JPH1095979A - 液晶マイクロカプセル及びその製造方法 - Google Patents

液晶マイクロカプセル及びその製造方法

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JPH1095979A
JPH1095979A JP8254072A JP25407296A JPH1095979A JP H1095979 A JPH1095979 A JP H1095979A JP 8254072 A JP8254072 A JP 8254072A JP 25407296 A JP25407296 A JP 25407296A JP H1095979 A JPH1095979 A JP H1095979A
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勝之 内藤
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征三郎 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】OA機器や携帯端末に適した反射型液晶表示素
子に用いる液晶マイクロカプセルを提供する。特に分散
性が良好で、カプセル粒径の均一な液晶マイクロカプセ
ル及びその製造方法を提供する。 【解決手段】多孔質ガラスを通して液晶物質を水中に押
し出し、液晶物質を微小液晶滴にした後、重合して液晶
滴表面を皮膜する。このとき液晶物質はフッ素系液晶組
成物であり、この液晶中に親水性を有し重合可能で皮膜
の原料となる物質を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示素子に用い
られる液晶マイクロカプセル及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】情報機器のディスプレーとして、これま
で多くの液晶表示素子が提案されている。現在パーソナ
ルコンピュータ用やワードプロセッサー用として、Twis
ted Nematic (TNモード 特開昭47−11737号
公報)や、Super Twisted Nematic (STNモード 特
開昭60−107020号公報)が実用化されている。
しかしながらこれらの表示モードは、偏光板を用いらな
ければならず光の利用効率が理論的に50% を超えるこ
とができない。またこれらの表示モードでは、カラー表
示するためには、カラーフィルターを用いなければなら
ず、さらに光の利用効率の低減を招く。
【0003】近年需要が高まってきている携帯端末で
は、電池で駆動させるために消費電力を最小限に押さえ
なければならない。上記TNモードやSTNモードでは
光の利用効率が悪くバックライトを使う必要があるので
消費電力が高くなり携帯端末には向かない。そこでバッ
クライトを必要としない反射型液晶表示素子が期待され
ている。
【0004】反射型液晶表示素子として高い光利用効率
とカラー化に向いている点で、ゲスト・ ホスト液晶をマ
イクロカプセル化して用いる表示モード(特開昭58−
144885号公報)がある。しかしながらこの表示モ
ードは駆動電圧が高いのが現状であり、実用化されてい
ない。これはマイクロカプセルの粒径が不均一で、さら
に電圧保持特性が悪いことが原因である。また液晶セル
を組み立てる工程で、機械的強度、熱的強度が必要であ
るが、現在のところピンホールのない強固な液晶マイク
ロカプセルは得られていない。
【0005】比較的粒径が均一で、ピンホールのできに
くいマイクロカプセルの製造方法として、膜乳化法(特
開平5−212270号公報)が知られている。しかし
ながら現在よく使われているフッ素系液晶については、
その疎水性が強すぎるため、なおその粒径分布が広いと
いう問題がある。また、マイクロカプセルの分散性が悪
く、分散性を上げるために多量の界面活性剤が必要であ
り、そのため電圧保持率が低下したり、機械的熱的耐性
が低下する問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みてなされたもので、OA機器や携帯端末等消費電力
の低い反射型ディスプレーに適した液晶マイクロカプセ
ル及びその製造方法を提供することを目的とする。また
本発明は、分散性が良好で、粒径分布が均一でピンホー
ルのない液晶マイクロカプセル及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明(請求項1)は、フッ素系液晶を主成分とする
液晶滴と、この液晶滴の周りを覆う固体皮膜とを具備
し、親水性基を有し重合可能で前記固体皮膜の原料とな
る物質が前記液晶滴中に分散されていること特徴とする
液晶マイクロカプセルを提供する。
