JPH1094281A - 圧延機駆動用電動機における負荷制御方法および負荷制御装置 - Google Patents

圧延機駆動用電動機における負荷制御方法および負荷制御装置

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JPH1094281A
JPH1094281A JP8241720A JP24172096A JPH1094281A JP H1094281 A JPH1094281 A JP H1094281A JP 8241720 A JP8241720 A JP 8241720A JP 24172096 A JP24172096 A JP 24172096A JP H1094281 A JPH1094281 A JP H1094281A
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JP8241720A
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English (en)
Inventor
Yoshihide Okamura
義英 岡村
Ikuya Hoshino
郁弥 星野
Akira Takahashi
明 高橋
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延機駆動用電動機の負荷を、圧延効率を確
保しつつ、許容値の範囲内で有利に制御せしめて、電動
機の熱的損傷等によるトラブルを防止すること。 【解決手段】 予測時点までの電動機負荷の実績値に基
づいて、二乗平均法等によって、残り圧延時間内におけ
る電動機負荷の予測値を求め、該予測値が許容値を越え
た場合には、圧延速度を減速修正することにより、予測
値を許容値以下に抑えるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、電動機によって圧延ロールを駆
動するタイプの圧延機において、電動機負荷が許容値を
越えないように圧延速度を調節する、電動機の負荷制御
方法および負荷制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】圧延機における圧延ロールの駆動手段とし
ては、高精度な制御を容易に行うことが出来ること等か
ら電動機が好適に採用されている。そこにおいて、電動
機は、優れた圧延能率を確保するために、場合によって
は負荷許容値に極めて近い範囲で駆動されることとなる
が、電動機の損傷を防ぐために、圧延条件の変化等によ
って電動機負荷が許容値を越えるのを防止する必要があ
る。
【0003】そこで、従来では、例えば特開平1−23
4086号公報等に記載されているように、電動機負荷
の許容値が主に発熱による温度上昇量によって決定され
ることを考慮して、二乗平均法を利用して電動機の熱的
負荷を算出し、その値が許容値を越えないように管理さ
れていた。
【0004】ところが、従来の管理方法は、上記公報に
も記載されているように、過去の実績値のみを考慮した
二乗平均値として求められた現時点までの電動機の熱的
負荷の値に基づくものであるために、圧延操作中の場合
に、そのまま圧延を続行すると電動機の熱的負荷が許容
値を越えるおそれがあるか否かを判断することが極めて
困難であった。そして、このように電動機の熱的負荷の
将来的予測が困難であるために、求められた現時点での
熱的負荷が許容値に近くなった場合、オペレータが、安
全性を大きく考慮して不必要に電動機負荷を下げてしま
うことによって圧延能率が大きく低下してしまう場合が
ある一方で、安全性を低く見積もったために許容値を越
えてしまって電動機の損傷に至る危険性もあった。
【0005】そのために、充分な圧延能率を確保しつ
つ、電動機の安定した制御を行うことが極めて難しく、
オペレータの経験等が必要で、労力負担が大きいという
問題もあったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決すべき課
題とするところは、圧延操作中に電動機負荷を将来的に
予測し、その予測値に従って電動機負荷を調節すること
によって、不必要な圧延効率の低下を回避しつつ、電動
機負荷を許容値以下に容易に制御することの出来る、圧
延機駆動用電動機における負荷制御方法および負荷制御
装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、請
