JPH107781A - 液晶ポリエステルの製造方法 - Google Patents

液晶ポリエステルの製造方法

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JPH107781A
JPH107781A JP16477096A JP16477096A JPH107781A JP H107781 A JPH107781 A JP H107781A JP 16477096 A JP16477096 A JP 16477096A JP 16477096 A JP16477096 A JP 16477096A JP H107781 A JPH107781 A JP H107781A
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reaction
temperature
liquid crystal
crystal polyester
reaction vessel
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JP16477096A
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Yasunori Ichikawa
保則 市川
Tadahiro Sueyoshi
忠弘 末良
Akihiko Kishimoto
彰彦 岸本
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶ポリエステルを製造する際に、缶内の洗浄
周期を長くすることができ、生産性が向上した、耐熱性
に優れた高品質の液晶ポリエステルの製造方法を提供す
る。 【解決手段】原料投入口、撹拌装置および温度管理装置
を有する重合装置を用いて液晶ポリエステル原料を撹拌
しながら所定温度で加熱重縮合して液晶ポリエステルを
製造する際、少なくとも反応中の反応缶液面およびそれ
より上の反応液面付近に位置する部分の温度を、70℃
〜200℃の範囲にコントロールしながら、または、反
応缶内気相部壁面及び撹拌軸の気相部に位置する部分に
反応留出液を吹きかけて戻し、缶内壁面及び撹拌軸を洗
浄しながら重縮合を行なうことを特徴とする液晶ポリエ
ステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶ポリエステルの
製造方法に関する。さらに詳しくは溶融重縮合反応にお
いて効率的に缶内を洗浄することにより、高品質とりわ
け耐熱性に優れた液晶ポリエステルの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年プラスチックスの高性能化に対する
要求がますます高まり、種々の新規性能を有するポリマ
ーが数多く開発され市場に供されている。中でも、分子
鎖の平行な配列を特徴とする光学異方性の液晶ポリマー
が優れた流動性と機械的性質を有する点で注目されてい
る。
【0003】液晶ポリマーの製造方法としては、特開平
1−149825号公報に開示されているように粘度が
上昇すると撹拌数を減少させ、重合反応温度をコントロ
ールさせることや、特開平6−192404号公報に開
示されているように、原料を反応缶に仕込んで反応後、
重合缶へ移行して重縮合反応を行なう重合装置を用いる
ことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
重合方法では品質的に優れた液晶ポリマーを製造するこ
とは出来るが、数バッチ重合すると反応缶内に残留する
モノマー、オリゴマーが繰り返しバッチ重合を行なうこ
とにより熱履歴を受け、正常ポリマーの融点以上、例え
ば350℃でも溶融しない異物になり、重合終了後缶内
から吐出する際にポリマー中に混入し、得られる液晶ポ
リマーの物性に悪影響を及ぼすため定期的に缶内を洗浄
せざるをえないことがわかった。そこで、本発明は缶内
に残留するモノマー、オリゴマー量を少なくして、缶内
の洗浄周期を長くすることにより生産性を向上させ、高
品質とりわけ耐熱性に優れた液晶ポリエステルの製造方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すな
わち、本発明は原料投入口、撹拌装置および温度管理装
置を有する重合装置を用いて液晶ポリエステル原料を撹
拌しながら重縮合して液晶ポリエステルを製造する際、
少なくとも反応中の反応缶液面およびそれより上の反応
液面付近に位置する部分の温度を、70℃〜200℃の
範囲にコントロールしながら、または、反応缶内気相部
壁面及び撹拌軸の気相部に位置する部分に反応留出液を
吹きかけて戻し、缶内壁面及び撹拌軸を洗浄しながら重
縮合を行なうことを特徴とする液晶ポリエステルの製造
