JPH1090272A - 測定用抗原 - Google Patents

測定用抗原

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JPH1090272A
JPH1090272A JP8240481A JP24048196A JPH1090272A JP H1090272 A JPH1090272 A JP H1090272A JP 8240481 A JP8240481 A JP 8240481A JP 24048196 A JP24048196 A JP 24048196A JP H1090272 A JPH1090272 A JP H1090272A
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protein
antibody
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lys
reaction
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JP8240481A
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Satoshi Takano
聡 高野
Kenji Arai
健司 新井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化膿性レンサ球菌由来の抗原物質で、抗原性
を有し、かつ溶血活性を持たない安全性の高い蛋白質を
提供し、該蛋白質の使用方法を提供する。 【解決手段】 次の分子量(47000±5000)、
N末アミノ酸配列(Val−Ser−Gly−Lys−
Glu−Asn−Lys−Lys−Ser−Asp−V
al−Lys−Tyr−Glu−Thr)、紫外線吸収
スペクトル(λma x 280 nm)、呈色反応(ニンヒドリン
反応 陽性)、等電点pI8.5±1.0の理化学的性
質を有する化膿性レンサ球菌由来の蛋白質であり、該蛋
白質を抗原物質として使用する方法と被検液中の抗化膿
性レンサ球菌抗体の免疫学的決定方法における抗原物質
として使用する方法。 【効果】 該蛋白質を抗原として用いることにより、抗
化膿性レンサ球菌抗体を反応特異的、かつ簡便に測定で
き、また自動化が可能な測定法を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化膿性レンサ球菌
(Streptococcus pyogenes)感
染症の診断のための新規蛋白質に関する。
【0002】
【従来の技術】化膿性レンサ球菌は、扁桃腺、咽頭炎、
皮膚化膿症、猩紅熱や続発症としてリウマチ熱、糸球体
腎炎をはじめとする多くの疾患群を惹起する病原菌であ
る。化膿性レンサ球菌が産生する菌体外産生物質は多種
多様であり、例えば、ストレプトリジンO、発赤毒素、
ストレプトキナーゼ、ストレプトドルナーゼ、ヒアルロ
ン酸分解酵素、リボ核酸分解酵素、ノイラミン酸分解酵
素等がある(レンサ球菌感染症〔中〕−その基礎と臨床
−、塩川優一・吉岡守正・浜田茂幸編集、317〜35
9、廣川書店(株)、1992年6月25日発行)。
【0003】そのうちストレプトリジンOは、例えばラ
ンスフィールドの血清学的分類(Lancefiel
d,R.C.、J.Exp.Med.、57、571〜
595(1933))から、化膿性レンサ球菌が産生す
る溶血毒素のひとつである。一般に還元条件下、例えば
メルカプトエタノールの存在下で赤血球の溶血を生じせ
しめる分子量50,000〜70,000の範囲に含まれ
る蛋白質として知られており、コレステロールに対する
親和性が高く、細胞膜と結合して細胞を溶解せしめる活
性を有し、小動物の心臓に毒性と致死性を示す。しか
し、酸素に不安定であり、溶血活性が不活化してしまう
(レンサ球菌感染症〔上〕−その基礎と臨床−、塩川優
一・吉岡守正・浜田茂幸編集、88〜97、廣川書店
(株)、1992年6月5日発行)。
【0004】ところで化膿性レンサ球菌に感染した患者
の血清では、ストレプトリジンOに対する抗ストレプト
リジンO抗体の抗体価が上昇することが知られており、
化膿性レンサ球菌感染症の診断のために抗ストレプトリ
ジンO抗体の確認およびその抗体価の測定が広く用いら
れている(長田富香、臨床検査、23(臨時増刊)、1
172〜1175(1979))。
【0005】抗ストレプトリジンO抗体価を測定する方
法としては、ウサギ赤血球、ヒツジ赤血球、またはヒト
O型赤血球を用いるランツ・ランダール法(Rant
z,L.A.ら、Proc.Soc.Exp.Bio
l.Med.、59、22〜25(1945))および
その変法であるマイクロタイター法(Edwards,
E.A.、J.Bacteriol.、87、1254
〜1255(1964))が従来から日常検査に広く用
いられてきた。
【0006】これらの測定法はいずれもストレプトリジ
ンOが有する溶血活性を被検液中の抗ストレプトリジン
O抗体が中和することを原理とした測定法である。スト
レプトリジンOに特徴的な生物活性である溶血活性を利
用したこれらの測定法では、多数の抗原物質の中でスト
レプトリジンOに対する特異的な抗体すなわち抗ストレ
プトリジンO抗体のみ測定できる(藤本秀江ら、臨床病
理、40、21〜27(1992))。
【0007】しかしながら、これらの測定法では必然的
に新鮮な赤血球を必要とするため、用いる赤血球の安定
性、ロット差等により影響を受け、測定値のバラツキが
生じやすく、また、操作法も煩雑であり、自動化は極め
て困難であった(特開平6―186233号公報)。近
年、ストレプトリジンOを固相化させたラテックス粒子
等の担体を用いた免疫凝集反応を原理とする被検液の抗
ストレプトリジンO抗体価の測定法が用いられるように
なり(三浦利彦ら、衛生検査、36、36〜40(19
87))、前述のストレプトリジンOの溶血活性を利用
した測定法に比べ、不安定な赤血球を必要としない点や
自動化分析が可能となった点等で改善されてきている。