求項1に記載の発明は、圧延機による圧延操作中の予測
時点において、圧延終了までの残り圧延時間内における
圧延機駆動用電動機の負荷を、該予測時点までの実績値
に基づいて予測し、かかる電動機負荷の予測値が予め設
定された許容値を越える場合には、該電動機負荷の予測
値が該許容値を越えないように圧延速度を減速修正する
圧延機駆動用電動機における負荷制御方法を、その特徴
とするものである。
【0008】このような請求項1に記載の発明方法に従
えば、電動機負荷が、圧延操作中において、実績値に基
づいた予測計算によって圧延終了に至るまで予測される
のであり、そのようにして求められた具体的な予測値に
基づいて、このまま圧延を続行した場合に、電動機負荷
が将来的に許容値を越えることになるか否かが判断され
ることとなる。
【0009】従って、具体的に求められた将来的な電動
機負荷の予測値に基づいて電動機負荷を調節する本発明
方法によれば、現時点までの過去の電動機負荷の値のみ
を判断根拠として将来的な電動機の負荷を調節する従来
方法に比し、電動機負荷の調節が容易となり、安定した
電動機負荷制御が実現されると共に、オペレータの労力
も軽減され得る。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明方法において、前記残り圧延時間内におけ
る電動機負荷の予測を、前記予測時点までの電動機負荷
の実績値を用いた二乗平均法によって行う圧延機駆動用
電動機における負荷制御方法を、特徴とする。
【0011】このような請求項2に記載の発明方法に従
えば、将来的な電動機負荷を容易に且つ高精度に予測す
ることが出来る。また、圧延スケジュール等に応じて、
二乗平均法において考慮すべき過去の実績値の範囲(予
測しようとする点から逆上って考慮すべき時間)を調節
することにより、電動機負荷の予測精度を調節すること
等も可能となる。なお、請求項1に記載の発明方法にお
いては、電動機の種類や圧延スケジュール等に応じて、
平均損失法等によって、残り圧延時間内における電動機
負荷の予測を行うことも可能である。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明方法において、前記予測時点より後
は、該予測時点での電動機トルクおよび電動機回転数が
圧延終了時点まで続くものと仮定して電動機負荷を予測
する圧延機駆動用電動機における負荷制御方法を、特徴
とする。
【0013】このような請求項3に記載の発明方法に従
えば、将来的な電動機負荷を有利に予測することが出来
るのであり、特に、請求項2に記載の発明方法と組み合
わせ、予測時点での電動機トルク等が圧延終了時点まで
続くものと仮定して二乗平均法により将来的な電動機負
荷を予測することにより、予測時点までの電動機負荷の
実績値が有利に考慮されて、より高精度な予測が可能と
なる。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至3の何れかに記載の発明方法において、前記電動機
負荷の予測値が前記許容値を越えた場合に、前記圧延速
度の減速修正量を、かかる電動機負荷の予測値が該許容
値を越えなくなるまで、次第に大きくしていって、該予
測値が該許容値以下となった時点の減速修正量を採用す
る圧延機駆動用電動機における負荷制御方法を、特徴と
する。
【0015】このような請求項4に記載の発明方法に従
えば、圧延効率を必要以上に落とすことなく、電動機負
荷を許容値の範囲内で有利に調節することが可能とな
る。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
乃至4の何れかに記載の発明方法において、圧延機によ
る圧延操作中に、適当な時間間隔で設定された各サンプ
リング点で、前記電動機負荷の実績値を測定し、それら
の実績値を用いて、前記予測時点より後の残り時間内に
おける各サンプリング予定点における負荷をそれぞれ予
測演算し、それら各サンプリング予定点における電動機
負荷の予測値の少なくとも一つが、前記許容値を越えて
いたら圧延速度を減速修正する圧延機駆動用電動機にお
ける負荷制御方法を、特徴とする。
【0017】このような請求項5に記載の発明方法にお
いては、過去の各サンプリング点で測定された実績値に
基づいて、残り時間内における各サンプリング予定点で
の電動機負荷が予測されるのであり、そして、かかる予
