JPH1095650A - セメント混練物用防錆剤および防錆組成物 - Google Patents

セメント混練物用防錆剤および防錆組成物

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JPH1095650A
JPH1095650A JP12763397A JP12763397A JPH1095650A JP H1095650 A JPH1095650 A JP H1095650A JP 12763397 A JP12763397 A JP 12763397A JP 12763397 A JP12763397 A JP 12763397A JP H1095650 A JPH1095650 A JP H1095650A
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cement
rust
chlorine
rust preventive
dicarboxylic acid
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JP12763397A
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Norihiko Arai
範彦 新井
Masato Matsuhisa
真人 松久
Satoru Ashiyahara
知 芦谷原
Koichi Soeda
孝一 副田
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C04B2103/60Agents for protection against chemical, physical or biological attack
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素の含有量が高いセメント混練物に対して
も少量で優れた防錆効果を示し、可使時間を保持できる
防錆剤ないし防錆組成物の提供。 【解決手段】セメント混練物に用いられ、炭素数2以上
の疎水基を有するジカルボン酸化合物を主成分とする防
錆剤、および上記ジカルボン酸とスラグを主成分とする
防錆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は、セメントペースト、モル
タルまたはコンクリート等(以下、コンクリート等ない
しセメント混練物と云う)のうち、塩素含有量が比較的
高いセメント混練物における鉄筋、鋼繊維または型枠等
の鋼材の腐食を抑制するための防錆剤および防錆組成物
に関する。コンクリート等の無機質硬化体中の鉄筋また
は鋼繊維等の鋼製補強材に発生した錆は、その体積膨張
により硬化体組織を破壊し、硬化体の強度および耐久性
を著しく低下させる。また、型枠に発生した錆は、その
一部が脱型時にモルタルやコンクリートの面に移ってこ
れらの美観を損なう。塩素含有量が比較的高いセメント
混練物では鋼材が塩素によって容易に腐食され、上記問
題を生じ易い。本発明はこのような塩素含有セメント混
練物においても、少ない添加量で優れた防錆効果を発揮
し、また混練物の凝結を調整して十分な可使時間を確保
できる防錆剤および防錆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート等の塩素含有量が高いと、
塩素イオンによって混練物に使用された鋼材が侵され、
鉄の不動態被膜を著しく破壊するので鋼材の腐食が進行
し、該混練物によって形成された無機質硬化体を早期に
劣化させる。そこで、日本工業規格(JIS A 5308)や日本
建築学会(JASS 5)では、鋼材の腐食対策としてコンクリ
ート1m3中の塩素量(Cl-の重量)を0.3kg以下に制限し
ており、例外として鉄筋に防錆対策を講じた場合などに
限り塩素量を0.6kg以下とする規制値を設けている。
【0003】コンクリート等に塩素が混入する主な経路
は、セメント、混練水、骨材として用いられる海砂等、
防凍剤・耐寒剤等の混和剤などの原料から混入する経
