JPH108195A - スポット溶接性に優れた極低炭素冷延鋼板 - Google Patents
スポット溶接性に優れた極低炭素冷延鋼板Info
- Publication number
- JPH108195A JPH108195A JP16427096A JP16427096A JPH108195A JP H108195 A JPH108195 A JP H108195A JP 16427096 A JP16427096 A JP 16427096A JP 16427096 A JP16427096 A JP 16427096A JP H108195 A JPH108195 A JP H108195A
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- Japan
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- steel sheet
- low carbon
- less
- cold rolled
- rolled steel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】優れた加工性を保持したまま、スポット溶接性
に優れ、かつ安価に製造可能な極低炭素冷延鋼板を提供
することを課題とする。 【解決手段】C:0.005wt%以下、P:0.02
0wt%以下、S:0.020wt%以下、sol.A
l:0.06wt%以下、N:0.0040wt%以
下、B:0.0010〜0.0030wt%を含有し、
B>(11/14)Nを満足する、スポット溶接性に優
れた極低炭素冷延鋼板。
に優れ、かつ安価に製造可能な極低炭素冷延鋼板を提供
することを課題とする。 【解決手段】C:0.005wt%以下、P:0.02
0wt%以下、S:0.020wt%以下、sol.A
l:0.06wt%以下、N:0.0040wt%以
下、B:0.0010〜0.0030wt%を含有し、
B>(11/14)Nを満足する、スポット溶接性に優
れた極低炭素冷延鋼板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用冷延鋼板
としての用途に供した際に、プレス加工等の製品加工に
対し、良好な成形性を維持しつつ、自動車用鋼板には不
可欠なスポット溶接において、優れたスポット溶接性を
示す極低炭素冷延鋼板に関する。
としての用途に供した際に、プレス加工等の製品加工に
対し、良好な成形性を維持しつつ、自動車用鋼板には不
可欠なスポット溶接において、優れたスポット溶接性を
示す極低炭素冷延鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用後半は、プレス加工等により複
雑な形状に成形されるため、第一に優れた加工性を有す
ることが要求される。近年、製鋼技術の発展により、鋼
中の強化元素である固溶C,Nを10〜30ppmまで
低下させた極低炭素鋼が開発され、優れた加工性が得ら
れている。また、数十ppm残存している固溶C、Nを
Ti、Nb等を添加することにより完全にトラップさせ
た極低炭素鋼板はさらに加工性が良好となり、自動車用
ボディ用鋼板として使用されつつある。
雑な形状に成形されるため、第一に優れた加工性を有す
ることが要求される。近年、製鋼技術の発展により、鋼
中の強化元素である固溶C,Nを10〜30ppmまで
低下させた極低炭素鋼が開発され、優れた加工性が得ら
れている。また、数十ppm残存している固溶C、Nを
Ti、Nb等を添加することにより完全にトラップさせ
た極低炭素鋼板はさらに加工性が良好となり、自動車用
ボディ用鋼板として使用されつつある。
【0003】しかし、自動車ボディ用鋼板の組立にはス
ポット溶接が不可欠であり、極低炭素鋼は軟質であるが
ゆえに溶接電極の接触面積が増加し、電流密度の低下が
生じる。これにより同径のナゲットを形成する溶接電流
値が低炭素鋼に比べて大きくなることが知られている。
ポット溶接が不可欠であり、極低炭素鋼は軟質であるが
ゆえに溶接電極の接触面積が増加し、電流密度の低下が
生じる。これにより同径のナゲットを形成する溶接電流
値が低炭素鋼に比べて大きくなることが知られている。
