JPH1085320A - 制生塗料及び方法 - Google Patents

制生塗料及び方法

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JPH1085320A
JPH1085320A JP8272802A JP27280296A JPH1085320A JP H1085320 A JPH1085320 A JP H1085320A JP 8272802 A JP8272802 A JP 8272802A JP 27280296 A JP27280296 A JP 27280296A JP H1085320 A JPH1085320 A JP H1085320A
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JP
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polymer
coating
hydrophilic
hydrophilic polymer
medical device
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JP8272802A
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English (en)
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Rin Fan Yuu
ユー、リン、ファン
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Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
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Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性の制生塗膜及びそれを施す方法
を提供する。 【解決手段】 医療機器をコーティングするのに好適
な親水性の制生塗膜に関する。該親水性塗膜にハロゲン
化 ヒドロキシ又はアシロキシ ジフェニルエーテル類
から選択される抗菌剤を包含させる。予想外にも、該塗
膜は長期間後においてさえも多くの通常の伝染性微生物
に対して優れた制生活性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は親水性かつ制生性(bios
tatic)である塗膜(塗料、コーチングス)、及びこのよ
うな塗膜(塗料)を例えば医療機器のような基体に施す
方法に関する。
【0002】病院内感染症の大部分はカテーテル挿入処
置から生ずる。最も通常の伝染性細菌としては、とりわ
けてスタフィロコッカス エピデルミス(Staphylococc
usepidermis)、スタフィロコッカス アウレウス(Staph
ylococcus aureus) 、エシェリキア コリ(Escherichia
coli)、プロテウス ミラビリス(Proteus mirabilis)
を包含する。これらの感染症の多くは抗菌剤により治療
することが難しく、患者に外傷を与え、かつ医療費を増
加させる医療機器の使用を中止することが屡々必要とな
る。更に、医療機器のさびこぶ発生(encrustation)
は、尿トラック(urinary track )及びG.I. トラッ
ク(G.I. track) において行われるカテーテル挿入処置
に関連する重大な問題である。鉱化法(mineralization
process)は、埋め込まれた機器の除去を必要とする細
菌のコロニゼーションを屡々伴う。また機器の表面にお
けるさびこぶ(encrust)の存在は患者からの機器の取り
出しをより一層困難とし、より一層苦痛にする。その結
果、上記医療機器に施すのに適し医療機器表面上の何れ
のこれら伝染性細菌のコロニゼーションをも予防又は減
少させるのに有効な制生塗膜が高度に望ましい。
【0003】多数の抗菌剤が、医療機器に組み入れるこ
とにより感染を抑制するそれらの能力について研究され
て来た。例えば、Trooskinら(1985 年) はカテーテルに
対する抗生物質の非共有結合により、実験室動物におけ
る、より低い程度のカテーテル汚染を発見した。クロル
ヘキシジン(Brook 、Douglas 、及びVan Noort 、1986
年)、酸化銀(Schaeffer 、Story 、及びJohnson 、19
88年)、サルファジアジン銀及びクロルヘキサジン(Ar
row International)、アイオジン−ポビドン(Iodine-Po
vidone)(登録商標) 複合体(C.R.Bard)、ベンズアルコニ
ウムクロリド(Tebbs 及びElliott 、1993年)のよ
うな抗菌剤を医療機器上に組み入れることにより医療機
器上における減少された細菌付着が報告された。一般的
にこれらの抗菌剤は、(1)これらの伝染性細菌を抑制
することに対してそれら抗菌剤は比較的に高いMIC
(最小抑制濃度)を示し、従ってそれらの殺菌活性は持
続しないこと、及び(2)これら抗菌剤の多数が伝染性
細菌を抑制するのに必要なMIC水準において受け入れ
ることの出来ない細胞毒性を示すことの二つの欠点のい
ずれか、又は両方を有する。
【0004】もう一つの抗菌剤である2,4,4’−ト
リクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(Irga
