JPH1086227A - 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 - Google Patents
繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法Info
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- JPH1086227A JPH1086227A JP8247815A JP24781596A JPH1086227A JP H1086227 A JPH1086227 A JP H1086227A JP 8247815 A JP8247815 A JP 8247815A JP 24781596 A JP24781596 A JP 24781596A JP H1086227 A JPH1086227 A JP H1086227A
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- Japan
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- fiber bundle
- take
- resin
- thermoplastic resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 肉厚が均一で繊維が均等に分散された繊維強
化熱可塑性樹脂シートを安定して製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 多数の連続モノフィラメントよりなる繊
維束22に粉体状熱可塑性樹脂23を付着させ、その樹
脂付着繊維束24を定速で引き取りつつ、その引き取り
により生じた張力を開放した状態で加圧した後に、熱可
塑性樹脂を加熱溶融してシート化する。樹脂の加熱溶融
工程の前に、張力が開放された状態で樹脂付着繊維束2
4を加圧することで、繊維束24中の粉体状樹脂は、繊
維に妨げられることなく付着過剰部分から付着不足部分
へと自由に移動し、繊維束24中で粉体状熱可塑性樹脂
23が均一に分散付着した状態となり、加熱溶融〜シー
ト化された繊維強化熱可塑性樹脂シート25の肉厚は均
一なものとなる。
化熱可塑性樹脂シートを安定して製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 多数の連続モノフィラメントよりなる繊
維束22に粉体状熱可塑性樹脂23を付着させ、その樹
脂付着繊維束24を定速で引き取りつつ、その引き取り
により生じた張力を開放した状態で加圧した後に、熱可
塑性樹脂を加熱溶融してシート化する。樹脂の加熱溶融
工程の前に、張力が開放された状態で樹脂付着繊維束2
4を加圧することで、繊維束24中の粉体状樹脂は、繊
維に妨げられることなく付着過剰部分から付着不足部分
へと自由に移動し、繊維束24中で粉体状熱可塑性樹脂
23が均一に分散付着した状態となり、加熱溶融〜シー
ト化された繊維強化熱可塑性樹脂シート25の肉厚は均
一なものとなる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種材質からなる
連続繊維によって強化された熱可塑性樹脂シートの製造
方法に関する。
連続繊維によって強化された熱可塑性樹脂シートの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法
としては、従来、例えば特開平3−270909号に見
られるように、多数の連続モノフィラメントからなる繊
維束を、粉体樹脂が充填された流動槽内でモノフィラメ
ント状に開繊させるとともに、その開繊状態の各繊維に
粉体樹脂を付着させた後、加熱装置に導いて加熱溶融し
てシート化する方法が知られている。
としては、従来、例えば特開平3−270909号に見
られるように、多数の連続モノフィラメントからなる繊
維束を、粉体樹脂が充填された流動槽内でモノフィラメ
ント状に開繊させるとともに、その開繊状態の各繊維に
粉体樹脂を付着させた後、加熱装置に導いて加熱溶融し
てシート化する方法が知られている。
【0003】また、以上の方法を適用して得られる繊維
強化熱可塑性樹脂シートの肉厚を均一化することを目的
として、特開平5−84740号においては、繊維束に
粉体状熱可塑性樹脂を付着させた後、樹脂付着繊維束を
熱可塑性樹脂の溶融温度未満の温度下で加圧した後、熱
可塑性樹脂を加熱溶融してシート化する方法が提案され
ている。
強化熱可塑性樹脂シートの肉厚を均一化することを目的
として、特開平5−84740号においては、繊維束に
粉体状熱可塑性樹脂を付着させた後、樹脂付着繊維束を
熱可塑性樹脂の溶融温度未満の温度下で加圧した後、熱
可塑性樹脂を加熱溶融してシート化する方法が提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した特
開平5−84740号における提案方法においては、繊
維束に粉体状熱可塑性樹脂を付着させるべく流動槽中を
通過させるために、繊維束を引き取りながら加圧するの
であるが、その加圧に際して、繊維束には引き取りによ
る張力が作用しているため、その状態で加圧しても繊維
束中に補足されている粉体樹脂は各繊維により自由な移
動が妨げられ、繊維束中における粉体樹脂の付着量の分
布は解消されにくく、得られる繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートには、肉厚の不均一性が依然として存在するという
