JPH1077472A - 天然型酸化防止剤およびその製造方法 - Google Patents
天然型酸化防止剤およびその製造方法Info
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- JPH1077472A JPH1077472A JP23085996A JP23085996A JPH1077472A JP H1077472 A JPH1077472 A JP H1077472A JP 23085996 A JP23085996 A JP 23085996A JP 23085996 A JP23085996 A JP 23085996A JP H1077472 A JPH1077472 A JP H1077472A
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- Japan
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- deoxygadosol
- antioxidant
- present
- mycosporin
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】顕著な抗酸化作用を有すると共に、安全性の高
い抗酸化剤を提供すること。また、上記の抗酸化剤を大
量かつ効率的に製造することを可能にする方法を提供す
ること。 【構成】本発明の抗酸化剤は、活性成分として4−デオ
キシガドゥソールを含有することを特徴とする。また、
本発明による抗酸化剤の製造方法は、マイコスポリン様
アミノ酸を4−デオキシガドゥソールに変換する能力を
もったシュードアルテロモナス属の菌株を、マイコスポ
リン様アミノ酸を含有する培地中で培養して、培地中に
4−デオキシガドゥソールを集積させる工程と、この培
地から4−デオキシガドゥソールを分離する工程とを具
備したことを特徴とする。
い抗酸化剤を提供すること。また、上記の抗酸化剤を大
量かつ効率的に製造することを可能にする方法を提供す
ること。 【構成】本発明の抗酸化剤は、活性成分として4−デオ
キシガドゥソールを含有することを特徴とする。また、
本発明による抗酸化剤の製造方法は、マイコスポリン様
アミノ酸を4−デオキシガドゥソールに変換する能力を
もったシュードアルテロモナス属の菌株を、マイコスポ
リン様アミノ酸を含有する培地中で培養して、培地中に
4−デオキシガドゥソールを集積させる工程と、この培
地から4−デオキシガドゥソールを分離する工程とを具
備したことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然型酸化防止剤
に関し、特に4−デオキシガドゥソールを有効成分とす
る酸化防止剤に関する。また、微生物を利用したその製
造方法に関する。
に関し、特に4−デオキシガドゥソールを有効成分とす
る酸化防止剤に関する。また、微生物を利用したその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品、化粧品などの分野においては、主
に保存性の向上または品質維持などを目的として、各種
の抗酸化剤が使用されている。最近では、トコフェロー
ル(ビタミンE)、アスコルビン酸、エリソルビン酸、
各種植物由来のポリフェノール等の天然物抗酸化剤が広
く使用されている。
に保存性の向上または品質維持などを目的として、各種
の抗酸化剤が使用されている。最近では、トコフェロー
ル(ビタミンE)、アスコルビン酸、エリソルビン酸、
各種植物由来のポリフェノール等の天然物抗酸化剤が広
く使用されている。
【0003】食品や化粧品に使用される抗酸化剤は、上
記のような保存性の向上または品質維持だけでなく、健
康増進の観点からも好ましいものである。何故なら、抗
酸化剤は、老化、発ガン、循環器疾患などの要因となる
活性酸素を不活化する作用を有するからである。特に、
現代社会の環境およびライフスタイルでは活性酸素が発
生し易いことが明らかになっているから、安全な抗酸化
剤を食品や化粧品に添加することにより、生体成分の酸
化を抑制し、健康増進効果を得ることが期待されてい
る。
記のような保存性の向上または品質維持だけでなく、健
康増進の観点からも好ましいものである。何故なら、抗
酸化剤は、老化、発ガン、循環器疾患などの要因となる
活性酸素を不活化する作用を有するからである。特に、
現代社会の環境およびライフスタイルでは活性酸素が発
生し易いことが明らかになっているから、安全な抗酸化
剤を食品や化粧品に添加することにより、生体成分の酸
化を抑制し、健康増進効果を得ることが期待されてい
る。
【0004】上記の事情から、優れた抗酸化作用を有
し、しかも高い安全性を有する天然型の抗酸化剤が望ま
れている。このような抗酸化剤は、単に食品や化粧品な
どの保存剤としてだけでなく、健康食品の分野でも有用
である。
し、しかも高い安全性を有する天然型の抗酸化剤が望ま
れている。このような抗酸化剤は、単に食品や化粧品な
どの保存剤としてだけでなく、健康食品の分野でも有用
である。
【0005】
【発明が解決しょうとしている課題】本発明は上記事情
に鑑みてなされたもので、顕著な抗酸化作用を有すると
共に、安全性の高い抗酸化剤を提供することを目的とす
る。また、本発明の他の目的は、上記の抗酸化剤を大量
かつ効率的に製造することを可能にする方法を提供する
ことである。
に鑑みてなされたもので、顕著な抗酸化作用を有すると
共に、安全性の高い抗酸化剤を提供することを目的とす
る。また、本発明の他の目的は、上記の抗酸化剤を大量
かつ効率的に製造することを可能にする方法を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、優れた抗
