JPH1092636A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH1092636A JPH1092636A JP23903096A JP23903096A JPH1092636A JP H1092636 A JPH1092636 A JP H1092636A JP 23903096 A JP23903096 A JP 23903096A JP 23903096 A JP23903096 A JP 23903096A JP H1092636 A JPH1092636 A JP H1092636A
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- magnetic
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属薄膜型の磁気記録媒体の出力特性を向上
させる。 【解決手段】 支持体上に、酸化物層で覆われたコラム
構造からなる二層の磁性層を形成し、且つ両者のコラム
を異なる結晶系の物質により形成し、更に全磁性層中の
酸素濃度の分布を、二層の磁性層の界面近傍で最大とす
る。
させる。 【解決手段】 支持体上に、酸化物層で覆われたコラム
構造からなる二層の磁性層を形成し、且つ両者のコラム
を異なる結晶系の物質により形成し、更に全磁性層中の
酸素濃度の分布を、二層の磁性層の界面近傍で最大とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶系が異なる物
質からなる多層の磁性層を有する金属薄膜型の磁気記録
媒体に関する。
質からなる多層の磁性層を有する金属薄膜型の磁気記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気記録は高密度記録化の方向に
あり、高周波数特性の優れた磁気記録媒体が要望されて
いる。従来は磁性粉を適当なバインダーに分散させて支
持体上に塗布したいわゆる塗布型の磁気記録媒体が主流
であり、高密度記録に対する要求を満たすために種々の
改善がなされているが、ほぼ限界に近づいている。
あり、高周波数特性の優れた磁気記録媒体が要望されて
いる。従来は磁性粉を適当なバインダーに分散させて支
持体上に塗布したいわゆる塗布型の磁気記録媒体が主流
であり、高密度記録に対する要求を満たすために種々の
改善がなされているが、ほぼ限界に近づいている。
【0003】塗布型の磁気記録媒体を超える性能を期待
できる磁気記録媒体として、支持体に蒸着等により磁性
金属を付着させた磁性層を有するいわゆる金属薄膜型の
磁気記録媒体が開発されている。金属薄膜型の磁気記録
媒体は、磁性層にバインダーを含まないことから磁性材
料の密度を高められるため、高密度記録に有望であると
されている。金属薄膜型の磁性層としては、Co、Co
−Ni、Co−Ni−P、Co−O、Co−Ni−O、
Co−Cr、Co−Ni−Cr等が検討されている。金
属薄膜型の磁気記録媒体を実用化する際の製造法として
は、真空蒸着法が最も適しており、この方法でCo−N
i−Oからなる磁性層を形成したHi8方式VTR用テ
ープやCo−Oからなる磁性層を形成したDVC(デジ
タルビデオカセット)用テープが既に実用化されてい
る。
できる磁気記録媒体として、支持体に蒸着等により磁性
金属を付着させた磁性層を有するいわゆる金属薄膜型の
磁気記録媒体が開発されている。金属薄膜型の磁気記録
媒体は、磁性層にバインダーを含まないことから磁性材
料の密度を高められるため、高密度記録に有望であると
されている。金属薄膜型の磁性層としては、Co、Co
−Ni、Co−Ni−P、Co−O、Co−Ni−O、
Co−Cr、Co−Ni−Cr等が検討されている。金
属薄膜型の磁気記録媒体を実用化する際の製造法として
は、真空蒸着法が最も適しており、この方法でCo−N
i−Oからなる磁性層を形成したHi8方式VTR用テ
ープやCo−Oからなる磁性層を形成したDVC(デジ
タルビデオカセット)用テープが既に実用化されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の金属薄膜型の磁
気記録媒体は、従来の塗布型の磁気記録媒体に比べて高
