JPH1080839A - 工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法及び主軸冷却装置 - Google Patents

工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法及び主軸冷却装置

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JPH1080839A
JPH1080839A JP33900296A JP33900296A JPH1080839A JP H1080839 A JPH1080839 A JP H1080839A JP 33900296 A JP33900296 A JP 33900296A JP 33900296 A JP33900296 A JP 33900296A JP H1080839 A JPH1080839 A JP H1080839A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却液用の流体回路を設けずに、切削加工部
へのクーラントの供給中,供給停止中のいずれの場合
も、常に主軸装置の発熱部の内側及び外側を十分に冷却
して主軸装置の熱変位を防止する技術が求められてい
た。 【解決手段】 主軸頭の内部に第1,第2のクーラント
循環流路41,42を形成し、この循環流路41,42
にクーラントLを常時供給することにより、主軸頭の発
熱部の内側近傍及び外側近傍をそれぞれ冷却する主軸冷
却装置40であって、クーラント循環流路41,42に
はこの循環流路の主軸頭前方位置から分岐して主軸頭の
前部に開口する第1,第2の分岐流路43,44を主軸
頭の内部に形成し、切削加工部45にクーラントを供給
する時には、流路開閉手段の開閉により分岐流路43又
は44にクーラントを流して切削加工部45に噴出さ
せ、切削加工部45へのクーラントの供給を停止する時
には、分岐流路43,44を閉じることによりクーラン
トをクーラント循環流路41,42に流して循環させ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マシニングセンタ
(以下、MCと記載)など工作機械における主軸装置の
冷却方法及び主軸冷却装置に係り、特に、切削油剤(以
下、クーラントと記載)を用いて主軸装置を冷却する方
法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】主軸装置を有する工作機械には、工具が
装着された主軸を、軸受を介して主軸支持体内で回転さ
せて工作物の加工を行うものがあるが、前記軸受は回転
により発熱する。また、主軸支持体に内蔵されたビルト
インモータにより主軸を直接駆動する場合には、このビ
ルトインモータも発熱する。
【0003】これらの熱は、主軸や主軸支持体などに伝
導してこれら構成部材を変形させるので、主軸装置の熱
変位によって、加工精度の低下,軸受の予圧の過大によ
る焼付きなどトラブルが生じる恐れがある。特に、近年
の工作機械では、作業能率を向上させるためや加工技術
の高度化等により、主軸の高速回転化が進んでおり、そ
の結果、軸受やビルトインモータ等から発生する熱はど
んどん大きくなる傾向にある。
【0004】そこで、例えば、特公平7−106534
号公報には、冷却液を主軸内の流路に流して軸受を冷却
する主軸装置が開示されている。通常の工作機械では、
切削加工部に供給される切削液を流すための切削液用流
体回路を主軸装置内に形成しているが、前記公報に記載
の主軸装置の場合には、軸受を冷却するためのタービン
油など冷却液を循環させるための冷却液用流体回路を前
記切削液用の流体回路とは別個に独立させて、この冷却
液用流体回路を主軸装置内に形成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのため、切削液用の
流体回路と冷却液用の流体回路とが別々に必要になり、
大きな設置場所をとる貯蔵タンクを各流体回路ごとに設
けて、切削液と冷却液の温度制御を個別に行う必要があ
った。このように、切削液用の流体回路とは別個に冷却
液用の流体回路をクローズド回路にしてそのための設置
場所を準備しなければならず、その運転管理も煩雑であ
った。しかも、主軸や主軸支持体内の狭い場所に二系統
の流体回路を形成すると、構成が複雑になるとともに製
作も困難であり、冷却液用の流体回路を形成するのが場
所的に不可能な場合もあった。
【0006】これに対して、実開平1−87844号公
報には、切削油を、工作機械の前部軸受外周部近傍を経
由させたのち切削加工部へ供給するようにした切削油供
給回路が記載されている。工作機械による切削加工には
いろいろな種類の加工があり、切削加工部に切削油を供
給する時としない時とがある。ところが、この公報に記
載の流体回路では、切削油が軸受外周部近傍を経由した
のち切削加工部に流れていくような直列の回路になって
いる。したがって、切削加工部に切削油を供給しない加
工を行う場合や、その他の理由で切削油の供給を停止し
ている間は軸受外周部近傍の冷却ができず、主軸装置の
熱変位を防止することができない。
【0007】一方、特開平2−212039号公報に
は、加工時に工具先端より流出して工具を冷却し、また
潤滑用に供せられる冷却液を、主軸内の流路に供給して
主軸軸受の内周部側を冷却する技術が示されている。し
かしながら、この公報に記載の技術では、前記流路は主
軸内部のみに形成されているので、軸受の内周部側は冷
却できるが軸受の外周部側を冷却することはできず、発
熱による熱変位を有効に防止することが難しい。
【0008】また、この従来技術では、軸心給油用の工
具を取付けた場合には、冷却液を切削加工部に噴出させ
ることはできるが、主軸に供給される冷却液を二つの経
路に分けて、一方の経路を流れる冷却液のみで冷却して
おり冷却液の全量で冷却していないので、軸受による発
熱を十分に吸収できない可能性がある。一方、軸心給油
以外の工具が取付けられていると、冷却液の全量が循環
するので、切削加工部に冷却液を供給することができな
い。そのため、切削加工部への冷却液の供給回路を別途
設ける必要があった。
【0009】本発明は、斯かる課題を解決するためにな
されたもので、冷却液用の流体回路を設けずにクーラン
トの流体回路を用いて、切削加工部へのクーラントの供
給中,供給停止中のいずれの場合も、常に主軸装置の発
熱部の内側及び外側の少なくとも一方を十分に冷却して
主軸装置の熱変位を防止することができる工作機械にお
ける切削油剤による主軸装置の冷却方法及び主軸冷却装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明に係る工作機械における切削油剤による主軸
装置の冷却方法は、切削油剤を主軸装置の内部の切削油
剤循環流路に常時供給することにより、前記主軸装置の
発熱部の内側近傍及び外側近傍の少なくとも一方を冷却
する冷却方法であって、切削加工部に前記切削油剤を供
給する時には、前記切削油剤循環流路の前記主軸装置の
前方位置から分岐して前記主軸装置の前部に開口して前
記切削油剤を前記切削加工部に噴出させる分岐流路に前
記切削油剤を流し、前記切削加工部への前記切削油剤の
供給を停止する時には前記分岐流路を閉じて、前記切削
油剤を前記切削油剤循環流路に流して循環させる。
【0011】前記方法を実現するための工作機械におけ
る切削油剤による主軸冷却装置は、主軸装置の内部に切
削油剤循環流路を形成し、この切削油剤循環流路に切削
油剤を常時供給することにより、前記主軸装置の発熱部
の内側近傍及び外側近傍の少なくとも一方を冷却する主
軸冷却装置であって、前記切削油剤循環流路にはこの切
削油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して
前記主軸装置の前部に開口する分岐流路を前記主軸装置
の内部に形成し、切削加工部に前記切削油剤を供給する
時には、流路開閉手段の開閉により前記分岐流路に前記
切削油剤を流して前記切削加工部に噴出させ、前記切削
加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には、前記
分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前記切削油
剤循環流路に流して循環させている。
【0012】また、主軸冷却装置の一実施態様として、
主軸支持体に軸受部を介して回転自在に支持される主軸
の内部に形成され、切削油剤を供給することにより、前
記主軸,前記軸受部の内輪部側近傍,及び必要な場合に
はビルトインモータの内周部側近傍を流通して冷却した
後、さらに循環して前記主軸の外部に排出されるように
した第1の切削油剤循環流路と、前記主軸支持体の内部
に形成され、前記切削油剤を供給することにより、前記
主軸支持体,前記軸受部の外輪部側近傍,及び必要な場
合には前記ビルトインモータの外周部側近傍を流通して
冷却した後、さらに循環して前記主軸支持体の外部に排
出されるようにした第2の切削油剤循環流路とを備えて
いる。
【0013】なお、前記第1の切削油剤循環流路及び前
記第2の切削油剤循環流路のいずれか一方の切削油剤循
環流路には、この切削油剤循環流路の主軸装置の前方位
置から分岐して前記主軸装置の前部に開口する分岐流路
を前記主軸装置の内部に形成し、切削加工部に前記切削
油剤を供給する時には、流路開閉手段の開閉により前記
分岐流路に前記切削油剤を流して前記切削加工部に噴出
させ、前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止す
る時には、前記分岐流路を閉じることにより前記切削油
剤を前記切削油剤循環流路に流して循環させるのが好ま
しい。
【0014】一つの好ましい具体的態様に係る主軸冷却
装置は、主軸支持体に軸受部を介して支持される主軸の
内部に形成され、切削油剤を常時供給することにより、
前記主軸,前記軸受部の内輪部側近傍,及び必要な場合
にはビルトインモータの内周部側近傍を冷却するための
