JPH1088206A - 銀粉および銀粉の製造方法 - Google Patents
銀粉および銀粉の製造方法Info
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- JPH1088206A JPH1088206A JP8263600A JP26360096A JPH1088206A JP H1088206 A JPH1088206 A JP H1088206A JP 8263600 A JP8263600 A JP 8263600A JP 26360096 A JP26360096 A JP 26360096A JP H1088206 A JPH1088206 A JP H1088206A
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Abstract
製造方法のように、分散剤の添加量によって未還元反応
が生じたり、分散剤の種類、量が限定されたりすること
がなく、しかも分散性の優れた銀粉が得られる銀粉の製
造方法とそれにより得られる銀粉の提供。 【解決手段】 銀錯塩もしくは酸化銀の一方または両者
を含有する水性反応系に還元剤を1当量/分以上の速度
で添加して還元後、スラリーに分散剤を加えて製造され
た本発明の銀粉は、タップ密度2g/cm3 以上、レー
ザー回折法平均粒径が0.1〜5μm、かつ比表面積が
5m2 /g以下という分散性に優れた特性を有してお
り、この銀粉をぺースト化後、例えばメンディングテー
プ2を貼った96%アルミナ基板1上にペースト3を盛
り、ガラス棒4で引き延ばして印刷し、テープ剥離後、
ペースト塗膜5を乾燥すると、表面あらさRa<2μ
m、塗膜密度4.5g/cm3 以上の特性が得られる。
Description
得られる銀粉の製造方法および当該方法により製造され
る銀粉に関する。詳しくは、コンデンサ用内部電極また
は回路導体パターンなどの電子部品に好適に使用される
銀粉の製造方法および当該方法により製造される銀粉に
関する。
回路導体パターンなどに、銀粉をガラスフリットととも
に有機ビヒクル中に加え混練して製造される銀ペースト
が使用されており、このようなペーストのための銀粉に
は、粒子径が適当に小さく、粒度が揃っていることが要
求されている。上記の銀粉の製造には、銀塩含有水溶液
にアルカリを加え、酸化銀を生成させ、さらに還元剤を
加えることで銀粉を製造する方法、もしくは銀塩含有水
溶液に錯化剤を加え錯体を生成させ、さらに還元剤を加
えることで銀粉を得る方法が用いられている。
銀粉は凝集が激しく、ファインライン化が進む導体パタ
ーンや積層セラミックコンデンサの内部電極の薄膜化に
対応できないという欠点があった。そのため、得られる
銀粉をより凝集の少ないものとすべく改善が行われ、種
々の改善方法が例えば特開昭49−113754号公
報、特開昭54−121270号公報、特開昭61−2
43105号公報および特開昭63−213606号公
報などに開示されている。すなわち、特開昭49−11
3754号公報には、銀塩水溶液に苛性アルカリを加
え、酸化銀を生成させ、界面活性剤を加えて酸化銀を分
散させた後に還元する方法が開示され、酸化銀が生成し
たところで界面活性剤を加えることで特性のばらつきの
少ない均質な銀粉が得られると記載されている。
酸銀溶液とホルマリンの混合水溶液に析出銀量に対して
0.1〜5重量%の脂肪酸を添加攪拌し、これにアルカ
リ性溶液を添加して、銀粉を析出させる方法が開示さ
れ、還元反応により銀微粒子が析出した時点で、脂肪酸
が銀微粒子を被覆することで微細で分酸した銀粉が得ら
れると記載されている。特開昭61−243105号公
報には、疎水性反応槽内で還元剤を用いてアンモニア性
硝酸銀錯体溶液を還元して、銀微粒子を製造する方法に
おいて、反応溶液中にカチオン系界面活性剤を添加する
ことで、単分散した銀微粒子を得る方法が開示され、疎
水性反応槽を使用する理由は、親水性の場合、析出反応
が容器の壁面で起こるために凝集した粉度分布の幅の広
い銀粒子しか得られないと記載している。また反応溶液
中にカチオン界面活性剤を添加する理由は、アンモニア
性硝酸銀錯体溶液を還元することによって、水溶液中に