【0008】一方、ラテックス粒子等の担体に固相化さ
せるストレプトリジンOは、一般には化膿性レンサ球菌
の培養液から調製されるが、ストレプトリジンOの精製
が困難なことから高純度のストレプトリジンOを得るこ
とが極めて難しく、通常は、化膿性レンサ球菌の産生す
る多様な抗原物質が同時に担体上に固相化される問題が
ある。このため、測定される抗体価は、ストレプトリジ
ンOの他に固相化されたすべての抗原物質に対する被検
液中の抗体を総合的に測定したものになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらのス
トレプトリジンOを抗原とした抗ストレプトリジンO抗
体価測定法が抱える問題点を解決すべく、ストレプトリ
ジンOに代わる新規蛋白抗原を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、化膿性レンサ球菌(Streptococcu
s pyogenes)培養液中に存在し、ストレプト
リジンO感染患者血清と反応し、すなわち抗原性を有
し、さらにストレプトリジンOの活性能であるウサギ等
由来赤血球に対する溶血活性能を認めない新規で安全性
の高い蛋白質を見い出し、当該蛋白質を単離、精製して
本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、以下の理化学的性
質、 分子量 47000±5000(SDS−PAGE)。 N末アミノ酸配列 Val−Ser−Gly−Lys−Glu−Asn−L
ys−Lys−Ser−Asp−Val−Lys−Ty
r−Glu−Thr 紫外線吸収スペクトル λmax 280 nm 呈色反応 ニンヒドリン反応 陽性 等電点 pI8.5±1.0(等電点電気泳動ゲル)を示し、こ
れらの結果から化膿性レンサ球菌由来の新規蛋白質を提
供するものである。
【0012】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明において用いる該蛋白質生産菌すなわち化膿性レンサ
球菌は、例えば3型菌D58X株(ATCC1238
3)が最も有効に使用される菌株の一例であるが、微生
物の一般的性状として菌学上の性質は変異し得るもので
あるから、変種や変異株も含め、該蛋白質を生産する能
力を有する菌株であれば限定するものではない。
【0013】本発明の化膿性レンサ球菌の培養には、液
体培養、固体培養いずれも可能であるが嫌気的条件下で
行うのが有利である。培養温度は菌が発育し、該蛋白質
が産生する範囲であれば良く、通常20℃〜40℃、好
ましくは30℃〜38℃である。培養時間は、培養条件
によって異なるが、該蛋白質が最も産生される時間まで
培養すれば良く、通常14〜100時間程度である。
【0014】使用する培地の栄養源としては一般に微生
物培養に用いられる炭素源、窒素源、無機塩およびその
他の微量栄養源の他、ストレプトコッカス属に属する微
生物の利用できる栄養源であればすべて使用できる。炭
素源としては、グルコース、フルクトース、サッカロー
ス、キシロース、マルトース、ソルビトール、グリセロ
ール、デキストリン、でんぷん、アミノ酸等の他、脂肪
酸、油脂、有機酸等が単独または組み合わせて用いられ
る。
【0015】窒素源としては、無機窒素源、有機窒素源
のいずれも使用可能であり、無機窒素源としては硝酸ア
ンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、ア
ンモニア、尿素、硝酸ソーダ等が挙げられる。また、有
機窒素源としては、酵母エキス、麦芽エキス、肉エキ
ス、ペプトン、カゼイン、アミノ酸、また大豆、米、ト
ウモロコシ、小麦の粉等が挙げられる。
【0016】無機塩および微量栄養源としては、例えば
リン酸、マグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリ
ウム、亜鉛、鉄、マンガン等の塩類の他、L−バリン、
L−グルタミン酸等のアミノ酸、ビタミン、非イオン性
界面活性剤、消泡剤などの菌の生育や該蛋白質の生産を
促進するものであれば必要に応じ使用できる。該蛋白質
は菌体外に存在するため、培養液を精製すれば良い。精
製法を例示すれば、先ず上記のようにして得られた培養
物から濾過または遠心分離等の手段によって除菌し、粗
製の該蛋白質含有液が得られる。
【0017】粗該蛋白質含有液から、公知の蛋白質、酵
素等の単離、精製手段を用いることによりさらに精製さ
れた該蛋白質を得ることができる。例えば、粗製の該蛋
白質含有液に硫安、食塩、硫酸ナトリウム、リン酸ナト
リウム等を添加する塩析沈殿法、アセトン、メタノー
ル、エタノール等の有機溶媒による分別沈殿法等の手段
により沈殿物として回収する。
【0018】さらに、この沈殿物は半透膜を用いる透
析、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラ
フィー、ハイドロフォービッククロマトグラフィー、ゲ
ル濾過クロマトグラフィー等により精製する。また、こ
れらの方法を適当に組み合わせて行うことにより該蛋白
質の精製度があがる場合は適宜組み合わせて行うことが
できる。
【0019】これらの方法によって得られる該蛋白質
は、安定化剤として各種の塩類、糖類、蛋白質、脂質、
界面活性剤等を加えあるいは加えることなく、限外濾過
濃縮、凍結乾燥の方法により、液状または固形の該蛋白
質を得ることができる。このようにして得られた該蛋白
質は、次の理化学的性質を有する。 分子量 SDSポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAG
E)法を行い、標準蛋白質と比較することにより、分子
量を決定した。SDS−PAGEは、12.5%ポリア
クリルアミドゲルを用いて、ランムリエ(Laemml
i,U.K.、Nature、227、680〜68
5、(1970))の方法に準じて行った。また、標準
蛋白質は、SDS−PAGE分子量スタンダードローレ
ンジ(ホスフォリラーゼB:92500、ウシ血清アル