路、および融雪剤や海水などの施工場所に起因する経路
がある。このうち、セメントの塩素量は普通セメント、
早強セメント、高炉セメントおよびフライアッシュセメ
ント等の汎用のセメントについては0.02重量%以下
であり、また混練水の塩素量は上記規制(JASS 5等)によ
って200ppm以下に制限されている。従って、例えば
塩素含有量が0.01重量%のセメントを単位セメント
量300kg/m3、塩素濃度200ppmの水道水を単位水量
180kg/m3使用してコンクリートを製造した場合、コ
ンクリート1m3当たりの塩素量は約0.1kgになるが、
この程度の塩素量は通常の使用環境下では問題にならな
い。
【0004】問題となるのは、海砂や混和剤、あるいは
海水や融雪剤に由来して混入する塩素である。例えば、
除塩しない海砂を単位細骨材量800kg/m3でコンクリ
ートに使用すると、コンクリート1m3当たりの塩素量は
約1.5kgになる。また、防凍剤や耐寒剤として塩化カ
ルシウムを単位セメント量300kg/m3のセメントに対
して1重量%使用すると、コンクリート1m3あたりの塩
素量は2kgになる。いずれの場合も、塩素の上限規制値
0.6kg/m3をはるかに超えており、鋼材は著しく腐食す
る。
【0005】また、最近開発されたカルシウム塩化物を
主成分とした水硬性組成物(塩素含有水硬性組成物と云
う)を用いたコンクリート等も塩素量が高い。カルシウ
ム塩化物を主成分とした水硬性組成物とは特開平7-1654
46号公報などに記載されているものであって、都市ごみ
灰を原料の一部に用いたカルシウムクロロシリケートま
たはカルシウムクロロアルミネートの少なくとも1種以
上を主成分とした水硬性組成物がその代表的なものであ
る。この水硬性組成物の塩素量は、原料である都市ごみ
等の配合比にもよるが、概ね0.3〜5重量%程度であ
る。従って、これを単位量300kg/m3使用したコンク
リートには約0.9〜15kg/m3の塩素が存在し、鉄筋コ
ンクリート等に使用すると鋼材の腐食は更に著しくな
る。
【0006】鉄筋コンクリート等における鋼材の上記腐
食を抑制するために、亜硝酸塩を主成分とする防錆剤が
従来から常用されている。亜硝酸塩は、腐食反応(アノ
ード反応)に伴い、鉄の表面から水相に溶出してきた2
価の鉄イオンを酸化して、3価の水不溶性鉄酸化物の不
動態被膜を鋼材表面に形成し、鉄イオンの溶出を抑制し
て腐食の進行を抑える作用を有する。
【0007】しかし、亜硝酸塩が十分な防錆効果を示す
ためには、比較的多量に添加する必要があり、添加量が
少ない場合は無添加の場合よりもむしろ腐食が増大す
る。更に、亜硝酸塩は鉄イオンを酸化する反応によって
消費されるため、長期的な防錆効果が期待できない問題
がある。特に、塩素含有セメント混練物がカルシウム塩
化物を主成分とした上記水硬性組成物からなる場合に
は、混練水や防凍剤・耐寒剤または海砂等に含まれる塩
素とは異なり、カルシウムクロロシリケートやカルシウ
ムクロロアルミネート等の水硬性鉱物の形で塩素が固定
されているため、水和反応に伴い長期に渡って多量の塩
素イオンが溶出するので、亜硝酸塩によっては長期的に
十分な防錆効果を期待できない。さらに、カルシウム塩
化物を主成分とした水硬性組成物からなる混練物は初期
の凝結が早く、このためセメントの水和を促進する作用
のある亜硝酸塩を多量に添加すると、流動性を保持して
いる時間(可使時間)が大幅に短縮し、施工が困難にな
る。
【0008】このような亜硝酸塩の欠点を解消する手段
として、水酸基を有しない炭素数3以上のポリカルボン
酸塩を亜硝酸塩と併用した防錆剤が知られている(特開
昭54-72222号公報)。このポリカルボン酸塩は単独では
殆ど防錆効果を発揮しないが、亜硝酸塩と組み合わせる
ことにより防錆効果が得られる。しかし、この防錆剤の
亜硝酸塩含量は約30〜96重量%と多く、これをカル
シウム塩化物を主成分とした水硬性組成物からなる混練
物に使用する場合、十分な量を使用するとやはり可使時
間の短縮を招く問題がある。
【0009】亜硝酸塩に代わる防錆剤として、特開昭58
