JPH1094603A - 放射線防護機能を有するシリンジ - Google Patents

放射線防護機能を有するシリンジ

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JPH1094603A
JPH1094603A JP8274247A JP27424796A JPH1094603A JP H1094603 A JPH1094603 A JP H1094603A JP 8274247 A JP8274247 A JP 8274247A JP 27424796 A JP27424796 A JP 27424796A JP H1094603 A JPH1094603 A JP H1094603A
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JP
Japan
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syringe
plunger
gasket
outer cylinder
radiation
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Application number
JP8274247A
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English (en)
Inventor
Kiyohiko Tamura
清彦 田村
Yoshiaki Akaike
義明 赤池
Akira Sawada
明 澤田
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリンジ後方側における被曝を防止することが
でき、また、プランジャーの操作性、取り扱い性に優れ
る放射線防護機能を有するシリンジを提供すること。 【解決手段】本発明のシリンジ1は、放射性液体を注入
するのに用いられる注射器であって、シリンジ外筒2
と、シリンジ外筒2内に挿入されるガスケット3と、ガ
スケット3の後端側に連結されるプランジャー(押子)
4と、プランジャー4の外周を被包する被包部材5とで
構成されている。プランジャー4は、その一部または全
部が、例えば鉛や鉛合金のような放射線を遮断し得る材
料で構成されている。被包部材5は、プランジャー4の
摺動性を向上するとともに、シリンジ外筒2の内周面を
保護する機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンジ(注射
器)、特に放射性同位元素(RI)を含む液体または気
体を注入するのに用いられるシリンジに関する。
【0002】
【従来の技術】放射性同位元素(RI)を用い、シンチ
スキャナ(生体内に集積または分布する放射線を体外か
ら測定し、描記する装置)により診断を行う臨床検査法
が知られている。
【0003】この臨床検査法には、被検者に対し、放射
性同位元素(RI)を含む液体または気体(以下「放射
性医薬品」と言う)をシリンジ(注射器)により注入す
る操作を伴う。この操作を行う者は、シリンジを操作す
る際、シリンジ内の放射性医薬品から発せられる放射線
により被曝を生じ、特に、操作が多数回に及ぶ場合に
は、悪影響を生じるおそれがある。
【0004】そこで、放射線の遮蔽機能を有する注射器
が開発されている(特開昭51−130093号公
報)。この注射器は、注射器の筒状の胴体(シリンジ外
筒)の外周部に放射線遮蔽材料からなる主体(放射線遮
蔽部材)を設けた構成のものである。
【0005】しかしながら、この注射器では、前記主体
により、放射性医薬品の収納部分から胴体の外周方向へ
向かう放射線は、遮断することができるが、放射性医薬
品の収納部分から後方側には、従来の樹脂製のプランジ
ャーがあるのみであるため、この後方へ向かう放射線を
遮断することはできず、よって、プランジャーを押圧操
作する手やその周辺部が被曝を生じるという欠点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
ンジ後方側における被曝を防止することができ、また、
プランジャーの操作性、取り扱い性に優れる放射線防護
機能を有するシリンジを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(11)の本発明により達成される。
【0008】(1) シリンジ外筒と、前記シリンジ外
筒内に挿入され、前記シリンジ外筒の内周面に密着しつ
つ摺動するガスケットと、前記ガスケットに連結され、
前記ガスケットを前記シリンジ外筒の軸方向に移動操作
するプランジャーと、前記プランジャーの外周を被包す
る被包部材とを有し、前記プランジャーの一部または全
部が、放射線を遮断し得る材料で構成されていることを
特徴とする放射線防護機能を有するシリンジ。
【0009】(2) 前記被包部材は、前記シリンジ外
筒に挿入可能な内筒で構成されている上記(1)に記載
の放射線防護機能を有するシリンジ。
【0010】(3) 前記被包部材は、前記ガスケット
側の端部を閉じる壁部を有し、該壁部に、前記ガスケッ
トへの連結用凸部と、前記プランジャーに形成された前
記ガスケットへの連結用凸部が挿通する開口との少なく
