JPH1089224A - グロープラグ - Google Patents

グロープラグ

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JPH1089224A
JPH1089224A JP26367496A JP26367496A JPH1089224A JP H1089224 A JPH1089224 A JP H1089224A JP 26367496 A JP26367496 A JP 26367496A JP 26367496 A JP26367496 A JP 26367496A JP H1089224 A JPH1089224 A JP H1089224A
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23QIGNITION; EXTINGUISHING-DEVICES
    • F23Q7/00Incandescent ignition; Igniters using electrically-produced heat, e.g. lighters for cigarettes; Electrically-heated glowing plugs
    • F23Q7/001Glowing plugs for internal-combustion engines
    • F23Q2007/002Glowing plugs for internal-combustion engines with sensing means

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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーボン付着の問題がなく,精度良くイオン
電流を検出することができ,耐久性に優れたグロープラ
グを提供すること。 【解決手段】 本体10は,絶縁体11と,その内部に
設けられた通電発熱体2及び一対のリード線21,22
と,イオン検出用電極3とよりなる。イオン検出用電極
3は,通電発熱体2の途中に電気的に接続されていると
共に,その先端30は上記火炎に曝されるように絶縁体
11から露出している。イオン検出用電極3の先端30
は,ハウジング4の先端部411から2mm以上離れた
位置に配置されている。また通電発熱体全体の電気抵抗
をR(Ω),通電発熱体のプラス端からイオン検出用電
極3の先端30までの電気抵抗をB(Ω)としたとき,
B(Ω)≧R(Ω)/3の関係にあることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,燃料の着火・燃焼を促進するた
めのグロープラグに関する。
【0002】
【従来技術】近年,ガソリンエンジン,ディーゼルエン
ジンにおいては,環境保護の面から,排気ガスや排気煙
をより一層低減させることが要望されている。そして,
こうした要望に応えるべく,各種のエンジン改良や後処
理(触媒浄化等)により排出ガス低減,燃料・潤滑油性
状の改善,各種のエンジン燃焼制御システムの改善など
が検討されている。
【0003】また,最近のエンジン燃焼制御システムに
おいては,エンジンの燃焼状態を検出することが要請さ
れており,筒内圧,燃焼光,イオン電流等を検出するこ
とによってエンジン燃焼状態を検出することが検討され
ている。特に,イオン電流によりエンジン燃焼状態を検
出することは,燃焼に伴う化学反応を直接的に観察でき
ることから極めて有用と考えられており,種々のイオン
電流検出方法が提案されている。
【0004】例えば,特開平7−259597号公報に
は,燃料噴射ノズルの取り付け座部において,当該噴射
ノズル及びエンジンのシリンダヘッドから絶縁されたス
リーブ状のイオン検出用電極を装着し,これを外部の検
出回路に接続することにより燃料の燃焼に伴うイオン電
流を検出する方法が開示されている。また,米国特許第
4,739,731号では,セラミックグロープラグを
用いたイオン電流検出用センサが開示されている。
【0005】これらの技術では,グロープラグのヒータ
(通電発熱体)表面に白金製の導電層を取着すると共
に,この導電層を燃焼室及びグロープラグ取付金具から
絶縁している。そして,導電層に外部からイオン電流測
定用電源(直流250V)を印加して燃料燃焼に伴うイ
オン電流を検出するようにしている。
【0006】
【解決しようとする課題】ところが,上記従来技術にお
