JPH1095302A - エアバッグ用ガス発生器及びエアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ用ガス発生器及びエアバッグ装置

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JPH1095302A
JPH1095302A JP9205882A JP20588297A JPH1095302A JP H1095302 A JPH1095302 A JP H1095302A JP 9205882 A JP9205882 A JP 9205882A JP 20588297 A JP20588297 A JP 20588297A JP H1095302 A JPH1095302 A JP H1095302A
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JP
Japan
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gas
gas generator
airbag
housing
peripheral wall
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Application number
JP9205882A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Katsuta
信行 勝田
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価かつ容易に製造できる小型・軽量のエア
バッグ用ガス発生器を提供すること。 【解決手段】 本ガス発生器は、複数個のガス排出口を
有するハウジングと、点火手段と、固形ガス発生剤と、
フィルタ手段とを含み、前記各固形ガス発生剤の表面積
の総和をA、前記各ガス排出口の開口面積の総和をAt
とするとき、AとAtとの比の値 A/Atが、(a)運
転席用エアバッグにおいては、A/At =100〜30
0、(b)助手席用エアバッグにおいては、A/At =
80〜240、(c)側突用エアバッグにおいては、A
/At =250〜3600である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝撃から乗員を保
護するエアバッグ用ガス発生器、及びエアバッグ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
エアバッグ用ガス発生器は、ガス排出口を有するハウジ
ング内に、衝撃センサが衝撃を感知することにより作動
する点火手段と、該点火手段により着火されて燃焼し燃
焼ガスを発生するガス発生剤と、前記燃焼ガスの冷却及
び/又は燃焼残渣の捕集を果たすフィルタ手段とを含ん
で収容して構成される。このガス発生器は、衝撃を感知
して点火手段が作動することによりガス発生剤を着火・
燃焼させて、燃焼ガスを発生させる。該燃焼ガスはハウ
ジング内に於いてフィルタ手段により冷却・浄化されて
ガス排出口から該ガス発生器の外に排出される。この燃
焼ガスを発生する為に使用されるガス発生剤としては、
従来においてはアジド系ガス発生剤と、それ以外の非ア
ジド系ガス発生剤に大別することができる。
【0003】アジド系ガス発生剤(例えばNaN3/C
uO)は、70Kg/cm2の圧力下において、約45
〜50mm/secという比較的高い線燃焼速度を有す
る。それ故に、形状保持に優れた比較的大きいペレット
形状、あるいはディスク形状のガス発生剤であっても、
例えば運転席用エアバッグにおけるガス発生器に用いら
れた場合、必要とされる完全燃焼時間40〜60mse
cを十分満足することができている。
【0004】一方、非アジド系ガス発生剤は、線燃焼速
度は一般的に30mm/sec以下であり、ガス発生剤
の形状保持に有利な例えば2mm径のペレット形状、あ
るいは例えば2mm厚のディスク形状のガス発生組成物
では、線燃焼速度が約20mm/secの場合、燃焼時
間が約100msecとなってしまい、所望の燃焼時間
40〜60msecに達しない。線燃焼速度20mm/
sec前後の場合、所望の燃焼時間とするにはペレット
状あるいはディスク状の径又は厚みは1mm前後とな
り、線燃焼速度が10mm/sec以下では厚みが0.
5mm以下の薄肉が要求される。長時間の自動車の振動
に耐え、かつ工業的に安定した状態でペレット形状、あ
るいはディスク形状にガス発生剤を製造することは事実
上不可能であり、ガス発生器としての性能が満足され
ず、実施可能なガス発生器の開発が従来困難であった。
【0005】よって本発明は、上記従来技術の有する問
題点を解消する新規なエアバッグ用ガス発生器を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のエアバッグ用ガ
ス発生器は、複数個のガス排出口を有するハウジング
と、前記ハウジング内に配設される点火手段と、前記ハ
ウジング内に配設され前記点火手段により点火されて燃
焼ガスを発生する固形ガス発生剤と、前記固形ガス発生
剤を収容し前記燃焼ガスの冷却及び燃焼残渣の捕集を果
たすフィルタ手段とを含み、前記各固形ガス発生剤の表
面積の総和をA、前記各ガス排出口の開口面積の総和を
Atとするとき、AとAtとの比の値 A/Atが、
(a)運転席用エアバッグにおいては、A/At =10
0〜300、(b)助手席用エアバッグにおいては、A
/At =80〜240、(c)側突用エアバッグにおい
ては、A/At =250〜3600である。
【0007】そして、前記固形ガス発生剤は、70Kg
/cm2の圧力下において、5〜30mm/secの線
燃焼速度を有することが好ましい。
【0008】また、前記固形ガス発生剤は、70Kg/
cm2の圧力下において、5〜15mm/secの線燃
焼速度を有することが好ましい。
【0009】前記ハウジングは、60〜130ccの内
容積を有することが好ましい。
【0010】また、前記固形ガス発生剤の充填量が20
〜50gであることが好ましい。
【0011】前記ハウジングの一つの好ましい実施態様
は、加工された孔部を有しない円形部と、該円形部の外
周部に形成され前記ガス排出口を有する周壁部と、該周
壁部の先端部に半径方向外側に延在するフランジ部とを
有するディフューザシェルと、該ディフューザシェルと
