JPH1083746A - 真空バルブ用電極及びその製造方法 - Google Patents
真空バルブ用電極及びその製造方法Info
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- JPH1083746A JPH1083746A JP8234924A JP23492496A JPH1083746A JP H1083746 A JPH1083746 A JP H1083746A JP 8234924 A JP8234924 A JP 8234924A JP 23492496 A JP23492496 A JP 23492496A JP H1083746 A JPH1083746 A JP H1083746A
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- Japan
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- electrode
- contact
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- vacuum valve
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、優れた大電流遮断特性と裁断特性
を兼備させることを目的とする。 【解決手段】 大電流遮断用電極の中央部に配置した小
電流遮断用接点は直径が一定値以上の円盤状で中央部に
凸部等をなす接触部を形成し、大電流遮断用電極は小電
流遮断用接点の2倍以上の直径を有し、小電流遮断用接
点材料及び大電流遮断用電極材料の両アーク電圧は略同
等あるいは両アーク電圧の差は小電流遮断用接点材料の
方が一定値より高いことを特徴とする。
を兼備させることを目的とする。 【解決手段】 大電流遮断用電極の中央部に配置した小
電流遮断用接点は直径が一定値以上の円盤状で中央部に
凸部等をなす接触部を形成し、大電流遮断用電極は小電
流遮断用接点の2倍以上の直径を有し、小電流遮断用接
点材料及び大電流遮断用電極材料の両アーク電圧は略同
等あるいは両アーク電圧の差は小電流遮断用接点材料の
方が一定値より高いことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低裁断特性及び大
電流遮断特性を兼備した真空バルブ用電極及びその製造
方法に関する。
電流遮断特性を兼備した真空バルブ用電極及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空中でのアーク拡散性を利用して高真
空中で電流遮断を行わせる真空バルブの大電流遮断特性
は、一般に接点材料と電極構造によって決まる。接点材
料は、その用途に応じて多種多様なものがあるが、大電
流遮断特性に優れた接点材料としては、Cu−Cr接点
が最も広く用いられている。一方、低サージ性とある程
度の大電流遮断特性を兼備した真空バルブでは、Ag−
WC系の接点材料が一般的である。また、電極構造とし
ては、バルブの軸方向に磁界を発生し、アークを安定化
することにより電極全体にアークを広げる縦磁界方式電
極がよく知られている。
空中で電流遮断を行わせる真空バルブの大電流遮断特性
は、一般に接点材料と電極構造によって決まる。接点材
料は、その用途に応じて多種多様なものがあるが、大電
流遮断特性に優れた接点材料としては、Cu−Cr接点
が最も広く用いられている。一方、低サージ性とある程
度の大電流遮断特性を兼備した真空バルブでは、Ag−
WC系の接点材料が一般的である。また、電極構造とし
ては、バルブの軸方向に磁界を発生し、アークを安定化
することにより電極全体にアークを広げる縦磁界方式電
極がよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アークは、電流値が増
大するにしたがって集中していく傾向がある。また、ア
ークからの熱入力の集中は、接点材料の局部的な溶融と
過度な蒸発を引き起こし、よりアークを集中させ易い状
況を生み出す。このようなアークの集中現象は、Cu−
Crを接点とし、縦磁界方式の電極構造を採用すること
によってより高い電流まで回避することができるが、こ
の組み合わせをもってしても、ある電流値を超えると、
やはりアークが集中してしまう。また、低サージ性とあ
る程度の遮断性能を有する真空バルブの場合、接点開極
時に、アークが接点表面に与える局部的な熱入力が過大
なため、この部分の熱電子放出及び溶融物の放出が激し
く、遮断電流値がある程度大きくなると遮断不能とな
る。
大するにしたがって集中していく傾向がある。また、ア
ークからの熱入力の集中は、接点材料の局部的な溶融と
過度な蒸発を引き起こし、よりアークを集中させ易い状
況を生み出す。このようなアークの集中現象は、Cu−
Crを接点とし、縦磁界方式の電極構造を採用すること
によってより高い電流まで回避することができるが、こ
の組み合わせをもってしても、ある電流値を超えると、
やはりアークが集中してしまう。また、低サージ性とあ
る程度の遮断性能を有する真空バルブの場合、接点開極
時に、アークが接点表面に与える局部的な熱入力が過大
なため、この部分の熱電子放出及び溶融物の放出が激し
く、遮断電流値がある程度大きくなると遮断不能とな
る。
【0004】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
優れた大電流遮断特性と裁断特性を兼備した真空バルブ
用電極及びその製造方法を提供することを目的とする。
優れた大電流遮断特性と裁断特性を兼備した真空バルブ
用電極及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の真空バルブ用電極は、大電流遮断能
力を有する大電流遮断用電極の中央部に低裁断特性を有
する小電流遮断用接点を配置した真空バルブ用電極であ
って、前記小電流遮断用接点は直径が一定値以上の円盤
状で中央部に凸もしくは略球面の一部をなす接触部を形
成し、前記大電流遮断用電極は前記小電流遮断用接点に
対し2倍以上の直径を有し、前記小電流遮断用接点材料
及び前記大電流遮断用電極材料を高真空中においてそれ
ぞれ単独で一定電流で放電させたときの両アーク電圧は
略同等あるいは当該両アーク電圧の差は前記小電流遮断
用接点材料の方が一定値より高いことを要旨とする。こ
の構成により、小電流遮断時には、接触部で点弧したア
ーク陰極点が小電流遮断用接点上で消弧する。この結
果、良好な低裁断特性が得られる。大電流遮断時には、
小電流遮断用接点の接触部で点弧したアークが、大電流
遮断用電極上に移行する。この結果、十分な大電流遮断
特性が得られる。
に、請求項1記載の真空バルブ用電極は、大電流遮断能
力を有する大電流遮断用電極の中央部に低裁断特性を有
する小電流遮断用接点を配置した真空バルブ用電極であ
って、前記小電流遮断用接点は直径が一定値以上の円盤
状で中央部に凸もしくは略球面の一部をなす接触部を形
成し、前記大電流遮断用電極は前記小電流遮断用接点に
対し2倍以上の直径を有し、前記小電流遮断用接点材料
及び前記大電流遮断用電極材料を高真空中においてそれ
ぞれ単独で一定電流で放電させたときの両アーク電圧は
略同等あるいは当該両アーク電圧の差は前記小電流遮断
用接点材料の方が一定値より高いことを要旨とする。こ
の構成により、小電流遮断時には、接触部で点弧したア
ーク陰極点が小電流遮断用接点上で消弧する。この結
果、良好な低裁断特性が得られる。大電流遮断時には、
小電流遮断用接点の接触部で点弧したアークが、大電流
遮断用電極上に移行する。この結果、十分な大電流遮断
特性が得られる。
【0006】請求項2記載の真空バルブ用電極は、上記
請求項1記載の真空バルブ用電極において、前記小電流
遮断用接点は、直径が20mm以上で、前記接触部の最外
周部から円盤状周端部までの最短距離が10mm以上であ
り、前記小電流遮断用接点材料及び前記大電流遮断用電
極材料を高真空中においてそれぞれ単独で10kAで放
電させたときの前記両アーク電圧の差は前記小電流遮断
用接点材料の方が−5Vよりもプラス側にあることを要
旨とする。この構成により、小電流遮断用接点は、直径
が20mm以上で、接触部の最外周部から円盤状周端部ま
での最短距離が10mm以上とすることで、小電流遮断時
に、アーク陰極点が確実に小電流遮断用接点上で消弧す
る。小電流遮断用接点材料と大電流遮断用電極材料のア
ーク電圧の差が略同等あるいは大電流遮断用電極材料の
方が低ければ、大電流遮断時に小電流遮断用接点側で点
弧したアークが大電流遮断用電極上に確実に移行する。