析出した銀微粒子が凝集しないで単分散状態を保つよう
にするためと記載されている。この方法と同様にして、
特開昭61−276904号公報にはアニオン系界面活
性剤を、特開昭61−276905号公報にはノニオン
系界面活性剤を、特開昭61−276906号公報には
両性界面活性剤を、特開昭61−276907号公報に
は保護コロイドを用いた方法が記載されている。特開昭
63−213606号公報には、アンモニア性硝酸銀水
溶液に少量の分散剤とパラジウム可溶性塩の水溶液を加
えた後、徐々に還元剤を添加することにより銀を析出さ
せることを特徴とする銀微粉の製造方法が開示されてい
る。この方法はパラジウムイオンと銀イオンとを共存さ
せて還元剤を加えたときに、銀より貴なパラジウムが先
に析出し、次いでこのパラジウムが核となり銀粒子へと
成長することにより微細な銀粉となること、また分散剤
は析出した金属粒子を溶液中に分散させ、安定な懸濁液
を作る作用を示し、銀の結晶が溶液の各部分において同
様に成長し粒径のばらつきを生じ難くすると記載されて
いる。
うな従来技術の方法は、界面活性剤や脂肪酸等の分散剤
を反応溶液中に添加する方法であるため、例えば特開昭
49−113754号公報、特開昭54−121270
号公報、特開昭61−243105号公報および特開昭
61−276904号公報〜特開昭61−276907
号公報の方法では、添加量が多くなると銀の未還元部分
が生じて歩留りが悪化してしまい、特開昭63−213
606号公報の場合はパラジウムを使用するためコスト
高になるなどの課題があった。したがって本発明の目的
は、還元前に反応液に分散剤を加える従来の分散剤の添
加方法を含む銀粉の製造方法のように、添加量によって
未還元反応が生じたり分散剤の種類、量が限定されたり
することがなく、しかも分散性の優れた銀粉が得られる
銀粉製造方法とその銀粉を提供することにある。
達成するために鋭意研究した結果、銀イオンもしくは銀
を含む錯イオンまたは酸化銀のうち少なくとも一つを含
有する水性液に還元剤を加える際、還元された銀粒子の
凝集を防ぐために還元剤水溶液の添加速度を速くして、
還元剤1当量/分以上の速度で添加し、さらに、好まし
くは還元後の銀粉含有スラリー溶液に分散剤を加えるよ
うにすれば、前記課題が解消されて優れた分散性を有す
る銀粉が得られることを見いだし本発明に到達した。
少なくとも一方を含有する水性反応系に還元剤含有水溶
液を添加し銀粒子を還元析出させる銀粉の製造方法にお
いて、該還元剤含有水溶液の添加速度が含有銀量に対し
1当量/分以上であることを特徴とする銀粉の製造方
法:第2に、前記銀粒子の還元析出後に分散剤を添加す
ることを特徴とする前記第1記載の銀粉の製造方法:第
3に、前記分散剤として、脂肪酸、脂肪酸塩、界面活性
剤、有機金属、および保護コロイドのいずれか1種以上
が選択使用されることを特徴とする前記第2記載の銀粉
の製造方法:第4に、前記分散剤を銀粒子の還元析出後
のスラリー状態の析出銀粒子含有水性反応系に添加する
ことを特徴とする前記第2または第3のいずれかに記載
の銀粉の製造方法:第5に、前記第1〜第4のいずれか
に記載の方法で製造された銀粉であって、該銀粉のタッ
プ密度が2g/cm3 以上、レーザー回折法平均粒径が
0.1〜5μm、かつ比表面積が5m2 /g以下である
ことを特徴とする銀粉:第6に、前記銀粉がペースト化
された際、セラミックス基板上に印刷された塗膜におい
て、表面あらさRaが2μm以下、塗膜密度が4.5g
/cm3 以上であり、かつ該塗膜を大気中で焼成して得
られる焼成膜において、表面あらさRaが2μm以下、
焼成膜密度が10g/cm3 以上の特性をもたらす前記
第5記載の銀粉:第7に、前記第1〜第4のいずれかに
記載の方法で製造された銀粉を用いたペーストであっ
て、該ペーストのセラミックス基板上に印刷された塗膜
において、表面あらさRaが2μmよりも小さく、塗膜
密度が4.5g/cm3 以上であり、かつ該塗膜を大気
中で焼成して得られる焼成膜において、表面あらさRa
が2μmよりも小さく、焼成膜密度が10g/cm3 以
上となることを特徴とするペースト:第8に、タップ密
度が2g/cm3 以上、レーザー回折法平均粒径が0.
