JPH11100588A - 潤滑油の補強剤 - Google Patents

潤滑油の補強剤

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JPH11100588A
JPH11100588A JP26229197A JP26229197A JPH11100588A JP H11100588 A JPH11100588 A JP H11100588A JP 26229197 A JP26229197 A JP 26229197A JP 26229197 A JP26229197 A JP 26229197A JP H11100588 A JPH11100588 A JP H11100588A
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JP
Japan
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oil
extreme pressure
mass
lubricating oil
performance
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JP26229197A
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English (en)
Inventor
Minoru Kikuchi
稔 菊地
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UD Trucks Corp
Original Assignee
UD Trucks Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低級オイルを補強することにより、どこでも簡
便に極圧性能の高い潤滑油を得られるようにする。 【解決手段】潤滑油の極圧性能を高める補強剤におい
て、鉱油または合成油もしくはこれらの混合油からなる
基油に、リン系極圧剤としてトリブチルホスファイドを
全体量の10〜12質量%、硫黄系極圧剤としてジベン
ジルサルファイドを全体量の55〜75質量%、の割合
で配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、潤滑油の極圧性
能を高める補強剤に関する。
【0002】
【従来の技術】2面間の摩擦を小さくするため、一般に
潤滑油が使用される。油の潤滑状態としては、流体潤
滑,境面(界)潤滑,極圧潤滑、の場合がある。極圧潤
滑は、境面(界)潤滑よりも更に高い荷重が作用する条
件下の潤滑状態で、摩擦面の温度が高くなり、吸着油膜
では荷重が支えられずに油膜が破れ、ときには固体間の
接触が起こり、摩擦面に傷を付けたり焼き付いたりする
ようになる。
【0003】このような極圧摩擦を減少させるため、極
圧剤の入った潤滑油が用いられる。極圧剤はリンや硫黄
などの有機化合物(添加剤)を配合したものであり、使
用すると有機化合物が摩擦熱により金属面と化学的に反
応し、2次的な金属化合物(リン化鉄皮膜,硫化鉄皮膜
など)を生成する。これらの極圧皮膜は破れても直ぐに
修復され、金属どうしが直接に接触するのを防ぐように
なる。なお、潤滑剤の改良例として、特開平7ー328
3号公報および特開平8ー60172号公報に開示のも
のが知られる。
【0004】
【表1】
【0005】この表は自動車用ギヤオイルの、API
(アメリカ石油協会)により分類される市場品質GL一
1〜GLー5について、極圧性能の有効成分濃度を表
す。自動車用ギヤオイルとしては、GL−3〜GLー5
のものが一般に使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】潤滑油の極圧性能を高
めるのに添加剤(リンと硫黄などの有機化合物)が有効
であるが、これら添加剤はときには、ほかの性能特性
(腐食防止など)に悪影響を及ぼしかねない。また、潤
滑油の極圧性能の大小は、添加剤どうしの調和が要求さ
れると共にこれら添加前の配合量に大きく左右される。
【0007】自動車の駆動系でも潤滑条件が厳しいファ
イナルギヤやトランスミッションなどのギヤオイルとし
ては、極圧性能の高い潤滑油が使用されるが、地域や国
情によっては、高品質オイルの普及が遅れ、これを輸出
車への使用に現地で調達しようとしても入手困難な場合
がある。そこで、極圧剤をパッケージ(缶など)に詰め
て自動車と一緒に輸出し、現地で入手可能な低品質オイ
ルから、これを極圧剤で補強することより、耐荷重性能
の高い潤滑油に調製することが考えられる。
【0008】この発明は、このような事情も考慮してな
されたものであり、高品質の潤滑油をどこでも簡便に得
られるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、潤滑油
の極圧性能を高める補強剤において、鉱油または合成油
もしくはこれらの混合油からなる基油に、リン系極圧剤
としてトリブチルホスファイド(tributyl phosphite)
を全体量の10〜12質量%、硫黄系極圧剤としてジベ
ンジルサルファイド(dibenzyl disulfide)を全体量の
55〜75質量%、の割合で配合したことを特徴とす
る。
【0010】
【発明の効果】第1の発明において、補強剤はトリブチ
ルホスファイドを10〜12質量%、ジベンジルサルフ
ァイドを55〜75質量%、を含有する。トリブチルホ
スフエートは、分子量250の有機化合物であり、リン
(P)含有量は12.4質量%、ジベンジルジサルファ
イドは、分子量246の有機化合物であり、硫黄(S)
含有量は26.02質量%。
【0011】この補強剤の添加により、潤滑油のリン
(P)有効成分濃度と硫黄(S)有効成分濃度が高ま
り、極圧性能が補強される。トリブチルホスファイドと
ベジルジサルファイドとは良く調和し、銅部品への耐腐
食性やオイルシールへの保護性(耐オイルシール性)な
どに悪影響を及ぼすようなこともなく、リン(P)と硫
黄(S)の有効成分濃度以上の相乗効果が得られる。ま
た、化学的安定性や熱酸化安定性も良い。そのため、補
強剤をパッケージに詰めて自動車と一緒に輸出すること
により、高品質オイルの入手困難な現地で低級オイルか
ら高い極圧性能を備える潤滑油を簡単かつ容易に調製す
ることが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】原液(補強剤)は、リン(P)系
極圧剤としてのトリブチルホスファイドを全体量の10
〜12質量%、硫黄(S)系極圧剤としてのジベンジル
サルファイドを全体量の55〜75質量%、の割合で含
有する。これら2種類の極圧剤は、鉱油または合成油も
しくはこれらの混合油からなる基油に溶解される。
【0013】トリブチルホスファイドの分子式は、
【0014】
【化1】
【0015】であり、分子量250(P含有量;12.
