JPH108188A - 加熱部の耐高速破壊特性に優れた加工用鋼板 - Google Patents
加熱部の耐高速破壊特性に優れた加工用鋼板Info
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- JPH108188A JPH108188A JP18680496A JP18680496A JPH108188A JP H108188 A JPH108188 A JP H108188A JP 18680496 A JP18680496 A JP 18680496A JP 18680496 A JP18680496 A JP 18680496A JP H108188 A JPH108188 A JP H108188A
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Landscapes
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 プレス加工前には軟質で加工しやすく、溶接
後の成形品の高速破壊時の吸収エネルギーを向上させる
ことができる加工用鋼板を提供する。 【解決手段】 本発明の加工用鋼板は、パーライトと残
部実質的にフェライトからなる2相組織を有する。前記
パーライト分率が0.05〜0.2であり、かつパーラ
イトにおける平均C濃度が0.5wt%以上、パーライト
の硬さが300Hv以下である。成分は特に限定され
ず、例えばアルミキルド鋼を使用することができる。
後の成形品の高速破壊時の吸収エネルギーを向上させる
ことができる加工用鋼板を提供する。 【解決手段】 本発明の加工用鋼板は、パーライトと残
部実質的にフェライトからなる2相組織を有する。前記
パーライト分率が0.05〜0.2であり、かつパーラ
イトにおける平均C濃度が0.5wt%以上、パーライト
の硬さが300Hv以下である。成分は特に限定され
ず、例えばアルミキルド鋼を使用することができる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、点溶接やアーク溶
接などの溶接処理を施した周辺などの加熱部に優れた耐
高速破壊特性を付与することができる加工用鋼板に関す
るものであり、自動車の衝突緩衝部品用鋼板等として好
適に用いられる。
接などの溶接処理を施した周辺などの加熱部に優れた耐
高速破壊特性を付与することができる加工用鋼板に関す
るものであり、自動車の衝突緩衝部品用鋼板等として好
適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】自動車の衝突緩衝部品などは、成形加工
後にスポット溶接等の溶接が施されて所定形状の部品に
製造される。これらの部品には、衝突吸収エネルギーの
向上が望まれる。
後にスポット溶接等の溶接が施されて所定形状の部品に
製造される。これらの部品には、衝突吸収エネルギーの
向上が望まれる。
【0003】かかる用途に好適な鋼板としては、例え
ば、特開昭52−86919号公報に開示されているよ
うに、鋳造過程で注入操作を調整すると共に、鋳型内の
溶鋼中に合金元素を添加し、特定の成分組成を持つ内外
2層を有する高強度鋼板があり、良好な表面性状、加工
性及び溶接性を持ち、車対車事故による衝撃エネルギー
(高速破壊エネルギー)の吸収量も大きい。この鋼板で
は、溶接部の酸化物組成を低融点化し、溶接部に生じた
溶融金属の流動性を改善することで、スポット溶接のナ
ゲットの接着力を改善し、引いてはナゲットで破壊する
ことを抑制して、吸収エネルギーの改善が図られてい
る。
ば、特開昭52−86919号公報に開示されているよ
うに、鋳造過程で注入操作を調整すると共に、鋳型内の
溶鋼中に合金元素を添加し、特定の成分組成を持つ内外
2層を有する高強度鋼板があり、良好な表面性状、加工
性及び溶接性を持ち、車対車事故による衝撃エネルギー
(高速破壊エネルギー)の吸収量も大きい。この鋼板で
は、溶接部の酸化物組成を低融点化し、溶接部に生じた
溶融金属の流動性を改善することで、スポット溶接のナ
ゲットの接着力を改善し、引いてはナゲットで破壊する
ことを抑制して、吸収エネルギーの改善が図られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、溶接技術の進歩