いては,いずれも以下に示す問題がある。即ち,前者の
技術(特開平7−259597号公報)では,イオン電
流検出のために,他の部位より絶縁されたスリーブ状の
イオン検出用電極を設置しなくてはならず,その材料の
選択及びその加工において煩雑な作業が強いられる。そ
のため,イオン検出用電極が非常に,高価な構成となる
という問題がある。さらに,燃料噴射ノズルとイオン検
出用電極との間,及びイオン検出用電極とシリンダヘッ
ドとの間が燃焼室内にて発生するカーボンにより短絡
し,早期に使用不能となるという欠点があった。
【0007】また,後者の技術(米国特許第4,73
9,731号)では,イオン検出用電極を通電発熱体と
は別に設けると共に,両者を別々の電源に接続している
ために構造が複雑になるという欠点があった。また,イ
オン検出用電極の耐熱性及び耐消耗性を確保するため
に,白金など高価な貴金属を多量に必要とすることか
ら,グロープラグ自体が非常に高価なものとなる欠点が
あった。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので,カーボン付着の問題がなく,精度良くイオン電流
を検出することができ,耐久性に優れたグロープラグを
提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,ハウジングと該
ハウジング内に支持された本体とよりなるグロープラグ
において,上記本体は,絶縁体と,該絶縁体の内部に設
けられた通電発熱体及び該通電発熱体の両端部に電気的
に接続されて上記絶縁体の外部に導出された一対のリー
ド線と,上記絶縁体の内部に配設された,火炎中のイオ
ン化の状態を検出するための,イオン検出用電極とより
なり,上記イオン検出用電極は,上記通電発熱体の途中
に電気的に接続されていると共に,その先端は上記火炎
に曝されるように上記絶縁体から露出しており,かつ,
上記イオン検出用電極の先端は,上記ハウジングの先端
部から2mm以上離れた位置に配置されていることを特
徴とするグロープラグにある。
【0010】本発明において最も注目すべきことは,上
記絶縁体の内部に上記通電発熱体とイオン検出用電極と
が配設されており,また該イオン検出用電極の先端は,
上記ハウジングの先端部から2mm以上離れた位置に配
置されていることである。
【0011】また,上記通電発熱体及びイオン検出用電
極を絶縁体中に配設するに当たっては,例えば図4に示
すごとく,予め両者の一体成形品を作製しておき,これ
を絶縁体の原料であるセラミック粉末中に埋め込んで一
体成形する。或いは,予め別途作製しておいた2つ割の
絶縁体の間に上記通電発熱体とイオン検出用電極を挟持
配設する。これらの絶縁体成形品,或いは通電発熱体と
イオン検出用電極との一体成形品は,例えば,これらの
材料を射出成形することにより作製する。
【0012】また,上記通電発熱体,イオン検出用電極
は,上記絶縁体の内部に印刷形成により設けることもで
きる。かかる印刷形成につき一例を示せば,例えば絶縁
体を形成するためのセラミック材料の生成形体(グリー
ンシート)を2個準備し,その1つの生成形体の表面
に,スクリーン印刷,パッド印刷,ホットスタンプ等に
より,所望形状に導電性材料よりなる通電発熱体,その
リード線,及びイオン検出用電極を印刷することにより
行なう。
【0013】次いで,印刷部を覆うように他の生成形体
を積層し,その後焼成する。ここで,通電発熱体,リー
ド線及びイオン検出用電極は,2個以上の生成形体に印
刷して積層してもよい。また,通電発熱体とイオン検出
用電極を別々の生成形体に印刷して,積層時又は焼成後
に導通させてもよい。これにより,印刷形成された通電
発熱体,リード線,イオン検出用電極を内蔵した絶縁体
が得られる。
【0014】次に,本発明の作用効果につき説明する。
まず,本発明のグロープラグは,上記通電発熱体に電流
を通すことにより発熱し,その加熱により燃焼室におけ
る着火及び燃焼を促進させる。また,イオン検出用電極
は,燃焼火炎中のイオン化の状態を検出する。即ち,イ
オン電流の検出時において,イオン検出用電極とそれに
近接する燃焼室の内壁(シリンダヘッド)とは,両者間
に存在する燃料燃焼時のプラスイオン及びマイナスイオ
ンを捕獲するための2電極を形成する。
【0015】これにより,精度良くイオン電流を検出す
ることができ,その情報を燃焼制御に有用に活用するこ
とが可能となる。また,グロープラグに,本来の燃焼室
の加熱機能(グロー機能)とイオン電流検出機能とを付
与しているので,構造がコンパクトで,かつ安価に製造