とも一方が形成されている上記(2)に記載の放射線防
護機能を有するシリンジ。
【0011】(4) 前記被包部材は、低摩擦材料で構
成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載
の放射線防護機能を有するシリンジ。
【0012】(5) 前記プランジャーの前記放射線を
遮断し得る材料で構成されている部分の横断面が、円形
をなしている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載
の放射線防護機能を有するシリンジ。
【0013】(6) 前記放射線を遮断し得る材料は、
鉛または鉛を含む合金である上記(1)ないし(5)の
いずれかに記載の放射線防護機能を有するシリンジ。
【0014】(7) シリンジ外筒と、前記シリンジ外
筒内に挿入され、前記シリンジ外筒の内周面に密着しつ
つ摺動するガスケットと、前記シリンジ外筒内に挿入さ
れ、放射線遮断機能を有するプランジャーの外周を被包
する被包部材とを有し、前記シリンジ外筒と前記ガスケ
ットとで囲まれる空間に、放射性同位元素を含む液体ま
たは気体が充填されていることを特徴とする放射線防護
機能を有するシリンジ。
【0015】(8) 前記シリンジ外筒、前記ガスケッ
トおよび前記被包部材は、1回のみ使用される使い捨て
のものであり、前記プランジャーは、複数回使用される
ものである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の
放射線防護機能を有するシリンジ。
【0016】(9) 前記シリンジ外筒、前記ガスケッ
トおよび前記被包部材は、未使用の状態で滅菌処理さ
れ、包装されている上記(8)に記載の放射線防護機能
を有するシリンジ。
【0017】(10) 前記被包部材から前記プランジャ
ーが抜けるのを防止する抜け防止手段を有する上記
(1)ないし(9)のいずれかに記載の放射線防護機能
を有するシリンジ。
【0018】(11) 放射線を遮断し得る材料で構成さ
れ、前記シリンジ外筒の外周を被包するように装着され
る放射線防護筒を有する上記(1)ないし(10)のいず
れかに記載の放射線防護機能を有するシリンジ。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の放射線防護機能を
有するシリンジを添付図面に示す好適実施例に基づいて
詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の放射線防護機能を有する
シリンジ(以下単に「シリンジ」と言う)を分解した状
態を示す図、図2は、図1に示すシリンジを組み立てた
状態を示す縦断面図、図3は、図2中のA−A線断面図
である。なお、図1および図2中の上側を「後端」、下
側を「先端」として説明する。
【0021】図1〜図3に示すように、本発明のシリン
ジ1は、放射性医薬品を注入するのに用いられる注射器
であって、シリンジ外筒2と、シリンジ外筒2内に挿入
されるガスケット3と、ガスケット3の後端側に連結さ
れるプランジャー(押子)4と、プランジャー4の外周
を被包する被包部材5とで構成されている。
【0022】シリンジ外筒2は、ほぼ円筒状の部材であ
って、その先端側は壁部21により閉じられており、該
壁部21のほぼ中央部には、液体または気体を流出する
流出口22が突出形成されている。
【0023】この流出口22には、穿刺針6が装着され
る。すなわち、穿刺針6は、先端に鋭利な刃先(針先)
62を有する金属製の中空針61と、該中空針61の後
端部に固着されたハブ63とで構成され、ハブ63を流
出口22に嵌合することにより、流出口22に対し液密
に装着される。
【0024】また、場合によっては、このような穿刺針
6に代わり、各種カテーテル、チューブあるいはそれら
のジョイント部をハブ63と同様のハブに液密に嵌合し
て用いてもよい。
【0025】また、シリンジ外筒2の後端は、開放して
おり、この後端開口23より、シリンジ外筒2内に後述
するガスケット3、プランジャー4および被包部材5が
挿入される。
【0026】また、シリンジ外筒2の後端の外周部に
は、フランジ24が形成されている。フランジ24に手
指を掛けることにより、プランジャー4を先端方向へ押
す操作を容易に行うことができる。
【0027】このようなシリンジ外筒2は、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩
化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリメチル
メタクリレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリア
セタール、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル等の
樹脂材料で構成されている。
【0028】シリンジ外筒2内には、シリンジ外筒2の
内周面に沿って液密に摺動し得るガスケット3が挿入さ
れている。このガスケット3は、ほぼ円柱状の部材であ
って、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴ
ム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリ
コーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、
ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレ
ン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの
混合物等の弾性材料で構成されている。
【0029】ガスケット3の外周面には、全周に渡って
複数のリング状の突部31が形成されている。図示の例
では、突部31が、ガスケット3の後端部および先端部
にそれぞれ1個づつ形成されている。この突部31は、
ガスケット3がシリンジ外筒2に対し摺動する際に、シ
リンジ外筒2の内周面に密着し、気密性、液密性を良好
に維持するとともに、適度な摺動性を保つ機能を有して
いる。
【0030】なお、ガスケット3は、その全体が前記弾
性材料で構成されているものに限らず、少なくとも突部
31が前記弾性材料で構成されているものであればよ
い。
【0031】また、ガスケット3の後端側の内部には、
ガスケット後端面に開放する凹部32が形成されてい
る。この凹部32には、後述する連結用凸部41および
凸部52が嵌入され、プランジャー4と連結される。凹
部32の形状は、連結用凸部41のヘッド部43および
凸部52の先端拡径部522がそれぞれ係合し得る形状
(二段形状)となっている。
【0032】プランジャー(押子)4は、ガスケット3
をシリンジ外筒2に対しその軸方向に移動操作する部材
であって、本実施例では、主要部分が中実の棒状、特に
横断面が円形の棒状をなしている(図3参照)。
【0033】プランジャー4の先端には、前記ガスケッ
ト3の凹部32に嵌入する連結用凸部41が突出形成さ
れている。この連結用凸部41は、軸部42と、該軸部
42の先端に形成されたほぼ円錐状のヘッド部43とで
構成されている。このような連結用凸部41と凹部32
とは、ガスケット3の凹部32付近の弾性により、着脱
自在に嵌合、連結される。
【0034】なお、プランジャー4(または被包部材
5)とガスケット3との連結部の構造は、図示のような
凹凸の嵌合構造に限らず、例えば、雌螺子と雄螺子との
螺合により連結されるものでもよい。この場合でも、連
結部は、着脱自在に連結し得る構成であるのが好まし
い。
【0035】また、プランジャー4の後端には、フラン
ジ44が形成されている。フランジ44に手指を掛ける
ことにより、プランジャー4を後端方向へ引く操作を容
易に行うことができる。
【0036】このようなプランジャー4は、その一部
(特に主要部、先端側部分)または全部が、放射線を遮
断し得る材料(以下「放射線遮断材料」と言う)で構成
されている。図示の実施例では、プランジャー4全体が
放射線遮断材料で構成されている。図3に示すように、
プランジャー4の放射線遮断材料で構成されている部分
の横断面が円形であるため、放射線を最も効率良く遮断
することができる。
【0037】プランジャー4を構成する放射線遮断材料
としては、例えば、鉛、鉛を含む(主とする)合金、
鉄、ステンレス鋼のような鉄を含む合金、タングステ
ン、タングステンを含む合金等の各種金属材料のうちの
1種または2種以上を組み合わせたものが挙げられる
が、そのなかでも、鉛または鉛を含む合金(鉛を主とす
る合金)が好ましい。これらは、鋳造品、鍛造品、押出
成形品、粉末焼結体、圧粉成形体等のいずれであっても
よい。
【0038】また、放射線遮断材料として、前記金属材
料(特に鉛または鉛を含む合金)の粉末をバインダー
(樹脂材料)で結合してなるもの、または、樹脂材料に
前記金属材料(特に鉛または鉛を含む合金)のフィラー
(粉末)を配合したものを用いることもできる。
【0039】以上のような放射線遮断材料でプランジャ
ー4を構成することにより、シリンジ1を用いて放射性
医薬品Qを注入する際、放射性医薬品Qから後端方向へ
向かって発せられた放射線を遮断することができ、プラ
ンジャー4を操作する手やその周辺部の被曝を防止する
ことができる。
【0040】被包部材5は、ほぼ円筒状の部材(内筒)
で構成され、その先端側は壁部51により閉じられてお
り、該壁部51のほぼ中央部には、先端が拡径した凸部
52が形成され、この凸部52の中心には、連結用凸部
41の軸部42が挿通される開口521が、壁部51お
よび凸部52を貫通して形成されている。この凸部52
およびそれに挿通された連結用凸部41が、ガスケット
3の凹部32に嵌合され、連結される。
【0041】また、被包部材5の後端は、開放してお
り、この後端開口53より、プランジャー4が被包部材
5内に挿入される。すなわち、被包部材5とガスケット
3とは、固定された状態でシリンジ外筒2内へ挿入さ
れ、その後、被包部材5の後端開口53からプランジャ
ー4が挿入され、ガスケット3と嵌合、連結する。
【0042】この被包部材5は、プランジャー4の移動
操作に際しての摺動性を向上する機能を有する。
【0043】また、被包部材5を設けない場合、プラン
ジャー4が前述したように金属製であるため、プランジ
ャー4の移動操作に伴ってシリンジ外筒2の内周面を傷
付け、ガスケット3の液密性を低下させる等の悪影響が
生じるおそれがあるが、プランジャー4とシリンジ外筒