密度記録の面では望ましいが、今後はより記録波長が短
くなる等、一層の高記録密度化が予想され、これに十分
対応するためには、磁気特性、例えば出力特性を更に向
上させることが不可欠であると考えられる。
気記録媒体は、従来の塗布型の磁気記録媒体に比べて高
密度記録の面では望ましいが、今後はより記録波長が短
くなる等、一層の高記録密度化が予想され、これに十分
対応するためには、磁気特性、例えば出力特性を更に向
上させることが不可欠であると考えられる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな状況に鑑み、金属薄膜型磁気記録媒体の出力特性を
更に向上するために鋭意研究した結果、支持体上に異な
る結晶系を有する二層の酸素を含む磁性層を形成し、且
つ両磁性層中の酸素濃度を両磁性層の界面で最大とする
ことにより、この目的を達成できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
うな状況に鑑み、金属薄膜型磁気記録媒体の出力特性を
更に向上するために鋭意研究した結果、支持体上に異な
る結晶系を有する二層の酸素を含む磁性層を形成し、且
つ両磁性層中の酸素濃度を両磁性層の界面で最大とする
ことにより、この目的を達成できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、支持体と、該支持体上
に形成された第一磁性層と、該第一磁性層上に形成され
た第二磁性層とを有する磁気記録媒体であって、前記第
一磁性層及び第二磁性層が何れも酸化物層で覆われたコ
ラム構造を有し、且つ前記第一磁性層のコラムを構成す
る物質と第二磁性層のコラムを構成する物質の結晶系が
異なり、更に全磁性層中の酸素濃度の分布が、前記第一
磁性層と第二磁性層の界面近傍で最大であることを特徴
とする磁気記録媒体を提供するものである。
に形成された第一磁性層と、該第一磁性層上に形成され
た第二磁性層とを有する磁気記録媒体であって、前記第
一磁性層及び第二磁性層が何れも酸化物層で覆われたコ
ラム構造を有し、且つ前記第一磁性層のコラムを構成す
る物質と第二磁性層のコラムを構成する物質の結晶系が
異なり、更に全磁性層中の酸素濃度の分布が、前記第一
磁性層と第二磁性層の界面近傍で最大であることを特徴
とする磁気記録媒体を提供するものである。
【0007】本発明において、「結晶系が異なる」と
は、結晶の座標系として用いられる結晶軸の特徴により
分類された結晶系が相違するものをいい、更に、結晶の
空間格子、結晶構造型が相違する場合をも含む。通常、
結晶系は、三斜晶系、単斜晶系、斜方晶系、正方晶系、
立方晶系、三方晶系及び六方晶系の7つに分類される。
また、結晶の「空間格子」としては、体心立方格子
(b.c.c)、面心立方格子(f.c.c)など14
分類が知られている。また、「結晶構造型」は、結晶格
子における原子の配列により分類されるもので、単体及
び化合物について各種の結晶構造型が知られている。例
えば、複合酸化物の代表的構造型として、スピネル型構
造が知られている。具体的に本発明の第一磁性層、第二
磁性層を構成する物質としては、γ−Fe4N、ε−F
e3N、Fe3O4等が挙げられ、これらの物質のコラム
からなる磁性層は、後述するようにイオンアシスト蒸着
法により容易に形成することができる。
は、結晶の座標系として用いられる結晶軸の特徴により
分類された結晶系が相違するものをいい、更に、結晶の
空間格子、結晶構造型が相違する場合をも含む。通常、
結晶系は、三斜晶系、単斜晶系、斜方晶系、正方晶系、
立方晶系、三方晶系及び六方晶系の7つに分類される。
また、結晶の「空間格子」としては、体心立方格子
(b.c.c)、面心立方格子(f.c.c)など14
分類が知られている。また、「結晶構造型」は、結晶格
子における原子の配列により分類されるもので、単体及
び化合物について各種の結晶構造型が知られている。例
えば、複合酸化物の代表的構造型として、スピネル型構
造が知られている。具体的に本発明の第一磁性層、第二
磁性層を構成する物質としては、γ−Fe4N、ε−F
e3N、Fe3O4等が挙げられ、これらの物質のコラム
からなる磁性層は、後述するようにイオンアシスト蒸着
