JPH1077218A - 口腔用生成物 - Google Patents

口腔用生成物

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JPH1077218A
JPH1077218A JP23031297A JP23031297A JPH1077218A JP H1077218 A JPH1077218 A JP H1077218A JP 23031297 A JP23031297 A JP 23031297A JP 23031297 A JP23031297 A JP 23031297A JP H1077218 A JPH1077218 A JP H1077218A
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enzyme
polypeptide
antibody
product
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JP23031297A
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English (en)
Inventor
Tony Minhas
トニー・マインハス
John Casey
ジョン・ケイシー
Della Hyliands
デラ・ヒリアンズ
Gordon James
ゴードン・ジェイムズ
Gary Mycock
ゲイリー・ミコック
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Givaudan Nederland Services BV
Original Assignee
Quest International BV
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯苔/虫歯の形成の防止又は低減、及び口臭
の防止又は低減に有効な生成物の提供。 【解決手段】 少なくとも1種の賦形剤を含み、当該賦
形剤(類)中には、歯表面に存在する微生物叢中の標的
部位に対して特異的な結合親和性を有するポリペプチド
と、周辺のpHを上昇させるという機能を果たす酵素が
含まれており、当該酵素が前記ポリペプチドに付着して
いるか、あるいは、少なくともその使用の際に当該酵素
を前記ポリペプチドに結合させる手段を有する、口腔に
おける局所使用のための生成物。使用の際、ウレアーゼ
等の酵素は、抗体や抗体フラグメント等のポリペプチド
によって運ばれ、歯苔又はその近辺の標的部位に結合さ
れる。酵素は、その直ぐ近辺のpHを上昇させるという
機能を果たし、それによって、歯苔/虫歯の形成を防止
又は低減する。pHの上昇は、また、H2Sの分解を促
進し、それによって、口臭を防止又は低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口腔医療、より詳
しくは、歯苔及び虫歯の防止と、口臭の防止に関する。
【0002】
【従来の技術】口腔の微生物叢は、種々様々な細菌類
(スピーシーズ)を含む複合生態系である。口腔細菌
類、例えばストレプトコッカス・ミュータンス(Strept
ococus mutans)細菌の少なくとも1種は、硬質表面へ
の付着と硬質表面での集落(コロニー)形成とを促進す
る不溶性多糖類マトリックスの合成のために、食餌性炭
水化物を利用する能力を有する。
【0003】歯苔は、このマトリックス多糖類と、マト
リックス多糖類中及びその上に存在する口腔微生物から
なる。
【0004】細菌類であるストレプトコッカス・ミュー
タンスは、歯苔に、唯一ではないが大きく寄与するもの
であることが確認されており、且つ、一旦感染すると、
無菌動物に虫歯を誘導することができることが明らかに
されている。
【0005】歯苔中に通常存在する細菌類中で実質的な
割合で見出されている他の細菌類には、サングイス連鎖
球菌(Streptococus sanguis)とネスルンド放線菌(Ac
tinomyces naeslundii)がある。
【0006】歯苔は、酸性の微小環境である。その酸性
度は、食餌性炭水化物を多糖類マトリックスに変換す
る、口腔細菌とそれらの細胞外酵素によって生じる。酸
性度により、口腔細菌及び歯苔を有する歯が傷んでい
る。しかし、細菌類それ自体は、酸性度に対して耐性が
ある。細胞外酵素は、中性又はアルカリ性環境中よりも
酸性条件下において、より強い活性を示す。
【0007】標的部位に特異的な親和性を有する抗体に
よって、標的部位に細胞毒性を示す酵素等の生物学的活
性薬剤を届けるための提案が、数多くなされてきた。
【0008】口中において、標的部位に細胞毒性を示す
薬剤を付着させるための抗体の使用は、既に提案されて
いる。例えば、国際公開89/11866[ラマ・バイ
オリンク(Rama Biolink)]は、殺菌作用を有する薬物
と抗ストレプトコッカス・ミュータンス抗体との結合体
(コンジュゲート)を開示する。
【0009】細胞毒性を示す薬剤としての酵素を届ける
ことが、提案されている。例えば、オクダ等は、感染及
び免疫(Infection and Immunity)、27巻、690頁
(1980年)に、標的細胞に対する抗体に化学的に結
合された2種類の酵素、即ちキサンチンオキシダーゼと
ラクトパーオキシダーゼ、の使用を記載している。90
分間にわたって、試験管内で、溶液中でラクトパーオキ
シダーゼを用いて達成されたよりも1乃至2桁良好なカ
