JPH1089421A - 後進用噛合ブレーキを備える車両用自動変速機 - Google Patents

後進用噛合ブレーキを備える車両用自動変速機

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JPH1089421A
JPH1089421A JP8266594A JP26659496A JPH1089421A JP H1089421 A JPH1089421 A JP H1089421A JP 8266594 A JP8266594 A JP 8266594A JP 26659496 A JP26659496 A JP 26659496A JP H1089421 A JPH1089421 A JP H1089421A
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Nobutada Sugiura
伸忠 杉浦
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一雅 塚本
Masahiro Hayabuchi
正宏 早渕
Masaaki Nishida
正明 西田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速機構の大型化を避けながら、後進段達成
用のブレーキ手段を噛合式とすることで、その解放時の
引きずり本質的になくす。 【解決手段】 変速機構は、所定の回転要素R3 を後進
段達成のためにのみ反力要素とする変速機構とされ、所
定の回転要素R3 には、噛合部51が設けられる。ブレ
ーキ手段は、ケース10に軸方可動に回り止め支持され
て噛合部51に油圧サーボ4の操作で係脱する噛合部材
3を有する噛合式とされ、所定の回転要素R3 は、その
噛合部51への噛合部材3の噛合によりケース10に直
接回り止めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動変速機
に関し、特に、その変速機構中の回転要素を後進段達成
のためにケースに係止するブレーキに噛合式ブレーキを
採用した車両用自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機において、後進段の達
成時に、そのための変速機構中の所定の回転要素を係止
するブレーキ手段は、一般に湿式多板の摩擦係合要素で
構成されている。こうした後進用のブレーキ手段は、後
進ギヤ比が比較的大きいことから、伝達されるトルクは
それだけ増幅されて大きくなり、その反力を支持するブ
レーキ手段にも大きなトルク吸収容量が要求されるた
め、摩擦係合要素の枚数が多い構成とされる。
【0003】ところで、湿式多板の摩擦係合要素は、非
係合時には、摩擦材とセパレータプレートとの間に、所
要とする係合に敏速に対応可能なように、微小な間隙を
保たせてトルク伝達を絶つ構成であるため、この微小な
間隙内に介在する潤滑油の連れ回りで、解放状態でも引
きずりトルクを生じることを避けがたく、特に、トルク
吸収容量を大きく採るために枚数を多くすると、それだ
け引きずりも大きくなり、変速機構の動力伝達効率を低
下させる要因となる。
【0004】そこで、従来、後進段達成のための所定の
回転要素を噛合式係止手段すなわちドッグクラッチでケ
ースに係止する構成が、特開平6−323377号公報
に開示の技術で提案されている。この提案の技術では、
ドッグクラッチと摩擦式クラッチとを直列に設け、摩擦
式クラッチによってトルク伝達状態で回転している回転
要素を係止するとともに、ドッグクラッチが解放してい
る状態で摩擦式クラッチを係合することによって引きず
りをなくす構成としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案の
技術は、変速機構中の後進段達成用の回転要素が前進段
達成用の回転要素を兼ねる一般的変速機構構成とされて
いるため、上記のように、ドッグクラッチと摩擦式クラ
ッチとを直列に配置する必要がある。こうした構成を採
ると、摩擦式クラッチはトルク容量としては、従来の摩
擦ブレーキと同等の容量が必要であるので、この組み合
わせを後進段達成のためのブレーキ手段とみると、従来
の摩擦式ブレーキに匹敵する摩擦クラッチに加え、新た
なドッグクラッチを必要とすることになり、コンパクト
性の面で不利である。
【0006】そこで、本発明は、装置の大型化を避けな
がら、後進段達成用のブレーキ手段を噛合式とすること
で、その引きずりを本質的になくした後進用噛合ブレー
キを備える車両用自動変速機を提供することを第1の目
的とする。
【0007】ところで、上記のように、後進段達成用の
ブレーキ手段を噛合式とした場合、後進段達成時に所定
の回転要素を係止する際に、前進段達成時のようなトル
