JPH1080684A - 硼素含有水の処理装置及び方法 - Google Patents
硼素含有水の処理装置及び方法Info
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- JPH1080684A JPH1080684A JP23655396A JP23655396A JPH1080684A JP H1080684 A JPH1080684 A JP H1080684A JP 23655396 A JP23655396 A JP 23655396A JP 23655396 A JP23655396 A JP 23655396A JP H1080684 A JPH1080684 A JP H1080684A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硼素を効果的に除去する。
【解決手段】 硼素含有水と、フッ化ナトリウムを錯体
形成槽10において混合し、錯体を生成する。そして、
RO膜装置16において、錯体を分離する。非解離状態
の硼素を錯体の形成によって、解離状態とするため、p
H中性付近でもRO膜装置16によって好適な硼素除去
が行える。
形成槽10において混合し、錯体を生成する。そして、
RO膜装置16において、錯体を分離する。非解離状態
の硼素を錯体の形成によって、解離状態とするため、p
H中性付近でもRO膜装置16によって好適な硼素除去
が行える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆浸透膜(RO)
処理を利用して硼素を除去する硼素含有水の処理装置及
び方法に関する。
処理を利用して硼素を除去する硼素含有水の処理装置及
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硼素は、植物にとって必須微量元素であ
り、特に海草には多く含まれている。また、海水には4
〜5mg/L程度含まれている。一方、硼素は、殺菌
剤、消毒剤、防腐剤などに使用され、またガラス、陶磁
器のウワグスリ、顔料などにも使用されている。
り、特に海草には多く含まれている。また、海水には4
〜5mg/L程度含まれている。一方、硼素は、殺菌
剤、消毒剤、防腐剤などに使用され、またガラス、陶磁
器のウワグスリ、顔料などにも使用されている。
【0003】硼素の人体への影響は、必ずしも明確では
ないが、低濃度の継続摂取においても生殖機能の低下な
どの健康障害を起こす可能性が指摘されている。そし
て、平成5年度に改正されたわが国の水道水水質基準で
も監視項目となり、水道水中の硼素濃度として0.2m
g/L以下という指針値が出されている。
ないが、低濃度の継続摂取においても生殖機能の低下な
どの健康障害を起こす可能性が指摘されている。そし
て、平成5年度に改正されたわが国の水道水水質基準で
も監視項目となり、水道水中の硼素濃度として0.2m
g/L以下という指針値が出されている。
【0004】そこで、海水等の硼素を含んだ水から飲料
水を製造する上水処理においては、硼素の除去処理が必
要である。また、硼素含有排水を排出する工場などの排
水処理や、半導体や液晶などの製造工場における超純水
製造工程などにおいても、硼素除去処理が必要となる。
水を製造する上水処理においては、硼素の除去処理が必
要である。また、硼素含有排水を排出する工場などの排
水処理や、半導体や液晶などの製造工場における超純水
製造工程などにおいても、硼素除去処理が必要となる。
【0005】ここで、硼素は、一般的に水中において、
pH中性付近では主として非解離のB(OH)3 として
存在していると考えられている。従って、ROによる処
理では、分離が困難であり、また一般の樹脂による吸
着、イオン交換なども困難である。
pH中性付近では主として非解離のB(OH)3 として
存在していると考えられている。従って、ROによる処
理では、分離が困難であり、また一般の樹脂による吸
着、イオン交換なども困難である。
【0006】一方、硼素を選択的に吸着する硼素選択性
の樹脂が知られており、これを利用して硼素を除去する
技術が知られている。この硼素選択性の樹脂は、官能基
に多価アルコールを導入したものであり、その官能基と
硼素で錯体が形成されるため、水中の硼素を選択的に吸
着除去できるものと考えられている。従って、この硼素
選択性の樹脂を利用することによって、水中の硼素を除
去することができる。このような硼素選択性の樹脂につ
いては、例えば特公平3−10378号公報等に示され
ている。
の樹脂が知られており、これを利用して硼素を除去する
技術が知られている。この硼素選択性の樹脂は、官能基
に多価アルコールを導入したものであり、その官能基と
硼素で錯体が形成されるため、水中の硼素を選択的に吸