方法、温度管理装置として反応缶のジャケットを用い、
かかるジャケットを2分割以上にし、少なくとも反応中
の反応缶液面およびそれより上の反応缶液面付近を包含
する部分のジャケット温度を70℃〜200℃の範囲に
コントロールする上記液晶ポリエステルの製造方法、反
応缶内気相部壁面及び撹拌軸の気相部に位置する部分に
吹きかけて戻す量が1時間あたり反応中に留出する全留
出液量の3〜10重量%の範囲であることを特徴とする
上記液晶ポリエステルの製造方法、重縮合を脱酢酸反応
により行なうことを特徴とする上記液晶ポリエステルの
製造方法、撹拌が撹拌翼と缶壁面での剪断速度が150
〜1000(1/秒)になるように行なわれる工程が含
まれるものである上記液晶ポリエステルの製造方法、原
料投入後、撹拌しながら所定の重縮合温度になるまで昇
温し、昇温を開始後、重縮合温度に達するまでの時間の
10%以上の時間を、剪断速度が150〜1000(1
/秒)になるように反応物を撹拌するものである上記液
晶ポリエステルの製造方法、液晶ポリマーがエチレンジ
オキシ単位を有する液晶ポリエステルであることを特徴
とする上記液晶ポリエステルの製造方法、および、液晶
ポリエステルが下記(I)、(II)、(III )、(IV)
の構造単位からなる液晶ポリエステルであることを特徴
とする上記液晶ポリエステルの製造方法である。
【0006】
【化4】 (ただし式中のR1は
【化5】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2は
【化6】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中Xは水素
原子または塩素原子を示し、構造単位(II)および(II
I )の合計と構造単位(IV)は実質的に等モルであ
る)。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で製造する液晶ポリエステ
ルは溶融時異方性を形成し得るポリエステルであり、例
えば芳香族オキシカルボニル単位などのオキシカルボニ
ル単位、芳香族ジオキシ単位、エチレンジオキシ単位な
どのジオキシ単位および芳香族ジカルボニル単位などの
ジカルボニル単位などから選ばれた単位からなる溶融異
方性を示すポリエステルなどが挙げられる。本発明の製
造方法はかかる液晶ポリエステルを製造する際に用いら
れるが、なかでもエチレンジオキシ単位を有する液晶ポ
リエステル、特に前記(I)、(II)、(III )、(I
V)の構造単位からなる液晶ポリエステルを製造する際
に顕著にその効果を発揮する。
【0008】上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息
香酸から生成したポリエステルの構造単位であり、構造
単位(II)は4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,
3’,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジヒドロキ
シビフェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキ
ノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシ
ナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,
4´−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた芳
香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、構造
単位(III )はエチレングリコールから生成した構造単
位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、
4,4´−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−
4,4´−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフ
ェノキシ)エタン−4,4´−ジカルボン酸およびジフ
ェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた芳香族ジカル
ボン酸から生成した構造単位を各々示す。これらのうち
特にR1が
【化7】 であるものが構造単位(II)の70モル%以上を、R2
【化8】 であるものが構造単位(IV)の70モル%以上を占める
ものが特に好ましい。
【0009】上記構造単位(I)、(II)、(III )、
(IV)の共重合量は任意である。しかし、流動性の点か