共に空間を形成し、円形部と、該円形部の中央部に形成
される中央孔及び該円形部の外周部に形成される周壁部
と、該周壁部の先端部に半径方向外側に延在するフラン
ジ部とを有するクロージャシェルからなり、前記点火手
段は、前記クロージャシェルの中央孔に配設される。
【0012】また、前記ハウジングの他の好ましい実施
態様は、前記ガス排出口を有する円筒状部と、該円筒状
部の両端部に配設される側壁部からなり、前記点火手段
は、前記両側壁部のいずれか一方に配設される。
【0013】前記フィルタ手段と前記ハウジングの外周
壁間に間隙を形成することができる。
【0014】前記ディフューザシェルと前記クロージャ
シェルは、それぞれ、板をプレス成形してなることが好
ましい。
【0015】また、前記クロージャシェルの中央孔は孔
縁部に軸方向曲折部を有し、該曲折部は前記点火手段の
胴部が嵌合する内周面と前記点火手段の鍔部が係止する
端面を有することが好ましい。
【0016】本発明のエアバッグ装置は、以下のものか
らなる。
【0017】すなわち、請求項1記載のガス発生器と、
衝撃を感知しその感知信号を出力する衝撃センサと、前
記感知信号を入力し前記ガス発生器の点火手段に作動信
号を出力するコントロールユニットと、前記ガス発生器
で発生するガスを導入して膨張するエアバッグと、及び
前記エアバッグを収容するモジュールケースからなる。
【0018】そして、前記ハウジングは、60〜500
ccの内容積を有し、運転席用では60〜130ccの
内容積を有することが好ましい。
【0019】また、前記固形ガス発生剤の充填量は20
〜190gの範囲であり、運転席用では20〜50gで
あることが好ましい。
【0020】前記ハウジングは、加工された孔部を有し
ない円形部と、該円形部の外周部に形成され前記ガス排
出口を有する周壁部と、該周壁部の先端部に半径方向外
側に延在するフランジ部とを有するディフューザシェル
と、該ディフューザシェルと共に空間を形成し、円形部
と、該円形部の中央部に形成される中央孔及び該円形部
の外周部に形成される周壁部と、該周壁部の先端部に半
径方向外側に延在するフランジ部とを有するクロージャ
シェルからなり、前記点火手段は、前記クロージャシェ
ルの中央孔に配設されることが好ましい。
【0021】また、前記ハウジングは、前記ガス排出口
を有する円筒状部と、該円筒状部の両端部に配設される
側壁部からなり、前記点火手段は、前記両側壁部のいず
れか一方に配設されることが好ましい。
【0022】前記フィルタ手段と前記ハウジングの外周
壁間に間隙を形成することができる。
【0023】また、前記ディフューザシェルと前記クロ
ージャシェルは、それぞれ、板をプレス成形してなるこ
とができる。
【0024】また、前記クロージャシェルの中央孔は孔
縁部に軸方向曲折部を有し、該曲折部は前記点火手段の
胴部が嵌合する内周面と前記点火手段の鍔部が係止する
端面を有することが好ましい。
【0025】非アジド系ガス発生剤は、70Kg/cm
2の圧力下において、5〜30mm/secの線燃焼速
度を持ち、このガス発生剤を用いて自動車用エアバッグ
のガス発生器を構成するとき、運転席用エアバッグでは
40〜60msec、助手席用エアバッグでは50〜8
0msec、側突用エアバッグでは5〜15msecで
ガス発生剤を全て燃焼させる必要がある。そこで、ガス
発生剤の燃焼を調整するために、上記比の値 A/At
を用いる。すなわち、運転席用エアバッグにおいては、
A/At =100〜300、助手席用エアバッグにおい
ては、A/At =80〜240、側突用エアバッグにお
いては、A/At =250〜3600である。
【0026】A/Atがそれぞれのエアバッグにおける
最大値を越えると、ガス発生器内での圧力が過剰に上昇
し、ガス発生剤の燃焼速度が大き過ぎる。一方、最小値
に満たない場合は、ガス発生器内の圧力が低くなり、燃
焼速度が小さ過ぎる。その結果、いずれの場合も所望の
燃焼時間の範囲外となり、実用可能なガス発生器を提供
し得ない。
【0027】本ガス発生器に使用する非アジド系ガス発
生剤組成物としては、従来提案されている種々のものを
使用し得る。例えば、テトラゾール、トリアゾール、又
はこれらの金属塩等の含窒素有機化合物とアルカリ金属
硝酸塩等の酸素含有酸化剤を主成分とするもの、トリア
ミノグアニジン硝酸塩、カルボヒドラジッド、ニトログ
アニジン等を燃料及び窒素源とし、酸化剤としてアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属の硝酸塩、塩素酸塩、過塩
素酸塩などを使用した組成物などが知られており、何れ
も本発明においてガス発生剤として使用し得るが、これ
らに限定されるものではなく、燃焼速度、非毒性及び燃
焼温度の要求に応じて適当に選定される。ガス発生剤
は、中空円柱状、又は多孔体状等の適当な形状に於いて
使用される。
【0028】所望の燃焼時間で完全燃焼を達成するため
に、ガス発生剤の1個の形状における肉厚部分の厚みの
最も小さい厚み距離を0.01〜2.5mmとすること
が好ましく、0.01〜1.0mmとすることがさらに
好ましい。
【0029】ディフューザシェルとクロージャシェル
は、ガス発生器のハウジングを形成し、例えばステンレ
ス鋼板からなることができる。ディフューザシェルとク
ロージャシェルを各種溶接法、例えば電子ビーム溶接、
レーザ溶接、ティグ溶接、プロゼクション溶接などによ
り接合することができる。ディフューザシェルとクロー
ジャシェルの材料に関し、ステンレス鋼板に代わり鋼板
にニッケルメッキを施したものを使用してもよい。
【0030】フィルタ手段は、ガス発生手段の燃焼によ
って生成した燃焼残渣を除去すると共に、燃焼ガスを冷
却する機能を果たすものである。このようなものとして
は、例えば従来使用されている発生ガスを浄化する為の
フィルタ及び/又は発生したガスを冷却するクーラント
を使用する他、適宜材料から成る金網を環状の積層体と
して圧縮成形した積層金網フィルタ等も使用できる。こ
の積層金網フィルタは、平編の金網を半径方向に重ね、
半径方向及び軸方向に圧縮して成形したものからなるこ
とができる。このようにして成形されたフィルタ手段
は、空隙構造が複雑となり、優れた捕集効果を有する。
そのために、冷却機能と捕集機能を兼ね備えたクーラン
ト/フィルタ一体型のフィルタ手段が実現できる。より
具体的には、平編のステンレス鋼製金網を円筒体に形成
し、この円筒体の一端部を外側に繰り返し折り曲げて環