【0004】この弊害として、自動車組立ライン等で鋼
板の種類によって溶接条件をその都度変更することが困
難な場合、同じ溶接条件では低炭素鋼に比べ、ナゲット
径が小さくなり、静的継手強度が低下するという欠点を
有している。また、自動車用鋼板は、静的継手強度ばか
りでなく、疲労強度の確保が重要となる。
板の種類によって溶接条件をその都度変更することが困
難な場合、同じ溶接条件では低炭素鋼に比べ、ナゲット
径が小さくなり、静的継手強度が低下するという欠点を
有している。また、自動車用鋼板は、静的継手強度ばか
りでなく、疲労強度の確保が重要となる。
【0005】しかしながら、疲労特性に関しても、ナゲ
ット径が疲労強度に大きく関与するため、ナゲットの形
成が困難である極低炭素鋼は、低炭素鋼に比較して疲労
強度が劣るという問題がある。
ット径が疲労強度に大きく関与するため、ナゲットの形
成が困難である極低炭素鋼は、低炭素鋼に比較して疲労
強度が劣るという問題がある。
【0006】そこで、優れた加工性を保ちつつ、スポッ
ト溶接性に優れた極低炭素鋼板の開発が期待されてい
る。従来、極低炭素鋼板のスポット溶接部の疲労特性に
関して、特開昭63−310939号公報に開示された
技術が提案されている。この公報の技術においては、鋼
中成分と断面組織面積率にて5〜30%の未際結晶組織
を残存させることによってスポット溶接性の改善を図っ
ている。
ト溶接性に優れた極低炭素鋼板の開発が期待されてい
る。従来、極低炭素鋼板のスポット溶接部の疲労特性に
関して、特開昭63−310939号公報に開示された
技術が提案されている。この公報の技術においては、鋼
中成分と断面組織面積率にて5〜30%の未際結晶組織
を残存させることによってスポット溶接性の改善を図っ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、未再結
晶組織を断面組織面積率にて5〜30%の割合で残存さ
せることは、製造条件を狭い範囲で限定する必要があ
り、また、割合の制御も困難である。さらに、未際結晶
組織を有することでプレス成形性も劣化させる結果とな
る。
晶組織を断面組織面積率にて5〜30%の割合で残存さ
せることは、製造条件を狭い範囲で限定する必要があ
り、また、割合の制御も困難である。さらに、未際結晶
組織を有することでプレス成形性も劣化させる結果とな
る。
【0008】また、上記公報には鋼中成分にNbを添加
することも記載されており、Nb添加により再結晶温度
上昇させ、軟質財の製造に対して多くの制約を与え、伸
びやランクフォード値も低下させてしまう。さらに、N
bは高価であるため、製造コストが上昇する等の欠点を
有する。
することも記載されており、Nb添加により再結晶温度
上昇させ、軟質財の製造に対して多くの制約を与え、伸
びやランクフォード値も低下させてしまう。さらに、N
bは高価であるため、製造コストが上昇する等の欠点を
有する。
【0009】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、優れた加工性を保持したまま、スポット溶接
性に優れ、かつ安価に製造可能な極低炭素冷延鋼板を提
供することを課題とする。
であって、優れた加工性を保持したまま、スポット溶接
性に優れ、かつ安価に製造可能な極低炭素冷延鋼板を提
供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく種々検討を重ねた結果、優れた加工性を保
持したままスポット溶接性を向上させるためには、鋼中
の固溶C、Nを著しく低減させて母材自体の加工性を向
上させた上で、Bを添加するこにより変態温度を低下さ
せ、溶融部を拡大し、さらに、Bの高い焼入性による熱
影響部における硬度上昇、硬化域拡大を図ることが有効
であることを見出した。
を解決すべく種々検討を重ねた結果、優れた加工性を保
持したままスポット溶接性を向上させるためには、鋼中
の固溶C、Nを著しく低減させて母材自体の加工性を向
上させた上で、Bを添加するこにより変態温度を低下さ
せ、溶融部を拡大し、さらに、Bの高い焼入性による熱
影響部における硬度上昇、硬化域拡大を図ることが有効
であることを見出した。