ブミン:66200、オボアルブミン:45000、カ
ルボニックアンヒドラーゼ:31000、ソイビーント
リプシンインヒビター:21500、リゾチーム:14
400)(バイオラッド社製)用いた。泳動後のゲルは
銀染色IIキットワコー(和光純薬工業(株)社製)に
て銀染色を施した。その結果、該蛋白質の分子量は47
000±5000である。 N末アミノ酸配列 PVDF膜に転写し、島津PQS−1型シークエンサー
(島津製作所製)による自動エドマン分解にかけたとこ
ろ、N末アミノ酸配列は、Val−Ser−Gly−L
ys−Glu−Asn−Lys−Lys−Ser−As
p−Val−Lys−Tyr−Glu−Thrである。 紫外線吸収スペクトル λmax 280 nm(蛋白質濃度;1mg/ml蒸留水、pH
7.0、石英セル(光路長10mm)(HELLMA社
製)使用) 呈色反応 ニンヒドリン反応に対して陽性であった。 等電点 pH3.0〜9.0のキャリアーアンフォライトを含む
ポリアクリルアミドゲル(商品名:PhastGel
IEF 3−9)(ファルマシア社製)とPhast
System全自動電気泳動システム(ファルマシア社
製)を用い、電圧2000V、電流2.5mA、電力
3.5W、泳動時間30分の条件において電気泳動を行
った。等電点の判定は、標準物質としたpIカリブレー
ションキット(アミノグルコシダーゼ:3.50、大豆
トリプシンインヒビター:4.55、β−ラクトグロブ
リンA:5.20、ウシカーボニックアンヒドラーゼ
B:5.85、ヒトカーボニックアンヒドラーゼB:
6.55、ウマミオグロブリン−酸性側バンド:6.8
5、ウマミオグロブリン−塩基性側バンド:7.35、
レンチルレクチン−酸性側バンド:8.15、レンチル
レクチン−中間バンド:8.45、レンチルレクチン−
塩基性側バンド:8.65、トリプシノーゲン:9.3
0)(ファルマシア社製)を用いて行った。その結果
は、pI8.5±1.0であった。
【0020】このように、分子量、部分アミノ酸配列等
と照らし合わせた結果、化膿性レンサ球菌由来の該蛋白
質は新規物質であると判断した。次に、該蛋白質を抗原
物質として使用する方法は、抗化膿性レンサ球菌抗体を
取得するための免疫アフィニティークロマトグラフィー
におけるリガンドとして使用でき、例えば、物理的吸着
あるいは化学的結合を利用して該蛋白質を不溶性担体、
例えば、CNBr活性化セファロース4B(CNBr−
Activated Sepharose 4B)(フ
ァルマシア社製)等に常法に従ってリガンドとして結合
させ、これと分離したい抗化膿性レンサ球菌抗体を含有
する溶液を反応させた後、水または適当な緩衝液で該担
体を洗浄して非結合物を分離する。次いで、当業者によ
く知られた抗原抗体複合体の解離剤、例えば、グリシン
塩酸緩衝液(pH2.5)、4.5M塩化マグネシウム
溶液(pH7.5)、50%(v/v)エチレングリコ
ール溶液、1Mプロピオン酸溶液(pH2.5)、8M
尿素溶液(pH6.0)または、6M塩酸グアニジン溶
液(pH3.1)等を反応させることにより、迅速に抗
化膿性レンサ球菌抗体を効率よく取り出すことができ
る。
【0021】さらに、免疫感作用抗原物質として好適に
使用でき、これによって、抗化膿性レンサ球菌血清、抗
化膿性レンサ球菌ポリクローナル抗体の取得、または、
抗化膿性レンサ球菌モノクローナル抗体作製のための抗
化膿性レンサ球菌抗体産生B細胞を、例えば、免疫感作
した小動物の脾臓等から取得できる。該蛋白質の免疫感
作用抗原物質としての使用方法の例としては、例えば、
ヒツジ、ヤギ、あるいはウサギ等に対して免疫感作を行
う場合には、該蛋白質とフロイント完全アジュバントま
たはフロイント不完全アジュバントのエマルジョンを1
匹あたり該蛋白質の量として通常10μg〜500μg
の範囲で皮下、腹腔、または、筋肉注射投与し、これを
7日〜30日毎に2〜10回程度行えばよい。また、例
えば、マウス、ラット、あるいは、ハムスター等に対し
て免疫感作を行う場合には、該蛋白質とフロイント完全
アジュバントまたはフロイント不完全アジュバントのエ
マルジョンを1匹あたり該蛋白質の量として通常1μg
〜50μgの範囲で皮下、腹腔、または、筋肉注射投与
し、これを7日〜30日毎に2〜10回程度行えばよ
い。
【0022】次に、該蛋白質を用いて被検液中の抗化膿
性レンサ球菌抗体を免疫学的に決定する方法は、抗原抗
体複合体を形成せしめる条件下で、該蛋白質と被検液と
を反応させ、形成された抗原抗体反応の生成物を確認ま
たは定量することにより特徴づけられる。このとき、該
蛋白質を担体に固相化させた状態で被検液と反応させて
もよく、また、遊離させた状態で被検液と反応させても
よい。
【0023】本発明に係わる被検液とは、抗化膿性レン
サ球菌抗体を含有するものであればよく、例えば、血
清、血漿、唾液、尿等の生体体液、組織抽出液また組織
培養上清等が挙げられ、これらの被検液は、本発明にお
いて用いられる抗化膿性レンサ球菌抗体の決定の原理、
検出感度、測定レンジあるいは他の要因を考慮して、被
検液原液で、あるいは、被検液原液を水または適当な緩
衝液等により適宜希釈して本発明に用いられる。
【0024】本発明に使用される緩衝液としては、通常
用いられる緩衝液であれば特に限定されないが、通常p
H4〜10、好ましくは、pH5〜9の範囲である緩衝
液を用いることが望ましく、例えば、リン酸緩衝液、ホ
ウ酸緩衝液、炭酸緩衝液、トリス緩衝液、ベルナール緩
衝液、グッド(Good’s)緩衝液(例えば、ヘペス
(HEPES)緩衝液、ピペス(PIPES)緩衝液、
メス(MES)緩衝液等)等を用いることができ、該蛋
白質の安定化または該蛋白質固相化担体への蛋白質等の
非特異的吸着の防止等を目的として、自体公知の抗原抗
体反応を利用した抗原または抗体の免疫学的決定法にお
いて通常用いられる、例えば、ウシ血清アルブミン(B
SA)、ゼラチン、スキムミルクまたはミルク由来蛋白
質、植物由来蛋白質等の蛋白質等を、通常0.01%〜
1%(w/v)、好ましくは、0.1%〜0.5%(w
