させた状態で、その反応生成物を磁場帯域から排出する
方法や、反応器内の反応生成物にその器壁を介して磁場
を印加し、反応器内壁に固定化酵素を吸引させた状態で
反応生成物を反応器から排出さる方法等が挙げられる。
【0010】本発明の固定化酵素は、洗浄液中で洗浄し
た後において、磁力により、洗浄液から容易に分離する
ことができる。このための方法としては、固定化酵素を
磁場帯域に導入した後、固定化酵素を磁場帯域に吸引保
持させた状態において、洗浄液を磁場帯域から排出する
方法や、洗浄器内の洗浄液にその器壁を介して磁場を印
加し、洗浄器壁に固定化酵素を吸引させた状態で洗浄液
を洗浄器から排出させる方法等が挙げられる。
【0011】本発明の固定化酵素は、酵素反応を利用し
た各種物質の定量測定方法において用いられる酵素とし
て有利に適用することができる。本発明の固定化酵素を
用いる測定方法は、難測定物質を含む試料液を固定化酵
素の存在下で反応処理して易測定物質を生成させる反応
処理工程、この反応処理工程で得られた反応生成液から
それに含まれている固定化酵素を磁力により分離する第
1分離工程、この第1分離工程で分離された固定化酵素
を洗浄液中で洗浄する洗浄工程、この洗浄工程で得られ
た洗浄液中に含まれる固定化酵素を磁力により分離する
第2分離工程、前記第1分離工程で得られた反応生成液
中に含まれる易測定物質と前記第2分離工程で得られた
洗浄液中に含まれる易測定物質を定量測定する測定工程
を包含する。以下、これらの各工程について詳述する。
【0012】(反応処理工程)この工程は、試料液中に
含まれている直接測定することが困難な測定物質を本発
明の固定化酵素の存在下で酵素反応させて、定量測定の
容易な易測定物質を生成させる工程である。例えば、溶
液中の難測定物質でありグルコースを測定する場合に
は、その試料液をグルコースオキシダーゼの存在下で酸
素等の酸化剤で酸化処理すると、グルコース1モル当
り、1モルの過酸化水素(H22)が生成する。この過
酸化水素は定量測定の容易な易測定物質であり、鉄化合
物を含むルミノールと反応して、定量性の良い発光を生
じる。従って、グルコースを含む試料液の酸化処理液を
ルミネールと反応させ、その際の発光量を測定すること
により、酸化処理液中の過酸化水素を定量測定すること
ができる。そして、この過酸化水素量に基づいてグルコ
ース量を定量することができる。このような難測定物
質、易測定物質の組み合わせの例を次表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】(第1分離工程)この工程は、反応生成液
中に含まれている固定化酵素を分離する工程である。本
発明の固定化酵素は磁性物質を含むことから、外部から
磁力を作用させることにより、容易に磁気分離させるこ
とができる。この第1分離工程において、固定化酵素
と、固定化酵素を含まない易測定物質を含む反応生成液
とが得られる。
【0015】(洗浄工程)この工程は、前記第1分離工
程で得られた固定化酵素を洗浄し、固定化酵素に付着し
ている反応生成液を洗浄液中に移行させる工程である。
洗浄液としては、反応生成液に相溶性を有し、易測定物
質を変化させないものであれば任意のもの、例えば、水
や水溶性有機溶媒(メタノール、エタノール、アセト
ン、ジオキサン等)等が用いられるが、固定化酵素を再
使用する場合には、その酵素を失活させない洗浄液、例
えば、リン酸緩衝溶液等を有利に用いることができる。
【0016】(第2分離工程)この工程は、洗浄液中に
含まれている固定化酵素を分離する工程である。本発明
の固定化酵素は磁性物質を含むことから、外部から磁力
を作用させることにより、容易に磁気分離させることが
できる。この第2分離工程において、固定化酵素と、固
定化酵素を含まない易測定物質を含む洗浄液とが得られ
る。
【0017】(測定工程)この工程は、前記第1分離工
程で得られた反応生成液中に含まれている易測定物質及
び前記第2分離工程で得られた洗浄液中に含まれている
易測定物質を定量測定する工程である。この場合の易測
定物質の定量測定は、その易測定物質に応じた従来公知
の方法で実施することができる。この測定工程で得られ
た測定値は、試料液中に含まれる難測定物質の量に対応
するもので、この測定値に基づいて試料液中の難測定物
質の量を定量することができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0019】参考例1 微小球形シリカゲル(富士シリシア化学株式会社製 Su
per Micro Bead Silica Gel 150A-10;平均粒径:
10μm;比表面積:173m2/g;細孔容積:1.
