JPH1097242A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH1097242A
JPH1097242A JP8251502A JP25150296A JPH1097242A JP H1097242 A JPH1097242 A JP H1097242A JP 8251502 A JP8251502 A JP 8251502A JP 25150296 A JP25150296 A JP 25150296A JP H1097242 A JPH1097242 A JP H1097242A
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裕一 中原
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KORUGU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アコースティック楽器のように演奏方法の微
妙な変化などによる音色などのニュアンスの変化をも表
現することができ、演奏自体に演奏者自身の感情表現力
を持たせることができる電子楽器を得る。 【解決手段】 演奏されることで衝撃波音を発生する弦
1でなる発音体と、演奏者により押圧された位置に応じ
て発音する音程を決定するためのパラメータを出力する
位置センサ13でなる音程決定手段と、音程決定手段の
出力に基づいて共振周波数が決定されて発音体からの出
力信号に基づき共振することで楽音を発生する共振回路
15とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子楽器に係
り、特に、アコースティック楽器と同等な感情表現力を
もつ電子楽器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子楽器として図17に
示すものがある。図17において、1は発音タイミング
とその音量を決定するための弦、2は音程を決定するた
めの位置検出用スイッチ群を示し、上記弦1で発生した
音声信号はピックアップ3を介して電気信号に変換され
てエンベロープフォロワ4により音量情報のデータに変
換されると共に、該エンベロープフォロワ4の出力端に
接続されたスレショルド回路5を介して雑音成分が除去
された後、トリガーパルス回路6及びピークホールド回
路7に入力される。
【0003】上記トリガーパルス回路6は、上記スレシ
ョルド回路5を介した入力される音声信号の立ち上がり
でトリガーされて演奏タイミングを表すタイミング信号
を出力し、また、上記ピークホールド回路7は上記スレ
ショルド回路5を介した入力される音声信号のエンベロ
ープのピーク値を保持し演奏された音量を表す音量信号
を出力する。一方、上記位置検出用スイッチ群2のうち
選定された任意のスイッチの値はスイッチ読取回路8に
より読み取られて音程が決定される。
【0004】上記トリガーパルス回路6から出力される
タイミング信号と上記ピークホールド回路7から出力さ
れる音量信号及び上記スイッチ読取回路8から出力され
る音程の値が演奏者がリアルタイムで音源に対して与え
ることのできる情報であり、上記タイミング信号と音程
の値が入力される波形読出回路9は、上記タイミング信
号に基づいて波形メモリ10から必要な楽器等の波形を
読み出し、上記音程の値に応じた音程に変換して出力す
る。ここで、上記波形メモリ10には、楽器音や自然音
またはサインカーブ波形等の複数の波形があらかじめ記
憶されていて、上記波形読出回路9は外部からあらかじ
め与えられる波形選択信号に応じた波形を読み出すよう
になっている。
【0005】上記波形読出回路9から読み出された信号
は、ローパスフィルタ11に入力され、該ローパスフィ
ルタ11により上記ピークホールド回路7で保持された
値によってフィールタがかけられた後、アンプ12によ
り適正なレベルに変換されて音声信号として出力され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の電子楽器において、弦1で発生した音声信号はエン
ベロープフォロワ4で音量情報のデータに変換され、こ
の時点で、弦1を弾いたことで発生する音色等の多くの
情報が削除され、音量情報のみとなり、スレショルド回
路5で小さな雑音がカットされ、弦1が弾かれていない
ときと弾かれたときの境界をはっきりさせ、誤動作を防
ぐようになされ、このため、非常に小さな音で弦1を弾
いたり、弾いたのか弾いていないのかはっきりしない演
奏の場合は、弾いていないと判断されてしまう。そし
て、そのスレショルド回路5の出力信号により、トリガ
ーパルス回路6で信号の立ち上がりをトリガーとするパ
ルスが発生され、演奏されたタイミングを表すタイミン
グ信号が発生する。すなわち、弦1を演奏者が演奏する
ことで最終的な発音に影響するものはタイミングと弦1
を弾いた瞬間の音量だけである。
【0007】アコースティック楽器では、演奏者が行う
演奏動作は楽器を発音させるプロセスそのものである
が、上述した通常の電子楽器では、演奏動作とはまった
く別のところ(波形読出回路9〜アンプ12)に発音プ
ロセスが存在し、演奏動作は発音プロセスにトリガーを
与えるためのものでしかない。この点が電子楽器とアコ
ースティック楽器の原理的に見た最大の相違点であり、
電子楽器が表現力に乏しいと言われる原因である。ま
た、音程に関しても、上述した従来の構成ではビブラー
トやベンドと言った微妙な音程のコントロールを行うこ
とは難しい。
【0008】上述したように、従来の電子楽器では、弦
1は発音タイミングとその音量を決定するための手段と
して存在していた。また、既存のエレクトリックギター
などにピックアップを取り付けて使用するものもある
が、その場合は、その入力信号から音程情報も抽出して
いた。これら既存の電子楽器の場合、発音される音色を
コントロールする手段は演奏された音量のみに頼ること
になり、本来アコースティック楽器(電気楽器も含む)
が持っていた演奏方法による様々な音色の変化による感
情表現力において著しく劣ってしまっていた。これは、
柔らかい音が必要であれば柔らかく弾き、硬い音が必要
であれば硬く弾けば良いというアコースティック楽器で
は当然のことが電子弦楽器では行うことが難しいという
楽器としては重大な欠点を持っていると言える。
【0009】また、従来、音程を決定する手段として、
押圧位置検出装置とピックアップから得られる入力信号
の周波数を解析する方法の2種類が多く用いられたいる
が、押圧位置検出装置には今までスイッチの集合体が使
われていたため、如何にスイッチの数を多くしてもビブ
ラートなどの微妙な音程の変化を必要とする演奏には十
分な解像度を得ることができなかった。このような周波
数を解析する方法では、解像度は十分確保可能である
が、演奏が開始されてからしか周波数の解析は行えない
ため、演奏を開始してから発音が開始されるまでにどう
しても時間的な遅れが生じてしまうという問題点があっ
た。
【0010】この発明は上述した従来例に係る問題点を
解消するためになされたもので、アコースティック楽器
のように演奏方法の微妙な変化などによる音色などのニ
ュアンスの変化をも表現することができ、演奏自体に演
奏者自身の感情表現力を持たせることができる電子楽器
を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る電子楽器は、演奏されることで衝撃
波音を発生する発音体と、演奏者により押圧された位置
に応じて発音する音程を決定するためのパラメータを出
力する音程決定手段と、上記音程決定手段の出力に基づ
いて共振周波数が決定されて上記発音体からの出力信号
に基づき共振することで楽音を発生する共振回路とを備
えたものである。
【0012】また、上記音程決定手段は、演奏者により
押圧された位置に応じて抵抗値が変化する位置センサで
あることを特徴とするものである。
【0013】また、上記位置センサは、タップ間の抵抗
体の幅が同一であるがタップ位置で抵抗体の幅が階段状
に変化する複数の分割された長方形の抵抗体をテーパー
状に近似した形状に形成してなることを特徴とするもの
である。
【0014】また、上記位置センサは、抵抗体の幅の変
化が所定の傾斜角に沿って直線的に変化する形状に形成
したことを特徴とするものである。
【0015】また、上記発音体から出力される信号から
音色を変化させるパラメータを生成して上記共振回路に
与える音色制御手段をさらに備え、上記共振回路は、上
記音色制御手段から出力されるパラメータに基づいて音
色を制御することを特徴とするものである。
【0016】また、上記音色制御手段は、上記発音体か
ら出力される信号の低域成分と高域成分をそれぞれ取り
