JPH11100801A - 防食性に優れるレール及びレール表面層の残留応力の測定方法 - Google Patents
防食性に優れるレール及びレール表面層の残留応力の測定方法Info
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- JPH11100801A JPH11100801A JP10137479A JP13747998A JPH11100801A JP H11100801 A JPH11100801 A JP H11100801A JP 10137479 A JP10137479 A JP 10137479A JP 13747998 A JP13747998 A JP 13747998A JP H11100801 A JPH11100801 A JP H11100801A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 交流軌道又は直流軌道でも電食が問題となら
ない海底トンネルあるいは陸上トンネルでの、特にレー
ル底部(底面)からの腐食と疲労破壊を防止して耐用寿
命が長く、防食性に優れ、しかも安価であり、その測定
方法においては、連続的に使用でき、簡便かつ精度のよ
い防食性に優れるレール及びレール表面層の残留応力の
精密測定方法を提供すること。 【解決手段】 車輪当接面aを除くレール本体11の表
面のうち、タイプレート19及び締結部材21、22に
接するレール底部12とレール足上部13には、レール
本体11に用いたレール鋼よりも卑なる金属からなる溶
射被覆層14が形成され、その他のレール本体11の表
面には、レール鋼に対して犠牲防食作用を有する合成樹
脂の塗装被覆層18が形成されている。また、酸溶解に
よる歪みの測定に歪みゲージを使用する。
ない海底トンネルあるいは陸上トンネルでの、特にレー
ル底部(底面)からの腐食と疲労破壊を防止して耐用寿
命が長く、防食性に優れ、しかも安価であり、その測定
方法においては、連続的に使用でき、簡便かつ精度のよ
い防食性に優れるレール及びレール表面層の残留応力の
精密測定方法を提供すること。 【解決手段】 車輪当接面aを除くレール本体11の表
面のうち、タイプレート19及び締結部材21、22に
接するレール底部12とレール足上部13には、レール
本体11に用いたレール鋼よりも卑なる金属からなる溶
射被覆層14が形成され、その他のレール本体11の表
面には、レール鋼に対して犠牲防食作用を有する合成樹
脂の塗装被覆層18が形成されている。また、酸溶解に
よる歪みの測定に歪みゲージを使用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道の軌道に使用
される防食性に優れるレールに係り、更に好ましくは、
例えば、漏水のある海底トンネル又は陸上トンネルに用
いられるレールに係り、また、レール表面層の残留応力
を測定する方法に関する。
される防食性に優れるレールに係り、更に好ましくは、
例えば、漏水のある海底トンネル又は陸上トンネルに用
いられるレールに係り、また、レール表面層の残留応力
を測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、レールの防食方法としては、レー
ル自身の耐食性を向上させることが考えられる。添加元
素としては、Cu、Cr、Ni、Moなどが対象とさ
れ、鋼を合金化することによってレールの耐食性を高め
ることが検討されている。更にレール本体の表面に塗
装、溶射、ゴムライニングなどの表面処理を施して保護
層を形成し、耐食性を向上させることが検討されてい
る。例えば、「溶射技術、Vo16.No.3,199
7,P34.」には、亜鉛粒子を分散させたプライマー
(Zincrich Primer)の上にエポキシ樹
脂(Tar Epoxy)層を積層する技術が記載され
ている。また、Zn−Al合金等をレール本体表面に溶
射することにより、保護層を形成する技術も検討されて
いる。
ル自身の耐食性を向上させることが考えられる。添加元
素としては、Cu、Cr、Ni、Moなどが対象とさ
れ、鋼を合金化することによってレールの耐食性を高め
ることが検討されている。更にレール本体の表面に塗
装、溶射、ゴムライニングなどの表面処理を施して保護
層を形成し、耐食性を向上させることが検討されてい
る。例えば、「溶射技術、Vo16.No.3,199
7,P34.」には、亜鉛粒子を分散させたプライマー
(Zincrich Primer)の上にエポキシ樹
脂(Tar Epoxy)層を積層する技術が記載され
ている。また、Zn−Al合金等をレール本体表面に溶
射することにより、保護層を形成する技術も検討されて
いる。
【0003】次に、レール表面の残留応力の精密測定法
として、次の方法が知られている。 抵抗線歪みゲージ法:1軸又は2軸の歪みゲージを
被測定レールの表面に貼り付けたのち、レールを適当な
厚さに鋸断(スライス)して、その都度の歪み(残留応
力)を電気的に測定する方法である。 X線法:被測定レールの表面からX線を照射して、
結晶内の格子面間距離の変化を測定して歪み(応力)を
測定する方法である。 酸溶解法:ビーカーに入る程度の大きさの材料もし
くは小さく切り出した材料の歪み測定に用いられるもの
で、材料の片面を酸で溶解しながら、一定厚さ毎に、そ
の時の試験片のたわみ量(曲率)を測定して、歪み量に
換算する方法である。
として、次の方法が知られている。 抵抗線歪みゲージ法:1軸又は2軸の歪みゲージを
被測定レールの表面に貼り付けたのち、レールを適当な
厚さに鋸断(スライス)して、その都度の歪み(残留応
力)を電気的に測定する方法である。 X線法:被測定レールの表面からX線を照射して、
結晶内の格子面間距離の変化を測定して歪み(応力)を
測定する方法である。 酸溶解法:ビーカーに入る程度の大きさの材料もし
くは小さく切り出した材料の歪み測定に用いられるもの
で、材料の片面を酸で溶解しながら、一定厚さ毎に、そ
の時の試験片のたわみ量(曲率)を測定して、歪み量に
換算する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の防食性に優れるレールと、レール表面の残留応力の
精密測定法には、未だ、以下の解決すべき課題を有して
いた。レール材質を変える方法においてCu、Cr、N
i、Moなどの合金元素を添加しても、これらの添加元
素の合計が10%未満では、トンネルの湿潤環境ではレ
ールの腐食の進行を阻止することができず、また10%
以上の添加になると耐食性は向上するが、原料原価が高
くなり、使用量の多いレールにおいては経済性が著しく
劣るという問題を有する。
来の防食性に優れるレールと、レール表面の残留応力の
精密測定法には、未だ、以下の解決すべき課題を有して
いた。レール材質を変える方法においてCu、Cr、N
i、Moなどの合金元素を添加しても、これらの添加元
素の合計が10%未満では、トンネルの湿潤環境ではレ
ールの腐食の進行を阻止することができず、また10%
以上の添加になると耐食性は向上するが、原料原価が高
くなり、使用量の多いレールにおいては経済性が著しく
劣るという問題を有する。
【0005】亜鉛粒子を分散させたプライマー(Zin
crich Primer)の上にエポキシ樹脂(Ta
r Epoxy)層を形成するレールの被覆処理では、
タイプレートや枕木締結金具との接触部に大きな荷重が
作用して、その損傷が比較的早いという欠点がある。ま
た、レール表面にZn−Al合金溶射被覆層を形成する
表面処理では、タイプレートや枕木締結金具との接触部
の損傷は塗装より遅いものの、レールの主要表面に溶射
被膜を形成すると著しく製造コストがアップするという
問題がある。また、ゴムライニングでレールの表面処理
を行うと、大きな荷重がかかる部分は損傷が発生すると
共に、極めてコスト高になるという問題があった。
crich Primer)の上にエポキシ樹脂(Ta
r Epoxy)層を形成するレールの被覆処理では、
タイプレートや枕木締結金具との接触部に大きな荷重が
作用して、その損傷が比較的早いという欠点がある。ま
た、レール表面にZn−Al合金溶射被覆層を形成する
表面処理では、タイプレートや枕木締結金具との接触部