ら次の共重合量であることが好ましい。
【0010】すなわち、耐熱性、難燃性および機械的特
性の点から上記構造単位(I)および(II)の合計は
(I)、(II)および(III )の合計の60〜95モル
%が好ましく、82〜93モル%がより好ましい。ま
た、構造単位(III )は(I)、(II)および(III )
の合計の40〜5モル%が好ましく、18〜7モル%が
より好ましい。また、構造単位(I)と(II)のモル比
[(I)/(II)]は耐熱性と流動性のバランスの点か
ら好ましくは75/25〜95/5であり、より好まし
くは78/22〜93/7である。また、構造単位(I
V)は構造単位(II)および(III )の合計と実質的に
等モルである。
【0011】なお、上記好ましいポリエステルを重縮合
する際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成分
以外に3,3´−ジフェニルジカルボン酸、2,2´−
ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、ア
ジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン
酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル
酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキノン、
メチルハイドロキノン、4,4´−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスル
フィド、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン等の芳
香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シク
ロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ
安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族
ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノール、p
−アミノ安息香酸などを液晶性を損なわない程度の量で
さらに共重合せしめることができる。
【0012】本発明で製造する液晶ポリエステルはペン
タフルオロフェノール中で対数粘度を測定することが可
能なものもあり、その際には0.1g/dlの濃度で6
0℃で測定した値で0.3dl/g以上が好ましく、
0.5〜3.0dl/gが特に好ましい。
【0013】また、本発明における液晶ポリエステルの
溶融粘度は10〜20,000ポイズが好ましく、特に
20〜10,000ポイズがより好ましい。
【0014】なお、この溶融粘度は融点(Tm)+10
℃の条件で、ずり速度1,000(1/秒)の条件下で
(株)島津製作所フローテスターCFT−500によっ
て測定した値である。
【0015】ここで、融点(Tm)とは示差走査熱量計
において、重合を完了したポリマーを室温から20℃/
分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度
(Tm1 )の観測後、Tm1 +20℃の温度で5分間保
持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し
た後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測さ
れる吸熱ピーク温度(Tm2 )を指す。
【0016】なお本発明において、液晶ポリエステルを
重合して製造するための基本的な反応経路としては特に
制限はなく、通常公知の方法により製造することができ
る。原料としては、ヒドロキシカルボン酸、ジヒドロキ
シ化合物、ジカルボン酸、ジオキシ単位とジカルボニル
単位からなるポリエステル、およびそれらの誘導体など
から選ばれた一種以上の単量体を用いることができる。
反応としては例えば液晶ポリエステルを脱酢酸重合を行
なうことにより製造することができる。脱酢酸重合を行
なう場合、ヒドロキシル基含有単量体を原料として用い
る場合、通常原料とともに無水酢酸などのアシル化剤が
添加される。
【0017】例えば下記(1)方法で代表されるような
ヒドロキシル基をアシル化した化合物を用い、脱酢酸重
縮合を行なう方法、または(2)の方法で代表されるよ
うなヒドロキシル基含有化合物とともに無水酢酸を用
い、ヒドロキシル基をアシル化した後、脱酢酸重縮合を
行なう方法、(2)の方法において、ヒドロキシル基含