法により容易に形成することができる。
【0008】本発明の磁気記録媒体は、二層の磁性層を
形成するコラム(柱状構造)がそれぞれ結晶系の異なる
物質からなり、且つそれぞれのコラムの表面が酸化物層
で覆われていることを特徴とする。更に、本発明におい
ては全磁性層中の酸素濃度の分布が第一磁性層と第二磁
性層の界面で最大となることを特徴とする。すなわち、
本発明においては、第一磁性層中の酸素濃度は第二磁性
層近傍で最大であり、且つ第二磁性層中の酸素濃度は第
一磁性層近傍で最大となる。このように酸素濃度を両磁
性層の界面で最大とすることにより、強磁性結合が弱く
なり、磁気分離が十分に達成され、特性が向上する。な
お、本発明において、磁性層中の酸素濃度の分布は、第
二磁性層の表層(支持体から離れる方向)近傍と第一磁
性層の支持体近傍の酸素濃度については考慮しない。こ
れらの部分は支持体や潤滑剤、保護層などに由来する酸
素の影響を受けやすく、酸素濃度の変動が著しいためで
ある。なお、第一磁性層、第二磁性層におけるそれぞれ
のトータル酸素濃度は限定されないが、酸化鉄以外の磁
性層の場合、5〜25原子%が好ましく、より好ましく
は7〜20原子%である。
形成するコラム(柱状構造)がそれぞれ結晶系の異なる
物質からなり、且つそれぞれのコラムの表面が酸化物層
で覆われていることを特徴とする。更に、本発明におい
ては全磁性層中の酸素濃度の分布が第一磁性層と第二磁
性層の界面で最大となることを特徴とする。すなわち、
本発明においては、第一磁性層中の酸素濃度は第二磁性
層近傍で最大であり、且つ第二磁性層中の酸素濃度は第
一磁性層近傍で最大となる。このように酸素濃度を両磁
性層の界面で最大とすることにより、強磁性結合が弱く
なり、磁気分離が十分に達成され、特性が向上する。な
お、本発明において、磁性層中の酸素濃度の分布は、第
二磁性層の表層(支持体から離れる方向)近傍と第一磁
性層の支持体近傍の酸素濃度については考慮しない。こ
れらの部分は支持体や潤滑剤、保護層などに由来する酸
素の影響を受けやすく、酸素濃度の変動が著しいためで
ある。なお、第一磁性層、第二磁性層におけるそれぞれ
のトータル酸素濃度は限定されないが、酸化鉄以外の磁
性層の場合、5〜25原子%が好ましく、より好ましく
は7〜20原子%である。
【0009】本発明において、磁性層を形成する物質の
結晶系は、電子線回折、電子線プローブ微量分析法(E
PMA)、TEM写真により測定できる。また、酸化物
層の定量は、EPMA、オージェ電子分光分析の深さ方
向の分析により行うことができる。
結晶系は、電子線回折、電子線プローブ微量分析法(E
PMA)、TEM写真により測定できる。また、酸化物
層の定量は、EPMA、オージェ電子分光分析の深さ方
向の分析により行うことができる。
【0010】本発明において、磁性層はいわゆる斜方蒸
着により形成されることが好ましい。
着により形成されることが好ましい。
【0011】また、本発明の磁気記録媒体は磁性層が三
層以上形成されていてもよい。三層以上磁性層を形成す
る場合、支持体から最も遠い二層を本発明の第一磁性
層、第二磁性層とする必要がある。この場合、第一磁性
層、第二磁性層以外の磁性層の結晶系や酸素濃度は問わ
ないが、第一磁性層、第二磁性層と同様に酸化物層で覆
われたコラムにより形成されることがより望ましい。
層以上形成されていてもよい。三層以上磁性層を形成す
る場合、支持体から最も遠い二層を本発明の第一磁性
層、第二磁性層とする必要がある。この場合、第一磁性
層、第二磁性層以外の磁性層の結晶系や酸素濃度は問わ
ないが、第一磁性層、第二磁性層と同様に酸化物層で覆
われたコラムにより形成されることがより望ましい。
【0012】本発明において、上記のように結晶系の異
なる物質のコラムにより二層の磁性層を形成し、且つ磁
性層中の酸素濃度を両磁性層の界面で最大とすることに
より、特性が向上する理由は明確ではないが、十分な磁
気分離が達成されるためであると考えられる。
なる物質のコラムにより二層の磁性層を形成し、且つ磁
性層中の酸素濃度を両磁性層の界面で最大とすることに
より、特性が向上する理由は明確ではないが、十分な磁
気分離が達成されるためであると考えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体において、