により、アルミキルド鋼板等を用いても、溶接部の溶着
性は改善されており、前記2層鋼板と同様、衝突等にお
ける耐高速破壊特性は向上している。
により、アルミキルド鋼板等を用いても、溶接部の溶着
性は改善されており、前記2層鋼板と同様、衝突等にお
ける耐高速破壊特性は向上している。
【0005】しかし、溶接の際、溶接部周辺が加熱され
るため、通常、この部分が軟化し、軟化部で破壊しやす
い。特に、スポット溶接では応力が集中しやすいので軟
化していなくても破壊しやすい。近年、乗用車の衝突時
の安全規制が厳しくなりつつあることを考慮すると、溶
接技術の向上を考慮しても、衝突時の吸収エネルギーが
十分とは言えず、十分な耐高速破壊特性が得られていな
いのが実情である。
るため、通常、この部分が軟化し、軟化部で破壊しやす
い。特に、スポット溶接では応力が集中しやすいので軟
化していなくても破壊しやすい。近年、乗用車の衝突時
の安全規制が厳しくなりつつあることを考慮すると、溶
接技術の向上を考慮しても、衝突時の吸収エネルギーが
十分とは言えず、十分な耐高速破壊特性が得られていな
いのが実情である。
【0006】尚、合金元素の量を多くすれば、ナゲット
部周辺の強度が向上し、耐高速破壊特性も向上するが、
同時に母材自体が硬化するので、プレス成形性が劣化す
るという問題が併発する。
部周辺の強度が向上し、耐高速破壊特性も向上するが、
同時に母材自体が硬化するので、プレス成形性が劣化す
るという問題が併発する。
【0007】本発明はかかる課題に鑑みなされたもの
で、プレス加工前には軟質で加工しやすく、一方溶接等
の加熱加工後の成形品が耐高速破壊特性に優れる加工用
鋼板を提供する。
で、プレス加工前には軟質で加工しやすく、一方溶接等
の加熱加工後の成形品が耐高速破壊特性に優れる加工用
鋼板を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の加工用鋼板は、
パーライトと残部実質的にフェライトからなる2相組織
を有する鋼板であって、前記パーライト分率が0.05
〜0.2であり、かつパーライトにおける平均C濃度が
0.5wt%以上、パーライトの硬さが300Hv以下で
あることを特徴とする。
パーライトと残部実質的にフェライトからなる2相組織
を有する鋼板であって、前記パーライト分率が0.05
〜0.2であり、かつパーライトにおける平均C濃度が
0.5wt%以上、パーライトの硬さが300Hv以下で
あることを特徴とする。
【0009】発明者等はCを十分濃縮させたパーライト
組織を有する鋼のパーライトを軟質化させることで、プ
レス加工性を損なうことなく、しかもプレス成形部材を
点溶接等により接合一体化した成形品において、高速破
壊時の吸収エネルギーが向上することを知見し、かかる
知見に基づいて本発明をなすに至った。ここでいうパー
ライトとは、ラメラー組織を有する典型的なものだけで
なく、疑似パーライトの様な粒状セメンタイトを内有す
るものも含む。
組織を有する鋼のパーライトを軟質化させることで、プ
レス加工性を損なうことなく、しかもプレス成形部材を
点溶接等により接合一体化した成形品において、高速破
壊時の吸収エネルギーが向上することを知見し、かかる
知見に基づいて本発明をなすに至った。ここでいうパー
ライトとは、ラメラー組織を有する典型的なものだけで
なく、疑似パーライトの様な粒状セメンタイトを内有す
るものも含む。
【0010】高速破壊時の吸収エネルギーの向上理由に
ついては必ずしも明らかではないが、本発明の鋼板はパ
ーライト中にCが十分に濃縮しているため、炭化物間の
距離が短くなり、点溶接などの短時間の加熱でも炭化物
同士が結合して、ナゲット周辺のHAZ部か硬化し、引
いては加熱部の周辺の強度が向上し、耐高速破壊特性が
向上するものと推定される。勿論、パーライトを軟質化
させているため、鋼板自体が軟質であり、プレス加工性
は良好である。尚、加熱方法は、点溶接に限らず、その
他の溶接や部分強化のための加熱でも本発明の効果を期
待することができる。
ついては必ずしも明らかではないが、本発明の鋼板はパ
ーライト中にCが十分に濃縮しているため、炭化物間の
距離が短くなり、点溶接などの短時間の加熱でも炭化物
同士が結合して、ナゲット周辺のHAZ部か硬化し、引
いては加熱部の周辺の強度が向上し、耐高速破壊特性が