の損傷は塗装より遅いものの、レールの主要表面に溶射
被膜を形成すると著しく製造コストがアップするという
問題がある。また、ゴムライニングでレールの表面処理
を行うと、大きな荷重がかかる部分は損傷が発生すると
共に、極めてコスト高になるという問題があった。
【0006】次にレール表面層残留応力の精密測定法に
は、以下のような欠点があった。まず、抵抗線歪みゲー
ジ法では、スライスした厚さが4mm以下になると鋸断
歪みの影響を受けて、真の歪み量が測定できないため、
表面層の歪み測定が困難であった。また、X線法では、
微小領域を測定するために、場所によって歪みが相当異
なる場合があり、測定回数又は測定箇所を増やさないと
真の歪みが求めにくく、さらに、被測定物の表面を清浄
にしておかなければならなかった。そして、酸溶解法で
は、曲率の測定に時間がかかり、また、連続して測定す
ることができなかった。本発明はかかる事情に鑑みてな
されたもので、タイプレートや枕木締結金具と接触する
個所の被覆の損傷を抑制し、また仮に被覆の損傷が発生
しても、レール底面からの疲労破壊に対する抵抗性を高
めて、耐用寿命の長い防食性に優れ、しかも安価なレー
ルであり、その測定方法においては、連続的に使用で
き、簡便かつ精度のよい防食性に優れたレール及びレー
ル表面層残留応力の測定方法を提供することを目的とす
る。
は、以下のような欠点があった。まず、抵抗線歪みゲー
ジ法では、スライスした厚さが4mm以下になると鋸断
歪みの影響を受けて、真の歪み量が測定できないため、
表面層の歪み測定が困難であった。また、X線法では、
微小領域を測定するために、場所によって歪みが相当異
なる場合があり、測定回数又は測定箇所を増やさないと
真の歪みが求めにくく、さらに、被測定物の表面を清浄
にしておかなければならなかった。そして、酸溶解法で
は、曲率の測定に時間がかかり、また、連続して測定す
ることができなかった。本発明はかかる事情に鑑みてな
されたもので、タイプレートや枕木締結金具と接触する
個所の被覆の損傷を抑制し、また仮に被覆の損傷が発生
しても、レール底面からの疲労破壊に対する抵抗性を高
めて、耐用寿命の長い防食性に優れ、しかも安価なレー
ルであり、その測定方法においては、連続的に使用で
き、簡便かつ精度のよい防食性に優れたレール及びレー
ル表面層残留応力の測定方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の防食性に優れるレールは、車輪当接面を除くレー
ル本体の表面のうち、タイプレート及び締結部材に接す
るレール底部とレール足上部には、前記レール本体に用
いたレール鋼よりも卑な金属からなる溶射被覆層が形成
され、その他の前記レール本体の表面には、前記レール
鋼に対して犠牲防食作用を有する合成樹脂の塗装被覆層
が形成されている。請求項2記載の防食性に優れるレー
ルは、請求項1記載の防食性に優れるレールにおいて、
前記レール本体の底部には、少なくともその表面から2
0μm以上2000μm以下(更に好ましくは200μ
m以上2000μm以下)の深さ位置の一部に、前記レ
ール鋼の降伏点(降伏応力)の20%以上の圧縮残留応
力を付与している。請求項3記載の防食性に優れるレー
ルは、請求項1又は2記載の防食性に優れるレールにお
いて、前記溶射被覆層と前記塗装被覆層との境界部分
は、前記溶射被覆層が下地となって、前記塗装被覆層が
上地となるラップ層が形成されている。
記載の防食性に優れるレールは、車輪当接面を除くレー
ル本体の表面のうち、タイプレート及び締結部材に接す
るレール底部とレール足上部には、前記レール本体に用
いたレール鋼よりも卑な金属からなる溶射被覆層が形成
され、その他の前記レール本体の表面には、前記レール
鋼に対して犠牲防食作用を有する合成樹脂の塗装被覆層
が形成されている。請求項2記載の防食性に優れるレー
ルは、請求項1記載の防食性に優れるレールにおいて、
前記レール本体の底部には、少なくともその表面から2
0μm以上2000μm以下(更に好ましくは200μ
m以上2000μm以下)の深さ位置の一部に、前記レ
ール鋼の降伏点(降伏応力)の20%以上の圧縮残留応
力を付与している。請求項3記載の防食性に優れるレー
ルは、請求項1又は2記載の防食性に優れるレールにお
いて、前記溶射被覆層と前記塗装被覆層との境界部分
は、前記溶射被覆層が下地となって、前記塗装被覆層が
上地となるラップ層が形成されている。
【0008】請求項4記載の防食性に優れるレールは、
レール底部には少なくとも表面から厚さ方向20μm以
上2000μm以下(更に好ましくは200μm以上2
000μm以下)の深さの一部に、レール本体に用いる
レール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残留応力が付与さ
れ、車輪当接面を除く前記レール本体の全表面に、該レ
ール本体に用いたレール鋼に対して犠牲防食作用を有す
る合成樹脂被覆からなる保護層を形成している。請求項
5記載の防食性に優れるレールは、レール底部には少な
くとも表面から厚さ方向20μm以上2000μm以下
(更に好ましくは200μm以上2000μm以下)の
深さの一部に、レール本体に用いるレール鋼の降伏点の
20%以上の圧縮残留応力が付与され、車輪当接面を除
く前記レール本体の全表面に、該レール本体に用いたレ
ール鋼よりも卑な金属からなる溶射被覆層を形成してい
る。請求項6記載の防食性に優れるレールは、請求項1
〜3又は5のいずれか1項に記載の防食性に優れるレー
ルにおいて、前記溶射被覆層は、封孔処理がなされてい
る。
レール底部には少なくとも表面から厚さ方向20μm以
上2000μm以下(更に好ましくは200μm以上2
000μm以下)の深さの一部に、レール本体に用いる
レール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残留応力が付与さ
れ、車輪当接面を除く前記レール本体の全表面に、該レ
ール本体に用いたレール鋼に対して犠牲防食作用を有す
る合成樹脂被覆からなる保護層を形成している。請求項
5記載の防食性に優れるレールは、レール底部には少な
くとも表面から厚さ方向20μm以上2000μm以下
(更に好ましくは200μm以上2000μm以下)の
深さの一部に、レール本体に用いるレール鋼の降伏点の
20%以上の圧縮残留応力が付与され、車輪当接面を除
く前記レール本体の全表面に、該レール本体に用いたレ
ール鋼よりも卑な金属からなる溶射被覆層を形成してい
る。請求項6記載の防食性に優れるレールは、請求項1
〜3又は5のいずれか1項に記載の防食性に優れるレー
ルにおいて、前記溶射被覆層は、封孔処理がなされてい
る。
【0009】請求項7記載のレール表面層の残留応力の
測定方法は、レール表面層に付与した残留応力の測定方
法であって、表面側に絶縁及び防食処理がなされた歪み
ゲージが貼着されたレール試験片の裏面側を腐食処理し
て、前記歪みゲージの出力から、前記レール表面層の残
留応力を演算処理して求める。請求項8記載のレール表
面層の残留応力の測定方法は、請求項7記載のレール表
面層の残留応力の測定方法において、前記歪みゲージ
は、前記レール試験片が切り出される前段階から貼着さ
れている。請求項9記載のレール表面層の残留応力の測
定方法は、請求項7又は8記載のレール表面層の残留応
力の測定方法において、前記歪みゲージの絶縁及び防食
処理は、貼着された前記歪みゲージの表面に樹脂を塗布
することによって行われ、前記レール試験片の腐食液に
は、硝酸、塩酸、硫酸等の強酸液が恒温槽に入れて使用
されている。請求項10記載のレール表面層の残留応力
の測定方法は、請求項7〜9のいずれか1項に記載のレ
ール表面層の残留応力の測定方法において、前記歪みゲ
ージの測定は、一定厚み毎に出力されている。請求項1
1記載のレール表面層の残留応力の測定方法は、請求項
7〜10のいずれか1項に記載のレール表面層の残留応
力の測定方法において、前記レール試験片の厚みは自動
的に測定され、前記歪みゲージの出力と共に電気信号と
して出力される。
測定方法は、レール表面層に付与した残留応力の測定方
法であって、表面側に絶縁及び防食処理がなされた歪み
ゲージが貼着されたレール試験片の裏面側を腐食処理し
