JPH109056A - 格納式航空機エンジン試験施設及びその試験方法 - Google Patents
格納式航空機エンジン試験施設及びその試験方法Info
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- JPH109056A JPH109056A JP8167876A JP16787696A JPH109056A JP H109056 A JPH109056 A JP H109056A JP 8167876 A JP8167876 A JP 8167876A JP 16787696 A JP16787696 A JP 16787696A JP H109056 A JPH109056 A JP H109056A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 風向きと無関係にエンジンストールを起こさ
ずに、減音をしたエンジンテストができる稼働率の高い
格納式航空機エンジン試験施設の提供。 【解決手段】 航空機を格納可能なように両端を開放し
た消音側壁と消音屋根とからなり、機体の搬出入をしな
い開放端は徐々に縮小する斜面状にして近傍に整流・消
音壁を設置し、機体の搬出入をする開放端には可動整流
・消音扉を配置して構成され、上記消音屋根はその先端
を一部開放し、消音側壁の開放端に整流案内装置を装備
し、さらに機体の搬出入をしない開放端の消音側壁に沿
って整流案内装置を装備する。航空機のエンジン試験を
行う場合には、風の吹く方向に合わせて機体の機首をノ
ーズインポジションもしくはノーズアウトポジションに
搬入させる。
ずに、減音をしたエンジンテストができる稼働率の高い
格納式航空機エンジン試験施設の提供。 【解決手段】 航空機を格納可能なように両端を開放し
た消音側壁と消音屋根とからなり、機体の搬出入をしな
い開放端は徐々に縮小する斜面状にして近傍に整流・消
音壁を設置し、機体の搬出入をする開放端には可動整流
・消音扉を配置して構成され、上記消音屋根はその先端
を一部開放し、消音側壁の開放端に整流案内装置を装備
し、さらに機体の搬出入をしない開放端の消音側壁に沿
って整流案内装置を装備する。航空機のエンジン試験を
行う場合には、風の吹く方向に合わせて機体の機首をノ
ーズインポジションもしくはノーズアウトポジションに
搬入させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機エンジン試
験施設に関し、特に、エンジンを航空機に取り付けたま
まで試運転(ランナップテスト)を行えるように、エン
ジンストールを起こさないための空力的条件と空港周辺
の環境に対する消音性能を具備した、航空機格納式エン
ジン試験施設に関する。
験施設に関し、特に、エンジンを航空機に取り付けたま
まで試運転(ランナップテスト)を行えるように、エン
ジンストールを起こさないための空力的条件と空港周辺
の環境に対する消音性能を具備した、航空機格納式エン
ジン試験施設に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の航空機地上エンジンテスト用消音
装置(ノイズサプレッサー)の概観図を図6に示すが、
このノイズサプレッサーは、中央エンジン用消音ダクト
20、外側エンジン用消音ダクト19をテストするエン
ジン10の直後に配置し、排気側の騒音源を図のように
消音ダクトで覆うことによって後方に伝播する騒音を低
減し、側方ヘ伝播する騒音に対しては側方に設置された
隔壁18によって低減していた。
装置(ノイズサプレッサー)の概観図を図6に示すが、
このノイズサプレッサーは、中央エンジン用消音ダクト
20、外側エンジン用消音ダクト19をテストするエン
ジン10の直後に配置し、排気側の騒音源を図のように
消音ダクトで覆うことによって後方に伝播する騒音を低
減し、側方ヘ伝播する騒音に対しては側方に設置された
隔壁18によって低減していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】航空機のエンジン試験
施設は、その具備すべき性能として、空力面、騒音面及
び運用面を考慮したものが求められる。しかしながら、
従来のノイズサプレッサーは、先ず空力面で問題点を抱
えていた。航空機のジェットエンジンは、安定した吸気
が行われないとエンジンストールを起こしてしまうが、