できる。
【0016】また,本発明においては,イオン検出用電
極の先端位置を,ハウジングの先端部から2mm以上離
している。そのため,グロープラグ本体の表面にカーボ
ンが堆積しても確実にイオン電流の検出を行うことがで
きる。即ち,後述する図10に示すごとく,イオン検出
用電極の先端位置とハウジングの先端部との距離(L,
図2)が2mm未満の場合には,その距離が近い程イオ
ン出力の検出率が低くなる。これに対して,上記距離が
2mm以上である本発明は,確実にイオン出力を検出す
ることができる。
【0017】この理由は次のように考えられる。上記イ
オン検出用電極の先端からハウジングの先端部までの距
離(L)が2mm未満の場合には,グロープラグ本体に
カーボンが堆積した場合にはイオン検出用電極とハウジ
ングとの絶縁抵抗の低下が大きく,短絡に近い状態とな
るため,イオン電流の検出が困難となる。これに対し,
本発明においては上記距離(L)が2mm以上であるた
め,グロープラグ本体にカーボンが堆積していても,絶
縁抵抗の低下が小さく,短絡状態になることはない。ま
た,長時間の使用により,仮に絶縁抵抗の低下が進行し
ても,後述する通電発熱体への通電による発熱によりカ
ーボンを焼失することができる。そのため,本発明のグ
ロープラグは,イオン電流を確実に検出することができ
る。
【0018】また,本発明のグロープラグは,上記通電
発熱体,リード線及びイオン検出用9極を上記絶縁体の
内部に,一体的に設けているので,構造簡単である。し
たがって,本発明によれば,カーボン付着の問題がな
く,精度良くイオン電流を検出することができ,耐久性
に優れたグロープラグを提供することができる
【0019】次に,請求項2の発明のように,上記通電
発熱体全体の電気抵抗をR(Ω),上記通電発熱体のプ
ラス端から上記イオン検出用電極の上記先端までの電気
抵抗をB(Ω)としたとき,B(Ω)≧R(Ω)/3の
関係にあることが好ましい。この場合には,グロープラ
グ本体にカーボンが堆積して上記の短絡に近い状態にな
っても,通電発熱体,イオン検出用電極,付着カーボン
の回路に適正な電流を流すことができる。そのため,こ
の回路の通電発熱により,カーボンを焼失させることが
できる。また,上記の短絡状態解消後には,通電発熱体
にに電流が流れ,カーボン焼失が促進される。
【0020】なお,上記電気抵抗B(Ω)が非常に大き
い場合には,上記の通電発熱体,イオン検出用電極,付
着カーボンの回路の抵抗値が大きくなる。この場合に
は,付着カーボンが存在していても,通電発熱体全体に
ほぼ正常な電流が流れ,通電発熱体の発熱により付着カ
ーボンを焼失させることができる。それ故,グロープラ
グ本来の発熱機能を常時発揮させることができると共に
グロープラグ本体に堆積したカーボンを容易に焼失させ
ることができる。
【0021】また,上記電気抵抗R(Ω),B(Ω)
を,B(Ω)≧R(Ω)/3に構成するに当たっては,
通電発熱体とイオン検出用電極の材料,或いは通電経路
の太さ,厚み,長さ等を変えることにより行うことがで
きる。例えば,材料変化による手段としては,原料とな
る導電性セラミック粉末と絶縁性セラミック粉末との混
合割合を調整することにより行うことができる。また,
通電経路の長さを変える手段としては,通電発熱体への
イオン検出用電極の接続位置を変えることにより行うこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施形態例1 本発明の実施形態例にかかるグロープラグにつき,図1
〜図8を用いて説明する。本例のグロープラグは,ディ
ーゼルエンジンの始動補助装置として用いられる,セラ
ミックグロープラグである。本例のグロープラグ1は,
図1に示すごとく,本体10と該本体10を装着するハ
ウジング4とからなる。上記本体10は,絶縁体11
と,該絶縁体11の内部に設けられた通電発熱体2と,
該通電発熱体2の両端部に電気的に接続されて絶縁体の
他端側に導出された一対のリード線21,22とを有す
る。
【0023】また,上記絶縁体11の内部に配設され
た,火炎中のイオン化の状態を検出するためのイオン検
出用電極3を有する。該イオン検出用電極3は,通電発
熱体2の途中に電気的に接続されていると共に,その先
端30は上記火炎に曝されるように絶縁体11から露出
している。
【0024】かつ,図1,図2に示すごとく,イオン検
出用電極3の先端30は,ハウジングの先端部411か
ら2mm以上離れた位置に配設されている。また,本例