ク伝達状態ではないにしても、回転要素同士の僅かな連
れ回りにより、所定の回転要素が回転している場合があ
る。このような時に噛合式ブレーキでは、噛み合い音が
発生する可能性が残る。そこで、本発明は、こうした連
れ回りによる噛合音の発生を、装置の大型化を極力抑え
る構成で防止することを第2の目的とする。
【0008】また、自動変速機は、複数の係合要素を具
備するものであり、それらは通常、油圧サーボで操作さ
れるものであるから、ブレーキ手段を噛合式とした場合
につても、他の係合要素と同様油圧サーボで操作される
ことが望ましい。従来の摩擦係合要素を操作すると同様
の油圧サーボを採用可能な噛合式ブレーキ構成を得るこ
とを第3の目的とする。
【0009】次に、本発明は、上記連れ回りによる噛み
合い音の発生を防ぐ構成を、上記従来の摩擦係合要素を
操作すると同様の油圧サーボを用いてコンパクトな構成
で実現することを第4の目的とする。
【0010】ところで、自動変速機における後進段達成
用の所定の回転要素は、プラネタリギヤの一要素となる
のが通例であり、これを上記のように噛合式ブレーキで
係止する構成を採ると、本来動力伝達に伴う他のギヤと
の噛み合い状態に応じて、自身の調心作用で最適の心だ
しがなされるのが望ましい上記回転要素の調心作用を妨
げる可能性が生じる。そこで、本発明は、噛合部の形状
の工夫により噛合時に所定の回転要素の調心作用を妨げ
ない後進用噛合ブレーキ構成を得ることを第5の目的と
する。
【0011】次に、本発明は、噛合音の発生を防止する
摩擦係合要素の作動と、所定の回転要素を係止する噛合
部材の順序作動とすることで、噛合音の発生を確実に防
止することを第6の目的とする。
【0012】更に、本発明は、単一の油圧サーボを用い
て、噛合音の発生を防止する摩擦係合要素の作動と、所
定の回転要素を係止する噛合部材の順序作動を得ること
を第7の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明は、変速機構中に配設され、少なくとも
後進段達成のための反力要素を構成する所定の回転要素
と、該回転要素をケースに係止するブレーキ手段とを備
える車両用自動変速機において、前記変速機構は、所定
の回転要素を後進段達成のためにのみ反力要素とする変
速機構とされ、所定の回転要素には、噛合部が設けら
れ、ブレーキ手段は、ケースに軸方可動に回り止め支持
されて所定の回転要素の噛合部に係脱する噛合部材を有
し、所定の回転要素は、その噛合部への噛合部材の噛合
によりケースに直接回り止めされることを特徴とする後
進用噛合ブレーキを構成とする。
【0014】また、上記第2の目的を達成するため、前
記ブレーキ手段は、ケースに軸方向可動に回り止め支持
されて所定の回転要素に摩擦係合する摩擦係合部材を有
し、該摩擦係合部材は、所定の回転要素とケースとの間
で前記噛合部材と並列的に配設され、噛合部材の作動に
関連して作動して所定の回転要素と摩擦係合して該回転
要素をケースに係止する構成とされる。
【0015】更に、上記第3の目的を達成するため、前
記ブレーキ手段は、噛合部材を所定の回転要素に噛合さ
せるピストンと、該噛合から解除させるリターンスプリ
ングとを有する油圧サーボを備え、噛合部材は、油圧サ
ーボのピストンとは別体に構成され、所定の回転要素の
歯合部に噛合する歯部と、ケースに軸方向可動かつ心振
れ自在に回り止め係合する連結部を有し、油圧サーボの
ピストンの作動により、リターンスプリングの押圧力に
抗して移動し、所定の回転要素と噛合する構成とされ
る。
【0016】次に、上記第4の目的を達成するため、前
記ブレーキ手段は、摩擦係合部材と噛合部材を所定の回
転要素に摩擦係合及び噛合させるピストンと、該噛合及
び摩擦係合から解除させるリターンスプリングとを有す
る油圧サーボを備え、噛合部材は、油圧サーボのピスト
ンと別体に構成され、所定の回転要素の歯合部に噛合す
る歯部と、ケースに軸方向可動かつ心振れ自在に回り止
め係合する連結部を有し、摩擦係合部材は、油圧サーボ
のピストンと別体に構成され、所定の回転要素に摩擦係
合する係合部と、ケースに軸方向可動かつ心振れ自在に
回り止め係合する連結部を有し、油圧サーボのピストン
の作動により、リターンスプリングの押圧力に抗して移
動し、所定の回転要素と摩擦係合する構成とされる。
【0017】次に、上記第5の目的を達成するため、前
記所定の回転要素に形成された歯合部及び該歯部が嵌合
する噛合部材の歯部間の歯溝は、それら各々の両側面が
平行な断面矩形状に構成される。
【0018】次に、上記第6の目的を達成するため、前
記摩擦係合部材は、所定の回転要素への噛合部材の噛合
に先行して摩擦係合を開始する構成が採られる。
【0019】次に、上記第7の目的を達成するため、前
