JPH11100390A - 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒、及びオレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents

遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒、及びオレフィン系重合体の製造方法

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JPH11100390A
JPH11100390A JP7765198A JP7765198A JPH11100390A JP H11100390 A JPH11100390 A JP H11100390A JP 7765198 A JP7765198 A JP 7765198A JP 7765198 A JP7765198 A JP 7765198A JP H11100390 A JPH11100390 A JP H11100390A
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琴広 野村
Naofumi Ei
直文 永
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和夫 高沖
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 容易に製造、単離が可能な非メタロセンの遷
移金属化合物、高活性のオレフィン重合用触媒、及び同
重合体の製造方法の提供。 【解決手段】 下式(1)で表される遷移金属化合物、
それよりなるオレフィン重合用触媒、オレフィン系重合
体の製造方法。 (Mは第4族の遷移金属原子を表し、X及びYは水素、
ハロゲン、アルキル基等、アミノ基を表す。XとYは環
を形成してもよい。R1及びR2は各々独立して水素、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基又はシリル基を表
す。Naphは1位及び8位でNと結合するナフタレン
骨格を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遷移金属化合物、オ
レフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒、およ
びオレフィン系重合体の製造方法に関する。さらに詳し
くは、本発明は、容易に合成することができ、かつ、オ
レフィンの重合において高い重合活性を示す非メタロセ
ン系遷移金属化合物、それよりなるオレフィン重合用触
媒成分、それを用いてなるオレフィン重合用触媒、およ
び該オレフィン重合用触媒の存在下、オレフィン系単独
重合体や共重合体を効率良く製造する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】2個のシクロペンタジエン形アニオン骨
格を有する基を配位子とする周期律表第4族の遷移金属
化合物、いわゆるメタロセンと、メチルアルミノキサン
とを用いてなる触媒が、オレフィン重合において高活性
を示し、かつ、分子量分布および組成分布の狭いオレフ
ィン重合体を生成するなど、工業的にも極めて有用な特
徴を示すことから、近年多くの報告がなされている(例
えば、特表平1−502036号公報,特表平6−15
7651号公報等)。メタロセンは、メタロセンが有す
る種々の配位子を設計することで、オレフィン重合にお
ける活性の向上、分子量の向上などが可能になることに
加えて、2個の配位子を架橋することによっても、活性
の向上やα−オレフィンの重合における立体規則性重合
が可能になることなど、配位子の設計が触媒性能の向上
に寄与することが知られている(例えば、特開昭−61
130314号公報,特開昭61−264010号公
報,特開平1−301704号公報,特開平2−414
303号公報)。
【0003】また、1個の置換シクロペンタジエン形ア
ニオン骨格を有する基を持ち、それと窒素原子とがケイ
素基で架橋された配位子を有する周期律表第4族の遷移
金属化合物、いわゆる幾何拘束錯体と、メチルアルミノ
キサンまたは特定のホウ素化合物とを用いてなる重合用
触媒においても、オレフィンの重合において高活性で、
しかも高分子量重合体を与えることが知られている(特
開平3−163088号公報,特開平3−188092
号公報)。しかしながら、これらの遷移金属化合物、特
に架橋構造を有するものについては、その配位子の合成
が困難かつ複数の工程を必要とするものであり、また錯
体化の工程においても容易であるとは言い難いものであ
った。
【0004】一方、シクロペンタジエン形アニオン骨格
を有する基を持たない周期律表第4族の遷移金属化合物
(いわゆる非メタロセン)と、アルキルアルミニウム、
メチルアルミノキサンまたは特定のホウ素化合物とから
なる重合用触媒を用いることによっても、オレフィン重
合において活性を発現することも報告されている。
【0005】例えば、特開平2−77412号公報、特
表平6−510801号公報、特開平8−176224
号公報、特開平8−176217号公報、Journa
lof Chemical Society, Chem
ical Communication 1996年13
75ページには、チタン−アミド結合を有する遷移金属
化合物を含有するオレフィン重合用触媒が記載されてい
る。また、米国特許第5318935号明細書や特開平
8−245713号公報、Macromolecule
s第29巻5241ページ(1996年)、Organ
ometallics第15巻5085ページ(199
6年)、Journal of Chemical S
ociety,Chemical Communica
tion 1996年2623ページ、Journal
of Organometallic Chemist
ry 第506巻343ページ(1996年)、Org
anometallics 第15巻2672ページに
は、架橋型のチタン−アミド化合物を含有するオレフィ
ン重合用触媒が記載されている。しかしながら、これら
の触媒系によるオレフィン重合においても、重合活性と
いう点では、必ずしも満足のいくものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の状況下、本発明
が解決しようとする課題は、容易に製造、単離が可能
で、かつオレフィンの重合において高い重合活性を示し
得る非メタロセンの遷移金属化合物、それよりなるオレ
フィン重合用触媒成分、それを用いてなる高活性のオレ
フィン重合用触媒、および該触媒の存在下、オレフィン
系単独重合体や共重合体を効率良く製造する方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究した結果、本発明を完成する
に至った。即ち本発明は、下記一般式(1)で表される
遷移金属化合物、それよりなるオレフィン重合用触媒成
分、該遷移金属化合物(A)と下記化合物(B)および
/または下記化合物(C)とを用いてなるオレフィン重
合用触媒、ならびに該オレフィン重合用触媒の存在下、
オレフィン類を単独重合させる、またはオレフィン類と
他のオレフィン類とを共重合させるオレフィン系重合体
の製造方法にかかるものである。 (式中、Mは周期律表第4族の遷移金属原子を表し、X
およびYは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換
されていてもよい炭素原子数1〜24のアルキル基、置
換されていてもよい炭素原子数6〜24のアリール基、
置換されていてもよい炭素原子数7〜24のアラルキル
基、置換されていてもよい炭素原子数1〜24のアルコ
キシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜24のア
リールオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜
24のアラルキルオキシ基、置換されていてもよい炭素
原子数1〜24のスルホニルオキシ基または置換されて
いてもよい炭素原子数2〜24の2置換アミノ基を表
す。XとYは任意に結合して環を形成していてもよい。
R1およびR2は各々独立して水素原子、置換されていて
もよい炭素原子数1〜24のアルキル基、置換されてい
てもよい炭素原子数6〜24のアリール基、置換されて
いてもよい炭素原子数7〜24のアラルキル基または置
換されていてもよい炭素原子数1〜24のシリル基を表
す。Nは窒素原子を表し、Naphは1位および8位で
Nと結合するナフタレン骨格を有する基を表す。) (B)有機アルミニウム化合物および/または有機アル
ミニウムオキシ化合物 (C)下記化合物(C1)〜(C3)のいずれかのホウ
素化合物 (C1)一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物 (C2)一般式 G+(BQ1Q2Q3Q4)-で表されるホ
ウ素化合物 (C3)一般式 (L−H)+(BQ1Q2Q3Q4)-で表
されるホウ素化合物 (式中、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q
1〜Q4はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭
化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化
水素基、1〜20個の炭素原子を含むシリル基、1〜2
0個の炭素原子を含む2置換アミノ基であり、それらは
同じであっても異なっていても良い。G+は無機または
有機のカチオンである。Lは中性ルイス塩基であり、
(L−H)+はブレンステッド酸である。)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。 (1)遷移金属化合物(A) 本発明でオレフィン重合用触媒成分として用いられる遷
移金属化合物は、下記一般式(1)で表される。 (式中、Mは周期律表第4族の遷移金属原子を表し、X
およびYは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換
されていてもよい炭素原子数1〜24のアルキル基、置
換されていてもよい炭素原子数6〜24のアリール基、
置換されていてもよい炭素原子数7〜24のアラルキル
基、置換されていてもよい炭素原子数1〜24のアルコ
キシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜24のア
リールオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜
24のアラルキルオキシ基、置換されていてもよい炭素
原子数1〜24のスルホニルオキシ基または置換されて
いてもよい炭素原子数2〜24の2置換アミノ基を表
す。XとYは任意に結合して環を形成していてもよい。
R1およびR2は各々独立して水素原子、置換されていて
もよい炭素原子数1〜24のアルキル基、置換されてい
てもよい炭素原子数6〜24のアリール基、置換されて
いてもよい炭素原子数7〜24のアラルキル基または置
換されていてもよい炭素原子数1〜24のシリル基を表
す。Nは窒素原子を表し、Naphは1位および8位で
Nと結合するナフタレン骨格を有する基を表す。)
【0009】前記一般式(1)において、Mは元素の周
期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の
第4族の遷移金属原子を表し、好ましくはチタニウム原
子,ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、さ
らに好ましくはチタニウム原子である。
【0010】前記一般式(1)において、XおよびYは
各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換されていて
もよい炭素原子数1〜24のアルキル基、置換されてい
てもよい炭素原子数6〜24のアリール基、置換されて
いてもよい炭素原子数7〜24のアラルキル基、置換さ
れていてもよい炭素原子数1〜24のアルコキシ基、置
換されていてもよい炭素原子数6〜24のアリールオキ
シ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜24のアラ
ルキルオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数1〜
24のスルホニルオキシ基または置換されていてもよい
炭素原子数2〜24の2置換アミノ基を表す。
【0011】かかるハロゲン原子の具体例としては、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、好まし
くは、塩素原子または臭素原子である。
【0012】炭素原子数1〜24のアルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、is
o−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、n−ペンチル基、neo−ペンチル
基、アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−
デシル、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エ