問題があった。
開平5−84740号における提案方法においては、繊
維束に粉体状熱可塑性樹脂を付着させるべく流動槽中を
通過させるために、繊維束を引き取りながら加圧するの
であるが、その加圧に際して、繊維束には引き取りによ
る張力が作用しているため、その状態で加圧しても繊維
束中に補足されている粉体樹脂は各繊維により自由な移
動が妨げられ、繊維束中における粉体樹脂の付着量の分
布は解消されにくく、得られる繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートには、肉厚の不均一性が依然として存在するという
問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した従来の製造方法
における問題を解決するため、本発明の繊維強化熱可塑
性樹脂シートの製造方法においては、多数の連続モノフ
ィラメントよりなる繊維束に粉体状熱可塑性樹脂を付着
させ、その樹脂付着繊維束を定速で引き取りつつ、その
引き取りにより生じた張力を開放した状態で加圧した
後、熱可塑性樹脂を加熱溶融してシート化する、という
方法を採用している。
における問題を解決するため、本発明の繊維強化熱可塑
性樹脂シートの製造方法においては、多数の連続モノフ
ィラメントよりなる繊維束に粉体状熱可塑性樹脂を付着
させ、その樹脂付着繊維束を定速で引き取りつつ、その
引き取りにより生じた張力を開放した状態で加圧した
後、熱可塑性樹脂を加熱溶融してシート化する、という
方法を採用している。
【0006】以上の本発明の製造方法によれば、樹脂付
着繊維束は引き取りによる張力が開放された状態で加圧
されるため、繊維束中の粉体樹脂は比較的自由に移動す
ることが可能となって、繊維束中で過剰に付着している
部分の樹脂を不足部分に確実に移動させて繊維束中での
付着樹脂量の分布を均一化することができる。その状態
で粉体状熱可塑性樹脂を加熱溶融してシート化すること
によって、肉厚の均一な繊維強化熱可塑性樹脂シートを
得ることができる。
着繊維束は引き取りによる張力が開放された状態で加圧
されるため、繊維束中の粉体樹脂は比較的自由に移動す
ることが可能となって、繊維束中で過剰に付着している
部分の樹脂を不足部分に確実に移動させて繊維束中での
付着樹脂量の分布を均一化することができる。その状態
で粉体状熱可塑性樹脂を加熱溶融してシート化すること
によって、肉厚の均一な繊維強化熱可塑性樹脂シートを
得ることができる。
【0007】ここで、本発明において、樹脂付着繊維束
を引き取りつつ、その引き取りにより生じた張力を開放
した状態で加圧する、という一連の工程の具体的な例と
しては、樹脂付着繊維束を引き取りロールによって定速
で引き取るとともに、その引き取り方向下流側に加圧手
段を設け、その加圧手段と引き取りロール間で樹脂付着
繊維束に弛みを付与した状態で、加圧手段により樹脂付
着繊維束を加圧する、という工程を採用することができ
る。
を引き取りつつ、その引き取りにより生じた張力を開放
した状態で加圧する、という一連の工程の具体的な例と
しては、樹脂付着繊維束を引き取りロールによって定速
で引き取るとともに、その引き取り方向下流側に加圧手
段を設け、その加圧手段と引き取りロール間で樹脂付着
繊維束に弛みを付与した状態で、加圧手段により樹脂付
着繊維束を加圧する、という工程を採用することができ
る。
【0008】上記のように引き取りロールと加圧手段と
の間の樹脂付着繊維束に弛みを与える方法としては、加
圧手段の下流側に加熱手段および後段引き取り手段を順
に設け、シートの製造初期の過渡状態における一定期間
中に、引き取りロールによる引き取り速度を後段引き取
り手段による引き取り速度よりも速くする方法を採用す
ることができ、このようにして所要の弛みを与えた後
に、引き取りロールと後段引き取り手段の各引き取り速
度を等しくして、上記の弛みを一定とした定常状態での
シートの製造を行えばよい。
の間の樹脂付着繊維束に弛みを与える方法としては、加
圧手段の下流側に加熱手段および後段引き取り手段を順
に設け、シートの製造初期の過渡状態における一定期間
中に、引き取りロールによる引き取り速度を後段引き取
り手段による引き取り速度よりも速くする方法を採用す
ることができ、このようにして所要の弛みを与えた後
に、引き取りロールと後段引き取り手段の各引き取り速
度を等しくして、上記の弛みを一定とした定常状態での
シートの製造を行えばよい。
【0009】また、上記の弛みを与える他の方法とし
て、加圧手段として定速モータによって回転駆動される
一対の加圧ロールを用いて、この一対の加圧ロールによ
って樹脂付着繊維束の定速での引き取りを可能とすると
ともに、シートの製造初期の過渡状態における一定期間
中に、引き取りロールによる樹脂付着繊維束の引き取り
速度を加圧ロールによる引き取り速度よりも速くする方
法を採用することができ、これによって所要の弛みを与
えた後、引き取りロールと加圧ロールの各引き取り速度
を等しくし、上記と同様に弛みを一定とした定常状態で
のシートの製造を行えばよい。
て、加圧手段として定速モータによって回転駆動される
一対の加圧ロールを用いて、この一対の加圧ロールによ
って樹脂付着繊維束の定速での引き取りを可能とすると
ともに、シートの製造初期の過渡状態における一定期間
中に、引き取りロールによる樹脂付着繊維束の引き取り
速度を加圧ロールによる引き取り速度よりも速くする方
法を採用することができ、これによって所要の弛みを与
えた後、引き取りロールと加圧ロールの各引き取り速度