て、前記歪みゲージの出力から、前記レール表面層の残
留応力を演算処理して求める。請求項8記載のレール表
面層の残留応力の測定方法は、請求項7記載のレール表
面層の残留応力の測定方法において、前記歪みゲージ
は、前記レール試験片が切り出される前段階から貼着さ
れている。請求項9記載のレール表面層の残留応力の測
定方法は、請求項7又は8記載のレール表面層の残留応
力の測定方法において、前記歪みゲージの絶縁及び防食
処理は、貼着された前記歪みゲージの表面に樹脂を塗布
することによって行われ、前記レール試験片の腐食液に
は、硝酸、塩酸、硫酸等の強酸液が恒温槽に入れて使用
されている。請求項10記載のレール表面層の残留応力
の測定方法は、請求項7〜9のいずれか1項に記載のレ
ール表面層の残留応力の測定方法において、前記歪みゲ
ージの測定は、一定厚み毎に出力されている。請求項1
1記載のレール表面層の残留応力の測定方法は、請求項
7〜10のいずれか1項に記載のレール表面層の残留応
力の測定方法において、前記レール試験片の厚みは自動
的に測定され、前記歪みゲージの出力と共に電気信号と
して出力される。
【0010】請求項1〜3の防食性に優れるレールにお
いては、車輪当接面を除くレール本体の全表面のうち、
タイプレートや締結部材(枕木締結金具)が接触するレ
ール底部とレール足上部は、レール鋼よりも卑な金属で
形成された溶射被覆層が、その他の表面はレール鋼に対
して犠牲防食作用を有する合成樹脂の塗装被覆層からな
る保護層で形成されている。溶射被覆層は十分な強度を
有しているので、これによってレール底部やレール足上
部の保護層の損傷が長期にわたって抑制されると同時
に、レール腹部や頭側部などの非接触部は塗装であるた
めにコストが安くなる。特に、請求項2記載の防食性に
優れるレールにおいては、金属溶射を施す前のレールの
下地処理として、レール底面部(レール本体の底部)の
少なくとも表面から20μm以上2000μm以下の深
さ位置の一部にレール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残
留応力を付与しているので、これによって底部が繰り返
し荷重に対して抵抗性を有すると共に、溶射被覆層が損
傷した場合の選択腐食性に対しても抵抗性を有する。
いては、車輪当接面を除くレール本体の全表面のうち、
タイプレートや締結部材(枕木締結金具)が接触するレ
ール底部とレール足上部は、レール鋼よりも卑な金属で
形成された溶射被覆層が、その他の表面はレール鋼に対
して犠牲防食作用を有する合成樹脂の塗装被覆層からな
る保護層で形成されている。溶射被覆層は十分な強度を
有しているので、これによってレール底部やレール足上
部の保護層の損傷が長期にわたって抑制されると同時
に、レール腹部や頭側部などの非接触部は塗装であるた
めにコストが安くなる。特に、請求項2記載の防食性に
優れるレールにおいては、金属溶射を施す前のレールの
下地処理として、レール底面部(レール本体の底部)の
少なくとも表面から20μm以上2000μm以下の深
さ位置の一部にレール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残
留応力を付与しているので、これによって底部が繰り返
し荷重に対して抵抗性を有すると共に、溶射被覆層が損
傷した場合の選択腐食性に対しても抵抗性を有する。
【0011】請求項3記載の防食性に優れるレールにお
いては、溶射被覆層と塗装被覆層との境界部分は、溶射
被覆層が下地となって、塗装被覆層が上地となるラップ
層が形成されているので、境界部分でも十分な防食性を
有する。請求項4及び請求項5記載の防食性に優れるレ
ールにおいては、金属溶射又は合成樹脂塗装を施す前の
レールの下地処理として、レール底部の少なくとも表面
から20μm以上2000μm以下の深さ位置の一部に
レール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残留応力を付与し
たあと、それぞれ車輪当接面を除くレール本体全表面に
レール鋼に対して犠牲防食作用を有する合成樹脂被覆か
らなる保護層又はレール鋼よりも卑な金属溶射被覆から
なる保護層が形成されているので、レール底部の保護層
が損傷してレール底面素地の腐食がある程度進行して
も、電池作用によって腐食を防止する他、レール底部か
らの疲労破壊を抑制できる。請求項6記載の防食性に優
れるレールにおいては、溶射被覆層は封孔処理が行われ
ているので、海水等に対して長期に渡って安定した状態
を継続できる。
いては、溶射被覆層と塗装被覆層との境界部分は、溶射
被覆層が下地となって、塗装被覆層が上地となるラップ
層が形成されているので、境界部分でも十分な防食性を
有する。請求項4及び請求項5記載の防食性に優れるレ
ールにおいては、金属溶射又は合成樹脂塗装を施す前の
レールの下地処理として、レール底部の少なくとも表面
から20μm以上2000μm以下の深さ位置の一部に
レール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残留応力を付与し
たあと、それぞれ車輪当接面を除くレール本体全表面に
レール鋼に対して犠牲防食作用を有する合成樹脂被覆か
らなる保護層又はレール鋼よりも卑な金属溶射被覆から
なる保護層が形成されているので、レール底部の保護層
が損傷してレール底面素地の腐食がある程度進行して
も、電池作用によって腐食を防止する他、レール底部か
らの疲労破壊を抑制できる。請求項6記載の防食性に優
れるレールにおいては、溶射被覆層は封孔処理が行われ
ているので、海水等に対して長期に渡って安定した状態
を継続できる。
【0012】請求項7〜11記載のレール表面層の残留
応力の測定方法においては、表面側に絶縁及び防食処理
がなされた歪みゲージが貼着されたレール試験片の裏面
側を腐食処理して、歪みゲージの出力から、レール表面
層の残留応力を演算処理して求めるので、連続して歪み
を測定することができる他、測定時間の短縮を図ること
ができる。請求項8記載のレール表面層の残留応力の測
定方法においては、歪みゲージが、レール試験片が切り
出される前段階から貼着されているので、鋸断終了時の
歪みの測定後に、酸溶解法による測定の段階に迅速に移
行することができる。請求項9記載のレール表面層の残
留応力の測定方法においては、歪みゲージの絶縁及び防
食処理は、貼着された歪みゲージの表面に樹脂を塗布す
ることによって行われ、レール試験片の腐食液には、硝
酸、塩酸、硫酸等の強酸液が恒温槽に入れて使用されて
いるので、予め溶解速度を求めておくことによって時間
に対する板厚を計算でき、連続して歪みを測定すること
ができる。請求項10記載のレール表面層の残留応力の
測定方法においては、歪みゲージの測定は、例えば、板
厚を自動的に計測する装置により、一定厚み毎に出力さ
れているので、連続して歪みを測定することができる。
請求項11記載のレール表面層の残留応力の測定方法に
おいては、レール試験片の厚みは自動的に測定され、歪
みゲージの出力と共に電気信号として出力されるので、
これを記録する装置に接続しておけば、板厚方向の歪み
の自動測定ができる。
応力の測定方法においては、表面側に絶縁及び防食処理
がなされた歪みゲージが貼着されたレール試験片の裏面
側を腐食処理して、歪みゲージの出力から、レール表面
層の残留応力を演算処理して求めるので、連続して歪み
を測定することができる他、測定時間の短縮を図ること
ができる。請求項8記載のレール表面層の残留応力の測
定方法においては、歪みゲージが、レール試験片が切り
出される前段階から貼着されているので、鋸断終了時の
歪みの測定後に、酸溶解法による測定の段階に迅速に移
行することができる。請求項9記載のレール表面層の残
留応力の測定方法においては、歪みゲージの絶縁及び防
食処理は、貼着された歪みゲージの表面に樹脂を塗布す
ることによって行われ、レール試験片の腐食液には、硝
酸、塩酸、硫酸等の強酸液が恒温槽に入れて使用されて
いるので、予め溶解速度を求めておくことによって時間
に対する板厚を計算でき、連続して歪みを測定すること
ができる。請求項10記載のレール表面層の残留応力の
測定方法においては、歪みゲージの測定は、例えば、板