1〜5μm、かつ比表面積が5m2 /g以下であること
を特徴とする銀粉:第9に、前記銀粉がペースト化され
た際、セラミックス基板上に印刷された塗膜において、
表面あらさRaが2μm以下、塗膜密度が4.5g/c
m3 以上であり、かつ該塗膜を大気中で焼成して得られ
る焼成膜において、表面あらさRaが2μm以下、焼成
膜密度が10g/cm3 以上の特性をもたらす前記第8
記載の銀粉:第10に、ペーストのセラミックス基板上
に印刷された塗膜において、表面あらさRaが2μm以
下、塗膜密度が4.5g/cm3 以上であり、かつ該塗
膜を大気中で焼成して得られる焼成膜において、表面あ
らさRaが2μm以下、焼成膜密度が10g/cm3 以
上となることを特徴とするペースト:第11に、前記第
8記載の銀粉を用いたことを特徴とするペースト:第1
2に、前記ペーストのセラミックス基板上に印刷された
塗膜において、表面あらさRaが2μm以下、塗膜密度
が4.5g/cm3 以上であり、かつ該塗膜を大気中で
焼成して得られる焼成膜において、表面あらさRaが2
μm以下、焼成膜密度が10g/cm3 以上となること
を特徴とする前記第11記載のペースト、を提供するも
のである。
工程において還元剤水溶液を1当量/分以上の速度で添
加することおよび好ましくは還元析出した銀粉含有スラ
リーに分散剤を加えることにある。上記速度による還元
剤の添加は通常、反応当量の還元剤を1分以内で添加す
ることに相当する。ただし、還元反応が行われる水性反
応系の大きさに応じて還元剤水溶液の添加速度が厳密に
決定されなければならないというものではなく、水性反
応系の大きさに関係なく1当量/分以上という添加速度
が著しい分散性の向上をもたらすことが観察されてい
る。本発明における製造方法で、銀粉に還元する前の銀
の形態は特に限定するもの
の場合は硝酸銀水溶液に錯化剤を加えて得られるので錯
化剤にはアンモニア水、アンモニウム塩、キレート化合
物等が使用できる。一方酸化銀含有スラリーの場合は硝
酸銀水溶液にアルカリ例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどの水酸化物の添加により得ることができ
る。また、こうして得られた銀錯塩含有水溶液もしくは
酸化銀含有スラリーを混合してから還元しても何ら差し
支えない。
反応を利用して、銀粉を製造する公知の方法で用いる還
元剤であれば何ら問題はない。具体例としては、ヒドラ
ジン、ヒドラジン化合物、ホルマリン、ぶどう糖、水素
化ほう酸ナトリウム、次亜りん酸ナトリウム、亜硫酸
塩、ギ酸、ギ酸ナトリウム、無水亜硫酸ナトリウム、L
(+)酒石酸、ギ酸アンモニウム、ロンガリット、L−
アスコルビン酸のうちの1種またはこれらの混合物であ
る。そしてこれらの還元剤のうち固体状のものは水溶液
として使用する。したがって使用の際には水溶液とした
際に分解してしまう物質については、溶液pHをアルカ
リ側にするなどの処理が必要である。還元剤の添加方法
については、銀粉の凝集を防ぐために、1当量/分以上
の速さで添加する必要がある。この操作の理由は定かで
はないが、還元剤を短時間で添加することで、銀粒子へ
の還元析出が一挙に生じ、短時間で還元反応が終了する
ために発生した核同士の凝集が生じにくいため、分散性
が向上するものと考えられる。また還元の際には、より
短時間で反応が終了するように反応液を撹拌することが
好ましい。
剤を添加し銀粉の表面を被覆することで、さらに分散性
が向上する。分散剤の添加時期については、還元後であ
れば特に限定するものではない。使用する分散剤は数多
くあるが、好適に用いることができるのは、脂肪酸、脂
肪酸塩、脂肪酸または脂肪酸塩のエマルジョン、陽イオ
ン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、
非イオン性界面活性剤、有機金属、保護コロイドのいず
れかであり、1種以上選択できる。分散剤の添加量につ
いては特に限定するものではない。これは還元前に分散
剤を添加する従来方法に比べ、本発明では還元後に添加
するため、添加量が多くなっても未還元の銀イオンが残
存するなどの問題は生じないことによる。分散剤添加後
10〜120分、好ましくは30分以上、銀粉含有スラ
リーを攪拌後、濾過、水洗し、銀粉ウエットケーキを得
る。このウエットケーキを乾燥させ銀粉を得る。濾過水