小電流遮断用接点材料と大電流遮断用電極材料のアーク
電圧の差が、小電流遮断用接点材料の方が−5Vを超え
て低くなるとアークが大電流遮断用電極側に移行しない
おそれがある。
請求項1記載の真空バルブ用電極において、前記小電流
遮断用接点は、直径が20mm以上で、前記接触部の最外
周部から円盤状周端部までの最短距離が10mm以上であ
り、前記小電流遮断用接点材料及び前記大電流遮断用電
極材料を高真空中においてそれぞれ単独で10kAで放
電させたときの前記両アーク電圧の差は前記小電流遮断
用接点材料の方が−5Vよりもプラス側にあることを要
旨とする。この構成により、小電流遮断用接点は、直径
が20mm以上で、接触部の最外周部から円盤状周端部ま
での最短距離が10mm以上とすることで、小電流遮断時
に、アーク陰極点が確実に小電流遮断用接点上で消弧す
る。小電流遮断用接点材料と大電流遮断用電極材料のア
ーク電圧の差が略同等あるいは大電流遮断用電極材料の
方が低ければ、大電流遮断時に小電流遮断用接点側で点
弧したアークが大電流遮断用電極上に確実に移行する。
小電流遮断用接点材料と大電流遮断用電極材料のアーク
電圧の差が、小電流遮断用接点材料の方が−5Vを超え
て低くなるとアークが大電流遮断用電極側に移行しない
おそれがある。
【0007】請求項3記載の真空バルブ用電極は、上記
請求項1又は2記載の真空バルブ用電極において、前記
大電流遮断用電極は、表面から少くとも500μmの範
囲の組成を40〜90体積%のCu及び10〜60体積
%のCrで構成してなることを要旨とする。この構成に
より、大電流遮断用電極は、耐弧成分として10〜60
体積%のCrを含有するCu−Cr材料を用いることで
大電流遮断能力が付与される。大電流遮断用電極がアー
ク放電に関与するのは、表面部の数百μmであり、表面
から500μmの範囲が上記組成となっていれば、十分
な大電流遮断能力が得られる。
請求項1又は2記載の真空バルブ用電極において、前記
大電流遮断用電極は、表面から少くとも500μmの範
囲の組成を40〜90体積%のCu及び10〜60体積
%のCrで構成してなることを要旨とする。この構成に
より、大電流遮断用電極は、耐弧成分として10〜60
体積%のCrを含有するCu−Cr材料を用いることで
大電流遮断能力が付与される。大電流遮断用電極がアー
ク放電に関与するのは、表面部の数百μmであり、表面
から500μmの範囲が上記組成となっていれば、十分
な大電流遮断能力が得られる。
【0008】請求項4記載の真空バルブ用電極は、上記
請求項1又は2記載の真空バルブ用電極において、前記
大電流遮断用電極は、表面から少くとも500μmの範
囲の組成を40〜90体積%のCu、10〜60体積%
のCr及び3体積%以下のIn,Snの少くとも何れか
で構成してなることを要旨とする。この構成により、C
u−Cr材料だけでは、アーク電圧が所要値まで低くな
らない場合があるので、3体積%以下のIn,Snの少
くとも何れかを添加することで、大電流遮断能力を低下
させることなく、アーク電圧を低減することが可能とな
る。
請求項1又は2記載の真空バルブ用電極において、前記
大電流遮断用電極は、表面から少くとも500μmの範
囲の組成を40〜90体積%のCu、10〜60体積%
のCr及び3体積%以下のIn,Snの少くとも何れか
で構成してなることを要旨とする。この構成により、C
u−Cr材料だけでは、アーク電圧が所要値まで低くな
らない場合があるので、3体積%以下のIn,Snの少
くとも何れかを添加することで、大電流遮断能力を低下
させることなく、アーク電圧を低減することが可能とな
る。
【0009】請求項5記載の真空バルブ用電極は、上記
請求項1,2,3又は4記載の真空バルブ用電極におい
て、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuとで構成してなることを要旨
とする。この構成により、小電流遮断用接点は、耐弧成
分として45〜60体積%のWC,TiC,HfCの少
くとも何れかを含有させることで、低裁断特性に優れ、
且つアーク電圧を所要値まで高めることが可能となる。
請求項1,2,3又は4記載の真空バルブ用電極におい
て、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuとで構成してなることを要旨
とする。この構成により、小電流遮断用接点は、耐弧成
分として45〜60体積%のWC,TiC,HfCの少
くとも何れかを含有させることで、低裁断特性に優れ、
且つアーク電圧を所要値まで高めることが可能となる。
【0010】請求項6記載の真空バルブ用電極は、上記
請求項1,2,3又は4記載の真空バルブ用電極におい
て、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuと3体積%以下のIn,Sn
の少くとも何れかとで構成してなることを要旨とする。
この構成により、小電流遮断用接点は、3体積%以下の
In,Snの少くとも何れかを含有させることで、アー
ク電圧が高められて、アークを大電流遮断用電極側に移
行しやすくすることが可能となる。In,Snの含有量
が3体積%を超えると体積抵抗率が増えて遮断特性が不
良となる。
請求項1,2,3又は4記載の真空バルブ用電極におい
て、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuと3体積%以下のIn,Sn
の少くとも何れかとで構成してなることを要旨とする。
この構成により、小電流遮断用接点は、3体積%以下の
In,Snの少くとも何れかを含有させることで、アー
ク電圧が高められて、アークを大電流遮断用電極側に移
行しやすくすることが可能となる。In,Snの含有量
が3体積%を超えると体積抵抗率が増えて遮断特性が不
良となる。
【0011】請求項7記載の真空バルブ用電極は、上記
請求項1,2,3又は4記載の真空バルブ用電極におい
て、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuとTe,Se,Biの少くと
も何れかからなる高蒸気圧成分とで構成し、該高蒸気圧
成分の占める割合が、Teの場合5体積%以下、Seの
場合0.2体積%以下、Biの場合6.5体積%以下で
あることを要旨とする。この構成により、Te,Se,
Biの少くとも何れかを上記所要量添加することで、遮
断特性を低下させることなく、目的とするレベルの裁断
電流値を得ることが可能となる。
請求項1,2,3又は4記載の真空バルブ用電極におい
て、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuとTe,Se,Biの少くと
も何れかからなる高蒸気圧成分とで構成し、該高蒸気圧
成分の占める割合が、Teの場合5体積%以下、Seの
場合0.2体積%以下、Biの場合6.5体積%以下で
あることを要旨とする。この構成により、Te,Se,
Biの少くとも何れかを上記所要量添加することで、遮
断特性を低下させることなく、目的とするレベルの裁断
電流値を得ることが可能となる。
【0012】請求項8記載の真空バルブ用電極は、上記
請求項1乃至7の何れかに記載の真空バルブ用電極にお
いて、電流により生じる電極軸方向磁界の電極径方向の
分布が、前記小電流遮断用接点中央部では、当該小電流
遮断用接点周端部と前記大電流遮断用電極周端部間の中
央位置における磁界強度の1/10以下としてなること
を要旨とする。この構成により、小電流遮断用接点にの
みアークが点弧した場合、小電流遮断用接点中央部の磁
界強度が低いためアーク電圧が高くなるので、アークが
磁界強度の強い大電流遮断用電極に速やかに移動する。
この結果、小電流遮断用接点部分からの過剰な熱電子放
出が抑制されて一層の遮断特性の向上が得られる。
請求項1乃至7の何れかに記載の真空バルブ用電極にお
いて、電流により生じる電極軸方向磁界の電極径方向の
分布が、前記小電流遮断用接点中央部では、当該小電流
遮断用接点周端部と前記大電流遮断用電極周端部間の中
央位置における磁界強度の1/10以下としてなること
を要旨とする。この構成により、小電流遮断用接点にの
みアークが点弧した場合、小電流遮断用接点中央部の磁
界強度が低いためアーク電圧が高くなるので、アークが
磁界強度の強い大電流遮断用電極に速やかに移動する。
この結果、小電流遮断用接点部分からの過剰な熱電子放
出が抑制されて一層の遮断特性の向上が得られる。
【0013】請求項9記載の真空バルブ用電極の製造方
法は、相対密度がそれぞれ45〜60体積%に焼結した
CrスケルトンとWCスケルトンを重ね、これに純Cu