厚を自動的に計測する装置により、一定厚み毎に出力さ
れているので、連続して歪みを測定することができる。
請求項11記載のレール表面層の残留応力の測定方法に
おいては、レール試験片の厚みは自動的に測定され、歪
みゲージの出力と共に電気信号として出力されるので、
これを記録する装置に接続しておけば、板厚方向の歪み
の自動測定ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面に基づいて
本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の
理解に供する。ここに、図1は本発明の実施の形態に係
る防食性に優れるレールの説明図、図2はレール底部表
面からの深さとレール鋼の降伏点に対する圧縮残留応力
の割合との関係を示すグラフである。図1に示すように
本発明の実施に係る防食性に優れるレール10は、レー
ル鋼を原材料として製造され、通常の鋼製のレールと同
様な断面形状からなるレール本体11と、レール底部1
2及びレール足上部13に被覆された溶射被覆層14
と、車輪当接面aを除くレール頭部16とレール腹部1
7の表面に形成された合成樹脂の塗装被覆層18とを有
している。以下、これらについて詳しく説明する。
本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の
理解に供する。ここに、図1は本発明の実施の形態に係
る防食性に優れるレールの説明図、図2はレール底部表
面からの深さとレール鋼の降伏点に対する圧縮残留応力
の割合との関係を示すグラフである。図1に示すように
本発明の実施に係る防食性に優れるレール10は、レー
ル鋼を原材料として製造され、通常の鋼製のレールと同
様な断面形状からなるレール本体11と、レール底部1
2及びレール足上部13に被覆された溶射被覆層14
と、車輪当接面aを除くレール頭部16とレール腹部1
7の表面に形成された合成樹脂の塗装被覆層18とを有
している。以下、これらについて詳しく説明する。
【0014】溶射被覆層14で被覆されたレール底部1
2はタイプレート19の凹部20に載置され、締結部材
の一例である締結ボルト21とクリップ22で固定され
て、タイプレート19を介して枕木に締結される。レー
ル底部12及びレール足上部13の表面に被覆されてい
る溶射被覆層14の材質は繰り返し荷重に対して抵抗性
を有すると同時に、被覆が損傷してもレール底部12及
びレール足上部13の選択腐食に対しても抵抗性を有す
る。すなわち繰り返し荷重に対し抵抗できる強度を保持
すると同時に、亀裂の発生や剥離を生ぜず、レール鋼よ
りも電気化学的に卑な金属であることが求められる。具
体的にはZn、AlあるいはZn−Al合金が好適に用
いられる。レール底部12及びレール足上部13を覆う
溶射被覆層14の厚みは100μm〜1000μmの範
囲が好適に用いられる。溶射被覆層14の厚みが100
μm未満ではタイプレート19やクリップ22との接触
部の損傷が相対的に早く発生して防食寿命を短くする。
また1000μmを超えるとコストが高くなるので好ま
しくない。なお、溶射被覆層14は厚さ50μm〜10
0μmのエポキシ樹脂あるいはZn粒子分散プライマー
で封孔処理を施すことによってより耐久性を増す。
2はタイプレート19の凹部20に載置され、締結部材
の一例である締結ボルト21とクリップ22で固定され
て、タイプレート19を介して枕木に締結される。レー
ル底部12及びレール足上部13の表面に被覆されてい
る溶射被覆層14の材質は繰り返し荷重に対して抵抗性
を有すると同時に、被覆が損傷してもレール底部12及
びレール足上部13の選択腐食に対しても抵抗性を有す
る。すなわち繰り返し荷重に対し抵抗できる強度を保持
すると同時に、亀裂の発生や剥離を生ぜず、レール鋼よ
りも電気化学的に卑な金属であることが求められる。具
体的にはZn、AlあるいはZn−Al合金が好適に用
いられる。レール底部12及びレール足上部13を覆う
溶射被覆層14の厚みは100μm〜1000μmの範
囲が好適に用いられる。溶射被覆層14の厚みが100
μm未満ではタイプレート19やクリップ22との接触
部の損傷が相対的に早く発生して防食寿命を短くする。
また1000μmを超えるとコストが高くなるので好ま
しくない。なお、溶射被覆層14は厚さ50μm〜10
0μmのエポキシ樹脂あるいはZn粒子分散プライマー
で封孔処理を施すことによってより耐久性を増す。
【0015】レール腹部17及びレール頭部16の頭側
面23を覆う塗装被覆層18は、クリップ22やタイプ
レート19と接触しないため、その材質はレール鋼に対
して犠牲防食作用を有する耐海水性に優れた合成樹脂、
具体的にはZn、Al又はMg粒子分散プライマーの上
にエポキシ又はポリエチレン樹脂を重ね塗装したもの、
あるいはZn、Al又はMg粒子を分散含有したポリエ
チレン被覆などが好適に用いられる。塗装被覆層18の
厚さは100μm〜1000μmの範囲が好適に用いら
れる。塗装被覆層18の厚さが100μm未満では防食
寿命が短く、1000μmを超えるとコスト高になるた
めに好ましくない。
面23を覆う塗装被覆層18は、クリップ22やタイプ
レート19と接触しないため、その材質はレール鋼に対
して犠牲防食作用を有する耐海水性に優れた合成樹脂、
具体的にはZn、Al又はMg粒子分散プライマーの上
にエポキシ又はポリエチレン樹脂を重ね塗装したもの、
あるいはZn、Al又はMg粒子を分散含有したポリエ
チレン被覆などが好適に用いられる。塗装被覆層18の
厚さは100μm〜1000μmの範囲が好適に用いら
れる。塗装被覆層18の厚さが100μm未満では防食
寿命が短く、1000μmを超えるとコスト高になるた
めに好ましくない。
【0016】溶射被覆層14を形成する前のレール底面
bに、冷間軽圧下あるいはグリッドブラストで少なくと
も表面から20μm以上2000μm以下の深さ位置の
一部にレール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残留応力を
付与することによって、防食レールのより一層の耐用寿
命の延長ができる。この圧縮残留応力は表面から所定の
深さであり、望ましくは所定深さの底面層に全体に付与
するのが好ましい。この様子の例を、図2に示すが、A
のように表面から比較的大きな残留応力を付与する場合
と、B、Cのように、表面部分は小さくて徐々に大きく
なって、表面から200〜800μmの位置から小さく
なる場合の何れであってもよい。ここで、所定の圧縮残
留応力の存在深さが表面から20μm未満部分のみで
は、溶射被覆層14の消耗した後のレール底面bの腐食
によって圧縮残留応力付与部が容易に消滅するために好
ましくない。またレール鋼の降伏点20%未満の圧縮残
留応力の付与では、レール底面bの疲労破壊に対する抵
抗の増加が小さいため、これも好ましくない。この理由
から、表面から2000μm以下の範囲で連続して20
%以上の残留応力を付与すると、より好ましい。レール
底面bの表面から深さ20μm以上2000μm以下の
位置にレール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残留応力を
付与したレール10に、車輪当接面aを除くレール本体
11全表面にレール鋼よりも卑な金属溶射からなる保護
層を形成し、あるいはレール鋼に対して犠牲防食作用を
有する合成樹脂被覆からなる保護層を形成しても同様の
効果が得られる。
bに、冷間軽圧下あるいはグリッドブラストで少なくと
も表面から20μm以上2000μm以下の深さ位置の
一部にレール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残留応力を
付与することによって、防食レールのより一層の耐用寿
命の延長ができる。この圧縮残留応力は表面から所定の
深さであり、望ましくは所定深さの底面層に全体に付与
するのが好ましい。この様子の例を、図2に示すが、A
のように表面から比較的大きな残留応力を付与する場合
と、B、Cのように、表面部分は小さくて徐々に大きく
なって、表面から200〜800μmの位置から小さく
なる場合の何れであってもよい。ここで、所定の圧縮残