測値の少なくとも一つが許容値を越えていたら電動機負
荷を下げるように圧延速度が修正されることから、電動
機負荷が許容値の範囲内で有利に調節され得る。また、
サンプリング周期を調節することによって、過去の実績
値が予測値に与える影響の程度等を調節することも可能
となる。
【0018】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
に記載の発明方法において、前記各サンプリング予定点
における電動機負荷の予測値の算出と、該電動機負荷の
予測値と前記許容値の比較を、かかるサンプリング予定
点毎に行う圧延機駆動用電動機における負荷制御方法
を、特徴とする。
【0019】このような請求項6に記載の発明方法にお
いては、圧延操作が進んで新たなサンプリング点に至る
毎に、新たにサンプリングされた電動機負荷の実績値に
基づいて、予測値が更新されて精度が向上されることか
ら、予測値の精度ひいては電動機負荷の制御精度が更に
向上されるのである。
【0020】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
乃至6の何れかに記載の発明方法において、少なくとも
前記電動機負荷の一つの予測値を求めるために考慮され
る圧延時間よりも短い時間間隔で、圧延材が連続的に通
板されて連続圧延される圧延機駆動用電動機における負
荷制御方法を、特徴とする。
【0021】このような請求項7に記載の発明方法にお
いては、少なくとも一つ前の圧延材の通板時の実績値に
基づいて、次の圧延材の通板時における電動機負荷が適
当に調節されることから、安定した連続圧延が有利に実
現され得るのである。
【0022】さらに、請求項8に記載の発明は、(a)
圧延機による圧延操作中に、圧延機駆動用電動機の負荷
を、適当な時間間隔で測定するサンプリング手段と、
(b)圧延操作中の予測時点で、残り圧延時間を求める
計時手段と、(c)前記サンプリング手段によって測定
された電動機負荷の実績値に基づいて、前記経時手段で
求められた残り圧延時間内での電動機負荷を予測演算す
る電動機負荷演算手段と、(d)該電動機負荷演算手段
で求めた電動機負荷の予測値を、予め設定された許容値
と比較する比較手段と、(e)前記電動機負荷の予測値
が前記許容値よりも大きい場合に、該予測値が該許容値
以下となる圧延速度の減速修正量を求める修正量演算手
段と、(f)該修正量演算手段で求めた減速修正量に従
って、前記圧延機の圧延速度を調節する圧延速度調節手
段とを、有する圧延機駆動用電動機における負荷制御装
置を、特徴とする。
【0023】このような請求項8に記載の発明に従う構
造とされた負荷制御装置においては、圧延操作中に、そ
のまま圧延操作を続けた場合の将来的な電動機負荷が具
体的な値として予測計算されることから、電動機負荷が
将来的に許容値を越えることになるか否かの判断、ひい
ては電動機負荷の調節が容易となり、安定した圧延操作
が実現されると共に、オペレータの労力も軽減され得
る。
【0024】なお、電動機負荷演算手段における電動機
負荷の予測演算は、例えば、適当な時間間隔をもって断
続的に、過去の実績値を用いた二乗平均法によって、圧
延終了に至るまでの残り圧延時間内における複数の予測
点を対象として行うことが望ましい。また、その際、予
測時点より後は、該予測時点での電動機トルクおよび電
動機回転数が圧延終了時点まで続くものと仮定して、二
乗平均法によって電動機負荷を予測することが有効であ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明のより具体的な実施形態を例示
的に示しつつ、説明する。
【0026】先ず、図1には、本発明を実施するための
圧延機構造の概略的な構成例が示されている。10は、
圧延機の圧延スタンドの要部であり、圧延ロール12,
12が電動機14で回転駆動されることにより、これら
圧延ロール12,12間に通板される圧延材16に対し
て圧延が施されるようになっている。また、圧延に際し
ては、目的とする圧延材が良好なる圧延効率をもって安
定して得られるように、公知の手法に従う図示しない制
御系により、電動機14の回転数や圧下量などが調節さ
れることによって、張力制御や圧下制御等が行われるよ
うになっている。なお、本構成例では、一つの圧延スタ
ンド10だけを示しているが、単スタンド圧延機の他、
タンデム圧延機であっても良い。また、圧延機の種類
は、何等限定されるものでなく、例えば粗圧延機と仕上