san DP 300又は Triclosan(登録商標)の何れかの商品
名を有するチバ ガイギー社製の市販の抗菌剤)が、そ
れをプラスチックに形成して該プラスチックを自己殺菌
性(self-disinfecting)としたことが報告されている(K
ingston, Seal,及びHill、1986年)。この方法は、多く
の高性能プラスチックに必要な、抗菌剤の熱許容量を越
える、高い成形温度によって制限される。その上、この
ような組成物の有効性はプラスチック マトリックスを
通しての抗菌剤の拡散速度によって更に制限される。更
にもう一つの懸念は、プラスチック製機器の物理的及び
機械的性質に対する、抗菌剤混入の潜在的な有害な作用
である。従って、医療機器のような基体に対する抗菌性
塗膜であって、生物有効性(bioefficacy)を長期にわた
って保持し、潤滑性で、しかも広範囲の物質に適用可能
な抗菌性塗膜に対する需要が存在する。
【0005】
【発明の摘要】本発明により全く予想外にも、ハロゲン
化 ヒドロキシ又はアシロキシ ジフェニルエーテル
(HDPE) を親水性塗膜に組み入れた場合に、得られた塗
膜が上述の伝染性微生物の制御に対する望ましい性質の
組合わせを示すことが出来るということがわかったので
ある。HDPE含有親水性塗膜のより一層重要な特徴は:
(1)該塗膜は多種の通常の伝染性微生物に対する持続性
生物有効性を屡々示すこと;(2) 該塗膜は、上述のより
一層慣用の抗菌剤と比較して非常に低い程度の細胞毒性
を屡々示すこと;(3) 該塗膜組成物は、プラスチック、
エラストマー、金属、及びセラミックスを含めて種々の
基体上に使用することが出来ること;(4) 該親水性表面
は屡々細菌の付着をより一層困難にすること; 及び
(5) 該塗膜は好ましく潤滑性であり、このことが医療機
器の挿入及び取り出しをより一層容易とし、かつ身体を
損傷する可能性を最小化すること、である。
【0006】
【発明の詳述】本明細書において使用する用語「制生
(biostatic)」とは、親水性塗膜と接触しているか、又
は該塗膜のすぐ近くにある細菌は殺すけれど、全身的効
果(systemic effect )を有しない、すなわち一般的に
身体に影響しない化合物を意味する。
【0007】本発明の抗菌剤は、ハロゲン化2−ヒドロ
キシ−ジフェニルエーテル又はハロゲン化2−アシロキ
シ−ジフェニルエーテルから誘導される。該抗菌剤は親
水性塗膜中に組み入れられ、そこで好ましくも安全であ
るけれど、医療機器表面上の多種の通常の伝染性微生物
の成長を抑制するのに効果的な速度において放出され
る。該抗菌剤は、医療機器が細菌のコロニゼーションを
減少させるに効果的な親水性、潤滑性、かつ制生の表面
を好ましくも提供するように、適当な親水性塗膜組成物
中に組み入れられる。
【0008】該抗菌剤は、微生物に対する活性成分とし
て米国特許第3,629,477号明細書における式1
に記載され、下記に示されるハロゲン化2−ヒドロキシ
−ジフェニルエーテル又はハロゲン化2−アシロキシ−
ジフェニルエーテルの何れかであることが好ましい。
【0009】
【化1】
【0010】この式1において、各Hal は同一又は異な
るハロゲン原子を表し、Zは水素又はアシル基を表し、
wは1から5までの範囲にわたる正の整数を表し、そし
てベンゼン環のそれぞれ、好ましくは環Aは1個又は数
個の低級アルキル基(ハロゲン化されていてもよい)、
低級アルコキシ基、アリル基、シアノ基、アミノ基、又
は低級アルカノイル基を有することも出来る。
【0011】ベンゼン環における置換基としての低級ア
ルキル基又は低級アルコキシ基は、それぞれメチル基及
びメトキシ基を意味することが好ましく、低級ハロゲン
化アルキル基としてはトリフルオロメチル基が好まし
い。
【0012】式1のハロゲン−o−ヒドロキシ−ジフェ
ニルエーテルの殺生物作用に類似する該作用は、実際の
使用条件下に部分的又は完全に加水分解する、そのO−
アシル誘導体を使用しても達成される。酢酸、クロロ酢
酸、メチル又はジメチルカルバミン酸、安息香酸、クロ
ロ安息香酸、メチルスルホン酸及びクロロメチルスルホ
ン酸のエステルは特に好適である。
【0013】本発明の塗膜を構成する重合体は、任意の
慣用のコーティング方法により施して接着性の親水性塗
膜を得ることの出来る任意の水溶性又は水膨潤性の合成
又は天然の重合体を包含する。ここに使用される用語
「水膨潤性」とは、たとえ水に可溶性でないとしても該
重合体を水和状態において潤滑性にさせるのに十分な水
を吸収する実質的に親水性の重合体を意味する。そのほ
か、本明細書において使用する用語「親水性」とは、こ
のような親水性物質の表面上において水滴が容易にはビ
ーズを形成せず、併しその代わりに水滴は該表面上にお
いて45°以下の接触角を取つて容易に広がる傾向があ
るということを意味する。
【0014】代表的な重合体としては下記のものを包含
する: I.合成水溶性又は水膨潤性重合体類 1. ポリ(アクリル酸)、ポリ(ヒドロキシエチルア
クリレート)、ポリ(ジメチルアミノ−エチルアクリレ
ート)のようなポリアクリレート類、及びそれらの共重
合体類。 2. ポリ(ビニルアルコール)及びそれらとビニルア
セテートとの共重合体類。 3. ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレングリ
コール)、及びそれらとポリ(プロピレンオキシド)及
びポリ(プロピレングリコール)のそれぞれとの共重合