出す第1と第2のバンドパスフィルタと、上記低域成分
及び上記高域成分と上記発音体から出力される信号のレ
ベルをそれぞれ抽出する第1ないし第3のエンベロープ
フォロワと、上記低域成分と上記高域成分とのレベル比
を求める除算回路と、上記発音体から出力される信号の
レベルと上記除算回路から得られるレベル比に基づいて
上記共振回路の第1と第2のローパスフィルタに与える
カットオフ周波数を設定するためのパラメータを生成す
るパラメータ生成手段とを備えたことを特徴とするもの
である。
【0017】また、上記音程決定手段に押圧される押圧
力を検出する圧力検出手段と、その検出値に基づいて音
量・音色を制御する音量・音色制御手段とをさらに備え
たことを特徴とするものである。
【0018】また、上記音量・音色制御手段は、上記圧
力検出手段の検出値に基づいてリード音を発生するリー
ド音発生器と、ブレス音を発生するブレス音発生器と、
上記圧力検出手段の圧力検出値をその検出値に応じた音
量制御パラメータに変換する第1及び第2のパラメータ
変換テーブルと、上記圧力検出値を第1のパラメータ変
換テーブルによって変換されたパラメータと上記リード
音発生器の出力とを乗算する第1の乗算器と、その乗算
結果と上記ブレス音発生器の出力とを加算する第1の加
算器と、上記圧力検出値を第2のパラメータ変換テーブ
ルによって変換されたパラメータと上記第1の加算器の
加算結果とを乗算する第2の乗算器と、上記発音体から
の出力と上記第2の乗算器の出力とを加算した出力を上
記共振回路に与える第2の加算器とを備えたことを特徴
とするものである。
【0019】また、上記共振回路は、上記発音体からの
出力信号とフィードバック信号とを加算する第3の加算
器と、上記音程決定手段から出力されるパラメータに基
づく遅延量が決定されて上記第3の加算器の出力を遅延
させる第1の遅延回路と、この第1の遅延回路からの出
力の所定周波数成分を抽出する第1のローパスフィルタ
と、この第1のローパスフィルタの出力の位相がずれた
出力を送出する第1のオールパスフィルタと、この第1
のオールパスフィルタの出力と上記発音体からの出力と
を加算した出力を楽音として出力する第4の加算器と、
上記音程決定手段から出力されるパラメータに基づく遅
延量が決定されて上記第4の加算器の出力を遅延させる
第2の遅延回路と、この第2の遅延回路からの出力の所
定周波数成分を抽出する第2のローパスフィルタと、こ
の第2のローパスフィルタの出力の位相がずれた出力を
上記第3の加算器に上記フィードバック信号として送出
する第2のオールパスフィルタとを備えたことを特徴と
するものである。
【0020】また、上記発音体からの出力信号にアタッ
ク音を付加して上記共振回路に与えるアタック音付加手
段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0021】また、上記アタック音付加手段は、上記発
音体から出力される信号のレベルの変化量を求める微分
器と、上記微分器の出力と上記除算回路の出力とを乗算
する第3の乗算器と、ノイズ成分を発生するノイズジェ
ネレータと、上記ノイズジュネレータの出力に上記第3
の乗算器の出力を乗算する第4の乗算器と、上記発音体
から出力される信号に上記第4の乗算器の出力を加算す
る第5の加算器とを備え、上記共振回路に与える信号に
アタック音を付加するすることを特徴とするものであ
る。
【0022】また、上記アタック音付加手段は、上記第
5の加算器から出力されるアタック音が付加された信号
とフィードバック遅延量とを加算して上記共振回路に与
える第6の加算器と、この第6の加算器の出力を遅延さ
せる第3の遅延回路と、上記微分器の出力と上記第3の
遅延回路の出力とを乗算して上記第6の加算器にフィー
ドバック遅延量として与えることで上記第3の遅延回路
を介したフィードバック遅延量を信号のレベル変化量で
コントロールするための第5の乗算器とをさらに備えた
ことを特徴とするものである。
【0023】また、上記アタック音付加手段は、上記第
6の加算器の出力と所定の定数とを乗算する第6の乗算
器と、上記共振回路の出力に上記第6の乗算器の出力を
加算した信号を楽音として出力する第7の加算器とをさ
らに備えたことを特徴とするものである。
【0024】また、上記発音体から出力される信号に音
色の変化を付加して上記共振回路に与える音色変化付加
手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0025】また、上記音色変化付加手段は、ノイズ成
分を発生するノイズジェネレータと、このノイズジェネ
レータから発せられるノイズの所定周波数成分を抽出す
る第3のローパスフィルタと、上記発音体から出力され
る信号に上記第3のローパスフィルタを介したノイズ成
分を付加した出力を上記共振回路に与える第8の加算器
とを備え、上記第3のローパスフィルタは、上記除算回
路から出力されるレベル比に応じたカットオフ周波数が
設定されることを特徴とするものである。
【0026】また、上記音色変化付加手段は、上記第3
のエンベロープフォロワの出力に基づいて立ち上がり及
び立ち下がりが制御されて上記発音体から出力される信
号のレベルを抽出する第4のエンベロープフォロワと、
この第4のエンベロープフォロワの出力と上記第3のロ
ーパスフィルタの出力とを乗算する第7の乗算器とをさ
らに備え、この第7の乗算器の乗算出力を上記発音体か
ら出力される信号に付加すべきノイズ成分として上記第
8の加算器に与えることを特徴とするものである。
【0027】また、上記共振回路側から出力される楽音
信号に胴鳴りの音を付加して出力するシミュレータをさ
らに備えたことを特徴とするものである。
【0028】また、上記発音体は、本体のネックからボ
ディに亙って張設された弦であり、上記音程決定手段
は、上記弦を押さえることで間接的に押圧されるネック
上の位置にその長手方向に沿って設けられ、かつ本体が
ギターまたはベース型でなることを特徴とするものであ
る。
【0029】さらに、上記発音体は、本体表面上に張設
された弦であり、上記音程決定手段は、本体表面上に設
けられた鍵盤でなり、かつ本体がキーボード型でなるこ
とを特徴とするものである。
【0030】さらに、上記発音体は、本体表面上に張設
された弦であり、上記音程決定手段は、本体表面上に設
けられた音階ボタンでなり、かつ本体が大正琴でなるこ
とを特徴とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】図1はこの発明に係る電子楽器の
基本的な構成を示すブロック図である。図1に示す電子
楽器は、演奏者が演奏することによって衝撃波音を発生
する発音体として撥弦動作を行うための弦1を有してい
る。この弦1の撥弦動作によって発せられた信号はピッ
クアップ3によって電気信号として取り込まれる。ま
た、この電子楽器は、演奏者によって押圧された位置に
応じて抵抗値が変化して発音する音程を決定するための
音程決定手段としての位置センサ13を有しており、そ
の位置情報は第1のパラメータ生成手段14に入力さ
れ、位置情報(抵抗値)から共振周波数を決定するため
のパラメータの値が算出されて、上記ピックアップ3か
らの信号と共に音源部としての共振回路15に入力され
る。
【0032】音源部としての共振回路15は、共鳴体を
電子的にシミュレートしたもので、ピックアップ3を介
して入力された信号に共振することで楽音を発生する。
すなわち、上記共振回路15は、上記第1のパラメータ
生成手段14からのパラメータの値によって共振周波数
が決定され、ピックアップ3を介して入力される信号に
より振動を励起し、この共振回路15で発生した信号は
ボディーシミュレータ16で胴鳴りの音が付加されて音
声信号として出力される。この動作は、まさにアコース
ティック楽器やエレクトリックギターのような電気楽器
の物理的な動作に非常に近いものであり、その結果、演
奏表現力もそれらの楽器と同等なものとなる。
【0033】本電子楽器と通常の電子楽器との最大の相
違点は、本電子楽器が弦1の音すなわち演奏者が演奏し
た音そのものを、そのまま共振回路15に入力している
点である。これによって、本電子楽器は、発音のプロセ
スとしては演奏動作によって直接楽器内で共振が励起さ
れ、ボディによって響きが付加されるというアコーステ
ィック楽器と同じ構成をもつことになり、電子楽器では
不可能であった演奏者の演奏表現と実際に発音される音
とを1対1で対応させることが可能となる。
【0034】今までの電子楽器は、演奏者が発音を開始
するために行う動作は、あくまでも発音を開始させる指
令としての意味しかなく、演奏者の演奏内容と発音され
る音の因果関係はほとんど無かった。そのため、アコー