向上するものと推定される。勿論、パーライトを軟質化
させているため、鋼板自体が軟質であり、プレス加工性
は良好である。尚、加熱方法は、点溶接に限らず、その
他の溶接や部分強化のための加熱でも本発明の効果を期
待することができる。
【0011】ここで、本発明鋼板の組織限定理由につい
て説明する。本発明の鋼板は、良好なプレス加工性を得
るために、基本的にはパーライトと残部実質的にフェラ
イトからなる2相組織を有する。パーライト量は、体積
率で0.05〜0.2(体積%で5〜20%)とされ
る。0.05未満では、後述のようにC濃度を高めたパ
ーライトを生成しても、量的に過少であるため、十分な
加熱硬化性を得ることができない。一方、0.2を越え
ると、加工性が劣化するようになる。このため、下限を
0.05以上、好ましくは0.1とし、上限を0.2と
する。尚、パーライト量、言い換えるとフェライト量の
調整は、例えば鋼のC含有量を調整することにより行う
ことができる。
て説明する。本発明の鋼板は、良好なプレス加工性を得
るために、基本的にはパーライトと残部実質的にフェラ
イトからなる2相組織を有する。パーライト量は、体積
率で0.05〜0.2(体積%で5〜20%)とされ
る。0.05未満では、後述のようにC濃度を高めたパ
ーライトを生成しても、量的に過少であるため、十分な
加熱硬化性を得ることができない。一方、0.2を越え
ると、加工性が劣化するようになる。このため、下限を
0.05以上、好ましくは0.1とし、上限を0.2と
する。尚、パーライト量、言い換えるとフェライト量の
調整は、例えば鋼のC含有量を調整することにより行う
ことができる。
【0012】パーライト中のC濃度は、溶接部周辺等の
加熱部の硬さの向上に寄与する。0.5%未満では、そ
の硬化作用が過少である。このため、0.5%以上、好
ましくは1.0%以上とする。尚、パーライト中のC量
を調整するには、鋼中のC含有量を調整するほか、例え
ば圧延仕上温度や熱延後の600〜700℃間の滞留時
間を調整することにより、フェライト析出のための時間
を制御すればよい。
加熱部の硬さの向上に寄与する。0.5%未満では、そ
の硬化作用が過少である。このため、0.5%以上、好
ましくは1.0%以上とする。尚、パーライト中のC量
を調整するには、鋼中のC含有量を調整するほか、例え
ば圧延仕上温度や熱延後の600〜700℃間の滞留時
間を調整することにより、フェライト析出のための時間
を制御すればよい。
【0013】パーライトの硬さは、加熱硬化性と加熱前
の加工性に影響を及ぼす。パーライトの硬さが300H
vを越えると、高速破壊時の吸収エネルギーが低下す
る。その理由は、必ずしも明らかでないが、HAZ部等
の加熱部の周辺における硬化が少なく、溶接部で破壊す
るようになるためと考えられる。また、鋼板自体が硬く
なるため、加工性も劣化する。このため、パーライトの
硬さを300Hv以下、好ましくは250Hv以下とす
る。尚、パーライトを軟質化させるには、例えば熱延あ
るいは冷延後、600〜700℃で所定時間再加熱(焼
鈍)すればよい。かかる熱処理により、パーライトにお
けるセメンタイトの形態が変化し、これにより硬さを調
整することができる。
の加工性に影響を及ぼす。パーライトの硬さが300H
vを越えると、高速破壊時の吸収エネルギーが低下す
る。その理由は、必ずしも明らかでないが、HAZ部等
の加熱部の周辺における硬化が少なく、溶接部で破壊す
るようになるためと考えられる。また、鋼板自体が硬く
なるため、加工性も劣化する。このため、パーライトの
硬さを300Hv以下、好ましくは250Hv以下とす
る。尚、パーライトを軟質化させるには、例えば熱延あ
るいは冷延後、600〜700℃で所定時間再加熱(焼
鈍)すればよい。かかる熱処理により、パーライトにお
けるセメンタイトの形態が変化し、これにより硬さを調
整することができる。
【0014】本発明の鋼板は、前記組織を有すればよ
く、化学組成は特に限定されないが、代表的な鋼種とし
て下記基本成分を有するアルミキルド鋼を上げることが
できる。単位はwt%である。
く、化学組成は特に限定されないが、代表的な鋼種とし
て下記基本成分を有するアルミキルド鋼を上げることが
できる。単位はwt%である。
【0015】C :0.05〜0.25%、Mn:0.