【0008】また本発明(請求項2)は、前記高分子化
合物が、炭素−炭素不飽和結合を有するモノマーの重合
体であり、前記親水性基が水酸基、カルボン酸エステル
基、カルボキシル基、シアノ基、アシル基、炭酸エステ
ル基、アミド基、アミノ基、アルコキシ基、ウレタン基
の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載
の液晶マイクロカプセルを提供する。
【0009】また本発明(請求項3)は、前記高分子化
合物が、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂の少なくとも1
つであることを特徴とする請求項1或いは2記載の液晶
マイクロカプセルを提供する。
【0010】また本発明(請求項4)は、前記液晶滴中
に、二色性色素が分散されていることを特徴とする請求
項1、2或いは3記載の液晶マイクロカプセルを提供す
る。また本発明(請求項5)は、フッ素系液晶と親水性
基を有し重合反応可能な物質の混合液を多孔質膜を通し
て液中に押し出して液滴を形成する工程と、前記物質を
重合反応させて前記液滴の表面に皮膜を形成する工程と
を具備することを特徴とする液晶マイクロカプセルの製
造方法を提供する。
【0011】また本発明(請求項6)は、前記液中が水
中であることを特徴とする請求項5記載の液晶マイクロ
カプセルの製造方法を提供する。また本発明(請求項
7)は、前記物質が、炭素−炭素不飽和結合を有し、前
記親水性基が水酸基、カルボン酸エステル基、カルボキ
シル基、シアノ基、アシル基、炭酸エステル基、アミド
基、アミノ基、アルコキシ基、ウレタン基の少なくとも
1つであることを特徴とする請求項5或いは6記載の液
晶マイクロカプセルの製造方法を提供する。
【0012】また本発明(請求項8)は、前記物質が、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、フラン樹脂のプレポリマーの少な
くとも1つであることを特徴とする請求項5、6或いは
7記載の液晶マイクロカプセルの製造方法を提供する。
【0013】また本発明(請求項9)は、前記液晶中
に、二色性色素が分散されていることを特徴とする請求
項5、6、7或いは8記載の液晶マイクロカプセルの製
造方法を提供する。
【0014】また本発明(請求項10)は、前記多孔質
膜の前記液中と接する面が、親水性であることを特徴と
する請求項5、6、7、8或いは9記載の液晶マイクロ
カプセルの製造方法を提供する。また本発明(請求項1
1)は、液晶及び重合反応可能な物質との混合液を圧力
を加え多孔質膜を通して液中に押し出し液滴を形成する
工程と、前記物質を重合反応させて前記液滴の表面に皮
膜を形成する工程とを具備す液晶マイクロカプセルの製
造方法において、前記圧力を変動させることを特徴とす
る液晶マイクロカプセルの製造方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】フッ素系液晶は、抵抗が高く薄膜
トランジスタ等を用いたアクティブマトリックス駆動に
適した液晶である。しかしながら疎水性が極めて高いた
めに、液晶マイクロカプセルの分散液において、分散状
態を安定化するために多量の界面活性剤を添加する必要
があった。しかし、一般に界面活性剤はイオン性のため
液晶マイクロカプセルを製膜した場合に、電圧保持特性
に悪影響を及ぼす。また、機械的耐熱強度も低下する。
【0016】さらに、フッ素系液晶は疎水性が極めて高
いために、膜乳化法にて、液晶が多孔質ガラスを通り、
水と接触したときに液晶滴の切れが悪く、液晶滴の粒径
が不均一になる。
【0017】本発明では、マイクロカプセルの皮膜に親
水性基を有する高分子化合物を用いている。そのため、
水との親和性が増し、分散性が向上し、用いる界面活性
剤の量を減らすことができる。
【0018】また、膜乳化法によるマイクロカプセル作
成時に、フッ素系液晶が水と接したとき該高分子物質も
しくはその原料物質が液晶と水の界面に集まる。このと
き親水性基が、フッ素系液晶と水との親和性を増すの
で、液晶滴の切れがよくなり均一な粒径にそろう。
【0019】親水性基を有する高分子化合物は、炭素−
炭素不飽和結合を有するモノマーの重合体であり、前記
親水性基として、水酸基、カルボン酸エステル基、カル
ボキシル基、シアノ基、アシル基、炭酸エステル基、ア
ミド基、アミノ基、アルコキシ基、ウレタン基から選ば
れる親水性基の少なくとも一つを含有することが好まし
い。
【0020】またこの高分子化合物は、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、フラン樹脂であることが好ましい多孔質膜の表面
は、親水性の方が、液晶滴の切れがよく好ましい。また