【0011】一般的に、加重負担能はナゲット径により
決まり、ナゲット径の増加に伴って、静的継手強度も上
昇することが知られている。これに対して本発明者ら
は、低溶接電流においても大きく強いナゲットの形成が
可能となり、スポット溶接部の静的継手強度、疲労特性
が良好になることを見出した。
決まり、ナゲット径の増加に伴って、静的継手強度も上
昇することが知られている。これに対して本発明者ら
は、低溶接電流においても大きく強いナゲットの形成が
可能となり、スポット溶接部の静的継手強度、疲労特性
が良好になることを見出した。
【0012】すなわち、加重負担能はナゲット径のみな
らず、熱影響部の硬化域が硬く、かつ拡がることによっ
ても上昇して同様の効果が得られるのであり、Bの添加
は熱影響部の硬度を上昇させ硬化域を拡げる効果がある
ことを見出したのである。
らず、熱影響部の硬化域が硬く、かつ拡がることによっ
ても上昇して同様の効果が得られるのであり、Bの添加
は熱影響部の硬度を上昇させ硬化域を拡げる効果がある
ことを見出したのである。
【0013】しかし、同じナゲット径を有するスポット
径を有するスポット溶接継手の場合、溶接熱影響部(硬
化域)の開始位置がシートセパレーション先端よりナゲ
ット側にある場合には、シートセパレーション先端の応
力集中により疲労強度は向上しない。これに対し、この
硬化開始位置をセパレーション先端より母材側へ拡大さ
せることで、非常に良好な疲労特性を示すことを見出し
た。さらに、このように硬化域をシートセパレーション
先端よりも母材側へ拡大させるためには、Bの添加量が
大きく寄与することを見出した。このことを図1に示
す。
径を有するスポット溶接継手の場合、溶接熱影響部(硬
化域)の開始位置がシートセパレーション先端よりナゲ
ット側にある場合には、シートセパレーション先端の応
力集中により疲労強度は向上しない。これに対し、この
硬化開始位置をセパレーション先端より母材側へ拡大さ
せることで、非常に良好な疲労特性を示すことを見出し
た。さらに、このように硬化域をシートセパレーション
先端よりも母材側へ拡大させるためには、Bの添加量が
大きく寄与することを見出した。このことを図1に示
す。
【0014】本発明ではこのような知見に基づき、特に
B添加量を主体として成分の検討を行い、Bの添加によ
り良好なスポット溶接性(ナゲット形成能)を付与し、
さらに、一定量以上のB添加により、ナゲットを形成し
やすくし、かつナゲット径および熱影響部の硬化域が拡
大し、Nbの添加なしでもスポット溶接部の静的強度、
疲労強度が良好な極低炭素鋼板を得るものである。
B添加量を主体として成分の検討を行い、Bの添加によ
り良好なスポット溶接性(ナゲット形成能)を付与し、
さらに、一定量以上のB添加により、ナゲットを形成し
やすくし、かつナゲット径および熱影響部の硬化域が拡
大し、Nbの添加なしでもスポット溶接部の静的強度、
疲労強度が良好な極低炭素鋼板を得るものである。
【0015】すなわち、本発明は、C:0.005wt
%以下、P:0.020wt%以下、S:0.020w
t%以下、sol.Al:0.06wt%以下、N:
0.0040wt%以下、B:0.0010〜0.00
30wt%を含有し、B>(11/14)Nを満足する
ことを特徴とする、スポット溶接性に優れた極低炭素冷
延鋼板を提供するものである。
%以下、P:0.020wt%以下、S:0.020w
t%以下、sol.Al:0.06wt%以下、N:
0.0040wt%以下、B:0.0010〜0.00
30wt%を含有し、B>(11/14)Nを満足する
ことを特徴とする、スポット溶接性に優れた極低炭素冷
延鋼板を提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明に係る極低炭素冷延鋼板は、C:0.0
05wt%以下、P:0.020wt%以下、S:0.
020wt%以下、sol.Al:0.06wt%以
下、N:0.0040wt%以下、B:0.0010〜
0.0030wt%を含有し、B>(11/14)Nを
満足し、スポット溶接性に優れている。
明する。本発明に係る極低炭素冷延鋼板は、C:0.0
05wt%以下、P:0.020wt%以下、S:0.