イコシル基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチ
ル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基または
アミル基である。
【0013】これらのアルキル基はいずれもフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノ
キシ基などのアリールオキシ基などで置換されていても
よい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜20の
アルキル基としては、例えばフルオロメチル基、ジフル
オロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル
基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメ
チル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨー
ドメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、
フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロ
エチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエ
チル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロ
ロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチ
ル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモ
エチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル
基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、
パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パ
ーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パー
フルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、
パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロ
ロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロクチ
ル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル
基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、
パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロ
モヘキシル基、パーブロモクチル基、パーブロモドデシ
ル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシ
ル基などが挙げられる。
【0014】炭素原子数6〜24のアリール基として
は、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−ト
リル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、
2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キ
シリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチ
ルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、
2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリ
メチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル
基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、ペンタ
メチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフ
ェニル基、iso−プロピルフェニル基、n−ブチルフ
ェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチ
ルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、neo−ペン
チルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、ナフチル
基、アントラセニル基等が挙げられ、好ましくはフェニ
ル基である。これらのアリール基はいずれも、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノ
キシ基などのアリールオキシ基などで置換されていても
よい。
【0015】炭素原子数7〜24のアラルキル基として
は、例えばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル
基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフ
ェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチ
ル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,
5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチル
フェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メ
チル基、(4,6−ジメチルフェニル)メチル基、
(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(ペン
タメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチ
ル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(iso−
プロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)
メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(t
ert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフ
ェニル)メチル基、(neo−ペンチルフェニル)メチ
ル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基等が
挙げられ、好ましくはベンジル基である。これらのアラ
ルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキ
シ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオ
キシ基などで置換されていてもよい。
【0016】炭素原子数1〜24のアルコキシ基として
は、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブト
キシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペン
トキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−
ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ
基などが挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基
またはt−ブトキシ基である。これらのアルコキシ基は
いずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基などのア
ルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基等で置
換されていてもよい。
【0017】炭素原子数6〜24のアリールオキシ基と
しては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ
基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ
基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチル
フェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6
−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ
基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリ
メチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキ
シ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,
5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチル
フェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、
2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,
4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−
テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ
基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、
イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、
sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノ
キシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェ
ノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシル
フェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基など
が挙げられる。これらのアリールオキシ基はいずれもフ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロ
ゲン原子、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ
基、フェノキシ基等のアリールオキシ基等で置換されて
いてもよい。
【0018】炭素原子数7〜24のアラルキルオキシ基
としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチルフェ
ニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ
基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジ
メチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェ
ニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メト
キシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、
(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメ
チルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチル
フェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェ
ニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニ
ル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)
メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メト
キシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メ
トキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)
メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、