あるいは3体積%以下のIn,Snの少くとも何れかが
添加されたCuを溶浸することにより請求項1乃至6の
何れかに記載の真空バルブ用電極を製造することを要旨
とする。この構成により、Crを耐弧成分として純Cu
あるいは3体積%以下のIn,Snの少くとも何れかが
添加されたCuを導電成分とした大電流遮断用電極と、
WCを耐弧成分とし純Cuあるいは3体積%以下のI
n,Snの少くとも何れかが添加されたCuを導電成分
とした小電流遮断用接点とを備えた真空バルブ用電極を
簡便に製造することが可能となる。
法は、相対密度がそれぞれ45〜60体積%に焼結した
CrスケルトンとWCスケルトンを重ね、これに純Cu
あるいは3体積%以下のIn,Snの少くとも何れかが
添加されたCuを溶浸することにより請求項1乃至6の
何れかに記載の真空バルブ用電極を製造することを要旨
とする。この構成により、Crを耐弧成分として純Cu
あるいは3体積%以下のIn,Snの少くとも何れかが
添加されたCuを導電成分とした大電流遮断用電極と、
WCを耐弧成分とし純Cuあるいは3体積%以下のI
n,Snの少くとも何れかが添加されたCuを導電成分
とした小電流遮断用接点とを備えた真空バルブ用電極を
簡便に製造することが可能となる。
【0014】請求項10記載の真空バルブ用電極の製造
方法は、上記請求項9記載の真空バルブ用電極の製造方
法において、前記CrスケルトンとWCスケルトンを重
ねて前記溶浸処理をする直前に、Cuの融点より5〜2
00℃低い温度において0.5〜5時間保持することを
要旨とする。この構成により、CrスケルトンとWCス
ケルトンの密着性が高められて、大電流遮断用電極の中
央部に小電流遮断用接点を配置した構成の真空バルブ用
電極がより良く製造される。
方法は、上記請求項9記載の真空バルブ用電極の製造方
法において、前記CrスケルトンとWCスケルトンを重
ねて前記溶浸処理をする直前に、Cuの融点より5〜2
00℃低い温度において0.5〜5時間保持することを
要旨とする。この構成により、CrスケルトンとWCス
ケルトンの密着性が高められて、大電流遮断用電極の中
央部に小電流遮断用接点を配置した構成の真空バルブ用
電極がより良く製造される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明者らは、研究開発を進めた
結果、大電流遮断能力に優れた大電流遮断用電極上に、
この電極より高いアーク電圧を有し、低裁断特性に優れ
た小電流遮断用接点を配置することにより、この発明の
目的達成に有効であるとの知見を得て、この発明を完成
するに至った。
結果、大電流遮断能力に優れた大電流遮断用電極上に、
この電極より高いアーク電圧を有し、低裁断特性に優れ
た小電流遮断用接点を配置することにより、この発明の
目的達成に有効であるとの知見を得て、この発明を完成
するに至った。
【0016】まず、図1及び図2を用いて、本実施の形
態の真空バルブ用電極が適用される真空バルブの構成例
を説明する。同図において、1は遮断室であり、遮断室
1は、絶縁材料によりほぼ円筒状に形成された絶縁容器
2と、その両端に封止金具3a,3bを介して設けた金
属製の蓋体4a,4bとで真空気密に構成されている。
遮断室1内には、電極棒5,6の対向する端部に取り付
けられた大電流遮断能力を有する1対の大電流遮断用電
極が配設され、上部の電極は固定大電流遮断用電極7、
下部の電極は可動大電流遮断用電極8となっている。可
動大電流遮断用電極8の電極棒6にはベローズ9が取り
付けられ、電極棒6を、遮断室1内を真空気密に保持し
ながら、その軸方向に移動可能にしている。ベローズ9
の上部には、金属製のアークシールド10が設けられ、
ベローズ9がアーク蒸気で覆われるのを防止している。
また、遮断室1内には、固定大電流遮断用電極7及び可
動大電流遮断用電極8を覆うように金属製のアークシー
ルド11が設けられ、絶縁容器2がアーク蒸気で覆われ
るのを防止している。可動大電流遮断用電極8は、ロウ
付けによって電極棒6に固定されるか、又はかしめによ
って圧着接続されている。同様に、固定大電流遮断用電
極7は、ロウ付けによって電極棒5に固定されるか、又
はかしめによって圧着接続されている。そして、可動大
電流遮断用電極8の中央部に低裁断特性を有する可動小
電流遮断用接点13aが固着され、固定大電流遮断用電
極7の中央部に、同様に低裁断特性を有する固定小電流
遮断用接点13bが固着されている。図2に示すよう
に、本実施の形態の真空バルブ用電極では、縦磁界型電
極を使用している。
態の真空バルブ用電極が適用される真空バルブの構成例
を説明する。同図において、1は遮断室であり、遮断室
1は、絶縁材料によりほぼ円筒状に形成された絶縁容器
2と、その両端に封止金具3a,3bを介して設けた金
属製の蓋体4a,4bとで真空気密に構成されている。
遮断室1内には、電極棒5,6の対向する端部に取り付
けられた大電流遮断能力を有する1対の大電流遮断用電
極が配設され、上部の電極は固定大電流遮断用電極7、
下部の電極は可動大電流遮断用電極8となっている。可
動大電流遮断用電極8の電極棒6にはベローズ9が取り
付けられ、電極棒6を、遮断室1内を真空気密に保持し
ながら、その軸方向に移動可能にしている。ベローズ9
の上部には、金属製のアークシールド10が設けられ、
ベローズ9がアーク蒸気で覆われるのを防止している。
また、遮断室1内には、固定大電流遮断用電極7及び可
動大電流遮断用電極8を覆うように金属製のアークシー
ルド11が設けられ、絶縁容器2がアーク蒸気で覆われ
るのを防止している。可動大電流遮断用電極8は、ロウ
付けによって電極棒6に固定されるか、又はかしめによ
って圧着接続されている。同様に、固定大電流遮断用電
極7は、ロウ付けによって電極棒5に固定されるか、又
はかしめによって圧着接続されている。そして、可動大
電流遮断用電極8の中央部に低裁断特性を有する可動小
電流遮断用接点13aが固着され、固定大電流遮断用電
極7の中央部に、同様に低裁断特性を有する固定小電流
遮断用接点13bが固着されている。図2に示すよう
に、本実施の形態の真空バルブ用電極では、縦磁界型電
極を使用している。
【0017】次に、本実施の形態の真空バルブ用電極を
順に説明する。本発明の第1の実施の形態では、低裁断
特性を有する小電流遮断用接点を大電流遮断能力を有す
る大電流遮断用電極の中央部に配置した真空バルブ用電
極において、小電流遮断用接点は、直径20mm以上の円
盤状で、中央部が凸もしくは表面が球面となっており、
その接触部の最外周部から端部までの最短距離が10mm
以上であり、大電流遮断用電極は、小電流遮断用接点に
対して2倍以上の直径を有し、高真空中において単独に
用いた場合の10kAアーク放電時における小電流遮断
用接点材料のアーク電圧が、同条件で接点として単独で
用いた場合の大電流遮断用電極材料のアーク電圧より5
V以上低くないようになっている。小電流遮断時には、
アーク陰極点は陽極との接触部で点弧し、陰極接点、即
ち小電流遮断用接点上で消弧する。このとき、アークが
小電流遮断用接点の端部で点弧したり、小電流遮断用接
点の接点径が小さすぎると、陰極点が大電流遮断用電極
に移行してしまう可能性が生じるので、小電流遮断用接
点は、互いにその中央部で接触するように中央部が周辺
部より0.5mm以上凸となっている必要があり、また、
その直径は、最低10mmは必要となる。大電流遮断時に
は、アークは同様に、小電流遮断用接点中央部で点弧す
るが、縦磁界等の電極構造を採用すれば、電流増大によ
りアークは、アーク集中によるアーク電圧の増加を緩和
するためアーク電圧が略同等あるいは低い大電流遮断用
電極上に移行するので、十分な大電流遮断特性が確保で
きる。
順に説明する。本発明の第1の実施の形態では、低裁断
特性を有する小電流遮断用接点を大電流遮断能力を有す
る大電流遮断用電極の中央部に配置した真空バルブ用電
極において、小電流遮断用接点は、直径20mm以上の円
盤状で、中央部が凸もしくは表面が球面となっており、
その接触部の最外周部から端部までの最短距離が10mm
以上であり、大電流遮断用電極は、小電流遮断用接点に
対して2倍以上の直径を有し、高真空中において単独に
用いた場合の10kAアーク放電時における小電流遮断
用接点材料のアーク電圧が、同条件で接点として単独で
用いた場合の大電流遮断用電極材料のアーク電圧より5
V以上低くないようになっている。小電流遮断時には、
アーク陰極点は陽極との接触部で点弧し、陰極接点、即
ち小電流遮断用接点上で消弧する。このとき、アークが
小電流遮断用接点の端部で点弧したり、小電流遮断用接
点の接点径が小さすぎると、陰極点が大電流遮断用電極
