JPH1082466A - シールリング - Google Patents

シールリング

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JPH1082466A
JPH1082466A JP8261285A JP26128596A JPH1082466A JP H1082466 A JPH1082466 A JP H1082466A JP 8261285 A JP8261285 A JP 8261285A JP 26128596 A JP26128596 A JP 26128596A JP H1082466 A JPH1082466 A JP H1082466A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周方向の一か所で切断されたシールリングに
おいて、長寿命化とともにシール性の向上を図ることに
ある。 【解決手段】 シールリング1の第1,第2円弧状凸部
20,40の内径側に切り欠き25,45を設け、径方
向に薄肉とした。シールリング1を軸7外周の溝71に
装着し、流体の圧力が作用した状態で、ハウジング6の
軸孔内周面61に圧接すると、軸孔内周面61からの押
圧力により第1,第2円弧状凸部20,40が内径側に
曲げ変形し、シールリング1外周面とハウジング6の軸
孔内周面61との径方向の隙間を解消し、シール性が向
上する。また、第1,第2円弧状凸部20,40とハウ
ジング6の軸孔内周面61との接触面圧のピークがなく
なり、シールリング1の摩耗が均一化して、長寿命化が
図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車,
建設機械等に使用される油圧機器のシール部に用いられ
るシールリングに関し、特にシールリングの切断部の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等に使用される油圧機器に
用いられるシールリングとしては、装着性の問題から図
3(a),(b)のようなステップカットのシールリン
グが知られている。図3(b)は図3(a)の矢印B方
向からみた図である。
【0003】このシールリング100本体は周方向の一
か所にて切断され、対向する切断端部間には、互いに嵌
合し合う2組の円弧状凸部と段差部が設けられている。
【0004】第1円弧状凸部2は、周方向に直交する切
断面によって形成される端面21及び軸方向に直交する
切断面によって形成される内側面22,並びにシールリ
ング100本体表面と同一面を形成する内周面23,外
周面24,外側面25によって囲まれている。
【0005】一方、第1段差部3は周方向に直交する切
断面によって形成される端面31及び軸方向に直交する
切断面によって形成される側面32とからなる。ここ
で、第1段差部3の側面32は第2円弧状凸部4の内側
面でもある。
【0006】第2円弧状凸部4及び第2段差部5は、第
1円弧状凸部2及び第2段差部3とそれぞれ同じ構造を
有する。
【0007】シールリング100は、図4に示すよう
に、ハウジング6の軸孔内周面61と軸7間の環状隙間
8をシールするもので、シールリング100本体は軸7
外周に前記環状隙間8に臨接して設けられた環状の装着
溝71内に軸方向に移動自在に装着される。
【0008】密封状態では、装着溝71の開口側に位置
するシールリング100の外周面201が、装着溝71
の奥側に位置する内周面202に作用する流体9の圧力
によって環状隙間8を横切ってハウジング6の軸孔内周
面61に密封状態に圧接されて径方向シール部を構成し
ている。また、シールリング100本体の軸方向一側面
203が軸方向他側面204に作用する流体圧によって
装着溝71の一方の内側壁に密封状態に圧接されて軸方
向シール部を構成している。
【0009】このとき、切断端部では、第1円弧状凸部
2の端面21と第1段差部3の端面31とが圧接し、第
1円弧状凸部2の内側面23と第1段差部3の側面32
とが圧接している。第2円弧状凸部4と第2段差部5と
の間でも同様である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなステップカットのシールリングでは、切断端部を組
みわせて装着すると、ハウジング6の軸孔内周面61と
シールリング100本体の曲率の相違から、図5のよう
に、第1,第2円弧状凸部2,4が外径方向に突出し、
径方向シール部に隙間ができ、シール性が悪化する等の
問題があった。
【0011】ハウジング6の軸孔内周面61からの押圧
力によりシールリング100の第1,第2円弧状凸部
2,4が内径側に押し込まれて径方向シール部の隙間が
解消する場合でも、図6に示すように第1,第2円弧状
凸部2,4のハウジング6の軸孔内周面61との接触面