を等しくし、上記と同様に弛みを一定とした定常状態で
のシートの製造を行えばよい。
【0010】更に、上記の弛みを与える別の方法とし
て、加圧手段として一対の加圧ロールを用いるととも
に、引き取りロールと加圧ロールの間に可動ガイドロー
ルを配置し、シートの製造初期の過渡状態においてその
可動ガイドロールを引き取りロールと加圧ロールの間の
樹脂付着繊維束に押しつけて張力を付与した状態に保持
し、その後、可動ガイドロールを樹脂付着繊維束から引
き離す、という方法も採用することができる。
て、加圧手段として一対の加圧ロールを用いるととも
に、引き取りロールと加圧ロールの間に可動ガイドロー
ルを配置し、シートの製造初期の過渡状態においてその
可動ガイドロールを引き取りロールと加圧ロールの間の
樹脂付着繊維束に押しつけて張力を付与した状態に保持
し、その後、可動ガイドロールを樹脂付着繊維束から引
き離す、という方法も採用することができる。
【0011】また、本発明において、張力開放状態での
樹脂付着繊維束への加圧時における圧力は、シート化後
の製品の引き取りないしは巻き取りに影響を及ぼさず、
付着樹脂の均一化を図ることができ、しかも強化繊維が
切断されない程度の圧力とすべきであり、これらの条件
の全てを満足する具体的な圧力範囲として、線圧1.0
〜2.0kg/cmを提示することができる。
樹脂付着繊維束への加圧時における圧力は、シート化後
の製品の引き取りないしは巻き取りに影響を及ぼさず、
付着樹脂の均一化を図ることができ、しかも強化繊維が
切断されない程度の圧力とすべきであり、これらの条件
の全てを満足する具体的な圧力範囲として、線圧1.0
〜2.0kg/cmを提示することができる。
【0012】本発明において、繊維束に用いる繊維の材
質としては、粉体樹脂の溶融温度において熱的に安定な
ものが好適に使用され、例えばガラス繊維、カーボン繊
維、セラミック繊維等の無機繊維、ポリアミド繊維、ポ
リエステル繊維等の有機繊維等が挙げられ、引張弾性率
が10GPa以上の繊維であれば使用可能である。
質としては、粉体樹脂の溶融温度において熱的に安定な
ものが好適に使用され、例えばガラス繊維、カーボン繊
維、セラミック繊維等の無機繊維、ポリアミド繊維、ポ
リエステル繊維等の有機繊維等が挙げられ、引張弾性率
が10GPa以上の繊維であれば使用可能である。
【0013】繊維のモノフィラメントの直径は、1〜5
0μmが好ましく、2〜30μmが特に好ましい。直径
が1μm未満の場合には、加熱溶融工程までの振動で生
じる張力に耐え得る強度が得られず、また、得られる繊
維強化熱可塑性樹脂シートの強度が十分ではなく、逆に
50μmを越える場合には、流動槽中等において粉体樹
脂を付着させるのに十分な開繊状態とすることができず
に付着不足となって、繊維強化熱可塑性樹脂シートとし
て要求される強度を得ることが難しくなる傾向にある。
0μmが好ましく、2〜30μmが特に好ましい。直径
が1μm未満の場合には、加熱溶融工程までの振動で生
じる張力に耐え得る強度が得られず、また、得られる繊
維強化熱可塑性樹脂シートの強度が十分ではなく、逆に
50μmを越える場合には、流動槽中等において粉体樹
脂を付着させるのに十分な開繊状態とすることができず
に付着不足となって、繊維強化熱可塑性樹脂シートとし
て要求される強度を得ることが難しくなる傾向にある。
【0014】繊維束は、フィラメントの集合を、通常、
ポリ酢酸ビニル、デンプン、ポリエステル等の収束剤に
より結束して繊維束とされるが、繊維に粉体樹脂を均一
に含浸させるためには、モノフィラメント状への開繊が
容易である必要があることから、本発明においては収束
剤は少量の方が好ましく、その量は通常0.1〜5重量
%とすることが望ましい。
ポリ酢酸ビニル、デンプン、ポリエステル等の収束剤に
より結束して繊維束とされるが、繊維に粉体樹脂を均一
に含浸させるためには、モノフィラメント状への開繊が
容易である必要があることから、本発明においては収束
剤は少量の方が好ましく、その量は通常0.1〜5重量
%とすることが望ましい。
【0015】本発明において、繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートに用いられる粉体状熱可塑性樹脂としては、粉体状
の樹脂であれば任意のものを使用することができるが、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテ
ルケトン等の他、熱可塑性エラストマー等を挙げること
ができる。また、粉体として得られない樹脂でも、粉砕
等による粉末化が可能であれば利用可能である。
ートに用いられる粉体状熱可塑性樹脂としては、粉体状
の樹脂であれば任意のものを使用することができるが、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテ
ルケトン等の他、熱可塑性エラストマー等を挙げること
ができる。また、粉体として得られない樹脂でも、粉砕
等による粉末化が可能であれば利用可能である。
【0016】粉体樹脂の粒子径は、本発明においては1
0〜300μmとすることが好ましい。粒子径が10μ
m未満の場合、粉体樹脂の付着量が少なく、逆に粒子径
が300μmを越える場合には、フィラメントが粉体の
粒子径以上に開繊しにくくなり、粉体樹脂の含浸が悪く
なる傾向がある。
0〜300μmとすることが好ましい。粒子径が10μ
m未満の場合、粉体樹脂の付着量が少なく、逆に粒子径
が300μmを越える場合には、フィラメントが粉体の