020wt%以下、sol.Al:0.06wt%以
下、N:0.0040wt%以下、B:0.0010〜
0.0030wt%を含有し、B>(11/14)Nを
満足し、スポット溶接性に優れている。
【0017】以下、各成分の限定理由について説明す
る。 C:0.005wt%以下 Cは合金元素の中でも特に強度上昇効果が大きい元素で
あるが、自動車足廻り用鋼板として使用するためには高
い加工性が必要であり、加工性を劣化させるCの含有量
はできるだけ押さえることが有効である。C含有量が
0.005wt%を超えると加工性が著しく劣化するた
め、本発明ではC含有量を0.005wt%以下とす
る。
る。 C:0.005wt%以下 Cは合金元素の中でも特に強度上昇効果が大きい元素で
あるが、自動車足廻り用鋼板として使用するためには高
い加工性が必要であり、加工性を劣化させるCの含有量
はできるだけ押さえることが有効である。C含有量が
0.005wt%を超えると加工性が著しく劣化するた
め、本発明ではC含有量を0.005wt%以下とす
る。
【0018】P:0.020wt%以下 Pはミクロ偏析等によりナゲットの靭性を低下させる元
素であり、多量の添加は静的継手強度、特に十字引張強
度を低下させるため、その上限を0.020wt%とす
る、特に、0.010wt%以下が望ましい。
素であり、多量の添加は静的継手強度、特に十字引張強
度を低下させるため、その上限を0.020wt%とす
る、特に、0.010wt%以下が望ましい。
【0019】S:0.020wt%以下 SもPと同様、ナゲットの靭性を低下させる元素であ
る。また、不純物元素でもあるため、極力低減させるこ
とが望ましく、したがってその上限を0.020wt%
とする。特に、0.010wt%以下が望ましい。
る。また、不純物元素でもあるため、極力低減させるこ
とが望ましく、したがってその上限を0.020wt%
とする。特に、0.010wt%以下が望ましい。
【0020】sol.Al:0.06wt%以下 Alは製鋼時の脱酸剤であるため、添加は不可欠であ
る。しかし、多量に添加すると溶鋼コストを上昇させ、
表面性状を劣化させる。したがって、その上限を0.0
6wt%とする。
る。しかし、多量に添加すると溶鋼コストを上昇させ、
表面性状を劣化させる。したがって、その上限を0.0
6wt%とする。
【0021】N:0.0040wt%以下 Nは、Cと同様に加工性を劣化させるだけでなく、耐時
効性も劣化させるので、その影響が問題とならない0.
0040wt%以下に規定する。
効性も劣化させるので、その影響が問題とならない0.
0040wt%以下に規定する。
【0022】B:0.0010〜0.0030wt% Bは結晶粒界に極めて効果的に偏析し、焼入性を向上さ
せる元素である。また、B添加により変態点が降下する
ため、溶融領域が拡大する。さらに、B特有の高い焼入
性により、溶接熱影響部はより硬度が上昇し、さらに硬
化領域が拡大することで、実質上の加重負担部の強度、
および面積が拡大する。そのため、Bは疲労特性、静的
継手特性を向上させる。しかし、Bは固溶Nをトラップ
するのに使われ、また、Bが0.0030wt%を超え
ると材質(特に延性)が低下することを考慮してB量を
0.0010〜0.0030wt%とし、さらにB>
(11/14)Nを満足することを要件とした。また望
ましくは、0.0018〜0.0030wt%であっ
て、かつB>(11/14)N+5である。
せる元素である。また、B添加により変態点が降下する
ため、溶融領域が拡大する。さらに、B特有の高い焼入
性により、溶接熱影響部はより硬度が上昇し、さらに硬
化領域が拡大することで、実質上の加重負担部の強度、
および面積が拡大する。そのため、Bは疲労特性、静的
継手特性を向上させる。しかし、Bは固溶Nをトラップ
するのに使われ、また、Bが0.0030wt%を超え
ると材質(特に延性)が低下することを考慮してB量を
0.0010〜0.0030wt%とし、さらにB>
(11/14)Nを満足することを要件とした。また望
ましくは、0.0018〜0.0030wt%であっ
て、かつB>(11/14)N+5である。
【0023】本発明においては、上記組成範囲を満たせ
ば、製造条件については特に限定されないが、以下のよ
うに好ましい条件が設定される。まず、上記組成を有す
るスラブを熱間圧延する。熱間圧延においては、仕上げ
温度が800℃未満であると多量の未再結晶組織が存在
し、不均一組成の原因となるため、加工性が劣化する。
一方、仕上げ温度が950℃以上では粗粒となり表面性
状が劣化する。したがって、仕上げ温度は800〜95
0℃が好ましい。巻取温度については、600℃未満で
あると加工性を劣化させ、また、750℃を超えると脱
スケール性の低下、表面性状の劣化等、種々の弊害をと