酸化作用を有する天然物質を広く探索した結果、公知化
合物である4−デオキシガドゥソールが強い抗酸化活性
を有していることを見出し、本発明に至ったものであ
る。
酸化作用を有する天然物質を広く探索した結果、公知化
合物である4−デオキシガドゥソールが強い抗酸化活性
を有していることを見出し、本発明に至ったものであ
る。
【0007】また、シュードアルテロモナス(Pseudoalt
eromonas) 属の細菌が、4−デオキシガドゥソールの前
駆体から効率よく4−デオキシガドゥソールを産生する
ことを見出し、本発明による製造方法を確立したもので
ある。
eromonas) 属の細菌が、4−デオキシガドゥソールの前
駆体から効率よく4−デオキシガドゥソールを産生する
ことを見出し、本発明による製造方法を確立したもので
ある。
【0008】即ち、本発明による抗酸化剤は、活性成分
として4−デオキシガドゥソールを含有することを特徴
とするものである。また、本発明による抗酸化剤の製造
方法は、マイコスポリン様アミノ酸を4−デオキシガド
ゥソールに変換する能力をもったシュードアルテロモナ
ス属の菌株を、マイコスポリン様アミノ酸を含有する培
地中で培養して、培地中に4−デオキシガドゥソールを
集積させる工程と、この培地から4−デオキシガドゥソ
ールを分離する工程とを具備したことを特徴とするもの
である。
として4−デオキシガドゥソールを含有することを特徴
とするものである。また、本発明による抗酸化剤の製造
方法は、マイコスポリン様アミノ酸を4−デオキシガド
ゥソールに変換する能力をもったシュードアルテロモナ
ス属の菌株を、マイコスポリン様アミノ酸を含有する培
地中で培養して、培地中に4−デオキシガドゥソールを
集積させる工程と、この培地から4−デオキシガドゥソ
ールを分離する工程とを具備したことを特徴とするもの
である。
【0009】
<抗酸化剤>本発明による抗酸化剤の主成分、即ち、4
−デオキシガドゥソールは、ソーダガツオの卵等のごく
限られた海洋生物の生体内に痕跡程度の存在が確認され
ている(Bulletin Societes Chimiques Belges, 89, 11
01(1980))。しかし、この化合物の生物学的機能につい
ては全く明らかではなく、当然ながらその抗酸化作用も
知られてはいなかった。4−デオキシガドゥソールの抗
酸化作用は、本願発明者等が初めて見出したものであ
る。従って、本発明の抗酸化剤は、この発見に基づく4
−デオキシガドゥソールの用途発明である。4−デオキ
シガドゥソールは、下記の式で表される化合物である。
−デオキシガドゥソールは、ソーダガツオの卵等のごく
限られた海洋生物の生体内に痕跡程度の存在が確認され
ている(Bulletin Societes Chimiques Belges, 89, 11
01(1980))。しかし、この化合物の生物学的機能につい
ては全く明らかではなく、当然ながらその抗酸化作用も
知られてはいなかった。4−デオキシガドゥソールの抗
酸化作用は、本願発明者等が初めて見出したものであ
る。従って、本発明の抗酸化剤は、この発見に基づく4
−デオキシガドゥソールの用途発明である。4−デオキ
シガドゥソールは、下記の式で表される化合物である。
【0010】
【化1】
【0011】この化合物の化学名は、1,5−ジヒドロ
キシ−5−ヒドロキシメチル−2−メトキシ−シクロヘ
ックス−1−エン−3−オンである(Biochemical Jour
nal,vol.199,741-747(1981))。しかし、本明細書にお
いては、慣用名である4−デオキシガドゥソールの名称
を用いる(Comparative Biochemistry and Physiology,
vol.80B, No.4, 755-759(1985) )。なお、IUPAC
命名法に従えば、上記化合物の名称は、3,5−ジヒド
ロキシ−5−ヒドロキシメチル−2−メトキシシクロヘ
ックス−2−エノンである。
キシ−5−ヒドロキシメチル−2−メトキシ−シクロヘ
ックス−1−エン−3−オンである(Biochemical Jour
nal,vol.199,741-747(1981))。しかし、本明細書にお
いては、慣用名である4−デオキシガドゥソールの名称
を用いる(Comparative Biochemistry and Physiology,
vol.80B, No.4, 755-759(1985) )。なお、IUPAC
命名法に従えば、上記化合物の名称は、3,5−ジヒド
ロキシ−5−ヒドロキシメチル−2−メトキシシクロヘ
ックス−2−エノンである。
【0012】上記の4−デオキシガドゥソールは、後述
の実施例に記載するように、優れた抗酸化作用を有して
いる。従って、例えば食品や化粧品等の各種の製品に抗
酸化剤として添加することにより、製品の保存性を高
め、且つ品質を維持することができる。また、この化合
物は天然物であるから、食品や化粧品のような人体に直
接使用する製品に適用しても、安全性の面で問題を生じ
ることはない。
の実施例に記載するように、優れた抗酸化作用を有して
いる。従って、例えば食品や化粧品等の各種の製品に抗
酸化剤として添加することにより、製品の保存性を高
め、且つ品質を維持することができる。また、この化合
物は天然物であるから、食品や化粧品のような人体に直
接使用する製品に適用しても、安全性の面で問題を生じ
ることはない。
【0013】のみならず、4−デオキシガドゥソールは
海洋生物中に存在するものであるから、生体内でも抗酸
化活性を有し得る。その結果、これを体内に摂取したと
きには、生体内の活性酸素の低減による健康増進効果が
期待される。従って、本発明の抗酸化剤を食品に添加し
た場合には、保存性向上および品質維持の効果が得られ