粒子径以上に開繊しにくくなり、粉体樹脂の含浸が悪く
なる傾向がある。
【0017】なお、本発明においては、上記した熱可塑
性樹脂は単独で使用されても併用されてもよく、熱安定
剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、
無機充填材、補強単繊維等の、添加剤、充填材、加工助
剤、改質剤等が添加されていてもよい。
性樹脂は単独で使用されても併用されてもよく、熱安定
剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、
無機充填材、補強単繊維等の、添加剤、充填材、加工助
剤、改質剤等が添加されていてもよい。
【0018】本発明において、繊維束に粉体状熱可塑性
樹脂を付着させる方法としては、特に限定されるもので
はないが、流動槽の槽内に粉体状熱可塑性樹脂を入れ、
槽内に設けられた多孔板から空気を噴出させることによ
り流動化状態として、その中にガイドロールにより誘導
された繊維束を通過させることによって熱可塑性樹脂付
着繊維束を得る方法と、粉体状熱可塑性樹脂を繊維束上
に散布すると同時に、繊維束に対し複数本のバーで打撃
を与えることにより振動を与えてモノフィラメント状に
開繊し、かつ、各モノフィラメントに粉体状熱可塑性樹
脂を付着させる方法等を挙げることができる。
樹脂を付着させる方法としては、特に限定されるもので
はないが、流動槽の槽内に粉体状熱可塑性樹脂を入れ、
槽内に設けられた多孔板から空気を噴出させることによ
り流動化状態として、その中にガイドロールにより誘導
された繊維束を通過させることによって熱可塑性樹脂付
着繊維束を得る方法と、粉体状熱可塑性樹脂を繊維束上
に散布すると同時に、繊維束に対し複数本のバーで打撃
を与えることにより振動を与えてモノフィラメント状に
開繊し、かつ、各モノフィラメントに粉体状熱可塑性樹
脂を付着させる方法等を挙げることができる。
【0019】なお、流動槽を用いる場合、その槽内にお
いて、流動槽通過中に繊維束に対してバーで打撃を加え
ることにより振動を与えてもよい。バーの打撃により振
動を与える際、上記のいずれの場合においても、バーの
打撃回数は成形速度、必要肉厚により適宜選択される
が、一般的には500〜3000回/分とすることが好
ましい。打撃装置としては、モータとカム、エアー弁な
いしは油圧弁を使用したものが用いられる。そして、繊
維束に与えられる振動は、一定の振幅と周波数を有する
ものすることが望ましい。
いて、流動槽通過中に繊維束に対してバーで打撃を加え
ることにより振動を与えてもよい。バーの打撃により振
動を与える際、上記のいずれの場合においても、バーの
打撃回数は成形速度、必要肉厚により適宜選択される
が、一般的には500〜3000回/分とすることが好
ましい。打撃装置としては、モータとカム、エアー弁な
いしは油圧弁を使用したものが用いられる。そして、繊
維束に与えられる振動は、一定の振幅と周波数を有する
ものすることが望ましい。
【0020】本発明において、樹脂付着繊維束を引き取
る手段としては、鉄ロール、ポリエチレン・ライニング
・ロール等の一対のロールからなる、いわゆる引き取り
ロールが用いられ、定速で繊維束を引き取るためにその
回転は定速モータによって与えられるものとし、加圧手
段の前段に置かれる。この引き取りロール部分では、温
度は一般的に常温とされるが、予備加熱を行ってもよ
く、その場合の予備加熱温度は、樹脂付着繊維束の張力
開放状態における加圧工程において粉体樹脂が移動でき
るような状態にしておく必要があるため、粉体樹脂が軟
化しないように軟化温度未満の温度とする必要がある。
ここでいう軟化温度とはJIS K 7206に規定さ
れている熱可塑性プラスチックのビカット軟化温度を指
す。
る手段としては、鉄ロール、ポリエチレン・ライニング
・ロール等の一対のロールからなる、いわゆる引き取り
ロールが用いられ、定速で繊維束を引き取るためにその
回転は定速モータによって与えられるものとし、加圧手
段の前段に置かれる。この引き取りロール部分では、温
度は一般的に常温とされるが、予備加熱を行ってもよ
く、その場合の予備加熱温度は、樹脂付着繊維束の張力
開放状態における加圧工程において粉体樹脂が移動でき
るような状態にしておく必要があるため、粉体樹脂が軟
化しないように軟化温度未満の温度とする必要がある。
ここでいう軟化温度とはJIS K 7206に規定さ
れている熱可塑性プラスチックのビカット軟化温度を指
す。
【0021】本発明における加圧手段としては、前記し
たように一対のロールからなる加圧ロールを用いること
ができ、その場合に用いられるロールは、鉄ロール、ポ
リエチレン・ライニング・ロール等とすることができ
る。また、加圧ロールの以外の加圧手段として、流体圧
シリンダにより接近・離隔される、金属板ないしはプラ
スチック板からなる加圧板を用いることもできる。この
加圧手段による加圧時における温度は一般的には常温と
されるが、上記した軟化温度未満の温度であれば加熱し
ながら加圧してもよい。
たように一対のロールからなる加圧ロールを用いること
ができ、その場合に用いられるロールは、鉄ロール、ポ
リエチレン・ライニング・ロール等とすることができ
る。また、加圧ロールの以外の加圧手段として、流体圧
シリンダにより接近・離隔される、金属板ないしはプラ
スチック板からなる加圧板を用いることもできる。この
加圧手段による加圧時における温度は一般的には常温と
されるが、上記した軟化温度未満の温度であれば加熱し
ながら加圧してもよい。