着除去できるものと考えられている。従って、この硼素
選択性の樹脂を利用することによって、水中の硼素を除
去することができる。このような硼素選択性の樹脂につ
いては、例えば特公平3−10378号公報等に示され
ている。
【0007】また、RO処理で硼素を除去する方法とし
ては、被処理水のpHを9以上とすることで、水中の硼
素の形態をB(OH)4 - とし、その後RO処理する方
法がある。このように、解離状態にすることによって、
RO処理によって、硼素が分離可能になる。
ては、被処理水のpHを9以上とすることで、水中の硼
素の形態をB(OH)4 - とし、その後RO処理する方
法がある。このように、解離状態にすることによって、
RO処理によって、硼素が分離可能になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】まず、硼素選択性の樹
脂による処理は、海水の淡水化などの大規模の処理に適
当でない。すなわち、海水には、4〜5mg/Lの硼素
が含まれており、これを大量に処理すると、これに必要
な樹脂量が莫大になる。また、樹脂は、所定の吸着能力
を超えると処理が行えなくなるため、再生が必要であ
る。従って、かなりの量の再生剤が必要となり、かつ再
生のための設備が必要である。さらに、再生廃液のため
の排水処理設備も必要となる。そこで、大規模の水処理
に硼素選択性の樹脂を用いるのは現実的ではないと考え
られる。
脂による処理は、海水の淡水化などの大規模の処理に適
当でない。すなわち、海水には、4〜5mg/Lの硼素
が含まれており、これを大量に処理すると、これに必要
な樹脂量が莫大になる。また、樹脂は、所定の吸着能力
を超えると処理が行えなくなるため、再生が必要であ
る。従って、かなりの量の再生剤が必要となり、かつ再
生のための設備が必要である。さらに、再生廃液のため
の排水処理設備も必要となる。そこで、大規模の水処理
に硼素選択性の樹脂を用いるのは現実的ではないと考え
られる。
【0009】また、pHを上昇させた後、RO処理を行
う方法では、スケールの問題が生じる。すなわち、被処
理水のpHを上昇すると、水中の硬度成分(Ca、Mg
等)が水酸化物として析出する。そして、このような水
酸化物の析出により、RO膜の目詰まりが発生しやすく
なるという問題点がある。
う方法では、スケールの問題が生じる。すなわち、被処
理水のpHを上昇すると、水中の硬度成分(Ca、Mg
等)が水酸化物として析出する。そして、このような水
酸化物の析出により、RO膜の目詰まりが発生しやすく
なるという問題点がある。
【0010】本発明は、上記問題点を解決することを課
題としてなされたものであり、スケールの発生を防止し
てRO処理が行え、大規模の水処理においても効率的な
硼素除去が行える硼素含有水の処理装置及び方法を提供
することを目的とする。
題としてなされたものであり、スケールの発生を防止し
てRO処理が行え、大規模の水処理においても効率的な
硼素除去が行える硼素含有水の処理装置及び方法を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、硼素の水中で
の挙動に着目し、pH中性条件下では、非解離状態とな
る硼素を錯体の形成により解離状態とし、RO処理で分
離することを特徴とする。
の挙動に着目し、pH中性条件下では、非解離状態とな
る硼素を錯体の形成により解離状態とし、RO処理で分
離することを特徴とする。
【0012】すなわち、本発明は、硼素含有水から硼素
を除去する装置であって、硼素含有水に、硼素と錯体を
形成する物質を添加混合し、錯体を生成する錯体生成手
段と、この錯体生成手段から排出される錯体を含む水に
ついて、逆浸透膜処理を施し、錯体を分離する逆浸透膜
装置と、を有することを特徴とする。
を除去する装置であって、硼素含有水に、硼素と錯体を
形成する物質を添加混合し、錯体を生成する錯体生成手
段と、この錯体生成手段から排出される錯体を含む水に
ついて、逆浸透膜処理を施し、錯体を分離する逆浸透膜
装置と、を有することを特徴とする。
【0013】このように、硼素と錯体を形成する物質を
添加混合することで、硼素は錯体として解離状態にな
る。そこで、RO処理によって、錯体をRO膜の濃縮水
側に分離し、硼素を除去した透過水を得ることができ
る。特に、錯体形成は、pH中性付近で行えるため、海
水の淡水化等に適用した場合においても、スケール発生
によりRO膜が目詰まりしてしまうなどの問題を回避で
きる。また、pH上昇のための処理や、pHを元に戻す
再調整の処理等も不要となる。
添加混合することで、硼素は錯体として解離状態にな
る。そこで、RO処理によって、錯体をRO膜の濃縮水
側に分離し、硼素を除去した透過水を得ることができ
る。特に、錯体形成は、pH中性付近で行えるため、海