-32049号公報には、ニトロ基を必須の置換基として含む
多置換安息香酸およびその塩が開示されている。しか
し、ニトロ基を含有する多置換安息香酸はコスト高であ
る上に、カルシウム塩化物を主成分とした水硬性組成物
からなる混練物の凝結を調整して可使時間を確保する効
果は少ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の防錆
剤における上記問題を解決したものであり、塩素を比較
的多く含有するセメント混練物における鋼材の腐食に対
して、少ない添加量で良好な防錆効果を示し、また、こ
のセメント混練物の凝結を調整して可使時間を凝結始発
時間で2時間以上に確保でき、更に、硬化体の強度に悪
影響を及ぼさない防錆剤および防錆組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、(1)
セメント混練物に用いられ、炭素数2以上の疎水基を有
するジカルボン酸化合物を主成分とすることを特徴とす
るセメント混練物用防錆剤に関する。本発明の上記防錆
剤は、好ましくは、(2)一般のセメントに対して0.1
〜5重量%、塩素含有セメントに対して0.3〜10重
量%用いられる。また、上記防錆剤が用いられる塩素含
有セメントとしては、(3)都市ごみ灰を原料の一部に用
いたカルシウムクロロシリケートまたはカルシウムクロ
ロアルミネートの少なくとも1種以上を主成分としたも
のが挙げられる。
【0012】さらに本発明は、(4)セメント混練物に用
いられ、炭素数2以上の疎水基を有するジカルボン酸化
合物とスラグを主成分とすることを特徴とするセメント
混練物用防錆組成物に関する。本発明の上記防錆組成物
は、好ましくは、(5)ジカルボン酸化合物が一般のセメ
ントに対して0.1〜5重量%、塩素含有セメントに対
して0.3〜10重量%用いられ、スラグがこれらのセ
メントに対して5〜50重量%用いられる。また、上記
防錆組成物が用いられる塩素含有セメントとしては、
(6)都市ごみ灰を原料の一部に用いたカルシウムクロロ
シリケートまたはカルシウムクロロアルミネートの少な
くとも1種以上を主成分としたものが挙げられる。
【0013】
【具体的な説明】本発明の防錆剤は、一般のセメントを
用いた塩素含有量の高いセメント混練物および塩素含有
量の高いセメントを用いたセメント混練物の何れにも用
いられ、該セメント混練物による鋼材の腐食を抑制する
ものであって、炭素数2以上の疎水基を有するジカルボ
ン酸化合物を主成分として含むものである。
【0014】本発明において、一般のセメントを用いた
塩素含有量の高いセメント混練物とは、普通セメント、
高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメン
ト、早強セメント、超早強セメント、速硬セメント、超
速硬セメントもしくは中庸熱セメント等の一般のセメン
トを用い、海砂や塩化物を主成分とする防凍剤・耐寒剤
等の塩素含有混和材料が添加され混練してなるコンクリ
ート等である。また、塩素含有量の高いセメントを用い
た混練物とはカルシウム塩化物を主成分とした水硬性組
成物を用いたコンクリート等である。なお、本発明はこ
の水硬性組成物を含めてセメントと云う。
【0015】カルシウム塩化物を主成分とした水硬性組
成物の具体例は特開平7-165446号公報および特開平7-16
5447号公報等に記載されているものであり、都市ごみ灰
を原料の一部として、その他に、貝殻、下水汚泥乾粉お
よび石灰石等の石灰質原料、粘土および珪石等の珪酸質
原料、アルミ灰およびボーキサイトなどのアルミナ原
料、鉄原料、塩化カルシウムおよびポリ塩化ビニル等の
塩素含有物質を適宜混合して調整した調合原料を焼成し
て得られたものに、必要に応じて石膏を添加したもので
あり、カルシウムクロロシリケートまたはカルシウムク
ロロアルミネートの、少なくとも1種以上を主成分とす
るセメントである。
【0016】本発明に係る防錆剤の防錆効果は、防錆剤
分子中の脂肪族および/または芳香族炭化水素からなる
疎水基の大きさ、即ち疎水基の炭素数に起因し、有効な
防錆効果を示すためには防錆剤の疎水基の炭素数は2以