上述のものは以下のような問題があるために正面からの
風21以外の横風及び尾翼方向からの風がある範囲22
ではテスト不能に陥ってしまい、結果として年間稼働率
の低下を招いていた。 1) 機首に向けて吹く一方向の風向きには使用できる
が、尾翼に向けて吹く風の時には使用できない。 2) エンジン10の排気を消音ダクト19で覆う構造
のため、ほとんどの空気が吸気口からエンジンに吸入さ
れ、エンジン周辺をバイパスして後方に流れる空気流が
少なくなって、エンジン吸気口前の風速分布の変動値
(平均流速との偏差値)が大きいものになってしまう。 3) 航空機の向きに対して、横風21の状況下におい
ては、遮音の目的で設置された隔壁18の形状から、必
然的にその端部において境界層の剥離25が生じ易くな
る。(図7参照) 4) 上記境界層剥離やエンジンの吸気流22と排気流
23との間に発生する渦26がエンジン9に混入し、エ
ンジンストールを起こす。(図7参照) 5) 隔壁18を乗り越えた横風21によって発生する
乱れ・渦27をエンジンへ吸気流22として混入し、エ
ンジンストールを起こす。(図8参照) 6) エンジン排気口の直後に位置する消音ダクト19
は、途中で直角に折れ曲がっている構造であるために、
エンジンの排気風速24を抑制する形になり、エンジン
からの背圧、循環流の影響を受けてエンジンストールを
起こす可能性がある。
施設は、その具備すべき性能として、空力面、騒音面及
び運用面を考慮したものが求められる。しかしながら、
従来のノイズサプレッサーは、先ず空力面で問題点を抱
えていた。航空機のジェットエンジンは、安定した吸気
が行われないとエンジンストールを起こしてしまうが、
上述のものは以下のような問題があるために正面からの
風21以外の横風及び尾翼方向からの風がある範囲22
ではテスト不能に陥ってしまい、結果として年間稼働率
の低下を招いていた。 1) 機首に向けて吹く一方向の風向きには使用できる
が、尾翼に向けて吹く風の時には使用できない。 2) エンジン10の排気を消音ダクト19で覆う構造
のため、ほとんどの空気が吸気口からエンジンに吸入さ
れ、エンジン周辺をバイパスして後方に流れる空気流が
少なくなって、エンジン吸気口前の風速分布の変動値
(平均流速との偏差値)が大きいものになってしまう。 3) 航空機の向きに対して、横風21の状況下におい
ては、遮音の目的で設置された隔壁18の形状から、必
然的にその端部において境界層の剥離25が生じ易くな
る。(図7参照) 4) 上記境界層剥離やエンジンの吸気流22と排気流
23との間に発生する渦26がエンジン9に混入し、エ
ンジンストールを起こす。(図7参照) 5) 隔壁18を乗り越えた横風21によって発生する
乱れ・渦27をエンジンへ吸気流22として混入し、エ
ンジンストールを起こす。(図8参照) 6) エンジン排気口の直後に位置する消音ダクト19
は、途中で直角に折れ曲がっている構造であるために、
エンジンの排気風速24を抑制する形になり、エンジン
からの背圧、循環流の影響を受けてエンジンストールを
起こす可能性がある。
【0004】又、騒音面においては、 1) 消音対策として後方や側方の音に対してはかなり
の対策を講じているものの前方ヘの騒音に対しては配慮
されていない。 2) 上方へ伝播する騒音に対しては隔壁の上部から迂
回してエンジン側方に伝播する騒音についての配慮がな
されておらず、隔壁からの距離が遠くなるほど減音効果
が低くなる。 3) 夜間等に気温の逆転現象が生じた場合や上空にお
ける急激な風速変化等による異常伝播が発生した場合に
は、上方に伝播する音が屈折して遠く離れた場所まで届
くため、隔壁による遮音では減音効果が期待できない。 4) 排気が消音ダクト19内を通過するためダクト構
造特有の気体振動が発生して低周波振動を発生する。さ
らに、その運用面でも、消音ダクト19がそれぞれ固定
設備であるために多機種への対応が困難であることも大
きな問題である。
の対策を講じているものの前方ヘの騒音に対しては配慮
されていない。 2) 上方へ伝播する騒音に対しては隔壁の上部から迂
回してエンジン側方に伝播する騒音についての配慮がな
されておらず、隔壁からの距離が遠くなるほど減音効果
が低くなる。 3) 夜間等に気温の逆転現象が生じた場合や上空にお
ける急激な風速変化等による異常伝播が発生した場合に
は、上方に伝播する音が屈折して遠く離れた場所まで届