洗方法および乾燥方法については公知の方法および設備
を用いれば良く、雰囲気も特に限定されるものではな
い。乾燥温度は80℃以下が好ましい。
ップ密度が2g/cm3 以上、レーザー回折法による平
均粒径が0.1〜5μm、比表面積が5m2 /g以下の
物性を有するものである。タップ密度はJIS K51
01−1991の20.2のタップ法に準じた方法によ
り測定した。タッピング回数は1,000回である。従
来法により製造した銀粉は分散性が不十分であり、この
方法で測定したタップ密度は2g/cm3未満であるの
に対し、本発明により得られる銀粉は単分散により近い
状態のためタップ密度は2g/cm3 以上となる。銀粉
の平均粒径については、レーザー回折法により測定して
おり、装置は島津製作所製レーザー回折式粒度測定機S
ALD−1100を用いた。分散媒は、ヘキサメタリン
酸ナトリウムを蒸留水に溶解し、0.2%水溶液として
用いた。また測定時に分散媒50ml当り1滴の家庭用
液体洗剤を加える。これは、分散剤を被覆した銀粉をヘ
キサメタリン酸ナトリウム水溶液のみの分散媒で測定す
ると、安定した測定値が得られないのに対し、家庭用液
体洗剤1滴を加えることで安定した再現性ある平均粒径
が得られるためである。測定時の屈折率はA3として平
均径を測定する。この方法で測定した場合、本発明によ
り得られた銀粉は平均粒径0.1〜5μmとなるのに対
し、従来法による銀粉は5μmを越える値となり分散性
が劣っている。比表面積はBET法で測定した。本発明
法で製造した銀粉は5m2 /g以下となる。
ペーストとして評価すると、その銀粉の優れた面を知る
ことができる。ペースト化の方法については、公知の例
に従って実施すれば、特に問題はない。ここではハイブ
リッドICなどの導体パターン形成に使用される厚膜銀
ペーストを例とする。まずペーストに使用するビヒクル
であるが、一般的には各種セルロース、アクリル樹脂、
フェノール樹脂、アルキッド樹脂などを、アルコール
系、エステル系、エーテル系、炭化水素等の溶剤に溶解
したものが用いられる。また導体パターンとアルミナ基
板などのセラミック基板を結着するために、各種無機バ
インダーがペーストに添加される。無機バインダーとし
ては、酸化銅、酸化ビスマスといった金属酸化物やガラ
スを微細に粉砕したガラスフリットといわれるものが用
いられる。
ト構成物の多くの組み合わせの中より、極く一般的な組
成でペーストを調製し、銀粉の評価を行った。ビヒクル
は45cpのエチルセルロースをターピネオールに溶解
し、10%溶液を調製した。このビヒクルと日本電気ガ
ラス製GA−8ガラス粉および銀粉を次の組成となるよ
うに秤量する。 ビヒクルは37.4%、銀粉61%、6A−8ガラス粉
1.6% これらペースト構成物をビーカー中で予備混合後、3本
ロールにて分散、ペーストを得る。図1は銀粉のペース
ト化後の印刷方法を示した斜視図で、同図aはメンディ
ングテープを貼った基板上にペーストを引き延ばしてE
D印刷する様子を同図bは基板上に印刷されたペースト
塗膜を示す。すなわち、このペースト3をメンディング
テープ2を一定間隔で平行に貼った96%アルミナ基板
1上に盛り、ガラス棒4でペーストを引き延ばして印刷
し、テープ剥離後ペースト塗膜5を10分間のレべリン
グ後、熱風循環乾燥機で150℃、10分の乾燥を行
う。
た。表面あらさは触針式表面あらさ計で測定できるが、
ここでは(株)ミツトヨ製Surftest−501を
用いて測定した。測定モードはRaとし、測定レンジ8
0μm、カットオフ値0.3mm、測定区間3とした。
塗膜密度は次の方法により測定した。塗膜の厚さは日本
真空技術株式会社製DEKTAKIIA表面あらさ計によ
り測定したが、同様の測定機構を持つ装置であれば問題
はない。塗膜の幅と長さはノギスにより測定した。塗膜
の重さは印刷前に基板の重さを測定しておき、ペースト
を印刷、乾燥後の(基板+塗膜)の重さを測定し、それ
らの差から求めた。そして次式により塗膜密度を求め
た。 D=(W2 −W1 )/A×B×T ここではDは塗膜密度(g/cm3 )、W1 は基板の重
さ(g)、W2 は(基板+塗膜)の重さ(g)、Aは塗
膜の幅(cm)、Bは塗膜の長さ(cm)、Tは塗膜の
厚さ(cm)である。
次のことを見いだした。分散性の優れた銀粉を用いたペ