【0022】本発明において、繊維束に付着した粉体樹
脂を加熱溶融するための加熱手段としては、加熱ロー
ル、熱風装置、遠赤外線ヒータ等の汎用加熱手段を用い
ることができる。この加熱時においては、通常、樹脂付
着繊維束を押圧部材に押圧しつつ加熱することで良好な
表面性を持つシートに賦形されるが、加熱ロールを用い
る場合にはロール面に圧接するだけでよく、熱風装置や
遠赤外線ヒータ等を用いる場合には、ガイドロールに押
圧しながら加熱する。加熱温度は粉体樹脂の種類、加熱
時間に応じて適宜に選択される。
脂を加熱溶融するための加熱手段としては、加熱ロー
ル、熱風装置、遠赤外線ヒータ等の汎用加熱手段を用い
ることができる。この加熱時においては、通常、樹脂付
着繊維束を押圧部材に押圧しつつ加熱することで良好な
表面性を持つシートに賦形されるが、加熱ロールを用い
る場合にはロール面に圧接するだけでよく、熱風装置や
遠赤外線ヒータ等を用いる場合には、ガイドロールに押
圧しながら加熱する。加熱温度は粉体樹脂の種類、加熱
時間に応じて適宜に選択される。
【0023】また、加熱溶融してシート化されたものを
冷却する方法としては、冷却ロールやブロアー等を使用
する方法を採用することができる。
冷却する方法としては、冷却ロールやブロアー等を使用
する方法を採用することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した繊維強化
熱可塑性樹脂シートの製造工程の実施の形態を示す模式
図である。
熱可塑性樹脂シートの製造工程の実施の形態を示す模式
図である。
【0025】複数個のロービング繰出機1からそれぞれ
繰りだされた長繊維ロービング21は、ガイドロール
2,3を経て紙面に直交する方向に相互に引き揃えられ
た状態の繊維束22とされた後、粉体状熱可塑性樹脂2
3を収容した流動槽4内に導かれる。
繰りだされた長繊維ロービング21は、ガイドロール
2,3を経て紙面に直交する方向に相互に引き揃えられ
た状態の繊維束22とされた後、粉体状熱可塑性樹脂2
3を収容した流動槽4内に導かれる。
【0026】流動槽4にはその底面部に多孔板4aが設
けられ、その多孔板4aを介して流動槽4内に空気が噴
出するようになっており、この空気の噴出によって流動
槽4内の粉体状熱可塑性樹脂23が流動化される。繊維
束22は、流動槽4内に設けられたガイドロール4b,
4cによって流動化された粉体状熱可塑性樹脂23内を
通過するように導かれ、これによって繊維束22に粉体
状熱可塑性樹脂23が付着し、樹脂付着繊維束24とな
る。
けられ、その多孔板4aを介して流動槽4内に空気が噴
出するようになっており、この空気の噴出によって流動
槽4内の粉体状熱可塑性樹脂23が流動化される。繊維
束22は、流動槽4内に設けられたガイドロール4b,
4cによって流動化された粉体状熱可塑性樹脂23内を
通過するように導かれ、これによって繊維束22に粉体
状熱可塑性樹脂23が付着し、樹脂付着繊維束24とな
る。
【0027】樹脂付着繊維束24はガイドロール5を介
して引き取りロール6によって定速で引き取られた後、
加圧ロール7、加熱ロール8、冷却ロール9に導かれ
て、加圧、加熱溶融、冷却の各工程を経て繊維強化熱可
塑性樹脂シート25とされた後に、後段引き取りロール
10によって定速で引き取られ、巻取機11に巻き取ら
れる。
して引き取りロール6によって定速で引き取られた後、
加圧ロール7、加熱ロール8、冷却ロール9に導かれ
て、加圧、加熱溶融、冷却の各工程を経て繊維強化熱可
塑性樹脂シート25とされた後に、後段引き取りロール
10によって定速で引き取られ、巻取機11に巻き取ら
れる。
【0028】さて、以上の各工程のうち、加圧ロール7
による加圧工程においては、樹脂付着繊維束24は引き
取りロール6による引き取りによって生じた張力が開放
された状態で加圧される。すなわち、この実施の形態に
おいては、引き取りロール6および後段引き取りロール
10は速度可変の定速モータによって回転駆動され、シ
ートの製造開始当初の過渡状態の一定期間においては、
引き取りロール6による引き取り速度v1 が、後段引き
取りロール10による引き取り速度v2 よりも速く設定
される。これにより、引き取りロール6と後段引き取り
ロール10との間のいずれかの箇所において繊維束が次
第に弛むことになるが、その弛みは、後段引き取りロー
ル10による引き取りに対する抵抗が最も大きな加圧ロ
ール7の上流側で生じる。すなわち、引き取りロール6
と加圧ロール7の間に位置する樹脂付着繊維束24が次
第に弛んでいくことになる。この弛みが適当な量となる
一定期間の経過後に、引き取りロール6による引き取り
速度v1 は後段引き取りロール10による引き取り速度
v2 と等しくなるように低下され、この両速度v1およ
びv2 が互いに等しい定常状態が、実質的なシートの製
造状態となる。そして、この状態では、加圧ロール7で
加圧される樹脂付着繊維束24には、引き取りロール6
による引き取りに際して生じていた張力は、既に開放さ
れて作用しない状態となる。
による加圧工程においては、樹脂付着繊維束24は引き
取りロール6による引き取りによって生じた張力が開放
された状態で加圧される。すなわち、この実施の形態に
おいては、引き取りロール6および後段引き取りロール
10は速度可変の定速モータによって回転駆動され、シ
ートの製造開始当初の過渡状態の一定期間においては、
引き取りロール6による引き取り速度v1 が、後段引き
取りロール10による引き取り速度v2 よりも速く設定
される。これにより、引き取りロール6と後段引き取り