スティック楽器のように演奏方法の微妙な変化などによ
る音色などのニュアンスの変化を表現することは不可能
であった。しかし、本電子楽器では、実際に演奏するこ
とで発生した衝撃波信号を取り込み、音源内部で仮想的
に実現された共鳴体に直接入力したり、入力信号の音色
変化で共鳴体のパラメータをコントロールしている。し
たがって、その共鳴体をどのように振動させるかを決定
するのは実際に演奏者が演奏した音そのものであるた
め、どのようにその楽器を鳴らすのかを決めるのは演奏
者自身である。これによって、今までの電子楽器には無
かったアコースティック楽器と同等の感情表現力を持つ
ことが可能になる。
【0035】また、今までの電子楽器は、発音する合成
音の音程を、実際に演奏された弦の振動周波数を解析す
ることによって決定していたため、弦がはじかれて発音
を開始しなければ音程を決定することができず原理的に
発音の遅れを無くすことは不可能であったが、本電子楽
器は、位置センサが押さえられている位置を検出し、そ
の値によって音程を決定する方式をとっているので音程
決定動作は発音動作と無関係に行える。したがって、本
電子楽器では音程の解析に起因する発音の遅れは起こら
ないといえる。また、位置センサはスイッチではなく連
続した抵抗値の変化値を表現できるので、ビブラートや
ベンドなどの微妙な音程のコントロールも自由に行え
る。
【0036】以上の構成だけでも十分に高い表現力を持
った電子楽器として成り立たせることができるが、ここ
での表現に対する音色の変化は、弦1の発する音声の音
色変化と同等なものであり、極端な音色の変化や物理的
にありえないような変化は起こせない。そこで、ピック
アップ3から出力される信号から音色を変化させるパラ
メータを生成して共振回路15に与える音色制御手段と
して次の構成を備える。すなわち、図1に示すように、
弦1から得た信号から複数の周波数帯域を第1と第2の
バンドパスフィルタ17と17bによって取り出し、そ
れぞれを第1と第2のエンベロープフォロワ18aと1
8bでレベルの変化に変換し、除算回路19でそれらの
周波数帯域それぞれの比を求め、その値によって共振回
路15のパラメータをコントロールしたり、弦1が発し
た信号を第3のエンベロープフォロワ20によってレベ
ルの変化に変換し、その変化によって共振回路15のパ
ラメータをコントロールしたりする回路を付加する。こ
れによって、より幅の広い音色のバリエーションや表現
の幅を持たせることができる。
【0037】ここで、発音体としての上記弦1は、図2
の(a)に示されるように、振動端部でブリッジ22に
よって支えられているが、そのブリッジ22の基部には
コンタクト型のピックアップ3があり、これによって撥
弦動作によって発せられた音を取り込む。ピックアップ
3には他にも非接触のマグネティックピックアップや通
常のマイクロホンなどがあるが、通常のマイクロホンは
周りの騒音も拾ってしまうので、本電子楽器の用途には
適していない。また、発音体としては、弦1だけでな
く、図2の(b)、(c)に示めされるように、ブリッ
ジ22b、22c側が固定されている金属棒1bやプレ
ート1cの他端側を図示矢印方向に振動させることで振
動音を発生させ、弦のように演奏することができる。
【0038】このように、本電子楽器では、演奏上の操
作感以外の点では特に弦を有することに重要性はない。
また、弦に相当する部分が演奏したときにどのような挙
動を示すかについても、実際の弦楽器とは違ったものを
必要とする。弦が発する音が演奏者や奏法によって様々
に変化する必要がある点は通常の弦楽器と同様である
が、通常の弦ができるだけ強い固有振動を持ち、できる
だけ長く響き続ける必要があるのに対し、本電子楽器の
弦1はできるだけ固有振動を持たず短い振動で終わる必
要がある。なぜならば、固有振動を行う部分は弦1では
なく、電子回路内の共振回路15であるからである。
【0039】また、弦1が演奏された音に対して電子回
路内の共振回路15に入力する前に加工や条件判断など
のプロセスが介在すると演奏された音の微妙な変化を切
り捨てることにもなるため、できるだけ複雑な処理を行
わずに共振回路15に入力する必要がある。そのため、
弦1そのものに固有振動が強いと、弦1の物理的な固有
振動と共振回路15の固有振動が両方存在してしまい、
自由な音作りを行うことができないからである。したが
って、本電子楽器の弦1は、できるだけ演奏されたまま
の音を発生し、かつできるだけ固有振動を起こさない設
計を行わなければならない。
【0040】また、音程決定手段としての上記位置セン
サ13は、ちょうどスライド抵抗器のようなものであ
り、押さえた位置に対応したリニアな抵抗値を出力す
る。図3(a)〜(d)は、位置センサ13と弦1を持
った本電子楽器の概念図を示し、図3(a)はその全体
図、図3(b)は図3(a)中の点線a−bの断面から
見て位置センサ13の構造図、図3(c)はその動作説
明図、図3(d)は図3(c)の等価回路図をそれぞれ
を示している。
【0041】図3(a)、(b)に詳細に示すように、
弦1は、ボディ23bに設けられると共に、位置センサ
13は、ネック23aにその長手方向に沿って設けられ
ている。この位置センサ13は、上面に抵抗体印刷膜1
3cが施されたフレキシブル基板13aと、このフレキ
シブル基板13a上にブリッジ22によって0.3mm
以下程度のギャップを持たせて設けられ、上記抵抗体印
刷膜13cとの対向面に導体印刷膜13dが施されると
共に外側表面にはフレット印刷面13eが施された通常
の弦楽器の指板に相当する指板用フィルム13bとを有
し、該指板用フィルム13bを指で押さえると、図3
(c)、(d)のように、位置センサ13の左端から押
さえた位置までの距離に相当する抵抗値を得ることがで
きる。また、位置センサ13に後述するようにして圧力
を検出する機能も持たせることにより、その圧力値で音
源の音量や音色をコントロールすることができるように
なり、発音開始後に音量や音色が変化する擦弦楽器や吹
奏楽器のような演奏が可能になる。
【0042】ところで、上記位置センサ13を通常の印
刷手段で作成した場合には、下記のように数々の不具合
がある。 1.印刷精度のばらつきのために実際の位置情報とその
抵抗値との間の誤差は許容範囲を超えてしまう。 2.相対的な値ではなく、絶対値としての抵抗値を使用
するため、温度変化や経年変化などの影響もそのまま受
けてしまう。 3.ギターやベース、バイオリンといった通常の弦楽器
では、ネックの形状が高い音程の位置になる程太くなっ
ているが、上記位置センサでは、太さが均等である必要
があり、操作感として違和感のあるものになってしま
う。 などの点により、単に上記のような位置センサ13を作
っただけでは実用に耐えうるものにはならない。
【0043】そこで、図4(a)に示すような構成の位
置センサ13を製作することが好ましい。なお、図4
(b)にその等価回路を示す。図4(a)のように、抵
抗体を印刷する基板はフレキシブル基板13aになって
おり、常に抵抗値を計測できるように抵抗値計測用タッ
プを引き出したプリントパターンを作り、その上に抵抗
体印刷膜13cを施し、図示しないブリッジ22により
空間を隔てて導体印刷膜13dが施された指板用フィル
ム13bを設け、その外側表面にフレット印刷面13e
を施す。タップを設ける位置は、この位置センサ13が
使用される形態によって異なるが、ギターであればフレ
ットに相当する位置など特に位置と音程の関係が正確で
ある必要のある位置に設けることが望ましい。このタッ
プによって計測される抵抗値をタップの位置に対応させ
た数値テーブルを作り、その間を補間することで正確な
位置が検出できるようになる。また、このテーブルを定
期的に更新していれば、温度等の環境変化や経年変化に
も対応することができる。
【0044】ここで、タップ間の抵抗体の幅は均一であ
る必要があるが、タップ上で幅が変化しても、位置の計
算結果に影響を与えない。すなわち、タップ位置で抵抗
体の幅が変化する位置センサ13の例として、図5
(a)のように、タップ間の抵抗体の幅が同一であるが
タップ位置で抵抗体の幅が階段状に変化する複数の分割
された長方形の抵抗体をテーパー状に近似した形状に近
いものも作ることができる。また、図5(a)のような
階段状の変化でなく、全体として直線的に幅が変化する
位置センサ13の例として、図6(b)に示すように、
所定の傾斜角に沿って広がっていく形状でも、直線的に
広がるのであればテーブル間の値を補間するときにその
傾斜角を加味すれば良い。このような位置センサ13の
構造を採用することによって、単なる抵抗体では難しか
った正確な音程を得ることが可能になり、かつスイッチ
の集合体では如何にスイッチの数を増やしても難しかっ
