JPH11103845A - ニンニクの薬効成分を含有する発酵酒およびその製造法 - Google Patents

ニンニクの薬効成分を含有する発酵酒およびその製造法

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JPH11103845A
JPH11103845A JP28757297A JP28757297A JPH11103845A JP H11103845 A JPH11103845 A JP H11103845A JP 28757297 A JP28757297 A JP 28757297A JP 28757297 A JP28757297 A JP 28757297A JP H11103845 A JPH11103845 A JP H11103845A
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JP
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garlic
fermentation
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alcohol
juice
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Hideo Imamura
英勇 今村
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TATSUKOMACHI NINNIKU KOKUSAI KORYU KYOKAI
YAMANASHI YAKUKEN KK
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TATSUKOMACHI NINNIKU KOKUSAI KORYU KYOKAI
YAMANASHI YAKUKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニンニクの薬効成分を十分に含有するアルコ
ール飲料およびその製造法を提供する。また、飲酒後の
呼気のニンニク臭を気にせずに飲むことができる、ニン
ニクの薬効成分を含有するアルコール飲料を提供する。 【解決手段】 果汁にそのアルコール発酵を阻害しない
量のニンニク搾汁液を添加し、さらに酵母を加えて発酵
適温に維持してアルコール発酵を生起させる。アルコー
ル発酵が主発酵を実質的に終了したとき、所望量のニン
ニクを添加して後発酵を進める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニンニクの薬効成
分を含有させた発酵酒を製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ニンニク(ゆり科植物・オオニンニク A
llium satvum forma pekinense の鱗茎部分)は古くか
ら知られている滋養強壮食品であって、我が国でも青森
県田子町を中心として広い地域で生産されている。近
年、ニンニクが含有する各種薬効成分に関する研究が進
むにつれて、健康増進に有効な食品としてのニンニクの
評価はますます高まりつつある。しかしながら、ニンニ
クには特有の臭気があり、しかもこの臭気の源となって
いる成分はニンニクを食べたあと長時間にわたって呼気
に含まれて排出され、他人に不快感を与えることがある
ため、ニンニクを食べようとしても食べる方法、場所、
時期、量等が著しく制限されてしまう。
【0003】ニンニクまたはそのエキスを含有させた飲
食品は多数製造され、また提案されているが、臭気の問
題を解決し得たものは少ない。
【0004】ニンニクを用いて作られる飲食品の一つ
は、アルコール飲料の中にニンニクエキスを含有させた
ものである。従来、この種のアルコール飲料は、あらか
じめ常法により製造された果実酒、焼酎等にニンニクを
漬け込んでニンニクの薬効成分を溶出させる方法、また
は上記酒類にニンニクエキスを添加する方法により作ら
れている。しかしながら、ニンニクから薬効成分を十分
に溶出させるには長い月日が必要である。また、この方
法により酒類に含有させることができるニンニク成分の
量はあまり多くなく、しかも不安定である。ニンニクエ
キスを酒に添加する方法にはそのような問題点がない
が、十分なニンニクエキスを含有させた製品は長期間熟
成させない限りニンニク臭の刺激が強すぎて飲みにく
い。また、飲まれた後も、人の体内で分解・排泄されに
くい臭気成分が飲んだ人の呼気を長時間にわたってニン
ニク臭くするから、薬酒としてはともかく、一般的な飲
料にはなりにくい。
【0005】特開昭60−30673号公報には、ゆり
科植物を発酵させる酒類製造方法の実施例として、ニン
ニクに水を加え加熱しながらホモジナイズし、糖、牡蛎
エキスおよび酵母を加えて発酵させることにより栄養価
のある酒を得たという記載がある。しかしながら、ニン
ニクには酵母の増殖を強く阻害する成分が含まれている
から、実際にはこのような方法ではアルコール発酵はほ
とんど起こらない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ニン