留応力の存在深さが表面から20μm未満部分のみで
は、溶射被覆層14の消耗した後のレール底面bの腐食
によって圧縮残留応力付与部が容易に消滅するために好
ましくない。またレール鋼の降伏点20%未満の圧縮残
留応力の付与では、レール底面bの疲労破壊に対する抵
抗の増加が小さいため、これも好ましくない。この理由
から、表面から2000μm以下の範囲で連続して20
%以上の残留応力を付与すると、より好ましい。レール
底面bの表面から深さ20μm以上2000μm以下の
位置にレール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残留応力を
付与したレール10に、車輪当接面aを除くレール本体
11全表面にレール鋼よりも卑な金属溶射からなる保護
層を形成し、あるいはレール鋼に対して犠牲防食作用を
有する合成樹脂被覆からなる保護層を形成しても同様の
効果が得られる。
【0017】レール表面層に付与した残留応力の測定方
法とは、具体的には、次の手順で行なう。まず、被測定
レールの表面に歪みゲージを貼り付ける。(例えば、レ
ール底面bの幅方向に5か所程度である)。次に、何回
かの鋸断を繰り返して、中央に歪みゲージを貼り付けた
小試験片(レール試験片)を切り出す。(例えば(厚
さ)×(幅)×(長さ)が、4×20×40mm程度で
ある)。このとき、各鋸断段階の歪みを計測しておく。
次に、酸に浸漬したときの腐食防止と絶縁のために、表
面に歪みゲージを張り付けた面にエポキシ樹脂を塗布す
る。次に、歪みのゼロ補正を行なった後、レール試験片
の裏面側を腐食処理するため、酸(腐食液)に浸漬す
る。酸の種類は硝酸(濃度15%以上35%以下)、塩
酸(濃度20%以上40%以下)、硫酸(濃度20%以
上60%以下)などの強酸がよいが、あまり急激に溶解
すると微小厚さの歪み測定ができにくいこともあるの
で、予め濃度、温度(恒温水槽を用いるのが良い)の調
節を行なう。次に、一定時間毎、又は、一定厚み毎(例
えば100μm)に歪みゲージを用いて、歪みの測定を
行なう。予め溶解速度を求めておく方法、あるいは自動
的に板厚を計測する装置を用いれば、ほぼ連続的に板厚
方向の歪みが計測できる。そして、浸漬前の歪みと浸漬
後の各段階(各厚さ)における歪みとの差から、演算処
理して、表面層の真の歪み(残留応力)の分布が求めら
れる。
法とは、具体的には、次の手順で行なう。まず、被測定
レールの表面に歪みゲージを貼り付ける。(例えば、レ
ール底面bの幅方向に5か所程度である)。次に、何回
かの鋸断を繰り返して、中央に歪みゲージを貼り付けた
小試験片(レール試験片)を切り出す。(例えば(厚
さ)×(幅)×(長さ)が、4×20×40mm程度で
ある)。このとき、各鋸断段階の歪みを計測しておく。
次に、酸に浸漬したときの腐食防止と絶縁のために、表
面に歪みゲージを張り付けた面にエポキシ樹脂を塗布す
る。次に、歪みのゼロ補正を行なった後、レール試験片
の裏面側を腐食処理するため、酸(腐食液)に浸漬す
る。酸の種類は硝酸(濃度15%以上35%以下)、塩
酸(濃度20%以上40%以下)、硫酸(濃度20%以
上60%以下)などの強酸がよいが、あまり急激に溶解
すると微小厚さの歪み測定ができにくいこともあるの
で、予め濃度、温度(恒温水槽を用いるのが良い)の調
節を行なう。次に、一定時間毎、又は、一定厚み毎(例
えば100μm)に歪みゲージを用いて、歪みの測定を
行なう。予め溶解速度を求めておく方法、あるいは自動
的に板厚を計測する装置を用いれば、ほぼ連続的に板厚
方向の歪みが計測できる。そして、浸漬前の歪みと浸漬
後の各段階(各厚さ)における歪みとの差から、演算処
理して、表面層の真の歪み(残留応力)の分布が求めら
れる。
【0018】なお、表面の歪みを計測することによっ
て、裏面(切削面)の残留応力が求められるのは以下の
理由による。表(上)面及び裏(下)面に引張残留応
力、中心に圧縮の残留応力が分布する帯板(厚さhm
m)の裏面を厚さzmm切削すると、裏面を凸にして曲
がると共に長さも長くなる。この時の曲率の変化や長さ
の変化(歪み)を測定することで、切削した深さ位置
(h−z)における残留応力を求めることができる。予
め歪みゲージを表面に張り付けておけば、より正確に、
裏面から一定厚さ切削した時の(h−z)の深さ位置の
残留応力が次の式(1)によって求められる。
て、裏面(切削面)の残留応力が求められるのは以下の
理由による。表(上)面及び裏(下)面に引張残留応
力、中心に圧縮の残留応力が分布する帯板(厚さhm
m)の裏面を厚さzmm切削すると、裏面を凸にして曲
がると共に長さも長くなる。この時の曲率の変化や長さ
の変化(歪み)を測定することで、切削した深さ位置
(h−z)における残留応力を求めることができる。予
め歪みゲージを表面に張り付けておけば、より正確に、
裏面から一定厚さ切削した時の(h−z)の深さ位置の
残留応力が次の式(1)によって求められる。
【0019】
【数1】
【0020】
【実施例】続いて、表1、表2を参照しながら、防食性
に優れるレールの確認試験の結果について説明する。
に優れるレールの確認試験の結果について説明する。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】まず実施例の1〜3は、普通レールの60
kgレールにグリッドブラスト等の前処理を施した後、
レール底部12及びレール足上部13に溶射被覆層14
をガスフレーム溶射で形成し、しかる後レール腹部17
とレール頭部16の頭側面23に塗装被覆層18を形成
したものである。なお溶射被覆層14と塗装被覆層18
の境界部分は、溶射被覆層14を下地にし、に塗装被覆
層18を上地として10mm以上ラップさせるラップ層
を形成するのが望ましい。実施例4〜6は、普通60k
gレールのレール底面bにショットブラストで、表面か
ら20μm以上2000μm以下の深さ位置に、該レー
ル鋼降伏点(55kgf/mm2 )の20%(11.0
kgf/mm2 )以上の圧縮残留応力を付与したのち、
レール底部12及びレール足上部13には溶射、レール
腹部17と車輪当接面aを除く頭側面23には塗装被覆
を行ったものである。なお圧縮残留応力の測定は、前記
の様にレール表面に歪みゲージを貼り付けたものに対し
て、測定と鋸断を繰り返した後、腐食防止処理を行い、
酸に浸漬させながら連続的に歪みを測定するという方法
にて行った。
kgレールにグリッドブラスト等の前処理を施した後、
レール底部12及びレール足上部13に溶射被覆層14
をガスフレーム溶射で形成し、しかる後レール腹部17
とレール頭部16の頭側面23に塗装被覆層18を形成
したものである。なお溶射被覆層14と塗装被覆層18
の境界部分は、溶射被覆層14を下地にし、に塗装被覆
層18を上地として10mm以上ラップさせるラップ層
を形成するのが望ましい。実施例4〜6は、普通60k
gレールのレール底面bにショットブラストで、表面か
ら20μm以上2000μm以下の深さ位置に、該レー
ル鋼降伏点(55kgf/mm2 )の20%(11.0
kgf/mm2 )以上の圧縮残留応力を付与したのち、
レール底部12及びレール足上部13には溶射、レール
腹部17と車輪当接面aを除く頭側面23には塗装被覆
を行ったものである。なお圧縮残留応力の測定は、前記
の様にレール表面に歪みゲージを貼り付けたものに対し
て、測定と鋸断を繰り返した後、腐食防止処理を行い、
酸に浸漬させながら連続的に歪みを測定するという方法
にて行った。
【0024】実施例7〜8は、普通60kgレールのレ
ール底面bに、表面から20μm以上2000μm以下
の深さ位置に該レール鋼降伏点の20%以上の圧縮残留
応力を付与したのち、レール10の車輪当接面aを除く
全表面にタールエポキシ塗装又はポリエチレン粉体塗装
を施したものである。また実施例9〜12は、普通60
kgレールのレール底面bに、表面から20μm以上2
000μm以下の深さ位置にショットブラストで該レー
ル鋼降伏点の20%以上の圧縮残留応力を付与した後、
レール10の車輪当接面aを除く全表面に溶射被覆を施
したものである。そして、実施例12は更に溶射被覆を
封孔処理したものである。
ール底面bに、表面から20μm以上2000μm以下