るだけでなく、その食品自体が健康食品としての有用性
を有する。また、化粧品に適用した場合にも、同様の有
用性が期待される。
海洋生物中に存在するものであるから、生体内でも抗酸
化活性を有し得る。その結果、これを体内に摂取したと
きには、生体内の活性酸素の低減による健康増進効果が
期待される。従って、本発明の抗酸化剤を食品に添加し
た場合には、保存性向上および品質維持の効果が得られ
るだけでなく、その食品自体が健康食品としての有用性
を有する。また、化粧品に適用した場合にも、同様の有
用性が期待される。
【0014】4−デオキシガドゥソールを抗酸化剤とし
て使用する際は、その適量を、単独または適切なキャリ
アと混合して、食品または化粧品等の製品に添加すれば
よい。その使用量は、適用する製品に応じて当業者が容
易に決定することができる。
て使用する際は、その適量を、単独または適切なキャリ
アと混合して、食品または化粧品等の製品に添加すれば
よい。その使用量は、適用する製品に応じて当業者が容
易に決定することができる。
【0015】<抗酸化剤の製造方法>ところで、本発明
の抗酸化剤を工業的に実施するためには、活性成分であ
る4−デオキシガドゥソールを大量かつ効率的に製造す
ることが不可欠である。この課題を達成するために、発
明者等は、微生物を利用した方法を開発した。
の抗酸化剤を工業的に実施するためには、活性成分であ
る4−デオキシガドゥソールを大量かつ効率的に製造す
ることが不可欠である。この課題を達成するために、発
明者等は、微生物を利用した方法を開発した。
【0016】既述したように、4−デオキシガドゥソー
ルは海洋生物中に見出されたものである。従って、海洋
微生物の中には、4−デオキシガドゥソールを効率的に
産生する菌株が存在する可能性が高いことに着目した。
また、4−デオキシガドゥソールの構造が、マイコスポ
リン様アミノ酸の構造と類似していることに着目した。
この二つの観点から、各地の海水から分離した海洋性の
バクテリアをスクリーニングすることにより、これらマ
イコスポリン様アミノ酸を4−デオキシガドゥソールに
変換する能力を有する海洋微生物を探索した。その結
果、シュードアルテロモナス属の細菌が目的の性質を有
していることを見出し、本発明を完成するに至ったもの
である。
ルは海洋生物中に見出されたものである。従って、海洋
微生物の中には、4−デオキシガドゥソールを効率的に
産生する菌株が存在する可能性が高いことに着目した。
また、4−デオキシガドゥソールの構造が、マイコスポ
リン様アミノ酸の構造と類似していることに着目した。
この二つの観点から、各地の海水から分離した海洋性の
バクテリアをスクリーニングすることにより、これらマ
イコスポリン様アミノ酸を4−デオキシガドゥソールに
変換する能力を有する海洋微生物を探索した。その結
果、シュードアルテロモナス属の細菌が目的の性質を有
していることを見出し、本発明を完成するに至ったもの
である。
【0017】マイコスポリン様アミノ酸とは、真菌類な
どに見られるアミノシクロヘキセノン構造を有する化合
物と、海洋生物に見られるアミノシクロヘキセンイミン
構造を有する化合物の総称であり、例えば下記の化合物
群が含まれる。
どに見られるアミノシクロヘキセノン構造を有する化合
物と、海洋生物に見られるアミノシクロヘキセンイミン
構造を有する化合物の総称であり、例えば下記の化合物
群が含まれる。
【0018】
【化2】
【0019】本発明において、微生物の培地に用いるマ
イコスポリン様アミノ酸は特に限定されない。また、4
−デオキシガドゥソールの前駆体であるマイコスポリン
様アミノ酸を含有しているものであれば、如何なるもの
を用いてもよい。例えば、スギノリ、アカハギンナンソ
ウ、フダラク、カレキグサ、ヒトツマツ、オバクサ、エ
ゾツノマタ、テングサ、ノリ等の紅藻類の抽出液が挙げ
られる。これらの紅藻類には、シノリン、パリシン、ポ
ルフィラ−334等のマイコスポリン様アミノ酸が含ま
れている。従って、これら紅藻類を含水低級アルコール
に漬け込めば、マイコスポリン様アミノ酸を含有する抽
出液が得られる。これを減圧濃縮し、海水に再溶解した
ものは、シュードアルテロモナス属菌を培養するための
培地として好適に用いることができる。
イコスポリン様アミノ酸は特に限定されない。また、4
−デオキシガドゥソールの前駆体であるマイコスポリン
様アミノ酸を含有しているものであれば、如何なるもの
を用いてもよい。例えば、スギノリ、アカハギンナンソ
ウ、フダラク、カレキグサ、ヒトツマツ、オバクサ、エ
ゾツノマタ、テングサ、ノリ等の紅藻類の抽出液が挙げ
られる。これらの紅藻類には、シノリン、パリシン、ポ
ルフィラ−334等のマイコスポリン様アミノ酸が含ま
れている。従って、これら紅藻類を含水低級アルコール
に漬け込めば、マイコスポリン様アミノ酸を含有する抽
出液が得られる。これを減圧濃縮し、海水に再溶解した
ものは、シュードアルテロモナス属菌を培養するための
培地として好適に用いることができる。
【0020】4−デオキシガドゥソールの製造に用いる
微生物は、シュードアルテロモナス属に属する菌株であ
れば特に制限されないことが分かった。その例として
は、本発明者等が海水から単離したAR0307株およ
びFUO605株の外、シュードアルテロモナス・ハロ
プランキティス(Pseudoalteromonas haloplanktis:I
AM 12918)、シュードアルテロモナス・アトランティ
カ(Pseudoalteromonasatlantica :IAM 12927)が
挙げられる。そのうち、AR0307株およびFU06
05株の詳細な微生物学的性質は次の通りである。
微生物は、シュードアルテロモナス属に属する菌株であ