ンジダ・アルビカンス(Candida albicans)生細胞の低
減を、彼らは達成している。
【0010】細胞毒性を示す薬剤を的とする抗体又は抗
体フラグメントの使用に関する他の開示には、国際公開
90/03185[イデオン(Ideon)]及び同91/
00112[ブランズウィック(Brunswick)]があ
る。
【0011】欧州特許公開公報第450,800号、同
第451,972号、同第453,097号及び同第47
9,600号[すべてユニリバー(Unilever)]は、抗
体及び抗体フラグメントであって、それら抗体等と協同
して作用し、標的部位、特に口腔細菌に細胞毒性を示す
酵素を付着させるための抗体及び抗体フラグメントの使
用を開示する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、歯苔及び虫
歯の形成の防止又は低減、及び口臭の防止又は低減に有
効な、口腔内で用いられる生成物の提供を目的とする。
当該生成物は、賦形剤、特定のポリペプチド及び特定の
酵素を含む組成物である。
【0013】また、本発明は、特定の生成物を口腔内に
おいて局所的に使用することによる、歯苔及び虫歯の形
成を防止又は低減する方法、及び口臭を防止又は低減す
る方法の提供を目的とする。
【0014】さらに、本発明は、歯苔及び虫歯の形成を
防止又は低減するための、及び口臭を防止又は低減する
ための、特定のポリペプチド及び特定の酵素の薬(作用
剤)としての使用の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明により、口腔にお
ける局所使用のための生成物であって、当該生成物は少
なくとも1種の賦形剤を含み、当該賦形剤(類)中に
は、同じ賦形剤中にあるいは複数の賦形剤類に分配され
て、(i) 歯表面に存在する微生物叢中の標的部位に対し
て特異的な結合親和性を有するポリペプチドと、 (ii)
周辺のpHを上昇させるという機能を果たす酵素が含ま
れており、当該酵素が前記ポリペプチドに付着している
か、あるいは、前記生成物が少なくともその使用の際に
当該酵素を前記ポリペプチドに結合させる手段を有する
生成物が提供される。
【0016】口中において本発明の生成物を用いると、
酵素がポリペプチドによって運搬され、それにより、歯
苔又はその近辺の標的部位に結合される。酵素は、その
極く近い場所において、pHを上昇させるという機能を
果たす。歯表面の侵蝕を導き、その結果として虫歯を形
成させるのは酸性度であるから、酵素の働きによって酸
性度が低減することは、歯苔を有する歯に対して直接的
に有益である。
【0017】酸性度の低減が、酸性度をもたらす細胞外
酵素の活性を低減させることもまた、より直接的ではな
いが、有益である。
【0018】更に又、より酸性度の低い微小環境ができ
ることは、酸に耐性のある口腔細菌の相対的有利さを低
減でき、且つ、歯にとってより有害性が低い細菌による
歯表面での集落(コロニー)形成に好都合である。
【0019】他の態様においては、本発明は、上記のポ
リペプチド及び酵素を含む少なくとも1種の賦形剤の、
口中での局所的使用による歯苔/虫歯の形成の防止又は
低減のための使用を提供する。
【0020】本発明は又、(i) 歯表面に存在する微生物
叢中の標的部位に対して特異的な結合親和性を有するポ
リペプチドと、 (ii) アルカリ性の生成物を生成させ、
それによってpHを上昇させるという機能を果たす酵素
とを含む、口中で使用することができる少なくとも1種
の賦形剤を、口中において局所的に使用することを含
む、歯苔/虫歯の形成を防止又は低減する方法であっ
て、当該ポリペプチドと当該酵素とが付着して一緒にな
っているか、あるいは、前記賦形剤(類)が少なくとも
その使用の際に当該酵素を当該ポリペプチドに付着させ
る手段を含んでいる方法をも提供する。
【0021】口臭又は臭い息の重要な因子はH2Sであ
り、それは、サングイス連鎖球菌等の連鎖球菌類を含む
有機体によって発生される。H2Sの揮発性は、pHに
依存する。H2Sは、pKaが約7であり、水素イオン
と、溶解性で反応性が高いHS-イオンとに解離する。
pH8.0では、90%を超えるH2Sが解離する。それ
ゆえ、本発明の生成物中の酵素の使用による、pHを上
昇させるという作用は、口腔内におけるH2Sの解離を
も促進し、その結果、口臭を防止又は低減する。
【0022】従って、本発明は、(i) 歯表面に存在する
微生物叢中の標的部位に対して特異的な結合親和性を有
するポリペプチドと、 (ii) アルカリ性の生成物を生成
させ、それによってpHを上昇させるという機能を果た
す酵素とを含む、口中で使用することができる少なくと
も1種の賦形剤を、口中において局所的に使用すること
を含む、口臭を防止又は低減する方法であって、当該ポ
リペプチドと当該酵素とが付着して一緒になっている
か、あるいは、前記賦形剤(類)が少なくともその使用
の際に当該酵素を当該ポリペプチドに付着させる手段を
含んでいる方法をも提供する。
【0023】他の態様においては、本発明は、(i) アル
カリ性の生成物を生成させ、それによってpHを上昇さ
せるという機能を果たす酵素及び (ii) 歯表面に存在す
る微生物叢中の標的部位に対して特異的な結合親和性を
有し、少なくともその使用の際に当該酵素を付着する役
目も果たすポリペプチドの、口臭を防止又は低減するた
めの薬としての使用を包含する。
【0024】酵素は、一般的に、アルカリ性の生成物を