上であることが必要である。また、更に十分な防錆効果
を示すには疎水基の炭素数は4以上が好ましい。
【0017】一方、セメント混練物の凝結を調整して可
使時間を確保するためには、カルボキシル基が2以上で
あることが必要であるが、3以上になると却って親水性
が増し、防錆効果が低下する。従って、ジカルボン酸、
ジカルボン酸誘導体および/またはそれらの塩(以下、ジ
カルボン酸化合物と云う)の1種以上を含む化合物が適
当である。
【0018】以上のように、本発明の防錆剤の主体とな
るジカルボン酸化合物は、炭素数2以上、より好ましく
は4以上の疎水基を有するジカルボン酸化合物である。
炭素数の多い疎水基を有するジカルボン酸を混練水に溶
解して用いる場合は、ナトリウム塩などの塩にすればよ
い。疎水基の炭素数の上限は、使用上および防錆効果の
点からは制限されない。一方、疎水基の炭素数が1以下
のジカルボン酸化合物は、セメント混練物の可使時間を
確保できるものの、その防錆効果は低く、十分な効果を
得ようとすると多量に添加することになり経済的でな
い。
【0019】本発明に係る炭素数2以上の疎水基を有す
るジカルボン酸化合物の例を挙げると、マレイン酸、フ
マル酸、アセチレンジカルボン酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、無水フタル酸、フタルイミド、フタ
ルアミド等および/またはそれらのナトリウム、カリウ
ムまたはリチウム等のアルカリ金属塩、カルシウムまた
はマグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム
塩、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチ
ルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタ
ノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプ
ロパノールアミンおよびモノイソプロパノールアミン等
のアミン塩等の同種または異種の塩が好ましい。
【0020】これらのうち、防錆効果のより高いアジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸、無水フタル酸、フタルアミド、フタルイミド等お
よび/またはそれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金
属塩、アンモニウム塩、アミン塩等の同種または異種の
塩がより好ましい。また、防錆効果に加えてセメント混
練物の可使時間の調整のし易さの点から、フタル酸、イ
ソフタル酸、無水フタル酸、フタルアミド、フタルイミ
ド等および/またはそれらのアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等の同種または
異種の塩が更に好ましい。
【0021】この中でも、特に、フタル酸、フタル酸水
素ナトリウム、フタル酸水素N,N−ジメチルエタノー
ルアンモニウム、フタル酸水素トリイソプロパノールア
ンモニウム、フタル酸ナトリウムカルシウム、フタル酸
ジナトリウム、フタル酸ジ(N,N−ジメチルエタノール
アンモニウム)、フタル酸ジ(トリイソプロパノールアン
モニウム)、イソフタル酸、イソフタル酸水素ナトリウ
ム、イソフタル酸水素N,N−ジメチルエタノールアン
モニウム、イソフタル酸水素トリイソプロパノールアン
モニウム、イソフタル酸ナトリウムカルシウム、イソフ
タル酸ジナトリウム、イソフタル酸ジ(N,N−ジメチル
エタノールアンモニウム)、イソフタル酸ジ(トリイソプ
ロパノールアンモニウム)、無水フタル酸、フタルアミ
ド、フタルイミド、フタルイミドナトリウムが好適であ
る。
【0022】以上のジカルボン酸化合物は、単独で使用
するか、または2種以上を併用してもよい。ジカルボン
酸化合物は防錆作用のほかに凝結を調整する作用を有し
ているので、カルシウム塩化物を主成分とする凝結の早
い水硬性組成物の混練物に使用しても、添加量により可