2との間にこのような被包部材5を介在させることによ
って、このような問題が解消される。すなわち、被包部
材5は、シリンジ外筒2の内周面の保護部材として機能
する。
【0044】さらに、被包部材5は、プランジャー4と
シリンジ外筒2の内面とを隔離するため、プランジャー
4からの細菌の侵入を阻止する機能をも有する。
【0045】このような被包部材5の構成材料として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、
変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペ
ンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメ
チルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−
スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン
共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール
(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(E
VOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキ
サンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリ
エーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、
ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、
変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
アリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、そ
の他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポ
リ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポ
リアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレ
ン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱
可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリ
コーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする
共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、
これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例
えば2層以上の積層体として)用いることができる。
【0046】特に、プランジャー4の移動操作に際して
の摺動性をより向上するために、被包部材5は、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオ
ロエチレンのような低摩擦材料で構成されているのが好
ましい。
【0047】被包部材5の円筒部の厚さは、特に限定さ
れないが、次のような点を考慮して決定されるのが好ま
しい。
【0048】被包部材5の円筒部の厚さが厚いと、強度
確保の点では有利であるが、その分、プランジャー4を
細くしなければならない。放射線は被包部材5を透過す
るため、被包部材5の厚さが厚くプランジャー4が細い
場合、放射線の遮蔽機能が減少する。一方、被包部材5
の円筒部の厚さが薄いと、放射線の遮蔽機能は優れる
が、被包部材5の構成材料によっては、その強度が不足
し、破損し易くなる場合がある。従って、被包部材5の
円筒部の厚さは、0.05〜1mm程度とするのが好まし
く、0.1〜0.6mm程度とするのがより好ましい。
【0049】なお、被包部材5は、プランジャー4に対
し固定的に設置(例えば、被包部材5の外周面に被膜と
して形成)されていてもよいが、プランジャー4に対し
着脱自在であるのが好ましい。
【0050】また、被包部材5は、凸部52によりガス
ケット3に対し固定的に連結されているが、これに限ら
ず、被包部材5とガスケット3とを例えば接着剤により
接着したり、あるいは融着したりすることにより固定し
てもよい。
【0051】また、被包部材5の形状は、図示のよう
な、プランジャー4の外周面の全体を覆うものに限ら
ず、例えば、メッシュのようなプランジャー4を部分的
に覆うものであってもよい。
【0052】以上のようなシリンジ1において、シリン
ジ外筒2、ガスケット3および被包部材5は、それぞ
れ、1回のみ使用される使い捨てのものであるのが好ま
しい。また、プランジャー4は、複数回使用されるもの
であるのが好ましい。
【0053】この場合、シリンジ外筒2、ガスケット3
および被包部材5は、未使用の状態では、細菌不透過性
の包材(図示せず)に包装され、滅菌処理(例えば、γ