第1の切削油剤循環流路と、前記主軸支持体の内部に形
成され、前記切削油剤を常時供給することにより、前記
主軸支持体,前記軸受部の外輪部側近傍,及び必要な場
合には前記ビルトインモータの外周部側近傍を冷却する
ための第2の切削油剤循環流路とを備えている。そし
て、前記第1の切削油剤循環流路には、この第1の切削
油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前
記主軸の前部に開口し、前記主軸の前端部の工具装着部
に装着される工具の内部流路に接続可能な第1の分岐流
路を前記主軸の内部に形成し、前記第2の切削油剤循環
流路には、この第2の切削油剤循環流路の前記主軸装置
の前端部近傍位置から分岐して前記主軸支持体の前端部
に開口する第2の分岐流路を前記主軸支持体の内部に形
成している。切削加工部に前記切削油剤を供給する時に
は、流路開閉手段の開閉により、前記第1,第2の分岐
流路のいずれか一方又は両方に前記切削油剤を流して前
記切削加工部に噴出させ、前記切削加工部への前記切削
油剤の供給を停止する時には、前記第1,第2の分岐流
路を閉じることにより前記切削油剤を前記第1,第2の
切削油剤循環流路に流して循環させている。
【0015】前記第1の分岐流路には前記工具の着脱に
より流路を開閉するメカニカル式切換弁を設け、このメ
カニカル式切換弁の流路の開閉により前記切削油剤を前
記第1の分岐流路から前記工具内部流路を介して前記切
削加工部に噴出可能にするのが好ましい。
【0016】例えば、DINスルーツールを使用する場
合において、前記メカニカル切換弁は、前記主軸の内部
に主軸軸線と平行な方向に向けて配設され主軸中心部よ
り離れて前記主軸の外周近傍に設けられた第1の切換弁
であり、前記工具は、この第1の切換弁に対向する側面
で開口する前記内部流路が形成された第1の工具であ
り、この第1の工具を前記工具装着部に装着した時、前
記工具内部流路の開口部が前記主軸中心部より離れて位
置することにより、前記工具内部流路が前記第1の切換
弁の内部に形成された前方側流路に連通可能であるのが
好ましい。
【0017】例えば、センタースルー式ツールを使用す
る場合において、前記メカニカル切換弁は、前記主軸の
中心部に主軸軸線方向に向けて設けられた第2の切換弁
であり、前記工具は、前記第2の切換弁に対向するプル
スタッドの端面で開口するとともに工具中心部に軸線方
向に向けて形成された前記内部流路を有する第2の工具
であり、この第2の工具を前記工具装着部に装着した
時、前記工具内部流路が前記第2の切換弁の内部に形成
された前方側流路に連通可能であるのが好ましい。
【0018】また、前記第2の切削油剤循環流路には電
磁切換弁を設け、この電磁切換弁を閉じて前記第2の切
削油剤循環流路の内部圧力を上昇させることにより、前
記切削油剤を、前記第2の分岐流路のチェック弁に流し
て前記主軸支持体の前端部に設けられた噴出部より前記
切削加工部に噴出可能にするのが好ましい。
【0019】なお、前記冷却方法及び主軸冷却装置にお
いて、前記切削油剤は、所定温度に温度制御されている
のが好ましく、また、微細な異物を除去した清浄な切削
油剤であればさらに好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
の一例を図1乃至図8を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1,第2の実施形
態に係る冷却装置の回路図、図2乃至図6は第1の実施
形態に係るMC(マシニングセンタ)の主軸頭を示す図
である。図2は主軸頭の全体断面図、図3は主軸の前部
を示す拡大断面図、図4は図3のIV−IV線断面図、
図5(A),(B)はメカニカル式切換弁を含む部分拡
大断面図である。
【0021】工作機械は、工具が装着された主軸,又は
工作物を取付けるためのチャックなどワーク取付具が設
けられた主軸を、軸受部を介して、主軸頭や主軸台など
主軸装置内で回転させて切削加工領域部で工作物の加工
を行う。本実施形態では、工作機械としてMCの場合を
示しているが、主軸装置とその冷却装置を有する工作機
械であれば、ターニングセンタ,NC旋盤など他の種類
の工作機械であってもよい。
【0022】図2に示すように、MCには主軸装置であ
る主軸頭1が設けられており、主軸頭1の主軸支持体6
の内部には、高速で回転する中空軸状の主軸2が、軸受
部3によって回転自在に軸支されている。主軸2は、ロ
ータ4とステータ5を主軸2と主軸支持体6との間にそ
れぞれ配したビルトインモータ7により回転駆動され
る。なお、ビルトインモータ7の代わりに、ベルト,プ
ーリ及び歯車など伝達部材を介して駆動力を主軸に伝達
するモータを、主軸頭の外部に設けて主軸を回転駆動す
る場合であってもよい。
【0023】工具の一種である第1の工具(例えば、D
INスルーツール)11は、工具ホルダ(ツールシャン
ク)13とプルスタッド12とを有しており、工具ホル
ダ13に、工具の刃とプルスタッド12とが固定されて
いる。主軸2の前端部に設けられた工具装着部10に、
工具ホルダ13が着脱自在に装着されるようになってい
る。なお、第1の工具11の方向(図2の左方)を前方
として説明する。主軸2の中心部に主軸軸線C方向に形
成された貫通孔14内には、工具ホルダ13をクランプ
・アンクランプするためのドローバー15が、主軸軸線
C方向に進退移動自在に挿通されている。
【0024】ドローバー15は、主軸2と一体的に回転
するとともに、主軸2に対して前後方向に進退移動す
る。ドローバー15は、複数の皿ばね又はコイルばねな
ど付勢部材16により常時後方に付勢され、この付勢部
材16の強い付勢力でプルスタッド12を引っ張ること
により、工具ホルダ13が主軸2の工具装着部10にク
ランプされている。
【0025】図2及び図3に示すように、ドローバー1
5の前端部20には工具クランプ手段21が配設されて
いる。工具クランプ手段21は、半径方向に移動可能な
複数個のボール状の係合体22を利用し、工具ホルダ1
3の後部に固定されたプルスタッド12の被係合部(つ
かみ部)23を掴んでドローバー15により後方に引っ
張って、工具ホルダ13を工具装着部10に装着するた
めの機構である。なお、工具クランプ手段21として
は、前記ボール式引っ張り機構の他に、プルスタッド1
2をコレットにより引っ張るコレット式引っ張り機構を
用いてもよい。
【0026】図2に示すように、主軸支持体6の後端部
には、後部ベアリング30を介して主軸2を回転自在に
軸支する支持部材31が締め付け固定されている。軸受
部3は、主軸2の前部を軸支する前後一対のメインベア
リング32と、主軸2の後部を軸支する後部ベアリング
30とにより構成されている。後部ベアリング30は主
軸2と支持部材31との間に、メインベアリング32は
主軸2と主軸支持体6との間に、それぞれ密封状態で介
装されている。メインベアリング32,後部ベアリング
30,及びビルトインモータ7が、主軸頭1における主
な発熱部である。
【0027】主軸頭1後部の支持部材31の後部には、
クーラント(切削油剤)排出手段(以下、排出手段と記
載)33が固定されている。さらに、主軸頭1後部に
は、ドローバー15を主軸軸線C方向に付勢部材16の
付勢力に抗して前進移動させて工具クランプ手段21を
アンクランプ状態にするためのシリンダ装置39が取付
けられている。
【0028】ドローバー後端部35の内部には、主軸軸
線C方向にクーラント供給流路37が形成されている。
主軸頭後部位置のこのクーラント供給流路37には、ロ
ータリージョイント36を介して水溶性のクーラントL
が固定部側から供給されるようになっている。一方、ク
ーラントLを供給するためのクーラント供給口38が、
主軸支持体6の後部位置即ちステータ5の後方に位置し
て取付けられている。
【0029】なお、クーラント(切削油剤)Lとして
は、水溶性切削剤や油性切削剤など液体の他に、冷却し
た気体であってもよい。冷却した気体例えば空気は、主
軸径が小さくて発熱量が比較的小さい工作機械で研磨加
工を行う場合等にクーラントとして使用される場合があ
る。研磨加工の際に主軸冷却装置に冷却空気を使用すれ
ば、切削加工部としての研磨加工部に噴出した後のクー
ラントの回収が不要になるとともに、噴出時にミストが
発生せず、作業環境を汚染することが少なくクリーンで
あるので好ましい。
【0030】図1及び図2に示すように、MCにおける
クーラントLによる主軸冷却装置40では、主軸頭1の
内部に第1,第2のクーラント循環流路(切削油剤循環
流路)41,42を形成している。そして、温度制御さ
れたクーラントLを、主軸頭1の後部位置から前方位置
に向けて第1,第2のクーラント循環流路41,42に
常時供給することにより、主軸頭1の発熱部の内側近傍
及び外側近傍をそれぞれ常に冷却するようにしている。
【0031】主軸冷却装置40において、第1,第2の
クーラント循環流路41,42は、第1,第2の分岐流
路43,44をそれぞれ備えている。第1,第2の分岐
流路43,44は、主軸頭1の内部に形成され、第1,
第2のクーラント循環流路41,42の前方位置からそ
れぞれ分岐して主軸頭1の前部(例えば、前端部)に開
口し、クーラントLを切削加工部45に噴出させるよう
になっている。
【0032】工具11で工作物を加工している切削加工
部45にクーラントLを供給する時には、クーラントL
を第1の分岐流路43又は第2の分岐流路44に流す。
そして、流路開閉手段の開閉により、第1,第2の分岐
流路43,44のいずれか一方又は両方にクーラントL
を流した後、切削加工部45に噴出させている。一方、
切削加工部45へのクーラントLの供給を停止する時に
は、第1,第2の分岐流路43,44を閉じることによ
り、クーラントLを第1,第2のクーラント回収流路
(後述する)48,50に流す。これにより、クーラン
トLを第1,第2のクーラント循環流路41,42に流
して循環させている。
【0033】第1のクーラント循環流路41及びその第
1の分岐流路43は、主軸2の内部に形成されている。
この第1のクーラント循環流路41にクーラントLを流