有化合物の一部をアシル化した化合物に置換した方法な
どがあるが(2)に代表されるような方法が特に好まし
い。
【0018】(1)p−アセトキシ安息香酸および4,
4´−ジアセトキシビフェニル、パラジアセトキシベン
ゼンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物と
テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、エチレングリ
コールと芳香族ジカルボン酸からのポリエステルやオリ
ゴマあるいは芳香族ジカルボン酸のビス(β−ヒドロキ
シエチル)エステルとを脱酢酸重縮合反応によって製造
する方法。 (2)p−ヒドロキシ安息香酸、4,4´−ジヒドロキ
シビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキ
シ化合物、無水酢酸、テレフタル酸などの芳香族ジカル
ボン酸およびエチレングリコールと芳香族ジカルボン酸
からのポリエステルやオリゴマあるいは芳香族ジカルボ
ン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルとを反応
させてフェノール性水酸基をアシル化した後、脱酢酸重
縮合反応によって製造する方法。
【0019】この脱酢酸反応は無触媒系で行っても重合
は進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、
酢酸カリウム、三酸化アンチモン、マグネシウム、酢酸
ナトリウムなどの金属化合物を触媒として添加した方が
好ましい場合もある。
【0020】本発明において、液晶ポリエステルは、原
料投入口、撹拌装置および温度管理装置を有する重合装
置を用いて製造される。
【0021】なかでも原料投入口と撹拌装置、ジャケッ
トなどの温度管理装置及び排出口を備えた反応缶と反応
中反応缶から留出する蒸気を凝縮させるためのコンデン
サー、凝縮液受け槽及び、減圧重合時の真空発生装置か
らなる竪型反応装置が好ましく挙げられ、1段で重縮合
を行なうように1基の反応缶を有する装置でもよいが、
2段以上で重縮合を行なうための2缶以上の反応缶を有
する装置が好ましい。さらに、反応缶の縦と横の長さの
比が1より大きく3未満の形状の物が好ましい。
【0022】液晶ポリエステルの製造用反応装置として
は上記に示した通りで、上記(1)の方法で製造する場
合は一般的に反応缶は1基で行い、通常、原料モノマー
を投入して常圧あるいは加圧下、窒素雰囲気で200℃
〜400℃となるまで昇温し、昇温開始と同時に撹拌を
開始し、原料モノマーを十分に溶解させた後、減圧およ
び真空下で200℃〜400℃で重縮合する。
【0023】上記(2)の方法で製造する場合は一般的
に反応缶は2基以上使って行われる。
【0024】反応缶を2基使って行う場合、通常、反応
缶1に原料モノマーとアシル化剤を仕込、撹拌しながら
スラリー化後、昇温して130℃〜150℃で1時間ア
シル化後、さらに200℃〜300℃に昇温してアシル
化により生成する留出物および未反応のアシル化剤を留
出させる。次に真空発生装置の付いた反応缶2に移し
て、さらに250℃〜400℃になるまで昇温して減圧
および真空下、250℃〜400℃で重縮合する。
【0025】本発明において重要な点は、重合時に、反
応混合物から留出分が留出することによる液面低下、撹
拌による液面の盛り上がりなどにより、モノマー、オリ
ゴマーなどの反応混合物が反応缶壁に付着乾燥し、それ
が加熱され続けることによる所望以外の反応が生じるこ
とを抑制しながら重縮合する点にある。かかる方法とし
て、少なくとも、反応缶液面および反応缶液面付近の
温度をコントロールする方法、具体的には反応中の反応
缶液面およびそれより上の液面付近に位置する部分の温
度を、70℃〜200℃の範囲にコントロールする方
法、もしくは反応混合物が付着する部分、具体的には
反応缶内気相部壁面および撹拌軸の気相部に位置する部
分に反応留出液を吹きかける方法またはその両方を行な
う方法が挙げられる。
【0026】以下、これらの点について詳述する。
【0027】上記少なくとも反応缶液面およびそれよ
り上の液面付近の温度をコントロールする方法は、例え
ば反応缶のジャケットを2分割以上にし、反応中の反応
缶液面及びそれより上の液面付近を包含する位置のジャ
ケット温度を70℃〜200℃、好ましくは100〜2
00℃の範囲にコントロールすることにより行なうこと
ができる。かかる温度コントロールは反応混合物あるい
は反応缶などからの熱伝導を考慮しながら、さらに加熱
する、加熱しない、冷却するのいずれかの方法により行
なうことができる。
【0028】なお、上記反応缶ジャケット温度とは分割
された反応缶各ジャケット部分の熱媒循環ライン出口に