ーストの塗膜はRaが2μm以下となり、特に優れた銀
粉は0.7μm以下と小さい値を示し、かつ塗膜密度D
は4.5g/cm3 以上の値を示し緻密な塗膜になるの
である。このように緻密でしかも表面が滑らかな塗膜
は、タップ密度2g/cm3 以上、レーザー回折法によ
る平均粒径0.1〜5μmで比表面積5m2 /g以下の
銀粉から得られることは言うまでもない。また、このよ
うな特性を持つ塗膜は焼成により銀導体パターンとした
際にも、優れた特性を示すことを見いだした。この塗膜
に、大気中でベルト炉により850℃、7分の焼成を施
し、焼成膜を得る。そして塗膜と同様の方法により、焼
成膜の表面あらさRa、焼成膜密度を測定した。その結
果、焼成膜のRaは2μm以下で、特に分散性の優れた
銀粉を用いた場合、0.8μm以下となった。また焼成
膜密度においても10g/cm3 以上の緻密な膜を得る
ことができる。
も高くなる銀粉を用いることは、焼成によるパターンの
収縮率の低減または各種基板や素材との収縮率の整合性
を高め、その結果として得られる応用製品の歩留りの上
昇と高特性化に大きく寄与することとなり、銀粉の分散
剤の種類、添加量によりペースト塗膜の収縮率を制御で
きる点も本発明の製造方法の特徴であり銀粉の特徴でも
ある。以下実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。しかし本発明の範囲は以下の実施例により制限され
るものではない。
2000mlに、25%アンモニア水175mlを加
え、銀アンミン錯塩水溶液を得た。この水溶液を液温2
0℃とし、攪拌しながら37%ホルマリン水溶液23m
lを30秒間で加え、銀粉を析出させ銀粉含有スラリー
を得た。このスラリー中に、銀量に対して1重量%分の
オレイン酸を加え10分間攪拌した。その後ブフナー漏
斗で濾過、水洗し、60℃、24時間真空雰囲気で乾燥
し銀粉を得た。得られた銀粉はタップ密度3.5g/c
m3 、レーザー回折法平均粒径1.0μm、比表面積
0.9m2 /gであった。さらにこの粉末をペースト化
し、評価を行った。方法は前項「発明の実施の形態」の
項で記述した方法である。その結果、塗膜密度は5.4
g/cm3 、塗膜Ra=0.5μm、焼成膜密度10.
3g/cm3 、焼成膜Ra=0.4μm、塗膜密度、焼
成膜密度とも良好な結果が得られた。
溶液2000mlを温度25℃とした後に、攪拌しなが
ら、200g/lの水酸化ナトリウム水溶液150ml
を加え、酸化銀スラリーを得た。このスラリー溶液に3
7%ホルマリン溶液35mlを40秒間で添加して銀粒
子へ還元し、銀粉含有スラリーを得た。次いであらかじ
め銀量に対して0.5重量%分のミリスチン酸ナトリウ
ムを温水50mlに溶解しておき、先のスラリー中に攪
拌しながら添加する。そして10分間攪拌しながらブフ
ナー漏斗で濾過、水洗し、80℃、24時間の乾燥を行
った。得られた銀粉はタップ密度2.1g/cm3 、レ
ーザー回折法平均粒径0.25μm、比表面積2.0m
2 /gであった。さらにこの粉末をペースト化し評価を
行った。方法は前項「発明の実施の形態」の項で記述し
た方法である。その結果、塗膜密度は4.6g/c
m3 、塗膜Ra=1.6μm、焼成膜密度10.1g/
cm3 、焼成膜Ra=1.0μmで良好な結果が得られ
た。
液2000mlを温度25℃として、200g/lの水
酸化ナトリウム600mlを加え、酸化銀スラリーを得
た。さらに37%ホルマリン溶液140mlを14ml
/分の添加速度で10分間加え酸化銀粒子を銀粒子へ還
元した。その後、ブフナー漏斗で濾過、水洗し、70
℃、24時間の乾燥を行い、銀粉を得た。こうして得ら
れた銀粉はタップ密度1.0g/cm3 、レーザー回折
法平均粒径15.0μm、比表面積0.9m2 /gで分
散性の劣るものであった。この銀粉を実施例と同じ方法
でペースト化し、評価したところ、塗膜密度は3.0g
/cm3 、塗膜Ra=2.5μm、焼成膜密度7.5g
/cm3 、焼成膜Ra=2.1μm、と緻密化の進んで
いない状態であった。
分散剤を添加する従来法では添加量によって未還元反応
を生じる場合があり、分散剤の種類、量が限定されてし
まうのにの対し、本発明の方法では還元後の銀粉含有ス
ラリーに分散剤を加えるので、任意に添加量を制御でき
る利点があり、また本発明によれば、還元前に分散剤を