すことにより、主軸2,後部ベアリング30とメインベ
アリング32の各内輪部側近傍,及びビルトインモータ
7の内周部側近傍を冷却している。第1の分岐流路43
は、第1のクーラント循環流路41の前方位置(この場
合には、主軸頭1の前端部近傍位置)の第1の分岐点S
1 で分岐して主軸2の前部(この場合には、主軸2の前
端部)に開口しており、また、この主軸前端部の工具装
着部10に装着される工具11の内部流路46に接続可
能になっている。第1のクーラント循環流路41の第1
の分岐点S1 より下流側流路で、且つクーラント貯留タ
ンク47までの流路は、クーラントLをクーラント貯留
タンク47に戻すための第1のクーラント回収流路48
になっている。
【0034】第2のクーラント循環流路42及びその第
2の分岐流路44は、軸受部3を介して主軸2を支持す
る主軸支持体6の内部に形成されている。第2のクーラ
ント循環流路42にクーラントLを流すことにより、主
軸支持体6,メインベアリング32の外輪部側近傍及び
ビルトインモータ7の外周部側近傍を冷却している。第
2の分岐流路44は、第2のクーラント循環流路42の
前方位置(例えば、主軸頭1の前端部近傍位置)の第2
の分岐点S2 で分岐して、主軸支持体6の前端部49に
開口している。第2のクーラント循環流路42の第2の
分岐点S2 より下流側流路で、且つクーラント貯留タン
ク47までの流路は、第2のクーラント回収流路50に
なっている。
【0035】図1に示すように、クーラント貯留タンク
47は、ダーティタンク52aとクリーンタンク52b
の二つの槽に仕切られている。ダーティタンク52aに
は、回収されたクーラントL0 を貯留している。微細な
切粉など異物を含む清浄でないクーラントL0 を濾過装
置51により清浄にした後のクーラントLは、クリーン
タンク52bに貯留される。クリーンタンク52bで貯
留され、微細な異物が除去された清浄なクーラントL
は、冷却ユニット52により冷却されて、常に一定の温
度(例えば、室温)に制御されている。
【0036】第1のクーラント循環流路41において、
吐出圧力が比較的高圧(例えば、7×106 Pa(70
kgf/cm2 ))のダイヤフラムポンプなど第1のポンプP
1 によりクーラント貯留タンク47から連続的に供給さ
れたクーラントLは、ロータリージョイント36に流れ
る。その後、クーラントLの全量が少なくとも第1の分
岐点S1 まで常時流れて、主軸2,軸受部3の内輪側,
及びロータ4の内周部の冷却を行う(図1の符号5
8)。
【0037】図1,図2及び図5に示すように、第1の
分岐流路43には、工具11の着脱により流路を開閉す
るメカニカル式切換弁としての第1の切換弁53が設け
られている。流路開閉手段としての第1の切換弁53
は、主軸2の内部に主軸軸線Cと平行な方向に向けて配
設されており、主軸2の中心部より離れてその外周近傍
に設けられている。
【0038】工具11内に形成された内部流路46は、
第1の切換弁53に対向する側面17で開口している。
工具11を主軸2の工具装着部10に装着した時、内部
流路46の開口部18が、主軸中心部より離れて位置す
ることにより、内部流路46が第1の切換弁53の前方
側流路89に連通可能になっている。第1の切換弁53
を開状態にすることにより、クーラントLを、第1の分
岐流路43から工具11の内部流路46に流して、切削
加工部45に工具スルークーラント(この場合には、D
INスルークーラント)L1 として噴出可能にしてい
る。
【0039】自動工具交換中などの理由により、工具装
着部10に工具が装着されていない場合には、第1の切
換弁53の流路は閉じる。また、切削加工部45にクー
ラントを供給しない加工を行うなどの理由により、内部
流路46のない工具11を工具装着部10に装着した場
合には、工具11に押されて、第1の切換弁53の流路
は開いているが、工具11の側面17により第1の切換
弁53の前方側流路89の前方開口部が塞がれるので、
流路は閉じられる。これらの場合には、クーラントL
は、第1の分岐点S1 から第1のクーラント回収流路4
8に流れ、第1のクーラント回収流路48等の内部圧力
の上昇により開状態になるチェック弁54を通って、軸
心回収部55からクーラント貯留タンク47に回収され
る。
【0040】一方、第2のクーラント循環流路42にお
いて、吐出圧力が比較的低圧(例えば、1.5×106
Pa(15kgf/cm2 ))の多段渦巻ポンプなど第2のポ
ンプP2 により、クーラントLは、クーラント貯留タン
ク47からクーラント供給口38に連続的に供給され
る。その後、クーラントLの全量が少なくとも第2の分
岐点S2 まで常時流れて、ステータ5を冷却したのち
(図1の符号56)、メインベアリング32を冷却する
(図1の符号57)。
【0041】第2のクーラント循環流路42の第2のク
ーラント回収流路50には、流路開閉手段を構成して開
閉動作する電磁切換弁60を設けている。電磁切換弁6
0を閉じて、第2のクーラント循環流路42の内部圧力
を上昇させると、第2の分岐流路44に設けられたチェ
ック弁61は開状態になる。このときクーラントLは、
開状態のチェック弁61を流れ、主軸支持体6の前端部
49に設けられた噴出部である噴出口62から、切削加
工部45にフラッドクーラントL2 として噴出可能にな
る。なお、噴出口62には噴出ノズル等が設けてあって
もよい。切削加工部45に噴出したクーラントは、切削
加工領域部より、ベッド(図示せず)等に設けられた回
収路を通って、クーラント貯留タンク47に回収され
る。
【0042】次に、第1のクーラント循環流路41の構
成を、クーラントLの流れの順に説明する。図2に示す
ように、ドローバー15の後部にねじ込み固定された断
面円形の後部保持部材70が、主軸軸線C方向に進退移
動自在に主軸2の貫通孔14の内周面71に嵌合してい
る。後部保持部材70の内部には、その後端部35で後
方に開口するクーラント供給流路37が形成されてい
る。クーラント供給流路37は、後部保持部材70の中
心軸を通って前方に向けて形成されるとともに、途中か
ら斜め前方に折曲されて後部保持部材70の外周部に開
口している。
【0043】後部保持部材70の外周部に開口したクー
ラント供給流路37は、主軸2の内周面71と後部保持
部材70の小径部外周面72との間,及び内周面71と
付勢部材16の外周面との間の、断面円環状の流路73
に連通している。したがって、主軸頭1の後部位置にあ
るロータリージョイント36を流れてきたクーラントL
は、クーラント供給流路37を前方に流れて、軸心位置
から斜め半径方向に向きを変えたのち、流路73内を前
方に流れる。
【0044】クーラントLが流路73を流れるので、主
軸2,後部ベアリング30,ロータ4,及びメインベア
リング32の内輪部が冷却される。図2及び図3に示す
ように、流路73の前方部は、主軸2の内部に形成され
て前方に延びる流路74に連通している。流路74は、
メインベアリング32に近い位置に形成されており、前
方側のメインベアリング32より前方側に、第1の分岐
点S1 が位置している。
【0045】第1の分岐点S1 より前方側が第1の分岐
流路43であり、第1の分岐流路43に第1の切換弁5
3が装着されている。図5(A)は第1の切換弁53が
開いた状態を示し、図5(B)は閉じた状態を示してい
る。図5(A)に示すように、第1の分岐流路43に連
通し主軸2の前端部75に開口する断面円形の取付け孔
76が、主軸2の内部に主軸軸線Cと平行に形成されて
いる。取付け孔76の内部には、第1の切換弁53が配
設されている。
【0046】取付け孔76には、中空円筒状の固定部材
77がねじ込み固定されており、その後方には、円錐状
の凹面78が形成されている。固定部材77の内方に挿
通された摺動子79が、取付け孔76に前後方向に往復
移動自在に嵌合している。摺動子79は、固定部材77
に挿通する部分がくびれて小径部87になっており、小
径部87の後部には大径部81が形成されている。大径
部81の前方側には、凹面78に密着可能な円錐状の凸
面82が形成されている。大径部81を有する摺動子7
9は、大径部81の後面に係合する圧縮ばね84により
常時前方に付勢されているので、工具11がない時に
は、凹面82と凸面78は密着している。
【0047】ところが、主軸2に工具11が取付けられ
て、矢印Fに示すように摺動子79が、工具11に押さ
れて圧縮ばね84の付勢力に抗して後方に移動すると、
凸面82が凹面78から離れて、両方の面78,82の
間に間隙部85ができる。摺動子79の内部には前方端
に開口する前方側流路89が形成されている。この流路
89は、固定部材77と摺動子79の小径部87との間
の流路88に連通しており、また、工具11の内部流路
46に連通可能な位置に形成されている。
【0048】第1の切換弁53において、図5(A)に
示す如く、内部流路46を有する工具(例えば、DIN
スルーツール)11が主軸2に取付けられた時には、摺
動子79が、圧縮ばね84の付勢力に抗して後方に移動
し、両方の面78,82の間に間隙部85ができるの
で、この時は、第1の切換弁53が開いた状態になる。
したがって、第1の分岐流路43内のクーラントLは、
矢印に示すように、間隙部85,流路88,89を通っ
て、工具11の内部流路46に流れることになる。
【0049】なお、内部流路46がない工具11を主軸
2に取付けた場合には、工具11により後方に押された
摺動子79が、圧縮ばね84の付勢力に抗して後方に移
動するので、第1の切換弁53は開く。ところが、この
時は、工具11により前方側流路89の前方開口部が塞
がれるので、第1の切換弁53の流路は閉じた状態にな
り、クーラントLは工具11側に流れない。
【0050】これに対して、図5(B)に示すように、
主軸2に工具11が取付けられていない時には、圧縮ば
ね84の付勢力により摺動子79が前方に押されて、凸
面82が凹面78に密着するので間隙部85はできず、
第1の切換弁53は閉じた状態になる。したがって、こ
の時も、クーラントLは第1の切換弁53内を流れな
い。
【0051】図2及び図3に示すように、第1のクーラ