(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニ
ル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ
基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブ
チルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニ
ル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ
基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシ
ルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニ
ル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニル
メトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ
基である。これらのアラルキルオキシル基はいずれもフ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロ
ゲン原子、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ
基、フェノキシ基等のアリールオキシ基等で置換されて
いてもよい。
【0019】本発明におけるスルホニルオキシ基とは一
般式R5SO3−で示される化合物を示し、具体的にはメ
タンスルホニルオキシ基やエタンスルホニルオキシ基、
ドデシルスルホニルオキシ基などR5がアルキル基であ
るものや、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基など
のように一部がハロゲンなどで置換されているもの、p
−トルエンスルホニルオキシ基などのようにR5がアリ
ール基であるものなどである。
【0020】本発明における2置換アミノ基とは2つの
炭化水素基等で置換されたアミノ基であって、ここで炭
化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素
原子数1〜12のアルキル基、フェニル基などのアリー
ル基などが挙げられる。かかる炭素原子数2〜24の2
置換アミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロ
ピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−
ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−
イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルア
ミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチル
アミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ
基、ビストリメチルシリルアミノ基、ビス−tert−
ブチルジメチルシリルアミノ基などが挙げられ、好まし
くはジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基である。
【0021】これらのXとYは任意に結合して環を形成
していてもよい。前記一般式(1)におけるXおよびY
として好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基またはア
ラルキル基であり、さらに好ましくは塩素原子、メチル
基またはベンジル基である。
【0022】前記一般式(1)において、R1およびR2
は各々独立して水素原子、置換されていてもよい炭素原
子数1〜24のアルキル基、置換されていてもよい炭素
原子数6〜24のアリール基、置換されていてもよい炭
素原子数7〜24のアラルキル基または置換されていて
もよい炭素原子数1〜24のシリル基を表す。ここでア
ルキル基、アリール基およびアラルキル基は、前記のX
及びYにおけるものと同様である。
【0023】炭素原子数1〜24のシリル基とは炭化水
素基で置換されたシリル基であって、ここで炭化水素基
としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子
数1〜12のアルキル基、フェニル基などのアリール基
などが挙げられる。かかる炭素原子数1〜24のシリル
基としては、例えばメチルシリル基、エチルシリル基、
フェニルシリル基などの炭素原子数1〜24の1置換シ
リル基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェ
ニルシリル基などの炭素原子数2〜24の2置換シリル
基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−
n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ト
リ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル
基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチ
ルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル基、ト
リ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル
基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル
基などの炭素原子数3〜24の3置換シリル基などが挙
げられ、好ましくは3置換シリル基であり、さらに好ま
しくは、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチ
ルシリル基、トリイソプロピルシリル基またはトリフェ
ニルシリル基である。これらのシリル基はいずれもその
炭化水素基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基など
のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基等
で置換されていてもよい。
【0024】本発明におけるR1およびR2としては、ア
ルキル基またはシリル基が好ましく、特にシリル基が好
ましい。
【0025】前記一般式(1)において、Nは窒素原子
を表し、Naphは1位および8位でNと結合するナフ
タレン骨格を有する基を表す。Naphは1位および8
位でNと結合するナフタレン骨格を有する基であれば特
に制限はなく、これまでに述べたアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アラルキルオキシ基、スルホニルオキシ基、2置換アミ
ノ基、シリル基などで置換されていてもよいし、ナフタ
レン骨格よりも大きな多環式骨格を有する基であっても
よい。
【0026】Naphとして好ましくは、下記一般式
(2)で表される基である。 (式中、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独立
して、水素原子、置換されているもよい炭素原子数1〜
24のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数6
〜24のアリール基または置換されていてもよい炭素原
子数7〜24のアラルキル基を表す。)
【0027】前記一般式(2)のR3、R4、R5、R6、
R7およびR8における炭素原子数1〜24のアルキル
基、炭素原子数6〜24のアリール基、炭素原子数7〜
24のアラルキル基は、前記のXおよびYにおけるもの
と同様である。R3、R4、R5、R6、R7およびR8とし
て好ましくは、水素原子またはアルキル基であり、さら
に好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基またはter
t−ブチル基であり、特に好ましくは水素原子である。
【0028】前記一般式(1)で表される遷移金属化合
物は容易に製造、単離が可能である。例えば下記(I)
または(II)の製造法が挙げられる。 (I)下記一般式(3)で表されるジアミン化合物と、
下記一般式(4)で表される遷移金属化合物とを反応さ
せることにより製造する方法。 (II)下記一般式(3)で表されるジアミン化合物(但
し、R9およびR10は水素原子である。)と、有機アル
カリ金属化合物、アルカリ金属の水素化物または有機マ
グネシウム化合物(以降では「金属化合物」と略称する
ことがある。)とを反応させて塩化合物とした後に、下
記一般式(4)で表される遷移金属化合物と反応させる
ことにより製造する方法。
【0029】(II)の方法においては、塩化合物を単離
してもしなくてもよい。また、(II)の方法において
は、ジアミン化合物、金属化合物及び一般式(4)で表
される遷移金属化合物とを、一緒に混合して反応させる
ことも可能である。
【0030】 (式中、R1およびR2は各々独立して水素原子、置換さ
れていてもよい炭素原子数1〜24のアルキル基、置換
されていてもよい炭素原子数6〜24のアリール基、置
換されていてもよい炭素原子数7〜24のアラルキル基
または置換されていてもよい炭素原子数1〜24のシリ
ル基を表す。Nは窒素原子を表す。Naphは1位およ
び8位でNと結合するナフタレン骨格を有する基を表
す。R9およびR10は、水素原子または置換されていて
もよい炭素原子数1〜24のシリル基を表す。)
【0031】 MZ1Z2Z3Z4 (4) (式中、Mは周期律表第4族の遷移金属原子を表し、Z
1、Z2、Z3およびZ4は各々独立して水素原子、ハロゲ
ン原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜24のア
ルキル基、置換されていてもよい炭素原子数6〜24の
アリール基、置換されていてもよい炭素原子数7〜24
のアラルキル基、置換されていてもよい炭素原子数1〜
24のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素原子数
6〜24のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭
素原子数7〜24のアラルキルオキシ基、置換されてい
てもよい炭素原子数1〜24のスルホニルオキシ基また
は置換されていてもよい炭素原子数2〜24の2置換ア
ミノ基を表す。)
【0032】上記一般式(3)におけるR1、R2および
Naphは、既に述べたものと同じである。R9および
R10は、水素原子または置換されていてもよい炭素原子
数1〜24のシリル基を表す。R9およびR10における
置換されていてもよい炭素原子数1〜24のシリル基と
しては前述のものと同様であるが、特に好ましくはトリ
メチルシリル基である。
【0033】また、上記一般式(4)におけるM、
Z1、Z2、Z3およびZ4は、M、XおよびYについて既
に述べたものと同様であり、具体的に例示すると、例え
ば四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタンなどの
ハロゲン化チタン、テトラキス(ジメチルアミノ)チタ
ン、ジクロロビス(ジメチルアミノ)チタン、トリクロ
ロ(ジメチルアミノ)チタニウム、テトラキス(ジエチ
ルアミノ)チタンなどのチタンアミド、テトライソプロ
ポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、ジクロロ
ジイソプロポキシチタン、トリクロロイソプロポキシチ
タンなどのアルコキシチタンおよび上記各化合物のチタ
ンをジルコニウムまたはハフニウムに変更した化合物な
どが挙げられる。
【0034】製造法(I)および(II)において、一般
式(4)で表される遷移金属化合物の使用量は、一般式
(3)で示されるジアミン化合物に対して通常0.5〜
3モル倍、好ましくは0.7〜1.5モル倍の範囲で使
用される。
【0035】製造法(II)で使用する有機アルカリ金属
化合物の具体例としては、メチルリチウム、エチルリチ
ウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
tert−ブチルリチウム、リチウムトリメチルシリル
アセチリド、リチウムアセチリド、トリメチルシリルメ
チルリチウム、ビニルリチウム、フェニルリチウム、ア
リルリチウムなどの有機リチウム化合物などが挙げら
れ、これらの化合物のリチウムを、ナトリウム、カリウ
ム、ルビジウム、セシウムに変更した化合物についても
同様に例示できる。好ましくは、炭素原子数原子1〜1
0のアルキル基を有するアルカリ金属化合物が好まし
く、より好ましくは炭素原子数1〜10のアルキル基を
有するリチウム、ナトリウムまたはカリウムの化合物で
ある。さらに好ましくは炭素原子数1〜10のアルキル
基を有するアルキルリチウムである。
【0036】またアルカリ金属の水素化物としては、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム
の水素化物があるが、好ましくは、ナトリウムヒドリ
ド、カリウムヒドリドである。
【0037】有機マグネシウム化合物としては、例えば