くため、隔壁による遮音では減音効果が期待できない。 4) 排気が消音ダクト19内を通過するためダクト構
造特有の気体振動が発生して低周波振動を発生する。さ
らに、その運用面でも、消音ダクト19がそれぞれ固定
設備であるために多機種への対応が困難であることも大
きな問題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による格納式航空
機エンジン試験施設は、基本的に、航空機を格納可能な
ように両端を開放した消音側壁と消音屋根とからなり、
機体の搬出入をしない開放端は徐々に縮小する斜面状に
して入口に整流・消音壁を設置し、機体の搬出入をする
開放端には可動整流・消音扉を配置して構成される。
機エンジン試験施設は、基本的に、航空機を格納可能な
ように両端を開放した消音側壁と消音屋根とからなり、
機体の搬出入をしない開放端は徐々に縮小する斜面状に
して入口に整流・消音壁を設置し、機体の搬出入をする
開放端には可動整流・消音扉を配置して構成される。
【0006】上記消音屋根は側壁を乗り越える横風の乱
れ・渦の混入がない程度で、その稜線の一部を開放して
もよく、さらに消音側壁の開放端に整流案内装置を装備
し、機体の搬出入をしない開放端の消音側壁に沿って整
流案内装置を装備することによって境界層の剥離を発生
させないようにしている。そして、航空機のエンジン試
験を行う場合には、風の吹く方向に合わせて、機体の機
首をノーズインもしくはノーズアウトに搬出入させ、も
っとも効率良く航空機エンジンの試験を行えるものであ
る。
れ・渦の混入がない程度で、その稜線の一部を開放して
もよく、さらに消音側壁の開放端に整流案内装置を装備
し、機体の搬出入をしない開放端の消音側壁に沿って整
流案内装置を装備することによって境界層の剥離を発生
させないようにしている。そして、航空機のエンジン試
験を行う場合には、風の吹く方向に合わせて、機体の機
首をノーズインもしくはノーズアウトに搬出入させ、も
っとも効率良く航空機エンジンの試験を行えるものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明による格納式航空機
エンジン試験施設の実施の形態について、図面に基づい
て説明する。図1は、本発明による格納式航空機エンジ
ン試験施設1の概要を平面図として示しており、図2は
同様に縦断面図として示している。格納式航空機エンジ
ン試験施設1は、吸音材等を張り巡らした側壁2と屋根
3で構築してある。施設全体は、騒音を外部に漏らさな
いために可能な限り機体全体を完全に覆い尽くすことが
求められる。そのために、図1に示すように機体9の搬
出入に関係のない開放端部を形成する側壁2を徐々に縮
小する斜面状にしており、屋根3においても図2に示す
ように中央部以外は開口部分を出来るだけ小さくするよ
うに傾斜を持たせている。それぞれの開口部は、エンジ
ンの騒音が外部に漏れないように閉鎖状にする。機体の
搬出入をしない消音側壁を暫時縮小気味にしてある開放
端部には、図1、2に示すようにルーバー式の整流・消
音壁を設置しておき、施設外からの風が円滑に内部に流
入できるようにするとともに外部にエンジンテスト時の
騒音が漏れないようにしている。又、機体を搬出入する
広い開放部側には同様にルーバー式の整流・消音壁を備
える可動扉を配置しておき、機体を搬入してエンジンテ
ストを行う際にはこの扉によって広い開口部を閉鎖して
騒音が外部に漏れないようにする。
エンジン試験施設の実施の形態について、図面に基づい
て説明する。図1は、本発明による格納式航空機エンジ
ン試験施設1の概要を平面図として示しており、図2は
同様に縦断面図として示している。格納式航空機エンジ
ン試験施設1は、吸音材等を張り巡らした側壁2と屋根
3で構築してある。施設全体は、騒音を外部に漏らさな
いために可能な限り機体全体を完全に覆い尽くすことが
求められる。そのために、図1に示すように機体9の搬
出入に関係のない開放端部を形成する側壁2を徐々に縮
小する斜面状にしており、屋根3においても図2に示す
ように中央部以外は開口部分を出来るだけ小さくするよ
うに傾斜を持たせている。それぞれの開口部は、エンジ
ンの騒音が外部に漏れないように閉鎖状にする。機体の
搬出入をしない消音側壁を暫時縮小気味にしてある開放
端部には、図1、2に示すようにルーバー式の整流・消
音壁を設置しておき、施設外からの風が円滑に内部に流