たビブラートなどの微妙な音程のコントロールも可能に
なる。また、指板用フィルムにはギター等のフレットに
相当する線を印刷することも可能である。
【0045】上述したようにして作られた位置センサ1
3とネック23aの間には、図6(a)に示すように、
位置センサ13に押圧される押圧力を検出する圧力検出
手段として圧力センサ24を設けることも可能である。
この圧力センサ24によって、発音後の音量や音色のコ
ントロールが可能になる。これは、最も表現力のある楽
器として知られているサキソフォンやバイオリンなどの
ような情感のこもった演奏を可能にするという意味を持
っている。
【0046】以下、圧力センサ24での音量、音色のコ
ントロールの具体例を示す。図6(b)に示すブロック
図は、圧力センサ24の検出に基づいてサキソフォンな
どの管楽器のような演奏を行うための音量・音色制御手
段25の構成を示すするものである。なお、図6(b)
において、リード音発生器25a及びブレス音発生器2
5dは、図1において、第1及び第2のパラメータ生成
手段14及び21のパラメータ設定によって共振回路1
5からそれぞれリード音及びブレス音を出力するように
して構成したたものである。今、図(b)において、圧
力センサ24による検出値は、図6(b)に示すよう
に、3ヵ所のパラメータをコントロールしている。リー
ド音を発生するリード音発生器25aは、圧力センサ2
4の検出値(押さえる強さ)が大きく(強く)なって行
くと次第に倍音が増え割れたような音になる。したがっ
て、押さえる強さによってサキソフォンで言うところの
吹いた強さでの音色のコントロールと同じ様なことがで
きる。
【0047】その様にして作られたリード音は、圧力セ
ンサ24の検出値を図6(c)に示す入出力特性を有す
る第1のパラメータ変換テーブル25bで変換した音量
制御パラメータと第1の乗算器25cによって乗算され
ることで音量がコントロールされ、第1の加算器25e
によりブレス音を発生するブレス音発生器25dの出力
と加算される。これによって、リード音(サキソフォン
の純粋な楽音の部分)とブレス音(息の音)のバランス
をコントロールすることができ、弱く押さえるとブレス
音のみであったものが、押す力を強くしていくにしたが
ってリード音が加わり、次第に大きくなって行く。
【0048】最後に、第1の加算器25eの出力は、第
2の乗算器25gにより圧力センサ24の検出値を図6
(d)に示す入出力特性を有する第2のパラメータ変換
テーブル25fで変換した音量制御パラメータと乗算さ
れ、最終的な音量をコントロールようになっており、全
体として圧力センサ24の検出値によって管楽器の様に
さまざまな演奏表現が可能になる。
【0049】また、本電子楽器における共振回路15の
具体例としては図7に示すものが上げられる。図7
(a)に示す等価回路は、図7(b)に示す如く両端が
ブリッジ22a、22bによって支えられた弦楽器の弦
1を演奏ポジションAで演奏者により撥弦動作すること
により演奏する際の弦楽器の弦をシミュレートする場合
に物理モデルとして用いられる一般的な回路にオールパ
スフィルタを追加した共振回路15の等価回路図であ
る。
【0050】この共振回路15は、図示されるように、
ピックアップ3を介して入力される入力信号INとフィ
ードバック信号とを加算する第3の加算器15aと、第
1のパラメータ生成手段14から出力されるパラメータ
に基づく遅延量が決定されて第3の加算器15aの出力
を遅延させる第1の遅延回路15bと、第2のパラメー
タ生成手段21から出力されるパラメータに基づくカッ
トオフ周波数が決定されて上記第1の遅延回路15bか
らの出力の所定周波数成分を抽出する第1のローパスフ
ィルタ15cと、この第1のローパスフィルタ15cの
出力の位相がずれた出力を送出する第1のオールパスフ
ィルタ15dと、この第1のオールパスフィルタ15d
の出力と上記ピックアップから3を介して入力される入
力信号INとを加算した出力を楽音として出力する第4
の加算器15eと、第1のパラメータ生成手段14から
出力されるパラメータに基づく遅延量が決定されて上記
第4の加算器15eの出力を遅延させる第2の遅延回路
15fと、第2のパラメータ生成手段21から出力され
るパラメータに基づくカットオフ周波数が決定されて上
記第2の遅延回路15fからの出力の所定周波数成分を
抽出する第2のローパスフィルタ15gと、この第2の
ローパスフィルタ15gの出力の位相がずれた出力を上
記第1の加算器15aに上記フィードバック信号として
送出する第2のオールパスフィルタ15hとを備えてい
る。
【0051】ここで、上記第1と第2の遅延回路15b
と15fが弦1の長さ、上記第1と第2のローパスフィ
ルタ15cと15gが弦1やブリッジ22a,22bで
の損失、上記第1と第2のオールパスフィルタ15dと
15hが弦1のねじれなどの理想的な振動を疎外する要
素を現わすことができる。
【0052】ところで、通常の物理モデルでは、この共
振回路15を励起するための回路が非常に重要な要素に
なる。その励起回路がアコースティック楽器のような多
彩な変化をどの程度表現することができるかが、結果と
して弦楽器モデル全体の表現の幅を決めてしまう。しか
し、アコースティック楽器の音色の変化の要因はあまり
にも多く、すべてを再現することは不可能である。した
がって、従来、励起回路は可能な限りの変化を表現する
ために多くのパラメータを持つことになり、そのパラメ
ータに見合う情報を得るために多くのセンサやコントロ
ーラが必要になってくる。しかし、本電子楽器では、こ
の励起回路を電子的に持つ必要がない。なぜならば、励
起回路ではなく実際に物理的な弦1を弾いた音をそのま
ま使うからであり、その点での音色の変化はアコーステ
ィック楽器と同等と言うことができる。また、この部分
に関して多種のセンサやコントローラを設ける必要も無
い。
【0053】回路例1.さて、本電子弦楽器の音源部分
も含めた全体構成を示す図1の回路でより幅の広い表現
を得るために付加された回路は、実際には何をコントロ
ールするべきであるのかを例をあげて説明する。回路例
1は、よりアコースティック楽器のような音色の変化を
求めた場合を想定したものである。実際の弦楽器では、
弦がネックやボディにぶつかる音などの強く弾いたとき
に発生する雑音とも言えるようなアタック音もその楽器
らしさや演奏表現の幅を持たせるために重要な要素とな
っている。今まで説明した回路では、それらの音をシミ
ュレートしている部分が無い。そこで、前述した図1で
弦1を強く弾いたときこの様な音色が得られる回路とし
て具体化した例を図8に示す。
【0054】すなわち、図8は図1に示す音源部の回路
構成に対してピックアップ3から入力される信号(I
N)にアタック音を付加して共振回路15に与えるアタ
ック音付加手段の回路構成図を示し、このアタック音付
加手段は、上述したように、除算回路19でピックアッ
プ3からの入力信号の高域成分と低域成分との比率が得
られるので、図1に示す音源部の回路構成に対して、入
力信号のレベルの変化量を求める微分器26と、この微
分器26の出力と除算回路19の出力とを乗算する第3
の乗算器27と、ノイズ成分を発生するノイズジェネレ
ータ28と、コムフィルタ29を介したノイズジェネレ
ータ28の出力に上記第3の乗算器27の出力を乗算す
る第4の乗算器30と、ピックアップ3からの入力信号
INに上記第4の乗算器30の出力を加算する第5の加
算器31とをさらに備え、上記除算回路19の出力と入
力信号のレベル変化量によってアタック音のノイズ成分
を付加する量をコントロールするようにしている。
【0055】ここで、上記ブロック図での信号の流れに
沿った波形の変化を図9に示す。第1と第2のバンドパ
スフィルタ17aと17bによって、図9(a)に示す
如く、入力信号INは低域成分と高域成分に分けられ
る。分けられたそれぞれの信号は、図9(b)に示す如
く、第1と第2のエンベロープフォロワ18aと18b
によってレベル変化の情報(エンベロープ信号)として
抽出され、除算回路19に入力して、高域成分と低域成
分の比率が求められる。これらのプロセスとは別に、図
9(c)に示す如く、入力信号INをそのまま第3のエ
ンベロープフォロワ20に通してレベル変化の情報(エ
ンベロープ信号)に変換したものを微分器26に入力し
エンベロープの変化の傾きを求める。こうして得られた
入力信号のレベルの変化量と高域成分と低域成分の比率
から付加すべきノイズ成分の量を決める。これによっ
て、図9(d)に示す如く、適正なときに弦がネック等
に衝突して発せられるアタック音を源音に付加すること
ができる。
【0056】また、通常、弦は振動しているので、ネッ
ク等に衝突する回数は一回ではない。その回数は弾いた