れば特に制限されないことが分かった。その例として
は、本発明者等が海水から単離したAR0307株およ
びFUO605株の外、シュードアルテロモナス・ハロ
プランキティス(Pseudoalteromonas haloplanktis:I
AM 12918)、シュードアルテロモナス・アトランティ
カ(Pseudoalteromonasatlantica :IAM 12927)が
挙げられる。そのうち、AR0307株およびFU06
05株の詳細な微生物学的性質は次の通りである。
【0021】 [FU0605] [AR0307] グラム染色 陰性 陰性 形態 桿菌 桿菌 色素生成 赤橙色 生成しない 運動性 あり あり 鞭毛 極鞭毛 極鞭毛 好塩性 生育可能領域 0.5〜10% 0.5 〜10% 最適生育領域 2.5〜4.0 % 1.7〜4.0 % Na要求性 要求性あり 要求性あり O−Fテスト 酸化型 酸化型 DNase活性 陽性 陽性 ゼラチン分解 陽性 陽性 オキシダーゼ活性 陽性 陽性 アルギニンの分解 陰性 陰性 STD 陰性 陰性 オルニチンの分解 陰性 陰性 リジンの分解 陰性 陰性 グルコースからのガス生産 陰性 陰性 GC含量 40.05% 41.35 % キノン分析 Q−8型 Q−8型 上記の菌学的性質によって、AR0307株およびFU
0605株が何れもシュードアルテロモナス属に属する
菌株であることが明らかになった。しかし、本発明はこ
れら二つの菌株に限定されず、シュードアルテロモナス
属の他の菌株によっても実施できることは既述した通り
である。
0605株が何れもシュードアルテロモナス属に属する
菌株であることが明らかになった。しかし、本発明はこ
れら二つの菌株に限定されず、シュードアルテロモナス
属の他の菌株によっても実施できることは既述した通り
である。
【0022】本発明による製造方法を実施する際には、
例えば紅藻類抽出物から得たマイコスポリン様アミノ酸
を含む培地に上記の菌株を植菌し、一定時間培養すれば
よい。また、生産効率を上げる目的で、通常使用されて
いる各種の栄養源を添加してもよい。
例えば紅藻類抽出物から得たマイコスポリン様アミノ酸
を含む培地に上記の菌株を植菌し、一定時間培養すれば
よい。また、生産効率を上げる目的で、通常使用されて
いる各種の栄養源を添加してもよい。
【0023】紅藻類抽出物を海水に再溶解した溶液を培
地に用い、AR0307株を培養した場合には、通常1
〜4日間培養することによって、目的とする4−デオキ
シガドゥソールが培養液に蓄積されてくる。その際、培
養液の一部を経時的に取り出し、高速液体クロマトグラ
フィー(カラム:YMC社製のYMC−Pack・NH
2 、250 ×4.6mm I.D.、S-5 μm 120A、溶離液:40mM酢
酸アンモニウム、17.5mM酢酸/80%メタノール、流速:
1ml/min 、検出器:ウオーターズ社製の991Jフォ
トダイオードアレイ検出器、検出波長:200 〜400n
m )を用いて、4−デオキシガドゥソールの、および前
駆体であるマイコスポリン様アミノ酸の量を経時的に測
定することができる。この分析において、前駆体である
マイコスポリン様アミノ酸の極大波長は320 〜335nm で
あり、溶出時間は約10分〜約15分である。これに対し
て、4−デオキシガドゥソールの極大波長は294nm であ
り、溶出時間は約8.5 分であるから、前駆体と目的生成
物とは明確に識別可能なピークとして検出される。従っ
て、この高速液体クロマトグラフィー分析の測定結果を
目安に、4−デオキシガドゥソールの量が最大に達し、
前駆体が消失した時点で培養を止めればよい。
地に用い、AR0307株を培養した場合には、通常1
〜4日間培養することによって、目的とする4−デオキ
シガドゥソールが培養液に蓄積されてくる。その際、培
養液の一部を経時的に取り出し、高速液体クロマトグラ
フィー(カラム:YMC社製のYMC−Pack・NH
2 、250 ×4.6mm I.D.、S-5 μm 120A、溶離液:40mM酢
酸アンモニウム、17.5mM酢酸/80%メタノール、流速:
1ml/min 、検出器:ウオーターズ社製の991Jフォ
トダイオードアレイ検出器、検出波長:200 〜400n
m )を用いて、4−デオキシガドゥソールの、および前
駆体であるマイコスポリン様アミノ酸の量を経時的に測
定することができる。この分析において、前駆体である
マイコスポリン様アミノ酸の極大波長は320 〜335nm で
あり、溶出時間は約10分〜約15分である。これに対し
て、4−デオキシガドゥソールの極大波長は294nm であ
り、溶出時間は約8.5 分であるから、前駆体と目的生成
物とは明確に識別可能なピークとして検出される。従っ
て、この高速液体クロマトグラフィー分析の測定結果を
目安に、4−デオキシガドゥソールの量が最大に達し、
前駆体が消失した時点で培養を止めればよい。
【0024】次に、上記の培養液から、通常の分離精製
方法を用いて4−デオキシガドゥソールを単離する。例
えば、遠心分離または濾過により培養菌体を除去し、得
られた培養上清に数倍量のメタノールやエタノールを加
えて減圧濃縮し、これを各種の分取用クロマトグラフィ
ーを用いて単離精製を行う。
方法を用いて4−デオキシガドゥソールを単離する。例
えば、遠心分離または濾過により培養菌体を除去し、得
られた培養上清に数倍量のメタノールやエタノールを加
えて減圧濃縮し、これを各種の分取用クロマトグラフィ
ーを用いて単離精製を行う。
【0025】上記の方法によって、4−デオキシガドゥ
ソールを大量に得ることができるようになり、その性質
および生物学的役割の詳細な研究が可能になった。その
一例として、発明者等は、4−デオキシガドゥソールが