圧が円弧状凸部の先端部でピークを有するため、摩耗が
この部位に集中し、シールリングの寿命が短くなってい
た。
【0012】これに対し、図7のように、シールリング
100の第1,第2円弧状凸部2,4の外周部分24
1,441を破線のように削るのが一般的であった。
【0013】しかし、外周部分を削ると、削った部分の
大きさによってはシールリングの外周とハウジングとの
間に隙間が生じ、リーク量が増えてしまう可能性があっ
た。
【0014】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、周方向の一か所で切断されたシールリングにおい
て、長寿命化とともにシール性の向上を図ることにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明は、同心的に相対移動自在に組み付け
られる2部材の一方の部材に装着されるとともに他方の
部材に圧接し、該他方の部材との環状の隙間を密封する
シールリングであって、リング本体を周方向の一か所に
て切断し、一方の切断端部に円周方向に突出する円弧状
凸部を設けるとともに、他方の切断端部に前記円弧状凸
部と嵌合する段差部を設けたシールリングにおいて、前
記円弧状凸部の曲げ剛性を低下させて、前記他方の部材
からの押圧力に対して受圧側に曲げ変形することを特徴
とする。
【0016】このようにすれば、シールリングの装着時
に、円弧状凸部と段差部との嵌合部と他方の部材との間
に生じる径方向の隙間が、他方の部材からの押圧力によ
る円弧状凸部の受圧側への変形により解消するので、こ
の隙間によるシール性の低下がない。
【0017】また、円弧状凸部の曲げ剛性を低下させる
ことにより、外径側に突出する円弧状凸部を他方の部材
からの押圧力により径方向の隙間を解消する場合に生じ
ていた接触面圧のピークがなくなるとともに接触面圧の
絶対値も小さくなるので、シールリングの摩耗が均一化
するとともに小さくなる。従って、シールリングの長寿
命化を図ることができる。
【0018】また、円弧状凸部の他方の部材との圧接部
分を削った場合のように、他方の部材との間に隙間が生
じてシール性が低下することもない。
【0019】曲げ剛性を低下させるためには、円弧状凸
部受圧側を切り欠いてもよいし、曲げ剛性の低い材質で
円弧状凸部を成形するようにしてもよい。また、円弧状
凸部に軸方向のスリットを入れてもよい。
【0020】ここで、シールリングは、外径側において
他方の部材に圧接し密封する場合に限らず、内径側にお
いて相手方部材に圧接し密封する場合であってもよい。
【0021】第2の発明は、第1の発明において、前記
他方の部材はハウジングであり、前記一方の部材は該ハ
ウジングの軸孔内に挿入される軸体であり、該軸体の外
周に設けられた溝に装着され、前記ハウジングの軸孔内
周面と圧接するシールリングであって、前記円弧状凸部
の内径側を切り欠き、径方向に薄肉に成形することによ
り前記円弧状凸部の曲げ剛性を低下させたことを特徴と
する。
【0022】ここで、切り欠きは、成型後に切り欠いて
設ける場合に限らず、成型時に予め切り欠き部を設ける
ようにしてもよい。
【0023】このようにすれば、成型あるいは切削加工
により、容易に円弧状凸部の曲げ剛性を低下させするこ
とができる。従って、円弧状凸部と段差部との嵌合部と
ハウジングの軸孔内周面との間で径方向の隙間が生じる
ことはなく、シール性が向上する。
【0024】また、円弧状凸部の内径側を切り欠いて径
方向に薄肉に成形し、曲げ剛性を低下させることによ
り、外径側に突出する円弧状凸部をハウジングの軸孔内
周面からの押圧力により径方向の隙間を解消する場合に
生じていた接触面圧のピークがなくなるとともに接触面
圧の絶対値も小さくなるので、シールリングの摩耗が均
一化するとともに小さくなる。従って、シールリングの
長寿命化を図ることができる。
【0025】また、円弧状凸部のハウジングの軸孔内周
面との圧接部分を削った場合のように、相手方部材との
間に隙間が生じてシール性が低下することもない。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。
【0027】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係るシールリング1を示す。
【0028】従来技術に係るシールリング100と同様
の構成を有する部分については同一の符号を用いて説明
を省略する。
【0029】本実施形態においては、ステップカットの
シールリング1の第1,第2円弧状凸部25,40の内
周側に、突出方向先端に向けて径方向の厚みが減少する
ような切り欠き25,45を設けた。
【0030】このように内周側に切り欠き25,45を
設けるようにすれば、第1,第2円弧状凸部20,40