の深さ位置に該レール鋼降伏点の20%以上の圧縮残留
応力を付与したのち、レール10の車輪当接面aを除く
全表面にタールエポキシ塗装又はポリエチレン粉体塗装
を施したものである。また実施例9〜12は、普通60
kgレールのレール底面bに、表面から20μm以上2
000μm以下の深さ位置にショットブラストで該レー
ル鋼降伏点の20%以上の圧縮残留応力を付与した後、
レール10の車輪当接面aを除く全表面に溶射被覆を施
したものである。そして、実施例12は更に溶射被覆を
封孔処理したものである。
【0025】比較例23として、レール底面bの表面か
ら20μm以上2000μm以下の深さ位置にショット
ブラストで該レール鋼降伏点の10%(5.5kgf/
mm2 )の圧縮残留応力を付与した後レール底部12及
びレール足上部13の溶射被覆層14の厚みを80μm
とし、レール腹部17と頭部16の頭側面23の塗装被
覆層18の厚みを200μmとしたレール、比較例24
として、レール底面bに表面から20μm以上2000
μm以下の深さ位置にショットブラストで該レール鋼降
伏点の15%(8.2kgf/mm2 )の圧縮残留応力
を付与した後レール底部12及びレール足上部13の溶
射被覆層14厚みを500μmと、レール腹部17とレ
ール頭部16の頭側面23の塗装被覆層18の厚みを7
0μmとしたレールを製作した。また比較例25は普通
60kg裸レールで、圧縮残留応力は零(0)のレール
である。
ら20μm以上2000μm以下の深さ位置にショット
ブラストで該レール鋼降伏点の10%(5.5kgf/
mm2 )の圧縮残留応力を付与した後レール底部12及
びレール足上部13の溶射被覆層14の厚みを80μm
とし、レール腹部17と頭部16の頭側面23の塗装被
覆層18の厚みを200μmとしたレール、比較例24
として、レール底面bに表面から20μm以上2000
μm以下の深さ位置にショットブラストで該レール鋼降
伏点の15%(8.2kgf/mm2 )の圧縮残留応力
を付与した後レール底部12及びレール足上部13の溶
射被覆層14厚みを500μmと、レール腹部17とレ
ール頭部16の頭側面23の塗装被覆層18の厚みを7
0μmとしたレールを製作した。また比較例25は普通
60kg裸レールで、圧縮残留応力は零(0)のレール
である。
【0026】実施例1〜12及び比較例23〜25に係
るレールについては実物疲労試験及び天然海水浸漬試験
を行った。疲労試験として繰り返し数2×106 の疲労
強度と、繰り返し荷重(荷重を9ton、繰り返しサイ
クル350回/分)を107回施した時のタイプレート
19及びクリップ22との接触部の溶射被覆層14の損
傷有無を観察した。また天然海水浸漬試験では、レール
を2年間浸漬した後のレールの外観(発錆)を観察し
た。なお比較例25のレールは実物疲労試験及び海水浸
漬試験のみを行った。表1、表2から明らかなように、
本発明の実施例1〜6においては、疲労試験及び天然海
水浸漬試験の両方において外観の変化、被覆の損傷と被
覆下の発錆は観察されず、耐疲労性及び耐食性に対する
良好な耐久性を備えていることが判明した。また疲労強
度も、付与した圧縮残留応力がレール鋼降伏点の20%
以上のもの(実施例4〜6)は、圧縮残留応力を付与し
ない比較例25の裸レールの値(40kgf/mm2 )
に比べて、10%以上の高い値を示した。一方、比較例
23においては疲労試験後に溶射被覆層14の損傷が認
められ、比較例24ではレール腹部17の塗装被覆層1
8に発錆が観察され、耐疲労性や耐食性に劣ることが判
明した。
るレールについては実物疲労試験及び天然海水浸漬試験
を行った。疲労試験として繰り返し数2×106 の疲労
強度と、繰り返し荷重(荷重を9ton、繰り返しサイ
クル350回/分)を107回施した時のタイプレート
19及びクリップ22との接触部の溶射被覆層14の損
傷有無を観察した。また天然海水浸漬試験では、レール
を2年間浸漬した後のレールの外観(発錆)を観察し
た。なお比較例25のレールは実物疲労試験及び海水浸
漬試験のみを行った。表1、表2から明らかなように、
本発明の実施例1〜6においては、疲労試験及び天然海
水浸漬試験の両方において外観の変化、被覆の損傷と被
覆下の発錆は観察されず、耐疲労性及び耐食性に対する
良好な耐久性を備えていることが判明した。また疲労強
度も、付与した圧縮残留応力がレール鋼降伏点の20%
以上のもの(実施例4〜6)は、圧縮残留応力を付与し
ない比較例25の裸レールの値(40kgf/mm2 )
に比べて、10%以上の高い値を示した。一方、比較例
23においては疲労試験後に溶射被覆層14の損傷が認
められ、比較例24ではレール腹部17の塗装被覆層1
8に発錆が観察され、耐疲労性や耐食性に劣ることが判
明した。
【0027】更に、本発明の実施例7では疲労試験にお
いてタールエポキシ被覆の損傷が発生したが、疲労強度
は圧縮残留応力を付与しない比較例25の裸レールの2
0%以上の高い値を示した。また実施例8〜12におい
ては被覆の損傷もなく、疲労強度も高い。このことは、
本発明の実施例のレールは、仮にレール底面bの溶射被
覆層14あるいは塗装被覆層18が消失してレール素地
の腐食が始まっても、高い疲労強度が維持されることを
示す。一方、比較例23と比較例24のレールの疲労強
度は、圧縮残留応力を付与しない比較例25の裸レール
の疲労強度よりやや高い程度であることから、仮に被覆
の損傷から孔食発生に至れば、本発明の実施例のレール
に比較して疲労強度の低下が大であることは明らかであ
る。表1、表2の実施例14から実施例16は、レール
降伏点の20%を超える圧縮残留応力の付与深さがレー
ル底部12表面から2000μmまでのものである。こ
の場合も当然のことながら、その疲労強度は比較の裸レ
ール実施例25に比べて優れているが、圧縮残留応力の
付与深さがレール底部表面から300μmのものとは大
差ない。また、実施例13は圧縮残留応力の最大値がレ
ール降伏点の20%を超えていないが、保護層が有効に
作用しているために、被覆の損傷や海水腐食に耐えるこ
とができる。
いてタールエポキシ被覆の損傷が発生したが、疲労強度
は圧縮残留応力を付与しない比較例25の裸レールの2
0%以上の高い値を示した。また実施例8〜12におい
ては被覆の損傷もなく、疲労強度も高い。このことは、
本発明の実施例のレールは、仮にレール底面bの溶射被
覆層14あるいは塗装被覆層18が消失してレール素地
の腐食が始まっても、高い疲労強度が維持されることを
示す。一方、比較例23と比較例24のレールの疲労強
度は、圧縮残留応力を付与しない比較例25の裸レール
の疲労強度よりやや高い程度であることから、仮に被覆
の損傷から孔食発生に至れば、本発明の実施例のレール
に比較して疲労強度の低下が大であることは明らかであ
る。表1、表2の実施例14から実施例16は、レール
降伏点の20%を超える圧縮残留応力の付与深さがレー
ル底部12表面から2000μmまでのものである。こ
の場合も当然のことながら、その疲労強度は比較の裸レ
ール実施例25に比べて優れているが、圧縮残留応力の
付与深さがレール底部表面から300μmのものとは大
差ない。また、実施例13は圧縮残留応力の最大値がレ
ール降伏点の20%を超えていないが、保護層が有効に
作用しているために、被覆の損傷や海水腐食に耐えるこ
とができる。
【0028】一方、表1、表2の実施例17から実施例
22は、レールの敷設・使用環境を想定した実施例であ
る。すなわち、経年劣化によってレール素地に局部的に
食孔が発生したと仮定して、レール底部12の保護層に
ドリルで先端の曲率が同じ、深さ100μm以上150
0μmの孔をあけた後、酸で孔内部の加工歪み残留層を
溶解し、食孔が疲労試験の際の中央に位置するようにし
て実物疲労試験を実施したものである。また、比較例2
6は、前記比較例25と同様の裸レールに、前記食孔を
付与したものである。レール底部表面から300μmの
深さにレール降伏点の20%を超える約40kgf/m
m2 程度の圧縮残留応力を付与した実施例17、実施例
18の食孔深さが100、200μmでは、疲労強度が
比較の裸レール(同様の食孔を付与した比較例26のレ
ール)よりも著しく向上するが、食孔深さが400μm