においては,通電発熱体2全体の電気抵抗値をR
(Ω),通電発熱体2のプラス端210からイオン検出
用電極3の先端までの電気抵抗をB(Ω)としたとき,
B(Ω)≧R(Ω)/3の関係になるように構成してあ
る。
【0025】また,上記本体10は,図1,図3に示す
ごとく,金属製のハウジング4内に,金属製の環状支持
体41を介して,固定されている。そして,上記通電発
熱体2の一方のリード線21は,絶縁体11の内部を上
昇して,本体10の側面に設けた導電性の端子部23を
介して内部リード線231に電気的に接続されている。
また,他方のリード線22は,絶縁体11の上端部に設
けた導電性の端子部31を介して内部リード線33に電
気的に接続されている。なお,外部リード線231は,
通電発熱体2とイオン検出用電極3用のリード線として
共用されている。
【0026】一方,ハウジング4は,上記環状支持体4
1を有し,図3に示すごとく,その上部に保護筒42を
有している。また,ハウジング4は,エンジンのシリン
ダヘッド45へ装着するための,雄ねじ部43を有す
る。上記保護筒42の上方開口部には,ゴムブッシュ4
21が嵌合されている。また,該ゴムブッシュ421に
は,外部リード線233,333が貫挿され,これらは
それぞれ接続端子232,332を介して,上記内部リ
ード線231,33に接続されている。
【0027】したがって,外部リード線233は通電発
熱体2の一端に,外部リード線333は通電発熱体2の
他端にそれぞれ電気的に導通されている。また,本体1
0の先端部(下端部)は,図1に示すごとく,半球面形
状に形成されており,イオン検出用電極3の先端30が
露出している。
【0028】次に,上記グロープラグ本体10を製造す
るに当たっては,まず図4に示すごとき,通電発熱体2
とイオン検出用電極3との一体成形品29を準備する。
この一体成形品29は,通電発熱体2及びイオン検出用
電極3用のセラミック粉末を用いて射出成形,或いはプ
レス成形により作製する。そして,この一体成形品29
は,絶縁体11の中に埋設し,これらをホットプレスに
て一体的に成形する。なお,上記埋設に先立って,上記
リード線21,22を接続しておく。これにより,上記
グロープラグ本体10が得られる。
【0029】また,通電発熱体2,イオン検出用電極
3,絶縁体11は,いずれも絶縁性セラミックと導電性
セラミックとを主成分として作製した。そして,絶縁性
セラミック粒子及び導電性セラミック粒子の混合割合,
粒径の調整等により,これら通電発熱体2,イオン検出
用電極3,絶縁体11における,それぞれの線膨張係
数,電気抵抗等の物理的特性を調整した。
【0030】また,本例においては絶縁性セラミックと
して窒化珪素(Si3 4 )を,導電性セラミックとし
て珪化モリブデン(MoSi2 )を用いた。その他,絶
縁性セラミックとしては,AlO3 ,BN,AlN等を
用いることができる。また,導電性セラミックとして
は,Mo5 Si3 ,WC,TiN等を用いることもでき
る。
【0031】また,本例における上記の電気抵抗R
(Ω),B(Ω)の調整は,上記距離Lの値を2mm以
上に保持しつつ,イオン検出用電極3の接続位置を変え
ることにより調整した。即ち,通電長さの調整によっ
て,B(Ω)≧R(Ω)/3の関係を実現させた。
【0032】次に,上記のごとく本体10とハウジング
4などとによって構成したグロープラグ1は,図5に示
すごとく,エンジンのシリンダヘッド45に対して,ハ
ウジンク4の雄ねじ部を螺合することにより装着する。
これにより,グロープラグ本体10の先端部が,シリン
ダヘッド45の燃焼室の一部である渦流室451に突出
した状態で装着される。なお,符号457は主燃焼室,
458はピストン,459は燃料噴射ノズルである。
【0033】また,上記グロープラグ1は,図5に示す
ごとく,グロープラグ作動回路に接続される。即ち,通
電発熱体2の一端のリード線21は,外部リード線23
3,グローリレー53,531,及び12ボルトのバッ
テリ54を介して,外部リード線333に接続されてい
る。更に,該外部リード線333は,内部リード線3
3,及び本体10内のリード線22(図1)を介して,
通電発熱体2の他端に接続されている。これにより,通
電発熱体2の加熱用回路が形成される。
【0034】また,イオン検出用電極3は,上記外部リ
ード線233,イオンリレー530,イオン電流検出用
抵抗521,直流電源51を介してシリンダヘッド45
に接続されている。また,上記イオン電流検出用抵抗5