生成するという、及び/又は、アルカリ性基質をよりア
ルカリ性が強い生成物に変換するという機能を果たし、
それにより、その極く近い場所のpHを上昇させること
が予想される。替わりに、酵素は、前駆物質であって、
その後にその場で次の変換を受けてアルカリ性の生成物
になる物質を生ずることができる。そのような更なる変
換は、歯苔中に本来存在する細菌によって、自然に行わ
れ得る。前駆体の濃度を高めると、前駆体から自然に生
じるアルカリ性の生成物の濃度が高まるであろう。
【0025】
【発明の実施の形態】標的部位に対して特異的な結合親
和性を有するポリペプチドは、完全な蛋白質であっても
よいし、あるいは、むしろより小さいポリペプチドであ
ってもよい。それは、通常は、標的部位に対する抗体で
あるか、あるいは、抗体の特異的結合特性を有する抗体
フラグメントであろう。
【0026】標的部位に対するポリペプチドの結合は、
ポリペプチドと、ポリペプチドに結合される物質との間
のリガンド−レセプター型の相互作用を伴う。結合物質
と未結合物質との間に平衡が成り立ち、それは、次の化
学式によって表され得る:
【0027】
【化1】 ここで、Aは未結合ポリペプチドを表し、Sは未結合標
的部位を表し、且つ、ASは結合して一緒になったポリ
ペプチドと標的との複合体を表す。
【0028】濃度は、次の式によって関係付けられてい
る:
【化2】 ここで、Kaは、親和常数と称される常数である。
【0029】ポリペプチドと標的との間の特異的な結合
親和性は、しばしば、106リットル/モル又はそれを
超えるKa値を有する。その結合親和性は、少なくとも
107リットル/モルの値を有する可能性があり、ある
いは、少なくとも108リットル/モルの値でさえ有す
る可能性があり、例えば、抗体と抗原との間の結合親和
性の典型である107〜109リットル/モルの範囲内の
値を有する可能性がある。しかしながら、109リット
ル/モルを超える、より高い親和性さえも可能であり、
それは、本発明の範囲内において利用され得る。
【0030】本発明は、結合ポリペプチドとして、宿主
である動物を標的抗原(例えば、口腔細菌類)で免疫す
るという従来の方法で得られるポリクローナル抗体を用
いて、実行され得る。
【0031】本発明は、ポリクローナル抗体応答を引き
起こすBリンパ球から標準的な技術によって得ることが
できるモノクローナル抗体も、利用することができる。
【0032】結合ポリペプチドとして使用することが更
に相応しいのは、抗体フラグメント(断片)である。用
いられるフラグメントは、Fab又はFvフラグメント
であってよく、あるいは、重鎖(Dabフラグメント)
又は軽鎖の可変領域であってよい。いくつかの抗体フラ
グメント、特にFabフラグメントは、抗体全体の酵素
による消化によって得ることができる。抗体フラグメン
トを得るための好ましい方法は、組換えDNA技術を通
じた方法であり、その場合、フラグメントは、、遺伝的
に形質転換された有機体によって発現される。これらの
技術は、モノクローナル抗体を生産するハイブリドーマ
からのDNA又はmRNAで始まる。しかし、他の方法
では、免疫された又は免疫されていない動物の免疫グロ
ブリンV領域遺伝子ライブラリーを用いる。
【0033】組換えDNA技術によって生産される抗体
フラグメントは、他の方法で生産される抗体のフラグメ
ントと同じである必要はない。例えば、それらは、特に
フラグメントの末端における配列において、他の方法で
生産される抗体中に見られるアミノ酸の配列とは異なる
アミノ酸の配列を含んでいてもよい。それと幾分類似し
て、組換えDNA技術を通じて生産される抗体フラグメ
ントは、その末端に、他の方法で生産される抗体中には
それに相当する部位がない、余分のアミノ酸配列を含む
ことができる。
【0034】抗体フラグメントを作製する技術は、文献
において良く知られている。適切な開示には、サイキ
(Saiki)等、サイエンス(Science)、230巻、13
50−54頁(1985年);オーランディ(Orland
i)等、米国科学学会会報(Proc.Natl. Acad. Sci. US
A)、86巻、3833−7頁(1989年);国際公
開89/9825[セルテック(Celltech)]、欧州特
許公開公報第368,684号[メディカル・リサーチ
・カウンシル(Medical Research Council)]、及び国
際公開91/8482[ユニリバー(Unilever)]があ
る。
【0035】組換えDNA技術の使用を通じて、1を超
える抗体のフラグメントを含み、その結果、1を超える
抗原に対して特異的な結合親和性を有するポリペプチド
を生産することができる。そのような構成物は、本発明
において使用され得る。
【0036】一つの可能性は、本発明で使用するポリペ
プチド結合剤が、自然の抗体の抗原結合決定領域の特異
的結合活性を模倣している合成ポリペプチドであること
にある。そのようなポリペプチドは、事実上、人工抗体
のフラグメントである。
【0037】本発明での使用が特に予想される酵素は、
ウレアーゼである。この酵素は、尿素を水酸化アンモニ
ウムと二酸化炭素とに変換する。酵素は、多くの細菌
類、酵母類及び植物類中に見出されている。様々な起源
のウレアーゼが、アメリカ合衆国、ミズーリ州6317
8、セントルイス、私書箱14508のシグマ・ケミカ
ル・カンパニー(Sigma Chemical Company)、及び英
国、ドーセット州、プーレのシグマ・ケミカル・エル・