4質量%)。
【0016】ジベンジルジサルファイドの分子式は、
【0017】
【化2】
【0018】であり、分子量246(S含有量;26.
02質量%)。
【0019】
【表2】
【0020】これは低級オイルの極圧性能をデファレン
シャル用のギヤオイルに補強・改質する使用例を説明す
るものである。原液は1.29質量%のP有効成分と1
7.55質量%のS有効成分を含有する。デファレンシ
ャルはオイル使用量12kgの大型とする。
【0021】市場品質(APIの品質グレード)GL
−1またはGL−2のギヤオイルを補強する場合、1.
2kgの原液(調製後の全油量12kgの10.0%に
相当する)を添加する。市場品質(APIの品質グレ
ード)GL−3のギヤオイルを補強する場合、0.8k
gの原液(調製後の全油量12kgの6.7%に相当す
る)を添加する。市場品質(APIの品質グレード)
GL−4のギヤオイルを補強する場合、0.4kgの原
液(調製後の全油量12kgの3.3%に相当する)を
添加する。
【0022】全油量12kg中のP有効成分濃度は、
の場合が0.13質量%、の場合が0.12質量%、
の場合が0.11質量%になる。同じくS有効成分濃
度は、の場合が1.76質量%、の場合が1.73
質量%、の場合が1.75質量%になる。したがっ
て、〜において、原液の添加でP有効成分濃度およ
びS有効成分濃度は増強され、市場品質GL−5(表1
参照)に相当する極圧性能を備えるギヤオイルとして、
自動車の駆動系でも最も潤滑条件の厳しいデファレンシ
ャルへの適用が可能になる。
【0023】図1は高速チムケン試験の結果を表すもの
であり、〜のいずれの場合おいても、原液の無添加
のものに較べると、耐荷重性能が大幅にアップする。ま
た、P有効成分濃度およびS有効成分濃度が同程度の市
場品質GL−5(表1参照)に較べても、その合格荷重
を越える高荷重性能を備えることが認められる。これは
トリブチルホスファイドとベジルジサルファイドとの組
み合わせによる相乗効果と考えられる。
【0024】この試験はJIS K 2519(石油製品
耐荷重能試験)の6項に準ずるものであり、試験油を供
給しながらテストブロックに接触するテストカップを回
転させる。この状態で荷重を1.0Lb(略2.2k
g)毎に上昇させながら、焼き付きに至る荷重を測定す
る。なお、図1は主軸回転速度3400rpm(滑り速
度8.8m/sec)における試験結果である。合格荷
重とは、焼き付きに至る直前の性能値を表す。
【0025】図2に大型ファイナルギヤ台上耐久寿命試
験の結果を表す。この試験はファイナルギヤを所定条件
で運転し、試験油の実用性能をギヤの損傷度合から評価
するものである。ファイナルギヤとしてハイポイド形式
6833シングルリダクションタイプのファイナルギヤ
を使用し、ファイナル入力85kgm/2540rp
m,油温150℃の下で運転する。
【0026】表2の,の試験油の場合、運転時間が
30hに達しても、ギヤに殆ど損傷が見られず、OKと
評価される。原液の無添加のものにおいて、市場品質G
L−3の場合は、運転時間が5h足らずでギヤにP(ピ
ッチング),Sc(スコーリング)が見られる。市場品
質GL−4の場合は、運転時間が20hでギヤにSp
(スポーリング)が見られる。市場品質GL−5の場合
でも、運転時間が30hでギヤにSp(スポーリング)
が見られる。
【0027】この試験結果から、との試験油は耐摩
耗性能をP有効成濃度およびS有効成分濃度が同程度の
市場品質GL−5(表1参照)に較べて長く維持するも
のと認められる。これもトリブチルホスファイドとベジ
ルジサルファイドとの組み合わせによる相乗効果のひと
つと考えられる。
【0028】補強剤(既述の配合割合の原液)は、下記
の性状を備える。
【0029】
【表3】
【0030】トリブチルホスファイドとベジルジサルフ
ァイドとは良く調和し、銅部品への耐腐食性やオイルシ
ールへの保護性(耐オイルシール性)などに悪影響を及
ぼすようなこともなく、PとSの有効成分濃度以上の相
乗効果が得られる。また、化学的安定性や熱酸化安定性
も良いため、補強剤をパッケージに詰めて自動車と一緒