非常に強い抗酸化活性を有し、脂質および生体膜の酸化
を防止できることを見出した。即ち、先に説明した本発
明の抗酸化剤は、上記の製造方法によって初めて可能に
なったものである。本発明の製造方法は、4−デオキシ
ガドゥソールの更なる研究を強力にバックアップするも
のであり、該化合物の薬理学および生物学に多大な貢献
をなし得ることが期待される。
ソールを大量に得ることができるようになり、その性質
および生物学的役割の詳細な研究が可能になった。その
一例として、発明者等は、4−デオキシガドゥソールが
非常に強い抗酸化活性を有し、脂質および生体膜の酸化
を防止できることを見出した。即ち、先に説明した本発
明の抗酸化剤は、上記の製造方法によって初めて可能に
なったものである。本発明の製造方法は、4−デオキシ
ガドゥソールの更なる研究を強力にバックアップするも
のであり、該化合物の薬理学および生物学に多大な貢献
をなし得ることが期待される。
【0026】以下、実施例に従って本発明を更に詳細に
説明する。 実施例1: 海洋性バクテリアAR0307株による4
−デオキシガドゥソールの生成 250 g(湿重量、水分85%)のアサクサノリにエタノー
ル850ml を添加し、数日間浸漬してマイコスポリン様ア
ミノ酸を抽出した。得られた緑色の抽出液を減圧乾固し
た後、海水170ml 中に再溶解し、濾過して不溶物を除去
した。更に、0.5 規定のNaOH溶液でpHを7.6 〜7.
8 程度に調節した後、0.45μm の滅菌フィルターを通し
て、予めオートクレーブ滅菌しておいた三角フラスコ中
に注入した。
説明する。 実施例1: 海洋性バクテリアAR0307株による4
−デオキシガドゥソールの生成 250 g(湿重量、水分85%)のアサクサノリにエタノー
ル850ml を添加し、数日間浸漬してマイコスポリン様ア
ミノ酸を抽出した。得られた緑色の抽出液を減圧乾固し
た後、海水170ml 中に再溶解し、濾過して不溶物を除去
した。更に、0.5 規定のNaOH溶液でpHを7.6 〜7.
8 程度に調節した後、0.45μm の滅菌フィルターを通し
て、予めオートクレーブ滅菌しておいた三角フラスコ中
に注入した。
【0027】このフラスコ内に、前日から Zobell 2216
液体培地で培養しておいたAR0307菌株の培養液
を、850 μlだけ添加した。培養を続けながら、経時的
に培養液を採取し、高速液体クロマトグラフィーで分析
した。本発明に従う培養を開始した82.5時間後に、ポル
フィラ334 のピークが消失して、4−デオキシガドゥソ
ールの量を示す294nm のピーク値が最大値に達したの
で、培養を停止し、培養液の全量を回収した。
液体培地で培養しておいたAR0307菌株の培養液
を、850 μlだけ添加した。培養を続けながら、経時的
に培養液を採取し、高速液体クロマトグラフィーで分析
した。本発明に従う培養を開始した82.5時間後に、ポル
フィラ334 のピークが消失して、4−デオキシガドゥソ
ールの量を示す294nm のピーク値が最大値に達したの
で、培養を停止し、培養液の全量を回収した。
【0028】この培養液を遠心分離して菌体を除去した
後、培養液の3倍量のエタノールを添加した。不溶性の
塩類を濾過により除去した後、減圧濃縮した。これを10
mlの蒸留水に溶解し、トヨパールHW−40Sの吸着ク
ロマトグラフィー(35mm×360mm )にかけて、蒸留水で
溶出させて精製した。溶出してくる画分のうち、294nm
の極大吸収を有する画分を集め、その3倍量のエタノー
ルを加えて減圧濃縮した後、これに5mlの蒸留水を加え
て再溶解した。次いで、分取用高速液体クロマトグラフ
ィー(カラム:YMC社製D-ODS-5-ST、S-5 μm 120A、
移動相:0.2 %酢酸を含む2.5 %メタノール、流速:4
ml/分)に1mlずつ注入し、約20分の保持時間で溶出し
てくるピークを分取する操作を繰り返した。
後、培養液の3倍量のエタノールを添加した。不溶性の
塩類を濾過により除去した後、減圧濃縮した。これを10
mlの蒸留水に溶解し、トヨパールHW−40Sの吸着ク
ロマトグラフィー(35mm×360mm )にかけて、蒸留水で
溶出させて精製した。溶出してくる画分のうち、294nm
の極大吸収を有する画分を集め、その3倍量のエタノー
ルを加えて減圧濃縮した後、これに5mlの蒸留水を加え
て再溶解した。次いで、分取用高速液体クロマトグラフ
ィー(カラム:YMC社製D-ODS-5-ST、S-5 μm 120A、
移動相:0.2 %酢酸を含む2.5 %メタノール、流速:4
ml/分)に1mlずつ注入し、約20分の保持時間で溶出し
てくるピークを分取する操作を繰り返した。
【0029】得られた分取画分に3倍量のエタノールを
添加し、エバポレータで減圧濃縮する操作を3回繰り返
し行い、試料に酢酸臭がなくなったことを確認した。こ
の操作により、目的の物質が18.8mg得られた。
添加し、エバポレータで減圧濃縮する操作を3回繰り返
し行い、試料に酢酸臭がなくなったことを確認した。こ
の操作により、目的の物質が18.8mg得られた。
【0030】実施例2: 4−デオキシガドゥソールの
化学構造の確認 上記の実施例1で得られた物質が4−デオキシガドゥソ
ールであることを確認するために、マススペクトル分析
を行った。図1は、その結果を示している。この分析結
果から、その分子量は188であることが明らかになっ
た。
化学構造の確認 上記の実施例1で得られた物質が4−デオキシガドゥソ
ールであることを確認するために、マススペクトル分析
を行った。図1は、その結果を示している。この分析結
果から、その分子量は188であることが明らかになっ
た。
【0031】また、上記実施例で得た物質(実施例品)
の13C−NMR分析を行い、得られたケミカルシフト値