体類。 4. (無水マレイン酸−メチルビニルエーテル)共重
合体のような無水マレイン酸重合体類。 5. ポリアクリルアミド類及びそれらの共重合体類。 6. ポリ(ビニルピロリドン)のようなポリ(ビニル
ラクタム)及びその共重合体類。 7. ポリ(エチレンイミン)。 8. ポリ(スチレンスルホネート)及びその共重合体
類。 9. 水溶性ナイロン。 10.ポリ(メタクリルアミドプロピルトリメチルアン
モニウムクロリド)及びその共重合体類。 11.ポリ(2−アクリロアミド−2−メチルプロパン
スルホネート)及その共重合体類。 12.ポリ(アクリル酸)−ポリ(エチレンオキシド)
複合体、及びポリ(アクリル酸)−ポリ(ビニルピロリ
ドン)複合体のような高分子複合体類。
【0015】II.天然重合体類 1. カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリマー
JR及びLR(登録商標)(ユニオン カーバイド社製
の四級化セルロース重合体に対する商品名)のようなセ
ルロース重合体類。 2. グアゴム、アルギニン酸、アラビアゴム、キトサ
ン、ヒアルロン酸のような多糖類。 3. カルボキシメチルでんぷん、ジアルデヒドでんぷ
んのようなでんぷん類。 4. ゼラチン、及びコラーゲンのような蛋白質類。
【0016】当業者は上記に確認された重合体類の水溶
性及び水膨潤性の誘導体類もまた本発明により使用する
ことが出来るということを認識するであろう。適当な塗
膜化学物質の選択及び適用に関する更に詳細な事項につ
いては当業者に公知である。
【0017】塗膜が疎水性物質製の医療機器上に施され
る場合には、接着塗膜を達成する為に表面に接着性を付
与することが屡々必要である。これは例えば:(1)、
例えば反応性プライマー(ポリイソシアネート又はシラ
ン カップリング剤のような)のようなバインダー重合
体の使用;(2)プラズマ表面処理又は現場プラズマ重
合;(3)相溶性かつ疎水性重合体の添加;及び(4)
とりわけて当業者に公知の化学試薬による表面エッチン
グ;を包含する多数の方法により行うこと出来る。好ま
しい方法は米国特許第5,091,205号明細書に記
載のような、ポリイソシアネート プライマーの使用で
ある。
【0018】本発明の塗膜はバインダー重合体及び親水
性重合体の他に、例えば界面活性剤、防腐剤、粘度調節
剤、顔料、染料、ブロック防止剤、及び当業者に公知の
その他の添加剤のような塗膜処方物に通常に使用される
1種又はそれ以上の添加剤を包含することが出来る。そ
の他、親水性重合体にイオン結合する、他の官能性添加
剤もまた使用することが出来る。これらの添加剤として
は、例えば治療剤及び抗スロムボージェン剤(antithro
mbogenic agent) のような成分を包含する。
【0019】本発明のコーティング方法において、バイ
ンダー重合体及び親水性重合体は該重合体の溶液、分散
液又はエマルションの何れかに含有される液体から供給
することが出来る。1段コーティング法においては、バ
インダー重合体及び親水性重合体は同一液体媒質中に含
有される。2段法においては、バインダー重合体及び親
水性重合体は別個の液体媒質中に含有される。異なる重
合体又は添加剤を導入する為に追加のコーティング工程
を採用することも出来る。バインダー重合体及び親水性
重合体を供給する為に使用される液体媒質は有機性物
質、水性物質、又は有機−水性混合物であることが出来
る。バインダー重合体を供給する為に使用される液体媒
質は、すなわち基体が重合体である場合に、該基体に対
してある程度の溶解力を有するように選択することが出
来る。このことにより、バインダー重合体と基体との間
の接着を強化することが出来、塗膜物質の皮膜形成が促
進される。バインダー重合体及び親水性重合体を供給す
るために好ましい液体媒質は、例えばエチルアセテー
ト、イソプロピルアセテートのようなエステル類;エチ
ルアセテート;例えばイソプロピルアルコール、エタノ
ール、ブタノールのようなアルコール類;例えばアセト
ン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール、メチ
ルイソブチルケトンのようなケトン類;ジメチルホルム
アミドのようアミド類;トルエン;ブチルグリコールエ
ーテルのようなグリコールエーテル類;ジクロロエタン
のような塩素化溶剤;水;及びそれらの混合物を包含す
るけれど、それらに限定されない。該液体媒質はバイン
ダー重合体及び親水性重合体が、コーティングされるべ
き基体の表面を平等に湿潤させるように選択することが
好ましい。
【0020】液体媒質中におけるバインダー重合体及び
親水性重合体の濃度は、塗膜中においてそれぞれの重合
体の所望の量が得られるのに十分な濃度であることが好
ましい。液体媒質中におけるバインダー重合体の濃度は
液体媒質の全重量を基準にして典型的には約0.05重
量%から10重量%まで、好ましくは約0.2重量%か
ら2重量%までの範囲にわたる。親水性重合体の濃度は
液体媒質の全重量を基準にして典型的には約0.1重量
%から20重量%まで、好ましくは約0.5重量%から
5重量%までの範囲にわたる。本発明のバインダー重合
体及び親水性重合体を供給する為の液体媒質の選択に関
しての、これ以上の詳細については当業者に公知であ
る。
【0021】液体媒質中における抗菌剤の濃度は、塗膜
中において抗菌活性の所望の量が得られるのに十分であ
ることが好ましい。液体媒質中における抗菌剤の濃度は
該液体媒質の全重量を基準にして典型的には約0.00