状の積層体を形成し、この積層体を型内で圧縮成形する
ことによりフィルタ手段を成形することができる。ある
いは、平編のステンレス鋼製金網を円筒体に形成し、こ
の円筒体を半径方向に押圧して板体を形成し、この板体
を筒状に多重に巻回して積層体を形成し、この積層体を
型内で圧縮成形することによってもフィルタ手段を成形
することができる。金網の材料であるステンレス鋼は、
SUS304、SUS310S、SUS316(JIS
規格記号)などを使用することができる。SUS304
(18Cr−8Ni−0.06C)は、オーステナイト
系ステンレス鋼として優れた耐食性を示す。
【0031】フィルタ手段はまた、その内側又は外側に
積層金網体からなる層を有する二重構造とすることがで
きる。内側の層は、燃焼するガス発生剤の燃焼ガスに対
しフィルタ手段を保護するフィルタ手段保護機能を有す
ることができる。また外側の層は、ガス発生器作動時に
ガス圧によりフィルタ手段が膨出してこのフィルタ手段
とハウジングの外周壁間に形成される上記間隙を塞ぐこ
とのないように、フィルタ手段の膨出を抑止する抑止手
段として機能することができる。なお、このフィルタ手
段の膨出を抑止する機能に関しては、該フィルタ手段の
外周を、積層金網体、多孔円筒体又は環状ベルト体等か
らなる外層で支持することによっても実現可能である。
【0032】ハウジング内に外部より湿気が侵入するの
を阻止するために、ハウジングのガス排出口がその直径
の2〜3.5倍の幅を有するアルミニウムテープにより
塞がれることが好ましい。アルミニウムテープの貼付
は、粘着性アルミニウムテープ、または接着剤、好まし
くは加熱により溶融して接着を確実なものとすることが
できる例えばホットメルト系接着剤を使用することによ
り行うことができる。
【0033】本発明のエアバッグ用ガス発生器は、上記
の構造によるガス発生器であれば、その衝撃の感知及び
点火手段の作動形式に関しては、専ら機械的な機構によ
り衝撃を感知する衝撃センサにより点火手段を作動させ
ガスを発生させる機械着火式、又は衝撃を感知した衝撃
センサから伝達される電気信号により点火手段が作動し
てガスを発生させる電気着火式の何れでも良い。
【0034】機械着火式の点火手段を用いた機械着火式
ガス発生器は、オモリの移動により撃針を発射する等、
専ら機械的な機構により衝撃を感知する機械式センサを
ハウジング内に収容する。このハウジングには複数のガ
ス排出口が形成されており、またその内には、前記機械
式センサから発射される撃針に刺突され着火・燃焼する
雷管と、該雷管の火炎で着火・燃焼する伝火薬とからな
る点火手段と、伝火薬の火炎で着火・燃焼し、ガスを発
生するガス発生手段と、発生したガスを冷却・浄化する
フィルタ手段とを収容して構成される。一方、電気着火
式の点火手段を用いた電気着火式ガス発生器は、ガス排
出口を有するハウジング内に、衝撃を感知したセンサか
ら伝達される電気信号で作動する点火器と、点火器の作
動により着火・燃焼する伝火薬とからなる点火手段と、
該伝火薬の火炎で着火・燃焼してガスを発生するガス発
生手段と、発生したガスを冷却・浄化するフィルタ手段
とを収容して構成される。これら機械着火式又は電気着
火式のガス発生器は、その他にも作動性能上有利な構成
を適宜選択採用することも当然可能である。
【0035】なお、本発明のガス発生器に於いては、上
記のように各ガス排出口の開口面積の総和Atに対する
前記ハウジング内に収容されるガス発生剤の表面積の総
和Aの値(A/At)を規制したものであれば、上記し
た以外の有利な構成、例えばフィルタ手段の変形を阻止
するように該フィルタ手段の外周を包囲する多孔円筒板
や、発生したガスがフィルタ手段とハウジング内面との
隙間を通過する事態を阻止する為にフィルタ手段の内周
の上端及び/又は下端を包囲するショートパス防止手段
(プレート部材等)、及びガス発生手段とフィルタ手段
との直接接触を防止するようにフィルタ手段の内周を包
囲する多孔円筒状のパーフォレーテッドバスケットなど
を採用することは任意である。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。
【0037】図1及び図2は運転席用のガス発生器を示
す。図1は、本発明のエアバッグ用ガス発生器の断面図
である。本ガス発生器は、ディフューザシェル1とクロ
ージャシェル2からなるハウジング3と、このハウジン
グ3内の収容空間に配設される点火手段、すなわち点火
器4及び伝火薬5と、これらにより点火されて燃焼ガス
を発生する固形ガス発生剤6と、そしてこれらガス発生
剤6を収容する燃焼室28を画成するフィルタ手段、す
なわちクーラント・フィルタ7とを含んでいる。
【0038】ディフューザシェル1は、ステンレス鋼板
をプレスにより成形してなり、円形部12と、この円形
部12の外周部に形成される周壁部10と、この周壁部
10の先端部に半径方向外側に延在するフランジ部19
を有している。周壁部10に本実施例では3mm径のガ
ス排出口11が周方向に18個等間隔に配設されてい
る。このディフューザシェル1は、その円形部12の中
央部に段部49により外側に突出した突出円形部13が
形成され、段部49は、ハウジング、特にその天井部を
形成するディフューザシェル円形部12に剛性を与える
と共に、収容空間の容積増大を果たしている。突出円形
部13と点火器4の間に伝火薬5を収容する伝火薬容器
53が挟持されている。
【0039】クロージャシェル2は、ステンレス鋼板を
プレスにより成形してなり、円形部30と、その中央部
に形成される中央孔15と、前記円形部30の外周部に
形成される周壁部47と、この周壁部47の先端部に半
径方向外側に延在するフランジ部20を有している。中
央孔15はその孔縁部に軸方向曲折部14を有してい
る。この曲折部14は、中央孔15の孔縁部に剛性を与
えると共に、中央筒部材16との間に比較的大きな接合
面を提供している。この中央孔15に嵌合して中央筒部
材16が配置され、この中央筒部材16の一端側端面1
7は曲折部14の端面18と面一になっている。
【0040】ディフューザシェル1とクロージャシェル
2は、ハウジング3の軸方向中央位置近辺でディフュー
ザシェルのフランジ部19とクロージャシェルのフラン
ジ部20とがかさね合わされ、レーザ溶接21がされ、
両者は接合されてハウジング3を形成している。これら
フランジ部19、20は、ハウジング、特にその外周壁