を4−デオキシガドゥソールの文献値と比較したとこ
ろ、下記に示す結果が得られた。なお、下記の表におけ
る文献1はテトラヘドロンレターズ(Tetrahedron Lette
rs) であり、文献2はブラッタン・ソサエテス・キミッ
クス・ベルグズ(Bulletin Societes Chimiques Belges)
である。
の13C−NMR分析を行い、得られたケミカルシフト値
を4−デオキシガドゥソールの文献値と比較したとこ
ろ、下記に示す結果が得られた。なお、下記の表におけ
る文献1はテトラヘドロンレターズ(Tetrahedron Lette
rs) であり、文献2はブラッタン・ソサエテス・キミッ
クス・ベルグズ(Bulletin Societes Chimiques Belges)
である。
【0032】 炭素No. で示す各炭素のケミカルシフト値 (No.1) (No.2) (No.3) (No.4) (No.5) (No.6) (N0.7) (No.8) 文献1 181.0 134.7 181.0 41.4 73.1 41.4 68.5 60.9 文献2 180.0 134.5 180.0 41.0 72.8 40.9 68.3 60.5 実施例品 179.4 134.3 179.4 41.4 73.3 41.4 68.5 60.6 上記のように、実施例品のケミカルシフト値は既報の文
献値とほぼ一致していると言うことができる。これらの
結果から、実施例1で得られた分子量188の物質は、
4−デオキシガドゥソールであることが確認された。
献値とほぼ一致していると言うことができる。これらの
結果から、実施例1で得られた分子量188の物質は、
4−デオキシガドゥソールであることが確認された。
【0033】また、AR0307株の代わりにFU06
05株を用い、それ以外は実施例1と同様に行って得た
物質についても、上記と同様の方法で、これが4−デオ
キシガドゥソールであることが確認された。
05株を用い、それ以外は実施例1と同様に行って得た
物質についても、上記と同様の方法で、これが4−デオ
キシガドゥソールであることが確認された。
【0034】実施例3: 4−デオキシガドゥソールに
よる脂質の酸化防止 リノール酸メチルの酸化を指標にして、実施例1で得た
精製4−デオキシガドゥソールの抗酸化活性を測定し
た。
よる脂質の酸化防止 リノール酸メチルの酸化を指標にして、実施例1で得た
精製4−デオキシガドゥソールの抗酸化活性を測定し
た。
【0035】測定系に添加した各成分の量は下記の表に
示す通りである。ここで、4−デオキシガドゥソールに
ついては、その10mMエタノール溶液を適宜希釈し、これ
を試料液として添加した。また、試料液を添加しない場
合の対照として、試料液と同量のエタノールを添加し
た。なお、リノール酸メチルの酸化反応を開始および促
進させる目的で、ラジカル発生剤である2,2−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(略称:AAP
H)を添加している点に留意されたい。
示す通りである。ここで、4−デオキシガドゥソールに
ついては、その10mMエタノール溶液を適宜希釈し、これ
を試料液として添加した。また、試料液を添加しない場
合の対照として、試料液と同量のエタノールを添加し
た。なお、リノール酸メチルの酸化反応を開始および促
進させる目的で、ラジカル発生剤である2,2−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(略称:AAP
H)を添加している点に留意されたい。
【0036】 <成 分> <量> 129mM のNaCl 560μl 10mMのEDTA 10μl 100mM のトリトンX 80μl リノール酸メチル 40μl 試料液 10μl EtOH(対照) 10μl 200mM のAAPH 100μl 合計 800μl 上記の各成分を順次添加し、攪拌してエマルジョンを形
成した。このエマルジョンを37℃の恒温槽中で振盪し
ながら、30分ごとに10μlを取り出し、高速液体ク
ロマトグラフィーにより、リノール酸メチルの酸化によ
って生じる過酸化物(HPO:ハイドロパーオキサイ
ド)の量を分析した。測定系における4ーデオキシガド
ゥソールの最終濃度を、50μMおよび125μMとし
たときの結果を図2に示す。同図において、黒く塗り潰
した□はEtOHを用いた対照溶液に関する結果を示
し、◆は試料液(4−デオキシガドゥソールの最終濃度
50μM)に関する結果を示し、○は試料液(4−デオ
キシガドゥソールの最終濃度125μM)に関する結果
を示している。この結果から、4−デオキシガドゥソー
ルは脂質の酸化を顕著に抑制することが示された。
成した。このエマルジョンを37℃の恒温槽中で振盪し
ながら、30分ごとに10μlを取り出し、高速液体ク
ロマトグラフィーにより、リノール酸メチルの酸化によ
って生じる過酸化物(HPO:ハイドロパーオキサイ
ド)の量を分析した。測定系における4ーデオキシガド
ゥソールの最終濃度を、50μMおよび125μMとし
たときの結果を図2に示す。同図において、黒く塗り潰
した□はEtOHを用いた対照溶液に関する結果を示
し、◆は試料液(4−デオキシガドゥソールの最終濃度
50μM)に関する結果を示し、○は試料液(4−デオ
キシガドゥソールの最終濃度125μM)に関する結果
を示している。この結果から、4−デオキシガドゥソー
ルは脂質の酸化を顕著に抑制することが示された。
【0037】比較のため、4−デオキシガドゥソール試
料溶液の代わりに、最終濃度125μMとなるようにア
スコルビン酸水溶液を添加し、上記と同様の分析を行っ
た。図2における△は、アスコルビン酸水溶液を用いた
比較例の結果を示している。これらの結果から、4−デ