1重量%から10重量%まで、好ましくは約0.002
重量%から5重量%までの範囲にわたる。硬化された塗
膜中における抗菌剤の濃度は塗膜、即ち液体媒質の固体
含量、の全重量を基準にして典型的には約0.2重量%
から80重量%まで、好ましくは約1重量%から50重
量%までの範囲にわたる。
【0022】抗菌剤は種々の方法によって塗膜組成物中
に組み入れて、相応する性能を達成することが出来る。
例えば、抗菌剤は溶液、又は分散液、又はエマルション
の何れかとして塗膜中に組み入れることが出来る。抗菌
剤は親水性重合体の塗布前、又は一緒、又は塗布後の何
れかにおいて塗膜中に組み入れることが出来る。コーテ
ィング マトリックス中におけるより一層均一な分布を
達成する為に、抗菌剤を親水性重合体と同時に組み入
れ、塗布することが好ましい。
【0023】本発明のコーティング方法は大気圧下及び
約10ないし90℃の温度の液相において行われること
が好ましい。コーティングされるべき基体の表面と、バ
インダー重合体もしくは親水性重合体、又はそれらの両
方を含有する液体媒質との接触に対する滞留時間は約1
秒ないし30分、好ましくは約10秒ないし10分の範
囲にわたる。塗膜を施した後、約20ないし150℃の
温度において、好ましくは強制通風炉において塗膜を乾
燥することが一般的に望ましい。所望により、マイクロ
波炉及び赤外線ヒーターを使用することも出来る。典型
的な乾燥時間は約1分から24時間の範囲にわたり、好
ましくは約10分から5時間の範囲にわたる。2段コー
ティング法が採用される場合には親水性重合体を塗布す
る以前にバインダー重合体を乾燥することが好ましい。
塗膜組成物が1種又はそれ以上の不飽和モノマー又はプ
レポリマーを含有する場合には紫外線、電子ビーム、ガ
ンマ線又はその他の適当な放射線源により硬化工程を行
うことが出来る。
【0024】本発明のコーティング方法から得られる潤
滑性塗膜は典型的には約0.05ないし10ミクロン、
好ましくは約0.1ないし約5ミクロンの厚さを有す
る。2段コーティング方法が採用される場合には、得ら
れる塗膜は基体の表面に接触するバインダー重合体に富
む、すなわちバインダー重合体50%以上を含有する内
層と、該内層に接触する親水性重合体に富む、すなわち
親水性重合体50%以上を含有する外層とより成ること
が好ましい。親水性重合体に富む外層は、水性液体に露
出された際に好ましく潤滑性となる外面を有する。1段
コーティング方法が採用される場合には得られる塗膜
は、バインダー重合体と親水性重合体との実質的に均一
な混合物である好ましくは単層から成る。しかしなが
ら、バインダー重合体は親水性重合体に対するよりも基
体に対して、より大きい親和性を屡々有するので、基体
の表面付近に、より高濃度のバインダー重合体が存在す
ると思われる。
【0025】本発明の制生塗膜は先行技術の「自己殺菌
性プラスチック」に優る多くの重要な利点を提供するこ
とが出来る。第一に、塗膜は塗布されるべき機器の構成
材料と無関係であり、それ故種々の基体に対して広く有
用である。第二に、微生物のコロニゼイションが最重要
事項である機器の外面において抗菌剤を容易に利用する
ことが出来る。第三に、抗菌剤の放出速度は、従って機
器の生物有効性は機器の構成材料と共に変化することな
く、主として水膨潤性コーティング マトリックス中に
おける抗菌剤の溶解度によって調節される。第四に、親
水性塗膜は例えば体液のような水性液体の存在下に好ま
しく潤滑性であり、このことが微生物の基体への付着を
より一層困難にする。第五に、制生塗膜が存在すること
により好ましくは、基体物質のバルク性質(bulk prope
rty)に悪影響を及ぼさない。第六に、本発明の制生塗膜
は表面上におけるさびこぶ(encrustation) 発生を減少
させることが出来、この故に医療機器の耐用寿命を延長
する。従って、本発明は種々の基体に対して、それらの
構成材料及び構成方法に関係なく、抗菌剤の予測可能で
持続性かつ安全な放出をさせるのである。
【0026】本発明の制生塗膜は微生物のコロニゼーシ
ョンの抑制が望まれる任意の医療機器に使用することが
出来る。この目的に適する代表的な医療機器はとりわけ
て、尿及び尿管ステント(stent)、フォリー(Foley)カ
テーテル、中央静脈(centralvenous)カテーテル、点滴
カテーテル、気管内用管(endotracheal tube)、導入
器、排液管、計器、外傷手当用品、ペースメーカー用リ
ード線を包含する。本発明の塗膜を施すことの出来る医
療機器、ならびにその他の機器はポリウレタン、ポリ
(ビニルクロリド)、ポリアクリレート、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ポリブタジエ
ン−スチレン共重合体、ナイロン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブチレン、シリコン、ポリ(ビニルア
セテート)、ポリメタクリレート、ポリスルホン、ポリ
イソプレン、それらの共重合体及び誘導体、ガラス、金
属、セラミック、及びそれらの混合物より成る群から選
択されるものを包含する。
【0027】下記の実施例は本発明の制生塗膜の処方、
コーティング方法、及び生物有効性を例証するものであ
るが、特許請求の範囲を限定するものではない。実施例
において使用される化学薬品は特に示さない限り標準試
薬であり、容易に市中から入手されるものである。
【0028】
【実施例1】本実施例は高分子量水溶性重合体及び2,