ジアルキルマグネシウム化合物もしくはアルキルマグネ
シウムハライドであり、具体例としては、ジメチルマグ
ネシウム、ジエチルマグネシウム、ジ−n−プロピルマ
グネシウム、ジイソプロピルマグネシウム、ジ−n−ブ
チルマグネシウム、n−ブチルエチルマグネシウム、メ
チルマグネシウムヨージド、メチルマグネシウムクロリ
ド、イソプロピルマグネシウムクロリドなどが挙げられ
る。好ましくはアルキルマグネシウムハライドである。
【0038】金属化合物として好ましくは、有機アルカ
リ金属化合物またはアルカリ金属の水素化物であり、特
に好ましくはアルキルリチウムである。
【0039】また製造法(II)における金属化合物の使
用量は、一般式(3)で示されるジアミン化合物に対し
て通常1〜5モル倍の範囲である。
【0040】これらの反応は一般的に溶媒の存在下にて
実施されるが、使用される溶媒としては例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレンやメシチレンなどの芳香族炭化
水素系溶媒、ペンタンやヘキサン、ヘプタン、オクタン
などの脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系
溶媒、ヘキサメチルホスホリックアミド、ジメチルホル
ムアミドなどのアミド系溶媒、アセトニトリル、プロピ
オニトリル、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノンなどの極性溶媒、ジクロ
ロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒といった非プ
ロトン性溶媒などが挙げられる。かかる溶媒はそれぞれ
単独もしくは2種以上を混合して用いられ、その使用量
は一般式(3)で示されるジアミン化合物に対して通常
1〜200重量倍、好ましくは3〜50重量倍の範囲で
ある。
【0041】製造法(I)の反応温度は、通常−100
℃から200℃の範囲にて実施され、好ましくは−80
℃から150℃である。より好ましくは、R9およびR
10が水素原子の場合−50℃から120℃の温度範囲で
あり、R9およびR10がシリル基の場合0℃から140
℃の温度範囲である。製造法(II)の反応温度は、通常
−100℃以上溶媒の沸点以下であるが、有機アルカリ
金属化合物を用いる場合は−78℃〜40℃の範囲、金
属マグネシウムを用いる場合は10〜100℃の範囲で
あることがそれぞれ好ましい。
【0042】上記の反応により一般式(1)で表される
遷移金属化合物を含有する反応液より該遷移金属化合物
を単離する方法としては、例えば、反応により副生した
固体成分があれば所定の溶媒の存在下にろ過などにより
分離し、さらに溶媒を加熱・濃縮した後に、あるいは他
の単独溶媒または混合溶媒中にて、冷暗所などに静置す
ることにより該遷移金属化合物の結晶を単離することが
可能である。また、工業的には適度な濃度の溶媒の存在
下に攪拌しながら例えば徐々に冷却し、目的とする遷移
金属化合物を高純度にて効率よく析出させ、取り出すこ
とが可能である。
【0043】(2)化合物(B) 本発明で用いられる化合物(B)は、有機アルミニウム
化合物(B1)および/または有機アルミニウムオキシ
化合物(B2)である。ここで、有機アルミニウム化合
物(B1)は、少なくとも分子内に1個のAl−C結合
を有するものである。かかる有機アルミニウム化合物
(B1)の具体例としては、トリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミ
ニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、トリt−ブチルアルミニウム、トリ
イソプロピルアルミニウム、トリペンチルアルミニウ
ム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリ(2−メ
チルペンチル)アルミニウム、トリノルマルオクチルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイ
ソブチルアルミニウムハイドライド、メチルアルミニウ
ムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキクロラ
イド、イソブチルアルミニウムセスキクロライド、ジメ
チルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムク
ロライド、ジノルマルプロピルアルミニウムクロライ
ド、ジノルマルブチルアルミニウムクロライド、ジイソ
ブチルアルミニウムクロライド、ジt−ブチルアルミニ
ウムクロライド、ジイソプロピルアルミニウムクロライ
ド、ジペンチルアルミニウムクロライド、メチルアルミ
ニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ド、イソブチルアルミニウムジクロライド、t−ブチル
アルミニウムジクロライド、イソプロピルアルミニウム
ジクロライド、ペンチルアルミニウムジクロライド等が
挙げられる。これらの有機アルミニウム化合物のうち、
トリアルキルアルミニウムが好ましく、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウムがより好適に使
用される。
【0044】有機アルミニウムオキシ化合物(B2)
は、公知の化合物(アルミノキサン)を使用することが
でき、例えば一種類のトリアルキルアルミニウムと水と
の反応によって得られるもの(B2a)、および二種類
以上のトリアルキルアルミニウムと水との縮合によって
得られるもの(B2b)等が用いられる。二種類以上の
トリアルキルアルミニウムと水との縮合によって得られ
るもの(B2b)が好ましく用いられる。具体的に化合
物を挙げると、メチルアルミノキサン、エチルアルミノ
キサン、プロピルアルミノキサン、ブチルアルミノキサ
ン、イソブチルアルミノキサン、メチルエチルアルミノ
キサン、メチルブチルアルミノキサン、メチルイソブチ
ルアルミノキサン等が例示される。特に、メチルアルミ
ノキサン、イソブチルアルミノキサン、メチルイソブチ
ルアルミノキサンが好適に使用される。最も好ましく
は、メチルイソブチルアルミノキサンである。
【0045】(3)化合物(C) 本発明において、化合物(C)としては、(C1)一般
式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素化合物、(C2)
一般式 G+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表されるホウ
素化合物、(C3)一般式 (L−H)+ (BQ1 Q2
Q3 Q4 )- で表されるホウ素化合物のいずれかを用い
る。
【0046】一般式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素
化合物(C1)において、Bは3価の原子価状態のホウ
素原子であり、Q1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個
の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を
含むハロゲン化炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含
む置換シリル基、1〜20個の炭素原子を含むアルコキ
シ基または2〜20個の炭素原子を含む2置換アミノ基
であり、それらは同じであっても異なっていても良い。
好ましいQ1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個の炭素
原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハ
ロゲン化炭化水素基である。
【0047】一般式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素
化合物(C1)の具体例としては、トリス(ペンタフル
オロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テト
ラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5
−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,
5−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,
4−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボラン等が挙げられるが、最も
好ましくは、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン
である。
【0048】一般式 G+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で
表されるホウ素化合物(C2)において、Bは3価の原
子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は上記の(C
1)におけるQ1 〜Q3 と同様である。また、G+ は無
機または有機のカチオンである。
【0049】一般式 G+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で
表されるホウ素化合物(C2)の具体例としては、無機
のカチオンであるG+ には、フェロセニウムカチオン、
アルキル置換フェロセニウムカチオン、銀陽イオンなど
が、有機のカチオンであるG + には、トリフェニルカル
ベニウムカチオンなどが挙げられる。G+として好まし
くはカルベニウムカチオンであり、特に好ましくはトリ
フェニルカルベニウムカチオンである。(BQ1 Q2 Q
3 Q4 )- には、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、テトラキス(2,3,5,6−テトラフ
ルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,
5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス
(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボレート、テト
ラキス(2,2,4−トリフルオロフェニル)ボレー
ト、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−
ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェ
ニル)ボレートなどが挙げられる。
【0050】これらの具体的な組み合わせとしては、フ
ェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート、1,1’−ジメチルフェロセニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、銀テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカ
ルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5−
ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどを挙げ
ることができるが、最も好ましくは、トリフェニルカル
ベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
トである。
【0051】一般式 (L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q
4 )- で表されるホウ素化合物(C3)において、Bは
3価の原子価状態のホウ素であり、Q1 〜Q4 は上記の
ルイス酸(C1)におけるQ1 〜Q3 と同様である。ま
た、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+ はブレン
ステッド酸である。
【0052】一般式 (L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q
4 )- で表されるホウ素化合物(C3)の具体例として
は、ブレンステッド酸である(L−H)+ には、トリア
ルキル置換アンモニウム、N,N−ジアルキルアニリニ
ウム、ジアルキルアンモニウム、トリアリールホスホニ
ウムなどが挙げられ、(BQ1 Q2 Q3 Q4 )- には、
前述と同様のものが挙げられる。
【0053】これらの具体的な組み合わせとしては、ト
リエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−ブチ
ル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ
キス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレ
ート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニ
リニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N