げ圧延機、2段式や4段式等の各種圧延機、冷間圧延機
と熱間圧延機、アルミニウム用圧延機や鉄鋼用圧延機等
の種類に拘わらず、どのような圧延機であっても良い。
更に、本構成例では、下圧延ロール12を駆動する単一
の電動機14のみが図示されているが、上下の圧延ロー
ル12,12が、各々独立した電動機によって回転駆動
されるようになっていても良い。
【0027】そして、かかる圧延ロール12の駆動用電
動機14における負荷が、許容値を越えないように、電
動機負荷制御系によって、圧延速度ひいては電動機14
の負荷が調節されるようになっている。この負荷制御系
は、制御装置本体18と圧延速度調節装置20を含んで
構成されており、制御装置本体18において、現時点ま
での電動機14の負荷の実績値等に基づいて、電動機1
4における将来的な負荷を予測し、この予測値が許容値
を越えないように、圧延速度調節装置20によって電動
機14の回転数を調節して圧延速度を制御するようにな
っている。
【0028】より詳細には、制御装置本体18はコンピ
ュータによって構成されており、この制御装置本体18
において、先ず、電動機14の負荷予測のために必要
な、予測時点である現時点までの負荷実績値が、メモリ
に保存される。電動機14の負荷(電動機負荷)は、熱
的負荷としてとらえられ、一般に、パワー比率:PWR
として、下記(式1)によって求められる。 PWRi =(τi /τc )×(Ni /Nc ) ・・・(式1) 但し、PWR:パワー比率(%),τ:トルク実績,τ
c :電動機の定格トルク,N:電動機の回転数(但し、
N<Nc の場合は、N=Nc とする),Nc :電動機の
ベース回転数,i :保存点のNO. である。
【0029】なお、この熱的負荷を求めるために必要な
電動機14のトルクや回転数は、電動機14に装着され
たセンサから直接に、或いは電流値等から演算によって
間接的に測定されて、制御装置本体18に入力されるよ
うになっている。また、この熱的負荷を求めるサンプリ
ング点は、適当な時間間隔で設定され得るが、本構成例
では、10秒毎に設定され、且つ30点分だけ、即ち現
時点から逆上って過去の5分間における10秒毎の熱的
負荷の実績値が、制御装置本体18のメモリに保存され
るようになっている。
【0030】要するに、本構成例では、上記(式1)中
において、i=1,2,3・・・30であり、この30
のサンプリング点(保存点)における実績値は、圧延操
作の進行につれて、10秒毎に、最新の値がメモリされ
ると同時に最古の値が消去されるようになっているので
ある。なお、このことから明らかなように、本構成例で
は、装置本体18における上記(式1)の計算プログラ
ムや、電動機14のトルクおよび回転数の検出センサな
どを含んで、圧延操作中に電動機14の負荷を適当な時
間間隔で測定するサンプリング手段が構成されている。
【0031】また、制御装置本体18には、圧延材16
の入側材料長や板厚および出側板厚等が入力されて、そ
れらの値から、残り圧延時間が求められる。具体的に
は、この残り圧延時間:tdは、例えば、下記(式
2),(式3)および(式4)に従って求められる。 td=dL/V ・・・(式2) 但し、td:残り圧延時間,dL:残り圧延長さ,V:
圧延速度である。 dL=L−Σ(V×dt) ・・・(式3) 但し、L:圧延長さ(全長),dt:サンプリングピッ
チ(サンプリング点の時間的間隔)である。 L=Lin×(Hin/Hout ) ・・・(式4) 但し、Lin:圧延機の入側材料長,Hin:圧延機の入側
板厚,Hout :圧延機の出側板厚である。
【0032】これらの式から明らかなように、本構成例
では、装置本体18における上記(式2),(式3)お
よび(式4)を実行する計算プログラムなどを含んで、
圧延操作中の予測時点で残り圧延時間を求める計時手段
が構成されている。
【0033】なお、この残り圧延時間を求めるために必
要な圧延機の入側材料長や入側板厚,出側板厚は、直接
的に測定することも可能であるが、圧延制御の際に求め
られる算出値を採用することが出来る。また、圧延によ
る圧延材の板幅寸法の変化は、圧延材の長さ変化に比べ
て極めて小さいことから、上記(式4)では考慮しない
ものとした。
【0034】そして、前記(式1)によって求められた
電動機14の熱的負荷の実績値:PWRi に基づいて、
予測時点より後の残り圧延時間内における電動機負荷の