入できるようにするとともに外部にエンジンテスト時の
騒音が漏れないようにしている。又、機体を搬出入する
広い開放部側には同様にルーバー式の整流・消音壁を備
える可動扉を配置しておき、機体を搬入してエンジンテ
ストを行う際にはこの扉によって広い開口部を閉鎖して
騒音が外部に漏れないようにする。
【0008】上述の各構築部材で確保されるエンジンテ
スト用の空間は、テスト時の騒音を外部に漏らさないこ
とを考慮しながらも、根本的にはエンジンの試運転がス
ムーズに行われることを最大の目的にしているものであ
るから、エンジンテストに必要な次の条件を確保するた
めに、十分な空隙を持たせることも当然に考慮してあ
る。 1.エンジン吸気12の風速分布の変動値を小さくし、
タービン排気流14、境界層剥離16(図3参照)及び
局部的に発生する渦17をエンジン10に混入させない
ために、エンジンには吸気されないがエンジン10の吸
排気方向と同方向の流れになる随伴流をエンジン10の
側方に発生させる。 2.タービン排気流14側の風速を抑制させないよう
に、整流・消音壁4、可動整流・消音扉5の配置はエン
ジン10と空力的に十分な距離を確保する。 3.気体振動を発生させないために、排気速度が低くな
るように施設1の吸排気口になる開放端部を広くする。
スト用の空間は、テスト時の騒音を外部に漏らさないこ
とを考慮しながらも、根本的にはエンジンの試運転がス
ムーズに行われることを最大の目的にしているものであ
るから、エンジンテストに必要な次の条件を確保するた
めに、十分な空隙を持たせることも当然に考慮してあ
る。 1.エンジン吸気12の風速分布の変動値を小さくし、
タービン排気流14、境界層剥離16(図3参照)及び
局部的に発生する渦17をエンジン10に混入させない
ために、エンジンには吸気されないがエンジン10の吸
排気方向と同方向の流れになる随伴流をエンジン10の
側方に発生させる。 2.タービン排気流14側の風速を抑制させないよう
に、整流・消音壁4、可動整流・消音扉5の配置はエン
ジン10と空力的に十分な距離を確保する。 3.気体振動を発生させないために、排気速度が低くな
るように施設1の吸排気口になる開放端部を広くする。
【0009】本発明による格納式航空機エンジン試験施
設1は、上述の基本構造の他にエンジンテストを周囲に
騒音等の障害を与えることなく確実に実施できるように
細部に渡って配慮しているので、これについて説明す
る。本施設は、風と騒音の問題がない限りできるだけ開
放された空間に近い状態に構築したいことから、消音屋
根3については完全に閉鎖するだけでなく、消音側壁2
を乗り越えてくる横風11の乱れ・渦の混入が発生しな
くかつ騒音が障害とならない範囲においてその稜線部分
を開放状態にしてもよい。又、消音側壁2においても境
界層剥離を発生させる横風に対する対策としてその入口
部分に流線形状の案内装置7を装備し、機体9の搬出入
をしない徐々に縮小する斜面状の消音側壁2に沿って流
線形状の案内装置8を設けている。
設1は、上述の基本構造の他にエンジンテストを周囲に
騒音等の障害を与えることなく確実に実施できるように
細部に渡って配慮しているので、これについて説明す
る。本施設は、風と騒音の問題がない限りできるだけ開
放された空間に近い状態に構築したいことから、消音屋
根3については完全に閉鎖するだけでなく、消音側壁2
を乗り越えてくる横風11の乱れ・渦の混入が発生しな
くかつ騒音が障害とならない範囲においてその稜線部分
を開放状態にしてもよい。又、消音側壁2においても境
界層剥離を発生させる横風に対する対策としてその入口
部分に流線形状の案内装置7を装備し、機体9の搬出入
をしない徐々に縮小する斜面状の消音側壁2に沿って流
線形状の案内装置8を設けている。
【0010】以上のような構成にすることで、本発明に
よる格納式航空機エンジン試験施設では、周辺の風11
が施設1の中心線に対して左右に90度の方向から吹い
ていても、整流・消音壁4と可動整流・消音扉5並びに
整流案内装置7、8の作用で施設内には直線的に整流さ
れて導入され、エンジン10からの排気も整流されて施
設外に放出されることになり、同時に消音側壁2を真横
から乗り越えて来る風11も消音屋根3によって、問題
になる風の乱れ・渦は施設1内に混入することがない。
このことは、本発明による格納式航空機エンジン試験施
設でエンジンテストを行う際は、風11が機体の搬入側