/v)の濃度範囲で含んでもよい。
【0025】また、該蛋白質または抗原抗体反応の安定
化、あるいは、免疫凝集反応の促進等の目的で、添加剤
として、例えば、糖、グリセロール、エチレングリコー
ル、キレート剤、還元剤、防腐剤、プロテアーゼインヒ
ビター、ポリエチレングリコール類(例えば、ポリエチ
レングリコール6000等)等を水または緩衝液中に適
宜添加することは任意である。その濃度範囲等は、自体
公知の蛋白質または抗原抗体反応の安定化、あるいは、
免疫凝集反応の促進等のために通常用いられる濃度範囲
等から適宜選択すれば足りる。
【0026】本発明に係わる担体としては、本発明を実
施可能なものであれば、その材質、形状および大きさ等
についてはなんら制限されなく、例えば、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル
ブタジエンスチレン共重合体、ブタジエンスチレン共重
合体、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリアミド、ポリメチルメタアクリネート、
ポリメチルペンテン、ポリアセタール、ポリビニルアセ
テート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラー
ル、ポリイソブチレン、塩化ビニル酢酸ビニル共重合
体、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラ
フルオロエチレンエチレン共重合体、パーフルオロアル
コキシ共重合体等)、ポリエーテルスルフォン、ポリオ
レフィン、ポリアクリロニトリル、ポルスチレンアクリ
レート、スチレンジビニルベンゼン共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リウレタン、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹
脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリカ
ゲル、シリコン、セルロース、ニトロセルロース、セル
ロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、
セルロースアセテートプロピオネート、セルロースプロ
ピオネート、エチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースまたはポリビニリデンジフルオリド等の形成され
たポリマー、また、ポリマーにアルキル基、アシル基、
カルボキシル基、ニトリル基、一級アミノ基または二級
アミノ基等の官能基を持たせることを目的として、上記
のポリマー合成時にこれらの官能基を有する物質がさら
に共重合されてなる成形されたポリマー、あるいは、上
記のポリマー成形後に表面処理によってこれらの官能基
が導入されてなる成形されたポリマー、また、成形され
たガラスまたは金属等が使用できる。
【0027】また、本発明において、当業者によく知ら
れた免疫学的決定法において通常使用される材質、形状
および大きさ等を有する、例えばラテックス粒子、ビー
ズ、ボール、マイクロタイタープレート、テストチュー
ブ、またはメンブレン等を担体として使用すると有利で
あるが、粒径が0.01μm〜100μm、より好まし
くは、0.05μm〜10μmの範囲であるポリスチレ
ンラテックス粒子を担体として使用すると特に有利であ
る。
【0028】該蛋白質の担体への固相化は、当業者によ
く知られた方法、好ましくは、担体表面に該蛋白質を物
理的に吸着させることによって、あるいは、該蛋白質の
反応性誘導体をこれを反応可能な官能基を有する担体表
面または活性化された担体表面へ化学的に結合させるこ
とによって行うことができるが、簡便には、担体表面上
に該蛋白質を物理的に吸着させることによって行えばよ
い。
【0029】該蛋白質を用いて被検液中の抗化膿性レン
サ球菌抗体を免疫学的に決定する方法の実施において、
該蛋白質を固相化した担体の有利な態様としては、該蛋
白質が担体単位面積(cm2)あたりに通常0.001
pmol〜10nmol、好ましくは、0.01pmo
l〜1nmolの範囲で結合している担体を挙げること
ができる。
【0030】次に、該蛋白質を使用して被検液中の抗化
膿性レンサ球菌抗体を免疫学的に決定する具体的方法の
例を示すが、基本的に反応条件等は、該蛋白質の担体へ
の吸着あるいは抗原抗体反応等を阻害せず、かつ、用い
られる試薬類の性質(例えば、標識物質が用いられる場
合においては、標識物質の有する検出可能な性質等)等
を失活させない条件であれば特に限定されず、それぞれ
の決定法の原理、あるいは他の要因を考慮して、最適と
思われる条件をそれぞれの決定法に通常用いられる公知
の反応条件から選択すればよい。
【0031】具体的方法の例としては、例えば、粒径が
0.01μm〜100μmの範囲にあるラテックス粒子
を担体として使用する場合には、該蛋白質を蛋白質濃度
として通常0.05mg/ml〜5mg/ml、好まし
くは0.1mg/ml〜2mg/mlの範囲で水または
適当な緩衝液に溶解させた溶液に該担体を通常0.1%
〜10%(w/v)、好ましくは、0.5%〜5%(w
/v)の濃度範囲になるように懸濁させ、通常0℃〜6
0℃、好ましくは、4℃〜40℃の温度範囲で通常10
分間〜48時間、好ましくは30分間〜24時間の時間
範囲で静置、撹拌あるいは振盪した後、必要に応じて該
担体を、例えば、当業者によく知られた遠心洗浄法また
は膜濾過法等により水または適当な緩衝液で洗浄、該蛋
白固相化ラテックス粒子を得ることができる。
【0032】この工程の後、必要に応じて、該担体への
蛋白質等の非特異的吸着の防止を目的として、自体公知
の抗原抗体反応を利用した抗原または抗体の免疫学的決
定法において通常用いられる方法で、例えば、ウシ血清
アルブミン(BSA)、ゼラチン、スキムミルク、また
はミルク由来蛋白質、植物由来蛋白質等の蛋白質等で該
担体を処理することは任意である。