21ml/g;平均細孔径:16.2nm;呼称細孔
径:150A)0.5gをキャップ付き試験管にとり、
これに1M−クエン酸・1水和物エタノール溶液3ml
を加え、超音波洗浄器中で30分間超音波をかけた。遠
心分離器で10分間遠心分離した後、上澄みのクエン酸
エタノール溶液を除去し、乾燥器中にて60℃で一夜乾
燥した。このシリカゲルは元素分析の結果、14.46
wt%の炭素含有量(クエン酸として2.01mmol
/g)であった。次にこのクエン酸含有シリカゲル1M
−硝酸鉄九水和物エタノール溶液3mlを加え、10分
間超音波をかけた。遠心分離器で10分間遠心分離した
後、上澄みの硝酸鉄エタノール光分析の結果、10.8
5wt%の鉄含有量であった。このシリカゲルをアルミ
ナ製ポートにとり、400℃に加熱した石英管中で窒素
を送りながら1時間熱処理した。この酸化鉄担持シリカ
ゲルはVSM装置(玉川製作所製 TM-VSM1550HGC型)で
その磁化を測定した結果、15KOeで6.95emu
/gの飽和磁化を示した。
【0020】参考例2 微小球形シリカゲル(富士シリシア化学株式会社製 Su
per Micro Bead Silica Gel 300A-10;平均粒径:1
0μm;比表面積:101m2/g;細孔容積:1.1
4ml/g;平均細孔径:34.2nm;呼称細孔径:
300A)を用いる以外は参考例1と同様の方法でクエ
ン酸及び硝酸鉄で処理し(クエン酸含有量:11.97
wt%C、1.66mmol/g;鉄含有量:10.9
0wt%)、そして熱処理した。得られた酸化鉄担持シ
リカゲルは、その磁化を測定した結果、15KOeで
7.58emu/gの飽和磁化を示し、その磁化曲線は
湾曲し、強磁性体であることが確認された。
【0021】参考例3 微小球形シリカゲル(富士シリシア化学株式会社製 Su
per Micro BeadSilica Gel 500A-10;平均粒径:10
μm;比表面積:65m2/g;細孔容積:1.00m
l/g;平均細孔径:48.3nm;呼称細孔系:50
0A)を用いる以外は参考例1と同様の方法でクエン酸
及び硝酸鉄で処理し(クエン酸含有量:14.46wt
%C、2.01mmol/g;鉄含有量:11.13w
t%)、そして熱処理した。得られた酸化鉄担持シリカ
ゲルは、その磁化を測定した結果、15KOeで8.4
6emu/gの磁化を示し、その磁化曲線は湾曲し、強
磁性体であることが確認された。
【0022】参考例4 微小球形シリカゲル(富士シリシア化学株式会社製 Su
per Micro Bead Silica Gel 800A-10;平均粒径:1
0μm;比表面積:36m2/g;細孔容積:0.83
ml/g;平均細孔径:82.1nm;呼称細孔径:8
00A)を用いる以外は参考例1と同様の方法でクエン
酸及び硝酸鉄で処理し(クエン酸含有量:14.31w
t%C、1.99mmol/g;鉄含有量:8.63w
t%)、そして熱処理した。得られた酸化鉄担持シリカ
ゲルは、その磁化を測定した結果、15KOeで7.5
3emu/gの飽和磁化を示し、その磁化曲線は湾曲
し、強磁性体であることが確認された。
【0023】実施例1 参考例1で調製した呼称細孔径150Aの磁性多孔質体
0.5gを還流冷却器付平底フラスコに取り、これに1
0wt%アミノプロピルトリエトキシシランのトルエン
溶液20mlを加え、マグネチックスターラーで撹拌し
ながら還流下で2時間加熱し、アミノプロピル基を導入
した。反応後、磁性多孔質体を含む懸濁液をガラスフィ