8〜3.0%、P :0.01〜0.20%、S :
0.01%未満、残部:Fe及び不可避的不純物
8〜3.0%、P :0.01〜0.20%、S :
0.01%未満、残部:Fe及び不可避的不純物
【0016】成分限定理由は次の通りである。 C :0.05〜0.25% 加熱処理後の強度上昇量を確保するため、0.05%以
上、好ましくは0.10%以上は必要である。一方、
0.25%を越えて添加するとプレス加工性、特に延び
フランジ性が劣化する。
上、好ましくは0.10%以上は必要である。一方、
0.25%を越えて添加するとプレス加工性、特に延び
フランジ性が劣化する。
【0017】Mn:0.8〜3.0% 加熱処理後の強度上昇量を確保するため、0.8%以上
は必要である。0.8%未満とMnが少なくなると、パ
ーライトが加熱の際にオーステナイトに逆変態するため
の温度か高くなり、加熱部の強度上昇が困難になる。一
方、3.0%を越えて添加するとプレス加工性が劣化す
る。
は必要である。0.8%未満とMnが少なくなると、パ
ーライトが加熱の際にオーステナイトに逆変態するため
の温度か高くなり、加熱部の強度上昇が困難になる。一
方、3.0%を越えて添加するとプレス加工性が劣化す
る。
【0018】P :0.01〜0.20% 固溶強化により、鋼板を強化するために添加する。0.
01%未満では効果が過少となり、またコスト高とな
る。一方、0.20%を越えて添加すると、ナゲット部
が脆化して吸収エネルギーの劣化を引き起こす。好まし
くは0.08%以下とするのがよい。尚、Pの添加によ
り、耐食性の向上も期待できる。
01%未満では効果が過少となり、またコスト高とな
る。一方、0.20%を越えて添加すると、ナゲット部
が脆化して吸収エネルギーの劣化を引き起こす。好まし
くは0.08%以下とするのがよい。尚、Pの添加によ
り、耐食性の向上も期待できる。
【0019】S :0.01%未満 Sを添加することにより切削性の向上が期待できるが、
0.01%以上添加すると延びフランジ性が劣化するよ
うになる。
0.01%以上添加すると延びフランジ性が劣化するよ
うになる。
【0020】以上の成分のほか、機械的性質を向上させ
るため、補助的成分として、必要に応じて更に下記A
群、B群、C群、D群のいずれかの群に含まれる元素の
内から1種以上を添加することができる。尚、C群の元
素は他の群の元素と併用することができる。
るため、補助的成分として、必要に応じて更に下記A
群、B群、C群、D群のいずれかの群に含まれる元素の
内から1種以上を添加することができる。尚、C群の元
素は他の群の元素と併用することができる。
【0021】Ti,Nb,V,MoからなるA群 これらの元素は、析出強化や組織強化により、鋼板の高
強度化に有効である。しかし、これらの元素の1種以上
の合計が0.4%を越えると、強度が高くなりすぎて延
性が劣化する。
強度化に有効である。しかし、これらの元素の1種以上
の合計が0.4%を越えると、強度が高くなりすぎて延
性が劣化する。
【0022】Cr,Ni,Cu,SiからなるB群 これらの元素は固溶強化により、鋼板の高強度化に寄与
する。しかし、これらの元素の1種以上の合計が4.0
%を越えると、強度が高くなりすぎて、延性が劣化する
ようになる。尚、CuやNiの添加は耐食性の向上にも
寄与する。
する。しかし、これらの元素の1種以上の合計が4.0
%を越えると、強度が高くなりすぎて、延性が劣化する
ようになる。尚、CuやNiの添加は耐食性の向上にも
寄与する。
【0023】Ca,REM (希土類元素)からなるC群 CaやREMは、硫化物析出物の形態を制御するために
用いられ、加工性向上に寄与する。しかし、これらの元
素の1種以上の合計が50ppmを越えると、加工性を
劣化させるので、合計で50ppm以下とする。
用いられ、加工性向上に寄与する。しかし、これらの元
素の1種以上の合計が50ppmを越えると、加工性を
劣化させるので、合計で50ppm以下とする。
【0024】B,NからなるD群 BやNは綱の強度向上に寄与するが、これらの元素の1
種以上の合計が50ppmを越えると、加工性を劣化さ
せるので、合計で50ppm以下とする。
種以上の合計が50ppmを越えると、加工性を劣化さ
せるので、合計で50ppm以下とする。
【0025】尚、上記基本成分又は、及び補助的成分の
ほか、Alを脱酸のために添加してもよい。過少である