記摩擦係合部材は、所定の回転要素に係合する摩擦面を
有し、前記油圧サーボは、摩擦係合部材とピストンとの
間に配設された荷重伝達スプリングを有し、噛合部材
は、リターンスプリングの押圧力によりピストンに当接
し、摩擦係合部材は、荷重伝達スプリングの押圧力によ
り噛合部材に当接し、摩擦係合部材は、ピストンの作動
による押圧力を荷重伝達スプリングを介して受けて所定
の回転要素に摩擦係合し、その後の更なるピストンの作
動により噛合部材が更に移動して、所定の回転要素に噛
合する構成とされる。
【0020】
【発明の作用及び効果】上記請求項1記載の構成では、
変速機構の構成を、所定の回転要素が後進段達成のため
にのみ係止されるものとし、後進段の達成と特定の前進
段の達成に共用する係合要素のように、トルクが伝達さ
れている状態での係合を不要とすることで、所定の回転
要素を多板式クラッチ等の他の摩擦係合要素を介するこ
となく、直接ケースに係止する噛合式のブレーキ構成を
実現している。したがって、装置の大型化を防止しなが
ら、後進段達成用のブレーキ解放時の引きずりを根本的
になくすことができ、それにより変速機構全体につい
て、使用頻度の高い前進段達成時の係合要素の引きずり
による駆動ロスを大幅に削減することができる。
【0021】また、請求項2記載の構成では、回転要素
同士の僅かな引きずりにより、所定の回転要素が回転し
ている場合について、摩擦係合要素を介する所定の回転
要素のケースへの係止で、回転を止めることで噛合音の
発生を防止することができる。しかも、所定の回転要素
のケースへの係止が、噛合部材を介する噛合と摩擦係合
部材を介する係合により並列的に行われることになるの
で、後進達成のための大きな係止トルクの伝達を噛合部
材に受け持たせることで、摩擦係合部材の摩擦係止部の
容量を非常に小さくすることができる。したがって、噛
合式のブレーキ構成を採ることにより生じる可能性のあ
る連れ回り時の噛合音の発生を、装置の大型化を極力抑
えながら防止することができる。
【0022】更に、請求項3記載の構成では、噛合部材
と油圧サーボのピストンを別体に構成するとともに、噛
合部材を径方向に所定の隙間を設けて、ケースに連結し
ているので、噛合部材の心振れの影響がピストンに及ぶ
ことがないので、油圧サーボのシール性を確保するとと
もに、心振れに対して他への影響をなくすことができ、
それにより従来の摩擦係合要素の操作に用いられている
のと同様の油圧サーボ構成を用いることができる。
【0023】更に、請求項4記載の構成では、摩擦係合
部材についても同様に、その心振れの影響がピストンに
及ばないようにすることができるので、噛合音の発生を
防止する構成を採りながら、従来の摩擦係合要素の操作
に用いられているのと同様の油圧サーボ構成を用いるこ
とができる。
【0024】更に、請求項5記載の構成では所定の回転
要素と噛合部材との噛合部が調心作用のない矩形歯で噛
み合っているので、噛合による調心作用が生じず、所定
の回転要素は、他の回転要素とのトルク伝達に伴う調心
作用で心だしされて回転するので、通常プラネタリギヤ
からなる回転要素の無理な噛み合いによるギヤノイズな
どの発生を防止することができる。
【0025】更に、請求項6記載の構成では、所定の回
転要素に対する摩擦係合部材の係合と噛合部材の係合を
順序作動とすることで、確実に、噛み合い音の発生を防
止することができる。
【0026】更に、請求項7記載の構成では、摩擦係合
部材は、スプリングを介してピストンに押圧されて所定
の回転要素と係合してその回転を止め、摩擦係合開始後
に噛合部材が摩擦係合部材から離脱して回転を止められ
た所定の回転要素に噛合する作動が単一の油圧サーボで
作動で得られる。また、こうした順序作動を荷重伝達ス
プリングを付加する簡単な機構で実現することができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿い、本発明の実施
形態を説明する。図4は本発明の後進用噛合ブレーキを
備える車両用自動変速機の第1実施形態を示す。先ず、
機構の概略構成から説明すると、この装置は、車両のエ
ンジンに連結されるロックアップクラッチ11付のトル
クコンバータ12と、その出力を前進5速後進1速に変
速する3つのプラネタリギヤセットM1,M2,M3を
有する変速機構Mとからなる自動変速機Tとから構成さ
れている。
【0028】この自動変速機Tにおける変速機構Mの両
プラネタリギヤセットM1,M2の大小径の異なるピニ
オンギヤP1 ,P2 は直結され、両プラネタリギヤセッ
トM1,M3のそれぞれのリングギヤR1 ,R3 とキャ
リアC3 ,C1 は、相互に連結されており、プラネタリ
ギヤセットM1のサンギヤS1 とキャリアC1 は入力要
素とすべく、それぞれクラッチ(C−1,C−2)を介