添加しなくても、還元剤含有水溶液を1当量/分以上の
速度で添加するので、分散性の優れた銀粉が得られ、こ
の銀粉をペースト化して積層コンデンサ用内部電極や回
路導体パターンに好適な塗膜または焼成膜とすることが
できる。
で、同図aはメンディングテープを一定間隔で平行に貼
った基板上にペーストを引き延ばして印刷する様子を、
同図bは基板上に印刷された塗膜を示す図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 銀塩と酸化銀の少なくとも一方を含有す
る水性反応系に還元剤含有水溶液を添加し銀粒子を還元
析出させる銀粉の製造方法において、該還元剤含有水溶
液の添加速度が含有銀量に対し1当量/分以上であるこ
とを特徴とする銀粉の製造方法。 - 【請求項2】 前記銀粒子の還元析出後に分散剤を添加
することを特徴とする請求項1記載の銀粉の製造方法。 - 【請求項3】 前記分散剤として、脂肪酸、脂肪酸塩、
界面活性剤、有機金属、および保護コロイドのいずれか
1種以上が選択使用されることを特徴とする請求項2記
載の銀粉の製造方法。 - 【請求項4】 前記分散剤を銀粒子の還元析出後のスラ
リー状態の析出銀粒子含有水性反応系に添加することを
特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の銀粉の
製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で
製造された銀粉であって、該銀粉のタップ密度が2g/
cm3 以上、レーザー回折法平均粒径が0.1〜5μ
m、かつ比表面積が5m2 /g以下であることを特徴と
する銀粉。 - 【請求項6】 前記銀粉がペースト化された際、セラミ
ックス基板上に印刷された塗膜において、表面あらさR
aが2μm以下、塗膜密度が4.5g/cm3 以上であ
り、かつ該塗膜を大気中で焼成して得られる焼成膜にお
いて、表面あらさRaが2μm以下、焼成膜密度が10
g/cm3 以上の特性をもたらす請求項5記載の銀粉。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で
製造された銀粉を用いたペーストであって、該ペースト
のセラミックス基板上に印刷された塗膜において、表面
あらさRaが2μm以下、塗膜密度が4.5g/cm3
以上であり、かつ該塗膜を大気中で焼成して得られる焼
成膜において、表面あらさRaが2μm以下、焼成膜密
度が10g/cm3 以上となることを特徴とするペース
ト。 - 【請求項8】 タップ密度が2g/cm3 以上、レーザ
ー回折法平均粒径が0.1〜5μm、かつ比表面積が5
m2 /g以下であることを特徴とする銀粉。 - 【請求項9】 前記銀粉がペースト化された際、セラミ
ックス基板上に印刷された塗膜において、表面あらさR
aが2μm以下、塗膜密度が4.5g/cm3 以上であ
り、かつ該塗膜を大気中で焼成して得られる焼成膜にお
いて、表面あらさRaが2μm以下、焼成膜密度が10
g/cm3 以上の特性をもたらす請求項8記載の銀粉。 - 【請求項10】 ペーストのセラミックス基板上に印刷
された塗膜において、表面あらさRaが2μm以下、塗
膜密度が4.5g/cm3 以上であり、かつ該塗膜を大
気中で焼成して得られる焼成膜において、表面あらさR
aが2μm以下、焼成膜密度が10g/cm3 以上とな
ることを特徴とするペースト。 - 【請求項11】 請求項8記載の銀粉を用いたことを特
徴とするペースト。 - 【請求項12】 前記ペーストのセラミックス基板上に
印刷された塗膜において、表面あらさRaが2μm以
下、塗膜密度が4.5g/cm3 以上であり、かつ該塗
膜を大気中で焼成して得られる焼成膜において、表面あ
らさRaが2μm以下、焼成膜密度が10g/cm3 以
上となることを特徴とする請求項11記載のペースト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26360096A JP4025839B2 (ja) | 1996-09-12 | 1996-09-12 | 銀粉および銀粉の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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