に移行してしまう可能性が生じるので、小電流遮断用接
点は、互いにその中央部で接触するように中央部が周辺
部より0.5mm以上凸となっている必要があり、また、
その直径は、最低10mmは必要となる。大電流遮断時に
は、アークは同様に、小電流遮断用接点中央部で点弧す
るが、縦磁界等の電極構造を採用すれば、電流増大によ
りアークは、アーク集中によるアーク電圧の増加を緩和
するためアーク電圧が略同等あるいは低い大電流遮断用
電極上に移行するので、十分な大電流遮断特性が確保で
きる。
【0018】本発明の第2の実施の形態を説明する。大
電流遮断用電極は、少なくとも極間側の表面から約50
0μmが40〜90vol%のCu、10〜60vol
%のCr及び場合によってはこれらに3vol%以下の
In,Snの何れかあるいはその組み合わせよりなるア
ーク電圧低減成分で構成されている。大電流遮断用電極
には、このように、Cu−Crを基材とした電極を用い
るが、Cu−Crはアーク電圧が十分低くないので、こ
れにInあるいはSnを添加することにより、その大電
流遮断能力を低下させることなくアーク電圧を低減す
る。
電流遮断用電極は、少なくとも極間側の表面から約50
0μmが40〜90vol%のCu、10〜60vol
%のCr及び場合によってはこれらに3vol%以下の
In,Snの何れかあるいはその組み合わせよりなるア
ーク電圧低減成分で構成されている。大電流遮断用電極
には、このように、Cu−Crを基材とした電極を用い
るが、Cu−Crはアーク電圧が十分低くないので、こ
れにInあるいはSnを添加することにより、その大電
流遮断能力を低下させることなくアーク電圧を低減す
る。
【0019】本発明の第3の実施の形態を説明する。一
方、小電流遮断用接点は、導電成分であるCuと、W
C,TiC,HfCの何れかあるいはその組み合わせか
らなる耐弧成分で構成され、耐弧成分が接点全体の45
〜60vol%を占め、残部が純Cu又は3vol%以
下のIn,Snあるいはその組み合わせからなる成分を
含むCuであるか、あるいは残部が純Cu及び高蒸気圧
成分で構成され、高蒸気圧成分が占める割合が、Teの
場合5vol%以下、Seの場合0.2vol%以下、
Biの場合6.5vol%以下とする。小電流遮断用接
点には、裁断特性に優れ、且つ低裁断特性を有する接点
として、このようにアーク電圧が比較的高いCu−W
C,Cu−TiあるいはCu−HfC等を用い、目的と
する裁断特性のレベルによっては、これらにTe,Se
及びBiを添加する。
方、小電流遮断用接点は、導電成分であるCuと、W
C,TiC,HfCの何れかあるいはその組み合わせか
らなる耐弧成分で構成され、耐弧成分が接点全体の45
〜60vol%を占め、残部が純Cu又は3vol%以
下のIn,Snあるいはその組み合わせからなる成分を
含むCuであるか、あるいは残部が純Cu及び高蒸気圧
成分で構成され、高蒸気圧成分が占める割合が、Teの
場合5vol%以下、Seの場合0.2vol%以下、
Biの場合6.5vol%以下とする。小電流遮断用接
点には、裁断特性に優れ、且つ低裁断特性を有する接点
として、このようにアーク電圧が比較的高いCu−W
C,Cu−TiあるいはCu−HfC等を用い、目的と
する裁断特性のレベルによっては、これらにTe,Se
及びBiを添加する。
【0020】本発明の第4の実施の形態を説明する。電
極を流れる電流により電極軸方向に磁界が生じ、その電
極径方向の磁界分布が、小電流遮断用接点中央部では接
点端部と電極端部の中央位置における磁界強度の1/1
0以下となるようにする。これにより、小電流遮断用接
点と大電流遮断用電極間のアーク電圧の差異がより拡大
し、大電流遮断時に速やかにアークが大電流遮断用電極
に移行してより一層の大電流遮断特性の向上が得られ
る。また、小電流遮断用接点のアーク損傷を軽減するこ
とができる。
極を流れる電流により電極軸方向に磁界が生じ、その電
極径方向の磁界分布が、小電流遮断用接点中央部では接
点端部と電極端部の中央位置における磁界強度の1/1
0以下となるようにする。これにより、小電流遮断用接
点と大電流遮断用電極間のアーク電圧の差異がより拡大
し、大電流遮断時に速やかにアークが大電流遮断用電極
に移行してより一層の大電流遮断特性の向上が得られ
る。また、小電流遮断用接点のアーク損傷を軽減するこ
とができる。
【0021】なお、接点及び電極のアーク放電に関与す
るのは、数百μmであり、使用条件によっては表面50
0μmが上述のような所要組成となっていれば十分であ
る場合もあり、必ずしも、電極全体が均一な組成である
必要はない。
るのは、数百μmであり、使用条件によっては表面50
0μmが上述のような所要組成となっていれば十分であ
る場合もあり、必ずしも、電極全体が均一な組成である
必要はない。
【0022】本発明の電極の製造方法の実施の形態を説
明する。相対密度がそれぞれ45〜60%に焼結したC
rスケルトンとWCスケルトンを重ね、これに3vol
%以下のIn,Snの何れかあるいはその組み合わせか
らなる成分が添加されたCuを溶浸する方法が最も簡便
である。さらに、この溶浸の直前にCuの融点より50
〜200℃低い温度において、0.5〜5時間保持する
ことにより、WCスケルトンとCrスケルトンの密着性
を高めることが可能となる。
明する。相対密度がそれぞれ45〜60%に焼結したC
rスケルトンとWCスケルトンを重ね、これに3vol
%以下のIn,Snの何れかあるいはその組み合わせか
らなる成分が添加されたCuを溶浸する方法が最も簡便
である。さらに、この溶浸の直前にCuの融点より50
〜200℃低い温度において、0.5〜5時間保持する
ことにより、WCスケルトンとCrスケルトンの密着性
を高めることが可能となる。
【0023】
【実施例】表1及び表2を用いて本発明の実施例を説明
する。
する。
【0024】試験方法;各実施例のデータを得た評価方
法及び評価条件について述べる。遮断特性と裁断特性の
兼備を目的としているので、電気的特性評価は、遮断特
性、裁断特性について評価した。
法及び評価条件について述べる。遮断特性と裁断特性の
兼備を目的としているので、電気的特性評価は、遮断特
性、裁断特性について評価した。
【0025】大電流遮断特性;遮断試験をJEC規格
の5号試験により行い、これにより遮断特性を評価し、
実施例1の遮断電流値との相対値で示した。
の5号試験により行い、これにより遮断特性を評価し、
実施例1の遮断電流値との相対値で示した。
【0026】電流裁断特性;各接点を取り付けて10
-5Pa.以下に排気した組立て式バルブを製作し、この
装置を0.8m/秒の開極速度で開極させ遅れ小電流を
遮断した時の裁断電流を測定した。遮断電流は、20A
(実効値)、50Hzとした。開極位相はランダムに行
い、500回遮断されたときの裁断電流を接点数3個に
つき測定し、その最大値を表2に示した。なお、数値
は、実施例1の裁断電流値の最大値を1.0としたとき
の相対値で示した。
-5Pa.以下に排気した組立て式バルブを製作し、この
装置を0.8m/秒の開極速度で開極させ遅れ小電流を
遮断した時の裁断電流を測定した。遮断電流は、20A
(実効値)、50Hzとした。開極位相はランダムに行
い、500回遮断されたときの裁断電流を接点数3個に
つき測定し、その最大値を表2に示した。なお、数値
は、実施例1の裁断電流値の最大値を1.0としたとき
の相対値で示した。
【0027】電極及び接点材料;電極及び接点材料は、
個別に耐弧成分のスケルトンの仮焼結を行った後、補助
成分がCuに添加されたCu合金を溶浸した。スケルト
ン空隙を満たす残りの部分が接点と電極で共通のCu合
金である場合には、下から電極スケルトン、接点スケル
トン、Cu合金の順に同心円状に重ね合わせた状態で、
1000℃で2時間保持し、電極スケルトンと接点スケ
ルトンを焼結した後、そのまま温度を1130℃まで上
昇させて30分間保持することによりCu合金を溶浸し
た。
個別に耐弧成分のスケルトンの仮焼結を行った後、補助
成分がCuに添加されたCu合金を溶浸した。スケルト
ン空隙を満たす残りの部分が接点と電極で共通のCu合
金である場合には、下から電極スケルトン、接点スケル
トン、Cu合金の順に同心円状に重ね合わせた状態で、
1000℃で2時間保持し、電極スケルトンと接点スケ
ルトンを焼結した後、そのまま温度を1130℃まで上
昇させて30分間保持することによりCu合金を溶浸し
た。
【0028】実施例1、比較例1〜2;接点材料にCu
−55vol%WC、電極材料にCu−55vol%C
r−1vol%Inを用い、これらを組み合わせて用い
た実施例1と、この2種類の材料をそれぞれ接点材料と