−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ビストリ
フルオロメチルフェニル)ボレート、ジ−iso−プロ
ピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニル
ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ジメチ
ルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレートなどを挙げることができるが、最も
好ましくは、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、もしくは、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレートである。
【0054】本発明のオレフィン重合用触媒は、上記の
一般式[I]で表される遷移金属化合物(A)と、上記
化合物(B)および/または(C)とを用いてなるもの
である。好ましくは、遷移金属化合物(A)、上記化合
物(B1)および上記化合物(C)を用いてなるオレフ
ィン重合用触媒、あるいは、遷移金属化合物(A)およ
び上記化合物(B2b)を用いてなるオレフィン重合用
触媒である。さらに好ましくは、遷移金属化合物(A)
および上記化合物(B2b)を用いてなるオレフィン重
合用触媒である。
【0055】化合物(B)の使用量は通常、遷移金属化
合物(A)中の遷移金属原子1モル当たりのアルミニウ
ム原子のモル量として1〜10000モルのごとく広範
囲に選ぶことができる。好ましくは、遷位金属原子1モ
ル当たり1〜3000モルの範囲である。
【0056】化合物(C)の使用量は通常、遷移金属化
合物(A)中の遷移金属原子1モル当たりのモル量とし
て0.01〜1000モルのごとく広範囲に選ぶことが
できる。好ましくは、遷位金属原子1モル当たり0.1
〜50モルの範囲である。さらに好ましくは、0.1〜
20モルである。
【0057】各触媒成分を重合槽に供給する方法として
は、例えば窒素、アルゴン等の不活性ガス中で水分のな
い状態で、モノマーの存在下に供給する。遷移金属化合
物(A)、化合物(B)、化合物(C)は個別に供給し
てもよいし、予め接触させて供給してもよい。
【0058】重合温度は、通常−30〜300℃までに
わたって実施することができるが、好ましくは0〜28
0℃、より好ましくは20〜250℃である。重合圧力
は特に制限はないが、工業的かつ経済的であるという点
で常圧〜150気圧程度が好ましい。重合時間は一般的
に目的とするポリマーの種類、反応装置により適宜決定
されるが5分から40時間の範囲を取り得る。
【0059】重合プロセスは、連続式でもバッチ式でも
いずれも可能である。またプロパン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタンのような不活性炭化水素溶媒に
よるスラリー重合、溶媒重合、無溶媒による液相重合ま
たは気相重合もできる。
【0060】本発明において、重合に使用するモノマー
は、炭素原子数2〜20個からなるオレフィン、ジオレ
フィン等のいずれをも用いることができ、同時に2種類
以上のモノマーを用いることもできる。これらの具体例
としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、
ノネン−1、デセン−1、5−メチル−2−ペンテン−
1、ビニルシクロヘキセン等が例示されるが、本発明は
上記化合物に限定されるべきものではない。共重合体と
して好ましくはエチレンとα−オレフィンとの共重合体
であり、共重合体を構成するモノマーの具体例として
は、エチレンとプロピレン、エチレンとブテン−1、エ
チレンとヘキセン−1、プロピレンとブテン−1等が例
示されるが、本発明は、上記化合物に限定されるべきも
のではない。
【0061】また、本発明のオレフィン重合体の分子量
を調整するために、水素等の連鎖移動剤を添加すること
もできる。
【0062】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
るが本発明の範囲は実施例のみに限定されるものではな
い。なお、実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で
測定した。
【0063】(1)極限粘度([η]:dl/g) ウベローデ型粘度計を用い、テトラリン中、135℃で
測定した。
【0064】(2)重量平均分子量(Mw)、数平均分
子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より、下記の条件で測定した。また、検量線は標準ポリ
スチレンを用いて作成した。 機種 ミリポアウオーターズ社製 150CV型 カラム Shodex M/S 80 測定温度 145℃、溶媒 オルトジクロロベンゼン、 サンプル濃度 5mg/8ml
【0065】(3)エチレンとα−オレフィンとの共重
合体のα−オレフィン単位含量の定量 得られたポリマー中のα−オレフィン単位含有量は、赤
外吸収スペクトルから求めた。尚、測定並びに計算は、
文献(赤外吸収スペクトルによるポリエチレンのキャラ
クタリゼーション、高山、宇佐美等著。又は、McRa
e,M.A.,Madams,W.F.,Die Ma
kromoleculare Chemie,177,
461(1976))記載の方法に準じ、α−オレフィ
ン由来の特性吸収例えば、1375cm-1(プロピレ
ン)、772cm-1を利用して実施した。赤外吸収スペ
クトルは、赤外分光光度系(日本分光工業社製 FT−
IR7300)を用いて測定した。なお、α−オレフィ
ン含量は、短鎖分岐度((SCB)1000炭素あたり
の短鎖分岐数)であらわした。
【0066】(4)融点(Tm ℃ )の測定 パーキンエルマー社製 DSC−VII を用いて、以下
の条件で測定した。 昇温:40℃から150℃(10℃/分)、5分保持 冷却:150℃から40℃(5℃/分)、10分保持 測定:40℃から160℃(5℃/分)
【0067】(5)1H−NMRの測定1 H−NMRの測定には、日本電子JNM−EX270
を用いた。実施例に記載した重水素化溶媒を用い、室温
にて測定を行った。
【0068】(6)錯体の質量分析及び元素分析 質量分析は JEOL JMS-700型質量分析計を用いて実施し
た。また、錯体の元素分析(炭素、水素及び窒素含量)
はPerkin-Elmer PE2400元素分析計を使用して実施し
た。
【0069】下記の実施例における重合時に使用した各
化合物(B)、(C)は以下の通りである。 トリイソブチルアルミニウム:東ソー・アクゾ(株)製
市販品、トリイソブチルアルミニウムを使用した。 アルミノキサン(PMAO):東ソー・アクゾ(株)製
PMAO−S、(ポリ)メチルアルミノキサンのトルエ
ン溶液 アルミノキサン(MMAO):東ソー・アクゾ(株)製
(ポリ)メチルイソブチルアルミノキサンのヘキサン溶
液を使用した。 トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート:東ソー・アクゾ(株)製市販品、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレートを使用した。
【0070】実施例1 1−1.N,N’−ビス(トリイソプロピルシリル)ナ
フタレンジアミン[1,8-C 10H6(NHSiiPr3)2]の合成 1,8−ナフタレンジアミン(5.00g,31.6m
mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶解した溶
液を200ml容量のシュレンク管中に入れ、ノルマル
ブチルリチウムのへキサン溶液(1.6M,39.7m
l,63.5mmol)を30分かけて−78℃で滴下
した。滴下終了後、反応液をゆっくりと室温まで昇温
し、6時間攪拌を続けた。得られた反応液を再び−78
℃に冷却し、クロロトリイソプロピルシラン(12.4
9g、64.8mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に
温度を上昇させ室温にて12時間、ついで50℃で2時
間攪拌を続けた。上述の反応操作終了後、得られた反応
液より溶媒を減圧留去し、次いでへキサン(200m
l)にて目的物からなる反応生成物を抽出した。へキサ
ン溶液を濃縮し、−25℃に冷却し、白色−淡紫色の固
体(12.56g)を得た。収率84%。1 H-NMR(C6D6): d 1.16 (d, 36H, SiCH(CH 3)2), 1.32-1.
43 (m, 6H, SiCHMe2), 5.08 (s, 2H, NH), 6.88 (dd, 2
H, C 10H 6), 7.23 (t, 2H, C 10H 6), 7.33 (dd, 2H, C 10H
6)13 C-NMR (C6D6): d 13.4, 18.8, 113.9, 120.5, 125.9,
138.2, 145.1
【0071】1−2.[N,N’−ビス(トリイソプロ
ピルシリル)ナフタレンジアミノ]ジリチウム[1,8-C10
H6(NLiSiiPr3)2]の合成 N,N’−ビス(トリイソプロピルシリル)ナフタレン
ジアミン([1,8-C10H6(NHSiiPr3)2],9.95g,2
1.13mmol)をへキサン(100ml)に溶解
し、−78℃に冷却し、ノルマルブチルリチウム(1.
6Mへキサン溶液,27.1ml,43.32mmo
l)を30分かけてゆっくりと滴下した。得られた反応
液を室温までゆっくりと昇温し、終夜(10時間以上)
攪拌を続けた。得られた反応液を濃縮し、さらに−25
℃に冷却し、生成した白色−淡緑色の目的物を単離し
た。収率は99%以上であった。(収量:10.2g)1 H-NMR(THF-d8): d 1.17 (d, 36H, SiCH(CH 3)2), 1.3-
1.4 (m, 6H, SiCHMe2), 6.51 (dd, 2H, C 10H 6), 6.66
(dd, 2H, C 10H 6), 6.81 (t, 2H, C 10H 6)
【0072】1−3.[N,N’−ビス(トリイソプロ
ピルシリル)ナフタレンジアミド]チタニウムジクロリ
ド([1,8-C10H6(NSiiPr3)2]TiCl2)の合成 −25℃に冷却したジエチルエーテル(60ml)溶液
中に、TiCl4(2.0g,10.54mmol)を
ゆっくりと滴下した。生成した黄色のスラリー溶液中に
−25℃にて、[N,N’−ビス(トリイソプロピルシ
リル)ナフタレンジアミノ]ジリチウム([1,8-C10H6(N
LiSiiPr3)2],5.09g,10.54mmol)をゆ
っくりと添加した。得られた反応液をゆっくりと室温ま
で昇温し、終夜(10時間以上)攪拌を続けた。反応終
了後、溶媒を減圧留去し、得られた固体をトルエンにて
抽出、濃縮ついで−25℃まで冷却すると濃茶色の結晶
が生成した(収量:3.42g)。さらに母液を濃縮、
次いで−25℃にて冷却し二次晶(460mg)を得
た。収率63%。1 H-NMR(C6D6): d 1.08 (d, 36H, SiCH(CH 3)2), 1.66
(m, 6H, SiCHMe2), 6.93 (dd, 2H, C 10H 6), 7.13 (t, 2
H, C 10H 6), 7.29 (dd, 2H, C 10H 6)13 C-NMR (C6D6): d 14.8, 19.1, 118.5, 125.2, 126.3,
135.9, 147.2 Anal. Calcd. for C28H48N2Cl2Si2Ti: C, 57.23; H, 8.
23; N, 4.77. Found(1):C, 57.02; H, 8.50; N, 4.70.
Found(2): C, 57.54; H, 8.68; N, 4.76.
【0073】実施例2 [N,N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリド([1,8-C10H6(NSiMe3)2]Ti
Cl2 )の合成 −25℃に冷却したジエチルエーテル(30ml)溶液
中に、TiCl4(600mg,3.16mmol)を
ゆっくりと滴下した。生成した黄色のスラリー溶液中に
−25℃にて、[N,N’−ビス(トリメチルシリル)
ナフタレンジアミノ]ジリチウム([1,8-C10H6(NLiSiMe
3)2],994mg,3.16mmol)をゆっくりと添
加した。得られた反応液をゆっくりと室温まで昇温し、
終夜(10時間以上)攪拌を続けた。反応終了後、反応
液をセライトろ過し、セライト上の固体をジエチルエー
テル(20ml)でさらに洗浄・抽出し、さらに得られ
たエーテル溶液中にジクロロメタンを少量滴下した。こ
の反応液より溶媒を留去し、得られた濃茶色固体を少量
のエーテルに溶解させ、−25℃にて数日冷却すること
により目的錯体の一次晶(800mg)を得た。収率6
0%。1 H-NMR(C6D6): d 0.60 (s, 18H, Si(CH 3) 3), 6.66 (d
d, 2H, C 10H 6), 7.15 (t,2H, C 10H 6), 7.37 (dd, 2H, C
10H 6).13 C-NMR (C6D6): d 1.9, 110.9, 125.4, 126.8, 137.7,
148.5 MS: calcd for C16H24Cl2N2Si2Ti, 419.3; found (M-)
417.8.