取り付けた温度計により測定した熱媒の温度であるが、
製造しようとする液晶ポリエステルの製造条件によって
加熱も冷却も不要な場合は、熱循環ラインを有しないジ
ャケットまたはそれに相当する設備に置き換えることも
できる。
【0029】好ましくは反応缶ジャケット分割を3分割
とし、反応中の液面が反応缶のジャケット下段より上
で、反応缶ジャケット中段内で反応中の液面が変動する
ようにし、反応缶ジャケット上段は気相部とする方がよ
い。この際ジャケット上段の温度は製造に支障のない限
り特に制限はないが、ジャケット中断より高めから液相
部と同程度とすることが好ましい。また、これらのジャ
ケットをさらに分割した形態のものも使用できる。
【0030】なお、本発明でいう反応缶液面より上の液
面付近とは、反応混合物から留出分が留出することによ
る液面低下、撹拌による液面の盛り上がり、その他の理
由から、モノマー、オリゴマーなどの反応混合物が反応
缶壁に付着する部分をいう。
【0031】の方法では、反応缶液相部の温度は、上
記液面付近の温度とは別に所望の重縮合温度、すなわち
反応の進行に応じて必要な温度となるように管理するこ
とが必要である。ジャケットを用いる場合には液相部の
反応缶ジャケット温度は、前記反応缶液面付近のジャケ
ットとは独立に、反応の進行に従って昇温させ反応留出
液を留出させ、反応を完結させることが重要である。
【0032】次に上記反応混合物が付着する部分に反
応留出液を吹きかける方法は、例えば重合装置に反応留
出液をコンデンサーにより凝縮させて受ける留出液受け
槽、これに付属した反応留出液を反応缶内に誘導するポ
ンプ、およびそれを反応缶気相部壁面および撹拌軸の気
相部に反応留出液を吹きかけるため、反応缶気相部にノ
ズルを設け、留出液受け槽に凝縮させて留出した反応留
出液を取り付けたノズルから、ポンプにより、反応混合
物が付着した反応缶内壁および撹拌軸、特に反応により
留出液が留出して液面が低下する部分の反応缶内壁面及
び撹拌軸に吹きかけて戻し、缶内壁面及び撹拌軸に付着
したモノマー、オリゴマーなどの反応混合物を洗浄しな
がら乾きを防止することにより行なわれる。
【0033】吹きかける留出液の1時間当たりの量は、
1時間あたり留出液受け槽へ留出する全量の3〜10重
量%、特に3〜7重量%の範囲で行なうことが好まし
い。
【0034】特に好ましいのは、上記の方法により反
応缶液面付近の温度をコントロールし、かつの方法に
より反応混合物が付着する部分に反応留出液を吹きかけ
る方法である。
【0035】本発明で全体を同じ温度で加熱あるいは液
面およびそれより上に位置する部分の温度が200℃を
越える温度とした上に、さらに、反応留出液を吹きかけ
ないと、反応により液面が低下する缶内壁面及び撹拌軸
に付着した反応混合物中のモノマー、オリゴマーなどが
乾いて滞留して熱履歴を受け、例えば350℃でも溶融
しない異物が生成するため重合終了後缶内から吐出する
際にポリマー中に混入するため缶内を洗浄する周期が短
くなる。また、液面およびそれより上に位置する部分の
温度が70℃未満としたり、反応留出液の戻す量を多く
する場合、缶壁面あるいは撹拌軸に付着したモノマー、
オリゴマーなどの異物化の点では重大な問題を引き起こ
さないものの、反応缶での反応時間が長くなり生産性が
低下すること及び、重縮合反応が不十分となり目的の品
質のポリマーが得られなくなる。
【0036】本発明の製造方法においては、通常、液晶
ポリマーの重縮合時、撹拌して行なわれるが、その際に
撹拌翼と缶壁面での剪断速度が150〜1000(1/
秒)、特に200〜700(1/秒)で行なう工程が含
まれることが好ましい。特にポリエステルオリゴマーを
生成するまでの重縮合初期反応時、さらに昇温開始時か
ら所定の重縮合温度に達するまでの時間の10%以上、
好ましくは50%以上の時間を剪断速度が150〜10
00(1/秒)、特に200〜700(1/秒)で行な
われることが好ましい。ここで撹拌翼と缶壁面での剪断
速度とは下記式より求められた値を言う。
【0037】剪断速度(1/秒)=2×2×3.14×
撹拌数(回転/秒)×缶内径×缶内径/(缶内径×缶内
径−撹拌翼外径×撹拌翼外径) また、所定の重縮合温度に達した後も、通常、引き続き
撹拌が行われるがその際、昇温途中の剪断速度よりも剪
断速度を小さくすることがより好ましい。なお、所定の
重縮合温度とは、重合度2〜4程度のポリエステルオリ
ゴマーを生成する初期反応後、高重合度化のための重縮
合を開始する温度、例えば昇温しながら初期反応を行な
い、減圧、または真空下で重縮合する方法においては、
減圧、または真空下で重縮合を開始する温度を意味す
る。かかる所定の重縮合温度は用いる液晶ポリエステル
原料の組合せに応じて最適温度を適宜設定されるもので