予測値を求めるには、二乗平均法が好適に採用される。
具体的には、例えば、先ず、前記(式2)で求めた残り
圧延時間:td(秒)により、予測時点から後に10秒
間隔で設定されたサンプリング点の数:jが、下記(式
5)によって求められる。 j=td/10 ・・・(式5) 但し、jは、小数点以下を切り捨てた整数値である。
【0035】そして、残り圧延時間内における各サンプ
リング点(j=1,2,・・・td/10)を予測点と
して、それら各予測点における電動機の熱的負荷の予測
値:Pが、二乗平均法に従って、下記(式6),(式
7)及び(式8)により算出される。なお、本構成例で
は、二乗平均予測値における負荷の一周期を5分とし、
一つの予測点で考慮される、該予測点より前のサンプリ
ング点の数を、300秒÷10秒=30とした。また、
その際、予測点以前であるが、予測時点(現時点)以後
のサンプリング点における熱的負荷は、予測時点におけ
るモータトルクおよびモータ回転数が圧延終了時点まで
続くものと仮定して、予測時点と同一の熱的負荷を採用
することが有効である。
【0036】(A)1<j≦30の予測点
【数6】 但し、P:電動機における熱的負荷の二乗平均予測値,
PWRk :現時点以前における前記(式1)で求められ
てメモリされている熱的負荷の実績値,PWRF:現時
点以後における熱的負荷の仮定値,j:予測点のNO. ,
k :添字である。 PWRF=(τ/τc )×(N/Nc ) ・・・(式7) 但し、τ:予測時点における電動機のトルク実績,N:
予測時点における電動機の回転数実績(但し、N<Nc
の場合は、N=Nc とする)である。 (B)30<jの予測点 P=√((PWRF×PWRF×30)/30) =PWRF ・・・(式8) 但し、P:電動機における熱的負荷の二乗平均予測値,
PWRF:現時点以後における熱的負荷の仮定値であ
る。
【0037】このような予測時点以前の電動機負荷の実
績値を考慮して、各予測点における電動機負荷を二乗平
均予測することにより、予測時点までの圧延操作を継続
するに際しての将来的な電動機負荷を有利に予測するこ
とが出来るのであり、実際にアルミニウム合金の連続仕
上げ圧延について検討したところ、予測値と実測値の差
は、±10%程度に抑えられ、実用上充分に許容され得
るレベルであることが確認されている。
【0038】なお、このことから明らかなように、本構
成例においては、装置本体18における上記(式5),
(式6),(式7)および(式8)を実行する計算プロ
グラムなどを含んで、残り圧延時間内での電動機負荷を
予測演算する電動機負荷演算手段が構成されている。
【0039】続いて、このようにして求めた各予測点:
j=1,2,・・・td/10における電動機負荷の予
測値:Pが、それぞれ、予め入力,設定された電動機負
荷許容値と比較される。なお、この比較操作も、制御装
置本体18において、比較実行プログラムに従って行わ
れる。
【0040】そして、少なくとも一つの予測点におい
て、その予測値:Pが許容値よりも大きい場合には、圧
延速度の減速修正が実施される。この修正操作は、例え
ば、予測時点の次またはそれ以降の何れかの予測点以後
における圧延速度、即ち電動機14の回転数を一定値だ
け減速した場合の電動機負荷の予測値:PWRFを、下
記(式9)に従って求め、得られた予測値:PWRF
を、前記(式6)および(式8)に代入することによっ
て、残り圧延時間内における電動機負荷を再検討するこ
とによって、行われる。 PWRF=(τ/τc )×((N−dN)/Nc ) ・・・(式9) 但し、dNは、電動機の回転数の変更量である。
【0041】この操作は、残り圧延時間内における電動
機負荷が許容値を越えなくなるまで繰り返し行われ、許
容値を越えないようにするために必要な電動機の回転数
の変更量:dNが求められる。なお、その際には、電動
機負荷の予測値:PWRFの大きさを見て、オペレータ
が、その都度適当な変更量:dNを入力することも可能
であるが、例えば、かかる変更量:dNに対して、小さ
な値から段階的に大きくなる値を順次代入し、最初に電
動機負荷が許容値を越えなくなった時の変更量:dNを
採用することによって、操作の簡略化が図られ得る。
【0042】なお、このことから明らかなように、本構
成例においては、装置本体18における上記(式9を実
行する計算プログラムなどを含んで、電動機負荷の予測
値が許容値以下となる圧延速度の減速修正量を求める修
正量演算手段が、構成されている。