【0074】実施例3 3−1. N,N’−ビス(tert−ブチルジメチル
シリル)ナフタレンジアミン([1,8-C10H6(NHSitBuMe2)
2])の合成 1,8−ナフタレンジアミン(4.00g,25.3m
mol)をテトラヒドロフラン60mlに溶解した溶液
を200ml容量のシュレンク管中に入れ、ノルマルブ
チルリチウムのへキサン溶液(1.6M,31.7m
l,50.7mmol)を30分かけて−78℃で滴下
した。滴下終了後、反応液をゆっくりと室温まで昇温
し、6時間攪拌を続けた。得られた反応液を再び−78
℃に冷却し、tert−ブチルクロロジメチルシラン
(7.66g、50.8mmol)をゆっくりと滴下
し、徐々に温度を上昇させ室温にて12時間、ついで5
0℃で3時間攪拌を続けた。上述の反応操作終了後、得
られた反応液より溶媒を減圧留去し、次いでへキサン
(100ml)にて目的物からなる反応生成物を抽出し
た。へキサン溶液を濃縮し、−25℃に冷却し、白色−
淡紫色の固体(6.40g)を得た。収率65%。1 H-NMR(C6D6): d 0.23 (s, 12H, Si(CH 3)2 tBu), 0.99
(s, 18H, SiMe2 tBu), 5.08 (s, 2H, NH), 6.88 (dd, 2
H, C 10H 6), 7.22 (t, 2H, C 10H 6), 7.35 (dd, 2H,C
10H 6)13 C-NMR (C6D6): d -3.0, 19.5, 38.0, 116.4, 122.1,
122.2, 125.7, 138.0, 144.8
【0075】3−2.[N,N’−ビス(tert−ブ
チルジメチルシリル)ナフタレンジアミノ]ジリチウム
([1,8-C10H6(NLiSitBuMe2)2])の合成 N,N’−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)ナ
フタレンジアミン([1,8-C10H6(NHSitBuMe2)2],10.
00g,25.79mmol)をへキサン(100m
l)に溶解し、−78℃に冷却し、ノルマルブチルリチ
ウム(1.6Mへキサン溶液,32.3ml,51.7
0mmol)を30分かけてゆっくりと滴下した。得ら
れた反応液を室温までゆっくりと昇温し、終夜(10時
間以上)攪拌を続けた。得られた反応液を濃縮し、さら
に−25℃に冷却し、生成した白色−淡黄色の目的物を
単離した。収率96%(9.90g)。1 H-NMR(THF-d8): d 0.20 (s, 12H, Si(CH 3)2 tBu), 1.04
(s, 18H, SiMe2 tBu), 6.45 (dd, 2H, C 10H 6), 6.63
(d, 2H, C 10H 6),6.81 (t, 2H, C 10H 6)
【0076】3−3.[N,N’−ビス(tert−ブ
チルジメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタニウム
ジクロリド([1,8-C10H6(NSitBuMe2)2]TiCl2)の合成 −25℃に冷却したジエチルエーテル(50ml)溶液
中に、TiCl4(1.11g,5.80mmol)を
ゆっくりと滴下した。生成した黄色のスラリー溶液中に
−25℃にて、[N,N’−ビス(tert−ブチルジ
メチルシリル)ナフタレンジアミノ]ジリチウム([1,8
-C10H6(NLiSitBuMe2)2],2.36g,5.92mmo
l)をゆっくりと添加した。得られた反応液をゆっくり
と室温まで昇温し、終夜(10時間以上)攪拌を続け
た。反応終了後、反応液をセライトろ過し、セライト上
の固体をジエチルエーテル(20ml)でさらに洗浄・
抽出し、さらに得られたエーテル溶液中にジクロロメタ
ンを少量滴下した。この反応液より溶媒を留去し、得ら
れた濃茶色固体を少量のエーテルに溶解させ、−25℃
にて数日冷却することにより目的錯体の一次晶(1.8
2g)を得た。収率61%1 H-NMR(C6D6): d 0.37 (s, 12H, Si(CH 3)2 tBu), 0.97
(s, 18H, SiMe2 tBu), 6.80 (dd, 2H, C 10H 6), 7.13 (t,
2H, C 10H 6), 7.26 (dd, 2H, C 10H 6)13 C-NMR (C6D6): d -0.5, 21, 29, 117.6, 125.6, 125.
9, 136.4, 147.7 MS: calcd for C22H36Cl2N2Si2Ti, 503.5; found (M-)
502.0. Anal. Calcd.: C, 52.48; H, 7.21; N, 5.57. Found:
C, 52.40; H, 7.54; N, 5.41.
【0077】実施例4.[N,N’−ビス(tert−
ブチルジメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタニウ
ムジブロミド([1,8-C10H6(NSitBuMe2)2]TiBr2)の合成 −25℃に冷却したジエチルエーテル(50ml)溶液
中に、TiBr4(1.11g,3.02mmol)を
ゆっくりと添加した。得られた溶液中に−25℃にて、
[N,N’−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)
ナフタレンジアミノ]ジリチウム([1,8-C10H6(NLiSitB
uMe2)2],1.21g,3.03mmol)をゆっくり
と添加した。得られた反応液をゆっくりと室温まで昇温
し、5時間攪拌を続けた。反応終了後、反応液より減圧
条件下にて溶媒を留去し、次いで得られた濃茶色固体よ
り生成物をへキサン抽出し、さらに加熱・濃縮した後に
−25℃にて終夜静置・冷却することにより目的錯体の
一次晶(1.12g)を得た。収率62%。1 H-NMR(CDCl3): d 0.50 (s, 12H, Si(CH 3)2 tBu), 0.99
(dd, 18H, SiMe2 tBu),6.88 (dd, 2H, C 10H 6), 7.42 (t,
2H, C 10H 6), 7.54 (dd, 2H, C 10H 6).13 C-NMR (CDCl3): d -0.1, 20.8, 28.3, 117.0, 125.5,
125.8, 136.0, 147.5.
【0078】実施例5 1リットルのかき混ぜ式ステンレス製オートクレーブを
窒素置換し、精製したトルエン300mlを仕込み、重
合温度60℃まで昇温しながら4.0kgf/cm2の
エチレンガスで飽和させ重合の準備をした。一方、磁気
撹拌子を備えた100mlのフラスコを窒素置換し、窒
素雰囲気下、精製したトルエン10ml、PMAO4.
8mmol、ついで実施例2で合成した[N,N’−ビ
ス(トリメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタニウ
ムジクロリド4.8×10-3mmolを加え、室温で5
分間撹拌混合した。この触媒溶液をオートクレーブ内に
圧入し、60℃で60分間重合を行った。この間、エチ
レンガスを4.0kgf/cm2でフィードし続けた。
その後、エタノール15mlを圧入することにより重合
を停止した。未反応エチレンガスをパージし、オートク
レーブ内容物を約4倍のエタノール中に投入し、析出し
た重合体を濾別して60℃で約4時間乾燥を行った。そ
の結果、0.35gのポリエチレンが得られた。得られ
たポリエチレンの重量平均分子量(Mw)は97400
0であった。
【0079】実施例6 実施例5において、PMAOを14.3mmol、
[N,N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリドを14.3×10-3mmo
l用い、重合を40℃で行った以外は、実施例5と同様
に行った。その結果、0.92gのポリエチレンが得ら
れた。
【0080】実施例7 実施例5において、PMAOの代わりにMMAO(ヘキ
サン溶液)を9.1mmol、[N,N’−ビス(トリ
メチルシリル)ナフタレンジアミド]チタニウムジクロ
リドを9.1×10-3mmol用い、重合をヘプタン中
で行った以外は、実施例5と同様に行った。その結果、
1.5gのポリエチレンが得られた。得られたポリエチ
レンの重量平均分子量(Mw)は36500であった。
【0081】実施例8 1リットルのかき混ぜ式ステンレス製オートクレーブを
窒素置換し、精製したトルエン300mlを仕込み、重
合温度60℃まで昇温しながら4.0kgf/cm2の
エチレンガスで飽和させ重合の準備をした。一方、磁気
撹拌子を備えた100mlのフラスコを窒素置換し、窒
素雰囲気下、精製したトルエン10ml、トリエチルア
ルミニウム7.3mmol、ついで実施例2で合成した
[N,N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリド14.5×10-3mmol
を加え、室温で5分間撹拌混合した。この触媒溶液をオ
ートクレーブ内に圧入し、ついで、トリフェニルカルベ
ニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート1
4.5×10-3mmolの少量のトルエン溶液を圧入
し、60℃で60分間重合を行った。この間、エチレン
ガスを4.0kgf/cm2でフィードし続けた。その
後、エタノール15mlを圧入することにより重合を停
止した。未反応エチレンガスをパージし、オートクレー