ルターに移し、真空下で未反応物質のトルエン溶液を除
去し、ベンゼン各30mlで3回及びジクロロメタン各
30mlで3回洗浄し、真空乾燥器中にて室温で一夜乾
燥した。このものをビーカーに取り、2wt%グルタル
アルデヒドの0.1M−リン酸緩衝溶液(pH7.0)
20mlを加え、室温で2時間放置した。グラスフィル
ターで濾過し、イオン交換水各30mlで5回洗浄した
後、再びビーカーに移し、これに2mg/mlのグルコ
ースオキシダーゼ(GOD)を含む0.03M−リン酸
緩衝液(pH5.1)20mlを加え、4℃の冷蔵庫中
で時々振り混ぜながら8時間酵素の固定化を行った。そ
の後、濾過し、イオン交換水各30mlで5回洗浄し
て、磁性を有する固定化酵素を得た。
【0024】実施例2 磁性多孔質体として参考例2からの呼称細孔径300A
のもの0.5gを用いる以外は実施例1の方法によりG
ODの固定化を行った。
【0025】実施例3 磁性多孔質体として参考例3からの呼称細孔径500A
のもの0.5gを用いる以外は実施例1の方法によりG
ODの固定化を行った。
【0026】実施例4 磁性多孔質体として参考例4からの呼称細孔径800A
のもの0.5gを用いる以外は実施例1の方法によりG
ODの固定化を行った。
【0027】実施例5 実施例1で得た固定化酵素を0.03M−リン酸緩衝液
(pH5.1)に懸濁させて得た固定化酵素を25mg
/mlの濃度で含む懸濁液50μlに、試料液として、
グルコースを5〜20μg/mlの濃度で含む水溶液2
5μlを添加し、この混合液を31℃に10分間撹拌下
で保持して酵素反応を行った後、その中に含まれている
固定化酵素をマグネットに吸収させて分離した。次に、
この分離された固定化酵素を0.03M−リン酸緩衝液
からなる洗浄液75μl中で洗浄し、固定化酵素に付着
している反応生成液を洗浄液中に移行させた。洗浄後、
洗浄液中の固定化酵素をマグネットにより分離した。次
に、前記で得た反応生成液と洗浄液を一緒にして測定ウ
ェルに移し、発光液としてヘモグロビンを含むルミノー
ル溶液を添加し、その際の化学発光量を測定し、その発
光量と試料液中のグルコース濃度との関係を求めてグル
コース濃度と発光量との関係を示す検量線を作成した。
前記の操作において、洗浄液から分離された固定化酵素
は、これをほぼ出発懸濁濃度に等しくなるように0.0
3M−リン酸塩衝液(pH5.1)50μlを加えて再
懸濁させ、再度グルコース測定に用いた。
【0028】実施例6 NIST(National Institute of Standard & Te
chnology、USA)製標準血清SRM 909a−1(グル
コース認定値:96.7±2.3mg/dL)を手順に
従って再構成し、これを除蛋白し後にイオン交換水で1
00倍に希釈し、試料として用いた。この試料を用いた
以外は実施例5の方法と同様にして実験を行い、化学発
光量を測定した。その発光量の測定値を、実施例5で得
た検量線を用いてグルコース量を定量した。5回の繰り
返し測定で、95.0±2.2mg/dLの値が得られ
た。
【0029】実施例7 NIST(National Institute of Standard & Te
chnology, USA)製標準血清SRM 909a−2(グ
ルコース認証値:297.4±9.5mg/dL)を手
順書に従って再構成し、これを除蛋白した後にイオン交
換水で200倍に希釈し、試料として用いた。この試料
を用いた以外は実施例6の方法と同様にしてグルコース
を定量した。5回の繰り返し測定で、290.5±6.