【0043】そして、このようにして求められた圧延速
度の変更量としての電動機の回転数の変更量:dNに従
い、圧延速度調節装置20によって、電動機14の回転
数が減速調節されることにより、電動機14の負荷制御
が実行されることとなるのである。
【0044】また、上述の如き、電動機負荷をサンプリ
ングして得られた負荷実績値に基づいて将来的な負荷を
予測し、許容値と比較しつつ、負荷が許容値を越えない
ように圧延速度を調節する、一連の電動機の負荷制御
は、圧延終了に至るまで継続的に繰り返して実行され
る。即ち、適当な時間間隔(本構成例では、10秒)毎
に新しい実績値を測定し、それを考慮して残り圧延時間
内の各予測点における負荷を予測し直すことによって、
高精度な電動機の負荷制御が実現され得るのである。
【0045】従って、このような電動機の負荷制御を採
用すれば、各予測点において、将来的な電動機負荷が具
体的な値として予測計算されて、具体的数値によって許
容値と比較されることにより、電動機負荷の調節量が決
定されることとなる。それ故、従来のオペレータの経験
や勘等に基づく調節に比べて、圧延能率を大幅に落とす
ことなく、電動機の熱的負荷による損傷等を防止するこ
とが、容易となり、圧延操作の安定化やオペレータの労
力軽減等が有利に達成され得るのである。
【0046】以下、本発明の技術的意義をより具体的に
明らかにするために、本発明の実施例を示すが、本発明
は、上述の説明中における具体的な記載および以下の実
施例の記載によって、何等、限定的に解釈されるもので
なく、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,
改良等を加えた態様において実施され得るものであるこ
とは勿論であり、また、そのような実施態様が、本発明
の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含
まれるものであることは、言うまでもない。
【0047】
【実施例】4スタンドタンデム圧延機を用いたアルミニ
ウム合金の熱間仕上げ板圧延モデルにおいて、前記構成
例と同様、二乗平均法に従って求めた電動機負荷の予測
値により圧延速度を調節する負荷制御を実施した場合の
シミュレーション結果を、実施例として図2に示すと共
に、負荷制御を実施しなかった場合のシミュレーション
結果を、比較例として図3に示す。
【0048】なお、これらのシミュレーションでは、約
240秒で一本の圧延が終了するコイルを、連続圧延す
る場合について検討した。また、サンプリングピッチや
二乗平均による計算方法(負荷の周期等)などは、何れ
も、前記構成例に合わせた。更にまた、電動機負荷の許
容値は、パワー比率で118%とした。
【0049】シミュレーションの結果から、本発明に従
う負荷制御を実施しなかった場合には、図3に示される
如く、NO. 3スタンドの電動機負荷(二乗平均値で評
価)が許容値を越えてしまうが、本発明に従う負荷制御
を実施することにより、図2に示されているように、全
てのスタンドで許容値以下となるように電動機負荷(二
乗平均値)が制御され得ることが認められ、本発明に従
う負荷制御の有効性が確認された。
【0050】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、請求項
1乃至7の何れかに記載の本発明の電動機負荷制御方法
に従えば、圧延操作を続けた場合の将来的な電動機負荷
が予測計算されて、将来的に許容値を越えることになる
か否かの判断、更には電動機負荷の許容値内における調
節を容易に行うことが出来るのであり、それによって、
安定した圧延操作が有利に実現されて、オペレータの労
力も大幅に軽減されるのである。
【0051】また、請求項8に記載の本発明に従う構造
とされた電動機負荷制御装置においては、請求項1に記
載の発明を有利に実施することが出来るのであり、それ
によって、電動機負荷が有利に且つ容易に調節され得
て、電動機の熱的負荷による損傷等のトラブル発生を防
止しつつ、優れた圧延能率を確保することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための圧延機の構成例を示す
概略図である。
【図2】本発明の実施例としてのシミュレーション結果
を示すグラフである。