ロール10との間のいずれかの箇所において繊維束が次
第に弛むことになるが、その弛みは、後段引き取りロー
ル10による引き取りに対する抵抗が最も大きな加圧ロ
ール7の上流側で生じる。すなわち、引き取りロール6
と加圧ロール7の間に位置する樹脂付着繊維束24が次
第に弛んでいくことになる。この弛みが適当な量となる
一定期間の経過後に、引き取りロール6による引き取り
速度v1 は後段引き取りロール10による引き取り速度
v2 と等しくなるように低下され、この両速度v1およ
びv2 が互いに等しい定常状態が、実質的なシートの製
造状態となる。そして、この状態では、加圧ロール7で
加圧される樹脂付着繊維束24には、引き取りロール6
による引き取りに際して生じていた張力は、既に開放さ
れて作用しない状態となる。
【0029】以上のように繊維の張力が開放された状態
で加圧されることによって、樹脂付着繊維束24中の粉
体状熱可塑性樹脂23は、繊維により移動が阻害される
ことなく自由に移動できるため、繊維束中での付着過剰
部分から同じ繊維束中での付着不足部分に移動し、樹脂
付着繊維束24中での粉体状熱可塑性樹脂23は均一に
分散した状態となる。
で加圧されることによって、樹脂付着繊維束24中の粉
体状熱可塑性樹脂23は、繊維により移動が阻害される
ことなく自由に移動できるため、繊維束中での付着過剰
部分から同じ繊維束中での付着不足部分に移動し、樹脂
付着繊維束24中での粉体状熱可塑性樹脂23は均一に
分散した状態となる。
【0030】張力開放状態での加圧工程を経た樹脂付着
繊維束24は、加熱ロール8を通過することによって粉
体状熱可塑性樹脂23が加熱溶融して繊維束中に含浸
し、次段の冷却ロール9で冷却されることによってシー
ト状の成形体、すなわち繊維強化熱可塑性樹脂シート2
5となり、引き取りロール10を介して巻取機11に巻
き取られる。
繊維束24は、加熱ロール8を通過することによって粉
体状熱可塑性樹脂23が加熱溶融して繊維束中に含浸
し、次段の冷却ロール9で冷却されることによってシー
ト状の成形体、すなわち繊維強化熱可塑性樹脂シート2
5となり、引き取りロール10を介して巻取機11に巻
き取られる。
【0031】以上の本発明の実施の形態により製造され
た繊維強化熱可塑性樹脂シート25は、粉体状熱可塑性
樹脂23の加熱溶融前に繊維束の張力が開放された状態
で加圧されるから、粉体状熱可塑性樹脂23が繊維束中
に均一に分散付着した状態で加熱溶融されてシート化さ
れることになり、その肉厚は一様なものとなる。
た繊維強化熱可塑性樹脂シート25は、粉体状熱可塑性
樹脂23の加熱溶融前に繊維束の張力が開放された状態
で加圧されるから、粉体状熱可塑性樹脂23が繊維束中
に均一に分散付着した状態で加熱溶融されてシート化さ
れることになり、その肉厚は一様なものとなる。
【0032】なお、以上の実施の形態では、製造初期の
過渡状態において、引き取りロール6と後段引き取りロ
ール10の各引き取り速度v1 とv2 を相違させること
によって、引き取りロール6と加圧ロール7間において
樹脂付着繊維束24を弛ませてその張力を開放したが、
加圧ロール7を定速モータで回転駆動して樹脂付着繊維
束24の定速引き取りを可能とすることにより、この加
圧ロール7の引き取り速度と引き取りロール6による引
き取り速度とを製造初期の過渡状態においてのみ相違さ
せても(引き取りロール6による引き取り速度をより速
くする)、上記と同様に加圧ロール7の前段において樹
脂付着繊維束24を弛ませて、その張力を開放すること
ができる。
過渡状態において、引き取りロール6と後段引き取りロ
ール10の各引き取り速度v1 とv2 を相違させること
によって、引き取りロール6と加圧ロール7間において
樹脂付着繊維束24を弛ませてその張力を開放したが、
加圧ロール7を定速モータで回転駆動して樹脂付着繊維
束24の定速引き取りを可能とすることにより、この加
圧ロール7の引き取り速度と引き取りロール6による引
き取り速度とを製造初期の過渡状態においてのみ相違さ
せても(引き取りロール6による引き取り速度をより速
くする)、上記と同様に加圧ロール7の前段において樹
脂付着繊維束24を弛ませて、その張力を開放すること
ができる。
【0033】また、樹脂付着繊維束24の張力を加圧ロ
ール7の前段において開放する他の方法として、図2に
本発明の他の実施の形態の要部説明図を示すように、引
き取りロール6と加圧ロール7の間にシリンダ等によっ
て移動可能な可動ガイドロール12を設け、製造初期の
過渡状態においては、(A)に示すように可動ガイドロ
ール12を引き取りロール6と加圧ロール7の間におい
て樹脂付着繊維束24に押しつけて張力を付与した状態
に保持するとともに、定常的な製造状態においては、
(B)に示すようにその可動ガイドロール12を離脱さ
せることによって、樹脂付着繊維束24を引き取りロー
ル6と加圧ロール7の間で弛ませる方法を採用してもよ
い。
ール7の前段において開放する他の方法として、図2に
本発明の他の実施の形態の要部説明図を示すように、引
き取りロール6と加圧ロール7の間にシリンダ等によっ
て移動可能な可動ガイドロール12を設け、製造初期の
過渡状態においては、(A)に示すように可動ガイドロ
ール12を引き取りロール6と加圧ロール7の間におい
て樹脂付着繊維束24に押しつけて張力を付与した状態
に保持するとともに、定常的な製造状態においては、
(B)に示すようにその可動ガイドロール12を離脱さ
せることによって、樹脂付着繊維束24を引き取りロー