【0033】次に、当業者によく知られた免疫学的決定
法、例えば、ラテックス凝集光学的免疫測定(late
x photometric immunoassa
y)法(櫻林郁之介ら、日本臨床、48(増刊号(下
巻))、1356〜1361(1990))に準じて該
担体と被検液または希釈された被検液とを混合(このと
き、反応液中の該担体濃度が0.01%〜1%(w/
v)、好ましくは、0.05%〜0.5%(w/v)の
範囲であることが望ましい)し、抗原抗体反応の結果生
じる濁りを光学的に測定、例えば、任意の波長、好適に
は400nm〜1800nmの範囲の適宜な波長にて、
一定時間範囲内の吸光度変化量または一定の吸光度に達
するまでの時間を測定する。
【0034】さらに、免疫比ろう測定(nephelo
metric immunoassay)法(山岸安
子、臨床検査、23(臨時増刊)、1286〜1289
(1979))に準じて、該担体と被検液または希釈さ
れた被検液とを混合することにより生じた抗原抗体複合
体に光(レーザー光線)を照射し、その散乱光の強度の
変化量を測定する方法や、ラテックススライド凝集法
(Bach,G.L.ら、Amer.J.Clin.P
ath.、52、126〜128(1969))に準じ
て、該担体と被検液または希釈された被検液とを判定板
上で混合し、抗原抗体反応によるラテックス粒子の凝集
の有無を目視で確認することによって被検液中の抗化膿
性レンサ球菌抗体を決定する方法、カウンティングイム
ノアッセイ(countimg immunoassa
y)法(橋本好一ら、検査と技術、22(5)(増刊
号)、67〜68(1994))に準じて、該担体と被
検液または希釈された被検液とを混合し、抗原抗体反応
の結果生じる凝集物の大きさおよび数を測定する方法等
を挙げることことができる。
【0035】また、例えば、ウエル内容量が300μl
であるマイクロタイタープレートを担体として使用する
場合には、該蛋白質を蛋白濃度として通常0.1μg/
ml〜10mg/ml、好ましくは1μg/ml〜1m
g/mlの範囲で水または適当な緩衝液に溶解させた溶
液を該担体のウエルにウエルあたり通常25μl〜30
0μl、好ましくは、50μl〜200μl添加し、通
常0℃〜70℃、好ましくは、4℃〜40℃の温度範囲
で、通常10分〜48時間、好ましくは、30分〜24
時間の時間範囲で静置、撹拌あるいは振盪して反応させ
た後、ウエルを水または適当な緩衝液で洗浄することに
よって該蛋白質を該担体に固相化させる。
【0036】次に、該担体への蛋白質等の非特異的吸着
の防止を目的として、自体公知の抗原抗体反応を利用し
た抗原または抗体の免疫学的決定法において通常用いら
れる方法で、例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)、
ゼラチン、スキムミルク、またはミルク由来蛋白質、植
物由来蛋白質等の蛋白質等を通常0.05%〜10%、
好ましくは、0.5%〜5%の濃度範囲で水または適当
な緩衝液に溶解した液を該担体のウエルにウエルあたり
通常25μl〜300μl、好ましくは、50μl〜2
00μl添加し、通常0℃〜70℃、好ましくは、4℃
〜40℃の温度範囲で、通常10分〜48時間、好まし
くは、30分〜24時間の時間範囲で静置、撹拌あるい
は振盪して反応させた後、ウエルを水または適当な緩衝
液で洗浄する。
【0037】さらに、当業者によく知られた免疫学的測
定法、例えば、エンザイムイムノアッセイ(Enzym
e immunoassay)法(酵素免疫測定法、石
川榮治・河合 忠・宮井 潔編集、第3版、p31〜p
54、医学書院(株)、1987年、5月15日発行)
に準じて、該担体のウエルに被検液または希釈された被
検液を通常25μl〜300μl、好ましくは、50μ
l〜200μl添加し、通常0℃〜70℃、好ましく
は、4℃〜40℃の温度範囲で、通常10分〜48時
間、好ましくは、30分〜24時間の時間範囲で静置、
撹拌あるいは振盪して反応させた後、ウエルを水または
適当な緩衝液で洗浄する。次いで、標識剤(例えば、エ
ンザイムイムノアッセイ法において通常使用されるすべ
ての酵素から、好ましくは、ペルオキシダーゼ、アルカ
リフォスファターゼ、β―ガラクトシダーゼまたはグル
コースオキシダーゼ等から適宜選択された標識剤)で標
識された、測定対象である被検液中の抗化膿性レンサ球
菌抗体と結合する抗体(例えば、被検液中の抗化膿性レ
ンサ球菌抗体と結合する、ポリクローナル抗体、モノク
ローナル抗体、または、これらの酵素分解フラグメント
(例えば、F(ab’) 2 、F(ab)2 、Fab’、
Fab等)等の抗体)を含有する溶液を通常25μl〜
300μl、好ましくは、50μl〜200μl添加
し、通常0℃〜70℃、好ましくは、4℃〜40℃の温
度範囲で、通常10分〜48時間、好ましくは、30分
〜24時間の時間範囲で静置、撹拌あるいは振盪して反
応させた後、ウエルを水または適当な緩衝液で洗浄し、
次いで、抗原抗体複合体を介して該担体に結合した標識
剤の活性を測定することで被検液中の抗化膿性レンサ球
菌抗体を決定する。
【0038】また、免疫蛍光(fluoroimmun
oassay)法に準じて、該担体と被検液または希釈
された被検液とを反応させ、次いで、蛍光物質(例え
ば、フルオレセインイソチオシアネート(fluore
scein isothiocyanate)、テトラ
メチルローダミンイソチオシアネート(tetrame
thyl rhodamine isothiocya
nate)等の蛍光物質)で標識された、測定対象であ
る被検液中の抗化膿性レンサ球菌抗体と結合する抗体を
反応させ、次いで、抗原抗体複合体を介して該担体に結
合した蛍光物質の活性を測定し被検液中の抗化膿性レン
サ球菌抗体を決定する方法や、ラジオイムノアッセイ
(radioimmunoassay)法に準じて、該
担体と被検液または希釈された被検液とを反応させ、次
いで、放射性物質(例えば、ヨード―125、ヨード―
131、インジウム―111、テクネチウム―99m等