ティー・ディー(Sigma Chemical Ltd.)から入手でき
る。ウレアーゼの起源と予想される種には、バチルス・
パスツーリ(Bacillus pasteurii)、メトフィラス(Me
thophilus)及びヘリコバクター・ピロリ(Helicobacte
r pylori)がある。
【0038】使用され得る他の酵素は、L−アスパラギ
ンをL−アスパラギン酸とアンモニアに変換し、その結
果、全体としてアルカリ性を上昇させるアスパラギナー
ゼ、より完全にはL−アスパラギン・アミジノヒドロラ
ーゼと称されるものである。それは、国際生化学連合番
号が3.5.1.1であり、やはりシグマから入手する
ことができる。
【0039】更に他の相応しい酵素は、アルギナーゼ、
より具体的にはL−アルギニン・アミジノヒドロラーゼ
(国際生化学連合番号3.5.3.1)である。それも
また、シグマから入手することができ、アルギニンをオ
ルニチン(よりアルカリ性である)と尿素に変換する。
【0040】上記したように、酵素は、替わりに、それ
自体はアルカリ性ではないが、その場で更なる反応を受
けてアルカリ性の生成物を生ずる中間体を生産するとい
う機能を果たすことができる。
【0041】酵素を標的部位に結合させるのに役立つポ
リペプチドへの酵素の結合は、様々な方法によって達成
され得る。結合は、口腔微生物に対して特異的な結合親
和性を示す抗体又は抗体フラグメントへの、共有化学結
合による直接の結合(コンジュゲーション)であってよ
い。
【0042】一つのポリペプチドを他のものに化学結合
する技術は公知である。一般的には、これらの技術で
は、一組のカップリング剤であって、それぞれのポリペ
プチドと別々に反応し、それらが混合されると互いに反
応して当該ポリペプチドを連結させるものを用いる。
【0043】ポリペプチドの結合(コンジュゲーショ
ン)の一例は、ノウレス(Knowles)等、臨床研究誌
(J. Clinical Investigation)、52巻、1443頁
(1973年)に見出される。ノウレス等は、ダットン
(Dutton)等、生物化学/生物物理学研究論文(Bioche
m. Biophys. Res. Commun.)、23巻、730頁(19
66年)の技術の改変法を用いた。他の例は、ラル(La
l)等、免疫学の方法の雑誌(Journal of Immunologica
l Methods)、79巻、307頁(1985年)に提供
されている。
【0044】抗体フラグメントに対する化学結合では、
そのペプチド鎖の一つの延長部分としての、追加の“テ
イル”を伴って発現しているFabフラグメント又はF
vフラグメントを用いるのが適切である。
【0045】他に相応しいのは、抗体又は抗体フラグメ
ントであって、口腔微生物叢の一つの種(細菌)と直接
的には結合しないが、替わりに、標的蛋白質と結合する
他の抗体又は抗体フラグメントと結合するものに、酵素
を結合させることである。この方法は、化学結合を利用
する。しかし、この方法では、標的蛋白質と結合する抗
体又は抗体フラグメントが、それに悪影響を与えるかも
しれない化学反応を受ける必要がない。
【0046】更に相応しいのは、酵素と口腔微生物に結
合する抗体フラグメントとが、遺伝的に形質転換された
微生物によって融合蛋白質として発現される単一のポリ
ペプチドの別個の部分として作られることである。
【0047】直接的な化学結合に替るものであって、抗
体−抗原結合によるものも可能である。多数のそのよう
な技術が、本出願人による公開された欧州特許出願、即
ち上記欧州特許公開公報第450,800号、同第45
3,097号、同第451,972号及び同第479,6
00号(これらの開示はここに援用される)中に記載さ
れている。特に、欧州特許公開公報第453,097号
は、標的部位に特異的な結合親和性を有する抗体と、酵
素に特異的な結合親和性を有する抗体との連結であっ
て、抗体間に架橋を形成する第三の抗体を用いた連結に
ついて記載している。また、当該欧州特許公開公報と、
同じく本出願人による欧州特許公開公報第479,60
0号に記載されている抗体フラグメントを用いて、ほぼ
同様の構成が達成され得る。
【0048】抗体−抗原型の結合による他の方法は、先
に述べた二つの抗体フラグメントを含むポリペプチドを
利用しようというものである。フラグメントの一つは、
標的部位に結合し、他方は、酵素に結合する。両フラグ
メント共にFvフラグメントであるのが相応しい。
【0049】先に引用した国際公開91/08482
は、特異的結合親和性が異なる二つのVH鎖を含むポリ
ペプチドの製造について、記載している。国際公開94
/09131は、特異的結合親和性が異なる二つのFv
抗体フラグメントを含む構成物の製造について、記載し
ている。
【0050】ホリガー(Holliger)等、米国科学学会会
報(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、90巻、6444
頁(1993年)も、それぞれが二つのFvフラグメン
トを含むポリペプチドの製造について、記載している。
【0051】本発明においては、標的部位は、歯苔中に
存在する細菌類の一つであってよい。そのような細菌類
の一つを的とすることによる効果は、その種の有機体の
近辺と、他の細菌類も存在するであろう歯苔の周辺領域
の両方で、pHを上昇させることにある。歯苔のマトリ
ックス多糖類は、それ自体、標的として使用され得、抗