【図3】比較例としてのシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 圧延スタンド 14 電動機 16 圧延材 18 制御装置本体 20 圧延速度調節装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延機による圧延操作中の予測時点にお
    いて、圧延終了までの残り圧延時間内における圧延機駆
    動用電動機の負荷を、該予測時点までの実績値に基づい
    て予測し、かかる電動機負荷の予測値が予め設定された
    許容値を越える場合には、該電動機負荷の予測値が該許
    容値を越えないように圧延速度を減速修正することを特
    徴とする圧延機駆動用電動機における負荷制御方法。
  2. 【請求項2】 前記残り圧延時間内における電動機負荷
    の予測を、前記予測時点までの電動機負荷の実績値を用
    いた二乗平均法によって行う請求項1に記載の圧延機駆
    動用電動機における負荷制御方法。
  3. 【請求項3】 前記予測時点より後は、該予測時点での
    電動機トルクおよび電動機回転数が圧延終了時点まで続
    くものと仮定して電動機負荷を予測する請求項1又は2
    に記載の圧延機駆動用電動機における負荷制御方法。
  4. 【請求項4】 前記電動機負荷の予測値が前記許容値を
    越えた場合に、前記圧延速度の減速修正量を、かかる電
    動機負荷の予測値が該許容値を越えなくなるまで、次第
    に大きくしていって、該予測値が該許容値以下となった
    時点の減速修正量を採用する請求項1乃至3の何れかに
    記載の圧延機駆動用電動機における負荷制御方法。
  5. 【請求項5】 圧延機による圧延操作中に、適当な時間
    間隔で設定された各サンプリング点で、前記電動機負荷
    の実績値を測定し、それらの実績値を用いて、前記予測
    時点より後の残り時間内における各サンプリング予定点
    における負荷をそれぞれ予測演算し、それら各サンプリ
    ング予定点における電動機負荷の予測値の少なくとも一
    つが、前記許容値を越えていたら圧延速度を減速修正す
    る請求項1乃至4の何れかに記載の圧延機駆動用電動機
    における負荷制御方法。
  6. 【請求項6】 前記各サンプリング予定点における電動
    機負荷の予測値の算出と、該電動機負荷の予測値と前記
    許容値の比較を、かかるサンプリング予定点毎に行う請
    求項5に記載の圧延機駆動用電動機における負荷制御方
    法。
  7. 【請求項7】 少なくとも前記電動機負荷の一つの予測
    値を求めるために考慮される圧延時間よりも短い時間間
    隔で、圧延材が連続的に通板されて連続圧延される請求
    項1乃至6の何れかに記載の圧延機駆動用電動機におけ
    る負荷制御方法。
  8. 【請求項8】 圧延機による圧延操作中に、圧延機駆動
    用電動機の負荷を、適当な時間間隔で測定するサンプリ
    ング手段と、 圧延操作中の予測時点で、残り圧延時間を求める計時手
    段と、 前記サンプリング手段によって測定された電動機負荷の
    実績値に基づいて、前記経時手段で求められた残り圧延
    時間内での電動機負荷を予測演算する電動機負荷演算手
    段と、 該電動機負荷演算手段で求めた電動機負荷の予測値を、
    予め設定された許容値と比較する比較手段と、 前記電動機負荷の予測値が前記許容値よりも大きい場合
    に、該予測値が該許容値以下となる圧延速度の減速修正
    量を求める修正量演算手段と、 該修正量演算手段で求めた減速修正量に従って、前記圧
    延機の圧延速度を調節する圧延速度調節手段とを、有す
    ることを特徴とする圧延機駆動用電動機における負荷制
    御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116262268A (zh) * 2021-12-15 2023-06-16 宝山钢铁股份有限公司 热轧机组轧辊电机过载预判定方法
WO2025232955A1 (en) * 2024-05-06 2025-11-13 Abb Schweiz Ag Method of controlling actuator, control system and actuator system

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