水の淡水化等に適用した場合においても、スケール発生
によりRO膜が目詰まりしてしまうなどの問題を回避で
きる。また、pH上昇のための処理や、pHを元に戻す
再調整の処理等も不要となる。
【0014】また、本発明は、上記錯体生成手段におい
て添加する物質は、フッ素化合物であることを特徴とす
る。
て添加する物質は、フッ素化合物であることを特徴とす
る。
【0015】フッ素化合物、例えばフッ化ナトリウムを
硼素含有水に添加混合すると、硼素は、BF4 - のよう
な錯体を形成し解離状態になる。従って、これをRO処
理することによって、錯体を膜分離し、硼素を除去する
ことができる。
硼素含有水に添加混合すると、硼素は、BF4 - のよう
な錯体を形成し解離状態になる。従って、これをRO処
理することによって、錯体を膜分離し、硼素を除去する
ことができる。
【0016】また、本発明は、上記錯体生成手段におい
て、フッ素化合物を硼素1モルに対し、フッ素が3.5
モル以上になるように添加することを特徴とする。
て、フッ素化合物を硼素1モルに対し、フッ素が3.5
モル以上になるように添加することを特徴とする。
【0017】フッ素化合物の添加量をF(フッ素)/B
(硼素)のモル比として、3.5以上にすることによっ
て、BF4 - を確実に生成して、硼素の除去を確実なも
のにできる。
(硼素)のモル比として、3.5以上にすることによっ
て、BF4 - を確実に生成して、硼素の除去を確実なも
のにできる。
【0018】また、本発明は、上記逆浸透膜装置の処理
水である透過水のフッ素濃度を測定し、この測定値に応
じて、錯体生成手段におけるフッ素化合物の添加量をフ
ィードバック制御することを特徴とする。
水である透過水のフッ素濃度を測定し、この測定値に応
じて、錯体生成手段におけるフッ素化合物の添加量をフ
ィードバック制御することを特徴とする。
【0019】このように、フッ素化合物の添加量をフィ
ードバック制御することで、フッ素化合物の添加量を常
に最適なものに維持できる。また、フッ素濃度はイオン
メータ形式の測定装置などによって、比較的容易に測定
できるため、硼素濃度を測定するよりも容易に測定でき
る。そこで、フッ素濃度の測定に応じた制御によって、
より好適な添加量制御が行える。
ードバック制御することで、フッ素化合物の添加量を常
に最適なものに維持できる。また、フッ素濃度はイオン
メータ形式の測定装置などによって、比較的容易に測定
できるため、硼素濃度を測定するよりも容易に測定でき
る。そこで、フッ素濃度の測定に応じた制御によって、
より好適な添加量制御が行える。
【0020】また、本発明は、上記錯体生成手段におい
て添加する物質は、マンニトール、ソルビトール、D−
グルシトールを含む多価アルコールあるいはクルクミン
またはこれらの混合物であることを特徴とする。
て添加する物質は、マンニトール、ソルビトール、D−
グルシトールを含む多価アルコールあるいはクルクミン
またはこれらの混合物であることを特徴とする。
【0021】このような多価アルコールやクルクミンも
水中の硼素と反応して、錯体を形成する。従って、これ
らを利用してRO処理による硼素除去が可能になる。ま
た、クルクミンを添加する際には、しゅう酸を併せて添
加することが好適である。
水中の硼素と反応して、錯体を形成する。従って、これ
らを利用してRO処理による硼素除去が可能になる。ま
た、クルクミンを添加する際には、しゅう酸を併せて添
加することが好適である。
【0022】また、本発明は、さらに、硼素選択性イオ
ン交換樹脂を利用して硼素を吸着除去する選択的イオン
交換手段を設け、これによって逆浸透膜装置の透過水を
さらに処理することを特徴とする。
ン交換樹脂を利用して硼素を吸着除去する選択的イオン
交換手段を設け、これによって逆浸透膜装置の透過水を
さらに処理することを特徴とする。
【0023】このように、最終段に硼素選択性イオン交
換樹脂を利用した硼素除去手段を設けることで、さらに
高度な硼素除去が達成できる。そして、この硼素選択性
イオン交換樹脂に対する硼素の負荷は非常に小さい。そ
こで、再生などの手間を最低限として、高度な硼素除去
を行うことができる。
換樹脂を利用した硼素除去手段を設けることで、さらに
高度な硼素除去が達成できる。そして、この硼素選択性
イオン交換樹脂に対する硼素の負荷は非常に小さい。そ
こで、再生などの手間を最低限として、高度な硼素除去
を行うことができる。
【0024】また、本発明に係る硼素含有水の処理方法
は、硼素含有水に、硼素と錯体を形成する物質を添加混
合し、錯体を生成し、生成された錯体を逆浸透膜処理に
より分離し、硼素を除去することを特徴とする。
は、硼素含有水に、硼素と錯体を形成する物質を添加混
合し、錯体を生成し、生成された錯体を逆浸透膜処理に