線滅菌、エチレンオキサイドガス滅菌)がなされている
のが好ましい。
【0054】また、プランジャー4に対するこのような
滅菌処理は、必ずしも必要ではない。プランジャー4を
滅菌処理することなく複数回使用しても、前述したよう
に、被包部材5により、プランジャー4からの細菌の侵
入が阻止されるので、放射性医薬品Qが細菌で汚染され
ることはない。
【0055】また、プランジャー4の連結用凸部41と
ガスケット3の凹部32とが着脱自在に連結されるた
め、プランジャー4に対し、シリンジ外筒2、ガスケッ
ト3および被包部材5を交換する作業も容易に行うこと
ができる。
【0056】図4は、本発明のシリンジの他の実施例を
示す縦断面図である。同図に示すシリンジ10は、前述
したシリンジ外筒2、ガスケット3、プランジャー4お
よび被包部材5に、さらに放射線防護筒7が加えられた
ものである。
【0057】放射線防護筒7は、シリンジ外筒2の外周
を被包するように装着された筒状の部材である。この放
射線防護筒7は、前述したような放射線遮断材料で構成
されている。
【0058】このような放射線防護筒7を設けることに
より、シリンジ外筒2の外周方向への放射線の漏れも防
止でき、シリンジ10を持つ手の被曝をより有効に防止
することができる。
【0059】なお、放射線防護筒7の形状、構造は、図
示のものに限定されないことは言うまでもない。
【0060】図5は、本発明のシリンジの他の実施例を
示す縦断面図である。同図に示すシリンジ15は、プラ
ンジャー4および被包部材5の構造が前記シリンジ1と
異なるものである。以下、この相違点を中心に説明し、
同様の事項についてはその説明を省略する。
【0061】シリンジ15におけるプランジャー4は、
その先端面が平坦な形状をなし、被包部材5の壁部51
に当接する。
【0062】また、被包部材5の壁部51には、前記ガ
スケット3の凹部32に嵌入する連結用凸部55が突出
形成されている。この連結用凸部55は、軸部56と、
該軸部56の先端に形成されたほぼ円錐状のヘッド部5
7とで構成されている。このような連結用凸部55と凹
部32とは、ガスケット3の凹部32付近の弾性によ
り、着脱自在に嵌合、連結される。
【0063】被包部材5の後端部は、拡径しており、そ
の内周面には、雌螺子58が形成されている。一方、プ
ランジャー4の後端部外周面には、雌螺子58と螺合す
る雄螺子45が形成されている。この雌螺子58と雄螺
子45の螺合により、被包部材5に対するプランジャー
4の抜けが防止される。すなわち、雌螺子58と雄螺子
45とにより、プランジャー4の抜け防止手段が構成さ
れる。なお、このようなプランジャーの抜け防止手段
は、前述したシリンジ1、10に対しても同様に設ける
ことができる。
【0064】被包部材5の後端の外周部には、フランジ
54が形成されている。フランジ54に手指を掛けるこ
とにより、プランジャー4を後端方向へ引き、被包部材
5から抜き取る操作を容易に行うことができる。なお、
このようなフランジ54は、設置されていなくてもよ
い。
【0065】シリンジ15における被包部材5も、前記
と同様の機能を有するものであり、この被包部材5の構
成材料(少なくとも壁部51および連結用凸部55の構
成材料)としては、前述したような材料を用いることが
できる。
【0066】このような構成のシリンジ15は、被包部
材5に形成された連結用凸部55によりガスケット3と
連結されているため、プランジャー4の着脱、特に、複
数回使用されるプランジャー4に対し、使い捨てのシリ
ンジ外筒2、ガスケット3および被包部材5を交換する
際の操作を、前記シリンジ1、10に比べて、より容易
に行うことができる。
【0067】なお、シリンジ15においても、被包部材
5とガスケット3との連結部の構造は、図示のような凹
凸の嵌合構造に限らず、例えば、雌螺子と雄螺子との螺
合により連結されるものでもよい。
【0068】また、シリンジ15においても、前述した
放射線防護筒7が付加されていてもよい。
【0069】以上のようなシリンジ1、10、15に
は、シリンジ外筒2とガスケット3とで囲まれる空間
に、当初から放射性医薬品Qが充填されているか、ある
いは、使用時に放射性医薬品Qを該空間に導入する。
【0070】この放射性医薬品Qは、放射性同位元素
(RI)を含んでいる。この放射性同位元素の例を、下
記表1〜表4に示す。各表中の放射性同位元素のうち、
99mTcおよび 123Iが最も一般的に用いられる。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】なお、本発明のシリンジは、放射性医薬品
Qの注入以外の液体または気体(薬液、洗浄液、血液、
血漿等)の注入または抜去に用いることを妨げるもので
はない。
【0076】以上、本発明の放射線防護機能を有するシ
リンジを図示の実施例に基づいて説明したが、本発明
は、これらに限定されず、シリンジの各部の構成は、同
様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ
る。
【0077】
【発明の効果】以上、述べたように本発明の放射線防護
機能を有するシリンジによれば、プランジャーを放射線
遮断材料で構成したことにより、シリンジ後方側におけ