ント回収流路48は、第1の分岐点S1 から主軸2の内
部を通って主軸後方に向けて形成されている。主軸2の
内部には、第1の分岐点S1 から主軸軸線Cに対して横
方向に且つ工具装着部10を避けた位置に、図4に示す
ような横方向流路90が形成されている。横方向流路9
0の一端は流路74に、他端は、主軸2内に形成されて
後方に延びる流路91にそれぞれ連通している。流路9
1は、ドローバー15の中心位置に主軸軸線C方向に形
成された軸心流路92に連通している。
【0052】軸心流路92の前方位置には、ドローバー
15の前端部20に内蔵されたチェック弁54が設けら
れており、このチェック弁54の下流側(後方側)が軸
心回収部55(図1)になる。チェック弁54は、ばね
93の付勢力によりボール94が弁座95に密着すると
流路を閉じ、このチェック弁54より上流側即ち流路9
1等の内部圧力が上昇して所定値以上になると、ボール
94がばね93の付勢力に抗して後方に移動して、クー
ラントLを流路91から軸心流路92に流すようになっ
ている。
【0053】図6は主軸頭1の後部の部分構造を示す断
面図である。図2及び図6に示すように、ドローバー1
5の後部における軸心流路92は、ドローバー15の後
部保持部材70内に斜め後方外周に向けて形成された流
路100に連通している。流路100は、後部保持部材
70の外周面全周に形成された溝部101に連通してい
る。主軸2の後部2aの外周には、回転側のブロック材
103がねじ込み固定されている。回転側ブロック材1
03の内周部には、全周に渡って溝が形成されており、
この溝と溝部101とは、主軸後部2aに形成された貫
通孔105を介して連通している。
【0054】回転側ブロック材103の外周部には溝部
が全周に形成され、回転側ブロック材103の内方の溝
部と外方の溝部は、回転側ブロック材103に形成され
た貫通孔107により連通している。回転側ブロック材
103の外方には、固定側のブロック材108が配設さ
れており、固定側ブロック材108の内部には、円環状
の空間部109が形成されている。
【0055】固定側に設けられた空間部109と、回転
側のブロック材103に設けられた溝部との間の接合部
は、ラビリンス110により外気に対してシールされて
いる。即ち、図6に示すように、ラビリンス110に連
通する空気用流路112を固定側ブロック材108に形
成し、圧縮空気を矢印Eに示すように空気用流路112
からラビリンス110の部分に供給しているので、回転
側ブロック材103と固定側ブロック材108との間の
接合部を流れるクーラントLが外部に漏れ出ることはな
い。軸心流路92を後方に流れたクーラントLは、流路
100,貫通孔105,貫通孔107及び空間部109
の順に流れて、クーラント貯留タンク47に回収され
る。
【0056】次に、第2のクーラント循環流路42の構
成を、クーラントLの流れの順に説明する。図2に示す
ように、主軸頭1の後部位置にあるクーラント供給口3
8に供給されたクーラントLは、主軸支持体6に螺旋状
に形成され且つステータ5に近づけて配設された第1の
ジャケット冷却用流路113を前方に流れるので、ステ
ータ5の外周面側が冷却される。なお、後部ベアリング
30の発熱量はメインベアリング32と比べて小さい
が、第1のジャケット冷却用流路113に連通する流路
を、後部ベアリング30の外輪部に近づけて主軸支持体
6と支持部材31の内部に形成してもよい。このように
すれば、クーラントLが、この流路にも流れて後部ベア
リング30の外輪部側を冷却するので好ましい。
【0057】第1のジャケット冷却用流路113の前方
側は、メインベアリング32の外輪部に近づけて主軸支
持体6内に形成された第2のジャケット冷却用流路11
4に連通している。第2のジャケット冷却用流路114
の前方側に第2の分岐点S2があり、第2の分岐点S2
より前方側が第2の分岐流路44になっている。
【0058】第2の分岐流路44には、前記チェック弁
54と同じ構造のチェック弁61が主軸支持体6に内蔵
して設けられている。このチェック弁61のボール63
は、ばね61aにより後方に付勢されている。チェック
弁61は、後方側(即ち、第2の分岐点S2 側)の第2
のクーラント循環流路42の内部圧力が上昇すると、ボ
ール63が、ばね61aの付勢力に抗して前方に移動す
ることにより、弁が開いてクーラントLを前方に流す。
第2の分岐流路44の出口部には、クーラントLを切削
加工部45に勢いよく噴出させるための噴出口(又は、
噴出口に取付けられたノズル)62が設けられており、
噴出口62は、主軸支持体6の前端部49に取付けられ
ている。
【0059】電磁切換弁60を開状態にして、第2のク
ーラント循環流路42の内部圧力を上昇させずにクーラ
ントLを循環させる時には、クーラントLは、第2の分
岐点S2 から、主軸支持体6内に後方に向けて形成され
た第2のクーラント回収流路50から排出され、電磁切
換弁60を通ってクーラント貯留タンク47に回収され
る。
【0060】次に、本実施形態に係る主軸冷却の手順に
ついて説明する。工具装着部10に装着されている工具
11がDINスルーツールの場合には、噴出口62から
クーラントLを噴出させる必要がないので電磁切換弁6
0を開状態にしておく。なお、切削加工部45に大量の
クーラントを供給したい場合には、DINスルーツール
の場合でも、電磁切換弁60を閉じて、噴出口62から
フラッドクーラントL2 を噴出させてもよい。電磁切換
弁60が開状態で、DINスルーツール11が主軸2に
取付けられると、第1の切換弁53は、図5(A)に示
すように工具側と連通する状態になって、工具11内の
内部流路46に連通する。
【0061】第1のクーラント循環流路41において
は、クーラント貯留タンク47に貯留されて冷却ユニッ
ト52により所定の温度に制御された清浄なクーラント
Lが、第1のポンプP1 により供給される。次いで、ク
ーラントLは、ロータリージョイント36からクーラン
ト供給流路37を流れて流路73を前方に流れる。これ
により、主軸2,後部ベアリング30及びロータ4が冷
却される。
【0062】クーラントLは、流路73から流路74を
流れてメインベアリング32の内輪部を冷却した後、第
1の分岐点S1 を通って、第1の分岐流路43から第1
の切換弁53を介して工具11の内部流路46を通り、
工具スルークーラント(即ち、DINスルークーラン
ト)L1 となって切削加工部45に噴出する。クーラン
トLの全量が流路73,74を流れることにより、主軸
2,後部ベアリング30,ロータ4,メインベアリング
32の内輪部が十分に冷却される。一方、流路74を流
れたクーラントLは、第1の分岐点S1 から横方向流路
90及び後方への流路91を通ってチェック弁54に至
る。ところが、第1の切換弁53が開いてクーラントL
が工具11側に流れているので、チェック弁54より前
方側の循環流路の内部圧力は上昇しない。
【0063】したがって、チェック弁54は閉じた状態
を維持することになるので、供給されたクーラントの全
量が、DINスルークーラントL1 となって噴出する。
なお、内部流路46での異物の詰まり等で内部圧力が上
昇した場合には、チェック弁54が開いてクーラントL
を軸心流路92に循環させるので、第1のクーラント循
環流路41の内部圧力を常に適正値に維持でき、異常な
圧力上昇を防止できる。
【0064】これとは別に、工具11が取付けられてい
ない場合には、図5(B)に示すように、第1の切換弁
53が閉じた状態になっている。また、工具11が内部
流路46を持たない場合には、第1の切換弁53の前方
側流路89が工具11により塞がれる。これらの場合に
は、チェック弁54より前方側の循環流路の内部圧力が
上昇するので、ばね93の付勢力に抗してチェック弁5
4が開く。したがって、チェック弁54を通ったクーラ
ントLは、軸心流路92を後方に流れた後、流路10
0,溝部101,貫通孔105,貫通孔107,及び空
間部109の順に流れた後、クーラント貯留タンク47
に回収される。
【0065】次に、第2のクーラント循環流路42にお
いて、工具11がDINスルーツールで電磁切換弁60
が開状態の時、クーラント貯留タンク47から第2のポ
ンプP2 により供給されたクーラントLは、クーラント
供給口38からステータ5の外周側の第1のジャケット
冷却用流路113に流れ込む。この流路113をクーラ
ントLが流れることにより、ステータ5が十分に冷却さ
れる。その後、クーラントLは、第1のジャケット冷却
用流路113から第2のジャケット冷却用流路114に
流れて、メインベアリング32の外輪部を冷却する。チ
ェック弁61は閉じた状態になっているので、クーラン
トLは、第2のジャケット冷却用流路114から第2の
分岐点S2 を通り、第2のクーラント回収流路50から
電磁切換弁60を通ってクーラント貯留タンク47に回
収される。
【0066】一方、工具11が取付けられていない場
合、又は、工具11がDINスルーツールではなくて内
部流路46が形成されていない場合には、噴出口62か
らフラッドクーラントL2 を噴出する必要がある。した
がって、この場合には電磁切換弁60を閉じる。する
と、第2のクーラント循環流路42の内部圧力が上昇し
てチェック弁61が開くので、第2のジャケット冷却用
流路114を流れたクーラントLは、チェック弁61を
通り、第2の分岐流路44から噴出口62を通って、切
削加工部45に噴出する。
【0067】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を図1,図7及び図8を参照して説明する。図
7及び図8は、MCが有する主軸装置である主軸頭11
9の前部の部分拡大断面図であり、別の構成のメカニカ
ル式切換弁が開いた状態と閉じた状態とをそれぞれ示し
ている。図1及び図7に示すように、第2の実施形態に
係る主軸冷却装置40aの第1のクーラント循環流路4
1aの構成に関しては第1の実施形態と異なる。しか
し、主軸頭119及びその冷却装置40aにおける他の
部分の構成に関しては、第1の実施形態の主軸頭1及び
その冷却装置40とほぼ同一であるので、同一部分の説