と脱酸不良となり、連鋳の場合では製造困難になる。一
方、過多になると介在物による延性劣化を招来し、また
表面品質も劣化する。このため、0.01〜0.05%
の含有が好ましい。
ほか、Alを脱酸のために添加してもよい。過少である
と脱酸不良となり、連鋳の場合では製造困難になる。一
方、過多になると介在物による延性劣化を招来し、また
表面品質も劣化する。このため、0.01〜0.05%
の含有が好ましい。
【0026】
【実施例】下記表1〜表3に示す成分の鋼を、表4の条
件で製造し、パーライト中のC濃度、パーライト分率、
パーライトの硬さの異なる種々の鋼板を製造した。尚、
パーライト中のC濃度は、(平均C濃度/パーライト分
率)により算出した。また、パーライト分率は体積率を
示し、パーライトの硬さは、通常のマイクロビッカース
硬さ計(加重:50g)により測定した。
件で製造し、パーライト中のC濃度、パーライト分率、
パーライトの硬さの異なる種々の鋼板を製造した。尚、
パーライト中のC濃度は、(平均C濃度/パーライト分
率)により算出した。また、パーライト分率は体積率を
示し、パーライトの硬さは、通常のマイクロビッカース
硬さ計(加重:50g)により測定した。
【0027】各表において、試料No. A1〜9(Aグル
ープ)は、鋼板成分を変えずにパーライト中のC濃度を
変化させたものであり、試料No. B1〜6(Bグルー
プ)はC含有量を変えてパーライト中のC濃度を変化さ
せたものである。試料No. C1〜3(Cグループ)はM
nの影響、試料No. D1〜3(Dグループ)はPの影響
を調査したものである。試料No. E1〜12(Eグルー
プ)は、種々の添加元素の影響を調べたものである。
尚、BグループとEグループとは、熱延後に冷間加工を
実施したものである。試料No. F1〜6(Fグループ)
はパーライト分率の影響、No. G1〜5(Gグループ)
はパーライトの硬さの影響を調査したものである。
ープ)は、鋼板成分を変えずにパーライト中のC濃度を
変化させたものであり、試料No. B1〜6(Bグルー
プ)はC含有量を変えてパーライト中のC濃度を変化さ
せたものである。試料No. C1〜3(Cグループ)はM
nの影響、試料No. D1〜3(Dグループ)はPの影響
を調査したものである。試料No. E1〜12(Eグルー
プ)は、種々の添加元素の影響を調べたものである。
尚、BグループとEグループとは、熱延後に冷間加工を
実施したものである。試料No. F1〜6(Fグループ)
はパーライト分率の影響、No. G1〜5(Gグループ)
はパーライトの硬さの影響を調査したものである。
【0028】上記各鋼板を用いて、高速圧壊試験を行っ
た。試験結果を表1〜3に併せて示した。試験要領は、
1.4mm厚の鋼板を断面U字形に折り曲げ、その開口部
を同厚の平板で塞ぎ、U字部の端部と平板周縁とを50
mmピッチで点溶接して高さ450mm、横断面外形寸法1
20×80mmの中空の角柱部材を作製し、この角柱部材
の両端部に端板を付設して立設し、その上面に500k
gの物体を時速50kmで落下させ、その際、角柱部材
にかかる加重と変形量を刻々測定し、変位量が150mm
に達するまでの吸収エネルギー(高速圧壊吸収エネルギ
ー)を算出した。
た。試験結果を表1〜3に併せて示した。試験要領は、
1.4mm厚の鋼板を断面U字形に折り曲げ、その開口部
を同厚の平板で塞ぎ、U字部の端部と平板周縁とを50
mmピッチで点溶接して高さ450mm、横断面外形寸法1
20×80mmの中空の角柱部材を作製し、この角柱部材
の両端部に端板を付設して立設し、その上面に500k
gの物体を時速50kmで落下させ、その際、角柱部材
にかかる加重と変形量を刻々測定し、変位量が150mm
に達するまでの吸収エネルギー(高速圧壊吸収エネルギ
ー)を算出した。
【0029】また、試料F及びGグループについては、
伸びフランジ性を調査するため、穴拡げ試験を行った。
試験要領は、10mmφの打抜き穴を開けて、頂角60度
の円錐ポンチで穴を拡大し、亀裂が生じ始めた時点での
穴径(限界穴径:mm)を求め、下記式により穴拡げ率を
求めた。これらの試験結果を表3に併せて示す。 穴拡げ率(%)=(限界穴径−10)×100/10
伸びフランジ性を調査するため、穴拡げ試験を行った。
試験要領は、10mmφの打抜き穴を開けて、頂角60度
の円錐ポンチで穴を拡大し、亀裂が生じ始めた時点での