体又は抗体フラグメントは、その標的であるマトリック
ス多糖類に対して特異的な結合親和性を示す。
【0052】本発明の生成物は、標的に対して特異的な
結合親和性を有するポリペプチド(例えば、抗体又は抗
体フラグメント)と、その作用はpHを上昇させること
である酵素とを含むために、少なくとも1種の賦形剤を
含む。
【0053】融合蛋白質又は接合体として、酵素が直接
的に結合ポリペプチドに付着している場合には、これ
は、単一の賦形剤中に含有され得る。しかしながら、酵
素が、少なくとも一つの更に他の抗体又は抗体フラグメ
ントを伴なって、抗体−抗原結合を通じて、標的に対し
て特異的な結合親和性を有する抗体又は抗体フラグメン
トに付着されるのであれば、その場合は、酵素と、標的
に対して特異的な結合親和性を有する抗体又は抗体フラ
グメントとが、複数の賦形剤中に分配され、その結果、
酵素と当該抗体又は抗体フラグメントとの複合体は、賦
形剤が混合される場合(例えば使用の際)にのみ形成さ
れるのが、まったく望ましい。この後者の場合には、複
合体の一部が互いに連結することができ且つそれらが同
じ賦形剤中に存在すれば、複合体の一部は事前に互いに
連結することができるが、複合体の成分のすべてが一緒
になる時のみ、完全な複合体の形成が生ずるであろう。
使用時まで完全な複合体の形成を遅延させるのは、保存
の間の活性の損失を避けるために、有利であり得る。
【0054】その大きさが大きい酵素とポリペプチドと
の複合体は、不安定である傾向にあり、且つ、保存の間
に沈殿する傾向にある。それらはまた、拡散もより遅
い。このような理由のために、全抗体が使用されるので
あれば、酵素と抗体とを異なる賦形剤間に分配すること
が有利であり得る。ポリクローナル抗体は、モノクロー
ナル抗体よりも大きい複合体を形成する傾向があるの
で、抗体がポリクローナルであるならば、特に、酵素と
抗体とを異なる賦形剤間に分配することが有利であり得
る。
【0055】抗体フラグメントは、より小さいという利
点があり、且つ、保存の間にその活性を、全抗体を使っ
て形成された複合体よりもよく保持すると期待されるよ
り小さな複合体を形成する。
【0056】明らかに、本発明のためには、使用する賦
形剤(類)は、口に入れるのに適切であるべきである。
それに相応しいものは、多数存在する。
【0057】最も単純で適切なものとは、マウスウォッ
シュとして使用するための殺菌水溶液である。これは、
酵素と化学的に結合した結合ポリペプチドを含む、一成
分マウスウォッシュであることができる。替わりに、酵
素が結合ポリペプチドに直接的に付着していない場合に
は、それは、下記(i)〜(iv)を含む複数の溶液からな
る、多成分マウスウォッシュであることができる。
【0058】(i) 歯苔中のある部位に特異的な結合
親和性を有する抗体又は抗体フラグメント、(ii) 酵
素、例えばウレアーゼ、(iii) 酵素、例えばウレアー
ゼに特異的な結合親和性を有する抗体又は抗体フラグメ
ント、及び(iv) 他の複数の抗体又は抗体フラグメン
トに対して特異的な結合親和性を有し、且つ、当該他の
複数の抗体又は抗体フラグメントの間で架橋を形成する
ことができる抗体又は二価抗体フラグメント。
【0059】例えば、(i)と(iii)とを含む一つの溶液
と、(ii)と(iv)とを含む第二の溶液とがあり得る。
【0060】これらの個々の水溶液又は懸濁液は、マウ
スウォッシュとして使用する前に、使用者によって混合
され、それにより、全抗体の場合には、本出願人による
欧州特許公開公報第453,097号に記載のように、
抗標的抗体:架橋抗体:抗酵素抗体:酵素からなる複合
体が形成される。
【0061】賦形剤の可能な他の形態には、練歯磨き、
口中で溶ける舐剤、チューインガム及びデンタルフロス
がある。生成物のこれらの形態は、複数の賦形剤が必要
とされる場合でさえも、採用され得る。二成分からな
り、その二成分が練歯磨きの容器内で別々に保存されて
おり、その結果、練歯磨きが容器から押し出されるまで
はその二成分が分離されている練歯磨きは、それ自体公
知の概念である。口中で舐められる舐剤は、舐剤の別々
の領域に含まれる種々の賦形剤を含むことができ、その
結果、舐剤が舐められると、賦形剤が混ざる。複数の賦
形剤を供給する方法のように、二つの異なる賦形剤の形
態が、組み合わせて使用され得る。その例としては、練
歯磨きであって、歯磨きとしての使用の後に、マウスウ
ォッシュ又は舐剤として使用されるものがある。
【0062】本発明の生成物は、酵素の基質を含むこと
ができ、あるいは替わりに、標的部位に存在する酵素基
質を利用することができる。
【0063】ウレアーゼについては、基質は尿素であ
る。唾液は、ある量の尿素を含み、且つ、この生体内で
の量は、pHを変化させるのに十分なほどの高濃度であ
ることを、本発明者等は見出した。なお、pH変化の効
果は、試験管内で証明されている。
【0064】本発明の進展は、歯表面に存在する微生物
叢中の標的部位に対して特異的な結合親和性を有するポ
リペプチドによって運ばれもする、有益な効果を示す他
の酵素を生成物に組み入れることにある。この更なる酵
素は、第一の酵素によって作られるアルカリ性の環境に
おいて、その有益な作用を示すのに相応しいものであ
る。第二の酵素として特に予想される酵素は、尿酸を二
酸化炭素とアラントインに変える機能を果たし、その際
同時に過酸化水素を発生させるウレート・オキシダーゼ
である。過酸化水素は、生体内で急速に分解される。し