して単純に用いた比較例1及び2を比較した。また、接
点表面の形状は予め緩やかな球面に加工した接点表面の
中心部、即ち接触部分を接点中心から直径5mmにわたっ
て平坦化し、接触面積を増大させている。ここでは、接
点径(r)と電極径(R)の比をパラメータとしてい
る。表1,2に示したように、Cu−55vol%Cr
を単純に用いた比較例1では、遮断特性が十分であるも
のの、裁断特性が3と高すぎるため不十分である。一
方、Cu−55vol%WCを単独で用いた比較例2で
は、裁断特性は十分であるが、遮断特性が0.5と低過
ぎ、やはり不十分である。これらに対して、実施例1
は、遮断特性はCu−55vol%Cr並みに優れ、ま
た、裁断特性は、Cu−55vol%WC並みに優れて
いることがわかる。
−55vol%WC、電極材料にCu−55vol%C
r−1vol%Inを用い、これらを組み合わせて用い
た実施例1と、この2種類の材料をそれぞれ接点材料と
して単純に用いた比較例1及び2を比較した。また、接
点表面の形状は予め緩やかな球面に加工した接点表面の
中心部、即ち接触部分を接点中心から直径5mmにわたっ
て平坦化し、接触面積を増大させている。ここでは、接
点径(r)と電極径(R)の比をパラメータとしてい
る。表1,2に示したように、Cu−55vol%Cr
を単純に用いた比較例1では、遮断特性が十分であるも
のの、裁断特性が3と高すぎるため不十分である。一
方、Cu−55vol%WCを単独で用いた比較例2で
は、裁断特性は十分であるが、遮断特性が0.5と低過
ぎ、やはり不十分である。これらに対して、実施例1
は、遮断特性はCu−55vol%Cr並みに優れ、ま
た、裁断特性は、Cu−55vol%WC並みに優れて
いることがわかる。
【0029】実施例2、比較例3;接点材料と電極材料
の組み合わせは、どちらも実施例1と同様であるが、実
施例2では、接点の中心を凸とし、接触部を接点中央付
近としているのに対し、比較例3では、接点の中央を凹
とし、接触部を接点端部付近としている。結果として、
実施例2では、実施例1と全く変わることなく優れた裁
断特性及び遮断特性を示したが、比較例3では、裁断特
性(裁断電流値の最大値)がCu−55vol%Crと
同等の高い値を示した。これは、消弧する前に陰極点が
電極表面に移動してしまったためである。
の組み合わせは、どちらも実施例1と同様であるが、実
施例2では、接点の中心を凸とし、接触部を接点中央付
近としているのに対し、比較例3では、接点の中央を凹
とし、接触部を接点端部付近としている。結果として、
実施例2では、実施例1と全く変わることなく優れた裁
断特性及び遮断特性を示したが、比較例3では、裁断特
性(裁断電流値の最大値)がCu−55vol%Crと
同等の高い値を示した。これは、消弧する前に陰極点が
電極表面に移動してしまったためである。
【0030】実施例3〜4、比較例4;接点材料と電極
材料の組み合わせは、何れも実施例2と同様であるが、
接点の中心の凸部、即ち接触部の端から接点端部までの
距離(D)をパラメータとしている。結果として、この
距離Dが10mm以上の実施例3及び4では、実施例1と
全く変わることなく優れた裁断特性及び遮断特性を示し
たが、距離Dが5mmの比較例4では、裁断特性(裁断電
流値の最大値)がCu−55vol%Crと同等の高い
値を示した。これは、比較例3と同様に、消弧する前に
陰極点が電極表面に移動してしまったためである。
材料の組み合わせは、何れも実施例2と同様であるが、
接点の中心の凸部、即ち接触部の端から接点端部までの
距離(D)をパラメータとしている。結果として、この
距離Dが10mm以上の実施例3及び4では、実施例1と
全く変わることなく優れた裁断特性及び遮断特性を示し
たが、距離Dが5mmの比較例4では、裁断特性(裁断電
流値の最大値)がCu−55vol%Crと同等の高い
値を示した。これは、比較例3と同様に、消弧する前に
陰極点が電極表面に移動してしまったためである。
【0031】実施例5〜6、比較例5;接点材料と電極
材料の組み合わせは、何れも実施例1と同様である。何
れの場合も、接点の形状は表面が緩やかな凸球面とし、
接触部が接点の中心となるように配慮されている。ここ
では、接点径(r)をパラメータとしている。結果とし
て、接点径rが10mm以上の実施例5及び6では、実施
例1と全く変わることなく優れた裁断特性及び遮断特性
を示したが、接点径rが5mmの比較例5では、裁断特性
(裁断電流値の最大値)がCu−55vol%Crと同
等の高い値を示した。これは、比較例3及び4と同様
に、消弧する前に陰極点が電極表面に移動してしまった
ためである。
材料の組み合わせは、何れも実施例1と同様である。何
れの場合も、接点の形状は表面が緩やかな凸球面とし、
接触部が接点の中心となるように配慮されている。ここ
では、接点径(r)をパラメータとしている。結果とし
て、接点径rが10mm以上の実施例5及び6では、実施
例1と全く変わることなく優れた裁断特性及び遮断特性
を示したが、接点径rが5mmの比較例5では、裁断特性
(裁断電流値の最大値)がCu−55vol%Crと同
等の高い値を示した。これは、比較例3及び4と同様
に、消弧する前に陰極点が電極表面に移動してしまった
ためである。
【0032】実施例7〜8、比較例6;接点材料と電極
材料の組み合わせは、何れも実施例1と同様である。接
点表面の形状は、実施例7と比較例6では、実施例1と
同様な形状としている。ここでは、接点径rと電極径R
の比をパラメータとしている。結果として、Rがrの2
倍以上である実施例7及び8では、実施例1と全く変わ
ることなく優れた裁断特性及び遮断特性を示したが、R
がrの2倍に満たない比較例6では、裁断特性は十分で
あるが、遮断特性が0.6と低過ぎ、不十分である。
材料の組み合わせは、何れも実施例1と同様である。接
点表面の形状は、実施例7と比較例6では、実施例1と
同様な形状としている。ここでは、接点径rと電極径R
の比をパラメータとしている。結果として、Rがrの2
倍以上である実施例7及び8では、実施例1と全く変わ
ることなく優れた裁断特性及び遮断特性を示したが、R
がrの2倍に満たない比較例6では、裁断特性は十分で
あるが、遮断特性が0.6と低過ぎ、不十分である。
【0033】実施例9〜10、比較例7〜8;接点材料
中に含まれるWC量は、何れも55vol%であり、比
較例7では、導電成分がAgであり、それ以外ではCu
となっている。接点表面の形状は、実施例1と同様であ
る。電極材料中に含まれるCr量は何れも55vol%
であるが、残部は実施例9、比較例7では純Cu、実施
例10、比較例8ではCu以外にそれぞれ3及び4vo
l%のInを含んでいる。このような接点と電極の材料
組成変化に対応して、接点材料と電極材料をそれぞれ単
独で10kAで放電させたときのアーク電圧の差(d
V)が変化する。表1、表2のように接点材料の導電成
分がAgの場合、Cuの場合に比べて接点材料側のアー
ク電圧が非常に低く、また、電極材料中のIn量の増大
により、両者のアーク電圧が逆転し、dV値が増大して
いることがわかる。結果として、dVが−7Vの比較例
7では十分な遮断特性が得られず、dVがそれぞれ−5
V,3Vの実施例9及び10では、良好な遮断特性が得
られた。これは、dVが小さい場合、小電流遮断用接点
から大電流遮断用電極にアークが移行しないためであ
る。比較例8では、アークが電極に移行するものの、I
nの過剰な添加により、電極材料の体積抵抗率が大き
く、温度上昇により、ロウ付け部から接点が脱落したた
め、遮断が不能になった。なお、電極材料に添加するア
ーク電圧低減成分Inの代わりにSnとしても同様な結
果が得られた。
中に含まれるWC量は、何れも55vol%であり、比
較例7では、導電成分がAgであり、それ以外ではCu
となっている。接点表面の形状は、実施例1と同様であ
る。電極材料中に含まれるCr量は何れも55vol%
であるが、残部は実施例9、比較例7では純Cu、実施
例10、比較例8ではCu以外にそれぞれ3及び4vo
l%のInを含んでいる。このような接点と電極の材料
組成変化に対応して、接点材料と電極材料をそれぞれ単
独で10kAで放電させたときのアーク電圧の差(d
V)が変化する。表1、表2のように接点材料の導電成
分がAgの場合、Cuの場合に比べて接点材料側のアー
ク電圧が非常に低く、また、電極材料中のIn量の増大
により、両者のアーク電圧が逆転し、dV値が増大して
いることがわかる。結果として、dVが−7Vの比較例
7では十分な遮断特性が得られず、dVがそれぞれ−5
V,3Vの実施例9及び10では、良好な遮断特性が得