の実施例19は、圧縮残留応力の効果が消失して、疲労
強度は比較例26と同じ程度になる。他方、レール底部
表面から2000μmの深さにレール降伏点の20%を
超える約40kgf/mm2 程度の圧縮残留応力を付与
した実施例20から実施例22のレールは、食孔深さが
400〜1600μmでも比較例26の2倍の疲労強度
が維持されている。このことは、表面からより深く圧縮
残留応力を付与したレールほど耐久寿命の長いことを意
味している。
22は、レールの敷設・使用環境を想定した実施例であ
る。すなわち、経年劣化によってレール素地に局部的に
食孔が発生したと仮定して、レール底部12の保護層に
ドリルで先端の曲率が同じ、深さ100μm以上150
0μmの孔をあけた後、酸で孔内部の加工歪み残留層を
溶解し、食孔が疲労試験の際の中央に位置するようにし
て実物疲労試験を実施したものである。また、比較例2
6は、前記比較例25と同様の裸レールに、前記食孔を
付与したものである。レール底部表面から300μmの
深さにレール降伏点の20%を超える約40kgf/m
m2 程度の圧縮残留応力を付与した実施例17、実施例
18の食孔深さが100、200μmでは、疲労強度が
比較の裸レール(同様の食孔を付与した比較例26のレ
ール)よりも著しく向上するが、食孔深さが400μm
の実施例19は、圧縮残留応力の効果が消失して、疲労
強度は比較例26と同じ程度になる。他方、レール底部
表面から2000μmの深さにレール降伏点の20%を
超える約40kgf/mm2 程度の圧縮残留応力を付与
した実施例20から実施例22のレールは、食孔深さが
400〜1600μmでも比較例26の2倍の疲労強度
が維持されている。このことは、表面からより深く圧縮
残留応力を付与したレールほど耐久寿命の長いことを意
味している。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜3、5、6に記載の防食性に優れるレールにおいて
は、レール底部とレール足上部に繰り返し荷重に対して
抵抗性を有する溶射被覆層を被覆したのでタイプレート
/レール、クリップ/レールとの接触個所での被覆の損
傷が抑制される。また、請求項2、これを引用する請求
項3、6及び請求項4、5記載の防食性に優れるレール
においては、仮に塗装被覆層や溶射被覆層が損傷しても
レール底面に付与した圧縮残留応力の存在によって疲労
破壊に優れる。特に、請求項2、請求項5及びこれらを
引用した請求項6記載の防食性に優れるレールにおいて
は、レール底部の溶射被覆層がタイプレート/レール、
クリップ/レールとの接触個所で損傷しても、レール底
面に付与した圧縮残留応力の存在によって疲労破壊に優
れる。そして、請求項6記載の防食性に優れるレールに
おいては、溶射被覆層に封孔処理が成されているので、
海水等の腐食性液の浸入が防止できて、効果的に腐食の
発生を防止できる。
1〜3、5、6に記載の防食性に優れるレールにおいて
は、レール底部とレール足上部に繰り返し荷重に対して
抵抗性を有する溶射被覆層を被覆したのでタイプレート
/レール、クリップ/レールとの接触個所での被覆の損
傷が抑制される。また、請求項2、これを引用する請求
項3、6及び請求項4、5記載の防食性に優れるレール
においては、仮に塗装被覆層や溶射被覆層が損傷しても
レール底面に付与した圧縮残留応力の存在によって疲労
破壊に優れる。特に、請求項2、請求項5及びこれらを
引用した請求項6記載の防食性に優れるレールにおいて
は、レール底部の溶射被覆層がタイプレート/レール、
クリップ/レールとの接触個所で損傷しても、レール底
面に付与した圧縮残留応力の存在によって疲労破壊に優
れる。そして、請求項6記載の防食性に優れるレールに
おいては、溶射被覆層に封孔処理が成されているので、
海水等の腐食性液の浸入が防止できて、効果的に腐食の
発生を防止できる。
【0030】請求項7〜11記載のレール表面層の残留
応力の測定方法においては、歪みゲージの出力から、レ
ール表面層の残留応力を演算処理して求めるので、簡便
かつ、精度よく歪みを測定することができる。特に、請
求項8記載のレール表面層の残留応力の測定方法におい
ては、歪みゲージが、レール試験片が切り出される前段
階から貼着されているので、測定の各段階に迅速に移行
することができ、測定時間を短縮することができる。請
求項9記載のレール表面層の残留応力の測定方法におい
ては、レール試験片の腐食液には、硝酸、塩酸、硫酸等
の強酸液が恒温槽に入れて使用されているので、予め溶
解速度を求めておくことによって、又は、例えば自動的
に板厚を求める装置によって、簡便に板厚方向の歪みを
測定できる。請求項10記載のレール表面層の残留応力
の測定方法においては、歪みゲージの測定は、一定厚み
毎に出力されているので、連続して精度よく測定を行う
ことができる。請求項11記載のレール表面層の残留応
力の測定方法においては、レール試験片の厚みも自動的
に測定され、歪みゲージの出力と共に電気信号として出
力されるので、歪みの自動測定ができ、測定時間を短縮
することができ、また、精度よく測定を行なうことがで
きる。
応力の測定方法においては、歪みゲージの出力から、レ
ール表面層の残留応力を演算処理して求めるので、簡便
かつ、精度よく歪みを測定することができる。特に、請
求項8記載のレール表面層の残留応力の測定方法におい
ては、歪みゲージが、レール試験片が切り出される前段
階から貼着されているので、測定の各段階に迅速に移行
することができ、測定時間を短縮することができる。請
求項9記載のレール表面層の残留応力の測定方法におい
ては、レール試験片の腐食液には、硝酸、塩酸、硫酸等
の強酸液が恒温槽に入れて使用されているので、予め溶
解速度を求めておくことによって、又は、例えば自動的
に板厚を求める装置によって、簡便に板厚方向の歪みを
測定できる。請求項10記載のレール表面層の残留応力
の測定方法においては、歪みゲージの測定は、一定厚み
毎に出力されているので、連続して精度よく測定を行う
ことができる。請求項11記載のレール表面層の残留応
力の測定方法においては、レール試験片の厚みも自動的
に測定され、歪みゲージの出力と共に電気信号として出
力されるので、歪みの自動測定ができ、測定時間を短縮
することができ、また、精度よく測定を行なうことがで
きる。
【図1】本発明の一実施の形態に係る防食性に優れるレ
ールの説明図である。
ールの説明図である。
【図2】レール底部表面からの深さとレール鋼の降伏点
に対する圧縮残留応力の割合との関係を示すグラフであ
る。
に対する圧縮残留応力の割合との関係を示すグラフであ
る。
a 車輪当接面 b レール底面 10 レール 11 レール本
体 12 レール底部 13 レール足
上部 14 溶射被覆層 15 車輪 16 レール頭部 17 レール腹
部 18 塗装被覆層 19 タイプレ
ート 20 凹部 21 締結ボル
ト(締結部材) 22 クリップ(締結部材) 23 頭側面
体 12 レール底部 13 レール足
上部 14 溶射被覆層 15 車輪 16 レール頭部 17 レール腹
部 18 塗装被覆層 19 タイプレ
ート 20 凹部 21 締結ボル
ト(締結部材) 22 クリップ(締結部材) 23 頭側面
フロントページの続き (72)発明者 山中 文雄 福岡県北九州市門司区西海岸1丁目6番2 号 九州旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 小池 寛行 福岡県北九州市門司区西海岸1丁目6番2 号 九州旅客鉄道株式会社内
Claims (11)
- 【請求項1】 車輪当接面を除くレール本体の表面のう
ち、タイプレート及び締結部材に接するレール底部とレ
ール足上部には、前記レール本体に用いたレール鋼より
も卑な金属からなる溶射被覆層が形成され、その他の前
記レール本体の表面には、前記レール鋼に対して犠牲防
食作用を有する合成樹脂の塗装被覆層が形成されている
ことを特徴とする防食性に優れるレール。 - 【請求項2】 前記レール本体の底部には、少なくとも
その表面から20μm以上2000μm以下の深さ位置
の一部に、前記レール鋼の降伏点の20%以上の圧縮残
留応力を付与した請求項1記載の防食性に優れるレー