使時間をコントロールでき、混練物の流動性および施工
性を良好に保つことができるため、上記水硬性組成物の
混練物にも好適に用いることができる。
【0023】本発明のジカルボン酸化合物の添加量は、
混練物中の塩素量により異なるため一律には定められな
いが、通常、一般のセメントを用いた場合には、該セメ
ントに対して0.1〜5重量%が適当である。また、カ
ルシウム塩化物を主成分とする塩素含有量の高い水硬性
組成物からなるセメント混練物においては、該水硬性組
成物に対して0.3〜10重量%が好ましい。この使用
量が0.1重量%未満では防錆効果が十分でなく、また
10重量%を超えて用いてもコスト高となり実用的では
ない。上記ジカルボン酸化合物は予めセメントに混合し
て用いるか、または混練水に溶解して用いることができ
る。
【0024】本発明の上記防錆剤は、これにスラグを加
えた防錆組成物として使用することができる。スラグを
加えて使用することにより、モルタルやコンクリート等
の製造において、エトリンガイトおよびフリーデル氏塩
等の水和物の生成を促進し、この水和物中に塩素を取り
込むことにより、硬化したセメント混練物からの塩素の
溶出が抑制され、ジカルボン酸化合物の作用と相まって
一層良好な防錆効果を発揮する。
【0025】上記防錆組成物におけるジカルボン酸化合
物の使用量は、スラグを加えない防錆剤の場合と同様の
量、すなわち一般のセメントに対して0.1〜5重量%
が適当である。また、塩素含有量の高い水硬性組成物を
用いた場合には該水硬性組成物に対して0.3〜10重
量%が好ましい。上記防錆組成物におけるスラグの使用
量は、一般のセメントあるいは塩素含有量の高い水硬性
組成物に対して何れも内割で5〜50重量%が好まし
い。スラグの量が5重量%未満では塩素を取り込む効果
が少なく、一方、50重量%より多いと相対的にセメン
トないし水硬性組成物の量が少なくなり、硬化体の圧縮
強度が低下するので好ましくない。
【0026】本発明の塩素含有セメント混練物用防錆剤
は、亜硝酸塩等の他の防錆剤、AE剤、減水剤、AE減
水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤、分
離低減剤、凝結遅延剤、硬化促進剤、防凍剤、耐寒剤、
収縮低減剤、水和熱抑制剤またはアルカリ骨剤反応抑制
剤、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム、天
然ポゾラン、膨張剤、ゼオライト等の公知の混和剤(材)
と併用することができる。
【0027】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を示す。な
お、これらは例示であり本発明の範囲を限定するもので
はない。
【0028】(イ)塩溶液の調整 塩化ナトリウム5重量%、塩化カルシウム1重量%、硫
酸ナトリウム1重量%含む塩溶液を調整した。 (ロ)塩素含有水硬性組成物の製造 石灰石55重量%、アルミ灰10重量%および表1に示
す化学成分を有する都市ごみ灰35重量%を混合粉砕し
た後に、10〜20mmに造粒して調合原料を調製した。
この調合原料を電気炉で1250℃、1時間焼結した後
に冷却し、ブレーン比表面積が4000cm2/gになるよ
う粉砕した。この焼成物の鉱物組成を表2に示す。次
に、この焼成物100重量部に対して、ブレーン比表面
積が7500cm2/gの無水石膏を21重量部添加し、塩
素量が2重量%の塩素含有水硬性組成物を製造した。
【0029】(ハ)促進腐食試験方法 磨き鉄筋(φ13×178mm)を2本配置した型枠(φ100×200
mm)に、かぶり厚さが20mmとなるように、コンクリー
トを20℃で混練、打設後、水セメント比27%のセメ
ントペーストを用いて、材齢1日で試験体の一方の面
を、材齢2日で他方の面をキャッピングした。材齢3日
で脱型し、乾燥しないようにビニル袋に入れ材齢7日ま
で養生した。養生後、試験体を直ちにオートクレーブ装
置に入れ、密閉し、3時間で180℃に加熱し、内圧1
0kgf/cm2に上昇させ、この状態を5時間保持した後、