してトルクコンバータ12のタービン軸13に連なる入
力軸14に連結されている。また、相互に連結されたリ
ングギヤR1 とキャリアC3 は、出力軸15を介して出
力要素としての出力ギヤ19に連結されている。更に、
プラネタリギヤセットM1のサンギヤS1 は、ブレーキ
(B−1)により変速機ケース10に係止可能とされ、
プラネタリギヤセットM2のサンギヤS2 は、ブレーキ
(B−2)により変速機ケース10に係止可能とされ、
プラネタリギヤセットM3のサンギヤS3 は、ブレーキ
(B−3)により同じく変速機ケース10に係止可能と
され、キャリアC1 に連結されたリングギヤR3 は、ブ
レーキ(B−R)により変速機ケース10に係止可能と
されている。
【0029】更に詳しくは、本形態において、サンギヤ
1 は、入力軸14の外周に嵌まるサンギヤ軸16を介
してクラッチ(C−1)に連結され、キャリアC1 は、
入力軸14の外周に嵌まるキャリア軸17を介してクラ
ッチ(C−2)に連結され、サンギヤS3 は、キャリア
軸17の外周に嵌まるサンギヤ軸18を介してブレーキ
(B−3)に連結されている。そして、ブレーキ(B−
R)を除く各ブレーキは、バンドブレーキ構成とされ、
ブレーキ(B−R)については、本発明に従い噛合式の
ブレーキ構成とされており、それらの油圧サーボについ
ては図示を省略されている。なお、出力要素としての出
力ギヤ19はカウンタギヤを介して差動装置に連結され
ている。
【0030】このように構成された自動変速機Tは、図
示しない電子制御装置及び油圧制御装置による制御の下
に、各クラッチ及びブレーキに対応する油圧サーボに油
圧を供給し、図5に示すように各クラッチ及びブレーキ
を係合(図に○印で示す)及び解放(図に無印で示す)
させることで各変速段を達成する。すなわち、第1速
(1ST)は、クラッチ(C−1)とブレーキ(B−
3)の係合で達成される。このとき、入力軸14の回転
は、クラッチ(C−1)経由でサンギヤS1に入り、ブ
レーキ(B−3)の係合によるサンギヤS3 の係止で最
も減速されたキャリアC3 の回転として出力ギヤ19に
出力される。これに対して第2速(2ND)は、クラッ
チ(C−2)とブレーキ(B−3)の係合で達成され
る。このとき、クラッチ(C−2)経由でキャリア軸1
7に入った入力は、キャリアC1 経由でそのままリング
ギヤR3 に入り、ブレーキ(B−3)の係合で係止され
たサンギヤS3 を反力要素とするキャリアC3 の差動回
転として出力ギヤ19に出力される。第3速(3RD)
は、両クラッチ(C−1,C−2)の係合による第1の
プラネタリギヤセットM1の直結で達成される。このと
き入力軸14の回転は、そのままキャリアC3 の回転と
して出力ギヤ19に出力される。
【0031】この自動変速機の第4速(4TH)以上
は、オーバドライブとされ、第4速(4TH)は、クラ
ッチ(C−2)の係合と、サンギヤS1 を係止するブレ
ーキ(B−1)の係合で達成される。このとき、入力軸
14の回転はキャリアC1 の回転に対してピニオンギヤ
1 の自転分増速されたリングギヤR1 の回転としてキ
ャリアC3 から出力ギヤ19に伝達される。これに対し
て、第5速は、クラッチ(C−2)の係合と、ブレーキ
(B−2)の係合で達成され、このとき、入力軸14の
回転はキャリアC1 の回転に対して、第4速達成時より
大径のサンギヤS2 に反力をとる小径のピニオンギヤP
2 の自転分更に増速されたリングギヤR1の回転として
キャリアC3 から出力ギヤ19に伝達される。
【0032】そして、本発明の主題に係る後進(RE
V)は、クラッチ(C−1)とブレーキ(B−R)の係
合で達成される。このとき、クラッチ(C−1)を介す
るサンギヤS1 への入力に対して、ブレーキ(B−R)
の係合によるリングギヤR3 のケース10への係止でキ
ャリアC1 の回転が止められ、ピニオンギヤP1 の自転
による逆転の減速されたリングギヤR1 の回転がキャリ
アC3 経由で出力ギヤ19から出力される。
【0033】こうした構成の自動変速機Tにおいて、本
発明は、上記のように、後進段達成のために係止される
所定の回転要素をリングギヤR3 、これを係止する後進
用ブレーキをブレーキ(B−R)として適用されてい
る。そして、後進用ブレーキは、図1〜図3にその詳細
を示すように、リングギヤR3 との噛合によりリングギ
ヤR3 をケース10に係止する噛合式のブレーキとされ
ている。
【0034】図1に詳細を示すように、噛合式ブレーキ
は、噛合部材3と、その操作手段としての油圧サーボ4
とから構成されている。噛合部材3は、その外周側のケ
ースへの連結部に形成された図2に示すような矩形断
面、すなわち、歯の両側面が平行なスプライン歯32を
ケース10の内周面に形成された、同じく溝の両側面は