21には,イオン電流を検出するための電位差計522
が設けられ,これはECU(電子制御装置)52に接続
されている。また,ECU52には,上記グローリレー
53,531,イオンリレー530,エンジン冷却水の
水温センサ525,エンジンの回転数センサ526が接
続されている。
【0035】上記図5に示した,グロープラグ1の使用
に当たっては,まずエンジンの始動時においては,EC
U52により,イオンリレー530はオフとし,グロー
リレー53,531がオンとされる。そのため,バッテ
リ54とグロープラグの通電発熱体2との間が閉路とな
り,グロープラグ本体10の通電発熱体2が通電され発
熱する。そのためグロープラグ1は加熱状態となり,渦
流室451が加熱され,着火温度に上昇する。そこで,
燃料噴射ノズル459から,燃料が噴射されると,その
都度該燃料が着火され,ピストン458が作動し,エン
ジンが駆動される。
【0036】一方,燃料が燃焼している際には,前記の
ごとく,イオンが発生するので,グローリレー53,5
31はオフとし,イオンリレー530をオンとして,イ
オン電流をイオン検出用電極3,イオン電流検出用抵抗
521及び電位差計522により検出する。即ち,グロ
ープラグ本体10の上記イオン検出用電極3とシリンダ
ヘッド45との間には12ボルトの直流電源51によっ
て電圧が印加されている。
【0037】そこで,渦流室451内における,燃焼火
炎帯の活性イオンの発生に伴い,イオン電流検出用抵抗
521を含む電流経路にイオン電流が流れる。なお,イ
オン電流検出用抵抗521は,約500kΩで,これを
流れるイオン電流は,その両端の電位差として電位差計
522により検出される。
【0038】ここで,イオン電流の検出原理を略述す
る。燃料噴射ノズル459からの噴射燃料が渦流室45
1で燃焼されると,その燃焼火炎帯ではイオン化された
プラスイオンとマイナスイオンが大量に発生する。この
とき,上記イオン検出用電極3とそれに対面するシリン
ダヘッド45との間にバッテリ電圧が印加されているの
で,イオン検出用電極3にはマイナスイオンが捕獲され
ると共に,シリンダヘッド45にはプラスイオンが捕獲
される。その結果,上記の電流経路が形成され,この電
流経路を流れるイオン電流がイオン電流検出用抵抗52
1の両端の電位差として検出される。
【0039】一方,ECU52は,CPU,ROM,R
AM,入出力回路等からなる周知のマイクロコンピュー
タやA/D変換器(共に図示略)を中心に構成され,前
記電位差計522により検出された検出信号を入力す
る。また,ECU52には,エンジン冷却水の温度を検
出するための水温センサ525の検出信号や,エンジン
クランク角に応じてエンジン回転数を検出するための回
転数センサ526の検出信号が入力され,ECU52は
各検出信号に基づいて水温Tw,エンジン回転数Neを
検知する。
【0040】上記ECU52は,ディーゼルエンジンの
低温始動時において,グロープラグ1の通電発熱体2を
加熱させて燃料の着火及び燃焼を促進させる。また,デ
ィーゼルエンジンの始動直後において,イオン電流を検
出する。なお,エンジン始動当初においては,グローリ
レー53,531がオンの状態にあり,通電発熱体2は
加熱状態に保持されるようになっている。
【0041】以下,図6のフローチャートを用いて,上
記グローリレー53,531のオン,オフ切り替え処理
を説明する。図6は,所定の時間の割り込み処理により
実行される。まず,図6の処理がスタートすると,EC
U52は,先ずステップ11でエンジン暖機完了後であ
り,且つグローリレー53,531がオフであるか否か
を判別する。エンジン始動当初においては,ステップ1
1が否定判別され,ECU52は続くステップ12で水
温Tw及びエンジン回転数Neを読み込む。
【0042】その後,ステップ13で水温Twが所定の
暖機完了温度(本実施形態例では,60℃)以上である
か否かを判別すると共に,ステップ14でエンジン回転
数Neが所定回転数(本実施形態例では,2000rp
m)以上に達しているか否かを判別する。このときステ
ップ13,14が共に否定判別されれば,エンジンの暖
機が完了しておらず,グロープラグの通電発熱体2によ
る加熱が必要であるとみなし,ステップ15に進む。
【0043】また,ステップ13,14のいずれかが肯
定判別されれば,エンジンの暖機が完了,或いはグロー
プラグ1による加熱が不要であるとみなし,ステップ1
6に進む。
【0044】ステップ15に進んだ場合は,グローリレ