る被曝を防止することができる。
【0078】また、被包部材を設けたことにより、シリ
ンジ外筒の内面を保護するとともに、プランジャーの移
動操作に際しての良好な摺動性を確保し、操作性が向上
する。
【0079】また、被包部材にプランジャーからの細菌
の侵入を阻止する機能を持たせることもでき、この場合
には、プランジャーの滅菌処理を省略し、複数回の使用
に供することができる。これにより、取り扱い性が向上
する。
【0080】また、シリンジ外筒の外周に放射線防護筒
を設けた場合には、放射線防護機能がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線防護機能を有するシリンジの分
解状態を示す図である。
【図2】図1に示すシリンジを組み立てた状態を示す縦
断面図である。
【図3】図2中のA−A線断面図である。
【図4】本発明の放射線防護機能を有するシリンジの他
の実施例を示す縦断面図である。
【図5】本発明の放射線防護機能を有するシリンジの他
の実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 シリンジ 2 シリンジ外筒 21 壁部 22 流出口 23 後端開口 24 フランジ 3 ガスケット 31 突部 32 凹部 4 プランジャー 41 連結用凸部 42 軸部 43 ヘッド部 44 フランジ 45 雄螺子 5 被包部材 51 壁部 52 凸部 521 開口 522 先端拡径部 53 後端開口 54 フランジ 55 連結用凸部 56 軸部 57 ヘッド部 58 雌螺子 6 穿刺針 61 中空針 62 刃先 63 ハブ 7 放射線防護筒 10 シリンジ 15 シリンジ Q 放射性医薬品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 明 山梨県中巨摩郡昭和町築地新居1727番地の 1 テルモ株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンジ外筒と、 前記シリンジ外筒内に挿入され、前記シリンジ外筒の内
    周面に密着しつつ摺動するガスケットと、 前記ガスケットに連結され、前記ガスケットを前記シリ
    ンジ外筒の軸方向に移動操作するプランジャーと、 前記プランジャーの外周を被包する被包部材とを有し、 前記プランジャーの一部または全部が、放射線を遮断し
    得る材料で構成されていることを特徴とする放射線防護
    機能を有するシリンジ。
  2. 【請求項2】 前記被包部材は、前記シリンジ外筒に挿
    入可能な内筒で構成されている請求項1に記載の放射線
    防護機能を有するシリンジ。
  3. 【請求項3】 前記被包部材は、前記ガスケット側の端
    部を閉じる壁部を有し、該壁部に、前記ガスケットへの
    連結用凸部と、前記プランジャーに形成された前記ガス
    ケットへの連結用凸部が挿通する開口との少なくとも一
    方が形成されている請求項2に記載の放射線防護機能を
    有するシリンジ。
  4. 【請求項4】 前記被包部材は、低摩擦材料で構成され
    ている請求項1ないし3のいずれかに記載の放射線防護
    機能を有するシリンジ。
  5. 【請求項5】 前記プランジャーの前記放射線を遮断し
    得る材料で構成されている部分の横断面が、円形をなし
    ている請求項1ないし4のいずれかに記載の放射線防護
    機能を有するシリンジ。
  6. 【請求項6】 前記放射線を遮断し得る材料は、鉛また
    は鉛を含む合金である請求項1ないし5のいずれかに記
    載の放射線防護機能を有するシリンジ。
  7. 【請求項7】 シリンジ外筒と、 前記シリンジ外筒内に挿入され、前記シリンジ外筒の内
    周面に密着しつつ摺動するガスケットと、 前記シリンジ外筒内に挿入され、放射線遮断機能を有す
    るプランジャーの外周を被包する被包部材とを有し、 前記シリンジ外筒と前記ガスケットとで囲まれる空間
    に、放射性同位元素を含む液体または気体が充填されて
    いることを特徴とする放射線防護機能を有するシリン
    ジ。
  8. 【請求項8】 前記シリンジ外筒、前記ガスケットおよ
    び前記被包部材は、1回のみ使用される使い捨てのもの
    であり、前記プランジャーは、複数回使用されるもので
    ある請求項1ないし7のいずれかに記載の放射線防護機
    能を有するシリンジ。
  9. 【請求項9】 前記シリンジ外筒、前記ガスケットおよ
    び前記被包部材は、未使用の状態で滅菌処理され、包装
    されている請求項8に記載の放射線防護機能を有するシ
    リンジ。
  10. 【請求項10】 前記被包部材から前記プランジャーが
    抜けるのを防止する抜け防止手段を有する請求項1ない
    し9のいずれかに記載の放射線防護機能を有するシリン
    ジ。
  11. 【請求項11】 放射線を遮断し得る材料で構成され、
    前記シリンジ外筒の外周を被包するように装着される放
    射線防護筒を有する請求項1ないし10のいずれかに記
    載の放射線防護機能を有するシリンジ。
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