オキシガドゥソールの脂質酸化抑制作用はアスコルビン
酸の作用と同等であることが分かった。
料溶液の代わりに、最終濃度125μMとなるようにア
スコルビン酸水溶液を添加し、上記と同様の分析を行っ
た。図2における△は、アスコルビン酸水溶液を用いた
比較例の結果を示している。これらの結果から、4−デ
オキシガドゥソールの脂質酸化抑制作用はアスコルビン
酸の作用と同等であることが分かった。
【0038】実施例4: 4−デオキシガドゥソールに
よるリポソーム膜の酸化抑制 一般に、細胞はリン脂質からなる脂質二重膜によって形
成されている。そこで、リン脂質で形成したリポソーム
を生体膜のモデルとして用い、その酸化に対する4−デ
オキシガドゥソールの作用を調べた。そのための手法と
しては、膜の酸化に対する抗酸化効果を調べる山本等の
方法(Bulletin of the Chemical Society of Japan, 5
7, 1260(1984) ; Analytical Biochemistry, 160, 7(1
987))に従った。
よるリポソーム膜の酸化抑制 一般に、細胞はリン脂質からなる脂質二重膜によって形
成されている。そこで、リン脂質で形成したリポソーム
を生体膜のモデルとして用い、その酸化に対する4−デ
オキシガドゥソールの作用を調べた。そのための手法と
しては、膜の酸化に対する抗酸化効果を調べる山本等の
方法(Bulletin of the Chemical Society of Japan, 5
7, 1260(1984) ; Analytical Biochemistry, 160, 7(1
987))に従った。
【0039】精製した大豆ホスファチジルコリン(リン
脂質)の40mg/mlメタノール溶液を調製した。この溶液
の0.4ml をナス型フラスコに取り、室温で減圧乾固し
た。次いで、100 μM のEDTAを含む0.1MのNaCl
水溶液を4ml加え、ボルテックスミキサーでゆっくり攪
拌してリポソームを形成させた。
脂質)の40mg/mlメタノール溶液を調製した。この溶液
の0.4ml をナス型フラスコに取り、室温で減圧乾固し
た。次いで、100 μM のEDTAを含む0.1MのNaCl
水溶液を4ml加え、ボルテックスミキサーでゆっくり攪
拌してリポソームを形成させた。
【0040】このリポソームエマルジョンを夫々1.5ml
ずつ、2本のガラス製ネジ蓋試験管に取り、100mM のA
APHを15μlずつ添加した。これを37℃のウオータ
ーバス中で攪拌することにより、酸化反応を開始させ
た。ウオーターバス中で攪拌して酸化反応を継続させな
がら、15分毎に試料の一部(30μl)を取り出し、
酸化反応によって生じるリン脂質の過酸化物を分析し
た。この分析は、高速液体クロマトグラフィー(カラ
ム:スペルコ社製シリカ LC-S,4.6 ×250mm I.D.、移動
相:40 mM のNaH2 PO4 /90%メタノール、流速:
1.0ml /分)を用いて行った。反応を開始した90分後
に、一方の試験管には4−デオキシガドゥソールの10mM
エタノール溶液を5μl添加し、もう一方の試験管には
エタノール5μlを添加した。その後、更に酸化反応の
操作を継続しながら、過酸化物(PC−OOH;ホスフ
ァチジルコリンハイドロパーオキサイド)の生成量の分
析を行った。
ずつ、2本のガラス製ネジ蓋試験管に取り、100mM のA
APHを15μlずつ添加した。これを37℃のウオータ
ーバス中で攪拌することにより、酸化反応を開始させ
た。ウオーターバス中で攪拌して酸化反応を継続させな
がら、15分毎に試料の一部(30μl)を取り出し、
酸化反応によって生じるリン脂質の過酸化物を分析し
た。この分析は、高速液体クロマトグラフィー(カラ
ム:スペルコ社製シリカ LC-S,4.6 ×250mm I.D.、移動
相:40 mM のNaH2 PO4 /90%メタノール、流速:
1.0ml /分)を用いて行った。反応を開始した90分後
に、一方の試験管には4−デオキシガドゥソールの10mM
エタノール溶液を5μl添加し、もう一方の試験管には
エタノール5μlを添加した。その後、更に酸化反応の
操作を継続しながら、過酸化物(PC−OOH;ホスフ
ァチジルコリンハイドロパーオキサイド)の生成量の分
析を行った。
【0041】上記の過酸化物分析の結果を図3に示す。
同図における矢印は、4−デオキシガドゥソールの10mM
エタノール溶液を添加した時点を示している。図から明
らかなように、AAPHによって進行していたリポソー
ム膜の過酸化反応は、4−デオキシガドゥソールによっ
て顕著に抑制されることが分かった。このことは、細胞
の生体膜において、4−デオキシガドゥソールは、ラジ
カルにより惹起される脂質の過酸化の連鎖反応を停止さ
せ得ることを示している。
同図における矢印は、4−デオキシガドゥソールの10mM
エタノール溶液を添加した時点を示している。図から明
らかなように、AAPHによって進行していたリポソー
ム膜の過酸化反応は、4−デオキシガドゥソールによっ
て顕著に抑制されることが分かった。このことは、細胞
の生体膜において、4−デオキシガドゥソールは、ラジ
カルにより惹起される脂質の過酸化の連鎖反応を停止さ
せ得ることを示している。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
食品、化粧品等の酸化による品質劣化を防止できる安全
な天然型の抗酸化剤を提供することができる。しかも、
本発明の抗酸化剤の活性成分である4−デオキシガドゥ
ソールは、体内に摂取されると、細胞での活性酸素やフ
リーラジカルの生成を抑制するので、本発明の抗酸化剤
を添加した食品は健康食品としても有用である。また、