られた。これは、dVが小さい場合、小電流遮断用接点
から大電流遮断用電極にアークが移行しないためであ
る。比較例8では、アークが電極に移行するものの、I
nの過剰な添加により、電極材料の体積抵抗率が大き
く、温度上昇により、ロウ付け部から接点が脱落したた
め、遮断が不能になった。なお、電極材料に添加するア
ーク電圧低減成分Inの代わりにSnとしても同様な結
果が得られた。
【0034】実施例11〜12、比較例9〜10;接点
材料中に含まれるWC量を30〜60vol%まで変化
させた。その他の接点表面形状及び電極材料組成などの
諸条件は、実施例1と同様である。結果として、この範
囲の接点材料の組成変化では、dVが2〜4.5Vの範
囲でしか変化せず、したがってアークは電極まで移行
し、遮断特性は何れも良好である。しかし、WC量の変
化により、裁断特性は大きく変化し、WC量が多すぎる
比較例9、少なすぎる比較例10では、十分な裁断特性
が得られず、WCとCuが適度に複合化された実施例1
1及び12では、良好な裁断特性が得られた。これは、
WCとCuの両者の存在比が適性範囲内にない場合に
は、アーク放電維持に必要なイオン量及び熱電子放出量
がより低電流領域まで持続できないためである。
材料中に含まれるWC量を30〜60vol%まで変化
させた。その他の接点表面形状及び電極材料組成などの
諸条件は、実施例1と同様である。結果として、この範
囲の接点材料の組成変化では、dVが2〜4.5Vの範
囲でしか変化せず、したがってアークは電極まで移行
し、遮断特性は何れも良好である。しかし、WC量の変
化により、裁断特性は大きく変化し、WC量が多すぎる
比較例9、少なすぎる比較例10では、十分な裁断特性
が得られず、WCとCuが適度に複合化された実施例1
1及び12では、良好な裁断特性が得られた。これは、
WCとCuの両者の存在比が適性範囲内にない場合に
は、アーク放電維持に必要なイオン量及び熱電子放出量
がより低電流領域まで持続できないためである。
【0035】実施例13〜15、比較例11〜12;接
点材料組成及び接点表面形状は、実施例1と同様とし、
電極材料中に含まれるCr量を5〜70vol%まで変
化させた。結果として、この範囲の電極材料の組成変化
では、dVが0〜4Vの範囲でしか変化せず、したがっ
てアークは電極まで移行したが、Cr量が少なすぎる比
較例11、多すぎる比較例12では、電極自体の遮断特
性が低下するため、十分な遮断特性が得られていない。
Cr量が適性範囲(10〜60vol%)にある実施例
13〜15では、遮断特性は何れも良好である。これ
は、Cr量が多すぎると、その融点が高いことから熱電
子放出が過剰となり、また、Cr量が少なすぎると電極
からの粒子の飛散が激しく絶縁破壊を起こしやすくなる
ためである。
点材料組成及び接点表面形状は、実施例1と同様とし、
電極材料中に含まれるCr量を5〜70vol%まで変
化させた。結果として、この範囲の電極材料の組成変化
では、dVが0〜4Vの範囲でしか変化せず、したがっ
てアークは電極まで移行したが、Cr量が少なすぎる比
較例11、多すぎる比較例12では、電極自体の遮断特
性が低下するため、十分な遮断特性が得られていない。
Cr量が適性範囲(10〜60vol%)にある実施例
13〜15では、遮断特性は何れも良好である。これ
は、Cr量が多すぎると、その融点が高いことから熱電
子放出が過剰となり、また、Cr量が少なすぎると電極
からの粒子の飛散が激しく絶縁破壊を起こしやすくなる
ためである。
【0036】実施例16〜19、比較例13〜14;実
施例16,17及び比較例13では、接点材料中に含ま
れるWC量及び電極材料中に含まれるCr量をそれぞれ
55vol%で一定とし、残部を同じ組成のCu−In
合金とし、そのIn量をパラメータとして変化させた。
接点表面形状は、実施例1と同様である。結果として、
この範囲の接点材料の組成変化では、In量の増加によ
り、dVが−4Vから−2Vに狭まり、したがって、ア
ークが電極まで移行しやすくなったため、遮断特性は、
実施例17の方が実施例16より若干高い。しかし、I
n量が多すぎる比較例13では、体積抵抗率が大き過
ぎ、比較例8と同様に遮断特性が不良である。Inの代
わりに、Snを用いた実施例18,19及び比較例14
でも、上記と同様の結果を得た。
施例16,17及び比較例13では、接点材料中に含ま
れるWC量及び電極材料中に含まれるCr量をそれぞれ
55vol%で一定とし、残部を同じ組成のCu−In
合金とし、そのIn量をパラメータとして変化させた。
接点表面形状は、実施例1と同様である。結果として、
この範囲の接点材料の組成変化では、In量の増加によ
り、dVが−4Vから−2Vに狭まり、したがって、ア
ークが電極まで移行しやすくなったため、遮断特性は、
実施例17の方が実施例16より若干高い。しかし、I
n量が多すぎる比較例13では、体積抵抗率が大き過
ぎ、比較例8と同様に遮断特性が不良である。Inの代
わりに、Snを用いた実施例18,19及び比較例14
でも、上記と同様の結果を得た。
【0037】実施例20〜25、比較例15〜17;実
施例20,21及び比較例15では、接点材料中に含ま
れるWC量を55vol%で一定とし、残部をCu−T
e合金とし、Te量を1.5〜6vol%まで変化させ
た。その他の接点表面形状及び電極材料組成などの諸条
件は、実施例1と同様である。結果として、この範囲の
接点材料の組成変化では、dVが2〜−2Vの範囲でし
か変化せず、したがって、アークは電極まで移行する
が、Teの増加により、接点材料からのTeの過剰蒸発
により、遮断特性は何れも低下していくため、Te量が
過大な比較例15では、遮断特性は不良となる。しか
し、このTe量の増加により、裁断特性は向上し、実施
例20より実施例21の方が低い裁断電流値を示した。
Seを0.05〜0.25vol%の範囲で変化させた
実施例22,23、比較例16及びBiを1.07〜
7.5vol%の範囲で変化させた実施例24,25、
比較例17においても同様であった。
施例20,21及び比較例15では、接点材料中に含ま
れるWC量を55vol%で一定とし、残部をCu−T
e合金とし、Te量を1.5〜6vol%まで変化させ
た。その他の接点表面形状及び電極材料組成などの諸条
件は、実施例1と同様である。結果として、この範囲の
接点材料の組成変化では、dVが2〜−2Vの範囲でし
か変化せず、したがって、アークは電極まで移行する
が、Teの増加により、接点材料からのTeの過剰蒸発
により、遮断特性は何れも低下していくため、Te量が
過大な比較例15では、遮断特性は不良となる。しか
し、このTe量の増加により、裁断特性は向上し、実施
例20より実施例21の方が低い裁断電流値を示した。
Seを0.05〜0.25vol%の範囲で変化させた
実施例22,23、比較例16及びBiを1.07〜
7.5vol%の範囲で変化させた実施例24,25、
比較例17においても同様であった。
【0038】以上の実施例及び比較例では、接点材料の
耐弧成分を全てWCとしているが、WCの代わりに、T
iC,HfCあるいは、WC,TiC,HfCの組み合
わせからなる耐弧成分を用いても同様な効果が得られ
る。
耐弧成分を全てWCとしているが、WCの代わりに、T
iC,HfCあるいは、WC,TiC,HfCの組み合
わせからなる耐弧成分を用いても同様な効果が得られ
る。
【0039】実施例26;接点材料と電極材料の組み合
わせ及び接点表面の形状は何れも実施例1と同様であ
る。上述した実施例及び比較例では、全てアーク放電時
に発生する軸方向磁界強度が電極径方向に均一に分布す
るように設計されているが、実施例26では、局部的に
逆方向磁界を発生する電極構造の採用により、小電流遮
断用接点中央部における磁界強度が、接点端部と電極端
部の中央部の位置における磁界強度の1/10以下とな
るように設計されている。結果として、遮断特性が均一
磁界の実施例1の1.3倍まで高められた。これは、接
点間にのみアークが点弧した場合、中央部の磁界強度が
低いため、アーク電圧が高くなるので、磁界強度の強い
大電流遮断用接点にアークが速やかに移動し、小電流遮
断用接点の部分からの過剰な熱電子放出を抑制できるた
めである。
わせ及び接点表面の形状は何れも実施例1と同様であ
る。上述した実施例及び比較例では、全てアーク放電時
に発生する軸方向磁界強度が電極径方向に均一に分布す
るように設計されているが、実施例26では、局部的に
逆方向磁界を発生する電極構造の採用により、小電流遮
断用接点中央部における磁界強度が、接点端部と電極端
部の中央部の位置における磁界強度の1/10以下とな