上記した第一磁性層、第二磁性層は、例えば、磁性金属
(単体もしくは合金)を支持体上に蒸着することにより
形成できる。また蒸着時に、適宜窒素イオン、炭素イオ
ン、酸素イオンを供給するいわゆるイオンアシスト蒸着
法により形成することもできる。また、コラム表面の酸
化物層は、蒸着中に酸素ガスを供給することで形成でき
る。酸素濃度の分布の調整は、酸素ガスを導入する位
置、酸素ガスの導入量、蒸着時の金属材料(蒸発源)の
位置、遮蔽板の位置等を調整することにより行うことが
できる。
上記した第一磁性層、第二磁性層は、例えば、磁性金属
(単体もしくは合金)を支持体上に蒸着することにより
形成できる。また蒸着時に、適宜窒素イオン、炭素イオ
ン、酸素イオンを供給するいわゆるイオンアシスト蒸着
法により形成することもできる。また、コラム表面の酸
化物層は、蒸着中に酸素ガスを供給することで形成でき
る。酸素濃度の分布の調整は、酸素ガスを導入する位
置、酸素ガスの導入量、蒸着時の金属材料(蒸発源)の
位置、遮蔽板の位置等を調整することにより行うことが
できる。
【0014】本発明において、第一磁性層、第二磁性層
の厚さは限定されないが、それぞれ通常200〜200
0Åである。三層以上の磁性層を形成する場合、磁性層
全体の厚さは500〜4000Å程度である。
の厚さは限定されないが、それぞれ通常200〜200
0Åである。三層以上の磁性層を形成する場合、磁性層
全体の厚さは500〜4000Å程度である。
【0015】本発明の磁気記録媒体の支持体の材料とし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートのようなポリエステル;ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン; セルローストリアセテー
ト、セルロースジアセテート等のセルロース誘導体;ポ
リカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;芳香族
ポリアミド等のプラスチック等が使用される。これらの
基材の厚さは3〜50μm程度である。
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートのようなポリエステル;ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン; セルローストリアセテー
ト、セルロースジアセテート等のセルロース誘導体;ポ
リカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;芳香族
ポリアミド等のプラスチック等が使用される。これらの
基材の厚さは3〜50μm程度である。
【0016】また、第二磁性層(最表層の磁性層)上に
は、厚さ10〜200Å程度の保護層、特にダイヤモン
ドライクカーボン、グラファイト等の炭素薄膜、酸化珪
素、炭化珪素等の含珪素薄膜、酸化ジルコニウム薄膜等
からなる保護層を設けることが望ましい。また、磁性層
上もしくは保護層上には、厚さ2〜50Å程度の潤滑
層、特にパーフルオロポリエーテル等のフッ素系潤滑剤
からなる潤滑層を形成するのが好ましい。また、磁性層
が形成される面と反対の面には、更にカーボンブラック
を主成分とする厚さ0.1〜1.0μm程度のバックコ
ート層等を設けてもよい。これらの層を形成する原料は
従来公知のものが適宜使用できる。また、Cu−Al合
金等の金属を蒸着させて厚さ500〜10000Å程度
のバックコート層を形成してもよい。
は、厚さ10〜200Å程度の保護層、特にダイヤモン
ドライクカーボン、グラファイト等の炭素薄膜、酸化珪
素、炭化珪素等の含珪素薄膜、酸化ジルコニウム薄膜等
からなる保護層を設けることが望ましい。また、磁性層
上もしくは保護層上には、厚さ2〜50Å程度の潤滑
層、特にパーフルオロポリエーテル等のフッ素系潤滑剤
からなる潤滑層を形成するのが好ましい。また、磁性層
が形成される面と反対の面には、更にカーボンブラック
を主成分とする厚さ0.1〜1.0μm程度のバックコ
ート層等を設けてもよい。これらの層を形成する原料は
従来公知のものが適宜使用できる。また、Cu−Al合