の放射性物質)で標識された、測定対象である被検液中
の抗化膿性レンサ球菌抗体と結合する抗体を反応させ、
次いで、抗原抗体複合体を介して該担体に結合した放射
性物質の線量を測定し被検液中の抗化膿性レンサ球菌抗
体を決定する方法等を挙げることができる。
【0039】また、例えば、テストチューブ等の容器を
担体として使用する場合には、該担体の容積、容量およ
びその他の要因を考慮して、マイクロタイタープレート
の方法に準じて行えばよい。また、例えば、ビーズまた
はボール等を担体として使用する場合には、任意の反応
容器中で、該担体の表面積、個数、反応容器等の容量お
よびその他の要因を因を考慮して、マイクロタイタープ
レートの方法に準じて行えばよい。
【0040】また、例えば、メンブレン等を担体として
使用する場合には、任意の反応容器中で、該担体の表面
積、枚数、反応容器等の容量およびその他の要因を因を
考慮して、マイクロタイタープレートの方法に準じて行
えばよい。さらに、例えば、当業者によく知られた免疫
比濁測定(turbidimetric immuno
assay)法(富山哲雄、臨床病理、35、868〜
873(1987))に準じて、該蛋白質を通常0.0
1mg/ml〜10mg/ml、好ましくは、0.1m
g/ml〜1mg/mlの範囲で含む溶液と被検液また
は希釈された被検液とを反応セル中で混合し、任意の波
長、好適には300nm〜400nmの範囲の適宜な波
長、最適には340nmの波長にて、一定時間範囲内の
吸光度の変化量または一定の吸光度に達するまでの時間
を測定する方法等が挙げられる。
【0041】本発明における抗原抗体反応の生成物を認
識または定量する方法は、用手法に限らず、自動分析装
置を利用した方法であってもよい。本発明において、例
えば、ラテックス凝集光学的免疫測定法により、該蛋白
質固相化ラテックス粒子を用いて被検液中の抗化膿性レ
ンサ球菌抗体を決定する場合においては、例えば、被検
液分注、被検液希釈、試薬分注、吸光度測定、データ処
理等を自動システム化した装置である日立705、70
50、7150、736、7070等の自動分析機が利
用でき、詳しくは、例えば、粒径0.01μm〜1.6
μm、好ましくは、0.05μm〜1μmの該蛋白質固
相化ラテックス粒子を0.01%〜1%(w/v)、好
ましくは、0.05%〜0.5%(w/v)の範囲で含
む溶液と被検液または希釈された被検液とを反応セル中
で混合し、任意の波長、好適には400nm〜1600
nmの範囲の適宜な波長にて、一定時間範囲内の吸光度
の変化量または一定の吸光度に達するまでの時間を測定
することで被検液中の抗化膿性レンサ球菌抗体を決定で
きる。
【0042】また、例えば、エンザイムイムノアッセイ
法により、該蛋白質固相化マイクロタイタープレートま
たは該蛋白質固相化テストチューブ等を用いて被検液中
の抗化膿性レンサ球菌抗体を決定する場合において、例
えば、被検液分注、被検液希釈、試薬分注、吸光度測
定、データ処理等を自動システム化した装置であるBE
CKMAN Biomek 1000 Automat
ed Laboratory Workstation
(ベックマン社製)、CELL ASSAY―2000
ROBOTIC ASSAY SYSTEM(モリテ
ックス(株)社製)等が利用でき、詳しくは、該蛋白質
固相化マイクロタイタープレートまたは該蛋白質固相化
テストチューブに被検液または希釈された被検液、酵素
標識抗体および基質液を洗浄操作をはさんで順次反応さ
せ、必要に応じて酵素反応停止液を反応させた後、標識
酵素と用いた基質との関係による酵素反応での発色を公
知の測定条件から選択された任意の波長にて測定するこ
とで被検液中の抗化膿性レンサ球菌抗体を決定できる。
【0043】また、例えば、エンザイムイムノアッセイ
法により、該蛋白質固相化ビーズ等を用いて被検液中の
抗化膿性レンサ球菌抗体を決定する場合においては、例
えば、被検液分注、被検液希釈、試薬分注、吸光度測
定、データ処理等を自動システム化した装置であるアロ
カAEC―2000(アロカ社製)等が利用でき、詳し
くは、該蛋白質固相化ビーズに被検液または希釈された
被検液、酵素標識抗体および基質液を洗浄操作をはさん
で順次反応させ、必要に応じて酵素反応停止液を反応さ
せた後、標識酵素と用いた基質との関係による酵素反応
での発色を公知の測定条件から選択された任意の波長に
て測定することで被検液中の抗化膿性レンサ球菌抗体を
決定できる。
【0044】さらに、例えば、免疫比濁測定法により、
抗化膿性レンサ球菌抗体を決定する場合においては、例
えば、被検液分注、被検液希釈、試薬分注、吸光度測
定、データ処理等を自動システム化した装置である日立
705、7050、7150、736、7070等の自
動分析機が利用でき、詳しくは、例えば、該蛋白質を通
常0.01mg/ml〜10mg/ml、好ましくは、
0.1mg/ml〜1mg/mlの範囲で含む溶液と被
検液または希釈された被検液とを反応セル中で混合し、
任意の波長、好適には300nm〜400nmの範囲の
適宜な波長、最適には340nmの波長にて、一定時間
範囲内の吸光度の変化量または一定の吸光度に達するま
での時間を測定することにより被検液中の抗化膿性レン
サ球菌抗体を決定できる。
【0045】本発明による被検液中の抗化膿性レンサ球
菌抗体を免疫学的に決定する方法は、その実施に必要な
試薬類をキットにしておくと、操作がさらに容易とな
る。また、自動分析装置を使って本発明を実施する場合
においても有利である。上記キットは、該蛋白質固相化
担体または該蛋白質がキット構成試薬の一つとなってい
ると特に有利である。また、当然のことながら、上記の
他に本発明の実施に必要なその他の試薬類(例えば、緩
衝剤、標識抗体、基質、基質溶解剤、反応停止剤等)が
キットの構成試薬として適宜含まれていてもよい。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、実施例をあげて具体的に説
明するが、本発明は、これらによって限定されるもので
はない。