より分離し、硼素を除去することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)について、図面に基づいて説
明する。
(以下、実施形態という)について、図面に基づいて説
明する。
【0026】「第1実施形態」図1は、第1実施形態の
構成を示すブロック図である。硼素含有水は、まず錯体
形成槽10に流入され、ここで錯体を形成するための物
質としてフッ化ナトリウムが添加混合される。フッ化ナ
トリウムは、フッ化ナトリウムタンク12からポンプ1
4を介し、錯体形成手段としての錯体形成槽10に供給
される。そこで、ポンプ14の吐出量の調整で、硼素含
有水に対するフッ化ナトリウムの添加量を調整すること
ができる。
構成を示すブロック図である。硼素含有水は、まず錯体
形成槽10に流入され、ここで錯体を形成するための物
質としてフッ化ナトリウムが添加混合される。フッ化ナ
トリウムは、フッ化ナトリウムタンク12からポンプ1
4を介し、錯体形成手段としての錯体形成槽10に供給
される。そこで、ポンプ14の吐出量の調整で、硼素含
有水に対するフッ化ナトリウムの添加量を調整すること
ができる。
【0027】このようにして、フッ化ナトリウムが添加
混合されることによって、硼素含有水中に、非解離状態
(B(OH)3 の形)で存在した硼素が錯体BF4 - に
なり、解離状態になる。
混合されることによって、硼素含有水中に、非解離状態
(B(OH)3 の形)で存在した硼素が錯体BF4 - に
なり、解離状態になる。
【0028】なお、BF4 - を形成するため、硼素の除
去には、理論的に硼素1モルに対し、フッ素4モルが必
要であるが、実験によれば、被処理水中のフッ素/硼素
のモル比を3.5以上とすることで好適な硼素除去が行
える。
去には、理論的に硼素1モルに対し、フッ素4モルが必
要であるが、実験によれば、被処理水中のフッ素/硼素
のモル比を3.5以上とすることで好適な硼素除去が行
える。
【0029】ここで、フッ素についても水質規制があ
り、処理水中の残留フッ素濃度を十分低く抑えたいとい
う要望がある。そこで、後述のように、処理水のフッ素
濃度を所定の低濃度に制御することによって、硼素を十
分除去すると共に、フッ素濃度の上昇も防止することが
できる。
り、処理水中の残留フッ素濃度を十分低く抑えたいとい
う要望がある。そこで、後述のように、処理水のフッ素
濃度を所定の低濃度に制御することによって、硼素を十
分除去すると共に、フッ素濃度の上昇も防止することが
できる。
【0030】次に、錯体形成槽10において、錯体が形
成された被処理水は、RO膜装置16に供給され、ここ
で錯体が濃縮水側に分離され、硼素が除去された透過水
が処理水として得られる。すなわち、錯体は、解離状態
であるため、RO膜を通過することができず、濃縮水側
に分離され、硼素が除去された透過水が得られる。ここ
で、RO膜としては、特に限定されるものではないがポ
リアミド系低圧膜などが好適であり、処理における操作
圧力は10kg/cm2 程度が好適である。
成された被処理水は、RO膜装置16に供給され、ここ
で錯体が濃縮水側に分離され、硼素が除去された透過水
が処理水として得られる。すなわち、錯体は、解離状態
であるため、RO膜を通過することができず、濃縮水側
に分離され、硼素が除去された透過水が得られる。ここ
で、RO膜としては、特に限定されるものではないがポ
リアミド系低圧膜などが好適であり、処理における操作
圧力は10kg/cm2 程度が好適である。
【0031】また、RO膜装置16において、得られる
濃縮水は、一部が廃液として系外に排出される。一方、
残部は錯体形成槽10に返送され、再度RO膜装置16
における処理に供される。
濃縮水は、一部が廃液として系外に排出される。一方、
残部は錯体形成槽10に返送され、再度RO膜装置16
における処理に供される。
【0032】さらに、RO膜装置16から排出される処
理水(透過水)のフッ素濃度は、フッ素濃度計18によ
り、計測され、計測結果についての信号が制御装置20
に供給される。制御装置20は、処理水フッ素濃度が所
定値(例えば、0.3〜0.5mg/L程度)になるよ
うに、ポンプ14により錯体形成槽10に供給するフッ
化ナトリウムの量を制御する。
理水(透過水)のフッ素濃度は、フッ素濃度計18によ
り、計測され、計測結果についての信号が制御装置20
に供給される。制御装置20は、処理水フッ素濃度が所
定値(例えば、0.3〜0.5mg/L程度)になるよ
うに、ポンプ14により錯体形成槽10に供給するフッ
化ナトリウムの量を制御する。
【0033】このように、フッ素濃度を所定の低レベル
に制御することによって、硼素の十分な除去を行いつ
つ、処理水フッ素濃度の上昇を防止できる。
に制御することによって、硼素の十分な除去を行いつ