8に剛性を与え、ガス圧によるハウジングの変形を阻止
している。
【0041】中央筒部材16は両端が開放したステンレ
ス鋼管よりなり、その他端側は電子ビーム溶接22によ
りディフューザシェルの突出円形部13に固定されてい
る。この中央筒部材16の内側に点火手段収容室23が
形成され、この点火手段収容室23内に、センサ(図示
せず)からの信号により作動する点火器4と、この点火
器4により着火される伝火薬5を充填した伝火薬容器5
3が配設されている。この中央筒部材16は点火器用保
持部材24を有し、この保持部材24は、点火器4の軸
方向移動を規制する内向きフランジ部25と、点火器が
嵌合し中央筒部材16の内周面に固定される周壁部26
と、かしめにより前記内向きフランジ部25との間に点
火器を軸方向に固定するかしめ部27とからなってい
る。中央筒部材16はまた、その他端側に貫通孔54を
有している。本実施例の場合、直径2.5mmの貫通孔
が周方向に6個等間隔に配設されており、該貫通孔54
は、シールテープ52’により塞がれている。
【0042】中央筒部材16は、厚さ1.2〜2.0m
m又は1.2〜3.0mmのステンレス鋼板を管状に丸
めて溶接した管よりなり、17〜20mm又は17〜2
2mmの外径を有することができる。このような溶接管
は、UOプレス方式(板をU形に成形した後、O形に成
形し、継目を溶接するもの)、または電縫管方式(板を
円形に成形し、継目に圧力を加えながら大電流を流して
抵抗熱で溶接するもの)などにより形成することができ
る。
【0043】クーラント・フィルタ7は、ガス発生剤6
を取り囲んで配設され、中央筒部材16の周囲に環状の
室、すなわち燃焼室28を画成している。このクーラン
ト・フィルタ7は、ステンレス鋼製平編の金網を半径方
向に重ね、半径方向及び軸方向に圧縮してなる。このク
ーラント・フィルタ7は、各層においてループ状の編目
が押し潰されたような形をしており、それが半径方向に
層をなしている。従って、クーラント・フィルタの空隙
構造が複雑となり、このクーラント・フィルタは優れた
捕集効果を有する。クーラント・フィルタ7の外側に
は、ガス発生器作動時にガス圧によりクーラント・フィ
ルタ7が膨出して間隙9を塞ぐことのないように、該ク
ーラント・フィルタ9の膨出を抑止する抑止手段として
機能する外層29が形成されている。この外層29は、
例えば、積層金網体を用いて形成する他、周壁面に複数
の貫通孔を有する多孔円筒状部材、或いは所定巾の帯状
部材を環状にしたベルト状抑止層を用いて形成すること
もできる。積層金網体を用いて外層29を形成した場
合、該外層29は冷却機能も有することができる。この
クーラント・フィルタ7により、燃焼室28が画成され
ると共に、燃焼室で発生した燃焼ガスが冷却され、そし
て燃焼残渣が捕集される。
【0044】クロージャシェルの円形部30を取り囲ん
で周方向に傾斜部31が形成され、この傾斜部31は、
クーラント・フィルタ7の移動を阻止する移動阻止手段
として機能すると共に、ハウジングの外周壁8とクーラ
ント・フィルタ7間に間隙を形成する手段としても機能
している。
【0045】燃焼室28に固形ガス発生剤6が多数配設
されている。ガス発生剤6は中空円柱体(単孔円筒形)を
なしており、この形状の故に、燃焼は外面及び内面で起
こり、燃焼の進行につれてガス発生剤全体の表面積はあ
まり変わらないという利点を有している。
【0046】クーラント・フィルタ7の上側端部にプレ
ート部材32が、また下側端部にプレート部材33がそ
れぞれ配設されている。プレート部材32は、クーラン
ト・フィルタ7の上側端部開口40を塞ぐ円形部36
と、この円形部36と一体に形成されクーラント・フィ
ルタの内周面41に当接する周壁部34とからなってい
る。円形部36は、前記中央筒部材16の外周に嵌合す
る中央孔35を有している。また周壁部34は、点火手
段の火炎用貫通孔54に対向して配置され、貫通孔54
付近のクーラント・フィルタ内周面41をカバーしてい
る。この周壁部34は、クーラント・フィルタ7に向け
噴出される火炎に対しクーラント・フィルタを保護する
と共に、噴炎の方向転換を図り火炎がガス発生剤6に十
分に回るようにする機能を有する。このプレート部材3
2は、半径方向移動に関し中央筒部材16に固定されて
おり、ガス発生器組立の際にクーラント・フィルタ7の
位置決め手段として機能すると共に、ガス発生器作動時
に燃焼ガスの圧力によりハウジングの内面37とクーラ
ント・フィルタ端面38間で隙間が生じた場合、この隙
間を通り燃焼ガスがクーラント・フィルタを通過しない
で通り抜ける、いわゆる燃焼ガスのショートパスを防止
するショートパス防止手段としても機能する。
【0047】プレート部材33は、クーラント・フィル
タ7の下側端部開口42を塞ぐ円形部50と、この円形
部50と一体に形成されクーラント・フィルタの内周面
41に当接する周壁部51とからなっている。円形部5
0は、中央筒部材16の外周に嵌合する中央孔39を有
し、充填ガス発生剤に当接してガス発生剤の移動を抑止
する。このプレート部材33は、弾性力により中央筒部
材16とクーラント・フィルタ7間に挟持され、クーラ
ント・フィルタの前記端面38と反対側の端面43にお
ける燃焼ガスのショートパスを防止すると共に、溶接の
際に、溶接防護板としても機能している。
【0048】ハウジングの外周壁8と、クーラント・フ
ィルタの外層29間に間隙9が形成されている。この間
隙9によりクーラント・フィルタ7の周囲に半径方向断
面が環状のガス通路が形成される。ガス通路の半径方向
断面における面積Stは、ディフューザシェルの各ガス
排出口11の開口面積Sの総和Atよりも大きくされて
いる。クーラント・フィルタ周囲のガス通路の存在によ
り、燃焼ガスはクーラント・フィルタの全領域を通過し
ガス通路に向かって進み、これによりクーラント・フィ
ルタの有効利用と燃焼ガスの効果的な冷却・浄化が達成
される。冷却・浄化された燃焼ガスは、上記ガス通路を
通ってディフューザシェルのガス排出口11に至る。
【0049】ハウジング3内に外部より湿気が侵入する
のを阻止するために、アルミニウムテープ52によりデ
ィフューザシェルのガス排出口11が塞がれている。
【0050】本ガス発生器において、各固形ガス発生剤
6の表面積の総和をA、ディフューザシェルの各ガス排
出口11の開口面積の総和をAtとするとき、AとAtと
の比の値 A/Atが、A/At =100〜300とさ