金等の金属を蒸着させて厚さ500〜10000Å程度
のバックコート層を形成してもよい。
【0017】本発明の磁気記録媒体の製造方法の一例を
図1に示す。図1はイオンアシスト蒸着装置の要部であ
り、Fe−N系の物質からなる磁性層を形成ための装置
である。図1中、1はキャンロール、2はベースフィル
ム、3はイオンガン、4は遮蔽板、5は電子銃、6はル
ツボであり、金属鉄を収容している。また、7はガスノ
ズルである。このうち、イオンガン3以外は図示しない
真空容器内に収容されている。ベースフィルム2は、円
筒状のキャンロール1を搬送される。また、キャンロー
ル1の下方には、MgO製のルツボ6が置かれ、この中
に鉄(例えば純度99.95%のFe)が収容され、こ
のルツボ6内のFe面に対して電子銃5から電子ビーム
が照射される。これにより、Feが加熱気化して、キャ
ンロール1上を走行するベースフィルム2に付着する。
一方、Feの蒸着時には、フィルム2の蒸着面に対して
垂直方向にイオンが照射されるようにイオンガン3を配
置し、このイオンガン3には窒素源となるガス、例えば
窒素ガスを供給し、窒素イオンを生成させ、蒸着領域中
に供給する。これにより、Feを主体として、窒素を含
む本発明の磁性層が形成される。形成された磁性層を前
記のように電子線回折により分析することで、この物質
の結晶系を知ることができる。また、磁性層のコラムを
酸化するために、ガスノズル7により蒸着領域に酸素ガ
スを供給する。これによりコラムが酸化物層で覆われた
第一磁性層が形成される。この第一磁性層上に同様にし
て第二磁性層を形成すればよい。第一磁性層、第二磁性
層の形成は、図1のような装置を用いて連続的に形成し
てもよいし、蒸着を繰り返して形成することもできる。
図1に示す。図1はイオンアシスト蒸着装置の要部であ
り、Fe−N系の物質からなる磁性層を形成ための装置
である。図1中、1はキャンロール、2はベースフィル
ム、3はイオンガン、4は遮蔽板、5は電子銃、6はル
ツボであり、金属鉄を収容している。また、7はガスノ
ズルである。このうち、イオンガン3以外は図示しない
真空容器内に収容されている。ベースフィルム2は、円
筒状のキャンロール1を搬送される。また、キャンロー
ル1の下方には、MgO製のルツボ6が置かれ、この中
に鉄(例えば純度99.95%のFe)が収容され、こ
のルツボ6内のFe面に対して電子銃5から電子ビーム
が照射される。これにより、Feが加熱気化して、キャ
ンロール1上を走行するベースフィルム2に付着する。
一方、Feの蒸着時には、フィルム2の蒸着面に対して
垂直方向にイオンが照射されるようにイオンガン3を配
置し、このイオンガン3には窒素源となるガス、例えば
窒素ガスを供給し、窒素イオンを生成させ、蒸着領域中
に供給する。これにより、Feを主体として、窒素を含
む本発明の磁性層が形成される。形成された磁性層を前
記のように電子線回折により分析することで、この物質
の結晶系を知ることができる。また、磁性層のコラムを
酸化するために、ガスノズル7により蒸着領域に酸素ガ
スを供給する。これによりコラムが酸化物層で覆われた
第一磁性層が形成される。この第一磁性層上に同様にし
て第二磁性層を形成すればよい。第一磁性層、第二磁性
層の形成は、図1のような装置を用いて連続的に形成し
てもよいし、蒸着を繰り返して形成することもできる。
【0018】本発明においては、第一磁性層(下層) を
Fe3N、第二磁性層(上層) をFe4Nにより形成する
ことがより望ましい。この場合、上記ように図1の装置
により酸素を導入しながら形成できる。この両者は何れ
もFe−N系の物質であり、製造工程や磁気特性の面か
らより好ましいものである。このように第一磁性層がF
e3N、第二磁性層がFe4Nにより形成され、且つ両磁
性層のコラムが酸化物層で覆われている本発明の磁気記
録媒体を模式的に図2に示す。図2中、21は第一磁性
層、22は第二磁性層、23はFe3Nのコラム、24
はFe4Nのコラム、25はベースフィルムである。
Fe3N、第二磁性層(上層) をFe4Nにより形成する
ことがより望ましい。この場合、上記ように図1の装置
により酸素を導入しながら形成できる。この両者は何れ
もFe−N系の物質であり、製造工程や磁気特性の面か