つ、処理水フッ素濃度の上昇を防止できる。
【0034】処理水中の硼素を検出し、これに応じてフ
ッ化ナトリウムの添加量を制御することも考えられる
が、フッ素濃度の方が硼素濃度より計測しやすいため、
この方式の方が好適である。なお、フッ素濃度計18に
は、イオンメータ形式のものが採用できる。
ッ化ナトリウムの添加量を制御することも考えられる
が、フッ素濃度の方が硼素濃度より計測しやすいため、
この方式の方が好適である。なお、フッ素濃度計18に
は、イオンメータ形式のものが採用できる。
【0035】そして、RO膜装置16から排出される逆
浸透膜透過水は、必要に応じて後段の硼素選択性イオン
交換樹脂を充填した硼素選択性イオン交換樹脂塔19に
通水され、硼素がさらに除去される。
浸透膜透過水は、必要に応じて後段の硼素選択性イオン
交換樹脂を充填した硼素選択性イオン交換樹脂塔19に
通水され、硼素がさらに除去される。
【0036】ここで、硼素選択性イオン交換樹脂は、硼
素を選択的に吸着できるものであれば特に限定されない
が、官能基として多価アルコール基を導入したものが好
適である。このような選択性イオン交換樹脂としては、
アンバーライト(商品名)IRA−743T、ダイヤイ
オン(商品名)CRB02等が挙げられる。
素を選択的に吸着できるものであれば特に限定されない
が、官能基として多価アルコール基を導入したものが好
適である。このような選択性イオン交換樹脂としては、
アンバーライト(商品名)IRA−743T、ダイヤイ
オン(商品名)CRB02等が挙げられる。
【0037】このような硼素選択性イオン交換樹脂によ
り、水中の硼素は、多価アルコール等と錯体を形成し、
樹脂に吸着され、水中から除去される。
り、水中の硼素は、多価アルコール等と錯体を形成し、
樹脂に吸着され、水中から除去される。
【0038】本実施形態の場合、この硼素選択性イオン
交換樹脂塔19に供給される原水は、すでにRO膜装置
16において、硼素の大部分が除去されたものであり、
この硼素選択性イオン交換樹脂塔19に対する硼素の負
荷はかなり小さい。また、RO膜装置16において、浮
遊固形物や、各種塩分も除去されているため、硼素選択
性イオン交換樹脂塔19においては、硼素の吸着除去が
確実に行われる。そこで、硼素濃度の非常に低い処理水
が確実に得られる。また、硼素選択性イオン交換樹脂塔
19に対する硼素の負荷が小さいため、樹脂の再生頻度
も低く、再生のコストを低減できる。
交換樹脂塔19に供給される原水は、すでにRO膜装置
16において、硼素の大部分が除去されたものであり、
この硼素選択性イオン交換樹脂塔19に対する硼素の負
荷はかなり小さい。また、RO膜装置16において、浮
遊固形物や、各種塩分も除去されているため、硼素選択
性イオン交換樹脂塔19においては、硼素の吸着除去が
確実に行われる。そこで、硼素濃度の非常に低い処理水
が確実に得られる。また、硼素選択性イオン交換樹脂塔
19に対する硼素の負荷が小さいため、樹脂の再生頻度
も低く、再生のコストを低減できる。
【0039】以上のように、本実施形態の装置によれ
ば、錯体形成槽10において、硼素含有水にフッ化ナト
リウムを添加混合することによってBF4 - を生成し、
硼素を解離状態にする。そこで、次段のRO膜装置16
において、確実な硼素除去が行える。そして、錯体の形
成は、pH中性付近で行うことができるため、処理対象
である硼素含有水として海水を使用し、これを淡水化す
る場合においても、RO膜装置16において、スケール
の発生により膜が目詰まりするなどの問題の発生を防止
できる。
ば、錯体形成槽10において、硼素含有水にフッ化ナト
リウムを添加混合することによってBF4 - を生成し、
硼素を解離状態にする。そこで、次段のRO膜装置16
において、確実な硼素除去が行える。そして、錯体の形
成は、pH中性付近で行うことができるため、処理対象
である硼素含有水として海水を使用し、これを淡水化す
る場合においても、RO膜装置16において、スケール
の発生により膜が目詰まりするなどの問題の発生を防止
できる。
【0040】また、RO膜装置16において、海水中の
塩分除去も行えるため、海水の淡水化において、硼素の
除去を併せて行うことができる。また、半導体製造工程
などにおける超純水生成の際の硼素除去も効果的に行え
る。
塩分除去も行えるため、海水の淡水化において、硼素の
除去を併せて行うことができる。また、半導体製造工程
などにおける超純水生成の際の硼素除去も効果的に行え
る。
【0041】さらに、硼素選択性イオン交換樹脂塔19
を設けることによって、さらに高度な硼素除去が達成で
きる。
を設けることによって、さらに高度な硼素除去が達成で
きる。
【0042】「第2実施形態」次に、図2に第2実施形
態の構成を示す。この装置では、RO膜装置として、第