ー53,531はオンのまま維持される。この状態で
は,グロープラグ1の発熱作用によって燃料の着火及び
燃焼が継続される。また,ステップ16に進んだ場合,
ECU52は,グローリレー53,531をオフとす
る。そして,イオンリレー530をオンとして,イオン
電流を検出する。
【0045】次に,図7(A)は,オシロスコープを用
いて燃料燃焼時に発生するイオン電流を観察した際の電
流波形図である。同図において,燃料噴射時期(圧縮T
DC)直後に電圧が急上昇している波形が燃料の燃焼に
よるイオン電流波形であり,A点が燃焼の開始位置,即
ち着火時期に相当する。また,このイオン電流波形に
は,2つの山が観測される。つまり,燃焼初期には,拡
散火炎帯の活性イオンにより第1の山B1が観測され,
燃焼中後期には筒内圧上昇による再イオン化により第2
の山B2が観測される。
【0046】この場合,ECU52は,イオン電流波形
の第1の山B1から実際の着火時期を検出すると共に,
検出された実際の着火時期と目標着火時期との差をなく
すべく着火時期のフィードバック制御を実施する。ま
た,ECU52は,イオン電流波形の第2の山B2から
異常燃焼,失火等の燃焼状態を検出し,その検出結果を
燃料噴射制御に反映させる。こうしてイオン電流をエン
ジンの燃料噴射制御に反映させることにより,きめ細か
くエンジンの運転状態を制御することが可能となる。
【0047】また,本例においては,上記のごとく,イ
オン検出用電極3の先端30とハウジング4の先端部4
11との距離Lが2mm以上である。そのため,グロー
プラグ本体に燃料燃焼により発生したカーボン(スス)
が堆積しても,イオン電流を確実に検出することができ
る。
【0048】しかしながら,グロープラグのイオン検出
用電極3に,燃料燃焼により発生したカーボン(スス)
が付着した状態,即ち燻りが発生したときには,図7
(B)に示すごとく,イオン電流が燃料噴射時期の前に
は低く,その後には上昇していくという現象が発生する
(図7の(A)と(B)を比較)。なお,図7(B)の
Ithは燻り状態を判別しグローリレー53,531を
オンにするか否かを判断するための波高値の判定レベル
(しきい値)を表している。そこで,このような燻り現
象が発生したときには,上記グローリレー53,531
をオンとし,通電発熱体2を加熱し,上記の付着カーボ
ンを焼き切る操作を行なう。
【0049】図8は,このカーボン焼き切り操作を,上
記図5の回路におけるECU52により行なうフローチ
ャートである。即ち,同図のステップ21において,グ
ローリレー53,531がオフの状態にあるとき,ステ
ップ22において,燃料噴射時期に上記のごとき異常イ
オン電流(図7B)が検出されたか否か判定する。否で
あれば,ステップ25に進み,グローリレー53,53
1はオフのままとする。
【0050】一方,異常イオン電流が検出されたときに
は,ステップ23に進み,イオンリレー530をオフ,
次にステップ24においてグローリレー53,531を
オンとし,グロープラグの通電発熱体2を加熱してカー
ボンを焼失させる。
【0051】そして,ここに重要なことは,図2に示す
ごとく,通電発熱体2全体の電気抵抗R(Ω)と,通電
発熱体2のプラス端210からイオン検出用電極3の先
端30までの電気抵抗B(Ω)とは,B(Ω)≧R
(Ω)/3の関係にある。そのため,グロープラグ本体
10にカーボンが堆積してイオン検出用電極3とハウジ
ング4との間が短絡に近い状態になっても,適正な電流
が流れる。
【0052】即ち,グロープラグ本体10にカーボンが
堆積して短絡に近い状態になった場合には,通電発熱体
から,イオン検出用電極,付着カーボンという経路の回
路に適正な電流を流すごとができる。そのため,上記回
路の通電発熱によりカーボンを焼失させることができ
る。また,上記短絡状態が解消した後には,通電発熱体
に電流が流れ,さらにカーボンの焼失が促進される。
【0053】なお,上記電気抵抗B(Ω)が非常に大き
い場合には,上記の通電発熱体,イオン検出用電極,付
着カーボンの回路の抵抗値が大きくなる。この場合に
は,付着カーボンが存在していても,通電発熱体全体に
ほぼ正常な電流が流れ,通電発熱体の発熱により付着カ
ーボンを焼失させることができる。
【0054】また,上記のごとく,本例のグロープラグ
においては,絶縁体11の内部に通電発熱体2とリード
線21,22とイオン検出用電極3とが設けてあり,こ
れらは一体的に構成されている。そのため,通電発熱体
2によるグロー動作(加熱動作)と,イオン検出用電極