らより好ましいものである。このように第一磁性層がF
e3N、第二磁性層がFe4Nにより形成され、且つ両磁
性層のコラムが酸化物層で覆われている本発明の磁気記
録媒体を模式的に図2に示す。図2中、21は第一磁性
層、22は第二磁性層、23はFe3Nのコラム、24
はFe4Nのコラム、25はベースフィルムである。
【0019】
【実施例】以下に例を挙げて本発明を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
明はこれらに限定されるものではない。
【0020】実施例1 (1)磁気テープの製造 厚さ6.3μmのPETフィルムを図1の装置にセット
し、フィルムを2.5m/分で走行させ、電子銃5のパ
ワー20kWでルツボ内のFeを溶融蒸発させ、それと
同時にガスノズル7に酸素ガスと窒素ガスをそれぞれ2
0SCCM、イオンガン3に窒素ガスを20SCCMで
導入し、酸素ガスと窒素イオンを蒸着領域に供給した。
イオンガン3の加速電圧は250Vとした。この条件に
て第一磁性層(下層)を600Å成膜した。続いてフィ
ルムを巻き戻し、ガスノズル7への導入ガスを酸素ガス
7SCCMとNH3 ガス10SCCMとし、またイオン
ガン3への導入ガスをNH3 ガス15SCCMとし、イ
オンガン3の加速電圧を120Vとした条件で、第一磁
性層上に第二磁性層(上層)を厚さ1150Åで形成し
た。
し、フィルムを2.5m/分で走行させ、電子銃5のパ
ワー20kWでルツボ内のFeを溶融蒸発させ、それと
同時にガスノズル7に酸素ガスと窒素ガスをそれぞれ2
0SCCM、イオンガン3に窒素ガスを20SCCMで
導入し、酸素ガスと窒素イオンを蒸着領域に供給した。
イオンガン3の加速電圧は250Vとした。この条件に
て第一磁性層(下層)を600Å成膜した。続いてフィ
ルムを巻き戻し、ガスノズル7への導入ガスを酸素ガス
7SCCMとNH3 ガス10SCCMとし、またイオン
ガン3への導入ガスをNH3 ガス15SCCMとし、イ
オンガン3の加速電圧を120Vとした条件で、第一磁
性層上に第二磁性層(上層)を厚さ1150Åで形成し
た。
【0021】次いで、第二磁性層上にベンゼンを炭素源
とするECRプラズマCVD法により、厚さ85Åのダ
イヤモンドライクカーボン薄膜からなる保護層を形成し
た。更に、この保護層上に極性基である−OH基を持つ
パーフルオロポリエーテル〔ダイキン社製:デムナムS
A〕を厚さが20Åとなるように付着して潤滑層を形成
した。また、このフィルムの磁性層形成面と反対の面
に、バックコート層を形成した。バックコート層は、2
0〜30nmの直径のカーボンを含有するバインダーを
乾燥後の厚さが0.5μmとなるようにフィルムに塗布
して乾燥して形成した。
とするECRプラズマCVD法により、厚さ85Åのダ
イヤモンドライクカーボン薄膜からなる保護層を形成し
た。更に、この保護層上に極性基である−OH基を持つ
パーフルオロポリエーテル〔ダイキン社製:デムナムS
A〕を厚さが20Åとなるように付着して潤滑層を形成
した。また、このフィルムの磁性層形成面と反対の面
に、バックコート層を形成した。バックコート層は、2
0〜30nmの直径のカーボンを含有するバインダーを
乾燥後の厚さが0.5μmとなるようにフィルムに塗布
して乾燥して形成した。
【0022】上記により得られた、第一、第二磁性層、
ダイヤモンドライクカーボン保護層、フッ素系潤滑層及
びバックコート層が形成されたフィルムを8mm巾に裁
断し、カセットケースにローディングし8mmビデオテ
ープを得た。なお、8mmに裁断したフィルムの磁性層
は、断面TEMサンプルによる電子線回折から、下層が
ε−Fe3N、上層がγ−Fe4Nであることがわかっ
た。
ダイヤモンドライクカーボン保護層、フッ素系潤滑層及
びバックコート層が形成されたフィルムを8mm巾に裁
断し、カセットケースにローディングし8mmビデオテ
ープを得た。なお、8mmに裁断したフィルムの磁性層
は、断面TEMサンプルによる電子線回折から、下層が
ε−Fe3N、上層がγ−Fe4Nであることがわかっ
た。
【0023】(2)性能評価 上記で得られた8mmビデオテープについて、孤立波形
と出力を以下の方法で評価した。その結果を表1に示