1RO膜装置22と第2RO膜装置24の2段構成が採
用されている。そして、硼素含有水は、まず循環槽26
に流入され、ここで、第1、第2RO膜装置22、24
からの濃縮水と混合された後、第1RO膜装置に供給さ
れる。
態の構成を示す。この装置では、RO膜装置として、第
1RO膜装置22と第2RO膜装置24の2段構成が採
用されている。そして、硼素含有水は、まず循環槽26
に流入され、ここで、第1、第2RO膜装置22、24
からの濃縮水と混合された後、第1RO膜装置に供給さ
れる。
【0043】第1RO膜装置22は、硼素含有水(例え
ば海水)に含まれる塩分の大部分を濃縮水側に分離し、
除去する。これによって、硬度成分は大部分除去される
が、硼素はその一部が濃縮水側に分離され、除去される
が、残部は除去されずに透過水側に移行する。
ば海水)に含まれる塩分の大部分を濃縮水側に分離し、
除去する。これによって、硬度成分は大部分除去される
が、硼素はその一部が濃縮水側に分離され、除去される
が、残部は除去されずに透過水側に移行する。
【0044】次に、第1RO膜装置22の透過水に対
し、フッ化ナトリウムを供給する。この例の場合、配管
に直接添加して、フッ化ナトリウムを混合する。なお、
インラインミキサなどを設け、混合を促進することも好
適である。
し、フッ化ナトリウムを供給する。この例の場合、配管
に直接添加して、フッ化ナトリウムを混合する。なお、
インラインミキサなどを設け、混合を促進することも好
適である。
【0045】これによって、第1RO膜装置22の透過
水中に残留する非解離状態の硼素は錯体を生成し、解離
状態になる。そこで、第2RO膜装置24において、効
率的な硼素除去が行われ、硼素が除去された透過水が処
理水として得られる。なお、第1RO膜装置22の濃縮
水の一部が系外に排出される。また、フッ化ナトリウム
の添加量制御については、第1実施形態と同様な構成を
有している。
水中に残留する非解離状態の硼素は錯体を生成し、解離
状態になる。そこで、第2RO膜装置24において、効
率的な硼素除去が行われ、硼素が除去された透過水が処
理水として得られる。なお、第1RO膜装置22の濃縮
水の一部が系外に排出される。また、フッ化ナトリウム
の添加量制御については、第1実施形態と同様な構成を
有している。
【0046】このような第1、第2RO膜装置22、2
4による2段処理によって、より効果的な塩分の除去及
び硼素除去が行える。特に、この実施形態の装置は、高
濃度の塩分、硬度成分を含む海水などの淡水化に適して
いる。
4による2段処理によって、より効果的な塩分の除去及
び硼素除去が行える。特に、この実施形態の装置は、高
濃度の塩分、硬度成分を含む海水などの淡水化に適して
いる。
【0047】「その他の構成」上述の実施形態では、硼
素と錯体を形成する物質として、フッ化ナトリウムを利
用したが、フッ酸、フッ化カリウム、フッ化アンモニウ
ムなど各種のフッ素化合物が利用可能である。さらに、
フッ素化合物に代えて、多価アルコール等を採用するこ
ともできる。すなわち、マンニトール、ソルビトール、
D−グルシトール等の多価アルコールは、硼素と錯体を
作る。そこで、これら多価アルコールをフッ化ナトリウ
ムに代えて、硼素含有水に添加混合することで、同様の
処理が行える。さらに、クルクミンとしゅう酸を添加し
て、錯体を形成することもできる。
素と錯体を形成する物質として、フッ化ナトリウムを利
用したが、フッ酸、フッ化カリウム、フッ化アンモニウ
ムなど各種のフッ素化合物が利用可能である。さらに、
フッ素化合物に代えて、多価アルコール等を採用するこ
ともできる。すなわち、マンニトール、ソルビトール、
D−グルシトール等の多価アルコールは、硼素と錯体を
作る。そこで、これら多価アルコールをフッ化ナトリウ
ムに代えて、硼素含有水に添加混合することで、同様の
処理が行える。さらに、クルクミンとしゅう酸を添加し
て、錯体を形成することもできる。
【0048】上記第2実施形態では、第1及び第2RO
膜装置22、24の濃縮水を循環槽26に循環したが、
第2RO膜装置24の濃縮水をその入口に循環し、2つ
のRO膜装置22、24を切り離して処理を行ってもよ
い。
膜装置22、24の濃縮水を循環槽26に循環したが、
第2RO膜装置24の濃縮水をその入口に循環し、2つ
のRO膜装置22、24を切り離して処理を行ってもよ
い。
【0049】なお、本発明には直接関係しないが、硼素
とフッ素化合物との反応により解離状態のBF4 - が生
成することを利用して水中の硼素濃度の測定を行うこと
ができる。すなわち、硼素含有の試料液に例えばフッ酸
を添加すると、強酸性のHBF4が形成されて試料液の
pHが大きく変化する。そして、この際に試料液の導電
率及び抵抗率が大きく変化する。従って、フッ素化合物