ある。
【0038】これにより耐熱性に優れた高品質の液晶ポ
リマーが効率よく製造できる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳述す
る。
【0040】実施例1 内容積1.6m、缶の内径1.2m、缶内壁面とヘリ
カル翼撹拌機との距離が1cmでジャケットが3分割さ
れた反応缶1と内容積0.8m、缶の内径1.1m缶
内壁面と撹拌翼との距離が2cmのボトム翼を有した中
心軸のないダブルヘリカル翼撹拌機の反応缶2の2缶を
使い、次のように重合した。
【0041】反応缶1にp−ヒドロキシ安息香酸220
kg、4,4’−ジヒドロキシビフェニル27.8k
g、ポリエチレンテレフタレート47.8kg、テレフ
タル酸24.8kgおよび無水酢酸211.8kgを仕
込んだ。この時缶内液面は3分割された反応缶1のジャ
ケットの中段範囲内にあることを確認した。缶内を30
回転/分で5分間撹拌後、昇温し同時に60回転/分ま
で上げ、0.75時間で缶内温度が140℃に到達後、
140℃で1時間反応後反応缶1ジャケット下段温度を
150℃から270℃まで、反応缶1ジャケット上段は
150℃から195℃まで5時間かけて昇温し缶内温度
を250℃とした。その間中段は130℃でコントロー
ルしながら反応缶1ジャケット下、上段の昇温により留
出する反応留出液(沸点118℃)を留出液受け槽を経
由しダイヤフラムポンプで反応缶1気相部に取り付けた
ノズルにより10kg/h(1時間当たりの全留出液量
の4.0重量%に相当)で缶内の反応缶1のジャケット
中段部缶内壁面及び撹拌軸に吹きかけて戻しながら反応
させた。この時の缶内液面も仕込み時と同様反応缶1の
ジャケット中段範囲内にあった。その後反応缶2に移行
して、撹拌数を30回転/分で撹拌しながら2時間かけ
て250℃から320℃にし、重合缶を1Torrまで
減圧し、320℃で2時間撹拌を続け重縮合反応を完了
した。その後反応缶2内を2kg/cmに加圧後口金
を経由してポリマをストランド状に吐出してペレットに
した。その他の運転条件は表1に記載の条件で行った。
このポリマーの理論構造式を下記する。
【0042】
【化9】 k/l/m/n=80/7.5/12.5/20 上記の方法で、上記組成のポリマーを繰り返しバッチ重
合したところ、30バッチ重合した際に、正常ポリマー
の融点以上である350℃でも溶融しない異物が生成
し、重合終了後の吐出ポリマー中に混入する現象が、現
れたため繰り返し重合を中断して缶内を洗浄した。
【0043】比較例1 実施例1と同じでジャケットが分割されていない反応缶
1と実施例1と同じ反応缶2の2缶を使い、次のように
重合した。
【0044】反応缶1に実施例1と同量の原料を仕込
み、缶内を60回転/分で撹拌しながら昇温し、140
℃で1時間反応後ジャケット温度を150℃から270
℃まで5時間かけて昇温し缶内温度を250℃とし、反
応させた。ジャケット昇温後留出する反応留出液は反応
缶に戻さず全て留出液受け槽に回収した。その後反応缶
2に移行して、実施例1と同様に重合してペレットにし
た。その他の運転条件は表1に記載の条件で行った。
【0045】実施例1と同様のポリマー組成で繰り返し
バッチ重合すると18バッチ目で正常ポリマーの融点以
上の物が吐出ポリマー中に混入して異物となる現象が現
われたため繰り返し重合を中断して缶内を洗浄した。
【0046】比較例2 実施例1と同じでジャケットが分割されていない反応缶
1と実施例1と同じ反応缶2の2缶を使い、次のように
重合した。実施例1と同量の原料を反応缶1に仕込み、
反応缶1の撹拌速度を20回転/分とし、以下の重合は
比較例1と同様に行なった。なお、20回転/分の反応
缶1の撹拌による撹拌翼と缶壁面での剪断速度は127
(1/秒)であった。その他の運転条件は表1に記載の
条件で行った。
【0047】実施例1と同様のポリマー組成で繰り返し
バッチ重合すると10バッチ目で正常ポリマーの融点以
上の物が反応終了後の吐出ポリマー中に混入して異物と
なる現象が現われたため繰り返し重合を中断して缶内を
洗浄した。
【0048】実施例2 実施例1と同じ反応缶1と実施例1と同じ反応缶2の2
缶を使い、次のように重合した。実施例1と同量の原料
を反応缶1に仕込、反応缶1の撹拌20回転/分で撹拌
したこと以外は実施例1と同じ条件で繰り返し重合し
た。その他の運転条件は表1記載の条件で行ったとこ
ろ、25バッチ目で正常ポリマーの融点以上の物が重合
終了後の吐出ポリマー中に混入して異物となる現象が現
われたため繰り返し重合を中断して缶内を洗浄した。
【0049】実施例3 実施例1と同じ反応缶1と実施例1と同じ反応缶2の2
缶を使い、次のように重合した。
【0050】実施例1と同量の原料を反応缶1に仕込、