ル6と加圧ロール7の間で弛ませる方法を採用してもよ
い。
【0034】
【実施例】以下、図1に示した本発明の実施の形態を用
いて、実際に繊維強化熱可塑性樹脂シートを製造した例
について、比較例とともに述べる。
いて、実際に繊維強化熱可塑性樹脂シートを製造した例
について、比較例とともに述べる。
【0035】〔実施例〕図1における長繊維ロービング
21として、ロービング状ガラス繊維束(4400te
x)を用いて、これらを上下各14本ずつを引き揃えて
繊維束22として流動槽4内に導入した。
21として、ロービング状ガラス繊維束(4400te
x)を用いて、これらを上下各14本ずつを引き揃えて
繊維束22として流動槽4内に導入した。
【0036】流動槽4内で流動化させる粉体状熱可塑性
樹脂23として、ポリ塩化ビニル(溶融粘度2×105
ポイズ)100重量部、錫系熱安定剤2重量部、ポリエ
チレンWAX0.5重量部からなる、粒子径約80μm
の樹脂組成物を用い、上記の繊維束22の各フィラメン
トに付着させて樹脂付着繊維束24とした。
樹脂23として、ポリ塩化ビニル(溶融粘度2×105
ポイズ)100重量部、錫系熱安定剤2重量部、ポリエ
チレンWAX0.5重量部からなる、粒子径約80μm
の樹脂組成物を用い、上記の繊維束22の各フィラメン
トに付着させて樹脂付着繊維束24とした。
【0037】引き取りロール6による引き取り速度v1
は、初期の過渡状態において30秒間にわたって3.1
m/minとし、その後の定常状態においては3m/m
inとし、後段引き取りロール10による引き取り速度
v2 は製造開始当初から一貫して3m/minに設定し
た。このような速度設定により、加圧ロール7の前段部
分において樹脂付着繊維束24を弛ませて張力を開放
し、その状態で加圧ロール7により加圧した。加圧の圧
力は線圧1.2kg/cmとした。
は、初期の過渡状態において30秒間にわたって3.1
m/minとし、その後の定常状態においては3m/m
inとし、後段引き取りロール10による引き取り速度
v2 は製造開始当初から一貫して3m/minに設定し
た。このような速度設定により、加圧ロール7の前段部
分において樹脂付着繊維束24を弛ませて張力を開放
し、その状態で加圧ロール7により加圧した。加圧の圧
力は線圧1.2kg/cmとした。
【0038】加圧後の樹脂付着繊維束24を、約200
°Cに加熱した加熱ロール8によって加熱および加圧し
て樹脂組成物を溶融、含浸させ、冷却ロール9によって
冷却して、厚み0.5mm、幅490mmの繊維強化熱
可塑性樹脂シート25を得て、後段引き取りロール10
を介して巻取機11に巻き取った。
°Cに加熱した加熱ロール8によって加熱および加圧し
て樹脂組成物を溶融、含浸させ、冷却ロール9によって
冷却して、厚み0.5mm、幅490mmの繊維強化熱
可塑性樹脂シート25を得て、後段引き取りロール10
を介して巻取機11に巻き取った。
【0039】得られた繊維強化熱可塑性樹脂シート25
は、図3に模式的断面図を示すように、樹脂R中に多数
の繊維Fが均等に分散していることが確かめられた。 〔比較例〕図1に示した本発明の実施の形態から、引き
取りロール6を除去し、後段引き取りロール10によっ
て樹脂付着繊維束24を引き取るようにした以外は、上
記の実施例と同じとした。この比較例においては、樹脂
付着繊維束24は加圧ロール7の下流側の後段引き取り
ロール10により引き取られるが故に、加圧ロール7に
よる加圧時において樹脂付着繊維束24には引き取りに
よる張力が作用している状態となる。
は、図3に模式的断面図を示すように、樹脂R中に多数
の繊維Fが均等に分散していることが確かめられた。 〔比較例〕図1に示した本発明の実施の形態から、引き
取りロール6を除去し、後段引き取りロール10によっ
て樹脂付着繊維束24を引き取るようにした以外は、上
記の実施例と同じとした。この比較例においては、樹脂
付着繊維束24は加圧ロール7の下流側の後段引き取り
ロール10により引き取られるが故に、加圧ロール7に
よる加圧時において樹脂付着繊維束24には引き取りに
よる張力が作用している状態となる。
【0040】〔実施例および比較例の評価〕以上の実施
例および比較例によって得られた繊維強化熱可塑性樹脂
シートのそれぞれについて、その肉厚を幅方向に10m
mの間隔を開けて複数箇所においてマイクロメータを用
いて測定し、その平均値とCV値(変動係数)を算出し
た。その結果を〔表1〕に示す。ここで、CV値=(標
準偏差/平均値)×100(%)で示した。
例および比較例によって得られた繊維強化熱可塑性樹脂
シートのそれぞれについて、その肉厚を幅方向に10m
mの間隔を開けて複数箇所においてマイクロメータを用
いて測定し、その平均値とCV値(変動係数)を算出し
た。その結果を〔表1〕に示す。ここで、CV値=(標
準偏差/平均値)×100(%)で示した。
【0041】
【表1】
【0042】この〔表1〕から明らかなように、本発明
実施例によるシートは比較例によるシートに比して、肉
厚の均一性が改善されることが確かめられた。
実施例によるシートは比較例によるシートに比して、肉
厚の均一性が改善されることが確かめられた。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、樹脂付
着繊維束を定速で引き取り、樹脂を加熱溶融してシート
化する前に、引き取りによって生じた張力を開放した状
態で樹脂付着繊維束を加圧するから、繊維束中の粉体状
樹脂が繊維に妨げられることなく付着過剰部分から付着
不足部分へと自由に移動し、繊維束中で粉体状樹脂が均