に輸出することにより、高品質オイルの入手困難な現地
で低級オイルから高い極圧性能を備える潤滑油を簡単か
つ容易に調製することが可能になる。補強剤のパッケー
ジ(缶など)には、使用上の注意などを記載したコーシ
ョンプレートを付けておくものとする。
【0031】
【表4】
【0032】これはマニュアルトランスミッション用に
低級オイルの耐荷重性能を補強・改質する使用例を説明
するものである。原液は1.29質量%のP有効成分濃
度と17.55質量%のS有効成分濃度を含有する。マ
ニュアルトランスミッションはオイル使用量15kgの
大型とする。
【0033】市場品質(APIの品質グレード)GL
−1またはGL−2のギヤオイルを補強する場合、1.
0kgの原液(調製後の全油量15kgの6.7%に相
当する)を添加する。市場品質(APIの品質グレー
ド)GL−3のギヤオイルを補強する場合、0.5kg
の原液(調製後の全油量15kgの3.3%に相当す
る)を添加する。
【0034】,のいずれの場合も、全油量15kg
中のP有効成分濃度は0.08質量%、同じくS有効成
分濃度は1.17質量%になる。したがって、,に
おいて、原液の添加でP有効成分濃度およびS有効成分
濃度は増強され、市場品質GL−4(表1参照)に相当
する極圧性能を備えるギヤオイルとしてトランスミッシ
ョンへの適用が可能になる。
【0035】図3は高速チムケン試験の結果を表すもの
であり、,のいずれの場合おいても、原液の無添加
のものに較べると、耐荷重性能が大幅にアップする。ま
た、市場品質GL−4に較べても、原液中の極圧剤の相
乗効果も働くため、その合格荷重を越える高荷重性能を
備えることが認められる。
【0036】図4に大型トランスミッション台上耐久寿
命試験の結果を表す。この試験はトランスミッションを
所定条件で運転し、試験油の実用性能をギヤの損傷度合
から評価するものである。トランスミッションはエンジ
ン出力110kgm/1500rp、油温130±5℃
で運転される。
【0037】原液の無添加のものにおいて、市場品質G
L−1またはGL−2の場合は、運転時間が5hでギヤ
の12/12にSp(スポーリング)が見られる。市場
品質GL−3の場合は、運転時間が5hでギヤの9/1
2にSp(スポーリング)が見られる。市場品質GL−
4の場合は、運転時間が18hでギヤの6/12にSp
(スポーリング)が見られる。
【0038】表4の,の試験油の場合は、市場品質
GL−4の場合と比較しても、同じ運転時間におけるギ
ヤの損傷度合は小さい。すなわち、Sp(スポーリン
グ)が見られるギヤの比率は、,のいずれも3/1
2にすぎない。この試験結果から、,の試験油は原
液中の極圧剤の相乗効果も働くため、市場品質GL−4
以上の耐摩耗性能を備えるものと認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表1の調製油に係る高速チムケン試験結果のグ
ラフである。
【図2】表1の調製油に係るファイナルギヤ台上耐久試
験結果のグラフである。
【図3】表4の調製油に係る高速チムケン試験結果のグ
ラフである。
【図4】表4の調製油に係るトランスミッション台上耐
久試験結果のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 135:22) C10N 30:06 40:25

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潤滑油の極圧性能を高める補強剤におい
    て、鉱油または合成油もしくはこれらの混合油からなる
    基油に、リン系極圧剤としてトリブチルホスファイドを
    全体量の10〜12質量%、硫黄系極圧剤としてジベン
    ジルサルファイドを全体量の55〜75質量%、の割合
    で配合したことを特徴とする潤滑油の補強剤。
JP26229197A 1997-09-26 1997-09-26 潤滑油の補強剤 Pending JPH11100588A (ja)

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