明及び図示は省略する。
【0068】第1の実施形態では、工具内部流路46が
工具の中心部より離れた位置で開口するDINスルーツ
ールのような第1の工具11を使用している。そして、
メカニカル式切換弁として第1の切換弁53を、第1の
クーラント循環流路41の第1の分岐流路43に設け、
第1の切換弁53は、第1の工具11を主軸2の工具装
着部10に着脱することにより流路を開閉する。
【0069】これに対して、第2の実施形態では、工具
の中心部に軸線方向に向けて形成された内部流路120
を有するセンタースルー式の第2の工具121を使用し
ている。そして、第1の切換弁53(図5)とは異なる
構造のメカニカル式切換弁である第2の切換弁122
を、第1のクーラント循環流路41aの第1の分岐流路
43aに設けている。第2の切換弁122は、主軸軸線
C方向に向けて主軸123の中心部に設けられており、
第2の工具121を主軸123の工具装着部124に着
脱することにより流路を開閉する。
【0070】図7に示すように、工具の一種である第2
の工具(例えば、センタースルー式ツール)121は、
工具ホルダ(ツールシャンク)125とプルスタッド1
26とを有しており、工具ホルダ125に、工具の刃と
プルスタッド126とが固定されている。なお、図示す
る工具ホルダ125は、シャンク部が中心軸線方向に短
い形状であるが、シャンク部が長い形状の工具ホルダ,
又はHSKツールなどのホローシャンク形状の工具ホル
ダであってもよい。
【0071】主軸123の前端部に設けられた工具装着
部124には、工具ホルダ125が着脱自在に装着され
る。なお、第2の工具121の方向(図7の左方)を前
方として説明する。主軸123の中心部に主軸軸線C方
向に形成された貫通孔127内には、工具ホルダ125
をクランプ・アンクランプするためのドローバー128
が、主軸軸線C方向に進退移動自在に挿通されている。
【0072】ドローバー128は、主軸123と一体的
に回転するとともに、主軸123に対して前後方向に進
退移動する。ドローバー128は、コイルばね129又
は複数の皿ばねなど付勢部材により常時後方に付勢され
ている。この付勢部材の強い付勢力で、ドローバー12
8がプルスタッド126を後方に引っ張ることにより、
工具ホルダ125が主軸123の工具装着部124にク
ランプされる。
【0073】ドローバー128の前端部128aには、
工具クランプ手段130が配設されている。工具クラン
プ手段130には、工具121のプルスタッド126を
コレット131により引っ張るコレット式引っ張り機構
が使用されている。この引っ張り機構の複数のコレット
131は、ドローバー128の前端部128aの係合部
132に係合するとともに、主軸123の半径方向に揺
動可能になっている。コレット131の爪部133が、
工具ホルダ125の後部に固定されたプルスタッド12
6の被係合部(つかみ部)134を着脱可能に掴んで、
ドローバー128により後方に引っ張ることにより、工
具ホルダ125を工具装着部124に装着する。
【0074】主軸123は、主軸支持体137内に軸受
部135を介して回転自在に支持されている。軸受部1
35は、主軸123の前部を軸支する前後一対のメイン
ベアリング136と、主軸123の後部を軸支する後部
ベアリング30(図2)とにより構成されている。メイ
ンベアリング136は、主軸123と主軸支持体137
との間に密封状態で介装されている。メインベアリング
136,後部ベアリング30及びビルトインモータ7
(図2)が、主軸頭119における主な発熱部である。
【0075】図1及び図7に示すように、主軸冷却装置
40aでは、主軸頭119の内部に第1,第2のクーラ
ント循環流路41a,42を形成している。クーラント
Lを、主軸頭119の後部位置から前方位置に向けて、
第1,第2のクーラント循環流路41a,42に常時供
給することにより、主軸頭119の発熱部の内側近傍及
び外側近傍をそれぞれ常に冷却している。
【0076】主軸冷却装置40aにおいて、第1,第2
のクーラント循環流路41a,42は、第1,第2の分
岐流路43a,44をそれぞれ備えている。第1,第2
の分岐流路43a,44は、主軸頭119の内部に形成
され、第1,第2のクーラント循環流路41a,42の
前方位置から分岐して主軸頭119の前部に開口し、ク
ーラントLを切削加工部45に噴出させるようになって
いる。
【0077】工具121で工作物を加工している切削加
工部45にクーラントLを供給する時には、クーラント
Lを第1の分岐流路43a又は第2の分岐流路44に流
す。そして、流路開閉手段の開閉により、第1,第2の
分岐流路43a,44のいずれか一方又は両方にクーラ
ントLを流した後、切削加工部45に噴出させる。一
方、切削加工部45へのクーラントLの供給を停止する
時には、第1,第2の分岐流路43a,44を閉じるこ
とにより、クーラントLを第1,第2のクーラント回収
流路48a,50に流す。これにより、クーラントL
を、第1,第2のクーラント循環流路41a,42に流
して循環させている。
【0078】第1のクーラント循環流路41a及びその
第1の分岐流路43aは、主軸123の内部に形成され
ている。第1のクーラント循環流路41aにクーラント
Lを流すことにより、主軸123,後部ベアリング30
とメインベアリング136の各内輪部側近傍,及びビル
トインモータ7の内周部側近傍を冷却している。第1の
分岐流路43aは、第1のクーラント循環流路41aの
前方位置(この場合には、主軸頭119の前部近傍位
置)の第1の分岐点S1aで分岐して主軸123の前部
(この場合には、ドローバー128の前端部128aの
近傍)に開口しており、また、主軸123の前端部の工
具装着部124に装着される工具121の内部流路12
0に接続可能になっている。第1のクーラント循環流路
41aの第1の分岐点S1aより下流側流路で、且つクー
ラント貯留タンク47までの流路は、クーラントLをク
ーラント貯留タンク47に戻すための第1のクーラント
回収流路48aである。
【0079】第1のクーラント循環流路41aにおい
て、第1のポンプP1 によりクーラント貯留タンク47
から連続的に供給されたクーラントLの全量が、少なく
とも第1の分岐点S1aまで常時流れて、主軸123,軸
受部135の内輪側,及びロータ4(図2)の内周部の
冷却を行う(図1の符号58)。
【0080】第1の分岐流路43aには、工具121の
着脱により流路を開閉するメカニカル式切換弁としての
第2の切換弁122が設けられている。流路開閉手段と
しての第2の切換弁122は、主軸123の中心部に主
軸軸線C方向に向けて設けられている。工具121内に
形成された内部流路120は、第2の切換弁122に対
向するプルスタッド126の端面139で開口するとと
もに、工具121の中心部に軸線方向に向けて形成され
ている。
【0081】工具121を工具装着部124に装着した
時、内部流路120の開口部120aは、第2の切換弁
122の前方側流路140に連通可能になっている。第
2の切換弁122を開状態にすることにより、クーラン
トLを、第1の分岐流路43aから工具121の内部流
路120に流して、切削加工部45に工具スルークーラ
ント(この場合には、センタースルークーラント)L1
として噴出可能にしている。
【0082】工具装着部124に工具121が装着され
ていない場合には、第2の切換弁122の流路は閉じ
る。また、内部流路120がない工具121の場合に
は、工具121に押されて第2の切換弁122の流路は
開いているが、工具121のプルスタッド126の端面
139により、第2の切換弁122の前方側流路140
の前方開口部が塞がれるので、流路は閉じられる。これ
らの場合には、クーラントLは、第1の分岐点S1aから
第1のクーラント回収流路48aに流れる。即ち、クー
ラントLは、上流側の流路の内部圧力の上昇により開状
態になるチェック弁141を通って、軸心回収部55か
らクーラント貯留タンク47に回収される。
【0083】図1に示すように、第2のクーラント循環
流路42を流れるクーラントLは、その全量が少なくと
も第2の分岐点S2 まで常時流れて、ステータ5(図
2)を冷却したのち(図1の符号56)、メインベアリ
ング136を冷却する(図1の符号57)。電磁切換弁
60を閉じて、第2のクーラント循環流路42の内部圧
力を上昇させると、チェック弁61は開状態になる。こ
のときクーラントLは、開状態のチェック弁61を流
れ、主軸支持体137の前端部138に設けられた噴出
口62から、切削加工部45にフラッドクーラントL2
として噴出可能になる。
【0084】次に、第1のクーラント循環流路41aの
構成を、クーラントLの流れの順に説明する。主軸頭1
19の後部は、第1実施形態と同一の構造を有してい
る。図7に示すように、主軸123の内周面150とド
ローバー128の外周面142との間には、断面円環状
の流路143が形成されている。流路143の前方部
は、主軸123の内部に形成されて前方に延びる流路1
44に連通している。流路144は、メインベアリング
136に近い位置に形成されている。
【0085】主軸頭119の後部から流れてきたクーラ
ントLは、流路143内を前方に流れるので、主軸12
3,後部ベアリング30,ロータ4,及びメインベアリ
ング136の内輪部が冷却される。流路144は、前方
側のメインベアリング136とほぼ同じか又はこれより
前方側位置が折り返し位置145になっている。この折
り返し位置145より下流側には、流路144に連通し
且つ後方に延びる流路146が形成されている。
【0086】流路146に連通し半径方向内方を向く流
路147が、主軸123とドローバー128に形成され
ており、流路147の途中が、第1の分岐点S1aにな
る。第1の分岐点S1aより下流側で且つ前方側に位置す
る流路が、第1の分岐流路43aであり、第1の分岐点
1aより下流側で且つ後方側に位置する流路が、第1の
クーラント回収流路48aである。
【0087】第1の分岐流路43aに第2の切換弁12
2が装着されている。本実施形態では、第2の切換弁1