かし、過酸化水素を発生する酵素が、攻撃しようとする
細胞の付近に存在する場合は、過酸化水素は細胞毒作用
を示し得る。
【0065】
【実施例】
実施例1 サングイス連鎖球菌に対して特異的な結合親和性を有す
るマウスモノクローナル抗体を、公知の技術によって作
った。
【0066】ウレアーゼ−抗体結合体(コンジュゲー
ト)は、シグマ・ケミカル・エル・ティー・ディーから
購入した。それは、ウレアーゼがヤギ抗マウスポリクロ
ーナル抗体に化学的に結合しているものであった。供給
されたこの結合体の溶液を、稀釈剤として殺菌生理食塩
水を用いて、下記の如く種々の稀釈倍率で稀釈した。
【0067】サングイス連鎖球菌細胞を、グルコースを
5w/v%、尿素を0.1w/v%含有する殺菌生理食
塩水中に懸濁させ、約109細胞/mlの濃度とした。
【0068】この懸濁液の一試料を、対照として用い
た。ウレアーゼ−抗体結合体を1/100濃度となる稀
釈倍率で他の試料(懸濁液)に加えた。
【0069】ウレアーゼ−抗体結合体を、同じ稀釈倍率
又は更に大きい稀釈倍率で、マウス抗サングイス連鎖球
菌抗体(約5μg/mlの濃度)と共に、更に他の試料
(懸濁液)に加えた。
【0070】マウス抗サングイス連鎖球菌抗体は、ウレ
アーゼ−抗体結合体をサングイス連鎖球菌細胞に結合さ
せる架橋抗体として働いた。形成された複合体は、サン
グイス連鎖球菌細胞に結合したマウス抗体に結合したウ
レアーゼ−抗体結合体からなっていた。
【0071】培地のpHを、pHメーターを用いて、1
/2、1、2、3及び24時間後に観察した。結果を表
1中に列挙する。
【0072】
【表1】
【0073】これらの結果からわかるように、サングイ
ス連鎖球菌は、それ単独で、培地を次第に酸性にしてい
った。ウレアーゼ−抗体結合体を加えることにより、こ
れは防止された。
【0074】3時間にわたって、pHは安定に保たれ、
その後、徐々にアルカリ性となった。抗サングイス連鎖
球菌抗体を加える(その結果、酵素が細胞に付着する)
と、ウレアーゼ濃度が低減されても、かなり迅速にアル
カリ性pHとなった。
【0075】生体内の口中では、細胞又は他の標的に付
着しなかったウレアーゼ−抗体結合体は、唾液の流れに
よって洗い流され、殆ど影響を与えないが、一方、口腔
微生物叢の細胞に付着したウレアーゼは、口中に留ま
り、酸性度の生産を低減又は克服することができること
が、これらの結果から予測され得た。
【0076】実施例2 安定状態となったサングイス連鎖球菌培養物の上部のヘ
ッドスペース(細菌培養フラスコ中の細菌細胞懸濁液の
上部の気体で満たされている部分をいう。以下同様)中
のH2S量を生物量の指標として、本発明の生成物の口
腔における使用の効果の雛型(モデル)としての、H2
S量に対するウレアーゼと抗体とを用いた処理の効果を
証明するために、試験管内(インビトロ)試験を行っ
た。
【0077】pH4.0未満では、H2Sはヘッドスペー
スにのみ存在する。しかしながら、培地がより塩基性に
なるにつれて、下記式に示すように、H2Sは、可溶性
で反応性が高いHS-イオンに解離する。
【0078】
【化3】
【0079】実際、pH8.0においては、H2Sの90
%超が解離し、培地に溶解している。pH10.0超で
は、HS-は更に解離してS2-となる。重要なことに
は、金属塩の存在下では、H2Sの解離は、不溶性硫化
物沈殿を形成する反応性が高いHS-イオンとして、本
質的に不可逆的である。予備的な研究においては、金属
又はアンモニウム塩の存在下、ヘッドスペースからのH
2Sの一部の不可逆的消失が、実験で証明された(デー
タは示さない)。
【0080】以下に概説するように処理した後、生物量
が安定状態となったサングイス連鎖球菌を、下記の如
く、培地(システイン以外のアミノ酸を含まない)に再
懸濁した。
【0081】口腔微生物の増殖に用いた培地の組成は、
次の通りであった: 基本培地(g/l):KNO3(0.1);KH2PO
4(1.0);K2HPO4(1.5);NaCl(0.
1);(NH4)2PO4(2.0)。
【0082】ビタミン類(mg/l):ニコチン酸
(1.0);ニコチンアミド(1.0);NADH(1.
0);葉酸(1.0);パントテン酸カルシウム(1.
0);リボフラビン(1.0);塩酸チアミン(1.
0);スペルミン四塩酸塩(1.0);スペルミン三塩
酸塩(1.0);プトレシン二塩酸塩(1.0);ピメリ
ン酸(0.1);D,L−メバロン酸ラクトン(0.
1);D−メバロン酸ラクトン(0.1);ビオチン
(0.1);p−アミノ安息香酸(0.1);リポ酸
(0.1);β−アラニン(10.0);ミオイノシトー
ル(10.0);塩化コリン(50.0)。
【0083】ピリドキサール類(mg/l):ピリドキ
サール(1.0);ピリドキサール塩酸(1.0);ピリ
ドキサミン二塩酸塩(1.0)。
【0084】プリン類/ピリミジン類(mg/l):ア
デニン(10.0);グアニン(10.0);シトシン
(10.0);チミン(10.0);キサンチン(10.
0);ヒポキサンチン(10.0);ウラシル(10.
0)。
【0085】塩類(mg/l):KI(4.0);Cu
SO4(1.0);H3BO3(0.4);FeSO4(5.
0);MnSO4(50.0);Na2MoO4(5.
0)。
【0086】他の添加物:ヘミン(5.0mg/l);
グルコース(4.0g/l);CaCl2(10.0mg
/l);MgSO4(0.7g/l);NaHCO3(1.