強さや奏法によっても変化する。図8に示すアタック音
付加手段は、第5の加算器31によりアタック音のノイ
ズ成分を入力信号に付加したものを共振回路15にわた
す前に、第3の遅延回路33の信号、つまり連続するア
タック音のノイズ成分を生成し付加している。すなわ
ち、上記第5の加算器31から出力されるアタック音が
付加された信号とフィードバック遅延量とを加算して上
記共振回路15に与える第6の加算器32と、この第6
の加算器32の出力を遅延させる第3の遅延回路33
と、上記微分器26の出力と上記第3の遅延回路33の
出力とを乗算して上記第6の加算器32にフィードバッ
ク遅延量として与えることで上記第3の遅延回路33を
介したフィードバック遅延量を信号のレベル変化量でコ
ントロールするための第5の乗算器34とをさらに備え
ている。
【0057】これにより、第6の加算器32を介して共
振回路15に与えられる信号は、図10に示す如く、上
記第3の遅延回路33によって、弦を強く弾いたとき弦
がネックなどにぶつかる状態のアタック音が時間を置い
て何度も重ねられ、そのフィードバック量を入力信号の
レベルの変化量でコントロールすることによって、より
強く弾いたときの音色の変化を作り出すことができる。
【0058】また、奏法によって弦を強く弾くことによ
り弦がネック等をあててアタック音を付加される場合も
ある。図8に示すアタック音付加手段は、さらに、上記
第6の加算器32の出力と所定の定数とを乗算する第6
の乗算器35と、共振回路15の出力に上記第6の乗算
器35の出力を加算した信号を楽音として出力する第7
の加算器36とを備えており、弦以外のネック等にあた
ったときのアタック音を付加することができる。
【0059】回路例2.次に、回路例2ではアコーステ
ィック楽器にはあまり見られない音色の変化を得るため
の例を示す。すなわち、図11は図1に示す音源部の回
路構成に対してピックアップ3から入力される信号(I
N)に該音色の変化情報を付加して共振回路15に与え
る音色変化付加手段の回路構成図を示し、この音色変化
付加手段は、ノイズ成分を発生するノイズジェネレータ
28と、このノイズジェネレータ28から発せられるノ
イズの所定周波数成分をカットオフする第3のローパス
フィルタ37と、ピックアップ3から出力される信号に
上記第3のローパスフィルタ37を介したノイズ成分を
付加した出力を共振回路15に与える第8の加算器38
を備え、除算回路19で得た高域成分と低域成分の比率
によって上記第3のローパスフィルタ37のカットオフ
周波数を大きく変化させ、奏法による音色の変化を際立
たせるようにしている。
【0060】また、第3のエンベロープフォロワ20の
出力に基づいて立ち上がり及び立ち下がりが制御されて
ピックアップ3から出力される入力信号INのレベルを
抽出する第4のエンベロープフォロワ39と、この第4
のエンベロープフォロワ39の出力と上記第3のローパ
スフィルタ37の出力とを乗算する第7の乗算器40と
をさらに備え、この第7の乗算器40の乗算出力をピッ
クアップ3から出力される信号に付加すべきノイズ成分
として第8の加算器38に与えることで、ノイズ成分を
入力信号にミックスする量を決めるエンベロープフォロ
ワ39の立ち上がり及び立ち下がりを別のエンベロープ
フォロワ20でコントロールすることにより、弱く弾い
たときは立ち上がりが遅く長く延びるノイズ成分が付加
され、強く弾いたときは立ち上がりが早く短いノイズ成
分が付加されるようにしている。
【0061】ここで、エンベロープフォロワ20と39
で作られるエンベロープは、図12(a)、(b)に示
すように、入力信号のレベル差(強く弾いたか、弱く弾
いたかの違い)によって大きく変化する。このエンベロ
ープによって入力信号にノイズ成分が付加されるため、
共振回路15に入力される信号の時間的な変化は演奏者
が弾いた強さによって大きく変化することになる。
【0062】この時間的な変化と、入力信号の周波数の
変化が反映されるローパスフィルタ37による変化によ
り、共振回路15に入力される波形は、図13に示すよ
うに生成される。すなわち、第3のローパスフィルタ3
7の出力は、入力信号INによって得られたパラメータ
により決められたフィルタをかけたノイズ波形となり、
このノイズ波形は、第7の乗算器40により、入力信号
INによって得られたパラメータにより決められた第4
のエンベロープフォロワ39の出力と乗算されて、エン
ベロープ波形によって音量変化がつけられたノイズ波形
となり、第8の加算器38により入力信号INと加算さ
れて共振回路15への入力となる。このように共振回路
15に入力される波形が作られるのであるが、演奏者の
弾き方によって入力信号が変化するのは勿論であるが、
上記ノイズ波形やエンベロープ波形もその影響を受けて
大きく変化する。
【0063】したがって、演奏によって、次の例の様に
音色が変化する。 1.柔らかい音で弱く弾いた場合 高次倍音のすくない柔らかい音で発音を開始し、しばら
くすると発音開始直後よりも音量が上がり、倍音系列が
少し変化する。 2.固い音で弱く弾いた場合 高次倍音のすくない柔らかい音で発音を開始し、しばら
くすると発音開始直後よりも音量が上がり、金属的な響
が加わる。 3.柔らかい音で強く弾いた場合 アタックの強い音で、低域成分が強調されている。 4.固い音で強く弾いた場合 特にアタックの強い音で、多くの倍音を含んでいる。
【0064】次に、本電子楽器を適用した具体的な実施
例について説明する。 実施例1.エレクトリックギターまたはベース型の実施
例を図14に示す。図14に示すように、本電子楽器の
発音体は、本体のネック23aからボディ23bに亙っ
て張設された弦1であり、音程決定手段としての位置セ
ンサ13は、上記弦1を押さえることで間接的に押圧さ
れるネック23a上の位置にその長手方向に沿って設け
られ、かつ共振回路15は、上記ボディ23b内に収納
されている。
【0065】この場合、演奏する感覚ができるだけ実際
のギターやベースに近い必要がある。そのため、弦1は
実際のギターやベースの弦か、それにできるだけ近いも
のを使う。また、位置センサ13を直接さわるのではな
くその上にも弦1があり、弦を押さえることで位置セン
サを間接的に押すようにする。弦1のテンションも実際
のものに近い程度張る必要がある。したがって、弦1は
強い固有振動を持ってしまいそれ自身が鳴ってしまうの
で、自由な音づくりを疎外する要因になる。そのため、
弦ミュート41を設けて弦1が振動し続けないようにす
る。位置センサ13とピックアップ3は、それぞれの弦
1ごとに独立したものを持っている。
【0066】実施例2.実施例2では、上述した実施例
1の位置センサ13を押圧する鍵盤タイプのキーボード
(コントローラ)を用いた例を図15に示す。図15に
示すように、本電子楽器の発音体は、本体表面上に張設
された弦1であり、音程決定手段は、本体表面上に設け
られた鍵盤42でなり、かつ共振回路は、本体内に収納
されている。
【0067】ここで言う弦1は、実施例1と同様な弦の
ように演奏できるものという意味であり、図2(b)及
び(c)に示すような金属棒や樹脂などのプレートでも
かまわない。また、鍵盤42は、一般的な電子楽器用鍵
盤(各キー毎に設けられたオン/オフを検出するスイッ
チにより音高を決定するもの)ではなく、図4に示すよ
うな位置センサ13上を各キーが押すことによって音高
と音色の制御を行うものである。したがって、単に音名
を指示するだけでなく縦方向の動きで圧力値による音色
の変化、横方向の動きで位置情報によるビブラート等の
音程の変化が表現できる。また、音量を決定するのは鍵
盤ではないのでベロシティーの検出機能を鍵盤が持つ必
要はない。
【0068】実施例3.実施例3では、上述した実施例
1の位置センサ13を押圧する音階ボタンを用いた例を
図16に示す。図16に示すように、本電子楽器の発音
体は、本体表面上に張設された弦1であり、音程決定手
段は、本体表面上に設けられた音階ボタン43でなり、
かつ共振回路は、本体内に収納されている。ここで、音
階ボタン43は、通常の電子大正琴等で使われるスイッ
チとしてのものではなく、図4に示すような位置センサ
13を操作するためのものである。これによって、ビブ
ラートのような音程の微妙な変化をリアルタイムに行う
ことができる。なお、図16では、弦1は1つの例を示
したが、大正琴のように弦1として複数備えそれぞれ別
々にピックアップ3を設けるようにしてもよい。
【0069】上述したような本電子楽器の特徴を要約す
ると次のようになる。本電子楽器は、演奏することによ
って発音体(基本的に弦であるが、同じ様な演奏を行う
ことができるならば弦でなくても良い)から発生する衝