の曲げ剛性を容易に低下させすることができる。従っ
て、シールリングの装着時には、第1,第2円弧状凸部
20,40と第1,第2段差部3,5との嵌合部とハウ
ジング6の軸孔内周面61との間に生じる径方向の隙間
が、ハウジング6の軸孔内周面61からの押圧力による
第1,第2円弧状凸部20,40の内径側への曲げ変形
により解消するので、シール性が向上する。
【0031】また、円弧状凸部の外周側を削った場合の
ように、ハウジングとの間に隙間が生じてシール性が低
下することもない。
【0032】また、第1円弧状凸部20,40の外周面
が接触するハウジング6の軸孔内周面61との間での接
触面圧のピーク(図6参照)がなくなり、ほぼ均一とな
るため、シールリング1の摩耗が集中する箇所がなくな
り、摩耗が均一化するとともに小さくなる。従って、シ
ールリング1の長寿命化を図ることができる。
【0033】この切り欠き25,45は、シールリング
1本体の型成形時に型成形によって予め形成しておいて
もよいし、成形後に内径側を切削加工して形成してもよ
い。
【0034】ハウジング6の軸孔内周面61の曲率とシ
ールリング1の曲率との関係により、第1,第2円弧状
凸部20,40の曲げ剛性をどの程度弱める必要がある
かが決まるので、図1の破線部分の切り欠き25,45
及び第1,第2円弧状凸部20,40の形状は、上記の
曲率の関係に基づいて設定する。
【0035】本実施形態では、切り欠きを、図1のよう
に三角柱状とし、円弧状凸部の形状を先端部に向けて径
方向に薄肉となるテーパー形状としているが、切り欠き
の形状及び円弧状凸部の形状はこれらに限られるもので
はない。
【0036】(第2の実施形態)図2は、第2の実施形
態に係るシールリングの切断端部周辺を示す。
【0037】本実施形態に係るシールリング10は、特
殊ステップカットがなされており、一方の切断端部には
第1円弧状凸部12が設けられ、他方の切断端部には第
1段差部13が設けられており、第1円弧状凸部12と
第1段差部13が嵌合するようになっている。
【0038】第1段差部13は、軸方向の法線を有する
第1側面131,径方向の法線を有する第2側面13
2,円周方向の法線を有する端面133とからなる。
【0039】第1円弧状凸部12は、軸方向の法線を有
する内側面121,円周方向に対して傾斜したテーパー
面をなす内周面122,円周方向の法線を有する端面1
23、並びにシールリング本体表面と同一面を形成する
外周面124及び外側面125とからなる。
【0040】シールリング10の切断端部には、第1段
差部13に軸方向に隣接して第2円弧状凸部14が設け
られており、第1段差部13の第1側面が第2円弧状凸
部14の内側面と同一面を形成する。
【0041】第1円弧状凸部12の側には軸方向に隣接
して、第2円弧状凸部14と嵌合する第2段差部15が
形成されており、第1円弧状凸部12及び第2段差部1
5の内径方向に隣接して第2端面16が形成されてい
る。
【0042】また、第1段差部13及び第2円弧状凸部
14の内径方向に隣接して円周方向の法線を有する第3
端面17が形成されている。
【0043】このような特殊ステップカットは、型成
形,総切削加工又は部分的に型成形した後に切削加工す
ることにより形成する。
【0044】本実施形態に係るシールリング10は、第
1の実施形態に係るシールリング1と同様にハウジング
6の軸孔61内に同心的に相対移動可能に挿入される軸
7の外周に設けられた溝71に装着され、流体圧により
形成される径方向及び軸方向のシール部により流体の密
封を行う。流体の圧力が作用している状態では、第1円
弧状凸部12の端面123,内側面121,内周面12
2と第1段差部13の端面133,第1側面131,第
2側面132とがそれぞれ圧接する。このとき、もう一
組の第2円弧状凸部14と第2段差部15も同様に圧接
し、第2端面16と第3端面17も圧接している。
【0045】本実施形態では、第1円弧状凸部12の内
径側を破線のように切り欠き、先端に向けて径方向に薄
肉となるテーパー状に形成している。
【0046】このように第1円弧状凸部12を形成すれ
ば、第1円弧状凸部12の曲げ剛性が低下し、第1円弧
状凸部12の端面123と第1段差部13の端面133
とが圧接した状態で、第1円弧状凸部12と第1段差部
14との嵌合部とハウジング6の軸孔内周面61との間
に生じる径方向の隙間が、ハウジング6の軸孔内周面6
1からの押圧力による第1円弧状凸部12の内径側への
曲げ変形により解消するので、シール性が向上する。
【0047】また、第1実施形態に係るシールリング1
と同様に、第1円弧状凸部12の外周面が接触するハウ
ジング6の軸孔内周面61における接触面圧のピークが
なくなり、ほぼ均一となるため、シールリング10の摩