6mg/dLの値が得られた。
【0030】実施例8 尿をイオン交換水で10倍に希釈し、試料として用いた
以外は実施例6と同様にしてグルコースを定量した。5
回の繰り返し測定で、2.01±0.09mg/dLの
値が得られた。
【0031】実施例9 別に採取した尿をイオン交換水で10倍に希釈し、試料
として用いた以外は実施例6と同様にしてグルコースを
定量した。5回の繰り返し測定で、1.23±0.04
mg/dLの値が得られた。
【0032】実施例10 実施例6で洗浄液中から分離された固定化酵素を用いて
実施例6の測定を繰り返して行った結果、ほぼ同様のグ
ルコース定量値が得られた。
【0033】
【発明の効果】本発明の固定化酵素は、微粉末であって
も、その液体中からの分離が容易で、磁力により容易に
分離することができる。また、本発明の固定化酵素を用
いる難測定物質の測定方法は、その固定化酵素の反応生
成液中からの分離及び洗浄液中からの分離が容易である
ことから、容易に実施することができる。本発明の固定
化酵素は、従来の固定化酵素の場合と同様に各種の反応
に供することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性を有する多孔質物質に酵素を固定化
    したことを特徴とする磁性を有する固定化酵素。
  2. 【請求項2】 該酵素がグルコースオキシダーゼである
    請求項1の固定化酵素。
  3. 【請求項3】 請求項1の固定化酵素と反応基質との混
    合物を酵素反応させた後、得られた反応生成物中に含ま
    れる固定化酵素を磁力により分離することを特徴とする
    酵素反応方法。
  4. 【請求項4】 試料液中に含まれる難測定物質を酵素の
    存在下で反応処理して易測定物質を生成させ、この易測
    定物質を直接定量測定し、その測定値に基づいて試料液
    中の難測定物質を定量する方法において、該試料液を、
    前記酵素を磁性を有する多孔質物質に固定化した固定化
    酵素の存在下で反応処理して易測定物質を生成させる反
    応処理工程と、該反応処理工程で得られた反応生成液中
    からそれに含まれている固定化酵素を磁力により分離す
    る第1分離工程と、該第1分離工程で分離された固定化
    酵素を洗浄液中で洗浄する洗浄工程と、該洗浄工程で得
    られた洗浄液中に含まれる固定化酵素を磁力により分離
    する第2分離工程と、前記第1分離工程で得られた反応
    生成液中に含まれる易測定物質と前記第2分離工程で得
    られた洗浄液中に含まれる易測定物質を定量測定する測
    定工程からなることを特徴とする難測定物質の測定方
    法。
  5. 【請求項5】 第2分離工程で洗浄液から分離された固
    定化酵素を前記反応処理工程における固定化酵素として
    再使用する請求項4の方法。
  6. 【請求項6】 試料液中に含まれるグルコースを測定す
    る方法において、該試料液を請求項2の固定化酵素の存
    在下で酸化処理して過酸化水素を生成させる酸化処理工
    程と、該酸化処理工程で得られた酸化反応生成液中から
    それに含まれている固定化酵素を磁力により分離する第
    1分離工程と、該第1分離工程で分離された固定化酵素
    を洗浄液中で洗浄する洗浄工程と、該洗浄工程で得られ
    た洗浄液中に含まれる固定化酵素を磁力により分離する
    第2分離工程と、前記第1分離工程で得られた反応生成
    液中に含まれる過酸化水素と前記第2分離工程で得られ
    た洗浄液中に含まれる過酸化水素を定量測定する測定工
    程からなることを特徴とするグルコースの測定方法。
  7. 【請求項7】 第2分離工程で洗浄液から分離された固
    定化酵素を前記酸化処理工程における固定化酵素として
    再使用する請求項6の方法。
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Cited By (4)

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