4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエ
ーテルの両方を含有する塗料溶液の調製について説明す
る。タービン攪拌機、コンデンサー、温度計、及び外部
加熱浴を備えた2リットルのステンレス鋼製反応器にD
MF(Mallinckrodt)520グラム(gとも記載す
る)、MEK(Mallinckrodt)264g,第三ブチルア
ルコール(Arco)200g、及びMYRJ−53(ICI
製エトキシル化ステアリン酸)0.5gを攪拌下に仕込
んだ。一旦、均一な溶液が得られたとき、ポリ(アクリ
ル酸)(分子量1,250,000を有するホモポリマ
ーである、B.F.Goodrich社製のCarbopol(登録商標) 9
40NF)粉末15gを、該反応器に直接に注入することに
より導入した。反応器を50℃に加熱し、この温度にお
いて、2,000RPMにおける攪拌下に1時間保っ
た。その後に、反応器を室温に冷却し、次いで10ミク
ロンのポリプロピレン製フィルター カートリッジを通
して生成物を取り出した。均一なコロイド分散液が得ら
れた。濾過生成物180.02gをワーリング混合機
(Waring blender)に移し、2分間にわたり2,4,
4’−トリクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル
(チバ ガイギー社製、Irgasan (登録商標)DP300)1
0.01gと混合した。抗菌剤はコロイド分散液の有機
媒質中に完全に溶解して、均質流体を生じた。
【0029】
【実施例2】8フレンチ(French)のパークフレックス
(Percuflex)(登録商標)カテーテル(エチレン−ビニ
ルアセテート共重合体製)を6インチのステント(sten
t)に切断した。該ステントをフレオンで清拭し、5分間
空気乾燥した。次いで、それらカテーテルをポリイソシ
アネート プライマー(ユニオン カーバイド社製Poly
slip(登録商標)Coating P-106)を含有するコーティン
グ浴に10秒間浸せきし、次いで強制通風炉において6
5℃で10分間乾燥した。次いで該ステントを、実施例
1において調製したコーティング溶液を含有する別のコ
ーティング浴に1秒間浸せきし、次いで強制通風炉にお
いて65℃で1時間にわたり乾燥した。仕上がり塗膜は
均一であった。
【0030】
【実施例3】本実施例は水の存在下におけるカテーテル
の静止摩擦係数(COF)の測定方法を説明する。この
測定に対してはスライディング ブロック試験が採用さ
れ、この試験においては蒸留水の存在下に、湿潤した膜
で包んだ長方形のブロックを2個の平行に設置されたカ
テーテルの表面上に置く。カテーテルが静置されている
架台を、ブロックが滑り出すまでゆっくりと傾ける。角
φを測定する。静止COFを正接φとして計算する。次
いでカテーテルを、湿潤したカテーテルをしっかりと固
定したシリコーン エラストマー製のグロメット(環
索)(カテーテルの外径よりも10%小さい直径を有す
る)を通して10回又はそれ以上押し引きすることによ
り、機械的磨耗に供する。次いで該磨耗されたカテーテ
ルを再び測定して磨耗後のCOFを定める。実施例2に
おいてコーティングされたカテーテルに対する10回の
磨耗動作の前及び後のCOFは、それぞれ0.04及び
0.04であることがわかった。コーティングしないパ
ークフレックス ステントに対するCOFは約1.0で
あると測定された。
【0031】
【実施例4】本実施例は制生塗膜処方物について例証す
る。この処方物においては親水性重合複合体が2,4,
4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテ
ルと共に使用される。実施例1において調製されたコロ
イド分散液250g、Polylslip (登録商標)Coating
S-701(ユニオン カーバイド社製のDMFL−MEK−
tBOHの混合物)107.5g、及び2,4,4’−
トリクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル3.6
1gより成る混合物をワーリング混合機において30℃
で2分間混合して、均一な分散液を生成した。14フレ
ンチのパークフレックス カテーテルを10インチのス
テントに切断した。該ステントをイソプロピルアルコー
ルで清浄化し、次いで10分間空気乾燥した。該清浄な
ステントを、Polyslip Coating P-106を含有するコーテ
ィング浴に30秒間浸せきし、次いで強制通風炉におい
て65℃で20分間乾燥した。該ステントは次いで上記
において調製した溶液を含有する別のコーティング浴に
1秒間浸せきし、次いで強制通風炉において65℃で1
時間乾燥した。該ステントを、Polyox(登録商標)WSRN
-80 〔分子量200,000を有するポリ(エチレンオ
キシド)〕の5%溶液を含有する第三のコーティング浴
に1秒間にわたり再び浸せきし、次いで強制通風炉にお
いて65℃で12時間乾燥した。塗膜は均一であり、水
の存在下において潤滑性であった。100回の磨耗動作
の前後に測定した水の存在下におけるCOFは、それぞ
れ0.07及び0.1であることがわかった。コーティ
ングしないカテーテルに対するCOFは1.0であっ
た。
【0032】
【実施例5】実施例4を、(1)2,4,4’−トリクロ
ロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテルの使用量が3.