れている。これにより、ガス発生剤の燃焼速度が運転席
用エアバッグに適した速度に調整され、本ガス発生器に
備わるガス発生剤が所望の時間内で完全燃焼することが
できる。
【0051】本ガス発生器を組み立てるときは、中央筒
部材16を接合したディフューザシェル1をその突出円
形部13を底にして置き、プレート部材32を中央筒部
材16に通し、プレート部材32の周壁部外側にクーラ
ント・フィルタ7を嵌合し、これによりクーラント・フ
ィルタ7の位置決めを行い、その内側に固形ガス発生剤
6を充填し、更にその上にプレート部材33を配設す
る。その後、クロージャシェルの中央孔15を中央筒部
材16に挿通してクロージャシェルのフランジ部20を
ディフューザシェルのフランジ部19にかさね、レーザ
溶接21及び44を行い、ディフューザシェル1とクロ
ージャシェル2、及びクロージャシェル2と中央筒部材
16を接合する。最後に、中央筒部材16内に伝火薬容
器53及び点火器4を挿入し、点火器用保持部材のかし
め部27をかしめてこれらを固定する。
【0052】このように構成された本ガス発生器におい
て、衝撃をセンサ(図示せず)が感知すると、その信号
が点火器4に送られて点火器4が作動し、これによって
伝火薬容器53内の伝火薬5が着火して高温の火炎を生
成する。この火炎は貫通孔54より噴出し、貫通孔54
付近のガス発生剤6に点火すると共に、周壁部34によ
り進路が曲げられて燃焼室下部のガス発生剤に点火す
る。これによりガス発生剤が燃焼して高温・高圧のガス
を生成し、この燃焼ガスは、クーラント・フィルタ7の
全領域を通過し、その間に効果的に冷却されまた燃焼残
渣が捕集され、冷却・浄化された燃焼ガスは、ガス通路
(間隙9)を通り、アルミニウムテープ52の壁を破っ
てガス排出口11より噴出し、エアバッグ(図示せず)
内に流入する。これによりエアバッグが膨張し、乗員と
堅い構造物の間にクッションを形成して衝撃から乗員を
保護する。
【0053】図2は、本発明の別の実施例のエアバッグ
用ガス発生器の断面図である。本ガス発生器は、ディフ
ューザシェル61とクロージャシェル62からなるハウ
ジング63と、このハウジング63内の収容空間に配設
される点火器64と、この点火器64により点火されて
燃焼ガスを発生する固形ガス発生剤66と、そしてこれ
らガス発生剤66を収容する燃焼室84を画成するクー
ラント・フィルタ67とを含んでいる。
【0054】ディフューザシェル61は、ステンレス鋼
板をプレスにより成形してなり、円形部78と、その外
周部に形成される周壁部76と、その先端部に半径方向
外側に延在するフランジ部86を有している。周壁部7
6にはガス排出口77が周方向に等間隔に複数個配設さ
れている。このディフューザシェル61は、その円形部
78に放射状に配置された複数の半径方向リブ状補強体
79を有している。これらリブ状補強体79は、ハウジ
ング、特にその天井部を形成するディフューザシェル円
形部78に剛性を与え、これによりハウジングがガス圧
により変形するのを阻止している。
【0055】クロージャシェル62は、ステンレス鋼板
をプレスにより成形してなり、円形部71と、その外周
部に形成される周壁部72と、その先端部に半径方向外
側に延在するフランジ部87を有している。円形部71
は中央部に段部48により凹部73が形成され、この凹
部73の中央部に中央孔74が形成されている。この中
央孔74は、その孔縁部に軸方向曲折部75を有し、こ
の曲折部75は、点火器の胴部80が嵌合する内周面8
1と、点火器の鍔部82が係止する端面83を有してい
る。軸方向曲折部75の内周面81の構成により、比較
的大きなシール面が確保される。気密性確保のために、
点火器の胴部80と内周面81間にシーリング材を充填
することができ、また点火器の鍔部82と端面83間に
溶接を行うことができる。点火器の鍔部82が係止する
端面83は、燃焼室84内のガス圧により点火器64が
抜け出るのを防止している。段部48は、ハウジング、
特にその底部を形成するクロージャシェル円形部71に
剛性を与え、また凹部73は、点火器のコネクタ底面8
5を円形部71の外面よりも内側の位置においている。
また曲折部75は、中央孔74の孔縁部に剛性を与えて
いる。
【0056】ディフューザシェルのフランジ部86とク
ロージャシェルのフランジ部87とがハウジングの軸方
向中央位置近辺でかさね合わされてレーザ溶接88がさ
れ、ディフューザシェル61とクロージャシェル62は
互いに接合されてハウジング63を形成している。これ
らフランジ部86、87は、ハウジングの外周壁68に
剛性を与え、ガス圧によるハウジングの変形を阻止して
いる。
【0057】点火器64は、センサ(図示せず)からの
信号により作動する慣用の電気式点火器からなってい
る。電気式点火器は、機械的な機構を含まず構造が簡単
でかつ小型・軽量であるため、機械式の点火器よりも好
ましい。この点火器64(出力:10cc密閉圧力容器
内で300〜1500psi)には、図1の伝火薬容器
53に類するものが付随していない。これはガス発生剤
66の着火性、及び燃焼性が良いことによる。ガス発生
剤66は中空円柱体をなしており、この形状の故に、燃
焼は外面及び内面で起こり、燃焼の進行につれてガス発
生剤全体の表面積はあまり変わらないという利点を有し
ている。
【0058】クーラント・フィルタ67は、中央孔74
と同心に配置され、ハウジング63と共に燃焼室84を
画成している。このクーラント・フィルタ67は、ステ
ンレス鋼製平編の金網を半径方向に重ね、半径方向及び
軸方向に圧縮してなる。このクーラント・フィルタ67
により、燃焼室84が画成されると共に、燃焼室で発生
した燃焼ガスが冷却され、そして燃焼残渣が捕集され
る。このクーラント・フィルタ67の外側に積層金網体
からなる外層89が形成されている。この外層89は、
クーラント・フィルタの補強とガス冷却を兼ねている。
【0059】クロージャシェルはプレス成形されている
ので、その円形部71を取り囲んで周方向に傾斜部90
が必然的に形成され、この傾斜部90は、クーラント・
フィルタ67の位置決め乃至は移動を阻止する手段とし
て機能すると共に、ハウジングの外周壁68と、クーラ
ント・フィルタの外層89間に間隙69を形成する手段
としても機能している。
【0060】燃焼室84に中空円柱体の固形ガス発生剤
66が多数配設されている。ガス発生剤66は、直接、