一に分散付着した状態で加熱溶融工程に移行されること
になり、肉厚が均一で、繊維の分散状態も良好な繊維強
化熱可塑性樹脂シートを安定して得ることが可能となっ
た。
着繊維束を定速で引き取り、樹脂を加熱溶融してシート
化する前に、引き取りによって生じた張力を開放した状
態で樹脂付着繊維束を加圧するから、繊維束中の粉体状
樹脂が繊維に妨げられることなく付着過剰部分から付着
不足部分へと自由に移動し、繊維束中で粉体状樹脂が均
一に分散付着した状態で加熱溶融工程に移行されること
になり、肉厚が均一で、繊維の分散状態も良好な繊維強
化熱可塑性樹脂シートを安定して得ることが可能となっ
た。
【図1】本発明を適用した繊維強化熱可塑性樹脂シート
の製造工程の実施の形態を示す模式図
の製造工程の実施の形態を示す模式図
【図2】本発明の他の実施の形態の要部説明図
【図3】本発明の実施例により得られた繊維強化熱可塑
性樹脂シート25の模式的断面図
性樹脂シート25の模式的断面図
【符号の説明】 1 ロービング繰出機 4 流動槽 4a 多孔板 4b,4c ガイドロール 6 引き取りロール 7 加圧ロール 8 加熱ロール 9 冷却ロール 10 後段引き取りロール 11 巻取機 21 長繊維ロービング 22 繊維束 23 粉体状熱可塑性樹脂 24 樹脂付着繊維束 25 繊維強化熱可塑性樹脂シート
Claims (5)
- 【請求項1】 多数の連続モノフィラメントよりなる繊
維束に粉体状熱可塑性樹脂を付着させた後、その熱可塑
性樹脂を加熱溶融してシート状に賦形することによって
繊維強化熱可塑性樹脂シートを得る方法において、上記
繊維束に粉体状熱可塑性樹脂を付着させ、その樹脂付着
繊維束を定速で引き取りつつ、その引き取りにより生じ
た張力を開放した状態で加圧した後、熱可塑性樹脂を加
熱溶融してシート化することを特徴とする繊維強化熱可
塑性樹脂シートの製造方法。 - 【請求項2】 上記樹脂付着繊維束を引き取りロールに
よって定速で引き取るとともに、その引き取り方向下流
側に加圧手段を設け、その加圧手段と上記引き取りロー
ル間で樹脂付着繊維束に弛みを付与した状態で、加圧手
段により樹脂付着繊維束を加圧することを特徴とする、
請求項1に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方
法。 - 【請求項3】 上記加圧手段の下流側に加熱手段および
後段引き取り手段を順に設け、上記引き取りロールと加
圧手段との間での樹脂付着繊維束の弛みは、シートの製
造初期の過渡状態における一定期間中に、引き取りロー
ルによる引き取り速度を後段引き取り手段による引き取
り速度よりも速くすることによって付与するとともに、
その後、これら両速度を等しくした定常状態でシートを
製造することをことを特徴とする、請求項2に記載の繊
維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法。記載の繊維強化
熱可塑性樹脂シートの製造方法。 - 【請求項4】 上記加圧手段として、定速モータにより
駆動される一対の加圧ロールを用い、この一対の加圧ロ
ールによって樹脂付着繊維束の定速引き取りを可能とす
るとともに、上記引き取りロールと当該加圧ロールとの
間での樹脂付着繊維束の弛みは、シートの製造初期の過
渡状態における一定期間中に、上記引き取りロールによ
る樹脂付着繊維束の引き取り速度を上記加圧ロールによ
る引き取り速度よりも速くすることによって付与すると
ともに、その後、これら両速度を等しくした定常状態で
シートを製造することを特徴とする、請求項2に記載の
繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法。 - 【請求項5】 上記加圧手段として一対の加圧ロールを
用いるとともに、この加圧ロールと上記引き取りロール
との間に可動ガイドロールを配置し、シートの製造初期
の過渡状態においてその可動ガイドロールを引き取りロ
ールと加圧ロールの間の樹脂付着繊維束に押しつけて張
力を付与した状態に保持し、その後、可動ガイドロール
を樹脂付着繊維束から引き離すことによって、上記引き
取りロールと加圧ロールとの間での樹脂付着繊維束に弛
みを与えた定常状態での製造を行うことを特徴とする、
請求項2に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8247815A JPH1086227A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8247815A JPH1086227A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1086227A true JPH1086227A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17169082
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8247815A Pending JPH1086227A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1086227A (ja) |
-
1996
- 1996-09-19 JP JP8247815A patent/JPH1086227A/ja active Pending
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