平行な矩形断面のスプライン溝11に嵌合させて、スプ
ライン歯32の側面とスプライン溝11の側面との間に
微小な遊びのある状態でケース10に摺動案内されて軸
方向可動な環状の部材とされ、その内周にリングギヤR
3の外周噛合歯51と噛み合う矩形断面の歯溝31を形
成されている。これに対して、リングギヤR3 の外周噛
合歯51は、リングギヤR3 の外周面から外径方向に張
り出す矩形歯として構成されている。したがって、両者
は、噛合時に、外周噛合歯51の側面と歯溝31の側面
との間に一定の遊びが形成される噛み合いとされ、リン
グギヤR3 とピニオンギヤP3 との噛合によるトルク伝
達時のリングギヤR3 の調心作用を妨げない構成とされ
ている。更に、外周噛合歯51と歯溝31の相互に対峙
する軸方向角部には噛み合いを容易にする切り欠き51
a,31aが付されている。
【0035】油圧サーボ4は、ケース10の段差部に環
状に形成された油圧シリンダ40と、油圧シリンダ40
に軸方向摺動自在に嵌挿されたプレス材からなるJ字状
断面の環状ピストン41と、一端をスプリングシート4
3を介してケース10にスナップリング止めされ、他端
を噛合部材3に形成された位置決め穴に嵌め込んで、噛
合部材3に当接支持されて、噛合部材3に復帰力を負荷
する圧縮コイルスプリングからなる周方向に一定間隔で
配置された複数のリターンスプリング42とから構成さ
れている。そして、噛合部材3は、ピストン41とは別
体とされ、噛合部材3の端面がピストン41の先端に当
接されて、相互の心振れが許容されるように配置されて
いる。これにより、ピストン41は、それに焼付等で取
付けられたシール部材41aの弾性により調心するの
で、シール部材41aに偏った荷重をかけることによる
該部材の耐久性の低下を防ぐことができる。
【0036】こうした構成からなるブレーキ手段は、油
圧サーボ4のシリンダ40に油圧を供給することで、そ
のピストン41がシリンダ40から押し出され、ピスト
ン41の先端に当接する噛合部材3は、リターンスプリ
ング42を圧縮しつつ軸方向に摺動する。やがて噛合部
材3の歯溝31とリングギヤR3 の外周噛合歯51が噛
み合い位置に達すると、それらの角部に形成された切り
欠き51a,31aに案内されて両者の間に多少の位相
のずれがあっても円滑に噛み合いが生じ、更に噛合部材
3が押し込まれることで、完全な安定した噛み合い状態
に達する。こうした噛み合い状態において、上記のよう
に歯51の側面51aと歯溝31の側面31aとの間に
適度の遊びがあるため、リングギヤR3 は、噛み合い状
態により回転を規制されながら、ピニオンギヤP3 との
最適噛み合い位置に調心する適度の心振れが可能とな
る。
【0037】かくして、本第1実施形態によれば、変速
機構Mの構成を、リングギヤR3 が後進段達成のために
のみ係止されるものとし、従来の構成における後進段の
達成と特定の前進段の達成に共用する係合要素のよう
に、トルクが伝達されている状態での係合を不要とする
ことで、リングギヤR3 を多板式クラッチ等の他の摩擦
係合要素を介することなく、直接ケース10に係止する
噛合式のブレーキ構成を実現している。したがって、装
置の大型化を防止しながら、リングギヤR3 が回転する
全ての変速段において、後進段達成用のブレーキ(B−
R)解放時の引きずりを根本的になくすことができ、そ
れにより変速機構M全体について、使用頻度の高い前進
段達成時の係合要素の引きずりによる駆動ロスを大幅に
削減することができる。その余の細部構成に基づく効果
は、それぞれの関連部分で既述のとおりである。
【0038】次に、図6は本発明の第2実施形態を示
す。この形態では、噛合部材3と並列的に摩擦係合部材
6が設けられている。この摩擦係合部材6は、ケース1
0に軸方向可動に回り止め支持されて所定の回転要素す
なわちリングギヤR3 に摩擦係合するものとされ、リン
グギヤR3 とケース10との間で噛合部材3と並列的に
配設され、噛合部材3の作動に関連して作動してリング
ギヤR3 と摩擦係合してリングギヤR3 をケース10に
係止する。
【0039】摩擦係合部材6は、油圧サーボ4のピスト
ン41と別体に構成され、リングギヤR3 に摩擦係合す
る係合部61と、ケース10に軸方向可動かつ心振れ自
在に回り止め係合する連結部62を有する構成とされ、
その係合部61にリングギヤR3 に係合する摩擦面を有
する。
【0040】油圧サーボ4は、摩擦係合部材6とピスト
ン41との間に配設され、リターンスプリング42の偏
倚力より弱い荷重伝達スプリング44を有し、噛合部材
3は、リターンスプリング42の押圧力によりピストン
41に当接し、摩擦係合部材6は、荷重伝達スプリング
44の押圧力により噛合部材3に当接している。したが
って、摩擦係合部材6は、ピストン41の作動による押