61gの代わりに18.8gであった点、及び(2)第
三のコーティング浴がPVP K−90(ISP製の分
子量700,000を有するポリ(ビニルピロリド
ン))の0.75%水溶液を含有し、しかも浸せき時間
が1秒の代わりに10分であった点、を除いて繰り返し
た。仕上がり塗膜は均一であり、水の存在下に潤滑性で
あった。100回の磨耗動作の前後において測定された
水の存在下におけるCOFは、それぞれ0.14及び
0.17であることがわかった。コーティングしないカ
テーテルに対するCOFは1.0であった。
【0033】
【実施例6】実施例5を、(1)2,4,4’−トリク
ロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテルの使用量が1
3gであった点、(2)抗菌剤を、ポリ(アクリル酸)
コロイド分散液と混合する以前に、まず溶媒混合物に溶
解させた点、及び(3)ポリ(ビニルピロリドン)の濃
度を0.75重量%から1.0重量%に増加し、かつ浴
が防腐剤としてClorox(登録商標)の形態で塩素20p
pmをも含有した点、を除いて繰り返した。ポリ(アク
リル酸)及び抗菌剤の両方を含有するコロイド分散液は
ブルックフィールド粘度3.7センチストーク及び平均
粒径1.2ミクロンを有した。仕上がり塗膜は均一であ
り、水の存在下に潤滑性であった。
【0034】
【実施例7】実施例6において調製した塗膜の潤滑性及
び耐磨耗性の程度を下記に記載の力ゲージ(force gaug
e)により測定した。コーティングしたカテーテルを、シ
リコーン膜に打開された環状開口を通して水の存在下に
引き抜き、この場合該開口の内径はカテーテルの外径よ
りも僅かに小さくて引き抜き中に堅固な把握を生じさせ
るものとし、この際に発生した摩擦力が表面潤滑性の尺
度である。摩擦力が低ければ低い程、潤滑性は大きく、
その逆も同様である。測定は、カテーテルをシリコーン
製グロメットを通して、毎分4.5インチの一定速度で
引き抜くことの出来る装置を使用して行った。この方法
を使用して、コーティングしたカテーテルに対する10
0回の磨耗動作の前後における摩擦力値、及びコーティ
ングしないカテーテルに対する摩擦力値は、それぞれ
4.2、10.7、及び39.5gであった。これらの
結果はコーティングしたカテーテルの高度の潤滑性を示
す。
【0035】
【実施例8】Polyslip Coating P-106を、ジフェニルメ
タンジイソシアネートと高分子量ポリエステルポリオー
とから製造され、イソシアネート当量重量225及びイ
ソシアネート含量18.7%を有する、より高い分子量
のポリイソシアネートに換えた点を除いて、実施例6を
繰り返した。仕上がり塗膜は均一であり、水の存在下に
潤滑性であった。コーティングしたカテーテルの100
回の磨耗動作の前後及びコーティングしないカテーテル
の摩擦力値はそれぞれ4.0、3.3、及び39.5g
であることがわかった。
【0036】
【実施例9】Polyslip Coating P-106を、トルエンジイ
ソシアネートとポリオールとから誘導され、当量重量5
25及びイソシアネート含量8%を有するポリイソシア
ネートに換えた点を除いて実施例4を繰り返した。仕上
がり塗膜は均一であり、水の存在下に潤滑性であった。
コーティングしたカテーテルの100回の磨耗動作の前
後及びコーティングしないカテーテルの摩擦力値はそれ
ぞれ12.2、14.9及び28.7であることがわか
った。
【0037】
【実施例10】14フレンチの寸法のパークフレックス
カテーテルの、11.5インチの2部片をイソプロピ
ルアルコールで清浄化し、次いで空気乾燥した。清浄な
カテーテルを、ビニルクロリド共重合体(ユニオン カ
ーバイド社製 UCAR,(登録商標) VMCA )1重量%、
2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニ
ルエーテル 3.5重量%、及びエチルアセテート(Mal
linckrodt)95.5重量%を含有するコーティング浴に
30秒間にわたって浸せきした。湿潤したカテーテルを
強制通風炉において65℃で30分間乾燥した。次いで
それらを、ポリマーJR(登録商標)(ユニオン カー
バイド社製の四級化セルロース重合体)0.5重量%、
イソプロピルアルコール 5重量%、及び水95重量%
を含有する第二のコーティング浴に浸せきした。該カテ
ーテルを強制通風炉において65℃で1時間にわたり焼
成した。塗膜は均一であった。コーティングされたカテ
ーテルは、コーティングしない対照に対する58℃に比
較して、36℃の蒸留水との接触角を示した。コーティ
ングされたカテーテル及びコーティングされないカテー
テルに対するCOFはそれぞれ0.17及び0.67で
あることがわかった。
【0038】
【実施例11】本実施例は、若干の通常の伝染性細菌に
対する本発明の制生塗膜組成物の優れた生物有効性を、
抑制帯域法(zone of inhibition method)を使用して立
証するものである。与えられた細菌を抑制するに当たっ
て、該帯域が大きければ大きい程、抗菌剤の効能は大き
い。結果を表Iに示す。
【0039】
【表1】 表 I 抑制帯域、mm 塗膜の種類 抗菌剤、重量% S.aureus E.coli P.mirabilis 実施例6 1 35.3 7 実施例6 2.5 >40 32 13.1 実施例6 3.5 >40 41.8 18.2 実施例8 3.5 >40 27 16.3 コーティングせず 0 0 0 0
【0040】
【実施例12】本実施例は2,4,4’−トリクロロ−
2’−ヒドロキシジメチルエーテルを含有する制生塗膜