燃焼室内の空間に充填され点火器64に隣接して配設さ
れ、クーラント・フィルタ67の一側端部開口45を塞
ぐプレート部材の円形部92によりその移動が規制され
ている。プレート部材91は、前記円形部92と、クー
ラント・フィルタ67の一側端部の内周面に当接して該
内周面をカバーする、前記円形部92と一体の周壁部9
3を有している。このプレート部材91により、クーラ
ント・フィルタの一側端面94とディフューザシェル円
形部78の内面間の燃焼ガスのショートパスが防止され
る。プレート部材91が配設されないクーラント・フィ
ルタ他側端部における端面95は、溶接によりハウジン
グ内面46に固定されている。これにより端面95にお
けるショートパスが防止される。溶接を行うことによ
り、通常、クーラント・フィルタ端面とハウジング内面
間に配設される、例えばシリコンゴムからなる難燃性で
弾力性を有するパッキンが不要となる。
【0061】ハウジングの外周壁68と、クーラント・
フィルタの外層89間に間隙69が形成されており、こ
の間隙69によりクーラント・フィルタ67の周囲に半
径方向断面が環状のガス通路が形成されている。図1に
示すガス発生器と同様に、ガス通路の半径方向断面にお
ける面積は、ディフューザシェルの各ガス排出口77の
開口面積の総和よりも大きくされている。クーラント・
フィルタ周囲のガス通路の存在により、燃焼ガスはクー
ラント・フィルタの全領域を通過しガス通路に向かって
進み、これによりクーラント・フィルタの有効利用と燃
焼ガスの効果的な冷却・浄化が達成される。冷却・浄化
された燃焼ガスは、上記ガス通路を通ってディフューザ
シェルのガス排出口77に至る。ハウジング63内に外
部より湿気が侵入するのを阻止するために、アルミニウ
ムテープ96によりディフューザシェルのガス排出口7
7がハウジング内側より塞がれている。
【0062】本ガス発生器において、各固形ガス発生剤
66の表面積の総和をA、ディフューザシェルの各ガス
排出口77の開口面積の総和をAtとするとき、AとAt
との比の値 A/Atが、A/At =100〜300と
されている。これにより、ガス発生剤の燃焼速度が運転
席用エアバッグに適した速度に調整され、本ガス発生器
に備わるガス発生剤が所望の時間内で完全燃焼すること
ができる。
【0063】本ガス発生器を組み立てるときは、クロー
ジャシェルの円形部71を底にしてクロージャシェル6
2を置き、その中央孔74に点火器64を配設する。次
に、クーラント・フィルタ67を配設し、その内側に固
形ガス発生剤66を充填し、更にその上にプレート部材
91を配設する。最後に、ディフューザシェルのフラン
ジ部86をクロージャシェルのフランジ部87にかさ
ね、レーザ溶接88を行い、ディフューザシェル61と
クロージャシェル62を接合する。
【0064】このように構成された本ガス発生器におい
て、衝撃をセンサ(図示せず)が感知すると、その信号
が点火器64に送られて点火器64が作動し、これによ
って燃焼室84内のガス発生剤66に点火する。これに
よりガス発生剤が燃焼して高温・高圧のガスを生成し、
この燃焼ガスはクーラント・フィルタ67の全領域より
クーラント・フィルタ67に入り、クーラント・フィル
タ67を通過する間に冷却されまた燃焼残渣が捕集され
る。冷却・浄化された燃焼ガスは、間隙69により形成
されるガス通路を通り、アルミニウムテープ96の壁を
破ってガス排出口77より噴出し、エアバッグ(図示せ
ず)内に流入する。これによりエアバッグは膨張して乗
員と堅い構造物の間にクッションを形成し、衝撃から乗
員を保護する。
【0065】図3は、図1のガス発生器と類似してお
り、ディフューザシェル1′とクロージャシェル2′を
アルミニウム合金を使用して鋳造により成形した例を示
す。ディフューザシェル1′は、円形部12′と、これ
と一体に形成される中央筒部16′と、円形部12′の
外周部に形成される周壁部10′と、その先端部に半径
方向外側に延在するフランジ部19′を有している。ま
た、クロージャシェル2′は、円形部30′と、その中
央部に形成される中央孔15′と、前記円形部30′の
外周部に形成される周壁部47′と、この周壁部47′
の先端部に半径方向外側に延在するフランジ部20′を
有している。中央孔15′は前記中央筒部16′の外周
に嵌合し、ディフューザシェルのフランジ部19′とク
ロージャシェルのフランジ部20′とがかさね合わさ
れ、レーザ溶接21′がされ、ディフューザシェルとク
ロージャシェルは接合されてハウジング3′を形成して
いる。なお、図1と同一の部材は、同一の符号を付けて
説明を省略する。
【0066】図4は、図2のガス発生器と類似してお
り、ディフューザシェル61′とクロージャシェル6
2′をアルミニウム合金を使用して鋳造により成形した
例を示す。ディフューザシェル61′は、円形部78′
と、その外周部に形成される周壁部76′と、その先端
部に半径方向外側に延在するフランジ部86′を有して
いる。クロージャシェル62′は、円形部71′と、そ
の外周部に形成される周壁部72′と、その先端部に半
径方向外側に延在するフランジ部87′を有している。
円形部71′の中央部に中央孔74′が形成されてい
る。この中央孔74′に点火器64の胴部80が嵌合
し、また点火器64の鍔部82はクロージャシェル円形
部71′の内面129に係止している。ディフューザシ
ェルのフランジ部86′とクロージャシェルのフランジ
部87′とがかさね合わされてレーザ溶接88′がさ
れ、ディフューザシェル61′とクロージャシェル6
2′は互いに接合されてハウジング63′を形成してい
る。なお、図2と同一の部材は、同一の符号をつけて説
明を省略する。
【0067】図5は助手席用のガス発生器を示し、この
ガス発生器は、周方向及び軸方向に配列された複数個の
ガス排出口100を有する円筒状部101と、この円筒
状部101の両端部に配設される側壁部102及び10
3からなるハウジング104を有している。このハウジ
ング104内の中心部に伝火チューブ105が配設さ
れ、この伝火チューブ105の外面に嵌合してディスク
状のガス発生剤106が多数並置され、更にこれらを囲
繞してクーラント・フィルタ107が配設されている。
一方の側壁部102に伝火薬108と点火器109から
なる点火手段が配設され、この点火手段は伝火チューブ
105内に収容されている。他方の側壁部103には固
定用のねじボルト110が固着されている。伝火チュー