3によるイオン電流検出とを1つのグロープラグにより
達成できる。また,そのためグロープラグがコンパクト
になる。
【0055】また,イオン検出用電極3,グロープラグ
表面にカーボンが付着した場合にも,上記のごとく通電
発熱体2を通電加熱することにより,上記カーボンを焼
き切り,イオン検出用電極3をさらに正常状態にするこ
とができる。そのため,イオン電流を精度良く検出する
ことができる。
【0056】また,通電発熱体2,リード線21,2
2,イオン検出用電極3は,絶縁体11の内部に設けて
あるので,燃焼ガスによる酸化等の腐食もなく,耐久性
に優れている。また,絶縁体11の先端部は,半球形状
としてあるので,燃焼室内における熱衝撃を吸収するこ
とができる。
【0057】また,イオン検出用電極3の先端部30
は,燃焼ガスに接触するよう露出している(図1)。な
お,イオン検出用電極3を図9に示すごとく,絶縁体1
1の先端部(下流)に配置することもできる。この場合
には,燃焼室内におけるあらゆる方向におけるイオン電
流を高精度で検出することができる。
【0058】実施形態例2 本例は,図10に示すごとく,実施形態例1に示したグ
ロープラグ本体10につき,イオン検出用電極3の先端
30とハウジング4の先端部411との距離Lと,イオ
ン出力の検出率との相関についての試験を行った具体例
を示す。グロープラグ本体10の製造に当たっては,上
記距離Lに対応する位置にイオン検出用電極3を配設し
た種々の一体成形品29を予め射出成形により作製して
おく(図4)。次いで,一体成形品29をセラミック粉
末中に埋設してホットプレスすることにより,絶縁体1
1中に通電発熱体2及びイオン検出用電極3を内蔵した
絶縁体11を作製する。このようにして,上記距離Lの
異なるグロープラグを種々作製し,準備する。
【0059】また,イオン出力の検出率は,次にように
定義した。即ち,エンジン運転中にイオン電流を連続サ
ンプリングすると,図7に示すイオン波形の波高値Hは
一定でなく,燃焼毎のバラツキ,カーボン付着による出
力低下等により,バラツキがある。そこで,一定時間か
つ一定条件での運転中の波高値Hの平均値hを求め,平
均値hの0.3倍以上の波高値を有する場合を検出精度
良好として,全燃焼回数中のhの0.3倍以上の発生率
をイオン出力の検出率とした。また,試験は,4気筒2
000ccのディーゼルエンジンを用い,まずグロープ
ラグ本体にカーボンを堆積させる運転を行い,次いで,
イオン検出状況を調べた。
【0060】カーボンの堆積運転は,上記エンジンを無
負荷800rpmにおいて2分間運転し,次いで無負荷
4000rpmにおいて2分間運転することを1サイク
ルとして,これを30サイクル行うことにより実施し
た。また,イオン検出状況の測定は,上記サイクルをさ
らに10サイクル行い,その間のイオン電流検出により
行った。
【0061】測定結果を図10に示す。同図は,横軸に
距離L(mm)を,縦軸にイオン出力の検出率(%)を
取った。同図より知られるごとく,距離Lが2mm以上
の場合には,イオン出力の検出率が100%となり,一
方,距離Lが2mm未満の場合には,Lが小さいほど検
出率が小さくなることがわかる。
【0062】実施形態例3 本例においては,表1に示すごとく,実施形態例1に示
したグロープラグ本体10につき,上記通電発熱体2の
全電気抵抗R(Ω)(図2)と,通電発熱体2のプラス
端210からイオン検出用電極3の先端30までの電気
抵抗B(Ω)(図2)との関係を種々変更し,試験し
た。電気抵抗B(Ω)の変更は,実施形態例2と同様
に,通電発熱体2とイオン検出用電極3の一体成形品に
おけるイオン検出用電極3の配設位置を変更することに
より行った。
【0063】そして,試験する試料としては,表1に示
すごとく,通電発熱体2の全電気抵抗R(Ω)を全て一
定とし,B(Ω)の値を変化させた8種類のグロープラ
グ(試料No.C1〜C3,E1〜E5)を準備した。
なお,グロープラグの製造方法,構造,その他について
は,実施形態例1と同様である。
【0064】また,耐久試験は,4気筒のディーゼルエ
ンジンを用いた。そして,エンジン停止状態において通
電発熱体2に通電を開始し,2分後に通電を停止する。
一方エンジンは,上記通電開始後5秒後に始動し,始動
直後に無負荷800rpmにおいて1分間運転し,次い
で無負荷4000rpmにおいて2分間運転し,次いで
無負荷800rpmにおいて1分間運転した後停止す
る。そして,上記の通電発熱体2への通電開始からエン