自然放冷してオートクレーブ開始から24時間経過後に
試験体を取り出した。次に、この試験体を20℃の水中
に24時間浸漬後、再度、上記と同様のオートクレーブ
養生を行った後、試験体を割裂して鉄筋を取り出し、透
明なシート(40×160mm)を当てて腐食した部分を写しと
り、その発錆面積をスキャナーで測定した。
【0030】(ニ)凝結時間試験方法 コンクリートを20℃の室内で混練し、 日本工業規格
(JIS A 6204)付属書1「コンクリートの凝結時間試験方
法」に準じ、コンクリートの始発および終結時間を測定
した。 (ホ)圧縮強度試験方法 コンクリートを20℃の室内で混練し、型枠(φ100×20
0mm)に打設後、材齢1日で脱型して試験体を作成した。
次に、試験体は20℃で標準養生して材齢7日および2
8日の圧縮強度を測定した。
【0031】
【0032】
【0033】試験例1 表3の配合No.1〜2に示す塩素含有水硬性組成物からな
るコンクリートについて、凝結時間、圧縮強度およびコ
ンクリート中の鉄筋の発錆面積を測定した。表4に、使
用した防錆剤の種類、疎水基の炭素数、カルボキシル基
の数、発錆面積率(測定面積中に占める発錆面積の割合
を百分率で表示)、凝結時間および圧縮強度を示した。
なお、実施例ANo.1〜50および比較例ANo.1〜8は表3
の配合No.2、また、比較例No.9は表3の配合No.1のコン
クリート試験体を用いたものである。表4に示すよう
に、比較例ANo.1〜8のカルボン酸等と比べ、実施例AN
o.1〜50のジカルボン酸化合物は発錆面積が格段に少な
く、しかも凝結始発時間が2時間以上確保できる。さら
に7日材齢および28日材齢強度も防錆剤無添加の比較
例と大差なく、強度発現に悪影響を与えないことがわか
る。特に、実施例ANo.17〜50のジカルボン酸化合物の
防錆効果が高い。
【0034】試験例2 表3の配合No.3〜4に示す普通セメントを塩溶液で混練
したコンクリートについて、凝結時間、圧縮強度および
コンクリート中の鉄筋の発錆面積を測定した。表5に、
使用した防錆剤の種類、疎水基の炭素数、カルボキシル
基の数、発錆面積率(測定面積中に占める発錆面積の割
合を百分率で表示)、凝結時間および圧縮強度を示し
た。なお、実施例BNo.1〜50および比較例BNo.1〜8は
表3の配合No.4、また、比較例BNo.9は表3の配合No.3
のコンクリート試験体を用いたものである。表5に示す
ように、比較例BNo.1〜8のカルボン酸等と比べ、実施
例BNo.1〜50のジカルボン酸化合物は発錆面積が格段に
少なく、しかも凝結始発時間が5時間以上確保でき可使
時間が長い。さらに7日材齢および28日材齢強度も防
錆剤無添加の比較例と大差なく、強度発現に悪影響を与
えないことがわかる。特に、実施例BNo.17〜50のジカ
ルボン酸化合物の防錆効果が高い。
【0035】試験例3 表3の配合No.1〜No.2に示すコンクリート試験体につい
て、本発明のジカルボン酸化合物の中からフタル酸ジナ
トリウムとイソフタル酸ジナトリウムを選び、また、比
較のためにpーニトロ安息香酸ナトリウムと亜硝酸カル
シウムを選び、塩素含有水硬性組成物に対し各々1%、
2%および3%添加(フタル酸シ゛ナトリウムおよびイソフタル酸シ゛ナトリウ
ムフタル酸の添加量はおのおのフタル酸ないしイソフタル酸換算)し
たコンクリートの凝結時間を測定した。この結果を表6
に示した。表6から明らかなように、これらのジカルボ
ン酸化合物の添加量が増えると凝結時間が長くなり、塩
素含有水硬性組成物の混練物の可使時間の調整が容易で
あることがわかる。一方、pーニトロ安息香酸ナトリウ
ム添加の混練物の凝結時間はジカルボン酸化合物のよう
には伸びず、目標とする凝結始発時間(2時間)を実現す
るには更に多量の添加が必要である。また、亜硝酸カル
シウムは添加量が増えるに従い、凝結時間が逆に短縮し
施工が不可能である。
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】試験例4 表7に示すコンクリートの配合量のもとで、表8に示す