ブ105は伝火薬108の火炎が噴出する開口111を
多数備え、これら開口111は伝火チューブの管壁に均
一に分散して穿設されている。ハウジング104の内面
には、少なくとも排出口100が穿設される領域に、ア
ルミニウムテープ124が固着されている。このアルミ
ニウムテープ124は、排出口100より外部の湿気が
ハウジング内に侵入しないように、排出口100を気密
に閉鎖している。
【0068】クーラント・フィルタ107の図面右側端
部にプレート部材112が、また左側端部にプレート部
材113がそれぞれ配設されている。プレート部材11
2は、クーラント・フィルタ107の右側端部開口11
4を塞ぐ円形部115と、この円形部115と一体に形
成されクーラント・フィルタの内周面116に当接する
周壁部117とからなっている。円形部115は、前記
伝火チューブ105の外周面に嵌合する中央孔118を
有している。また、プレート部材113もプレート部材
112と同様に構成された円形部121、周壁部12
2、及び中央孔123を有している。これらプレート部
材112、113は、半径方向移動に関し伝火チューブ
105に固定されており、ガス発生器組立の際にクーラ
ント・フィルタ107の位置決め手段として機能し、ま
た車両振動などによりクーラント・フィルタ107が移
動するのを阻止する移動阻止手段として機能すると共
に、ガス発生器作動時にハウジングの内面119とクー
ラント・フィルタ端面120間の燃焼ガスのショートパ
スを防止するショートパス防止手段としても機能する。
【0069】ハウジングの円筒状部101と、クーラン
ト・フィルタ107間に間隙125が形成されている。
この間隙125によりクーラント・フィルタ107の周
囲に半径方向断面が環状のガス通路が形成される。この
ガス通路の半径方向断面における面積Stは、円筒状部
の各ガス排出口100の開口面積Sの総和Atよりも大
きくされている。このガス通路の存在により、燃焼ガス
はクーラント・フィルタの全領域を通過しガス通路に向
かって進み、これによりクーラント・フィルタの有効利
用と燃焼ガスの効果的な冷却・浄化が達成される。冷却
・浄化された燃焼ガスは、上記ガス通路を通って円筒状
部のガス排出口100に至る。
【0070】本ガス発生器において、各固形ガス発生剤
106の表面積の総和をA、円筒状部の各ガス排出口1
00の開口面積の総和をAtとするとき、AとAtとの比
の値A/Atが、A/At =80〜240とされてい
る。これにより、ガス発生剤の燃焼速度が助手席用エア
バッグに適した速度に調整され、本ガス発生器に備わる
ガス発生剤が所望の時間内で完全燃焼することができ
る。
【0071】衝撃をセンサが感知するとその信号が点火
器109に送られて点火器109が作動し、これによっ
て伝火薬108が着火して高温の火炎を生成する。この
火炎は、伝火チューブ105の開口111より噴出す
る。噴出した火炎は、開口領域のガス発生剤106に点
火する。これによりガス発生剤106は燃焼して高温・
高圧の燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスは、クーラン
ト・フィルタ107の全領域を通過し、その間に効果的
に冷却されまた燃焼残渣が捕集され、冷却・浄化された
燃焼ガスは、ガス通路(間隙125)を通り、アルミニ
ウムテープ124の壁を破ってガス排出口100より噴
出し、エアバッグ(図示せず)内に流入する。これによ
りエアバッグが膨張し、乗員と堅い構造物の間にクッシ
ョンを形成して衝撃から乗員を保護する。
【0072】図6に、本発明のガス発生器を有するエア
バッグ装置の例を示す。このエアバッグ装置は、ガス発
生器200と、衝撃センサ201と、コントロールユニ
ット202と、モジュールケース203と、そしてエア
バッグ204からなっている。
【0073】ガス発生器200は、図1に基づいて説明
したガス発生器が使用されている。
【0074】衝撃センサ201は、例えば半導体式加速
度センサからなることができる。この半導体式加速度セ
ンサは、加速度が加わるとたわむようにされたシリコン
基板のビーム上に4個の半導体ひずみゲージが形成さ
れ、これら半導体ひずみゲージはブリッジ接続されてい
る。加速度が加わるとビームがたわみ、表面にひずみが
発生する。このひずみにより半導体ひずみゲージの抵抗
が変化し、その抵抗変化を加速度に比例した電圧信号と
して検出するようになっている。
【0075】コントロールユニット202は、点火判定
回路を備えており、この点火判定回路に前記半導体式加
速度センサからの信号が入力するようになっている。セ
ンサからの衝撃信号がある値を越えた時点でコントロー
ルユニット202は演算を開始し、演算した結果がある
値を越えたときガス発生器200の点火器4に作動信号
を出力する。
【0076】モジュールケース203は、例えばポリウ
レタンから形成され、モジュールカバー205を含んで
いる。このモジュールケース203内にエアバッグ20
4及びガス発生器200が収容されてパッドモジュール
として構成され、このパッドモジュールは自動車のステ
アリングホイール207に取り付けられている。
【0077】エアバッグ204は、ナイロン(例えばナ
イロン66)、またはポリエステルなどから形成され、
その袋口206がガス発生器のガス排出口を取り囲み、
折り畳まれた状態でガス発生器のフランジ部に固定され
ている。
【0078】自動車の衝突時に衝撃を半導体式加速度セ
ンサ201が感知すると、その信号がコントロールユニ
ット202に送られ、センサからの衝撃信号がある値を
越えた時点でコントロールユニット202は演算を開始
し、演算した結果がある値を越えたときガス発生器20
0の点火器4に作動信号を出力する。これにより点火器
4が作動してガス発生剤に点火しガス発生剤は燃焼して
ガスを生成する。このガスはエアバッグ204内に噴出
し、これによりエアバッグはモジュールカバー205を
破って膨出し、ステアリングホイール207と乗員の間
に衝撃を吸収するクッションを形成する。
【0079】
【発明の効果】本発明のガス発生器は、以上述べた通り
に構成されているので、本ガス発生器に備わるガス発生
剤を所望の時間内に完全燃焼させることができ、その結
果小型・軽量のガス発生器の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のガス発生器の断面図。
【図2】本発明の別の実施例のガス発生器の断面図。