ジン停止までを1サイクルとし,これを500サイクル
実施した。
【0065】試験結果を表1に示す。表1より知られる
ごとく,B(Ω)<R(Ω)/3の場合(C1〜C3)
には,いずれも早期にヒューズが溶断してしまった。こ
れは,イオン検出用電極3の先端30とハウジング4の
先端部411との間が短絡状態になり,プラス側リード
線との間において短絡回路が形成され,この状態で,通
電発熱体への通電がされたため,ヒューズが溶断するほ
どの大電流が流れたことを示している。一方,B(Ω)
≧R(Ω)/3の場合(E1〜E5)には,上記試験の
500サイクルの間においては,何ら異常は発生しなか
った。
【0066】
【表1】
【0067】実施形態例4 本例は,図11に示すごとく,実施形態例1のグロープ
ラグ作動回路(図5)を変更したもので,実施形態例1
のバッテリ54と直流電源51とを,1個のバッテリ5
5のみに代えたものである。また,グロープラグの外部
リード線333とバッテリ55との間の回路には,新た
にもう一つのグローリレー53,5311を設けた。2
つのグローリレー53,531,531は,いずれも同
時に作動し,常に両者がオンか,或いは両者がオフの状
態になるよう構成されている。なお,イオン電流検出用
抵抗521とバッテリ55との間には,定電流,定電圧
回路524を介在することもできる。この場合には,回
路構成の簡素化とコスト低減の効果がある。
【0068】その他は,実施形態例1と同様である。本
例においても,実施形態例1と同様の効果を得ることが
できる。また,特に,本例においては,定電流・定電圧
回路524を介在する事で1つのバッテリーでも,グロ
ープラグ発熱時に生じるイオン検出用電極への印加電圧
の変動を防止し,安定した検出性能が維持できるという
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,(A)グロープラグ本
体の断面図,(B)上記(A)のA−A線矢視断面図。
【図2】実施形態例1における,電気抵抗R(Ω),B
(Ω)を示す説明図。
【図3】実施形態例1における,グロープラグの全体説
明図。
【図4】実施形態例1における,グロープラグ本体の製
造方法の説明図。
【図5】実施形態例1における,グロープラグ作動回路
図。
【図6】実施形態例1における,グロープラグ作動シス
テムの,グロープラグ始動時のフローチャート。
【図7】実施形態例1における,(A)正常時のイオン
電流,(B)燻り時のイオン電流を示す図。
【図8】実施形態例1における,燻り判定フローチャー
ト。
【図9】実施形態例1における,イオン検出用電極の位
置を変更した例を示す説明図。
【図10】実施形態例2における,距離Lとイオン出力
の検出率との関係を示す説明図。
【図11】実施形態例4における,グロープラグ作動回
路図。
【符号の説明】
1...グロープラグ, 10...本体, 11...絶縁体, 2...通電発熱体, 21,22...リード線, 210...プラス端, 220...マイナス端, 3...イオン検出用電極, 4...ハウジング, 45...シリンダヘッド, 451...渦流室,

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと該ハウジング内に支持され
    た本体とよりなるグロープラグにおいて,上記本体は,
    絶縁体と,該絶縁体の内部に設けられた通電発熱体及び
    該通電発熱体の両端部に電気的に接続されて上記絶縁体
    の外部に導出された一対のリード線と,上記絶縁体の内
    部に配設された,火炎中のイオン化の状態を検出するた
    めの,イオン検出用電極とよりなり,上記イオン検出用
    電極は,上記通電発熱体の途中に電気的に接続されてい
    ると共に,その先端は上記火炎に曝されるように上記絶
    縁体から露出しており,かつ,上記イオン検出用電極の
    先端は,上記ハウジングの先端部から2mm以上離れた
    位置に配置されていることを特徴とするグロープラグ。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記通電発熱体全体
    の電気抵抗をR(Ω),上記通電発熱体のプラス端から
    上記イオン検出用電極の上記先端までの電気抵抗をB
    (Ω)としたとき, B(Ω)≧R(Ω)/3 の関係にあることを特徴とするグロープラグ。
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