圧力を荷重伝達スプリング44を介して受けて、リング
ギヤR3 への噛合部材3の噛合に先行して摩擦係合を開
始する。そして、その後のピストン41の作動により噛
合部材3が更に移動して、リングギヤR3 に噛合する。
【0041】図7はこの実施形態の摩擦係合部材の正面
図である。図に示すように、この摩擦係合部材6も、そ
の外周の連結部62を構成するスプライン歯は、噛合部
材3のスプライン歯32と同様に断面矩形状に構成され
ている。この摩擦係合部材6には、周方向に一定間隔で
形成された複数の窓孔63が形成されており、これらの
窓孔63を通して櫛歯状に突出するピストン41の先端
が噛合部材3の端面に当接する。摩擦係合部材6の内周
側端面の係合部61は、リングギヤR3 の端面の対峙す
る適宜の摩擦材を貼られて、摩擦面とされている。
【0042】こうした構成からなるブレーキ手段は、油
圧サーボ4のシリンダ40に油圧を供給することで、そ
のピストン41がシリンダ40から押し出され、ピスト
ン41の先端に当接する噛合部材3は、リターンスプリ
ング42を圧縮しつつ軸方向に摺動する。これに伴っ
て、摩擦係合部材6は荷重伝達スプリング44の力で同
調して移動し、やがて係合部61の摩擦面がリングギヤ
3 の端面に当接し、リングギヤR3 の回転を止める。
更にピストン41の進行は続き、摩擦係合部材6を係合
位置に置いたまま該部材6から離脱して噛合部材3は前
進を続ける。その後の作動は前記第1実施形態の場合と
同様である。
【0043】かくして、本第2実施形態によれば、回転
要素同士の僅かな引きずりにより、リングギヤR3 が回
転している場合について、摩擦係合部材6を介するリン
グギヤR3 のケース10への係止で、回転を止めること
で噛合音の発生を防止することができる。しかも、リン
グギヤR3 のケース10への係止が、噛合部材3を介す
る噛合と摩擦係合部材6を介する係合により並列的に行
われることになるので、後進段達成のための大きな係止
トルクの伝達を噛合部材3に受け持たせることで、摩擦
係合部材6の摩擦係止部の容量は、小さなものでも所期
の目的を達成することができる。したがって、この形態
によると、上記第1実施形態による効果に加えて、噛合
式のブレーキ構成を採ることにより生じる可能性のある
連れ回りによる噛合音の発生を、装置の大型化を極力抑
えながら防止することができる。
【0044】次に、図8は変速機構の変更形態を示す。
この変速機構は3つのプラネタリギヤセットとそれらの
変速のための回転要素に関連する3つのクラッチと3つ
のブレーキと、2つのワンウェイクラッチから構成され
ている。このトレインでは、第1のプラネタリギヤセッ
トM1のキャリアC1 が第3のプラネタリギヤセットM
3のリングギヤR3 に連結され、第3のプラネタリギヤ
セットM3のキャリアC3 が第2のプラネタリギヤセッ
トM2のリングギヤR2 に連結されている。そして、入
力軸14がリングギヤR1 に連結されるとともに、第2
のクラッチ(C−2)を介してリングギヤR2 に連結さ
れ、キャリアC2 が出力軸に連結されている。
【0045】キャリアC1 は第1のブレーキ(B−1)
によりケースに係止可能とされ、キャリアC3 とそれに
連結したリングギヤR2 は後進用ブレーキ(B−R)に
よりケースに係止可能とされ、サンギヤS2 及びサンギ
ヤS3 はクラッチ(C−3)を介して連結・切離し可能
とされるとともに、サンギヤS2 についてはブレーキ
(B−2)によりケースに係止可能とされている。な
お、図において、略号(F−1)及び(F−2)はワン
ウェイクラッチを示す。
【0046】図9は上記変速機構の係合図表を示す。こ
の図表からもわかるように、このトレインでは、第1速
(1ST)は、クラッチ(C−3)と両ブレーキ(B−
1),(B−2)の係合により達成される。この場合、
全てのサンギヤS1 ,S2 ,S3 はケース10に固定さ
れ、入力軸14からリングギヤR1 に入る入力が、サン
ギヤS1 に反力をとるキャリアC1 の回転としてリング
ギヤR3 に伝達され、同様にサンギヤS3 に反力をとる
キャリアC3 の回転がリングギヤR2 に伝わり、更に、
サンギヤS2 に反力をとるキャリアC2 の回転として、
合計3段の減速による出力が出力軸15に出力される。
【0047】次に、第2速(2ND)は、2つのクラッ
チ(C−1),(C−3)とブレーキ(B−2)の係合
により達成される。この場合、クラッチ(C−1)の係
合によりプラネタリギヤセットM1は一体回転となり、
入力軸14の回転は、一体回転のプラネタリギヤセット
M1のキャリアC1 から、クラッチ(C−3)及びブレ
ーキ(B−2)の係合による両サンギヤS2 ,S3 の固
定で、サンギヤS3 に反力をとるリングギヤR3 の回転
に伴うキャリアC3 の回転が、サンギヤS2 に反力をと