撃波音をピックアップによって電気信号として取り込
み、位置センサでなる音程決定手段で与えられた位置情
報によって共振周波数を決定された共振回路に直接入力
することによって楽音信号を発生するようにしたもので
あり、今までの電子楽器がアコースティック楽器に比
べ、表現力という点で劣っていたが、本電子楽器では、
電子回路内に設けられた共振回路の励起信号として発音
体(弦)を用いることにより、この問題を解決し、アコ
ースティック楽器に匹敵する表現力を持つことを可能に
した。
【0070】撥弦楽器の場合、その楽器がどのような音
量、音色で発音するかは弦が弾かれた瞬間に決定され
る。したがって、弾かれた瞬間の音だけを発する弦を用
意し、その音をそのまま電子回路内の共振回路に入力す
ることによって、演奏者が弾いたニュアンスを出力され
る音に忠実に反映させることができるようになる。本電
子楽器は、アコースティック楽器の様に演奏することで
音色をコントロールすることができるため、別に音色コ
ントロール用の操作子を設ける必要がない(勿論設けて
も良いが)。したがって、演奏者は複雑な操作を覚えた
り、演奏中にいろいろな演奏以外の操作を行ったりする
必要もなく、演奏することに専念することができる。
【0071】また、本電子楽器では、通常の電子楽器の
ような発音の動作そのものに内蔵されたCPUのソフト
ウェアが介在する部分がほとんど無いため、演奏が開始
されてから実際に発音が開始されるまでの時間(発音の
遅れ)はほとんど無いと言ってよい。本電子楽器は、音
程決定手段としてネック上に位置センサを設け、その押
圧位置を特定することで発音すべき音程を決定する方法
をとっている。これは、実際に鳴っている弦の音声信号
を周波数解析し音程を決定する手段に比べ、処理に必要
な時間が非常に短くてすむ。また、この位置センサは押
圧位置に対応した抵抗値を出力するものであるため、半
音単位でなくビブラートなどの微妙な音程のコントロー
ルも行うことができる。また、位置センサには押圧力の
検出機能も持たせることが可能であり、この装置は演奏
ポジションを変えることなく(これは演奏者にとっては
非常に重要)、音程以外の要素をコントロールすること
ができ、新しい奏法の可能性を持っている。
【0072】本電子楽器は、位置センサとして、図5
(a)に示す如く複数に分割された長方形の抵抗体でな
る構造のものを有している。印刷された抵抗体の抵抗値
をタップを引き出して常時読み取れるようにし、その抵
抗値を数値テーブルとして持ち押圧位置をある隣接する
タップからの距離として検出するものである。タップ間
の抵抗体の幅は一定でなければならないが、タップ上で
の幅の変更は自由に行え、タップ間の距離も任意に決め
ることができる。
【0073】従来、本電子楽器で使用しているような抵
抗体を用いた位置検出手段は以下の問題点により使われ
ていない。 1.通常の印刷技術では、精度のばらつきにより生じる
実際の押圧位置と抵抗値との間の誤差が許容範囲を超え
てしまう。具体的には、通常の印刷技術で作成した場合
の誤差は±10〜5%程度であるため、当該装置が40
0mmであるならば、誤差は±40〜20mmとなり、
これはギターの高音域では1音の幅以上のものである。 2.温度変化や経年変化の影響を受けやすい。 3.通常の弦楽器はネックの幅が一定でない(ギターで
はボディよりのほうが太くなっている場合が多い)が、
抵抗体の幅を変えることができないため、演奏上違和感
の無いネックの形状にならない。
【0074】そのため、従来は、スイッチの集合体とし
ての押圧位置検出装置を用いてきた。しかし、これはス
イッチの集合体であるため細かい音程(位置)の変化を
検出しようとすると、非常に多くのスイッチを設けなけ
ればならず、膨大な本数の配線をネック内に通す必要が
あった。また、たとえその様に多くのスイッチを設けた
としてもビブラートなどの微妙な音程のコントロールに
対しては十分な精度を持っているとは言えない。
【0075】これに対し、本電子楽器の位置センサは、
これらの問題点をすべて解決したものであり、次の効果
を有する。 1.タップ間の距離で印刷精度が許容範囲であれば良い
ため、通常の印刷技術で作成することができる。たとえ
ば、全抵抗体の長さをタップによって10分割すれば、
誤差は通常使用時の1/10になるといえる。 2.定期的に数値テーブルを更新することで温度変化や
経年変化による抵抗値の変化があっても正しい位置を検
出することができる。 3.ネックの形状に合わせてある程度自由に抵抗体の形
状を決めることができる。 4.ビブラートなどの微妙な音程のコントロールを行う
ことができる。 5.ネック内に通す配線の本数が、半音単位にスイッチ
を設けた押圧位置検出装置と同程度あるいはそれ以下の
本数で実現できる。
【0076】また、本電子楽器は、位置センサとして、
図5(b)に示す如く抵抗体の幅の変化が所定の傾斜角
に沿って直線的に変化する構造のものを有している。上
述した位置センサではタップ間の幅は一定である必要が
あると述べたが、必ずしもそうではない。タップ間の位
置を抵抗値から変換するための形状の変化に対応した関
数がリアルタイムに演算できる範囲の簡単なもので、そ
の関数によって位置を確実に特定できるならばその形状
でも良く、タップ間の幅が変えられるので、抵抗体全体
の形状の自由度が増す。
【0077】また、本電子楽器は、音程決定手段に押圧
される押圧力を検出する圧力検出手段と、その出力(指
板を押す力)によって音量・音色を制御する制御手段と
を備えている。従来、押圧位置検出装置で行う操作は、
従来の電子楽器ではボディのどこかに別の操作子を持つ
などしていた。従って、これらを操作するためには、通
常の演奏ポジションを崩さなければならず、スムーズな
演奏を行うことが難しかった。また、演奏ポジションを
崩さずに操作できるものとして、フットペダルなどの足
でコントロールするものもあったが、足で操作するた
め、微妙なコントロールには向いていなかった。
【0078】通常、撥弦楽器は、発音が開始を開始した
後は自然に減衰して、減衰時間を早くしたり遅くしたり
する以外の音量や音色のコントロールはできない。しか
し、バイオリン等の擦弦楽器やサキソフォンのような管
楽器あるいは人の声はそれを自由に行うことができ、そ
のために非常に感情表現力に優れていると言われてい
る。本電子楽器は、ネックに圧力検出手段を設けること
によって、この擦弦楽器や管楽器や人の声のように発音
後も音量や音色をコントロールすることが可能になる。
また、圧力検出手段がネック内にあるため、通常の演奏
ポジションを崩さずにそのコントロールを行うことがで
きる。
【0079】弦楽器の演奏者は、その演奏者ごとにネッ
ク上の弦を押さえる力のかけ具合が違うものである。ま
た、アコースティック楽器の場合は、それが実際の演奏
された音にも反映され、右手の弦の弾き方とも相まって
それぞれの演奏者が個性的な音を出すことを可能にして
いる。本電子楽器も右手の弦の弾き方で音色が変化する
のは前述の通りであるが、演奏者ごとにあるいは演奏内
容による微妙な左手の力のかけ具合の違いも圧力検出手
段が検出することができ、たとえ音色プログラムがまっ
たく同じものであってもアコースティック楽器の様に演
奏者ごとにあるいは演奏内容によって違った音を出すこ
とを可能にしている。
【0080】また、本電子楽器は、表現力の幅をさらに
広げるために、入力信号の持つ周波数成分から高域と低
域の2箇所の成分の比率と全体のレベルの変化を取り出
し、音色をコントロールする要素として使用している。
これによって、柔らかく弾いたときにはより柔らかい音
に、硬く弾いたときにはより硬い音に音色の変化を強調
したり、強く弾くほど1オクターブ低くなったように感
じられるようにしたり、柔らかく弾くと立ち上がりの遅
い長く伸びる音に、硬く弾くと立ち上がりの鋭い短い音
に変化するなど、音色と奏法の関係にいろいろな変化を
つけることができる。
【0081】また、本電子楽器は、回路例1として、強
く弾いたりあるいは叩くように弾いたとき、入力された
音声信号に弦がネックやボディにぶつかるアタック音を
付加する回路を追加した。ピックアップから取り込んだ
音声信号を共振回路に入力することで、弦の振動やボデ
ィの響きのシミュレーションは可能であるが、それだけ
で弦がネックやボディにぶつかる音を再現するのは難し
い。そこで、入力信号の周波数分布やエンベロープ形状
によって弦がネックやボディにぶつかるアタック音を付
加する回路を追加し、より音色変化に幅のあるものにす
ることができる。
【0082】また、本電子楽器は、回路例2として、ピ
ックアップから取り込んだ音声信号の周波数分布や音量
によって極端に変化する音を付加する回路を追加した。
これによって、演奏内容による音色の変化幅が非常に広