22の取付け場所が第1の分岐点S1aに相当しており、
この第1の分岐点S1aで、クーラントLが前方への流れ
と後方への流れに分岐する。即ち、第2の切換弁122
は、第1の分岐流路43aと第1のクーラント回収流路
48aの両方の流路にまたがって配設されていることに
なる。
【0088】ドローバー128の中心部には、断面円形
の取付け孔149が主軸軸線C方向に形成されている。
取付け孔149は、主軸半径方向の流路147及び第1
のクーラント回収流路48aに連通し、ドローバー12
8の前端部128aに開口している。第2の切換弁12
2は、この取付け孔149の内部に配設されている。第
2の切換弁122は、取付け孔149の内部に嵌合する
とともにドローバー128に対して相対的に前後方向に
往復移動自在な摺動子167と、摺動子167の後面に
係合し、摺動子167を常時前方に付勢する圧縮ばね1
68とを備えている。摺動子167が、取付け孔149
内を後方位置又は前方位置に移動すると、第2の切換弁
122は、それぞれ開状態(図7)又は閉状態(図8)
になる。
【0089】取付け孔149は、ドローバー128の前
端部128aに開口し主軸軸線C方向に延びた小径部1
60と、小径部160の後方に位置し、第1のクーラン
ト回収流路48aと流路147に連通する大径部161
とからなっている。断面円形の摺動子167は、大径部
161に嵌合する大径摺動子162と、大径摺動子16
2から前方に一体的に突出形成され、小径部160に嵌
合する小径摺動子163とを有している。
【0090】大径摺動子162の前方部164はその直
径が小さくなっており、この前方部164と大径部16
1の内周面との間に形成される間隙部170のうち、第
1の分岐点S1aより前方側に位置している間隙部が、第
1の分岐流路43aである。間隙部170は、摺動子1
67が前後方向に移動しても、上流側の流路147に常
時連通する形状に形成されている。小径摺動子163の
内部には、第1の分岐流路43a即ち間隙部170に連
通するT字状の前方側流路140が、中心軸線方向に形
成されている。
【0091】図7に示すように、第2の工具121が工
具装着部124に装着されて、プルスタッド126の端
面139が、圧縮ばね168の付勢力に抗して小径摺動
子163の前端面169を押圧すると、摺動子167は
取付け孔149内を後方に移動する。摺動子167が、
ドローバー128に対して相対的に後方側に移動した時
には、大径摺動子162の前端面165と、大径部16
1の前側内端面166とが離れ、前方側流路140の入
り口部140aが大径部161の内部に開口する。
【0092】したがって、前方側流路140と第1の分
岐流路43aとが連通して、第2の切換弁122は開い
た状態になる。第2の工具121が内部流路120を有
する工具(例えば、センタースルー式ツール)の場合に
は、矢印に示すように、流路146,147内のクーラ
ントLは、第1の分岐点S1aから、第1の分岐流路43
a,小径摺動子163内の前方側流路140を通って、
工具121の内部流路120に流れる。
【0093】一方、図8に示すように、主軸123に第
2の工具121が装着されていない時には、摺動子16
7は圧縮ばね168の付勢力により押されて、取付け孔
149内を前方に移動する。前方に移動した大径摺動子
162の前端面165が、大径部161の前側内端面1
66に当接して密着することにより、ドローバー128
に対する摺動子167の相対的な前方側位置が位置決め
される。
【0094】このように、摺動子167が、ドローバー
128に対して相対的に前方側位置に移動して、前端面
165が前側内端面166に密着するとともに、前方側
流路140の入り口部140aが小径部160内に没入
して塞がれることにより、前方側流路140と第1の分
岐流路43aとの連通状態は遮断される。その結果、第
2の切換弁122は閉じた状態になるので、クーラント
Lは第2の切換弁122内を流れない。
【0095】図1及び図7に示すように、第1のクーラ
ント回収流路48aは、第1の分岐点S1aから、第2の
切換弁122の内部を通って後方に向けてドローバー1
28内に形成されている。ドローバー128の中心位置
には、軸心流路172が主軸軸線C方向に形成されてい
る。軸心流路172の前方位置には、ドローバー128
の前部位置に内蔵されたチェック弁141が設けられて
おり、このチェック弁141の下流側(後方側)が軸心
回収部55(図1)である。
【0096】第1のクーラント回収流路48aは、大径
摺動子162の前方部164と大径部161の内周面と
の間の間隙部170のうち、第1の分岐点S1aより後方
側に位置している間隙部と、大径摺動子162内に形成
され、間隙部170に常時連通して大径摺動子162の
後端部に開口するT字状の流路171と、流路171に
常時連通し、圧縮ばね168が装着されている大径部1
61内のスペース173と、スペース173に連通して
その後方に位置し、ドローバー128の中心位置に主軸
軸線C方向に形成された流路174と、流路174に連
通する軸心流路172とを有している。
【0097】チェック弁141は、流路174の後部位
置即ち下流側に設けられている。チェック弁141にお
いては、圧縮ばね175の付勢力によりボール176が
弁座177に密着すると、流路174は閉じられる。一
方、このチェック弁141より上流側の流路即ち流路1
46,147,174等の内部圧力が上昇して所定値以
上になると、図8に示すように、ボール176が圧縮ば
ね175の付勢力に抗して後方に移動するので弁は開状
態になり、クーラントLは流路174から軸心流路17
2に流れる。軸心流路172を後方に流れたクーラント
Lは、主軸頭後部部分の流路(図2)を流れて、クーラ
ント貯留タンク47に回収される。
【0098】次に、本第2実施形態に係る主軸冷却の手
順について説明する。工具装着部124に装着されてい
る第2の工具121がセンタースルー式ツールの場合に
は、噴出口62からクーラントLを噴出させる必要がな
いので電磁切換弁60を開状態にしておく。なお、切削
加工部45に大量のクーラントを供給したい場合には、
センタースルー式ツールの場合でも、電磁切換弁60を
閉じて、噴出口62からフラッドクーラントL2 を噴出
させてもよい。電磁切換弁60が開状態で、センタース
ルー式の工具121が主軸123に取付けられると、第
2の切換弁122は、図7に示すように工具121側と
連通する状態になって、工具121内の内部流路120
に連通する。
【0099】第1のクーラント循環流路41aにおいて
は、クーラント貯留タンク47に貯留されて冷却ユニッ
ト52により所定の温度に制御された清浄なクーラント
Lが、第1のポンプP1 により供給される。次いで、ク
ーラントLは、ロータリージョイント36から流路14
3を前方に流れる。これにより、主軸123,後部ベア
リング30及びロータ4が冷却される。
【0100】クーラントLは、流路143から流路14
4を前方に流れてメインベアリング136の内輪部を冷
却した後、折り返し位置145から流路146を後方に
流れる。そして、クーラントLは、流路147の第1の
分岐点S1aを通って、外周部が第1の分岐流路43aと
なる第2の切換弁122を流れ、前方側流路140から
工具121の内部流路120を通り、工具スルークーラ
ント(この場合には、センタースルークーラント)L1
となって切削加工部45に噴出する。クーラントLの全
量が流路143,144を流れることにより、主軸12
3,後部ベアリング30,ロータ,メインベアリング1
36の内輪部が十分に冷却される。
【0101】一方、流路147を流れたクーラントL
は、第1の分岐点S1aから第1のクーラント回収流路4
8aを通ってチェック弁141に至る。ところが、第2
の切換弁122が開いてクーラントLが工具121側に
流れているので、チェック弁141より前方側の循環流
路の内部圧力は上昇しない。したがって、チェック弁1
41の圧縮ばね175の付勢力によりボール176が弁
座177に押し付けられるので、チェック弁141は閉
じた状態を維持する。その結果、供給されたクーラント
Lの全量が、センタースルークーラントL1となって噴
出する。なお、内部流路120での異物の詰まり等で循
環流路41aの内部圧力が上昇した場合には、チェック
弁141が開いてクーラントLを軸心流路172に循環
させるので、第1のクーラント循環流路41aの内部圧
力を常に適正値に維持でき、異常な圧力上昇を防止でき
る。
【0102】一方、工具121が主軸123に取付けら
れていない時は、図8に示すように、第2の切換弁12
2は閉じている。これとは別に、工具121が内部流路
120を持たない構造の場合には、工具121に押され
て、摺動子167が圧縮ばね168の付勢力に抗して後
方に移動するので、第2の切換弁122は開く。ところ
が、この時には、工具121のプルスタッド端面139
により、第2の切換弁122の前方側流路140の前方
開口部が塞がれるので、流路は閉じられる。
【0103】これらの場合には、第2の切換弁122に
より流路が閉じられているので、クーラントLは工具1
21側には流れない。その結果、チェック弁141より
前方側の循環流路の内部圧力が上昇するので、圧縮ばね
175の付勢力に抗してボール176が後方に動いて、
チェック弁141が開く。したがって、クーラントL
は、チェック弁141を通ったのち、軸心流路172を
後方に流れ、軸心回収部55を介してクーラント貯留タ
ンク47に回収される。
【0104】第2のクーラント循環流路42の構成及び
クーラントLの流れは、第1の実施形態とほぼ同一であ
る。第2のクーラント循環流路42において、工具12
1がセンタースルー式ツールで電磁切換弁60が開状態
の時、クーラント貯留タンク47から第2のポンプP2
により供給されたクーラントLは、ステータ5を冷却し
た後、第2のジャケット冷却用流路114を流れてメイ
ンベアリング136の外輪部を冷却する。チェック弁6
1は閉じた状態になっているので、クーラントLは電磁
切換弁60を通ってクーラント貯留タンク47に回収さ
れる。