から吹いていても、その反対側から吹いていても航空機
の機体9を図5(a),(b)に示す、いわゆる“ノー
ズアウトポジション“や“ノーズインポジション”に機
体9の機首を風上に向ける方向で搬入し所定の位置に設
定してから可動整流・消音扉5を閉鎖することでエンジ
ンテストが可能であることを明確にしている。さらに、
消音側壁2の開放端には整流案内装置7を装備し機体を
搬出入しない開放端の消音壁2に沿っても整流案内装置
8を装備してあるので、境界層剥離16を抑制するか遅
らせる作用も発揮しているから、エンジンストールを起
こす原因の、「エンジン吸気口前の風速分布の変動の増
大」「渦や境界層剥離のエンジンへの混入」を確実に防
止している。加えて、機体9の側部に十分な空隙と整流
案内を形成したので、フアン排気流13、タービン排気
流14等に伴ってスムーズな随伴流15を形成できるこ
とから、境界層剥離16や局部的に発生する渦17をこ
の随伴流を介在させることで、エンジン吸気流12の方
向と積極的に分離させて混入の回避を図り上記原因の回
避に寄与させている。又、排気側に十分な間隙と円滑な
整流を確保することで、風速を抑制する障害物を無くし
て、エンジンストールの原因である、「エンジンからの
背圧、循環流の影響」を受けないようにして、全体とし
て空力面の問題点を総て解決している。騒音面や運用面
においても、機体を覆う壁と屋根に吸音材を張り付けた
り開放端に消音装置を採用することによって音源を取り
囲むことによって発生する恐れのある機体の音響疲労に
ついても防止処置を施してあり、さらに航空機の機種固
有の付帯設備を必要としないので、多機種への対応が十
分に可能になっている。上記説明においては、吸音材、
整流・消音材及び整流案内装置等について一例を挙げた
り、特別の具体例を指摘していないものもあるが、本発
明による格納式航空機エンジン試験施設は、このような
部品、部材に関しては特別のものを必要とするものでな
く一般的な市販の商品で対応できることから、敢えて何
等の限定も付さないものである。
よる格納式航空機エンジン試験施設では、周辺の風11
が施設1の中心線に対して左右に90度の方向から吹い
ていても、整流・消音壁4と可動整流・消音扉5並びに
整流案内装置7、8の作用で施設内には直線的に整流さ
れて導入され、エンジン10からの排気も整流されて施
設外に放出されることになり、同時に消音側壁2を真横
から乗り越えて来る風11も消音屋根3によって、問題
になる風の乱れ・渦は施設1内に混入することがない。
このことは、本発明による格納式航空機エンジン試験施
設でエンジンテストを行う際は、風11が機体の搬入側
から吹いていても、その反対側から吹いていても航空機
の機体9を図5(a),(b)に示す、いわゆる“ノー
ズアウトポジション“や“ノーズインポジション”に機
体9の機首を風上に向ける方向で搬入し所定の位置に設
定してから可動整流・消音扉5を閉鎖することでエンジ
ンテストが可能であることを明確にしている。さらに、
消音側壁2の開放端には整流案内装置7を装備し機体を
搬出入しない開放端の消音壁2に沿っても整流案内装置
8を装備してあるので、境界層剥離16を抑制するか遅
らせる作用も発揮しているから、エンジンストールを起
こす原因の、「エンジン吸気口前の風速分布の変動の増
大」「渦や境界層剥離のエンジンへの混入」を確実に防
止している。加えて、機体9の側部に十分な空隙と整流
案内を形成したので、フアン排気流13、タービン排気
流14等に伴ってスムーズな随伴流15を形成できるこ
とから、境界層剥離16や局部的に発生する渦17をこ
の随伴流を介在させることで、エンジン吸気流12の方
向と積極的に分離させて混入の回避を図り上記原因の回
避に寄与させている。又、排気側に十分な間隙と円滑な
整流を確保することで、風速を抑制する障害物を無くし
て、エンジンストールの原因である、「エンジンからの
背圧、循環流の影響」を受けないようにして、全体とし
て空力面の問題点を総て解決している。騒音面や運用面
においても、機体を覆う壁と屋根に吸音材を張り付けた
り開放端に消音装置を採用することによって音源を取り
囲むことによって発生する恐れのある機体の音響疲労に
ついても防止処置を施してあり、さらに航空機の機種固
有の付帯設備を必要としないので、多機種への対応が十
分に可能になっている。上記説明においては、吸音材、
整流・消音材及び整流案内装置等について一例を挙げた