の非溶血性を例証する。異なる水準の抗菌剤を含有する
ヒドロゲル制生塗膜に対する試験管内溶血試験をEDTAを
含有する兎の血液を使用して、Northwood OHの NAmSA
(登録商標)により試験した。それぞれの場合に二つの
試料を試験し、結果を二つの試験の平均値として示す。
結果を表IIに示す。
【0041】
【表2】 表 II 塗膜の種類 抗菌剤% 溶血性% 実施例9 0 0%、非溶血性 実施例9 0.1 0%、非溶血性 実施例9 1 0%、非溶血性 実施例9 5 0%、非溶血性
【0042】
【実施例13】実施例13から実施例15までは、若干
の通常の伝染性細菌の成長を抑制するに当たっての本発
明の制生塗膜の長期生物有効性を、異なる生物検定法を
使用して例証する。実施例6によって調製された制生塗
膜の長期生物有効性を、与えられた細菌の105 CFU
(コロニー形成単位)によりチャレンジ(challenge )
された寒天培養組織における抑制帯域に従って研究し
た。同一のカテーテル試験片であってエチレンオキシド
で滅菌したものを同一の細菌でチャレンジ(challenge
)された新鮮な培養組織中に、生物有効性が観察され
なくなる迄毎日移し入れた。試験は、30日目において
観察された生物有効性に無関係に30日の終わりに終了
した。結果を表III及び表IVに示す。
【0043】
【表3】 表 III 生物検定実施例13におけるE.coliに対する抑制帯域のデータ 抑制帯域、mm 観察された 観察された 試料 第1日 第30日 生物膜 変色 コーティングしない カテーテル 0 0 あり あり コーティングしたけれど 抗菌剤を有しないもの 0 0 あり あり 抗菌剤を コーティングしたもの 16 15 なし なし
【0044】
【表4】 表 IV 生物検定実施例13におけるS.aureusに対する抑制帯域のデータ 抑制帯域、mm 観察された 観察された 試料 第1日 第30日 生物膜 変色 コーティングしない カテーテル 0 0 あり あり コーティングしたけれど 抗菌剤を有しないもの 0 0 あり あり 抗菌剤を コーティングしたもの 16 16.3 なし なし
【0045】
【実施例14】全ての滅菌カテーテル試料を、それらが
伝染性細菌でチャレンジされる前にトリプチカーゼ(tr
ypticase)大豆煮汁中において37℃で24時間にわた
り培養した点を除いて実施例13を繰り返した。試験は
30日目に観察された生物有効性に無関係に30日の終
わりに終了した。結果を表V及び表VIに示す。
【0046】
【表5】 表 V 生物検定実施例13におけるE.coliに対する抑制帯域のデータ 抑制帯域、mm 観察された 観察された試料 第1日 第30日 生物膜 変色 コーティングしない カテーテル 0 0 あり あり コーティングしたけれど 抗菌剤を有しないもの 0 0 あり あり 抗菌剤を コーティングしたもの 16.3 15.7 なし なし
【0047】
【表6】 表 VI 生物検定実施例14におけるS.aureusに対する抑制帯域のデータ 抑制帯域、mm 観察された 観察された試料 第1日 第30日 生物膜 変色 コーティングしない カテーテル 0 0 あり あり コーティングしたけれど 抗菌剤を有しないもの 0 0 あり あり 抗菌剤を コーティングしたもの 16 16 なし なし
【0048】
【実施例15】実施例13において使用された滅菌カテ
ーテルの断片を、塩を入れた3個の別々の密封されたフ
ラスコ中に置いた。試料を振とう培養器中において37
℃で培養した。実施例13に記載のプロトコール(prot
ocol)に従って抑制帯域を測定する為に試料を3日の間
隔で取り出した。残りのカテーテル断片を、新しい塩を
入れたフラスコに移し、振とう培養器に戻し、実験を継
続した。30日迄測定した結果を表VII及び表VII
Iにまとめる。
【0049】
【表7】 表 VII 生物検定実施例15におけるE.coliに対する抑制帯域のデータ 抑制帯域、mm 観察された 観察された試料 第1日 第30日 生物膜 変色 コーティングしない カテーテル 0 0 あり あり コーティングしたけれど 抗菌剤を有しないもの 0 0 あり あり 抗菌剤を コーティングしたもの 14 16 なし なし
【0050】
【表8】 表 VIII 生物検定実施例15におけるS.aureusに対する抑制帯域のデータ 抑制帯域、mm 観察された 観察された試料 第1日 第30日 生物膜 変色 コーティングしない カテーテル 0 0 あり あり コーティングしたけれど 抗菌剤を有しないもの 0 0 あり あり 抗菌剤を コーティングしたもの 17 16 なし なし
【0051】
【実施例16】実施例16〜19は、2,4,4’−ト
リクロロ−2−ヒドロキシジュフェニルエーテルを含有
する1段抗菌性塗膜組成物の製造方法及び種々の医療機
器上への塗布について例証する。
【0052】1リットルの大きさのワーリング混合機に
ジアセトンアルコール566.2gを仕込んだ。混合し
ながらポリ(ビニルピロリドン)〔シグマ ポリ(ビニ
ルピロリドン)−360、 ロット 123−42−
3〕の1.58g及びUCAR(登録商標)VMCAの
1.16gを添加し、該混合物を5分間かきまぜて、均
一な溶液を得た。次いで該溶液を、抗菌剤21gの入っ
たガラスびんに移し、次いでそれをロールミルにかけて
均一な溶液を得た。
【0053】
【実施例17】4片のラテックス製フォリー(Foley)カ
テーテル(17フレンチ、Baxter Healthcare 社製)を
IPAで拭い、空気乾燥した。該清浄化したカテーテル