ル。 - 【請求項3】 前記溶射被覆層と前記塗装被覆層との境
界部分は、前記溶射被覆層が下地となって、前記塗装被
覆層が上地となるラップ層が形成されている請求項1又
は2記載の防食性に優れるレール。 - 【請求項4】 レール底部には少なくとも表面から厚さ
方向20μm以上2000μm以下の深さの一部に、レ
ール本体に用いるレール鋼の降伏点の20%以上の圧縮
残留応力が付与され、車輪当接面を除く前記レール本体
の全表面に、該レール本体に用いたレール鋼に対して犠
牲防食作用を有する合成樹脂被覆からなる保護層を形成
したことを特徴とする防食性に優れるレール。 - 【請求項5】 レール底部には少なくとも表面から厚さ
方向20μm以上2000μm以下の深さの一部に、レ
ール本体に用いるレール鋼の降伏点の20%以上の圧縮
残留応力が付与され、車輪当接面を除く前記レール本体
の全表面に、該レール本体に用いたレール鋼よりも卑な
金属からなる溶射被覆層を形成したことを特徴とする防
食性に優れるレール。 - 【請求項6】 前記溶射被覆層は、封孔処理がなされて
いる請求項1〜3又は5のいずれか1項に記載の防食性
に優れるレール。 - 【請求項7】 レール表面層に付与した残留応力の測定
方法であって、表面側に絶縁及び防食処理がなされた歪
みゲージが貼着されたレール試験片の裏面側を腐食処理
して、前記歪みゲージの出力から、前記レール表面層の
残留応力を演算処理して求めることを特徴とするレール
表面層の残留応力の測定方法。 - 【請求項8】 前記歪みゲージは、前記レール試験片が
切り出される前段階から貼着されている請求項7記載の
レール表面層の残留応力の測定方法。 - 【請求項9】 前記歪みゲージの絶縁及び防食処理は、
貼着された前記歪みゲージの表面に樹脂を塗布すること
によって行われ、前記レール試験片の腐食液には、硝
酸、塩酸、硫酸等の強酸液が恒温槽に入れて使用されて
いる請求項7又は8記載のレール表面層の残留応力の測
定方法。 - 【請求項10】 前記歪みゲージの測定は、一定厚み毎
に出力されている請求項7〜9のいずれか1項に記載の
レール表面層の残留応力の測定方法。 - 【請求項11】 前記レール試験片の厚みは、自動的に
測定され、前記歪みゲージの出力と共に電気信号として
出力される請求項7〜10のいずれか1項に記載のレー
ル表面層の残留応力の測定方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10137479A JPH11100801A (ja) | 1997-07-31 | 1998-05-01 | 防食性に優れるレール及びレール表面層の残留応力の測定方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9-220638 | 1997-07-31 | ||
| JP22063897 | 1997-07-31 | ||
| JP10137479A JPH11100801A (ja) | 1997-07-31 | 1998-05-01 | 防食性に優れるレール及びレール表面層の残留応力の測定方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11100801A true JPH11100801A (ja) | 1999-04-13 |
Family
ID=26470780
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10137479A Withdrawn JPH11100801A (ja) | 1997-07-31 | 1998-05-01 | 防食性に優れるレール及びレール表面層の残留応力の測定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11100801A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1400628A3 (en) * | 2002-09-10 | 2004-05-12 | Robin Wolfendale | Embedded rail |
| WO2004048696A1 (en) * | 2002-11-25 | 2004-06-10 | Edilon B.V. | Rail construction having a coating structure |
| GB2410281A (en) * | 2003-12-24 | 2005-07-27 | Jackman Stuart | Composite rail |
| JP2010229484A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Kubota Corp | 鋳鉄管の表面処理方法 |
| JP2012072565A (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-12 | West Japan Railway Co | 鉄道用レール及びその防錆処理方法、及び、締結部材 |
| US10481020B2 (en) | 2015-05-21 | 2019-11-19 | Universität Stuttgart | Optical method and arrangement for measuring residual stresses, in particular in coated objects |
| JP2023071578A (ja) * | 2021-11-11 | 2023-05-23 | 積水化学工業株式会社 | レールの腐食防止方法、レールの補修構造 |
| CN116377366A (zh) * | 2021-12-22 | 2023-07-04 | 上海岐海防腐工程技术有限公司 | 一种热喷涂层结构钢轨及其制备方法 |
-
1998
- 1998-05-01 JP JP10137479A patent/JPH11100801A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1400628A3 (en) * | 2002-09-10 | 2004-05-12 | Robin Wolfendale | Embedded rail |
| WO2004048696A1 (en) * | 2002-11-25 | 2004-06-10 | Edilon B.V. | Rail construction having a coating structure |
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| JP2010229484A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Kubota Corp | 鋳鉄管の表面処理方法 |
| JP2012072565A (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-12 | West Japan Railway Co | 鉄道用レール及びその防錆処理方法、及び、締結部材 |
| US10481020B2 (en) | 2015-05-21 | 2019-11-19 | Universität Stuttgart | Optical method and arrangement for measuring residual stresses, in particular in coated objects |
| JP2023071578A (ja) * | 2021-11-11 | 2023-05-23 | 積水化学工業株式会社 | レールの腐食防止方法、レールの補修構造 |
| CN116377366A (zh) * | 2021-12-22 | 2023-07-04 | 上海岐海防腐工程技术有限公司 | 一种热喷涂层结构钢轨及其制备方法 |
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|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050705 |