添加前後の試料液の電気電導率または抵抗率を測定し、
その差(フッ素化合物添加前後の変化量)に基づいて試
料液中の硼素濃度を測定することができる。
とフッ素化合物との反応により解離状態のBF4 - が生
成することを利用して水中の硼素濃度の測定を行うこと
ができる。すなわち、硼素含有の試料液に例えばフッ酸
を添加すると、強酸性のHBF4が形成されて試料液の
pHが大きく変化する。そして、この際に試料液の導電
率及び抵抗率が大きく変化する。従って、フッ素化合物
添加前後の試料液の電気電導率または抵抗率を測定し、
その差(フッ素化合物添加前後の変化量)に基づいて試
料液中の硼素濃度を測定することができる。
【0050】
【実施例】水道水中に硼素を4mg/L添加したものを
被処理水とし、これにフッ化ナトリウムを35mg−F
/L添加混合した。次に、pH6.8〜7.2の条件下
でポリアミド系低圧RO膜により、逆浸透膜処理を行っ
た。その結果得られた処理水(透過水)の硼素濃度は、
0.05mg−B/L以下であった。なお、RO膜処理
での操作圧力は、10kg/cm2 とした。
被処理水とし、これにフッ化ナトリウムを35mg−F
/L添加混合した。次に、pH6.8〜7.2の条件下
でポリアミド系低圧RO膜により、逆浸透膜処理を行っ
た。その結果得られた処理水(透過水)の硼素濃度は、
0.05mg−B/L以下であった。なお、RO膜処理
での操作圧力は、10kg/cm2 とした。
【0051】比較のため、同一の条件で、フッ化ナトリ
ウムを添加混合せず、そのままRO膜処理を行った。そ
の結果処理水(透過水)の硼素濃度は、1.7mg−B
/Lとなり、除去率は60%程度であり、十分な除去率
は得られなかった。
ウムを添加混合せず、そのままRO膜処理を行った。そ
の結果処理水(透過水)の硼素濃度は、1.7mg−B
/Lとなり、除去率は60%程度であり、十分な除去率
は得られなかった。
【図1】 第1実施形態の構成を示す図である。
【図2】 第2実施形態の構成を示す図である。
10 錯体形成槽、12 フッ化ナトリウムタンク、1
4 ポンプ、16 RO膜装置、18 フッ素濃度計、
20 制御装置、22 第1RO膜装置、24第2RO
膜装置、26 循環槽。
4 ポンプ、16 RO膜装置、18 フッ素濃度計、
20 制御装置、22 第1RO膜装置、24第2RO
膜装置、26 循環槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/58 C02F 1/58 H
Claims (7)
- 【請求項1】 硼素含有水から硼素を除去する装置であ
って、 硼素含有水に、硼素と錯体を形成する物質を添加混合
し、錯体を生成する錯体生成手段と、 この錯体生成手段から排出される錯体を含む水につい
て、逆浸透膜処理を施し、錯体を分離する逆浸透膜装置
と、 を有することを特徴とする硼素含有水の処理装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、 上記錯体生成手段において添加する物質は、フッ素化合
物であることを特徴とする硼素含有水の処理装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の装置において、 上記錯体生成手段において、フッ素化合物を硼素1モル
に対し、フッ素が3.5モル以上になるように添加する
ことを特徴とする硼素含有水の処理装置。 - 【請求項4】 請求項2または3に記載の硼素含有水の
処理装置において、 上記逆浸透膜装置の透過水のフッ素濃度を測定し、この
測定値に応じて、錯体生成手段におけるフッ素化合物の
添加量をフィードバック制御することを特徴とする硼素
含有水の処理装置。 - 【請求項5】 請求項1に記載の装置において、 上記錯体生成手段において添加する物質は、マンニトー
ル、ソルビトール、D−グルシトールを含む多価アルコ
ールあるいはクルクミンまたはこれらの混合物であるこ
とを特徴とする硼素含有水の処理装置。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つに記載の装
置において、 さらに、 硼素選択性イオン交換樹脂を利用して硼素を吸着除去す
る選択的イオン交換手段を設け、これによって逆浸透膜
装置の透過水をさらに処理することを特徴とする硼素含
有水の処理装置。 - 【請求項7】 硼素含有水から硼素を除去する方法であ
って、 硼素含有水に、硼素と錯体を形成する物質を添加混合
し、錯体を生成し、 生成された錯体を逆浸透膜処理により分離し、硼素を除