多孔質膜として多孔質ガラスが好ましい。さらに液晶中
に二色性色素を含有すると、二色性色素には極性基があ
るため、液晶滴の切れがよくなる効果がある。本発明に
用いるフッ素系液晶物質としては、下記構造式(1)か
ら(10)で示される各種液晶化合物単独及びこれらの
混合した組成物が挙げられる。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】 [ 式中、R’はアルキル基、アルコキシ基、アルキルフ
ェニル基、アルコキシアルキルフェニル基、アルコキシ
フェニル基、アルキルシクロヘキシル基、アルコキシア
ルキルシクロヘキシル基、アルキルシクロヘキシルフェ
ニル基、シアノフェニル基、シアノ基、ハロゲン原子、
フルオロメチル基、フィリオロメトキシ基、アルキルフ
ェニルアルキル基、アルコキシアルキルフェニルアルキ
ル基、アルコキシアルキルシクロヘキシルアルキル基、
アルキルシクロヘキシルアルキル基、アルコキシアルコ
キシシクロヘキシルアルキル基、アルコキシフェニルア
ルキル基、アルキルシクロヘキシルフェニルアルキル基
を示し、Xはフッ素原子、フルオロメチル基、ジフルオ
ロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ
基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基を
示し、Yは水素原子、ハロゲン原子を示し、さらにこれ
らのアルキル鎖及びアルコキシ鎖中に光学活性中心を有
してもよい。また、R’中のフェニル基またはフェノキ
シ基はフッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子で置換
されていてもよい。また、各式中のフェニル基は1個2
個のフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換され
ていてもよい。式中の液晶化合物はいずれも誘電異方性
が正であるが、誘電異方性が負の液晶も誘電異方性が正
の液晶と混合して、全体として誘電異方性が正の液晶に
してい用いることができる。] また本発明では、液晶物質を多孔質膜を通して液中に押
し出す際の、加える圧力を変動させる。高い圧力では多
量の液晶物質を液中に投入でき、液晶滴( 液晶分散液)
を短時間で多量に作成できるが、液晶滴の大きさが大き
くなり、かつ粒径の分布も広くなる。一方、低い圧力で
は液晶滴の粒径分布はある程度狭くできるが、液晶分散
液を作成する時間が長くなり、液晶滴の大きさも小さく
なる。本発明では液晶滴を作成中に加える圧力を変動さ
せることで、必要なサイズの粒径の液晶滴を狭い粒径分
布で得ることが可能となる。以下に具体的に示す。
【0031】図1(A)に示すように多孔質ガラス1の
微小な穴から液晶物質2が水3中に押し出される。図1
(B)に示すように水3は左から流れており液晶材料は
液滴となって流される。この工程において、( A) のと
きは一定時間高い圧力を加え液晶材料を押し出し、ある
程度の大きさの液晶滴を作る。つぎに(B)のときに圧
力を低下させると、液晶滴は水流の作用によって切れ易
くなる。この圧力を強くしたり弱くしたりするタイミン
グをパルス的にかけることで、粒径の均一な液晶マイク
ロカプセルを形成できる。
【0032】この方法に用いられる液晶物質としては、
フッ素系液晶、シアノ系液晶、エステル系液晶などが挙
げられる。この場合シアノ系液晶やエステル系液晶は液
晶自身に親水性基を有するため液晶滴が水中で切れ易
く、粒径が均一になり易い。一方、フッ素系液晶では疎
水性が高いため、多少切れが悪くなる。切れをよくする
ために親水性基を有するモノマーやプレポリマーもしく
は二色性色素を含有させる方が良い。これら液晶物質と
しては前述した構造式( 1) から( 10) で示される各
種液晶化合物単独及びこれらの混合した組成物が挙げら
れる。
【0033】本発明による液晶マイクロカプセルを用い
てカラー液晶表示素子を形成するために、液晶中に二色
性色素を入れることができる。この場合液晶物質に溶解
し、高分子皮膜にはあまり溶解したり吸着しない二色性
色素を用いる必要がある。また二色性色素を含有させる
とき、透明皮膜と液晶物質との屈折率の選びかたを目的
によって変えることができる。例えば光散乱を利用して
コントラストを上げるために、屈折率異方性の大きい液
晶物質を選ぶことができる。一方屈折率異方性が小さく
高分子皮膜の屈折率に近い液晶物質を用いる場合は、二
色性色素本来の色が得られる。
【0034】本発明に用いられる二色性色素分子として
は、例えば下記式( 11) から( 19) に示すイエロー
色素、下記式(20)から(27)に示すマゼンタ色
素、下記式( 28) から( 31) に示すシアン色素を用
いることができる。