り、特別の具体例を指摘していないものもあるが、本発
明による格納式航空機エンジン試験施設は、このような
部品、部材に関しては特別のものを必要とするものでな
く一般的な市販の商品で対応できることから、敢えて何
等の限定も付さないものである。
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る格納式航空機エンジン試験施設は、基本的に、航空機
を格納可能なように両端を開放した消音側壁と消音屋根
とからなり、機体の搬出入をしない開放端は徐々に縮小
する斜面状にして近傍に整流・消音壁を設置し、機体の
搬出入をする開放端には可動整流・消音扉を配置して構
成し、上記消音屋根は側壁を乗り越える横風の乱れ・渦
の混入がない程度にその先端を一部開放したり、さらに
消音側壁の開放端に整流案内装置を装備し、機体の搬出
入をしない開放端の消音側壁に沿っても整流案内装置を
装備するものであり、航空機のエンジン試験を行う場合
には、風の吹く方向に合わせて機体の機首をノーズイン
ポジションもしくはノーズアウトポジションに搬入させ
るものであるから、風向きと無関係にたとえ、横風状況
下においてもエンジンストールを起こすことなくテスト
を行えるので、年間稼働率が高く、エンジンからの騒音
を低周波振動問題を起こすことなく広範囲で減音させる
ことが可能であり、かつ格納可能な航空機であれば受入
可能であってどのような機種であっても特別な設備、作
業を一切必要とせずに対応できる効果を発揮する。又、
変化する野外環境の諸条件に影響されることなくテスト
が行えるので、その年間稼働率の向上に寄与するもので
ある。
る格納式航空機エンジン試験施設は、基本的に、航空機
を格納可能なように両端を開放した消音側壁と消音屋根
とからなり、機体の搬出入をしない開放端は徐々に縮小
する斜面状にして近傍に整流・消音壁を設置し、機体の
搬出入をする開放端には可動整流・消音扉を配置して構
成し、上記消音屋根は側壁を乗り越える横風の乱れ・渦
の混入がない程度にその先端を一部開放したり、さらに
消音側壁の開放端に整流案内装置を装備し、機体の搬出
入をしない開放端の消音側壁に沿っても整流案内装置を
装備するものであり、航空機のエンジン試験を行う場合
には、風の吹く方向に合わせて機体の機首をノーズイン
ポジションもしくはノーズアウトポジションに搬入させ
るものであるから、風向きと無関係にたとえ、横風状況
下においてもエンジンストールを起こすことなくテスト
を行えるので、年間稼働率が高く、エンジンからの騒音
を低周波振動問題を起こすことなく広範囲で減音させる
ことが可能であり、かつ格納可能な航空機であれば受入
可能であってどのような機種であっても特別な設備、作
業を一切必要とせずに対応できる効果を発揮する。又、
変化する野外環境の諸条件に影響されることなくテスト
が行えるので、その年間稼働率の向上に寄与するもので
ある。
【図1】格納式航空機エンジン試験施設の平面図
【図2】格納式航空機エンジン試験施設の縦断面図
【図3】施設における流線図
【図4】施設における横風の流線図
【図5】搬出入する航空機の機首の方向図
【図6】従来の航空機地上エンジンテスト用消音装置の
斜視図
斜視図
【図7】従来装置の流線図
【図8】従来装置の横風の流線図
1:格納式航空機エンジン試験施設 2:消音側壁 3:消音屋根 4:ルーバー式整流・消音壁 5:可動整流・消音扉 7、8:整流案内装置 9:機体 12:エンジン吸気流 14:タービン排気流 15:随伴流 16:境界層剥離 17:局部的に発生する渦
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 貴明 東京都港区芝5丁目34番6号 日本輸送エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 小川 隆申 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 日比 一喜 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】航空機を格納可能なように両端を開放した
消音側壁と消音屋根とからなり、機体の搬出入をしない
開放端は徐々に縮小する斜面状にして近傍に整流・消音
壁を設置し、機体の搬出入をする開放端には可動整流・
消音扉を配置する格納式航空機エンジン試験施設。 - 【請求項2】消音屋根は先端を一部開放してあることを