るように設計されている。結果として、遮断特性が均一
磁界の実施例1の1.3倍まで高められた。これは、接
点間にのみアークが点弧した場合、中央部の磁界強度が
低いため、アーク電圧が高くなるので、磁界強度の強い
大電流遮断用接点にアークが速やかに移動し、小電流遮
断用接点の部分からの過剰な熱電子放出を抑制できるた
めである。
【0040】
【表1】
【表2】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の真
空バルブ用電極によれば、大電流遮断能力を有する大電
流遮断用電極の中央部に低裁断特性を有する小電流遮断
用接点を配置した真空バルブ用電極であって、前記小電
流遮断用接点は直径が一定値以上の円盤状で中央部に凸
もしくは略球面の一部をなす接触部を形成し、前記大電
流遮断用電極は前記小電流遮断用接点に対し2倍以上の
直径を有し、前記小電流遮断用接点材料及び前記大電流
遮断用電極材料を高真空中においてそれぞれ単独で一定
電流で放電させたときの両アーク電圧は略同等あるいは
当該両アーク電圧の差は前記小電流遮断用接点材料の方
が一定値より高くしたため、小電流遮断時には、接触部
で点弧したアーク陰極点が小電流遮断用接点上で消弧す
るので、良好な低裁断特性を得ることができる。また、
大電流遮断時には、小電流遮断用接点の接触部で点弧し
たアークが、大電流遮断用電極上に移行するので、十分
な大電流遮断特性を得ることができる。
空バルブ用電極によれば、大電流遮断能力を有する大電
流遮断用電極の中央部に低裁断特性を有する小電流遮断
用接点を配置した真空バルブ用電極であって、前記小電
流遮断用接点は直径が一定値以上の円盤状で中央部に凸
もしくは略球面の一部をなす接触部を形成し、前記大電
流遮断用電極は前記小電流遮断用接点に対し2倍以上の
直径を有し、前記小電流遮断用接点材料及び前記大電流
遮断用電極材料を高真空中においてそれぞれ単独で一定
電流で放電させたときの両アーク電圧は略同等あるいは
当該両アーク電圧の差は前記小電流遮断用接点材料の方
が一定値より高くしたため、小電流遮断時には、接触部
で点弧したアーク陰極点が小電流遮断用接点上で消弧す
るので、良好な低裁断特性を得ることができる。また、
大電流遮断時には、小電流遮断用接点の接触部で点弧し
たアークが、大電流遮断用電極上に移行するので、十分
な大電流遮断特性を得ることができる。
【0042】請求項2記載の真空バルブ用電極によれ
ば、前記小電流遮断用接点は、直径が20mm以上で、前
記接触部の最外周部から円盤状周端部までの最短距離が
10mm以上であり、前記小電流遮断用接点材料及び前記
大電流遮断用電極材料を高真空中においてそれぞれ単独
で10kAで放電させたときの前記両アーク電圧の差は
前記小電流遮断用接点材料の方が−5Vよりもプラス側
にあるようにしたため、小電流遮断時には、アーク陰極
点を確実に小電流遮断用接点上で消弧させることができ
る。また、大電流遮断時には、小電流遮断用接点側で点
弧したアークを大電流遮断用電極上に確実に移行させる
ことができる。
ば、前記小電流遮断用接点は、直径が20mm以上で、前
記接触部の最外周部から円盤状周端部までの最短距離が
10mm以上であり、前記小電流遮断用接点材料及び前記
大電流遮断用電極材料を高真空中においてそれぞれ単独
で10kAで放電させたときの前記両アーク電圧の差は
前記小電流遮断用接点材料の方が−5Vよりもプラス側
にあるようにしたため、小電流遮断時には、アーク陰極
点を確実に小電流遮断用接点上で消弧させることができ
る。また、大電流遮断時には、小電流遮断用接点側で点
弧したアークを大電流遮断用電極上に確実に移行させる
ことができる。
【0043】請求項3記載の真空バルブ用電極によれ
ば、前記大電流遮断用電極は、表面から少くとも500
μmの範囲の組成を40〜90体積%のCu及び10〜
60体積%のCrで構成したため、大電流遮断用電極が
アーク放電に関与する表面部領域に十分な大電流遮断能
力を付与することができる。
ば、前記大電流遮断用電極は、表面から少くとも500
μmの範囲の組成を40〜90体積%のCu及び10〜
60体積%のCrで構成したため、大電流遮断用電極が
アーク放電に関与する表面部領域に十分な大電流遮断能
力を付与することができる。
【0044】請求項4記載の真空バルブ用電極によれ
ば、前記大電流遮断用電極は、表面から少くとも500
μmの範囲の組成を40〜90体積%のCu、10〜6
0体積%のCr及び3体積%以下のIn,Snの少くと
も何れかで構成したため、大電流遮断用電極の表面部領
域の大電流遮断能力を低下させることなく、アーク電圧
を低減させることができる。
ば、前記大電流遮断用電極は、表面から少くとも500
μmの範囲の組成を40〜90体積%のCu、10〜6
0体積%のCr及び3体積%以下のIn,Snの少くと
も何れかで構成したため、大電流遮断用電極の表面部領
域の大電流遮断能力を低下させることなく、アーク電圧
を低減させることができる。
【0045】請求項5記載の真空バルブ用電極によれ
ば、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuとで構成したため、小電流遮
断用接点に優れた低裁断特性を付与することができると
ともにアーク電圧を所要値まで高めることができる。
ば、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuとで構成したため、小電流遮
断用接点に優れた低裁断特性を付与することができると
ともにアーク電圧を所要値まで高めることができる。
【0046】請求項6記載の真空バルブ用電極によれ
ば、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuと3体積%以下のIn,Sn
の少くとも何れかとで構成したため、小電流遮断用接点
のアーク電圧を高めて、アークを大電流遮断用電極側に
移行しやすくすることができる。
ば、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuと3体積%以下のIn,Sn
の少くとも何れかとで構成したため、小電流遮断用接点
のアーク電圧を高めて、アークを大電流遮断用電極側に
移行しやすくすることができる。
【0047】請求項7記載の真空バルブ用電極によれ
ば、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuとTe,Se,Biの少くと
も何れかからなる高蒸気圧成分とで構成し、該高蒸気圧
成分の占める割合が、Teの場合5体積%以下、Seの
場合0.2体積%以下、Biの場合6.5体積%以下と
したため、小電流遮断用接点は、遮断特性を低下させる
ことなく、目的とするレベルの裁断電流値を得ることが
できる。
ば、前記小電流遮断用接点は、耐弧成分である45〜6
0体積%のWC,TiC,HfCの少くとも何れかと、
残部が導電成分であるCuとTe,Se,Biの少くと
も何れかからなる高蒸気圧成分とで構成し、該高蒸気圧
成分の占める割合が、Teの場合5体積%以下、Seの
場合0.2体積%以下、Biの場合6.5体積%以下と
したため、小電流遮断用接点は、遮断特性を低下させる
ことなく、目的とするレベルの裁断電流値を得ることが
できる。
【0048】請求項8記載の真空バルブ用電極によれ
ば、電流により生じる電極軸方向磁界の電極径方向の分
布が、前記小電流遮断用接点中央部では、当該小電流遮
断用接点周端部と前記大電流遮断用電極周端部間の中央
位置における磁界強度の1/10以下としたため、小電
流遮断用接点に点弧したアークを磁界強度の強い大電流
遮断用電極に速やかに移動させることができる。この結
果、小電流遮断用接点部分からの過剰な熱電子放出が抑
制されて一層遮断特性を向上させることができる。
ば、電流により生じる電極軸方向磁界の電極径方向の分
布が、前記小電流遮断用接点中央部では、当該小電流遮
断用接点周端部と前記大電流遮断用電極周端部間の中央
位置における磁界強度の1/10以下としたため、小電
流遮断用接点に点弧したアークを磁界強度の強い大電流
遮断用電極に速やかに移動させることができる。この結
果、小電流遮断用接点部分からの過剰な熱電子放出が抑
制されて一層遮断特性を向上させることができる。
【0049】請求項9記載の真空バルブ用電極の製造方
法によれば、相対密度がそれぞれ45〜60体積%に焼
結したCrスケルトンとWCスケルトンを重ね、これに
純Cuあるいは3体積%以下のIn,Snの少くとも何
れかが添加されたCuを溶浸することにより請求項1乃
至6の何れかに記載の真空バルブ用電極を製造するよう