耗が集中する箇所がなくなり、摩耗が均一化するととも
に小さくなる。従って、シールリング10の長寿命化を
図ることができる。
【0048】本実施形態における切り欠き126も、第
1実施形態に係るシールリング1と同様に、シールリン
グ本体の型成形時に型成形するか、シールリング本体の
成形後に切削加工により形成する。
【0049】ハウジング6の軸孔内周面61の曲率とシ
ールリング10の曲率との関係により、第1円弧状凸部
12の曲げ剛性をどの程度弱める必要があるかが決まる
ので、図2の破線部分の切り欠き126及び第1円弧状
凸部12の形状は、上記の曲率の関係に基づいて設定す
る。
【0050】本実施形態では、切り欠き126を、図2
のように三角柱状とし、第1円弧状凸部12の形状を先
端部に向けて径方向に薄肉となるテーパー形状としてい
るが、切り欠き126の形状及び第1円弧状凸部12の
形状はこれらに限られるものではない。
【0051】第1円弧状凸部12について説明したが、
第2円弧状凸部14も内径側に切り欠き146を設け先
端に向けて径方向に薄肉となるテーパー状に形成したの
で、第2円弧状凸部14と第2段差部15との嵌合部で
も同様にシール性が向上する。第1円弧状凸部12に関
する上述の説明は第2円弧状凸部14についてもあては
まるものである。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、円弧状凸部の曲げ剛性が低下しており、他方の部材
からの押圧力に対して受圧側に曲げ変形するようになっ
ているため、シールリングの装着時に、円弧状凸部と段
差部との嵌合部と他方の部材との間に生じる径方向の隙
間が、他方の部材からの押圧力による円弧状凸部の受圧
側への変形によって解消し、シール性が向上する。
【0053】また、円弧状凸部の相手方部材との圧接部
分を削った場合のように、他方の部材との間に隙間が生
じてシール性が低下することもない。
【0054】第2の発明によれば、成型あるいは切削加
工により、円弧状凸部の、ハウジングの軸孔内周面との
圧接部の内径側を切り欠き、径方向に薄肉に成形するこ
とによって、容易に曲げ剛性を低下させて、シール性を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るシールリング
の切断端部の概略を示す斜視図である。
【図2】 図2(a)は本発明の第2の実施形態に係る
シールリングの切断端部の概略を示す斜視図である。図
2(b)は図2(a)の矢印A方向からみた斜視図であ
る。
【図3】 図3(a)は従来のステップカット形状のシ
ールリングの切断端部の概略を示す斜視図である。図3
(b)は図3(a)の矢印B方向からみた斜視図であ
る。
【図4】 従来のシールリングのシール部の概略構造を
示す断面図である。
【図5】 従来のシールリングを装着した場合の切断端
部の嵌合状態を示す図である。
【図6】 従来のシールリングの円弧状凸部先端近傍の
接触面圧を示すグラフである。
【図7】 従来のステップカット形状のシールリングに
対策を施した場合の切断端部の概略を示す図である。
【符号の説明】
1,10 シールリング 12,20 第1円弧状凸部 3,13 第1段差部 14,40 第2円弧状凸部 5,15 第2段差部 25,45,126,146 切り欠き 6 ハウジング 61 軸孔内周面 7 軸 71 溝 8 環状隙間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心的に相対移動自在に組み付けられる
    2部材の一方の部材に装着されるとともに他方の部材に
    圧接し、該他方の部材との環状の隙間を密封するシール
    リングであって、 リング本体を周方向の一か所にて切断し、一方の切断端
    部に円周方向に突出する円弧状凸部を設けるとともに、
    他方の切断端部に前記円弧状凸部と嵌合する段差部を設
    けたシールリングにおいて、 前記円弧状凸部の曲げ剛性を低下させて、前記他方の部
    材からの押圧力に対して受圧側に曲げ変形することを特
    徴とするシールリング。
  2. 【請求項2】 前記他方の部材はハウジングであり、 前記一方の部材は該ハウジングの軸孔内に挿入される軸
    体であり、 該軸体の外周に設けられた溝に装着され、前記ハウジン
    グの軸孔内周面と圧接するシールリングであって、 前記円弧状凸部の内径側を切り欠き、径方向に薄肉に成
    形することにより前記円弧状凸部の曲げ剛性を低下させ
    たことを特徴とする請求項1記載のシールリング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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