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】
【化17】
【0042】
【化18】
【0043】本発明では液晶物質に対する重量比で、
0.01重量%以上10重量%以下、好ましくは0.1
重量%以上5重量%以下の二色性色素を液晶中に混ぜる
ことができる。この場合重量比が高すぎると、電圧印加
時でも着色が残り、コントラストが低下する。また重量
比が少なすぎると、所望の着色ができない。反射光の増
白、紫外線吸収剤として蛍光色素を液晶中に混ぜてもよ
い。
【0044】以下、本発明の実施例を具体的に説明す
る。 ( 実施例1)黒色二色性色素S−435(三井東圧社製
商品名)をフッ素系液晶Lixon−5065xx
(チッソ社製 商品名)に1重量%溶解させた混合液を
80重量部、親水性基を有するモノマーとしてメチルメ
タクリレートを14重量部、架橋剤としてジビニルベン
ゼンを1重量部、ベンゾイルパーオキサイドを0.2重
量部を混合溶解した。膜入荷装置(伊勢化学製)を用
い、平均孔径1μmの親水性多孔質ガラスチューブにこ
の混合液を通して、0.3重量%のポリビニルアルコー
ル水溶液流の中に静圧力1.5気圧で押し出しエマルジ
ョンを得た。これを50rpmで攪拌しながら、上記エ
マルジョン(液晶組成物)を85℃で重合した。
【0045】1時間重合した後、粒径分布をレーザー散
乱で調べたところ、図2に示すように平均粒径5μmで
粒径分布の狭い液晶マイクロカプセルを得た。マイクロ
カプセルの分散性は良好で、1日後も凝集は観測されな
かった。
【0046】上記液晶マイクロカプセルをアルミニウム
反射電極が表面に形成されたガラス基板上に、塗布し乾
燥した。乾燥した膜の上に更に表面に透明電極が形成さ
れたガラス基板を透明電極が膜と接するように重ねた。
この2枚の基板に挟まれたセルをポリアミド製の袋に入
れ、袋内を減圧し、120℃で加熱密着させて液晶表示
素子を作製した。この液晶表示素子を顕微鏡で観察した
ところ、全くカプセルは壊れていなかった。また液晶部
分の厚みは10μmであった。液晶分子の配向は基板に
対してほぼ平行であった。この液晶表示素子は黒色で5
0Hzで10Vの交流電圧をかけると白色となった。反
射濃度から求めたコントラスト比は6.2であった。
【0047】(比較例1)実施例1の親水性基を有する
モノマーとしてメチルメタクリレートを用いる代わり
に、親水性基を持たないスチレンを14重量部用いて同
様に液晶マイクロカプセルを作製した。粒径分布をレー
ザー散乱で調べたところ、図3に示すように平均粒径8
μmで粒径分布が実施例1(図2)と比較して広かっ
た。また、液晶マイクロカプセル分散液は分散性が悪
く、1日放置後にマイクロカプセルの凝集が見られた。
【0048】(実施例2)黒色二色性色素S−435
(三井東圧社製 商品名)をフッ素系液晶Lixon−
5065xx(チッソ社製 商品名)に1重量%溶解さ
せた混合液を80重量部、親水性基を有するプレポリマ
ーとしてエポキシ樹脂プレポリマーエピコートR130
C(三井石油化学製 商品名)を14重量部を混合溶解
した。膜入荷装置(伊勢化学製)を用い、平均孔径1μ
mの親水性多孔質ガラスチューブにこの混合液を通し
て、0.3重量%のポリビニルアルコール水溶液流の中
に静圧力1.5気圧で押し出しエマルジョンを得た。こ
れにポリアミン系硬化剤Q604を添加し、50rpm
で攪拌しながら、上記エマルジョン(液晶組成物)を8
5℃で重合した。
【0049】1時間重合した後、粒径分布をレーザー散
乱で調べたところ、図4に示すように平均粒径5μmで
粒径分布の狭い液晶マイクロカプセルを得た。マイクロ
カプセルの分散性は良好で、1日後も凝集は観測されな
かった。この液晶マイクロカプセルをアルミニウム反射
電極が表面に形成されたガラス基板上に、塗布し乾燥し
た。乾燥した膜の上に更に表面に透明電極が形成された
ガラス基板を透明電極が膜と接するように重ねた。この
2枚の基板に挟まれたセルをポリアミド製の袋に入れ、
袋内を減圧し、120℃で加熱密着させて液晶表示素子
を作製した。この液晶表示素子を顕微鏡で観察したとこ
ろ、全くカプセルは壊れていなかった。また液晶部分の
厚みは10μmであった。液晶分子の配向は基板に対し
てほぼ平行であった。この液晶表示素子は黒色で50H
zで11Vの交流電圧をかけると白色となった。反射濃
度から求めたコントラスト比は6.1であった。
【0050】(実施例3)黒色二色性色素S−435
(三井東圧社製 商品名)をシアノ系液晶Lixon−
4033−000xx(チッソ社製 商品名)に1重量
%溶解させた混合液を80重量部、モノマーとしてミチ
ルメタクリレートを14重量部、架橋剤としてジビニル
ベンゼンを1重量部、ベンゾイルパーオキサイドを0.