にしたため、大電流遮断用電極と小電流遮断用接点とを
備えた真空バルブ用電極を簡便に製造することができ
る。
法によれば、相対密度がそれぞれ45〜60体積%に焼
結したCrスケルトンとWCスケルトンを重ね、これに
純Cuあるいは3体積%以下のIn,Snの少くとも何
れかが添加されたCuを溶浸することにより請求項1乃
至6の何れかに記載の真空バルブ用電極を製造するよう
にしたため、大電流遮断用電極と小電流遮断用接点とを
備えた真空バルブ用電極を簡便に製造することができ
る。
【0050】請求項10記載の真空バルブ用電極の製造
方法によれば、前記CrスケルトンとWCスケルトンを
重ねて前記溶浸処理をする直前に、Cuの融点より5〜
200℃低い温度において0.5〜5時間保持するよう
にしたため、CrスケルトンとWCスケルトンの密着性
が高められて、大電流遮断用電極の中央部に小電流遮断
用接点を配置した構成の真空バルブ用電極をより良く製
造することができる。
方法によれば、前記CrスケルトンとWCスケルトンを
重ねて前記溶浸処理をする直前に、Cuの融点より5〜
200℃低い温度において0.5〜5時間保持するよう
にしたため、CrスケルトンとWCスケルトンの密着性
が高められて、大電流遮断用電極の中央部に小電流遮断
用接点を配置した構成の真空バルブ用電極をより良く製
造することができる。
【図1】本発明に係る真空バルブ用電極の実施の形態が
適用される真空バルブの一例を示す縦断面図である。
適用される真空バルブの一例を示す縦断面図である。
【図2】図1における大電流遮断用電極及び小電流遮断
用接点部の構成を拡大して示す図である。
用接点部の構成を拡大して示す図である。
7,8 大電流遮断用電極 13a,13b 小電流遮断用接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 29/06 C22C 29/06 Z H01H 1/02 H01H 1/02 Z (72)発明者 関 経世 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 草野 貴史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内
Claims (10)
- 【請求項1】 大電流遮断能力を有する大電流遮断用電
極の中央部に低裁断特性を有する小電流遮断用接点を配
置した真空バルブ用電極であって、前記小電流遮断用接
点は直径が一定値以上の円盤状で中央部に凸もしくは略
球面の一部をなす接触部を形成し、前記大電流遮断用電
極は前記小電流遮断用接点に対し2倍以上の直径を有
し、前記小電流遮断用接点材料及び前記大電流遮断用電
極材料を高真空中においてそれぞれ単独で一定電流で放
電させたときの両アーク電圧は略同等あるいは当該両ア
ーク電圧の差は前記小電流遮断用接点材料の方が一定値
より高いことを特徴とする真空バルブ用電極。 - 【請求項2】 前記小電流遮断用接点は、直径が20mm
以上で、前記接触部の最外周部から円盤状周端部までの
最短距離が10mm以上であり、前記小電流遮断用接点材
料及び前記大電流遮断用電極材料を高真空中においてそ
れぞれ単独で10kAで放電させたときの前記両アーク
電圧の差は前記小電流遮断用接点材料の方が−5Vより
もプラス側にあることを特徴とする請求項1記載の真空
バルブ用電極。 - 【請求項3】 前記大電流遮断用電極は、表面から少く
とも500μmの範囲の組成を40〜90体積%のCu
及び10〜60体積%のCrで構成してなることを特徴
とする請求項1又は2記載の真空バルブ用電極。 - 【請求項4】 前記大電流遮断用電極は、表面から少く
とも500μmの範囲の組成を40〜90体積%のC
u、10〜60体積%のCr及び3体積%以下のIn,
Snの少くとも何れかで構成してなることを特徴とする
請求項1又は2記載の真空バルブ用電極。 - 【請求項5】 前記小電流遮断用接点は、耐弧成分であ
る45〜60体積%のWC,TiC,HfCの少くとも
何れかと、残部が導電成分であるCuとで構成してなる
ことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の真空バ
ルブ用電極。 - 【請求項6】 前記小電流遮断用接点は、耐弧成分であ
る45〜60体積%のWC,TiC,HfCの少くとも
何れかと、残部が導電成分であるCuと3体積%以下の
In,Snの少くとも何れかとで構成してなることを特
徴とする請求項1,2,3又は4記載の真空バルブ用電
極。 - 【請求項7】 前記小電流遮断用接点は、耐弧成分であ
る45〜60体積%のWC,TiC,HfCの少くとも
何れかと、残部が導電成分であるCuとTe,Se,B
iの少くとも何れかからなる高蒸気圧成分とで構成し、
該高蒸気圧成分の占める割合が、Teの場合5体積%以
下、Seの場合0.2体積%以下、Biの場合6.5体
積%以下であることを特徴とする請求項1,2,3又は
4記載の真空バルブ用電極。 - 【請求項8】 電流により生じる電極軸方向磁界の電極
径方向の分布が、前記小電流遮断用接点中央部では、当
該小電流遮断用接点周端部と前記大電流遮断用電極周端
部間の中央位置における磁界強度の1/10以下として
なることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の
真空バルブ用電極。 - 【請求項9】 相対密度がそれぞれ45〜60体積%に
焼結したCrスケルトンとWCスケルトンを重ね、これ
に純Cuあるいは3体積%以下のIn,Snの少くとも
何れかが添加されたCuを溶浸することにより請求項1
乃至6の何れかに記載の真空バルブ用電極を製造するこ
とを特徴とする真空バルブ用電極の製造方法。 - 【請求項10】 前記CrスケルトンとWCスケルトン
を重ねて前記溶浸処理をする直前に、Cuの融点より5
〜200℃低い温度において0.5〜5時間保持するこ
とを特徴とする請求項9記載の真空バルブ用電極の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8234924A JPH1083746A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | 真空バルブ用電極及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8234924A JPH1083746A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | 真空バルブ用電極及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1083746A true JPH1083746A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=16978423
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8234924A Pending JPH1083746A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | 真空バルブ用電極及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1083746A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003331699A (ja) * | 2002-05-09 | 2003-11-21 | Toshiba Corp | 真空バルブ |
| JP2006526077A (ja) * | 2003-05-23 | 2006-11-16 | ケンナメタル インコーポレイテッド | 溶浸マトリックスに保持される硬質成分を含む硬質複合材料を有する耐磨耗部材 |
-
1996
- 1996-09-05 JP JP8234924A patent/JPH1083746A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003331699A (ja) * | 2002-05-09 | 2003-11-21 | Toshiba Corp | 真空バルブ |
| JP2006526077A (ja) * | 2003-05-23 | 2006-11-16 | ケンナメタル インコーポレイテッド | 溶浸マトリックスに保持される硬質成分を含む硬質複合材料を有する耐磨耗部材 |
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