穴径(限界穴径:mm)を求め、下記式により穴拡げ率を
求めた。これらの試験結果を表3に併せて示す。 穴拡げ率(%)=(限界穴径−10)×100/10
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】表1のA及びBグループより、パーライト
中のC量が本発明範囲内の実施例ではで高い吸収エネル
ギー値を示すが、比較例の試料No. A9のようにC量が
過多になるとパーライト部の硬さも338Hvと上昇
し、吸収エネルギーが減少することが分かる。これはC
量が大きくなると、ナゲットで割れやすくなるためと推
定される。試料No. A1〜8のデータについて、高速圧
壊吸収エネルギーに及ぼすパーライト中のC濃度(wt
%)の影響を図1に示すが、実施例では、吸収エネルギ
ーが5KJ以上と良好な値を示している。
中のC量が本発明範囲内の実施例ではで高い吸収エネル
ギー値を示すが、比較例の試料No. A9のようにC量が
過多になるとパーライト部の硬さも338Hvと上昇
し、吸収エネルギーが減少することが分かる。これはC
量が大きくなると、ナゲットで割れやすくなるためと推
定される。試料No. A1〜8のデータについて、高速圧
壊吸収エネルギーに及ぼすパーライト中のC濃度(wt
%)の影響を図1に示すが、実施例では、吸収エネルギ
ーが5KJ以上と良好な値を示している。
【0035】Bグループはパーライトを軟質化させるた
めの焼鈍処理の前に冷間圧延を行っており、一方Fグル
ープは冷間圧延を行っていないが、成分が近似している
No.B2とNo. F2、No. B4とNo. F4を比較する
と、両実施例とも特に吸収エネルギーに違いは見られ
ず、良好な値を示している。
めの焼鈍処理の前に冷間圧延を行っており、一方Fグル
ープは冷間圧延を行っていないが、成分が近似している
No.B2とNo. F2、No. B4とNo. F4を比較する
と、両実施例とも特に吸収エネルギーに違いは見られ
ず、良好な値を示している。
【0036】CグループとDグループの実施例は5KJ
以上の良好な吸収エネルギーを有しているが、比較例の
No. C3やNo. D3では、吸収エネルギーが低下する傾
向が見られる。これは、MnやPが多くなりすぎると、
ナゲット部の硬質化と脆化のため、ナゲットで割れやす
くなるためと推定される。
以上の良好な吸収エネルギーを有しているが、比較例の
No. C3やNo. D3では、吸収エネルギーが低下する傾
向が見られる。これは、MnやPが多くなりすぎると、
ナゲット部の硬質化と脆化のため、ナゲットで割れやす
くなるためと推定される。
【0037】実施例のEグループは、補助的元素が添加
されているが、全て本発明の組織条件を満足しており、
高い吸収エネルギーを有していることが分かる。Fグル
ープでは、パーライト分率が本発明範囲よりも低いNo.
F1を除き、良好な吸収エネルギー値を示している。一
方、パーライト分率が本発明範囲よりも高いNo. F6
は、吸収エネルギー値は高いものの、伸びフランジ性が
55%と、劣化が著しい。伸びフランジ性は、通常の加
工の場合、ばらつきを考慮して平均80%程度は欲しい
ところである。試料No. F1〜F5について、吸収エネ
ルギーに及ぼすパーライト分率の影響を図2に示す。
されているが、全て本発明の組織条件を満足しており、
高い吸収エネルギーを有していることが分かる。Fグル
ープでは、パーライト分率が本発明範囲よりも低いNo.
F1を除き、良好な吸収エネルギー値を示している。一
方、パーライト分率が本発明範囲よりも高いNo. F6
は、吸収エネルギー値は高いものの、伸びフランジ性が
55%と、劣化が著しい。伸びフランジ性は、通常の加
工の場合、ばらつきを考慮して平均80%程度は欲しい
ところである。試料No. F1〜F5について、吸収エネ
ルギーに及ぼすパーライト分率の影響を図2に示す。
【0038】Gグループでは、実施例では良好な吸収エ
ネルギー値と伸びフランジ性を示しているが、パーライ
トの硬さが本発明範囲を越えるNo. G5では、吸収エネ
ルギーが低下し、また伸びフランジ性の劣化も大きい。
Gグループについて、吸収エネルギーと伸びフランジ性
に及ぼすパーライトの硬さの影響を図3に示す。
ネルギー値と伸びフランジ性を示しているが、パーライ
トの硬さが本発明範囲を越えるNo. G5では、吸収エネ
ルギーが低下し、また伸びフランジ性の劣化も大きい。