2重量部を混合溶解した。膜入荷装置(伊勢化学製)を
用い、平均孔径1μmの親水性多孔質ガラスチューブに
この混合液を通して、0.3重量%のポリビニルアルコ
ール水溶液流の中に、1Hzの周期で最大圧力1.6気
圧、最小圧力1.2気圧を加えて押し出しエマルジョン
を得た。これを50rpmで攪拌しながら、上記エマル
ジョン(液晶組成物)を85℃で重合した。
【0051】1時間重合した後、粒径分布をレーザー散
乱で調べたところ、図5に示すように平均粒径6μmで
粒径分布の狭い液晶マイクロカプセルを得た。マイクロ
カプセルの分散性は良好で、1日後も凝集は観測されな
かった。上記液晶マイクロカプセルをアルミニウム反射
電極が表面に形成されたガラス基板上に、塗布し乾燥し
た。乾燥した膜の上に更に表面に透明電極が形成された
ガラス基板を透明電極が膜と接するように重ねた。この
2枚の基板に挟まれたセルをポリアミド製の袋に入れ、
袋内を減圧し、120℃で加熱密着させて液晶表示素子
を作製した。この液晶表示素子を顕微鏡で観察したとこ
ろ、全くカプセルは壊れていなかった。また液晶部分の
厚みは10μmであった。液晶分子の配向は基板に対し
てほぼ平行であった。この液晶表示素子は黒色で50H
zで9Vの交流電圧をかけると白色となった。反射濃度
から求めたコントラスト比は6.3であった。 (比較例2)実施例3の1Hzの周期で最大圧力1.6
気圧、最小圧力1.2気圧を加える代わりに、静圧力
1.6気圧を加える他は同様にして液晶マイクロカプセ
ルを作成した。粒径分布をレーザー散乱で調べたとこ
ろ、図7に示すように平均粒径9μmで粒径分布が図5
と比較して広かった。
【0052】(実施例4)黒色二色性色素S−435
(三井東圧社製 商品名)を負の誘電異方性を持つネマ
チック液晶ZLI−2659(メルク社製 商品名)に
1重量%溶解させた混合液を80重量部、モノマーとし
てミチルメタクリレートモノマーを3重量部とオクタデ
シルメタクリレートモノマー11重量部、架橋剤として
ジビニルベンゼンを1重量部を混合溶解した。膜入荷装
置(伊勢化学製)を用い、平均孔径1μmの親水性多孔
質ガラスチューブにこの混合液を通して、0.3重量%
のポリビニルアルコール水溶液流の中に、1Hzの周期
で最大圧力1.6気圧、最小圧力1.2気圧を加えて押
し出しエマルジョンを得た。これを50rpmで攪拌し
ながら、上記エマルジョン(液晶組成物)を85℃で重
合した。
【0053】1時間重合した後、粒径分布をレーザー散
乱で調べたところ、図7に示すように平均粒径7μmで
粒径分布の狭い液晶マイクロカプセルを得た。マイクロ
カプセルの分散性は良好で、1日後も凝集は観測されな
かった。
【0054】上記液晶マイクロカプセルをアルミニウム
反射電極が表面に形成されたガラス基板上に、塗布し乾
燥した。乾燥した膜の上に更に表面に透明電極が形成さ
れたガラス基板を透明電極が膜と接するように重ねた。
この2枚の基板に挟まれたセルをポリアミド製の袋に入
れ、袋内を減圧し、120℃で加熱密着させて液晶表示
素子を作製した。この液晶表示素子を顕微鏡で観察した
ところ、全くカプセルは壊れていなかった。また液晶部
分の厚みは10μmであった。液晶分子の配向は基板に
対してほぼ平行であった。この液晶表示素子は白色で5
0Hzで10Vの交流電圧をかけると白色となった。反
射濃度から求めたコントラスト比は5.8であった。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、分散状態
が良好で、粒径が均一で、反射型液晶表示素子に高適な
液晶マイクロカプセルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高い圧力と低い圧力を交互に切り替えながら
液晶滴を作成する様子を示す断面図
【図2】 本発明の液晶マイクロカプセルの粒径分布を
示す図
【図3】 比較例の液晶マイクロカプセルの粒径分布を
示す図
【図4】 本発明の液晶マイクロカプセルの粒径分布を