【0105】一方、図8に示すように工具121が取付
けられていない場合、又は、工具装着部124に装着さ
れた工具121がセンタースルー式ツールではなくて内
部流路120が形成されていない場合には、噴出口62
からフラッドクーラントL2を噴出する必要がある。し
たがって、この場合には電磁切換弁60を閉じる。する
と、第2のクーラント循環流路42の内部圧力が上昇し
てチェック弁61が開くので、クーラントLは、チェッ
ク弁61を通り、第2の分岐流路44から噴出口62を
通って、フラッドクーラントL2 となって切削加工部4
5に噴出する。
【0106】このように、第1,第2の実施形態では、
軸受部3,135やビルトインモータ7等を冷却するた
めの冷却液を流す流体回路をクーラントの回路とは別個
に設けないで、第1のクーラント循環流路41,41
a,及び第2のクーラント循環流路42を用いて、クー
ラントLを主軸頭1,119の後部位置から前方位置に
向けて常時流している。これにより、切削加工部45へ
のクーラントLの供給中,供給停止中のいずれの場合
も、クーラントLの全量を常に主軸装置の発熱部に流し
てその内周側及び外周側を十分に冷却することができ
る。したがって、発熱による各部位の温度差を小さくす
ることができることになり、主軸装置の熱変位を防止し
て、高精度の加工ができる。
【0107】また、クーラントLでベアリング30,3
2,136を冷却したので、これらベアリング30,3
2,136に掛けられている軸受予圧を適正値に維持す
ることができる。これにより、ベアリング30,32,
136の焼付き等のトラブルを防止でき、軸受の長寿命
化や高速回転時の安定作動を実現できる。近年は、主軸
駆動用のモータには、主軸装置に内蔵されたビルトイン
モータを用いる場合が多いので、このモータを冷却して
熱変位を防止する必要性が大きくなっていたが、本発明
によれば、ビルトインモータ7のロータ4とステータ5
を効果的に冷却することができる。ドローバー15,1
28の後部保持部材70の場所では、供給されたクーラ
ントLがなるべく発熱部に近い位置を流れるように、ク
ーラント供給流路37の途中を斜めに折り曲げて、外方
に位置する流路73,143に流路37を連通させたの
で、発熱部を有効に冷却することができる。
【0108】切削加工部45に供給されるクーラントL
を発熱部の冷却に兼用しているので、クーラントとは別
の冷却液用の流路及びタンク等を別途設ける必要がな
く、また、冷却液用の特別な冷却装置も不要である。し
たがって、MCに設けるタンク全体の大きさを小さくし
て設置面積をコンパクトにでき、冷却装置の管理も容易
になる。MCで使用するクーラント全体の容量は大きい
ので、クーラントは急激には温度変化せず、温度の制御
が容易である。クーラントは切削加工部45で空気中に
噴出し、しかもクーラント貯留タンク47の表面積が大
きい。その結果、クーラントは自然に放熱されて冷却す
るので、冷却ユニット52の負荷が小さくなる。
【0109】メカニカル式の第1,第2の切換弁53,
122は、主軸への工具の着脱動作に連動して第1の分
岐流路43,43aを開閉するので、第1のクーラント
循環流路41,41aにおいてクーラントの流路を確実
に切換えることができる。
【0110】必要に応じて、クーラントを工具スルーク
ーラントL1 及びフラッドクーラントL2 の一方又は両
方に切り換えて噴出させることが容易にできる。また、
温度管理されて清浄で高い冷却効率を有する水溶性のク
ーラントLを媒体として発熱部を冷却しているので、優
れた冷却性能を発揮して高い冷却効率を得ることがで
き、クーラントが腐ることもないので好都合である。
【0111】上述のように、本発明では、工作機械には
必ずクーラントが使用されるとともにその流路が主軸や
主軸支持体の内部に形成されていることに着目し、この
流路を流れるクーラントを発熱部の冷却にも兼用した。
したがって、クーラントを媒体とする機械主軸系等の冷
却・恒温維持による工作機械の高精度化を実現できる。
また、主軸や主軸支持体内に冷却液用の流路を別途設け
る必要がなくなるので、主軸や主軸支持体の製作が容易
になる。
【0112】なお、主軸支持体に軸受部を介して回転自
在に支持される主軸の内部に形成される第1のクーラン
ト循環流路には、第1の分岐流路が設けられていない場
合であってもよい。この場合、第1のクーラント循環流
路に供給されたクーラントは、主軸,軸受部の内輪部側
近傍,及び必要な場合にはビルトインモータの内周部側
近傍を流通して冷却した後、さらに循環して主軸の外部
に排出される。
【0113】また、主軸支持体の内部に形成された第2
のクーラント循環流路には、第2の分岐流路が設けられ
ていない場合であってもよい。この場合、第2のクーラ
ント循環流路に供給されたクーラントは、主軸支持体,
軸受部の外輪部側近傍,及び必要な場合にはビルトイン
モータの外周部側近傍を流通して冷却した後、さらに循
環して主軸支持体の外部に排出される。
【0114】なお、本実施形態の第2のクーラント循環
流路42を主軸支持体の内部に形成しないで、第1のク
ーラント循環流路41,41aのみを主軸に形成し、通
常時はクーラントLを循環させ、切削加工部に供給する
時には分岐流路に流すようにしてもよい。即ち、第1の
分岐流路43,43aを有する第1のクーラント循環流
路41,41aを主軸2,123の内部に形成して、主
軸頭の発熱部の内側近傍を冷却する。
【0115】この場合には、発熱部の外側近傍にクーラ
ントを流して冷却するための冷却専用の循環流路を主軸
支持体の内部に形成するのが好ましい。これにより、発
熱部の内側近傍及び外側近傍がそれぞれ冷却される。ま
たこの場合、必要であれば、電磁弁で流路をオン,オフ
するとともに切削加工部にクーラントを噴出させるため
の切削加工部供給専用の流路を、主軸支持体の内部に別
途設けてもよい。
【0116】これとは逆に、本実施形態の第1のクーラ
ント循環流路41,41aを主軸の内部に形成しない
で、第2のクーラント循環流路42のみを主軸支持体に
形成し、通常時はクーラントLを循環させ、切削加工部
に供給する時には分岐流路に流すようにしてもよい。即
ち、第2の分岐流路44を有する第2のクーラント循環
流路42を主軸支持体6,137の内部に形成して、主
軸頭の発熱部の外側近傍を冷却する。
【0117】この場合には、発熱部の内側近傍にクーラ
ントを流して冷却するための冷却専用の循環流路を主軸
の内部に形成するのが好ましい。これにより、発熱部の
外側近傍及び内側近傍がそれぞれ冷却される。またこの
場合、必要であれば、電磁弁で流路をオン,オフすると
ともに切削加工部にクーラントを噴出させるための切削
加工部供給専用の流路を、主軸の内部に別途設けてもよ
い。
【0118】なお、第1,第2の実施形態では、クーラ
ントを温度制御している例で説明を行っているが、クー
ラント貯留タンクの放熱性がよければ温度制御は必ずし
も必要としない。戻ってきたクーラントが、クーラント
貯留タンクで所定の温度範囲内にまで冷却されればよ
い。ところで、空間部109を負圧にしてクーラントL
を吸引することにより、クーラントの排出を更に容易に
してもよい。なお、各図中同一符号は同一又は相当部分
を示す。
【0119】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、冷
却液用の流体回路を設けずに切削油剤の流体回路を用い
て、切削加工部への切削油剤の供給中,供給停止中のい
ずれの場合も、常に主軸装置の発熱部の内側及び外側の
少なくとも一方を十分に冷却して、主軸装置の熱変位が
生じることを防止することができる。特に、切削加工部
への切削油剤の供給停止中の場合にも、切削油剤は流体
回路を循環して主軸装置の発熱部の内側及び外側の少な
くとも一方を十分に冷却するので、主軸装置の熱変位の
発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1,第2の実施形態に係る主軸冷却
装置の回路図である。
【図2】図2乃至図6は本発明の第1の実施形態を示す
図で、図2は主軸頭の全体断面図である。
【図3】主軸の前部を示す拡大断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図3に示すメカニカル式切換弁を含む部分拡大
断面図で、図中(A),(B)はメカニカル式切換弁が
開いた状態と閉じた状態とをそれぞれ示している。
【図6】主軸頭後部の部分構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る主軸頭前部の部
分拡大断面図で、別のメカニカル式切換弁が開いた状態
を示している。
【図8】図7に示すメカニカル式切換弁が閉じた状態を
示す主軸頭前部の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1,119 主軸頭(主軸装置) 2,123 主軸 3,135 軸受部 6,137 主軸支持体 7 ビルトインモータ(発熱部) 10,124 工具装着部 11 第1の工具(工具) 17 第1の切換弁に対向する側面 18,120a 工具内部流路の開口部 30 後部ベアリング(発熱部) 32,136 メインベアリング(発熱部) 40,40a 主軸冷却装置 41,41a 第1の切削油剤循環流路(切削油剤循
環流路) 42 第2の切削油剤循環流路(切削油剤循
環流路) 43,43a 第1の分岐流路(分岐流路) 44 第2の分岐流路(分岐流路) 45 切削加工部 46,120 工具の内部流路 49,138 主軸支持体の前端部 53 第1の切換弁(メカニカル式切換弁,
流路開閉手段) 54,141 チェック弁(流路開閉手段) 60 電磁切換弁(流路開閉手段) 61 チェック弁(流路開閉手段) 62 噴出口(噴出部) 75 主軸の前端部 89 前方側流路 121 第2の工具(工具) 122 第2の切換弁(メカニカル式切換弁,流路開閉
手段) 126 プルスタッド 139 プルスタッドの端面 140 前方側流路 C 主軸軸線 L 切削油剤

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切削油剤を主軸装置の内部の切削油剤循