り、リングギヤR2 の回転によるキャリアC2 回転とし
て、合計2段の減速がなされ、出力軸15に出力され
る。
【0048】更に、第3速(3RD)は、2つのクラッ
チ(C−1),(C−2)及びブレーキ(B−2)の係
合により達成される。この場合、プラネタリギヤセット
M2のリングギヤR2 への入力回転が、ブレーキ(B−
2)の係合によるサンギヤS2 固定の反力支持によるキ
ャリアC2 の出力として、1段減速で出力される。
【0049】次の第4速(4TH)は、全てのクラッチ
(C−1)〜(C−3)の係合により達成される。この
場合、全プラネタリギヤセットM1,M2,M3は一体
回転となり、入力軸14からクラッチ(C−2)経由で
リングギヤR2 に入る入力が、そのままキャリアC2
ら減速されずに出力される。
【0050】これに対して、第5速(5TH)は、2つ
のクラッチ(C−2),(C−3)とブレーキ(B−
1)の係合で達成される。この場合、クラッチ(C−
2)の係合によりプラネタリギヤセットM2のリングギ
ヤR2 が入力軸14と同速回転するのに対して、サンギ
ヤS2 は、プラネタリギヤセットM1 経由で減速された
プラネタリギヤセットM3のリングギヤR3 の回転と、
クラッチ(C−2)経由の入力軸回転と同速回転するキ
ャリアC3 の回転とで作りだされるサンギヤS3 の増速
回転をクラッチ(C−3)経由で伝えられるサンギヤS
2 の増速回転と同速回転するため、キャリアC2 に入力
軸回転より増速されたオーバドライブ回転が出力され
る。
【0051】一方、後進(REV)は、リングギヤR1
を入力要素とし、プラネタリギヤセットM1のブレーキ
(B−1)の係合によるサンギヤS1 の固定で反力をと
るキャリアC1 の回転が、リングギヤR3 に入力され、
それがブレーキ(B−R)の噛合によるキャリアC3
定のサンギヤS3 の逆回転としてクラッチ(C−3)経
由でサンギヤS2 に伝達され、ブレーキ(B−R)の噛
合によるリングギヤR2 固定を反力として、キャリアC
2 に出力されて、後進第1速(REV1)となる。な
お、この場合、クラッチ(C−1)の追加係合によりプ
ラネタリギヤセットM1を一体回転とすると、キャリア
1 の回転が減速されずに入力軸回転と同速となるた
め、後進第2速(REV2)が得られるようになる。
【0052】こうした変速機構構成を採る場合も、上記
の作動説明から明らかなように、ブレーキ(B−R)に
ついては、後進専用のブレーキとなるため、これを噛合
式ブレーキとすることで、同様の効果を得ることができ
る。
【0053】次に、図10は変速機構の他の変更形態を
示す。この形態の変速機構は、前記第1実施形態のギヤ
トレインと同様のものであり、ただ、第2のプラネタリ
ギヤセットM2と、その制御のためのブレーキ(B−
2)を除去することで、オーバドライブ段をなくして機
構を簡素化し、前進4速構成とした点が相違する。更
に、細部では、2つの入力クラッチ(C−1),(C−
2)を共に変速機構の一側によせて配置した点が異なる
が、本発明の主題とする係合要素の引きずりに関する限
り本質的相違はない。
【0054】こうした変速機構とした場合、上記したよ
うにオーバドライブ段、すなわち第5速(5TH)と、
その達成のためのブレーキ(B−2)がなくなる点を除
いては、第1実施形態の変速機構と同様の変速がなされ
るので、相当する各要素に同様の参照符号を付し、第1
実施形態の図5に示す作動図表とそれに関連した前記作
動説明の参照を以て説明に代える。
【0055】こうした変速機構構成を採る場合も、ブレ
ーキ(B−R)については、後進専用のブレーキとなる
ため、これを噛合式ブレーキとすることで、同様の効果
を得ることができる。
【0056】以上、本発明を噛合式ブレーキの構成を変
更した2つの実施形態を、それを適用可能な3つの変速
機構とともに詳説したが、本発明は、前記3種類の変速
機構に限らず、種々の変速機構に適用可能なものであ
り、ブレーキ手段自体の構成も、特許請求の範囲の個々
の請求項に記載の事項の範囲内で種々に細部の具体的な
構成を変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における噛合式ブレーキ
とその関連部分を示す部分断面図である。
【図2】上記第1実施形態の噛合式ブレーキの噛合状況
を示す正面図である。
【図3】図2のA部拡大図である。
【図4】第1実施形態の変速機構の全体構成を示すスケ
ルトン図である。
【図5】上記変速機構の係合図表である。
【図6】本発明の第2実施形態における噛合式ブレーキ
とその関連部分を示す部分断面図である。
【図7】上記第2実施形態の摩擦係合部材の正面図であ
る。
【図8】本発明を適用する変速機構の他の形態形態を示
すスケルトン図である。