ニクの薬効成分を十分に含有し、ニンニクらしさを感じ
させる適度の芳香を有し、しかも飲みやすいアルコール
飲料、およびその製造法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、飲んでもその後の呼
気のニンニク臭が消えやすく、したがって飲酒後の呼気
臭を気にせずに飲むことができる、ニンニクの薬効成分
を含有するアルコール飲料とその製造法を提供すること
にある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、果汁等のアル
コール発酵を、発酵阻害作用を有するニンニク成分の存
在下においても可能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すること
に成功した本発明は、 果汁を含有する発酵原料にそのアルコール発酵を阻
害しない量のニンニクを添加し、さらに酵母を加えて発
酵適温に維持することによりアルコール発酵を生起さ
せ、アルコール発酵が主発酵を実質的に終了したとき所
望量のニンニクを(望ましくはペクチナーゼと共に)添
加して後発酵を進めることを特徴とするニンニクの薬効
成分を含有する発酵酒の製造法;
【0010】および アルコール濃度が10%以上になるまでアルコール
発酵を進める発酵酒醸造工程の少なくとも末期において
発酵液中に存在したことにより有臭呼気排出性が低下し
たニンニクを含有することを特徴とする発酵酒;を提供
するものである。
【0011】ここで“有臭呼気排出性”とは、ニンニク
の臭さそのものとは区別される性質であって、ニンニク
を摂取した人のその後の呼気をニンニク臭くする性質を
意味する。
【0012】前述のように、ニンニクには酵母によるア
ルコール発酵を阻害する成分が含まれているから、発酵
原料に意味ある量のニンニクを添加するとアルコール発
酵はまったく起こらない。しかしながら、ニンニク成分
による酵母の増殖阻害には閾値が存在し、ニンニクの種
類や品質によっても異なるが、ニンニクの添加量(ニン
ニク搾汁液としての添加量・重量%;以下同じ)が発酵
原料全体の約0.4〜0.5%程度までの少量ならば、酵
母の増殖はほとんど影響されないことが確認された。
【0013】本発明の製造法では、最初、発酵原料には
上述のアルコール発酵を阻害しない程度のニンニクを添
加するので、アルコール発酵は普通のワイン等の醸造の
場合と同様に進行する。すなわち、1〜2日の間に活発
な主発酵が始まり約7〜10日で主発酵を終わって、ア
ルコール濃度は8〜10%程度になる。主発酵を終わる
頃、所望量のニンニクを添加するが、このときの添加量
が上記閾値を大きく超えていてもその後のアルコール発
酵(いわゆる後発酵)はほとんど影響を受けることなく
進行し、アルコール濃度が12%前後の発酵酒が得られ
る。
【0014】少なくとも後発酵の工程において発酵液中
にあったことにより、二回に分けて添加されたニンニク
中の臭気成分は少なくともその一部がなんらかの化学変
化を起こして体内で分解・排泄されやすい形になるもの
と思われ、本発明による発酵酒を飲んだ後の呼気のニン
ニク臭さは、相当する量のニンニクを食べた場合と比べ
てほぼ半分以下の時間で消失する。この有臭呼気排出時
間短縮効果は、理由は定かでないが発酵原料の果汁が赤
ワイン製造に使われる黒紫色ブドウの潰砕物またはその
搾汁液であるとき特に顕著に認められる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明による発酵酒製造法におい
て発酵原料に添加するニンニクは、薬効成分が溶出しや
すいように、任意の手段で破砕してスラリー状にしてお
く。破砕物または未破砕のニンニクを搾汁して得られる
汁液を用いてもよい。以下、搾汁液を用いる場合につい
て本発明を説明するが、本発明がそれに限定されるわけ
ではない。
【0016】アルコール発酵用糖源は、果汁に依存する
か、果汁にショ糖、グルコース、麦芽糖、蜂蜜等を併用
する。果汁を用いなくても発酵酒の製造は可能である
が、ニンニクを含有させた発酵酒の風味を整えるのに果
汁が最も適している。果汁としては、ブドウ果汁、リン
ゴ果汁、ミカン果汁等、果実酒製造に利用可能なものを
適宜使用することができる。これらは、搾汁液だけでな
く果実の破砕物、たとえば赤ワイン製造の原料となる黒
紫色ブドウの潰砕物の状態で発酵原料とすることもでき
る。
【0017】酵母としては、ワイン醸造用に通常使われ
ているサッカロミセス属酵母を用いることができる。発
酵原料の糖濃度、酵母の添加量、および発酵温度等の発
酵条件は、一般的なワイン製造条件に準じて選定するこ
とができる。
【0018】発酵原料には、最初に発酵阻害が現れない
程度の量のニンニクを添加する。添加量は少なくとも約
0.1%とすることが望ましく、これよりも少ないと十
分な添加効果が得られない。一方、ニンニクによる発酵
阻害が現れる閾値は用いるニンニクの種類や品質によっ
て異なるので、許容される添加量の上限はあらかじめ実
験により確認することが望ましいが、通常0.4〜0.5
%程度である。したがって、一般的には約0.15〜0.