反応缶1への反応留出液の戻し量を3kg/h(全留出
液量の1.2重量%相当)で行なったこと以外は実施例
1と同じ条件で繰り返し重合した。その他の運転条件は
表1記載の条件で行ったところ、22バッチ目で正常ポ
リマーの融点以上の物が重合終了後の吐出ポリマー中に
混入して異物となる現象が現われたため繰り返し重合を
中断して缶内を洗浄した。
【0051】
【表1】 項目 実施例1 比較例1 比較例2 実施例2 実施例3 反応缶1ジャケッ ト分割温度コント 3分割温度コ 分割無し 分割無し 実施例1 実施例1ロール ントロール と同じ と同じ 反応留出液 戻し量 10kg/h 戻さず 戻さず 10kg/h 3kg/h 反応缶1撹拌剪断速度 (1/秒) 380 380 127 127 380 反応缶2へ移行時留出量(対全量) 82重量% 85重量% 83重量% 80重量% 82重量% 昇温開始から所定 の重縮合温度に到達するまでの時間 7.0時間 6.5時間 6.75時間 7.2時間 7.0時間 剪断速度 150〜10 00(1/秒)での撹 拌時間の割合(対 所定重縮合温度に達するまでの時間) 100% 100% 100% 100% 100% 異物発生までのバッチ数 30バッチ 18バッチ 10バッチ 25バッチ 22バッチ
【0052】
【発明の効果】本発明によれば液晶ポリエステルの生産
性が向上し、耐熱性に優れた高品質のポリマーが得られ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料投入口、撹拌装置および温度管理装置
    を有する重合装置を用いて液晶ポリエステル原料を撹拌
    しながら重縮合して液晶ポリエステルを製造する際、少
    なくとも反応中の反応缶液面およびそれより上の反応液
    面付近に位置する部分の温度を、70℃〜200℃の範
    囲にコントロールしながら、または、反応缶内気相部壁
    面及び撹拌軸の気相部に位置する部分に反応留出液を吹
    きかけて戻し、缶内壁面及び撹拌軸を洗浄しながら重縮
    合を行なうことを特徴とする液晶ポリエステルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】温度管理装置として反応缶のジャケットを
    用い、かかるジャケットを2分割以上にし、少なくとも
    反応中の反応缶液面およびそれより上の反応缶液面付近
    を包含する部分のジャケット温度を70℃〜200℃の
    範囲にコントロールする請求項1記載の液晶ポリエステ
    ルの製造方法。
  3. 【請求項3】反応缶内気相部壁面及び撹拌軸の気相部に
    位置する部分に吹きかけて戻す量が反応中に留出する全
    留出液量の3〜10重量%の範囲であることを特徴とす
    る請求項1記載の液晶ポリエステルの製造方法。
  4. 【請求項4】重縮合を脱酢酸反応により行なうことを特
    徴とする請求項1記載の液晶ポリエステルの製造方法。
  5. 【請求項5】撹拌が撹拌翼と缶壁面での剪断速度が15
    0〜1000(1/秒)になるように行なわれる工程が
    含まれるものである請求項1記載の液晶ポリエステルの
    製造方法。
  6. 【請求項6】原料投入後、撹拌しながら所定の重縮合温
    度になるまで昇温し、昇温を開始後、重縮合温度に達す
    るまでの時間の10%以上の時間を、剪断速度が150
    〜1000(1/秒)になるように反応物を撹拌するも
    のである請求項5記載の液晶ポリエステルの製造方法。
  7. 【請求項7】液晶ポリエステルがエチレンジオキシ単位
    を有する液晶ポリエステルであることを特徴とする請求
    項1記載の液晶ポリエステルの製造方法。
  8. 【請求項8】液晶ポリマーが下記(I)、(II)、(II
    I )、(IV)の構造単位からなる液晶ポリエステルであ
    ることを特徴とする請求項7項記載の液晶ポリエステル
    の製造方法。 【化1】 (但し式中のR1は 【化2】 から選ばれた1種以上の基を示し、R2は 【化3】 から選ばれた1種以上の基を示す。また、式中Xは水素
    原子または塩素原子を示し、構造単位(II)および(II
    I )の合計と構造単位(IV)は実質的に等モルであ
    る。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012090747A1 (ja) * 2010-12-27 2012-07-05 東レ株式会社 液晶性ポリエステル樹脂の製造方法、および液晶性ポリエステル樹脂の製造装置
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