【図9】上記変速機構の係合図表である。
【図10】本発明を適用する変速機構の更に他の形態を
示すスケルトン図である。
【符号の説明】
M 変速機構 R3 リングギヤ(所定の回転要素) B−R ブレーキ(ブレーキ手段) 3 噛合部材 4 油圧サーボ 6 摩擦係合部材 10 ケース 31 歯溝 32 連結部 41 ピストン 42 リターンスプリング 44 荷重伝達スプリング 51 歯部(噛合部) 61 摩擦面(係合部) 62 連結部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 西田 正明 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機構中に配設され、少なくとも後進
    段達成のための反力要素を構成する所定の回転要素と、
    該回転要素をケースに係止するブレーキ手段とを備える
    車両用自動変速機において、 前記変速機構は、所定の回転要素を後進段達成のために
    のみ反力要素とする変速機構とされ、 所定の回転要素には、噛合部が設けられ、 ブレーキ手段は、ケースに軸方可動に回り止め支持され
    て所定の回転要素の噛合部に係脱する噛合部材を有し、 所定の回転要素は、その噛合部への噛合部材の噛合によ
    りケースに直接回り止めされることを特徴とする後進用
    噛合ブレーキを備える車両用自動変速機。
  2. 【請求項2】 前記ブレーキ手段は、ケースに軸方向可
    動に回り止め支持されて所定の回転要素に摩擦係合する
    摩擦係合部材を有し、 該摩擦係合部材は、所定の回転要素とケースとの間で前
    記噛合部材と並列的に配設され、噛合部材の作動に関連
    して作動して所定の回転要素と摩擦係合して該回転要素
    をケースに係止する、請求項1記載の後進用噛合ブレー
    キを備える車両用自動変速機。
  3. 【請求項3】 前記ブレーキ手段は、噛合部材を所定の
    回転要素に噛合させるピストンと、該噛合から解除させ
    るリターンスプリングとを有する油圧サーボを備え、 噛合部材は、油圧サーボのピストンとは別体に構成さ
    れ、所定の回転要素の歯合部に噛合する歯部と、ケース
    に軸方向可動かつ心振れ自在に回り止め係合する連結部
    を有し、油圧サーボのピストンの作動により、リターン
    スプリングの押圧力に抗して移動し、所定の回転要素と
    噛合する後進用噛合ブレーキを備える請求項1記載の車
    両用自動変速機。
  4. 【請求項4】 前記ブレーキ手段は、摩擦係合部材と噛
    合部材を所定の回転要素に摩擦係合及び噛合させるピス
    トンと、該噛合及び摩擦係合から解除させるリターンス
    プリングとを有する油圧サーボを備え、 噛合部材は、油圧サーボのピストンと別体に構成され、
    所定の回転要素の歯合部に噛合する歯部と、ケースに軸
    方向可動かつ心振れ自在に回り止め係合する連結部を有
    し、 摩擦係合部材は、油圧サーボのピストンと別体に構成さ
    れ、所定の回転要素に摩擦係合する係合部と、ケースに
    軸方向可動かつ心振れ自在に回り止め係合する連結部を
    有し、油圧サーボのピストンの作動により、リターンス
    プリングの押圧力に抗して移動し、所定の回転要素と摩
    擦係合する請求項2記載の後進用噛合ブレーキを備える
    車両用自動変速機。
  5. 【請求項5】 前記所定の回転要素に形成された歯合部
    及び該歯部が嵌合する噛合部材の歯部間の歯溝は、それ
    ら各々の両側面が平行な断面矩形状に構成された請求項
    3又は4記載の後進用噛合ブレーキを備える車両用自動
    変速機。
  6. 【請求項6】 前記摩擦係合部材は、所定の回転要素へ
    の噛合部材の噛合に先行して摩擦係合を開始する請求項
    2、4又は5記載の後進用噛合ブレーキを備える車両用
    自動変速機。
  7. 【請求項7】 前記摩擦係合部材は、所定の回転要素に
    係合する摩擦面を有し、 前記油圧サーボは、摩擦係合部材とピストンとの間に配
    設された荷重伝達スプリングを有し、 噛合部材は、リターンスプリングの押圧力によりピスト
    ンに当接し、摩擦係合部材は、荷重伝達スプリングの押
    圧力により噛合部材に当接し、 摩擦係合部材は、ピストンの作動による押圧力を荷重伝
    達スプリングを介して受けて所定の回転要素に摩擦係合
    し、その後の更なるピストンの作動により噛合部材が更
    に移動して、所定の回転要素に噛合する請求項4記載の
    後進用噛合ブレーキを備える車両用自動変速機。
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