す。 孤立波形 孤立波形は、図3aのような波形の信号(A)を記録
し、その再生信号の形状で評価した。すなわち、図3b
のように再生信号(B)の斜線部Sの面積を算出し、比
較例2を100%とした場合の相対評価とした。この%
が少ない程孤立波形が良好であることを意味する。出
力出力は市販の8mmVTRを改造した装置を用いて、
1、5、10、20MHzにおける出力を測定した。な
お、出力は比較例2を基準(0dB)とする相対評価と
した。
と出力を以下の方法で評価した。その結果を表1に示
す。 孤立波形 孤立波形は、図3aのような波形の信号(A)を記録
し、その再生信号の形状で評価した。すなわち、図3b
のように再生信号(B)の斜線部Sの面積を算出し、比
較例2を100%とした場合の相対評価とした。この%
が少ない程孤立波形が良好であることを意味する。出
力出力は市販の8mmVTRを改造した装置を用いて、
1、5、10、20MHzにおける出力を測定した。な
お、出力は比較例2を基準(0dB)とする相対評価と
した。
【0024】また、実施例1で得られた磁気テープのオ
ージェプロファイル(測定条件:電子銃;加速電圧10
kV、エミッション電流10nA、倍率2000倍、エ
ッチング条件;エッチングガスはアルゴン、加速電圧3
kV、イオン電流300nA、30秒毎にエッチング)
を図4に示す。このオージェプロファイルから酸素濃度
は第一磁性層と第二磁性層の界面近傍で最大となってい
ることがわかる。
ージェプロファイル(測定条件:電子銃;加速電圧10
kV、エミッション電流10nA、倍率2000倍、エ
ッチング条件;エッチングガスはアルゴン、加速電圧3
kV、イオン電流300nA、30秒毎にエッチング)
を図4に示す。このオージェプロファイルから酸素濃度
は第一磁性層と第二磁性層の界面近傍で最大となってい
ることがわかる。
【0025】実施例2 実施例1において、第一磁性層(下層)の成膜時にガス
ノズル7に酸素ガスを35SCCM導入し、またイオン
ガン3にもNH3 ガスの代わりに酸素ガスを40SCC
M導入し、その他は実施例1と同様にして磁性層を形成
し、8mmビデオテープを得た。本例で形成した磁性層
の厚さは第一磁性層(下層)が500Å、第二磁性層
(上層)が1250Åであった。得られた8mmビデオ
テープを用いて実施例1と同様の評価を行った。その結
果を表1に示す。また、実施例2で得られた磁気テープ
のオージェプロファイル(測定条件は実施例1と同じ)
を図4に示す。このオージェプロファイルから酸素濃度
は第一磁性層と第二磁性層の界面近傍で最大となってい
ることがわかる。
ノズル7に酸素ガスを35SCCM導入し、またイオン
ガン3にもNH3 ガスの代わりに酸素ガスを40SCC
M導入し、その他は実施例1と同様にして磁性層を形成
し、8mmビデオテープを得た。本例で形成した磁性層
の厚さは第一磁性層(下層)が500Å、第二磁性層
(上層)が1250Åであった。得られた8mmビデオ
テープを用いて実施例1と同様の評価を行った。その結
果を表1に示す。また、実施例2で得られた磁気テープ
のオージェプロファイル(測定条件は実施例1と同じ)
を図4に示す。このオージェプロファイルから酸素濃度
は第一磁性層と第二磁性層の界面近傍で最大となってい
ることがわかる。
【0026】実施例3 実施例1において得られた第一磁性層(下層)の上に、
実施例2の第一磁性層と同じ組成の第二磁性層(上層)
を形成した。ただし上層の厚さは550Å、下層の厚さ
は1270Åとした。その他は実施例1と同様にして8
mmビデオテープを得た。得られた8mmビデオテープ
を用いて実施例1と同様の評価を行った。その結果を表
1に示す。
実施例2の第一磁性層と同じ組成の第二磁性層(上層)
を形成した。ただし上層の厚さは550Å、下層の厚さ
は1270Åとした。その他は実施例1と同様にして8
mmビデオテープを得た。得られた8mmビデオテープ
を用いて実施例1と同様の評価を行った。その結果を表
1に示す。
【0027】比較例1 実施例1において得られた第一磁性層(下層)の上に、
この第一磁性層と同じ組成の磁性層を形成し第二磁性層
(上層)とした。ただし下層の厚さは650Å、上層の
厚さは1120Åとした。その他は実施例1と同様にし