くなり、複数の楽器を持ち代えたり複数の音色プログラ
ムを切り替えて演奏しているような効果を得られる。
【0083】また、本電子楽器は、ギターまたはベース
型の実施例を追加した。ギターやベースの様に複数の弦
を持ち、それぞれに別々にピックアップを設ける。ま
た、ネック上に弦と同じ数の位置センサ及び圧力センサ
を設け、それぞれの弦の押圧位置と押圧力を弦ごとに検
出できるようにしている。弦は通常のギターやベースの
様にネック上にもあり、演奏者は弦を押さえることで間
接的に位置センサを押すことになるが、ネック上の押さ
える弦と、ボディ上の弾く弦は必ずしも繋がっている必
要は無い。また、弦ミュートを設けて弦が振動し続けな
いようにしている。これによって、エレクトリックやア
コースティックのギターまたはベースの奏法がそのまま
使える電子ギターやベースを作ることができる。そのう
え、擦弦楽器や管楽器といったもっとも表現力があると
されている楽器あるいは人の声の表現方法も使うことが
できる。
【0084】また、本電子楽器は、鍵盤(キーボード)
型の実施例を追加した。位置センサ及び圧力センサを押
すための鍵盤を設ける。この鍵盤は、通常のシンセサイ
ザー等で使われているスイッチとしてのものではなく、
位置センサ及び圧力センサを操作するためのものであ
る。これによって、鍵盤楽器でありながら、ビブラート
の様な音程の微妙な変化、発音後の音量音色の変化を音
源にプログラムさせて自動的に行うのではなく、演奏者
自身の手によって(演奏することそのものによって)リ
アルタイムに(事前にプログラムされたものを呼び出す
のではなく)行うことができる。
【0085】さらに、本電子楽器は、大正琴型の実施例
を追加した。大正琴のように複数の弦を持ち、それぞれ
別々にピックアップを設ける。また、位置センサを押す
ための音階ボタンを設ける。この音階ボタンは、通常の
電子大正琴等で使われるスイッチとしてのものではな
く、位置センサを操作するためのものである。これによ
って、大正琴の奏法がそのまま使える電子大正琴を作る
ことができる。
【0086】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、演奏
されることで衝撃波音を発生する発音体と、演奏者によ
り押圧された位置に応じて発音する音程を決定するため
のパラメータを出力する音程決定手段と、上記音程決定
手段の出力に基づいて共振周波数が決定されて上記発音
体からの出力信号に基づき共振することで楽音を発生す
る共振回路とを備えることにより、アコースティック楽
器のように演奏方法の微妙な変化などによる音色などの
ニュアンスの変化をも表現することができ、演奏自体に
演奏者自身の感情表現力を持たせることができる電子楽
器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る電子楽器の基本的な構成を示
すブロック図である。
【図2】 この発明に用いられる発音体の例を示す説明
図である。
【図3】 この発明に用いられる音程決定手段としての
位置センサの構造を説明する説明図である。
【図4】 この発明に用いられる音程決定手段としての
位置センサの製作を説明する説明図である。
【図5】 この発明に用いられる音程決定手段としての
位置センサの形状を説明する説明図である。
【図6】 この発明に用いられる圧力検出手段及び音量
・音色制御手段を示す図である。
【図7】 この発明に用いられる共振回路を示す図であ
る。
【図8】 この発明に用いられるアタック音付加手段を
示すブロック図である。
【図9】 図8の動作を説明する波形図である。
【図10】 図8の動作を説明する波形図である。
【図11】 この発明に用いられる音色変化付加手段を
示すブロック図である。
【図12】 図11の動作を説明する波形図である。
【図13】 図11の動作を説明する波形図である。
【図14】 この発明の電子楽器のギターまたはベース
型の適用例を示す説明図である。
【図15】 この発明の電子楽器のキーボード型の適用
例を示す説明図である。
【図16】 この発明の電子楽器の大正琴型の適用例を
示す説明図である。
【図17】 従来の電子楽器の構成示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 弦、3 ピックアップ、13 位置センサ、15
共振回路、15a 第3の加算器、15b 第1の遅延
回路、15c 第1のローパスフィルタ、15d 第1
のオールパスフィルタ、15e 第4の加算器、15f
第2の遅延回路、15g 第2のローパスフィルタ、
15h 第2のオールパスフィルタ、16 ボディシミ
ュレータ、17a 第1のバンドパスフィルタ、17b
第2のバンドパスフィルタ、18a 第1のエンベロ
ープフォロワ、18b 第2のエンベロープフォロワ、
19 除算回路、20 第3のエンベロープフォロワ、
21 第2のパラメータ生成手段、23a ネック、2
4 圧力センサ、25 音量・音色制御手段、25a
リード音発生器、25b 第1のパラメータ変換テーブ
ル、25c 第1の乗算器、25d ブレス音発生器、
25e 第1の加算器、25f 第2のパラメータ変換
テーブル、25g 第2の乗算器、25h 第2の加
算器、26 微分器、27 第3の乗算器、28 ノイ
ズジェネレータ、30 第4の乗算器、31 第5の加
算器、32 第6の加算器、33 第3の遅延回路、3
4 第5の乗算器、35 第6の乗算器、36 第7の
加算器、37 第3のローパスフィルタ、38 第8の
加算器、39 第4のエンベロープフォロワ、40 第
7の乗算器、42 鍵盤、43 音階ボタン。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏されることで衝撃波音を発生する発
    音体と、 演奏者により押圧された位置に応じて発音する音程を決
    定するためのパラメータを出力する音程決定手段と、 上記音程決定手段の出力に基づいて共振周波数が決定さ
    れて上記発音体からの出力信号に基づき共振することで
    楽音を発生する共振回路とを備えた電子楽器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子楽器において、上記
    音程決定手段は、演奏者により押圧された位置に応じて
    抵抗値が変化する位置センサであることを特徴とする電
    子楽器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電子楽器において、上記
    位置センサは、タップ間の抵抗体の幅が同一であるがタ
    ップ位置で抵抗体の幅が階段状に変化する複数の分割さ
    れた長方形の抵抗体をテーパー状に近似した形状に形成
    してなることを特徴とする電子楽器。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の電子楽器において、上記
    位置センサは、抵抗体の幅の変化が所定の傾斜角に沿っ
    て直線的に変化する形状に形成したことを特徴とする電
    子楽器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の電
    子楽器において、上記発音体から出力される信号から音
    色を変化させるパラメータを生成して上記共振回路に与
    える音色制御手段をさらに備え、上記共振回路は、上記
    音色制御手段から出力されるパラメータに基づいて音色
    を制御することを特徴とする電子楽器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電子楽器において、上記
    音色制御手段は、上記発音体から出力される信号の低域
    成分と高域成分をそれぞれ取り出す第1と第2のバンド
    パスフィルタと、上記低域成分及び上記高域成分と上記
    発音体から出力される信号のレベルをそれぞれ抽出する
    第1ないし第3のエンベロープフォロワと、上記低域成
    分と上記高域成分とのレベル比を求める除算回路と、上
    記発音体から出力される信号のレベルと上記除算回路か
    ら得られるレベル比に基づいて上記共振回路の第1と第
    2のローパスフィルタに与えるカットオフ周波数を設定
    するためのパラメータを生成するパラメータ生成手段と
    を備えたことを特徴とする電子楽器。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の電
    子楽器において、上記音程決定手段に押圧される押圧力
    を検出する圧力検出手段と、その検出値に基づいて音量
    ・音色を制御する音量・音色制御手段とをさらに備えた