ブ内容物を約4倍のエタノール中に投入し、析出した重
合体を濾別して60℃で約4時間乾燥を行った。その結
果、0.90gのポリエチレンが得られた。
【0082】実施例9 実施例8において、トリエチルアルミニウムの代わりに
トリイソブチルアルミニウム4.3mmolを用い、
[N,N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリドを9.5×10-3mmo
l、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオ
ロフェニルボレートを9.5×10-3mmol用いた以
外は、実施例8と同様に行った。その結果、0.95g
のポリエチレンが得られた。
【0083】実施例10 実施例8において、トリエチルアルミニウムの代わりに
トリイソブチルアルミニウム5.3mmolを用い、
[N,N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリドを10.5×10-3mmo
l、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオ
ロフェニルボレートを10.5×10-3mmol用い、
1−ヘキセンを10ml加えた以外は、実施例8と同様
に行った。その結果、0.75gのエチレン/1−ヘキ
セン共重合体が得られた。得られた共重合体の融点(T
m)は119.7℃であった。
【0084】実施例11 実施例5において、PMAOを10.4mmol、
[N,N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリドの代わりに、実施例1で合
成した[N,N’−ビス(トリイソプロピルシリル)ナ
フタレンジアミド]チタニウムジクロリドを10.4×
10-3mmol用いた以外は、実施例5と同様に行っ
た。その結果、0.40gのポリエチレンが得られた。
得られたポリエチレンの重量平均分子量(Mw)は55
8000であった。
【0085】実施例12 実施例11において、PMAOの代わりにMMAO(ヘ
キサン溶液)を17.0mmol、[N,N’−ビス
(トリイソプロピルシリル)ナフタレンジアミド]チタ
ニウムジクロリドを17.0×10-3mmol用いた以
外は、実施例11と同様に行った。その結果、0.71
gのポリエチレンが得られた。得られたポリエチレンの
重量平均分子量(Mw)は283000であった。
【0086】実施例13 実施例8において、トリエチルアルミニウムの代わりに
トリイソブチルアルミニウム15.0mmol、[N,
N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジアミド]
チタニウムジクロリドの代わりに、実施例1で合成した
[N,N’−ビス(トリイソプロピルシリル)ナフタレ
ンジアミド]チタニウムジクロリドを30.0×10-3
mmol用いた以外は、実施例8と同様に行った。その
結果、0.17gのポリエチレンが得られた。
【0087】実施例14 実施例5において、PMAOを21.8mmol、
[N,N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリドの代わりに、実施例3で合
成した[N,N’−ビス(tert−ブチルジメチルシ
リル)ナフタレンジアミド]チタニウムジクロリドを2
1.8×10-3mmol用いた以外は、実施例5と同様
に行った。その結果、1.62gのポリエチレンが得ら
れた。得られたポリエチレンの重量平均分子量(Mw)
は398000であった。
【0088】実施例15 実施例14において、PMAOの代わりにMMAO(ヘ
キサン溶液)17.5mmolを用い、[N,N’−ビ
ス(tert−ブチルジメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリドを17.5×10-3mmo
l用い、重合をヘプタン中で行った以外は、実施例14
と同様に行った。その結果、12.4gのポリエチレン
が得られた。得られたポリエチレンの重量平均分子量
(Mw)は214000であった。
【0089】実施例16 実施例15において、MMAO(ヘキサン溶液)を4.
4mmol、[N,N’−ビス(tert−ブチルジメ
チルシリル)ナフタレンジアミド]チタニウムジクロリ
ドを4.4×10-3mmol用い、重合を40℃で行っ
た以外は、実施例15と同様に行った。その結果、1.
1gのポリエチレンが得られた。得られたポリエチレン
の重量平均分子量(Mw)は1160000であった。
【0090】実施例17 実施例15において、MMAO(ヘキサン溶液)を8.
5mmol、[N,N’−ビス(tert−ブチルジメ
チルシリル)ナフタレンジアミド]チタニウムジクロリ
ドを8.5×10-3mmol用い、1−ヘキセンを10
ml加えた以外は、実施例15と同様に行った。その結
果、5.1gのエチレン/1−ヘキセン共重合体が得ら
れた。得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は3
50000、 SCB/1000は32.4、融点(T
m)は121.4℃であった。
【0091】実施例18 実施例8において、トリエチルアルミニウムの代わりに
トリイソブチルアルミニウム5.0mmol、[N,
N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジアミド]
チタニウムジクロリドの代わりに、実施例3で合成した
[N,N’−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)
ナフタレンジアミド]チタニウムジクロリドを9.9×
10-3mmol用いた以外は、実施例8と同様に行っ
た。その結果、0.75gのポリエチレンが得られた。
【0092】実施例19 実施例5において、PMAOを20.0mmol、
[N,N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジア
ミド]チタニウムジクロリドの代わりに、実施例4で合
成した[N,N’−ビス(tert−ブチルジメチルシ
リル)ナフタレンジアミド]チタニウムジブロミドを2
0.0×10-3mmol用いた以外は、実施例5と同様
に行った。その結果、0.98gのポリエチレンが得ら
れた。
【0093】実施例20 MMAO(ヘキサン溶液)を22.4mmol、[N,
N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジアミド]
チタニウムジクロリドの代わりに、実施例4で合成した
[N,N’−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)
ナフタレンジアミド]チタニウムジブロミドを22.4
×10-3mmol用い、重合をヘプタン中で行った以外
は、実施例5と同様に行った。その結果、1.9gのポ
リエチレンが得られた。
【0094】実施例21 実施例8において、トリエチルアルミニウムの代わりに
トリイソブチルアルミニウム11.1mmol、[N,
N’−ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジアミド]
チタニウムジクロリドの代わりに、実施例4で合成した
[N,N’−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)
ナフタレンジアミド]チタニウムジブロミドを22.2
×10-3mmol用いた以外は、実施例8と同様に行っ
た。その結果、4.88gのポリエチレンが得られた。
【0095】実施例22 400ml容量のかき混ぜ式ステンレス製オートクレー
ブを窒素置換し、ヘプタン200ml、ブテン−1 2
0g及びMMAO11.1mmol、を仕込み、重合温
度70℃まで昇温しながら6.0kgf/cm2のエチ
レンガスで飽和させ重合の準備をした。次いで実施例3
で合成した[N,N’−ビス(tert−ブチルジメチ
ルシリル)ナフタレンジアミド]チタニウムジクロリド
11.1μmolのトルエン溶液を(触媒溶液の[A
l]/[Ti]モル比は1000)をオートクレーブ内
に圧入し、70℃で1時間重合を続けた。その後、エタ
ノール15mlを圧入することにより重合を停止した。
未反応エチレンガスをパージし、オートクレーブの内容
物を約4倍のエタノールに投入し、析出した重合体を濾
別して、60℃で約4時間乾燥を行なった。その結果、
10.0gのエチレン/ブテン−1共重合体が得られ
た。得られた共重合体の分子量(Mn)は27000で
あった。
【0096】実施例23 ブテン−1を50g、MMAOを10.9mmol、及
び[N,N’−ビス(tert−ブチルジメチルシリ
ル)ナフタレンジアミド]チタニウムジクロリド10.
9μmol(触媒溶液の[Al]/[Ti]モル比は1
000)使用した以外は実施例22に準拠して重合を行
なった。その結果、11.4gのエチレン/ブテン−1
共重合体が得られた。得られた共重合体の分子量(M
n)は33000であった。
【0097】実施例24 ブテン−1を10g、MMAOを7.7mmol、エチ
レン圧力を2kgf/cm2、及び[N,N’−ビス
(tert−ブチルジメチルシリル)ナフタレンジアミ
ド]チタニウムジクロリド7.7μmol(触媒溶液の
[Al]/[Ti]モル比は1000)使用した以外は
実施例22に準拠して重合を行なった。その結果、2.