3%の範囲内で添加することが推奨される。
【0019】ニンニクを加えた発酵原料にさらに酵母を
添加して約15〜25℃の発酵適温に保つと、1〜2日
で活発な主発酵が始まり、7〜10日で主発酵を終えて
アルコール濃度が約8〜10%になる。
【0020】主発酵が終わるころ、あるいは主発酵を終
えて後発酵工程に移されるとき、二度目のニンニク添加
を行う。このときの添加量は製品中に含有させようとす
るニンニク成分の量に応じて適宜選定することができる
が、製品の飲みやすさや後発酵に及ぼす影響も考慮する
と、約2%以下にすることが望ましく、一般的には適量
は約1〜2%である。この程度の添加量であれば、後発
酵は事実上阻害されることなく進行し、約4〜10日で
アルコール濃度はさらに1〜2%上昇する。
【0021】後発酵そのものはワイン製造の常法に準じ
て行うことができる。アルコール濃度が高い状態でゆっ
くり進行する後発酵の間に、ニンニクの臭気成分の少な
くとも一部は人の体内に入ったとき分解もしくは排泄さ
れやすい形に変化すると考えられるので、この変化を確
実なものとするために後発酵は少なくとも7日間行うこ
とが望ましい。なお、ニンニクと共にペクチナーゼを添
加すると、ニンニクの細胞壁を破壊して薬効成分の溶出
を助けるので、ニンニクの利用率向上に有効である。
【0022】発酵原料に対して最初に少量のニンニクを
添加しなかった場合、主発酵を終える頃の発酵液に上記
の量のニンニクを添加すると以後の発酵はほとんど停止
してしまう。したがって、最初の発酵原料へのニンニク
添加は酵母に発酵阻害成分に対する耐性を付与する効果
があるものと思われ、これにより初めて、ニンニク成分
存在下に行う発酵酒の製造が可能になる。
【0023】後発酵終了後は濾過して酵母その他の固形
物を除き、さらに加熱殺菌する。得られる製品は、ニン
ニク臭を明瞭に感じさせるが生のニンニクに感じられる
刺激臭はなく、特徴的な好ましい芳香のものである。さ
らにこの製品は、前述したニンニク臭気成分の変化があ
ったことにより、それを飲んだ後の呼気のニンニク臭さ
が短時間で消失するという有利な性質のものである。
【0024】
【実施例】
実施例1 生ニンニクを破砕し搾汁して、搾汁液80kgを得、その
10kgを、上白糖200kgと共に赤ブドウ果汁3600
リットルに添加した。この混合物を発酵原料とし、そこ
にアルコール発酵用酵母500gを添加し、温度を25
〜25℃に保って発酵させた。発酵はニンニク搾汁液を
添加しない場合と同様に円滑に進行し、7日目に主発酵
が終わってアルコール濃度は約10%に達した。ここで
上記ニンニク搾汁液の残部70kgを添加し、さらにペク
チナーゼ製剤1.4kgを添加して、引き続き7日間発酵
適温に保った。
【0025】この後、濾過して酵母その他の固形物を除
去し、さらに加熱殺菌して、ニンニク搾汁液を含有する
発酵酒(アルコール濃度12%)を得た。
【0026】比較例1 実施例1と同様の製造法において、発酵原料に対する最
初のニンニク搾汁液添加を行わずに主発酵までの工程を
終了し、その後にニンニク搾汁液全量とペクチナーゼ製
剤を添加したところ、発酵は事実上停止し、7日経過後
もアルコール濃度の上昇は認められなかった。
【0027】比較例2 実施例1と同様の製造法において、ニンニク搾汁液を全
く添加することなく後発酵までの工程を終了し、その後
にニンニク搾汁液全量とペクチナーゼ製剤を混合し、1