0g/l)。
【0087】アミノ酸類(mg/l):システイン(5
00)。
【0088】研究で用いた第一の抗体(1st Ab)
は、終濃度0.1mg/ml(ブロッキング緩衝液中)
で用いたネズミ(murine)抗サングイス連鎖球菌免疫グ
ロブリンG(IgG)モノクローナル抗体であった。第
一の抗体は、細菌細胞と結合する。第二の抗体(2nd
Ab)は、市販(シグマより)のジャック(Jack)・
ビーン(Bean)・ウレアーゼと結合したヤギ抗マウスI
gG調製物であった。第二の抗体は、使用前に、1/5
0(ブロッキング緩衝液中)の濃度となるように稀釈し
た。第二の抗体は第一の抗体と結合し、尿素の加水分解
を触媒する。ブロッキング緩衝液(トゥイーンを含むト
リス緩衝生理食塩水。以下、TBS−Tweenとい
う)は、トリス塩酸(pH6.8)を29mM、NaC
lを0.15M、EDTAを12.5μM、且つトゥイー
ン(Tween)20を0.5%含有していた。ブロッキング
緩衝液は、非特異的結合を防止し、且つ、未結合抗体を
洗い去るためにも使用される。
【0089】培地中に再懸濁する前に、各細胞ペレット
を、次の処理(すべて、攪拌下に30℃にて行った)の
中の一つに供した: (i) 未処理の対照; (ii) TBS−Tweem中で1時間培養する; (iii) 第一の抗体中で1時間培養し、その後、TBS−
Tweem中での15分間の洗浄を2回行う; (iv) 第二の抗体中で1時間培養し、その後、TBS−
Tweem中での15分間の洗浄を2回行う; (v) 第一の抗体中で1時間培養し、TBS−Twee
m中での15分間の洗浄を2回行い、第二の抗体中で1
時間培養し、その後、TBS−Tweem中での15分
間の洗浄を2回行う。
【0090】ヘッドスペース中の揮発性硫黄化合物の量
(以下、VSC量という)を、22時間後に測定し、2
3時間後に、細胞を採め、10mMの尿素/12.5μ
MのEDTA中に再懸濁した(攪拌下に、30℃にて1
5分間培養)。この時、ヘッドスペース中のVSC量を
再び測定し、懸濁液のpH値を記録した。結果を表2に
示す。
【0091】
【表2】
【0092】表2中のデータは、微生物によって生成さ
れたH2Sが、ウレアーゼの触媒作用を受けて尿素から
生成されたアンモニアによるpHの上昇に従って、ヘッ
ドスペースから除去されることを明らかに示す。ウレア
ーゼ−結合第二抗体が単独で添加された際に、意味ある
pH変化(又はH2Sの除去)が観察されなかったか
ら、その効果は、明らかに、抗体が標的に結合すること
による。同様に、第一の抗体もブロッキング緩衝液も、
個々に何の影響も与えなかった。重要なことには、抗体
に細胞をさらした後23時間を超えてもH2Sの除去が
観察されたから、その効果は長時間継続性でもあり、そ
れは、口腔消臭剤として使用する上で重要な必須条件で
ある。
【0093】口臭を抑えるための活性成分に更に要求さ
れることは、それらが短時間の接触の後に機能を果たす
ことができるということである。従って、第二の実験
は、抗体/標的結合性ウレアーゼ系が、サングイス連鎖
球菌細胞にわずか5分間接しただけで、ヘッドスペース
中のH2Sを除去できるか否かを決定するために行われ
た。
【0094】この実験のために、生物量が安定状態とな
ったサングイス連鎖球菌を、以下に概説するように処理
した後、前記の如く培地(システイン以外のアミノ酸を
含まない)中に再懸濁した。第一の抗体及び第二の(ウ
レアーゼ結合)抗体は、以前に概説したのと同じ量を用
いた。
【0095】再懸濁の前に、次のように処理を行った: (i) TBS−Tweem中で10分間培養する; (ii) 第一の抗体中で5分間培養し、TBS−Twee
m中で5分間洗浄する; (iii) 第二の抗体中で5分間培養し、TBS−Twee
m中で5分間洗浄する; (iv) 第一の抗体及び第二の抗体(混合物)中で5分間
培養し、TBS−Tweem中で5分間洗浄する。
【0096】ヘッドスペース中のVSC量を、18時間
後に測定し、19時間後に、細胞を採め、10mMの尿
素/12.5μMのEDTA中に再懸濁した(攪拌下
に、30℃にて10分間培養)。この時、ヘッドスペー
ス中のVSC量を再び測定し、懸濁液のpH値を記録し
た。20時間後、細胞をペレット状にし、2回目の尿素
/EDTA中への再懸濁を行った。この際、懸濁液を前
記の如く10分間培養する前に、培養フラスコ内を脱気
し、化学的に生成されたH2S(約2000ng/バイ
アル)を含む酸素不含有窒素を当該フラスコ内のヘッド
スペースに充填した。この時、VSC量とpH値を再び
記録した。結果を表3に示す。
【0097】
【表3】
【0098】表3中のデータは、抗体/標的結合性ウレ
アーゼ系が、サングイス連鎖球菌細胞にわずか5分間接
しただけで、ヘッドスペース中のH2Sを除去できるこ
とを示す。更に、その系の活性は、サングイス連鎖球菌
が抗体に5分間だけ接したその20時間後に、新鮮な培
地と化学的に生成されたH2Sとを添加した後でも保持
された。これは、残存する活性物質が稀釈されたにもか
かわらず、長時間にわたって連続的に有効であることを
裏付けるものである。系の活性が抗体が標的に結合する
ことに依存することも、確認された。
【0099】表2及び3に示されているように、この研
究の結果は、口腔内において微生物によって発生された
H2Sの揮発を防止する(又は後退させる)ための、抗
体/標的結合性ウレアーゼ活性物の使用の可能性を明ら
かに示す。口臭中和剤としてのそれらの成功の可能性
は、それらが引き出す、迅速で、標的に向けられてお
り、効果的で且つ長時間にわたる応答によって証明され
る。その場において、これらの活性物が、特定の場所に
局限したpH上昇に影響を及ぼすことができ、それによ
り、サングイス連鎖球菌及び他の口腔細菌(これら他の
口腔細菌に対しても抗体が産生され得る)による揮発性
H2Sの生成を抑制することができることが予想され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トニー・マインハス グレートブリテンおよび北部アイルランド 連合王国、ケント・ディーエイ1・2エイ チゼット、ダートフォード、キング・エド ワード・アベニュー 30 (72)発明者 ジョン・ケイシー グレートブリテンおよび北部アイルランド 連合王国、ノーザンプトンシャー・エヌエ ヌ9・6ピーエル、ウェリンボロ、スタン ウィック、マナー・ガーデンズ 2 (72)発明者 デラ・ヒリアンズ グレートブリテンおよび北部アイルランド 連合王国、ノーザンプトン・エヌエヌ5・ 5イーティー、セント・ジェイムズ、シー モア・ストリート 29 (72)発明者 ゴードン・ジェイムズ グレートブリテンおよび北部アイルランド 連合王国、ノーザンプトンシャー・エヌエ ヌ10・8エルジー、ハイアム・フェアー ズ、フィリップ・ウェイ 16 (72)発明者 ゲイリー・ミコック グレートブリテンおよび北部アイルランド 連合王国、ノーザンプトンシャー・エヌエ ヌ10・8エルエイチ、ハイアム・フェアー ズ、プレスランド・ドライブ 8