4gのエチレン/ブテン−1共重合体が得られた。得ら
れた共重合体の分子量(Mn)は17000であり、分
子量分布(Mw/Mn)は4.0であった。
【0098】実施例25 ブテン−1を50g、MMAOを10.7mmol、エ
チレン圧力を2kgf/cm2、及び[N,N’−ビス
(tert−ブチルジメチルシリル)ナフタレンジアミ
ド]チタニウムジクロリド10.7μmol(触媒溶液
の[Al]/[Ti]モル比は1000)使用した以外
は実施例22に準拠して重合を行なった。その結果、
3.3gのエチレン/ブテン−1共重合体が得られた。
得られた共重合体の分子量(Mn)は7000であり、
分子量分布(Mw/Mn)は4.6であった。
【0099】比較例1 (1)N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニ
ル)−1,3−プロパンジアミンの合成 窒素置換した100ml(4口)フラスコに2,6−ジ
イソプロピルアニリン24.3g、テトラヒドロフラン
100mlを入れ、−78℃に冷却した。これに、n−
ブチルリチウム(1.63Mヘキサン溶液)84.0m
lを30分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、徐々に
室温まで昇温し、さらに1時間攪拌を行った。その後、
0℃に冷却し、N,N,N’,N’−テトラメチルエチ
レンジアミン20.8mlを添加した後、1,3−ジブ
ロモプロパン13.8gを10分間かけて徐々に滴下し
た。滴下終了後、0℃にて1時間攪拌を行った後、室温
まで徐々に昇温し、室温にて19時間攪拌を行った。0
℃にて水100mlを徐々に滴下することにより反応を
終了させ、塩化メチレン100mlにて3回抽出を行っ
た。硫酸ナトリウム(約3g)を加えた後30分間攪拌
を行い、硫酸ナトリウム由来の固体成分を濾過により除
いた後、溶媒を留去することにより橙色オイル状粗成物
を得た。粗成物の精製を以下の通りにして行った。上記
オイル状粗成物をジエチルエーテル100mlに溶解さ
せ、水100ml、濃塩酸20mlを添加し水層を分取
した後、ジエチルエーテル100mlにて洗浄を行っ
た。その後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液約100m
lを添加し、塩化メチレン100mlにて3回抽出を行
った。硫酸ナトリウム(約3g)を添加して30分間攪
拌を行い、硫酸ナトリウム由来の固体成分を濾過により
除いた後、溶媒を留去することによりN,N’−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,3−プロパ
ンジアミンを得た。1 H−NMR(CDCl3):7.14−7.02ppm
(m,6H(Ar)),3.28(pent,4H
((CH3)2CH−))),3.03(t,4H(NC
H 2−)),1.98(m,2H(−CH2CH 2CH
2−)),1.17(d,24H((CH 3)2CH
−))
【0100】(2)[N,N’−ビス(2,6−ジイソ
プロピルフェニル)−1,3−プロパンジアミノ]ジリ
チウムの合成 窒素置換した500ml4口フラスコにN,N’−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,3−プロパ
ンジアミン7.8g、ヘキサン40mlを入れ、−78
℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(1.63Mヘキ
サン溶液)24.3mlを10分間かけて徐々に滴下し
た。滴下終了後、徐々に室温まで昇温し、さらに1時間
攪拌を行った。その後、再び−78℃に冷却し析出した
白色固体をグラスフィルターにて濾過することにより除
き、減圧下にて乾燥することにより、[N,N’−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,3−プロパ
ンジアミノ]ジリチウムを得た。
【0101】(3)[N,N’−ビス(2,6−ジイソ
プロピルフェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタ
ニウムジクロリドの合成 四塩化チタン1.06gを含むジエチルエーテル溶液
(80ml)に別途調製した(N,N’−ビス(トリメ
チルシリル)−1,3−プロパンジアミノ)ジリチウム
2.27gを−30℃にて添加し、徐々に室温まで昇温
した後、室温にて終夜攪拌を続けた。反応液中の固体成
分を濾過により除き、溶媒を留去し、得られた固体を所
定量のジエチルエーテルに溶解させ、−30℃に冷却
し、上記錯体を赤色の結晶として得た。また、同様の操
作により二次晶を回収した。得られた遷移金属化合物の
1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。1 H−NMR(C6D6):6.98−7.16ppm
(m,6H,(Ar))3.74(m,4H,(NCH
2−)),3.49(sept,4H,((CH3)2C
H−)),2.49(m,2H,(−CH2CH 2CH
2−)),1.40(d,J=7.45Hz,6H,
((CH 3)2CH−)),1.17(d,J=7.45
Hz,6H,((CH 3)2CH−))
【0102】(4)重合 実施例5において、[N,N’−ビス(トリメチルシリ
ル)ナフタレンジアミド]チタニウムジクロリドの代わ
りに、[N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェ
ニル)−1,3−プロパンジアミド]チタニウムジクロ
リドを13.1mg、PMAO25.6mmol用いた
以外は、実施例5と同様に行った。その結果、0.42
gのポリエチレンが得られた。得られたポリエチレンの
重量平均分子量(Mw)は111000であった。
【0103】
【発明の効果】本発明により、容易に合成することがで
き、かつ、オレフィンの重合において高い重合活性を示
し得る非メタロセン系遷移金属化合物が提供される。該
遷移金属化合物をオレフィン重合用触媒成分として使用
するオレフィン重合用触媒は高活性であり、この重合用
触媒を用いて、オレフィン系単独重合体や共重合体を効
率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の理解を助けるためのフローチ
ャート図である。本フローチャート図は、本発明の実施
態様の代表例であり、本発明は、何らこれに限定される
ものではない。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表されることを特徴と
    する遷移金属化合物。 (式中、Mは周期律表第4族の遷移金属原子を表し、X
    およびYは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換
    されていてもよい炭素原子数1〜24のアルキル基、置
    換されていてもよい炭素原子数6〜24のアリール基、
    置換されていてもよい炭素原子数7〜24のアラルキル
    基、置換されていてもよい炭素原子数1〜24のアルコ
    キシ基、置換されていてもよい炭素原子数6〜24のア
    リールオキシ基、置換されていてもよい炭素原子数7〜
    24のアラルキルオキシ基、置換されていてもよい炭素
    原子数1〜24のスルホニルオキシ基または置換されて
    いてもよい炭素原子数2〜24の2置換アミノ基を表
    す。XとYは任意に結合して環を形成していてもよい。
    R1およびR2は各々独立して水素原子、置換されていて
    もよい炭素原子数1〜24のアルキル基、置換されてい
    てもよい炭素原子数6〜24のアリール基、置換されて
    いてもよい炭素原子数7〜24のアラルキル基または置
    換されていてもよい炭素原子数1〜24のシリル基を表
    す。Nは窒素原子を表し、Naphは1位および8位で
    Nと結合するナフタレン骨格を有する基を表す。)
  2. 【請求項2】Mがチタン原子である請求項1記載の遷移
    金属化合物。
  3. 【請求項3】R1およびR2が置換されていてもよい炭素
    原子数1〜24のシリル基である請求項1または2記載
    の遷移金属化合物。
  4. 【請求項4】Naphが、下記一般式(2)で表される
    2価の基である請求項1〜3のいずれかに記載の遷移金
    属化合物。 (式中、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々独立
    して、水素原子、置換されているもよい炭素原子数1〜
    24のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数6
    〜24のアリール基または置換されていてもよい炭素原
    子数7〜24のアラルキル基を表す。)
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の遷移金属
    化合物よりなることを特徴とするオレフィン重合用触媒
    成分。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載の遷移金属
    化合物(A)と、下記化合物(B)および/または下記
    化合物(C)とを用いてなることを特徴とするオレフィ
    ン重合用触媒。 (B)有機アルミニウム化合物および/または有機アル
    ミニウムオキシ化合物 (C)下記化合物(C1)〜(C3)のいずれかのホウ
    素化合物 (C1)一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物 (C2)一般式 G+(BQ1Q2Q3Q4)-で表されるホ
    ウ素化合物 (C3)一般式 (L−H)+(BQ1Q2Q3Q4)-で表
    されるホウ素化合物 (式中、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q
    1〜Q4はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭
    化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化
    水素基、1〜20個の炭素原子を含むシリル基、1〜2
    0個の炭素原子を含む2置換アミノ基であり、それらは
    同じであっても異なっていても良い。G+は無機または
    有機のカチオンである。Lは中性ルイス塩基であり、
    (L−H)+はブレンステッド酸である。)
  7. 【請求項7】請求項5または6記載のオレフィン重合用
    触媒の存在下、オレフィン類を単独重合させる、または
    オレフィン類と他のオレフィン類とを共重合させること
    を特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】オレフィン系重合体が、エチレンとα−オ
    レフィンとの共重合体である請求項7記載のオレフィン
    系重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100359027B1 (ko) * 1999-12-30 2002-10-31 학교법인 포항공과대학교 1,3-프로필렌 디아미드 지르코늄 착물의 제조방법
JP2012158727A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Japan Polyethylene Corp 新規なトリアリールホスフィン又はトリアリールアルシン化合物によるα−オレフィン重合用触媒及びα−オレフィン重合体の製造方法
CN113880977A (zh) * 2021-10-18 2022-01-04 万华化学集团股份有限公司 一种烯烃聚合催化剂、制备方法与应用

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