    環流路に常時供給することにより、前記主軸装置の発熱
    部の内側近傍及び外側近傍の少なくとも一方を冷却する
    冷却方法であって、 切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、前記切削
    油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前
    記主軸装置の前部に開口して前記切削油剤を前記切削加
    工部に噴出させる分岐流路に前記切削油剤を流し、 前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時に
    は前記分岐流路を閉じて、前記切削油剤を前記切削油剤
    循環流路に流して循環させることを特徴とする工作機械
    における切削油剤による主軸装置の冷却方法。
  2. 【請求項2】 前記切削油剤は、所定温度に温度制御さ
    れた切削油剤であることを特徴とする請求項1に記載の
    工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法。
  3. 【請求項3】 主軸装置の内部に切削油剤循環流路を形
    成し、この切削油剤循環流路に切削油剤を常時供給する
    ことにより、前記主軸装置の発熱部の内側近傍及び外側
    近傍の少なくとも一方を冷却する主軸冷却装置であっ
    て、 前記切削油剤循環流路にはこの切削油剤循環流路の前記
    主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸装置の前部に
    開口する分岐流路を前記主軸装置の内部に形成し、 切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉
    手段の開閉により前記分岐流路に前記切削油剤を流して
    前記切削加工部に噴出させ、 前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時に
    は、前記分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前
    記切削油剤循環流路に流して循環させることを特徴とす
    る工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  4. 【請求項4】 主軸支持体に軸受部を介して回転自在に
    支持される主軸の内部に形成され、切削油剤を供給する
    ことにより、前記主軸,前記軸受部の内輪部側近傍,及
    び必要な場合にはビルトインモータの内周部側近傍を流
    通して冷却した後、さらに循環して前記主軸の外部に排
    出されるようにした第1の切削油剤循環流路と、 前記主軸支持体の内部に形成され、前記切削油剤を供給
    することにより、前記主軸支持体,前記軸受部の外輪部
    側近傍,及び必要な場合には前記ビルトインモータの外
    周部側近傍を流通して冷却した後、さらに循環して前記
    主軸支持体の外部に排出されるようにした第2の切削油
    剤循環流路とを備えたことを特徴とする工作機械におけ
    る切削油剤による主軸冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の切削油剤循環流路及び前記第
    2の切削油剤循環流路のいずれか一方の切削油剤循環流
    路には、この切削油剤循環流路の主軸装置の前方位置か
    ら分岐して前記主軸装置の前部に開口する分岐流路を前
    記主軸装置の内部に形成し、 切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉
    手段の開閉により前記分岐流路に前記切削油剤を流して
    前記切削加工部に噴出させ、 前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時に
    は、前記分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前
    記切削油剤循環流路に流して循環させることを特徴とす
    る請求項4に記載の工作機械における切削油剤による主
    軸冷却装置。
  6. 【請求項6】 主軸支持体に軸受部を介して支持される
    主軸の内部に形成され、切削油剤を常時供給することに
    より、前記主軸,前記軸受部の内輪部側近傍,及び必要
    な場合にはビルトインモータの内周部側近傍を冷却する
    ための第1の切削油剤循環流路と、 前記主軸支持体の内部に形成され、前記切削油剤を常時
    供給することにより、前記主軸支持体,前記軸受部の外
    輪部側近傍,及び必要な場合には前記ビルトインモータ
    の外周部側近傍を冷却するための第2の切削油剤循環流
    路とを備え、 前記第1の切削油剤循環流路には、この第1の切削油剤
    循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前記主
    軸の前部に開口し、前記主軸の前端部の工具装着部に装
    着される工具の内部流路に接続可能な第1の分岐流路を
    前記主軸の内部に形成し、 前記第2の切削油剤循環流路には、この第2の切削油剤
    循環流路の前記主軸装置の前端部近傍位置から分岐して
    前記主軸支持体の前端部に開口する第2の分岐流路を前
    記主軸支持体の内部に形成し、 切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉
    手段の開閉により、前記第1,第2の分岐流路のいずれ
    か一方又は両方に前記切削油剤を流して前記切削加工部
    に噴出させ、 前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時に
    は、前記第1,第2の分岐流路を閉じることにより前記
    切削油剤を前記第1,第2の切削油剤循環流路に流して
    循環させることを特徴とする工作機械における切削油剤
    による主軸冷却装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の分岐流路には前記工具の着脱
    により流路を開閉するメカニカル式切換弁を設け、この
    メカニカル式切換弁の流路の開閉により前記切削油剤を
    前記第1の分岐流路から前記工具内部流路を介して前記
    切削加工部に噴出可能にしたことを特徴とする請求項6
    に記載の工作機械における切削油剤による主軸冷却装
    置。
  8. 【請求項8】 前記メカニカル切換弁は、前記主軸の内
    部に主軸軸線と平行な方向に向けて配設され主軸中心部
    より離れて前記主軸の外周近傍に設けられた第1の切換
    弁であり、 前記工具は、この第1の切換弁に対向する側面で開口す
    る前記内部流路が形成された第1の工具であり、 この第1の工具を前記工具装着部に装着した時、前記工
    具内部流路の開口部が前記主軸中心部より離れて位置す
    ることにより、前記工具内部流路が前記第1の切換弁の
    内部に形成された前方側流路に連通可能であることを特
    徴とする請求項7に記載の工作機械における切削油剤に
    よる主軸冷却装置。
  9. 【請求項9】 前記メカニカル切換弁は、前記主軸の中
    心部に主軸軸線方向に向けて設けられた第2の切換弁で
    あり、 前記工具は、前記第2の切換弁に対向するプルスタッド
    の端面で開口するとともに工具中心部に軸線方向に向け
    て形成された前記内部流路を有する第2の工具であり、 この第2の工具を前記工具装着部に装着した時、前記工
    具内部流路が前記第2の切換弁の内部に形成された前方
    側流路に連通可能であることを特徴とする請求項7に記
    載の工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の切削油剤循環流路には電磁
    切換弁を設け、この電磁切換弁を閉じて前記第2の切削
    油剤循環流路の内部圧力を上昇させることにより、前記
    切削油剤を、前記第2の分岐流路のチェック弁に流して
    前記主軸支持体の前端部に設けられた噴出部より前記切
    削加工部に噴出可能にしたことを特徴とする請求項6乃
    至9のいずれかの項に記載の工作機械における切削油剤
    による主軸冷却装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の分岐流路には前記工具の着
    脱により流路を開閉するメカニカル式切換弁を設け、こ
    のメカニカル式切換弁の流路の開閉により前記切削油剤
    を前記第1の分岐流路から前記工具内部流路を介して前
    記切削加工部に噴出可能にし、 前記第2の切削油剤循環流路には電磁切換弁を設け、こ
    の電磁切換弁を閉じて前記第2の切削油剤循環流路の内
    部圧力を上昇させることにより、前記切削油剤を、前記
    第2の分岐流路のチェック弁に流して前記主軸支持体の
    前端部に設けられた噴出部より前記切削加工部に噴出可
    能にしたことを特徴とする請求項6に記載の工作機械に
    おける切削油剤による主軸冷却装置。
  12. 【請求項12】 前記切削油剤は、所定温度に温度制御
    された切削油剤であることを特徴とする請求項3乃至1
    1のいずれかの項に記載の工作機械における切削油剤に
    よる主軸冷却装置。
  13. 【請求項13】 前記切削油剤は、微細な異物を除去し
    た清浄な切削油剤であることを特徴とする請求項3乃至
    12のいずれかの項に記載の工作機械における切削油剤
    による主軸冷却装置。
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