    ことを特徴とする電子楽器。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の電子楽器において、上記
    音量・音色制御手段は、上記圧力検出手段の検出値に基
    づいてリード音を発生するリード音発生器と、ブレス音
    を発生するブレス音発生器と、上記圧力検出手段の圧力
    検出値をその検出値に応じた音量制御パラメータに変換
    する第1及び第2のパラメータ変換テーブルと、上記圧
    力検出値を第1のパラメータ変換テーブルによって変換
    されたパラメータと上記リード音発生器の出力とを乗算
    する第1の乗算器と、その乗算結果と上記ブレス音発生
    器の出力とを加算する第1の加算器と、上記圧力検出値
    を第2のパラメータ変換テーブルによって変換されたパ
    ラメータと上記第1の加算器の加算結果とを乗算する第
    2の乗算器と、上記発音体からの出力と上記第2の乗算
    器の出力とを加算した出力を上記共振回路に与える第2
    の加算器とを備えたことを特徴とする電子楽器。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の電
    子楽器において、上記共振回路は、上記発音体からの出
    力信号とフィードバック信号とを加算する第3の加算器
    と、上記音程決定手段から出力されるパラメータに基づ
    く遅延量が決定されて上記第3の加算器の出力を遅延さ
    せる第1の遅延回路と、この第1の遅延回路からの出力
    の所定周波数成分を抽出する第1のローパスフィルタ
    と、この第1のローパスフィルタの出力の位相がずれた
    出力を送出する第1のオールパスフィルタと、この第1
    のオールパスフィルタの出力と上記発音体からの出力と
    を加算した出力を楽音として出力する第4の加算器と、
    上記音程決定手段から出力されるパラメータに基づく遅
    延量が決定されて上記第4の加算器の出力を遅延させる
    第2の遅延回路と、この第2の遅延回路からの出力の所
    定周波数成分を抽出する第2のローパスフィルタと、こ
    の第2のローパスフィルタの出力の位相がずれた出力を
    上記第3の加算器に上記フィードバック信号として送出
    する第2のオールパスフィルタとを備えたことを特徴と
    する電子楽器。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の電子楽器において、上
    記発音体からの出力信号にアタック音を付加して上記共
    振回路に与えるアタック音付加手段をさらに備えたこと
    を特徴とする電子楽器。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の電子楽器において、
    上記アタック音付加手段は、上記発音体から出力される
    信号のレベルの変化量を求める微分器と、上記微分器の
    出力と上記除算回路の出力とを乗算する第3の乗算器
    と、ノイズ成分を発生するノイズジェネレータと、上記
    ノイズジュネレータの出力に上記第3の乗算器の出力を
    乗算する第4の乗算器と、上記発音体から出力される信
    号に上記第4の乗算器の出力を加算する第5の加算器と
    を備え、上記共振回路に与える信号にアタック音を付加
    するすることを特徴とする電子楽器。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の電子楽器において、
    上記アタック音付加手段は、上記第5の加算器から出力
    されるアタック音が付加された信号とフィードバック遅
    延量とを加算して上記共振回路に与える第6の加算器
    と、この第6の加算器の出力を遅延させる第3の遅延回
    路と、上記微分器の出力と上記第3の遅延回路の出力と
    を乗算して上記第6の加算器にフィードバック遅延量と
    して与えることで上記第3の遅延回路を介したフィード
    バック遅延量を信号のレベル変化量でコントロールする
    ための第5の乗算器とをさらに備えたことを特徴とする
    電子楽器。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の電子楽器において、
    上記アタック音付加手段は、上記第6の加算器の出力と
    所定の定数とを乗算する第6の乗算器と、上記共振回路
    の出力に上記第6の乗算器の出力を加算した信号を楽音
    として出力する第7の加算器とをさらに備えたことを特
    徴とする電子楽器。
  14. 【請求項14】 請求項9記載の電子楽器において、上
    記発音体から出力される信号に音色の変化を付加して上
    記共振回路に与える音色変化付加手段をさらに備えたこ
    とを特徴とする電子楽器。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の電子楽器において、
    上記音色変化付加手段は、ノイズ成分を発生するノイズ
    ジェネレータと、このノイズジェネレータから発せられ
    るノイズの所定周波数成分を抽出する第3のローパスフ
    ィルタと、上記発音体から出力される信号に上記第3の
    ローパスフィルタを介したノイズ成分を付加した出力を
    上記共振回路に与える第8の加算器とを備え、上記第3
    のローパスフィルタは、上記除算回路から出力されるレ
    ベル比に応じたカットオフ周波数が設定されることを特
    徴とする電子楽器。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の電子楽器において、
    上記音色変化付加手段は、上記第3のエンベロープフォ
    ロワの出力に基づいて立ち上がり及び立ち下がりが制御
    されて上記発音体から出力される信号のレベルを抽出す
    る第4のエンベロープフォロワと、この第4のエンベロ
    ープフォロワの出力と上記第3のローパスフィルタの出
    力とを乗算する第7の乗算器とをさらに備え、この第7
    の乗算器の乗算出力を上記発音体から出力される信号に
    付加すべきノイズ成分として上記第8の加算器に与える
    ことを特徴とする電子楽器。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし16のいずれかに記載
    の電子楽器において、上記共振回路側から出力される楽
    音信号に胴鳴りの音を付加して出力するシミュレータを
    さらに備えたことを特徴とする電子楽器。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし17のいずれかに記載
    の電子楽器において、上記発音体は、本体のネックから
    ボディに亙って張設された弦であり、上記音程決定手段
    は、上記弦を押さえることで間接的に押圧されるネック
    上の位置にその長手方向に沿って設けられ、かつ本体が
    ギターまたはベース型でなることを特徴とする電子楽
    器。
  19. 【請求項19】 請求項1ないし17のいずれかに記載
    の電子楽器において、上記発音体は、本体表面上に張設
    された弦であり、上記音程決定手段は、本体表面上に設
    けられた鍵盤でなり、かつ本体がキーボード型でなるこ
    とを特徴とする電子楽器。
  20. 【請求項20】 請求項1ないし17のいずれかに記載
    の電子楽器において、上記発音体は、本体表面上に張設
    された弦であり、上記音程決定手段は、本体表面上に設
    けられた音階ボタンでなり、かつ本体が大正琴型でなる
    ことを特徴とする電子楽器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008253440A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Yudo:Kk 音楽再生制御システム、音楽演奏プログラム、および演奏データの同期再生方法
JP2012103396A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Yamaha Corp 楽器
CN120333658A (zh) * 2025-05-08 2025-07-18 重庆邮电大学 一种基于共用电极结构的压力-触觉传感器及其应用

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