本発明によれば、本発明の抗酸化剤を工業的に実施する
上で不可欠な、4−デオキシガドゥソールを大量に製造
できる方法を提供することができる。
食品、化粧品等の酸化による品質劣化を防止できる安全
な天然型の抗酸化剤を提供することができる。しかも、
本発明の抗酸化剤の活性成分である4−デオキシガドゥ
ソールは、体内に摂取されると、細胞での活性酸素やフ
リーラジカルの生成を抑制するので、本発明の抗酸化剤
を添加した食品は健康食品としても有用である。また、
本発明によれば、本発明の抗酸化剤を工業的に実施する
上で不可欠な、4−デオキシガドゥソールを大量に製造
できる方法を提供することができる。
【図1】本発明の製造方法によって得られた物質のマス
スペクトルを示す図である。同図(A)は[M−H]-
スペクトルを示し、同図(B)は[M+H]+ スペクト
ルを示している。
スペクトルを示す図である。同図(A)は[M−H]-
スペクトルを示し、同図(B)は[M+H]+ スペクト
ルを示している。
【図2】リノール酸メチルの酸化に対する4−デオキシ
ガドゥソールの作用を示すグラフである。
ガドゥソールの作用を示すグラフである。
【図3】リポソーム膜の酸化反応に及ぼす4−デオキシ
ガドゥソールの作用を示すグラフである。
ガドゥソールの作用を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:01) (72)発明者 山本 順寛 東京都杉並区本天沼3−34−38−107 (72)発明者 軽部 征夫 神奈川県川崎市宮前区東有馬1−3−16 (72)発明者 ランディ・マグダレン・ラーセン オーストラリア国、 2617 エーシーテ ィ、 エヴァット、 カーライル・ストリ ート 117
Claims (2)
- 【請求項1】 活性成分として4−デオキシガドゥソー
ルを含有することを特徴とする抗酸化剤。 - 【請求項2】 マイコスポリン様アミノ酸を4−デオキ
シガドゥソールに変換する能力をもったシュードアルテ
ロモナス属の菌株を、マイコスポリン様アミノ酸を含有
する培地中で培養して、培地中に4−デオキシガドゥソ
ールを集積させる工程と、この培地から4−デオキシガ
ドゥソールを分離する工程とを具備したことを特徴とす
る抗酸化剤の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23085996A JPH1077472A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 天然型酸化防止剤およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23085996A JPH1077472A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 天然型酸化防止剤およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1077472A true JPH1077472A (ja) | 1998-03-24 |
Family
ID=16914432
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23085996A Pending JPH1077472A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 天然型酸化防止剤およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1077472A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008247901A (ja) * | 2007-03-08 | 2008-10-16 | Saga Prefecture | 抗酸化化合物、抗酸化性藻類エキス、及びそれらの製造方法 |
| JP2008274225A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-11-13 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 微生物を利用した老化防止剤、加硫促進剤または変性天然ゴムの製造方法 |
| JP2010534228A (ja) * | 2007-07-25 | 2010-11-04 | トロフォ | 3,5−セコ−4−ノル−コレスタンの少なくとも1種のオキシム誘導体の抗酸化剤としての使用 |
-
1996
- 1996-08-30 JP JP23085996A patent/JPH1077472A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008247901A (ja) * | 2007-03-08 | 2008-10-16 | Saga Prefecture | 抗酸化化合物、抗酸化性藻類エキス、及びそれらの製造方法 |
| JP2008274225A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-11-13 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 微生物を利用した老化防止剤、加硫促進剤または変性天然ゴムの製造方法 |
| JP2010534228A (ja) * | 2007-07-25 | 2010-11-04 | トロフォ | 3,5−セコ−4−ノル−コレスタンの少なくとも1種のオキシム誘導体の抗酸化剤としての使用 |
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