Gグループについて、吸収エネルギーと伸びフランジ性
に及ぼすパーライトの硬さの影響を図3に示す。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の加工用鋼板
は、パーライト分率、パーライトにおけるC濃度および
パーライトの硬さを所定の範囲に規定したので、溶接等
の加熱加工を行うと加熱部周辺が硬質化し、溶接後の成
形品の破壊時に溶接部周辺の加熱部での破壊が抑制さ
れ、引いては高速破壊時の吸収エネルギーを向上させる
ことができ、耐高速破壊特性に優れる。しかも、加熱加
工前には、軟質であるので、成形加工性を損なうことが
ない。
は、パーライト分率、パーライトにおけるC濃度および
パーライトの硬さを所定の範囲に規定したので、溶接等
の加熱加工を行うと加熱部周辺が硬質化し、溶接後の成
形品の破壊時に溶接部周辺の加熱部での破壊が抑制さ
れ、引いては高速破壊時の吸収エネルギーを向上させる
ことができ、耐高速破壊特性に優れる。しかも、加熱加
工前には、軟質であるので、成形加工性を損なうことが
ない。
【図1】高速圧壊吸収エネルギーに及ぼすパーライト中
のC濃度の影響を示す。
のC濃度の影響を示す。
【図2】高速圧壊吸収エネルギーに及ぼすパーライト分
率の影響を示す。
率の影響を示す。
【図3】高速圧壊吸収エネルギーと伸びフランジ性に及
ぼすパーライトの硬さの影響を示す。
ぼすパーライトの硬さの影響を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 パーライトと残部実質的にフェライトか
らなる2相組織を有する鋼板であって、 前記パーライト分率が0.05〜0.2であり、かつパ
ーライトにおける平均C濃度が0.5wt%以上、パーラ
イトの硬さが300Hv以下であることを特徴とする加
熱部の耐高速破壊特性に優れた加工用鋼板。 - 【請求項2】 化学組成が、重量%でC :0.05〜
0.25%、Mn:0.8〜3.0%、P :0.01
〜0.20%、S :0.01%未満、あるいは更に、
Ti,Nb,V,Moからなりかつこれらの元素の1種
以上の合計が0.4wt%以下からなるA群、Cr,N
i,Cu,Siからなりかつこれらの元素の1種以上の
合計が4.0wt%以下からなるB群、Ca,REM から
なりかつこれらの元素の1種以上の合計が50ppm以
下からなるC群、B,Nからなりかつこれらの元素の1
種以上の合計が50ppm以下からなるD群の内のいず
れかの群から選ばれた1種以上の元素を含み、残部Fe
及び不可避的不純物よりなる請求項1に記載した加熱部
の耐高速破壊特性に優れた加工用鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18680496A JPH108188A (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 加熱部の耐高速破壊特性に優れた加工用鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18680496A JPH108188A (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 加熱部の耐高速破壊特性に優れた加工用鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH108188A true JPH108188A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16194884
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18680496A Pending JPH108188A (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 加熱部の耐高速破壊特性に優れた加工用鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH108188A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006299344A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Nippon Steel Corp | 成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 |