去することを特徴とする硼素含有水の処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23655396A JPH1080684A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 硼素含有水の処理装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23655396A JPH1080684A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 硼素含有水の処理装置及び方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1080684A true JPH1080684A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=17002363
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23655396A Pending JPH1080684A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 硼素含有水の処理装置及び方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1080684A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003031034A1 (en) * | 2001-10-05 | 2003-04-17 | Ionics, Incorporated | Control of water treatment system with low level boron detection |
| JP2004000919A (ja) * | 2002-04-05 | 2004-01-08 | Kurita Water Ind Ltd | 脱塩水製造装置 |
| US7097769B2 (en) | 2001-02-26 | 2006-08-29 | I.D.E. Technologies Ltd. | Method of boron removal in presence of magnesium ions |
| WO2013027934A3 (ko) * | 2011-08-23 | 2013-04-18 | 동국대학교 산학협력단 | 미네랄 클러스터에 의한 해수 내 붕소의 제거방법 |
| WO2015102272A1 (ko) * | 2013-12-30 | 2015-07-09 | 부경대학교산학협력단 | 해수 내에 존재하는 보론을 제거하는 방법 |
| KR20160120406A (ko) | 2015-04-07 | 2016-10-18 | 부경대학교 산학협력단 | 수산화기 함유 폴리머를 포함하는 보론 선택성 흡착막, 그 제조 방법 및 용도 |
| JP2017215147A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 放射性廃液の処理装置及び処理方法 |
| KR20190087839A (ko) | 2018-01-17 | 2019-07-25 | 한국화학연구원 | 코어-쉘 구조를 가지는 보론 흡착용 수지 및 이의 제조방법 |
| KR20220074194A (ko) | 2020-11-27 | 2022-06-03 | 한국화학연구원 | 붕소 흡착용 폴리메타크릴레이트계 수지 조성물 및 이의 제조방법 |
| CN116217011A (zh) * | 2023-04-14 | 2023-06-06 | 北京华特源科技有限公司 | 一种从水中分离硼的方法 |
-
1996
- 1996-09-06 JP JP23655396A patent/JPH1080684A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US7264737B2 (en) | 2001-10-05 | 2007-09-04 | Ionics, Incorporated | Control of water treatment system with low level boron detection |
| JP2004000919A (ja) * | 2002-04-05 | 2004-01-08 | Kurita Water Ind Ltd | 脱塩水製造装置 |
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| JP2017215147A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 放射性廃液の処理装置及び処理方法 |
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