もなう。したがって、巻取温度は600〜750℃が好
ましい。なお、熱間圧延の圧下率などは条件に応じて適
宜設定される。その後、冷間圧延を行うが、冷間圧延の
圧下率等も条件に応じて適宜設定される。連続焼鈍につ
いては、その温度を再結晶温度以上にし、軟質な鋼板を
製造することが重要であるが、焼鈍温度が高すぎるとT
iC等が再固溶し、所期の目的を達成できなくなるた
め、890℃以下とすることが好ましい。
ば、製造条件については特に限定されないが、以下のよ
うに好ましい条件が設定される。まず、上記組成を有す
るスラブを熱間圧延する。熱間圧延においては、仕上げ
温度が800℃未満であると多量の未再結晶組織が存在
し、不均一組成の原因となるため、加工性が劣化する。
一方、仕上げ温度が950℃以上では粗粒となり表面性
状が劣化する。したがって、仕上げ温度は800〜95
0℃が好ましい。巻取温度については、600℃未満で
あると加工性を劣化させ、また、750℃を超えると脱
スケール性の低下、表面性状の劣化等、種々の弊害をと
もなう。したがって、巻取温度は600〜750℃が好
ましい。なお、熱間圧延の圧下率などは条件に応じて適
宜設定される。その後、冷間圧延を行うが、冷間圧延の
圧下率等も条件に応じて適宜設定される。連続焼鈍につ
いては、その温度を再結晶温度以上にし、軟質な鋼板を
製造することが重要であるが、焼鈍温度が高すぎるとT
iC等が再固溶し、所期の目的を達成できなくなるた
め、890℃以下とすることが好ましい。
【0024】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。本発
明に係る極低炭素冷延鋼板がスポット溶接性が優れてい
ることを実証するために、表1に示す供試鋼板について
スポット溶接特性を把握した。
明に係る極低炭素冷延鋼板がスポット溶接性が優れてい
ることを実証するために、表1に示す供試鋼板について
スポット溶接特性を把握した。
【0025】
【表1】
【0026】溶接条件はWESの条件に準拠し、φ5.
4mmのCR型電極を用い、電極加圧力270kgf、
通電時間8サイクル、電流値を一定とし、ナゲット形成
能を調べた。表2に鋼板母材の機械的特性値と電流値8
kAにおけるナゲット径を示す。また、溶接電流8kA
で一定の場合における各鋼板のナゲット径を図2に示
す。
4mmのCR型電極を用い、電極加圧力270kgf、
通電時間8サイクル、電流値を一定とし、ナゲット形成
能を調べた。表2に鋼板母材の機械的特性値と電流値8
kAにおけるナゲット径を示す。また、溶接電流8kA
で一定の場合における各鋼板のナゲット径を図2に示
す。
【0027】
【表2】
【0028】表2、図2に示すように、溶接電流が一定
であっても、本発明鋼板のA〜Hは、比較鋼板のI〜O
よりも大きいナゲット径が得られた。次に、これら各鋼
板について引張せん断試験を行った。その結果を図3に
示す。この図に示すように、本発明鋼板は比較鋼板に比
べ、十分に良好な継手強度が得られることが確認され
た。
であっても、本発明鋼板のA〜Hは、比較鋼板のI〜O
よりも大きいナゲット径が得られた。次に、これら各鋼
板について引張せん断試験を行った。その結果を図3に
示す。この図に示すように、本発明鋼板は比較鋼板に比
べ、十分に良好な継手強度が得られることが確認され
た。
【0029】さらに、引張せん断疲労試験片を作製し、
完全片振り引張のモード、20Hzの試験速度で行っ
た。得られた試験結果を図4に示す。この図に示すよう
に、本発明鋼板は比較鋼板に比べ、良好な引張せん断疲
労特性を示した。
完全片振り引張のモード、20Hzの試験速度で行っ
た。得られた試験結果を図4に示す。この図に示すよう
に、本発明鋼板は比較鋼板に比べ、良好な引張せん断疲
労特性を示した。
【0030】図5に静的試験および疲労試験での破断位
置を示す。この図に示すように、本発明鋼板はナゲット
の外側から破断しているのに対し、比較鋼板はナゲット
の内側から破断していた。これは、本発明鋼板はB添加
によりナゲット内の強度も向上したためである。この際
の硬さ分布の例を図6に示す。この図に示すように、本
発明鋼板は、単に同一電流でナゲット径が大きくなるば
かりでなく、Bの添加によりナゲット内の熱影響部の硬
度が上昇し、さらに熱影響部の硬化領域も拡大している
ことが確認された。
置を示す。この図に示すように、本発明鋼板はナゲット
の外側から破断しているのに対し、比較鋼板はナゲット
の内側から破断していた。これは、本発明鋼板はB添加
によりナゲット内の強度も向上したためである。この際
の硬さ分布の例を図6に示す。この図に示すように、本
発明鋼板は、単に同一電流でナゲット径が大きくなるば
かりでなく、Bの添加によりナゲット内の熱影響部の硬
度が上昇し、さらに熱影響部の硬化領域も拡大している