を、実施例16に従って調製したコーティング溶液に3
0秒間浸せきし、1分間空気乾燥し、次いで更に強制通
風炉において85℃で3時間乾燥した。清浄で均一な塗
膜が得られた。仕上がったカテーテルは標準エチレンオ
キシド法により滅菌し、物理的性質に変化は認められな
かった。
【0054】
【実施例18】ラテックス製フォリー カテーテルをP
VC製の気管内用管(endotracheal tube )のセットに
換え、乾燥を85℃の代わりに90℃で行った点を除い
て実施例17を繰り返した。滅菌され、コーティングさ
れた気管内用管は透明で均一であった。
【0055】
【実施例19】ラテックス製フォリー カテーテルを泌
尿器ステント(14フレンチのパークフレックス ステ
ント、Boston Scientific 社製)に代え、乾燥を65℃
で3時間行った点を除いて実施例17を再び繰り返し
た。滅菌され、コーティングされたパークフレックス
ステントは均一で滑らかであった。
【0056】
【実施例20】予想外にも本発明の制生親水性塗膜は、
試験管モデルにおいて、プロテウスミラビリス(Proteu
s Mirabilis)によりチャレンジされた人尿に露出された
医療機器のさびこぶ発生(encrustation)を減少させる
こともわかった。これを下記の実施例により立証する。
【0057】6個の培養管のそれぞれに、再水和尿(Pr
ichem 、登録商標)12ミリリットル、100クレット
(Klett )プロテウス ミラビリス(Proteus Mirabill
is)100ミクロリットル、及び17フレンチのラテッ
クス製フォリー カテーテルの部片を添加した。無菌カ
テーテル部片のうちの3個は実施例6に従って制生塗膜
でコーティングしてあり、他の3個はコーティングして
なかった。全6個の培養管を37℃の培養器に入れ、2
4時間にわたり培養した。その後に、培養管を培養器か
ら取り出し、目視によりさびこぶ発生の程度を検査し
た。3個の非コーティング カテーテル片の全部が異な
る程度のさびこぶ発生を示した。他方において、コーテ
ィングされたカテーテル部片の全てが表面上に目視可能
のさびこぶ発生を示さなかった。
【0058】本発明を特定の面に関して記載したけれ
ど、当業者は本発明の他の面が特許請求の範囲内にある
ことを認識するであろう。例えば抗菌剤は、疎水性塗膜
又は親水性もしくは潤滑性でない他の塗膜類にも組み入
れることが出来る。また、本発明の抗菌性塗膜は尿トラ
ック及びGIトラックにおい行われるカテーテル挿入処
置に屡々関係する医療機器のさびこぶ発生を抑制するこ
とも出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユー、リン、ファン アメリカ合衆国、ニュー・ジャージー州 08816、イースト・ブランズウィック、ヘ リテイジ・コート 3番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面上に親水性塗膜を有する医療機器に
    おいて、該親水性塗膜が: (i)前記医療機器の表面に接着した親水性重合体の
    層;及び; (ii)前記層内に分散した抗菌剤、ここに該抗菌剤は
    ハロゲン化2−ヒドロキシジフェニルエーテル、ハロゲ
    ン化2−アシロキシジフェニルエーテル 又はそれらの
    混合物より成る群から選択されるものである;を包含す
    る前記医療機器。
  2. 【請求項2】 塗膜が更にバインダー重合体を包含する
    請求項1の医療機器。
  3. 【請求項3】 抗菌剤が2,4,4’−トリクロロ−
    2’−ヒドロキシジフェニルエーテル又はその同族体も
    しくは誘導体である請求項1の医療機器。
  4. 【請求項4】 親水性重合体が天然の水溶性重合体又は
    その誘導体である請求項1の医療機器。
  5. 【請求項5】 親水性重合体が合成の水溶性重合体又は
    その誘導体である請求項1の医療機器。
  6. 【請求項6】 親水性重合体がポリ(アクリル酸)、セ
    ルロース重合体又はそれらの混合物より成る群から選択
    されるものである請求項1の医療機器。
  7. 【請求項7】 親水性重合体が、少なくとも1種の水溶
    性重合体を包含する少なくとも2種の重合体の混合物で
    構成される請求項1の医療機器。
  8. 【請求項8】 基体表面と、 (i)親水性重合体を包含する親水性重合体組成物;な
    らびに (ii)該基体表面に結合することのできるバインダー
    重合体及び親水性重合体を包含するバインダー重合体組
    成物;とを接触させることを包含する親水性塗膜を基体
    表面に施す方法において、バインダー重合体組成物又は
    親水性重合体組成物の少なくとも1種が、ハロゲン化2
    −ヒドロキシジフェニルエーテル、ハロゲン化2−アシ
    ロキシジフェニルエーテル、又はそれらの混合物より成
    る群から選択される抗菌剤を更に包含することを特徴と
    する前記方法。
  9. 【請求項9】 微生物の成長を抑制するのに有効な量の
    抗菌剤を使用する請求項8の方法。
  10. 【請求項10】 親水性重合体又はバインダー重合体の
    モノマーもしくはプレポリマーを基体に塗布し、次いで
    前記モノマーもしくはプレポリマーを重合させて前記親
    水性重合体又はバインダー重合体を形成させることによ
    り、親水性重合体又はバインダー重合体の少なくとも1
    種を形成する請求項8の方法。
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