【0047】
【実施例1】トッド―ヘウイトブロス(Todd―He
witt Broth:Difco社製)培地150L
にて化膿性レンサ球菌(Streptococcus
pyogenes)3型菌D58X株(ATCC123
83)を37℃で16時間培養した後、遠心分離および
濾過にて除菌培養液を回収した。回収した除菌培養液は
続いて限外濾過膜により濃縮し、15.6Lの濃縮液を
得た。
【0048】この濃縮液を3mMのEDTA・2Na
(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩:同仁化
学研究所社製)と2mMの2―メルカプトエタノール
(和光純薬工業(株)社製)と0.05%(w/v)濃
度のアジ化ナトリウム(和光純薬工業(株)社製)を含
む36mMリン酸緩衝液(pH7.0)で2倍希釈した
後、同緩衝液で平衡化したハイドロキシアパタイト(H
ydroxyapatite)(ペンタックス社製)カ
ラム(10×13cm)(ファルマシア社製)にてイオ
ン交換クロマトグラフィーを行った。溶出は、2Mの塩
化ナトリウムと3mMのEDTA・2Naと2mMの2
―メルカプトエタノールと0.05%アジ化ナトリウム
を含む36mMリン酸緩衝液(pH7.0)により行っ
た。
【0049】フラクションは50mlづつ分画し、この
緩衝液で溶出を開始したときをフラクションNo.1と
し、280nmにて測定されるピークであるフラクショ
ンNo.17〜45を回収した。この回収液に60%飽
和となるよう硫酸アンモニウム(ナカライテスク社製)
を添加し、4℃で一晩放置後、15000rpm、40
分遠心し、沈殿を回収した。
【0050】この沈殿を40mMの塩化ナトリウムを含
む50mMのトリス―塩酸緩衝液(pH8.5)に懸濁
し、同緩衝液に対して一晩透析した後、15000rp
m、40分の遠心を行い、上清を回収し、32ml(4
40mg)の精製液を得た。次に、この精製液8.0m
l(110mg)を40mMの塩化ナトリウムを含む5
0mMトリス―塩酸緩衝液(pH8.5)で平衡化した
Q―セファロースFFカラム(2、5×8cm)(ファ
ルマシア社製)を用いてイオン交換クロマトグラフィー
を行った。カラムには吸着させず、平衡化に用いた緩衝
液により素通しさせた画分約400mlを回収した。
【0051】続いて、この回収液を同緩衝液で平衡化し
たハイドロキシアパタイト(ペンタックス社製)カラム
(1.0×24cm)(ファルマシア社製)を用いて濃
縮した。溶出は、2Mの塩化ナトリウムと0.01%
(w/v)濃度のEDTA−2Naを含む36mMリン
酸緩衝液(pH7.0)により行った。フラクションは
5mlづつ分画し、この緩衝液で溶出を開始したときを
フラクションNo.1とし、280nmで測定されるピ
ークであるNo.6〜10を回収し、25ml(14.
3mg)の精製液を得た。このQ―セファロースFFと
ハイドロキシアパタイトを用いた方法を繰り返し、10
0ml(57mg)の該蛋白質液を得た。
【0052】このようにして得られた該蛋白質の理化学
的性質は前述の通りである。
【0053】
【実施例2】 免疫感作試験 (1)免疫感作方法 実施例1により精製した該蛋白質をPBSに40μg/
ml濃度に調製した溶液2mlとフロイント完全アジュ
バント(DIFCO社製)2mlを混和し、油中水型エ
マルジョンを作製した。このエマルジョンを0.5ml
ずつ1mlツベルクリン用注射筒(0.45×13mm
注射針付)(テルモ(株)社製)にとり、雌4週齢のB
alb/cマウス7匹のうち5匹に0.5mlずつ皮下
投与し(初回免疫感作)、残り2匹を対照マウスとし
た。
【0054】初回免疫感作後7日目に、実施例1により
精製した該蛋白質をPBSに40μg/ml濃度に調製
した溶液2mlとフロイント完全アジュバント(DIF
CO社製)2mlを混和し、油中水型エマルジョンを作
製し、初回免疫感作時と同様の方法で0.5mlずつ2
回目の免疫感作を行った。さらに7日後、2回目免疫感
作時と同様の方法で3回目の免疫感作を行った。以降、
7日おきに2回目以降と同様の方法で免疫感作を繰り返
し、初回免疫感作から42日目に眼底採血法により5匹
すべてから血液を採取し、血清を分離した。同時に、免
疫感作を行っていない対照マウス2匹からも同様の方法
で血液を採取し、血清を分離した。 (2)血清中のマウス抗該蛋白質抗体の確認方法 実施例1により精製した該蛋白質をPBSにて2μg/
mlになるよう希釈し、これを96ウェルマイクロタイ
タープレート(Labsystems社製)に、ウエル
あたり50μlずつ添加し、37℃で1時間反応させ
た。PBSにてウエルを3回洗浄した後、4%(w/
v)濃度のBSA(sigma社製)を含むPBSをウ
エルあたり300μl添加し、37℃で2時間反応させ
た。
【0055】反応液を除去し0.025%(v/v)濃
度のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレ
ート(和光純薬工業(株)社製)を含むPBS溶液にて
ウェルを3回洗浄した後、(1)にて得られた各血清を
0.2%(w/v)濃度のBSAを含むPBSにて50
0倍希釈し、ウエルあたり100μl添加し、37℃で
1時間反応させた。0.025%(v/v)ポリオキシ
エチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有PBS
溶液にてウェルを3回洗浄した。
【0056】その後、酵素標識抗体としてアルカリフォ
スファターゼ標識ヤギF(ab’) 2 抗マウスIgG
(TAGO社製)を0.2%(w/v)濃度のBSAを
含むPBSにて6000倍希釈した溶液をウエルあたり
100μl添加し、37℃で1時間反応させた。次い
で、0.025%(v/v)ポリオキシエチレン(2
0)ソルビタンモノラウレート含有PBS溶液にてウエ
ルを3回洗浄した後、基質液としてp−ニトロフェニル
リン酸(和光純薬工業(株)社製)を1.0mg/ml
濃度となるようにジエタノールアミン緩衝液(pH9.