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口腔における局所使用のための生成物で
    あって、当該生成物は少なくとも1種の賦形剤を含み、
    同じあるいは別個の当該賦形剤(類)中には、歯表面に
    存在する微生物叢中の標的部位に対して特異的な結合親
    和性を有するポリペプチドと、周辺のpHを上昇させる
    という機能を果たす酵素が含まれており、当該酵素が前
    記ポリペプチドに付着しているか、あるいは、前記生成
    物が少なくともその使用の際に当該酵素を前記ポリペプ
    チドに結合させる手段を有する生成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリペプチドが口腔細菌類に対して
    特異的な結合親和性を有する、請求項1に記載の生成
    物。
  3. 【請求項3】 前記ポリペプチドが抗体又は抗体フラグ
    メントである、請求項1又は2に記載の生成物。
  4. 【請求項4】 前記ポリペプチドが二つの抗体のフラグ
    メントを含み、一方のフラグメントは、前記標的部位に
    対して特異的な結合親和性を有し、他方のフラグメント
    は、前記酵素に対して特異的な結合親和性を有する、請
    求項3に記載の生成物。
  5. 【請求項5】 前記フラグメントが共にFvフラグメン
    トである、請求項4に記載の生成物。
  6. 【請求項6】 前記賦形剤(類)が、前記酵素に対して
    特異的な結合親和性を有する第二の抗体又は抗体フラグ
    メントと、前記抗体又は抗体フラグメント(第一の抗体
    又は抗体フラグメント)と当該第二の抗体又は抗体フラ
    グメントの両者に結合することができる第三の抗体又は
    抗体フラグメントとを含む、請求項3に記載の生成物。
  7. 【請求項7】 前記酵素が前記ポリペプチドに直接付着
    している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の生成
    物。
  8. 【請求項8】 前記酵素及び前記標的部位に対して特異
    的な結合親和性を有する前記ポリペプチドが融合蛋白質
    の別個の部分である、請求項7に記載の生成物。
  9. 【請求項9】 前記酵素が、前記標的部位に対して特異
    的な結合親和性を有する前記ポリペプチド(第一のポリ
    ペプチド)に対して特異的な結合親和性を有する第二の
    ポリペプチドに直接付着している、請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の生成物。
  10. 【請求項10】 前記賦形剤(類)が、アルカリ性環境
    下で過酸化水素を発生するという機能を果たす酵素(第
    二の酵素)をも含み、当該第二の酵素は、歯表面に存在
    する微生物叢中の標的部位に対して特異的な結合親和性
    を有するポリペプチドに付着しているか、あるいは、前
    記生成物が少なくともその使用の際に当該第二の酵素を
    そのようなポリペプチドに付着させる手段を含んでい
    る、請求項1〜9のいずれか1項に記載の生成物。
  11. 【請求項11】 (i) 歯表面に存在する微生物叢中の標
    的部位に対して特異的な結合親和性を有するポリペプチ
    ドと、 (ii) アルカリ性の生成物を生成させ、それによ
    ってpHを上昇させるという機能を果たす酵素とを含
    む、口中で使用することができる少なくとも1種の賦形
    剤を、口中において局所的に使用することを含む、歯苔
    /虫歯の形成を防止又は低減する方法であって、当該ポ
    リペプチドと当該酵素とが付着して一緒になっている
    か、あるいは、前記賦形剤(類)が少なくともその使用
    の際に当該酵素を当該ポリペプチドに付着させる手段を
    含んでいる方法。
  12. 【請求項12】 (i) アルカリ性の生成物を生成させ、
    それによってpHを上昇させるという機能を果たす酵素
    及び (ii) 歯表面に存在する微生物叢中の標的部位に対
    して特異的な結合親和性を有し、少なくともその使用の
    際に当該酵素を付着する役目も果たすポリペプチドの、
    歯苔/虫歯の形成を防止又は低減するための薬としての
    使用。
  13. 【請求項13】 (i) 歯表面に存在する微生物叢中の標
    的部位に対して特異的な結合親和性を有するポリペプチ
    ドと、 (ii) アルカリ性の生成物を生成させ、それによ
    ってpHを上昇させるという機能を果たす酵素とを含
    む、口中で使用することができる少なくとも1種の賦形
    剤を、口中において局所的に使用することを含む、口臭
    を防止又は低減する方法であって、当該ポリペプチドと
    当該酵素とが付着して一緒になっているか、あるいは、
    前記賦形剤(類)が少なくともその使用の際に当該酵素
    を当該ポリペプチドに付着させる手段を含んでいる方
    法。
  14. 【請求項14】 (i) アルカリ性の生成物を生成させ、
    それによってpHを上昇させるという機能を果たす酵素
    及び (ii) 歯表面に存在する微生物叢中の標的部位に対
    して特異的な結合親和性を有し、少なくともその使用の
    際に当該酵素を付着する役目も果たすポリペプチドの、
    口臭を防止又は低減するための薬としての使用。
JP23031297A 1996-08-13 1997-08-12 口腔用生成物 Pending JPH1077218A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003509438A (ja) * 1999-09-16 2003-03-11 ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ 抗フケ剤の送達システム

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