示す図
【図5】 本発明の液晶マイクロカプセルの粒径分布を
示す図
【図6】 比較例の液晶マイクロカプセルの粒径分布を
示す図
【図7】 本発明の液晶マイクロカプセルの粒径分布を
示す図
【符号の説明】
1…多孔質ガラス 2…液晶 3…水

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ素系液晶を主成分とする液晶滴と、 この液晶滴の周りを覆う固体皮膜とを具備し、 親水性基を有し重合可能で前記固体皮膜の原料となる物
    質が前記液晶滴中に分散されていること特徴とする液晶
    マイクロカプセル。
  2. 【請求項2】前記高分子化合物が、炭素−炭素不飽和結
    合を有するモノマーの重合体であり、前記親水性基が水
    酸基、カルボン酸エステル基、カルボキシル基、シアノ
    基、アシル基、炭酸エステル基、アミド基、アミノ基、
    アルコキシ基、ウレタン基の少なくとも1つであること
    を特徴とする請求項1記載の液晶マイクロカプセル。
  3. 【請求項3】前記高分子化合物が、エポキシ樹脂、ウレ
    タン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、
    フラン樹脂の少なくとも1つであることを特徴とする請
    求項1或いは2記載の液晶マイクロカプセル。
  4. 【請求項4】前記液晶滴中に、二色性色素が分散されて
    いることを特徴とする請求項1、2或いは3記載の液晶
    マイクロカプセル。
  5. 【請求項5】フッ素系液晶と親水性基を有し重合反応可
    能な物質の混合液を多孔質膜を通して液中に押し出して
    液滴を形成する工程と、 前記物質を重合反応させて前記液滴の表面に皮膜を形成
    する工程とを具備することを特徴とする液晶マイクロカ
    プセルの製造方法。
  6. 【請求項6】前記液中が水中であることを特徴とする請
    求項5記載の液晶マイクロカプセルの製造方法。
  7. 【請求項7】前記物質が、炭素−炭素不飽和結合を有
    し、前記親水性基が水酸基、カルボン酸エステル基、カ
    ルボキシル基、シアノ基、アシル基、炭酸エステル基、
    アミド基、アミノ基、アルコキシ基、ウレタン基の少な
    くとも1つであることを特徴とする請求項5或いは6記
    載の液晶マイクロカプセルの製造方法。
  8. 【請求項8】前記物質が、エポキシ樹脂、ウレタン樹
    脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フラン
    樹脂のプレポリマーの少なくとも1つであることを特徴
    とする請求項5、6或いは7記載の液晶マイクロカプセ
    ルの製造方法。
  9. 【請求項9】前記液晶中に、二色性色素が分散されてい
    ることを特徴とする請求項5、6、7或いは8記載の液
    晶マイクロカプセルの製造方法。
  10. 【請求項10】前記多孔質膜の前記液中と接する面が、
    親水性であることを特徴とする請求項5、6、7、8或
    いは9記載の液晶マイクロカプセルの製造方法。
  11. 【請求項11】液晶及び重合反応可能な物質との混合液
    を圧力を加え多孔質膜を通して液中に押し出し液滴を形
    成する工程と、 前記物質を重合反応させて前記液滴の表面に皮膜を形成
    する工程とを具備す液晶マイクロカプセルの製造方法に
    おいて、 前記圧力を変動させることを特徴とする液晶マイクロカ
    プセルの製造方法。
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JPWO2018143473A1 (ja) * 2017-02-06 2019-11-21 国立大学法人 東京大学 温度応答性色材

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