【図3】本発明の更に別の実施例のガス発生器の半断面
図。
【図4】本発明の更にまた別の実施例のガス発生器の半
断面図。
【図5】助手席用アバッグ装置に好適の本発明のガス発
生器の断面図。
【図6】本発明のエアバッグ装置の構成図。
【符号の説明】
1 ディフューザシェル 2 クロージャシェル 3 ハウジング 4 点火器 6 ガス発生剤 7 クーラント・フィルタ 11 ガス排出口

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のガス排出口を有するハウジング
    と、 前記ハウジング内に配設される点火手段と、 前記ハウジング内に配設され前記点火手段により点火さ
    れて燃焼ガスを発生する固形ガス発生剤と、 前記固形ガス発生剤を収容し前記燃焼ガスの冷却及び燃
    焼残渣の捕集を果たすフィルタ手段とを含み、 前記各固形ガス発生剤の表面積の総和をA、前記各ガス
    排出口の開口面積の総和をAtとするとき、AとAtとの
    比の値 A/Atが、(a)運転席用エアバッグにおい
    ては、A/At =100〜300、(b)助手席用エア
    バッグにおいては、A/At =80〜240、(c)側
    突用エアバッグにおいては、A/At =250〜360
    0であるエアバッグ用ガス発生器。
  2. 【請求項2】 前記固形ガス発生剤は、70Kg/cm
    2の圧力下において、5〜30mm/secの線燃焼速
    度を有する請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器。
  3. 【請求項3】 前記固形ガス発生剤は、70Kg/cm
    2の圧力下において、5〜15mm/secの線燃焼速
    度を有する請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングは、加工された孔部を有
    しない円形部と、該円形部の外周部に形成され前記ガス
    排出口を有する周壁部と、該周壁部の先端部に半径方向
    外側に延在するフランジ部とを有するディフューザシェ
    ルと、該ディフューザシェルと共に空間を形成し、円形
    部と、該円形部の中央部に形成される中央孔及び該円形
    部の外周部に形成される周壁部と、該周壁部の先端部に
    半径方向外側に延在するフランジ部とを有するクロージ
    ャシェルからなり、前記点火手段は、前記クロージャシ
    ェルの中央孔に配設される請求項1〜3のいずれか1項
    記載のエアバッグ用ガス発生器。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングは、前記ガス排出口を有
    する円筒状部と、該円筒状部の両端部に配設される側壁
    部からなり、前記点火手段は、前記両側壁部のいずれか
    一方に配設される請求項1〜3のいずれか1項記載のエ
    アバッグ用ガス発生器。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ手段と前記ハウジングの外
    周壁間に形成される間隙を含む請求項1〜5のいずれか
    1項記載のエアバッグ用ガス発生器。
  7. 【請求項7】 前記ディフューザシェルと前記クロージ
    ャシェルは、それぞれ、板をプレス成形してなる請求項
    4記載のエアバッグ用ガス発生器。
  8. 【請求項8】 前記クロージャシェルの中央孔は孔縁部
    に軸方向曲折部を有し、該曲折部は前記点火手段の胴部
    が嵌合する内周面と前記点火手段の鍔部が係止する端面
    を有する請求項4又は7記載のエアバッグ用ガス発生
    器。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のガス発生器と、 衝撃を感知しその感知信号を出力する衝撃センサと、 前記感知信号を入力し前記ガス発生器の点火手段に作動
    信号を出力するコントロールユニットと、 前記ガス発生器で発生するガスを導入して膨張するエア
    バッグと、及び前記エアバッグを収容するモジュールケ
    ースからなるエアバッグ装置。
  10. 【請求項10】 前記固形ガス発生剤は、70Kg/c
    2の圧力下において、5〜30mm/secの線燃焼
    速度を有する請求項9記載のエアバッグ装置。
  11. 【請求項11】 前記固形ガス発生剤は、70Kg/c
    2の圧力下において、5〜15mm/secの線燃焼
    速度を有する請求項9記載のエアバッグ装置。
  12. 【請求項12】 前記ハウジングは、加工された孔部を
    有しない円形部と、該円形部の外周部に形成され前記ガ
    ス排出口を有する周壁部と、該周壁部の先端部に半径方
    向外側に延在するフランジ部とを有するディフューザシ
    ェルと、該ディフューザシェルと共に空間を形成し、円
    形部と、該円形部の中央部に形成される中央孔及び該円
    形部の外周部に形成される周壁部と、該周壁部の先端部
    に半径方向外側に延在するフランジ部とを有するクロー
    ジャシェルからなり、前記点火手段は、前記クロージャ
    シェルの中央孔に配設される請求項9〜11のいずれか
    1項記載のエアバッグ装置。
  13. 【請求項13】 前記ハウジングは、前記ガス排出口を
    有する円筒状部と、該円筒状部の両端部に配設される側
    壁部からなり、前記点火手段は、前記両側壁部のいずれ
    か一方に配設される請求項9〜11のいずれか1項記載
    のエアバッグ装置。
  14. 【請求項14】 前記フィルタ手段と前記ハウジングの
    外周壁間に形成される間隙を含む請求項9〜13のいず
    れか1項記載のエアバッグ装置。
  15. 【請求項15】 前記ディフューザシェルと前記クロー
    ジャシェルは、それぞれ、板をプレス成形してなる請求
    項12記載のエアバッグ装置。
  16. 【請求項16】 前記クロージャシェルの中央孔は孔縁
    部に軸方向曲折部を有し、該曲折部は前記点火手段の胴
    部が嵌合する内周面と前記点火手段の鍔部が係止する端
    面を有する請求項12又は15記載のエアバッグ装置。
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