5)にて溶解した溶液をウエルあたり150μl添加
し、37℃で30分反応させた。次いで、0.5N水酸
化ナトリウム水溶液をウエルあたり50μl添加して酵
素反応を停止させ、405nmの吸光度変化(△E)を
測定した。 (3)結果 各血清の該蛋白質との反応性を図1に示した。この結果
より、感作したマウス5匹から得られた血清では抗該蛋
白質抗体価上昇していることが確認された。また、免疫
感作期間中において5匹全てのマウスが生存したことか
ら、該蛋白質は免疫感作用抗原として好適であることが
判明した。
【0057】
【実施例3】 抗化膿性レンサ球菌抗体の決定 (1)該蛋白質固相化ラテックス粒子の作製 粒径0.12μmのポリスチレン製ラテックス粒子(積
水化学工業(株)社製)を10mMリン酸緩衝液(pH
7.0)にて1%(w/v)懸濁液となるよう調製し、
このラテックス粒子懸濁液1容量に対し、実施例1によ
り調製された該蛋白質液を10mMリン酸緩衝液にて
0.5mg/ml濃度に調製した溶液1容量を添加し、
室温で4時間反応させた。反応後、16000回転で2
0分間遠心してラテックス粒子を回収し、1%(w/
v)ラテックス粒子懸濁液となるよう10mMリン酸緩
衝液に再懸濁した。
【0058】次に、このラテックス粒子懸濁液1容量に
対し、4%(w/v)濃度のウシ血清アルブミン(si
gma社製)を含む10mMリン酸緩衝液1容量を添加
し、室温で2時間反応させた。反応後、16000回転
で20分間遠心してラテックス粒子を回収し、1%(w
/v)ラテックス粒子懸濁液となるよう10mMリン酸
緩衝液に再懸濁し、16000回転で20分間遠心して
ラテックス粒子を洗浄した。回収したラテックス粒子を
0.15%(w/v)ラテックス粒子懸濁液になるよう
10mMリン酸緩衝液に再懸濁し該蛋白質固相化ラテッ
クス粒子を得た。また、抗該蛋白質抗体のラテックス粒
子への非特異的反応の影響を確認するため、対照ラテッ
クス粒子として、該蛋白質と反応させなかったラテック
ス粒子を別途作製した。 (2)被検液中の抗該蛋白質抗体の決定 10mMリン酸緩衝液100μlに血清被検体3μlを
添加し、37℃条件下で5分後に(1)により作製した
該蛋白質固相化ラテックス粒子懸濁液、または対照ラテ
ックス粒子懸濁液を170μl添加した。添加して1分
後と2分後の700nmにおける吸光度変化(△E)を
測定した。被検液の血清は、化膿性レンサ球菌感染者に
認められる抗ストレプトリジンO抗体価が高い患者血清
と抗体価の低い健常者血清を用いた。 (3)結果 その結果を図2に示した。図2は、該蛋白質固相化ラテ
ックス粒子と固相化させてない対照ラテックス粒子、さ
らに、市販の抗ストレプトリジンO抗体測定ラテックス
試薬(商品名;ASO−ラテックス「生研」、デンカ生
研(株)社製)の各血清との反応性を示したものであ
る。この結果、該蛋白質を固相化させてない対照ラテッ
クス粒子とは反応せず、該蛋白質固相化ラテックス粒子
と反応することが確認されたことから、該蛋白質が抗原
物質として利用可能であることが判明した。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、化膿性レンサ球菌感染
症の診断のための新規な蛋白質を提供するものであり、
本蛋白質を抗原として用いることにより化膿性レンサ球
菌の感染により体液中に出現する多様な抗体群のなかか
ら抗化膿性レンサ球菌抗体を反応特異的かつ簡便に測定
でき、かつ、自動化が可能な測定法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例2における該蛋白質を免疫感作
したマウスおよび対照マウスから採取された血清の該蛋
白質との反応性を示す。
【図2】図2は、実施例3における該蛋白質固相化ラテ
ックス粒子と固相化させてない対照ラテックス粒子、お
よび、市販の抗ストレプトリジンO抗体測定ラテックス
試薬を用いた健常者血清と患者血清との反応性の比較を
示す。
【配列表】配列番号;1 配列の長さ;15 配列の型;アミノ酸 配列の種類;ペプチド 起源;化膿性レンサ球菌(Streptococcus
pyogenes) フラグメント型; 配列 Val Ser Gly Lys Glu Asn Lys Lys Ser Asp Val Lys Tyr Glu Thr 1 5 10 15
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12N 1/20 C12R 1:46) (C12P 21/02 C12R 1:46)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の理化学的性質を有する化膿性レンサ
    球菌由来の蛋白質。 分子量 47000±5000(SDS−PAGE)。 N末アミノ酸配列 Val−Ser−Gly−Lys−Glu−Asn−L
    ys−Lys−Ser−Asp−Val−Lys−Ty
    r−Glu−Thr 紫外線吸収スペクトル λmax 280 nm 呈色反応 ニンヒドリン反応 陽性 等電点 pI8.5±1.0(等電点電気泳動ゲル)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の該蛋白質を抗原物質とし
    て使用する方法。
  3. 【請求項3】該蛋白質が、被検液中の抗化膿性レンサ球
    菌抗体の免疫学的決定方法における抗原物質として使用
    する請求項2に記載の方法。
JP8240481A 1996-09-11 1996-09-11 測定用抗原 Withdrawn JPH1090272A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006047255A (ja) * 2003-08-20 2006-02-16 Seikagaku Kogyo Co Ltd 安定化剤及びブロッキング剤
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