ことが確認された。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
優れた加工性を損なわずに、スポット溶接性に優れた極
低炭素冷延鋼板が提供される。また、高価なNbを積極
的に添加しないため、安価である。特に、自動車メーカ
ー等で使用する際に、鋼板の種類によって溶接条件をそ
の都度変更することが困難な場合でも、本発明の極低炭
素冷延鋼板では同じ溶接条件であっても大きなナゲット
径が得られ、かつ溶接熱影響部の硬化域が拡大すること
から、静的継手強度、継手疲労特性を向上させることが
できる。
優れた加工性を損なわずに、スポット溶接性に優れた極
低炭素冷延鋼板が提供される。また、高価なNbを積極
的に添加しないため、安価である。特に、自動車メーカ
ー等で使用する際に、鋼板の種類によって溶接条件をそ
の都度変更することが困難な場合でも、本発明の極低炭
素冷延鋼板では同じ溶接条件であっても大きなナゲット
径が得られ、かつ溶接熱影響部の硬化域が拡大すること
から、静的継手強度、継手疲労特性を向上させることが
できる。
【図1】スポット溶接部を模式的に示す図。
【図2】溶接電流8kAにおける各鋼板のナゲット径を
示す図。
示す図。
【図3】溶接電流8kAにおける各鋼板の静的引張せん
断疲労強度を示す図。
断疲労強度を示す図。
【図4】引張せん断疲労試験における破断繰り返し数と
荷重との関係を示す図。
荷重との関係を示す図。
【図5】静的引張せん断試験、引張せん断疲労試験にお
ける破断位置を示す図。
ける破断位置を示す図。
【図6】スポット溶接継手部の硬さ分布測定結果の典型
例を示す図。
例を示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】 C:0.005wt%以下、P:0.0
20wt%以下、S:0.020wt%以下、sol.
Al:0.06wt%以下、N:0.0040wt%以
下、B:0.0010〜0.0030wt%を含有し、
B>(11/14)Nを満足することを特徴とする、ス
ポット溶接性に優れた極低炭素冷延鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16427096A JPH108195A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | スポット溶接性に優れた極低炭素冷延鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16427096A JPH108195A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | スポット溶接性に優れた極低炭素冷延鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH108195A true JPH108195A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15789904
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16427096A Pending JPH108195A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | スポット溶接性に優れた極低炭素冷延鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH108195A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20120225313A1 (en) * | 2011-03-03 | 2012-09-06 | GM Global Technology Operations LLC | Composite manufacture |
-
1996
- 1996-06-25 JP JP16427096A patent/JPH108195A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20120225313A1 (en) * | 2011-03-03 | 2012-09-06 | GM Global Technology Operations LLC | Composite manufacture |
| US8481170B2 (en) * | 2011-03-03 | 2013-07-09 | GM Global Technology Operations LLC | Composite manufacture |
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