時間後に濾過、殺菌を行なった。
【0028】上記実施例1の製品と比較例2の製品につ
いて、20名のパネルにより下記の官能検査を行なっ
た。 検査1:製品のニンニク臭についての検査 検査2:平均的な飲酒習慣がある成人男子に製品100
mlを一度に飲ませる。その後、2時間間隔で、呼気のニ
ンニク臭の有無を検査する。なお、実施例製品について
の検査と比較例製品についての検査は日を変えて行なっ
た。検査結果を表1および表2に示す。
【0029】
【表1】 製品のニンニク臭についての判定 実施例1 比較例2 ニンニクの刺激臭が強く飲みにくい 2名 18名 適度なニンニクの香りがあり好ましい 18名 2名 ニンニクの香りはほとんど感じない 0 0
【0030】
【表2】 呼気のニンニク臭が消えたと判定した者の数 (比較例2の場合、24時間後も4名がニンニク臭あり
と判定した。)
【0031】
【発明の効果】上述のように、本発明によればニンニク
の薬効成分を十分に含有するおいしい発酵酒を短期間に
製造することが可能になる。
【0032】また、本発明による発酵酒は、ニンニクを
高率で含有するものであっても飲んだあとの呼気のニン
ニク臭さが短時間で消失するので、場所、時期、量等を
あまり気にせずに飲むことができるという特長がある。
赤ブドウ果汁を原料として得られたものは特にその性質
が優れており、赤系ワインが本来備えている保健作用と
ニンニクの薬理作用とを兼備した、健康増進のため日常
的に飲用するのに好適なものとなっている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 果汁含有発酵原料にそのアルコール発酵
    を阻害しない量のニンニクを添加し、さらに酵母を加え
    て発酵適温に維持することによりアルコール発酵を生起
    させ、アルコール発酵が主発酵を実質的に終了したとき
    所望量のニンニクを添加して後発酵を進めることを特徴
    とする、ニンニクの薬効成分を含有する発酵酒の製造
    法。
  2. 【請求項2】 果汁含有発酵原料に搾汁液換算量で0.
    1〜0.5重量%のニンニクを添加し、さらに酵母を加
    えて発酵適温に維持することによりアルコール発酵を生
    起させ、アルコール発酵が主発酵を実質的に終了したと
    き所望量のニンニクを添加して後発酵を進めることを特
    徴とするニンニクの薬効成分を含有する発酵酒の製造
    法。
  3. 【請求項3】 アルコール発酵が主発酵を実質的に終了
    したときニンニクと共にペクチナーゼを添加して後発酵
    を進めることを特徴とする請求項1または2に記載の発
    酵酒の製造法。
  4. 【請求項4】 アルコール濃度が10%以上になるまで
    アルコール発酵を進める発酵酒醸造工程の少なくとも末
    期において発酵液中に存在したことにより有臭呼気排出
    性が低下したニンニクの薬効成分を含有することを特徴
    とする発酵酒。
JP28757297A 1997-10-06 1997-10-06 ニンニクの薬効成分を含有する発酵酒およびその製造法 Pending JPH11103845A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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