スラグを用いてセメントの一部(内割で5〜50重量%)
を置換し、本発明の防錆剤を加えたもの(実施例D)と加
えないもの(比較例D)について、上記試験例1,2と同
様の防錆試験および圧縮強度試験を行った。この結果を
表9、10に示した。表9は塩素含有水硬性組成物から
なる混練物についての試験結果であり、表10は普通セ
メントを塩溶液で混練したものの試験結果である。表9
に示すように、スラグを含有する実施例Dの各試料は、
フタル酸ジナトリウムを添加したグループは試料No.3,6
を除き何れもスラグの含有量に比例して28日材齢圧縮
強度が向上している。イソフタル酸ジナトリウムを添加
したグループではスラグ量の増加に伴い20日材齢圧縮
強度がやや低下する傾向を示すものの何れも310kg/c
m2以上の強度を有し、また発錆面積率は格段に少ない。
表10の試験結果でも、実施例Eの各試料の28日材齢
圧縮強度はスラグを併用しない表5の場合よりも大き
く、しかも発錆面積率は防錆剤を添加しない比較例Eに
比べて格段に小さい。
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明のセメント混練物
用防錆剤および防錆組成物は塩素の含有量が高いセメン
ト混練物においても、少ない添加量で良好な防錆効果を
示し、また、このセメント混練物の凝結を調整して凝結
始発時間で2時間以上の可使時間を確保でき、しかも硬
化体の強度には何ら悪影響を与えない。さらに、防錆剤
と共にスラグを含有する防錆組成物はセメント混練物の
強度を向上させ、スラグを含まないものよりも強度の大
きな硬化体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 副田 孝一 千葉県佐倉市大作2丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント混練物に用いられ、炭素数2以
    上の疎水基を有するジカルボン酸化合物を主成分とする
    ことを特徴とするセメント混練物用防錆剤。
  2. 【請求項2】 一般のセメントに対して0.1〜5重量
    %、塩素含有セメントに対して0.3〜10重量%用い
    られる請求項1に記載の防錆剤。
  3. 【請求項3】 塩素含有セメントが、都市ごみ灰を原料
    の一部に用いたカルシウムクロロシリケートまたはカル
    シウムクロロアルミネートの少なくとも1種以上を主成
    分としたものである請求項2に記載の防錆剤。
  4. 【請求項4】 セメント混練物に用いられ、炭素数2以
    上の疎水基を有するジカルボン酸化合物とスラグを主成
    分とすることを特徴とするセメント混練物用防錆組成
    物。
  5. 【請求項5】 ジカルボン酸化合物が一般のセメントに
    対して0.1〜5重量%、塩素含有セメントに対して0.
    3〜10重量%用いられ、スラグがこれらのセメントに
    対して5〜50重量%用いられる請求項4に記載の防錆
    組成物。
  6. 【請求項6】 塩素含有セメントが、都市ごみ灰を原料
    の一部に用いたカルシウムクロロシリケートまたはカル
    シウムクロロアルミネートの少なくとも1種以上を主成
    分としたものである請求項5に記載の防錆剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2827857A1 (fr) * 2001-07-26 2003-01-31 Rhodia Polyamide Intermediates Liant hydraulique a vieillissement ameliore
JP6055953B1 (ja) * 2015-10-05 2016-12-27 昌樹 阿波根 プレストレストコンクリートの製造方法
WO2018003190A1 (ja) * 2016-06-27 2018-01-04 一般社団法人輝宝 プレストレストコンクリートの製造方法

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