| JP2011001599A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Kobe Steel Ltd | 摩擦圧接に適した機械構造用鋼材およびその製造方法、摩擦圧接部品 |
| JP2012057213A (ja) * | 2010-09-09 | 2012-03-22 | Kobe Steel Ltd | 摩擦圧接用機械構造用鋼および摩擦圧接部品 |
| WO2013031105A1 (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-07 | Jfeスチール株式会社 | 冷延鋼板用熱延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板およびその製造方法 |
| WO2018043067A1 (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | 株式会社神戸製鋼所 | 厚鋼板およびその製造方法 |
| JP2018193605A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-12-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 厚鋼板およびその製造方法 |
-
1996
- 1996-06-26 JP JP18680496A patent/JPH108188A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006299344A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Nippon Steel Corp | 成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 |
| JP2011001599A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Kobe Steel Ltd | 摩擦圧接に適した機械構造用鋼材およびその製造方法、摩擦圧接部品 |
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| WO2013031105A1 (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-07 | Jfeスチール株式会社 | 冷延鋼板用熱延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板およびその製造方法 |
| JP2013049901A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-14 | Jfe Steel Corp | 加工性と材質安定性に優れた冷延鋼板用熱延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板用熱延鋼板およびその製造方法 |
| US11098392B2 (en) | 2011-08-31 | 2021-08-24 | Jfe Steel Corporation | Hot rolled steel sheet for cold rolled steel sheet, hot rolled steel sheet for galvanized steel sheet, and method for producing the same |
| WO2018043067A1 (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | 株式会社神戸製鋼所 | 厚鋼板およびその製造方法 |
| JP2018193605A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-12-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 厚鋼板およびその製造方法 |
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