特徴とする請求項1に記載の格納式航空機エンジン試験
施設。 - 【請求項3】消音側壁の開放端に整流案内装置を装備す
ることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の格納式
航空機エンジン試験施設。 - 【請求項4】機体の搬出入をしない開放端の消音側壁に
沿って整流案内装置を装備することを特徴とする請求項
1、2もしくは3に記載の格納式航空機エンジン試験施
設。 - 【請求項5】航空機をノーズインもしくはノーズアウト
に搬出入する請求項1に記載の格納式航空機エンジン試
験施設を用いる航空機エンジンの試験方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8167876A JPH109056A (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 格納式航空機エンジン試験施設及びその試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8167876A JPH109056A (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 格納式航空機エンジン試験施設及びその試験方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH109056A true JPH109056A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15857721
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8167876A Pending JPH109056A (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 格納式航空機エンジン試験施設及びその試験方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH109056A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111114834A (zh) * | 2019-12-17 | 2020-05-08 | 西安航天动力研究所 | 一种轻质侧壁悬挂垂向传力机架及一级发动机 |
| CN113670627A (zh) * | 2021-08-13 | 2021-11-19 | 上海坦泽环保集团有限公司 | 一种火箭发动机地面试车尾焰降噪引射筒 |
| CN116104336A (zh) * | 2023-02-03 | 2023-05-12 | 中国航发湖南动力机械研究所 | 一种涡桨发动机试车间 |
| CN118010361A (zh) * | 2024-04-08 | 2024-05-10 | 西安航天动力试验技术研究所 | 一种发动机地面试验指挥决策方法、系统、设备与介质 |
-
1996
- 1996-06-27 JP JP8167876A patent/JPH109056A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111114834A (zh) * | 2019-12-17 | 2020-05-08 | 西安航天动力研究所 | 一种轻质侧壁悬挂垂向传力机架及一级发动机 |
| CN113670627A (zh) * | 2021-08-13 | 2021-11-19 | 上海坦泽环保集团有限公司 | 一种火箭发动机地面试车尾焰降噪引射筒 |
| CN113670627B (zh) * | 2021-08-13 | 2024-04-26 | 上海坦泽环保集团有限公司 | 一种火箭发动机地面试车尾焰降噪引射筒 |
| CN116104336A (zh) * | 2023-02-03 | 2023-05-12 | 中国航发湖南动力机械研究所 | 一种涡桨发动机试车间 |
| CN118010361A (zh) * | 2024-04-08 | 2024-05-10 | 西安航天动力试验技术研究所 | 一种发动机地面试验指挥决策方法、系统、设备与介质 |
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