て8mmビデオテープを得た。得られた8mmビデオテ
ープを用いて実施例1と同様の評価を行った。その結果
を表1に示す。
この第一磁性層と同じ組成の磁性層を形成し第二磁性層
(上層)とした。ただし下層の厚さは650Å、上層の
厚さは1120Åとした。その他は実施例1と同様にし
て8mmビデオテープを得た。得られた8mmビデオテ
ープを用いて実施例1と同様の評価を行った。その結果
を表1に示す。
【0028】比較例2 実施例1の第二磁性層の形成と同様にして、単層の磁性
層を形成した。ただしガスノズル7への酸素ガスの導入
量を13SCCM、NH3 ガスの導入量を12SCCM
とし、イオンガン3へのNH3 ガスの導入量を18SC
CMとした。この磁性層の厚さは1800Åであった。
その他は実施例1と同様にして8mmビデオテープを得
た。得られた8mmビデオテープを用いて実施例1と同
様の評価を行った。その結果を表1に示す。
層を形成した。ただしガスノズル7への酸素ガスの導入
量を13SCCM、NH3 ガスの導入量を12SCCM
とし、イオンガン3へのNH3 ガスの導入量を18SC
CMとした。この磁性層の厚さは1800Åであった。
その他は実施例1と同様にして8mmビデオテープを得
た。得られた8mmビデオテープを用いて実施例1と同
様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、磁気特性、特に出力特
性に優れた金属薄膜型の磁気記録媒体が得られる。
性に優れた金属薄膜型の磁気記録媒体が得られる。
【図1】本発明の磁気記録媒体を製造する蒸着装置の要
部の一例を示す略図
部の一例を示す略図
【図2】本発明の磁気記録媒体の構造を示す略示図
【図3】孤立波形の測定方法を示す略図
【図4】実施例1で得られた磁気テープのオージェプロ
ファイル
ファイル
【図5】実施例2で得られた磁気テープのオージェプロ
ファイル
ファイル
1 キャンロール 2 ベースフィルム 3 イオンガン 4 遮蔽板 5 電子銃 6 ルツボ 7 ガスノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野谷 博英 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 遠藤 克巳 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体と、該支持体上に形成された第一
磁性層と、該第一磁性層上に形成された第二磁性層とを
有する磁気記録媒体であって、前記第一磁性層及び第二
磁性層が何れも酸化物層で覆われたコラム構造を有し、
且つ前記第一磁性層のコラムを構成する物質と第二磁性
層のコラムを構成する物質の結晶系が異なり、更に全磁
性層中の酸素濃度の分布が、前記第一磁性層と第二磁性
層の界面近傍で最大であることを特徴とする磁気記録媒
体。 - 【請求項2】 前記第一磁性層がFe3Nからなり、前
記第二磁性層がFe4Nからなる請求項1記載の磁気記
録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23903096A JPH1092636A (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23903096A JPH1092636A (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1092636A true JPH1092636A (ja) | 1998-04-10 |
Family
ID=17038846
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23903096A Pending JPH1092636A (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1092636A (ja) |
-
1996
- 1996-09-10 JP JP23903096A patent/JPH1092636A/ja active Pending
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