JPH11107295A - 構造物の基礎構造 - Google Patents
構造物の基礎構造Info
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- JPH11107295A JPH11107295A JP29027397A JP29027397A JPH11107295A JP H11107295 A JPH11107295 A JP H11107295A JP 29027397 A JP29027397 A JP 29027397A JP 29027397 A JP29027397 A JP 29027397A JP H11107295 A JPH11107295 A JP H11107295A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】直接基礎か杭基礎かを問わず上部構造物からの
地震時水平力に対する抵抗力を増強する。 【解決手段】本発明の構造物の基礎構造は、上部構造物
1の地下部分2とその周囲を取り囲む外周壁としての地
中連続壁3a、3b、3c、3dとを引張材である4本
のPC鋼線4a、4b、4c、4dで緊結してある。
地震時水平力に対する抵抗力を増強する。 【解決手段】本発明の構造物の基礎構造は、上部構造物
1の地下部分2とその周囲を取り囲む外周壁としての地
中連続壁3a、3b、3c、3dとを引張材である4本
のPC鋼線4a、4b、4c、4dで緊結してある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として大地震時
に適応した構造物の基礎構造に関する。
に適応した構造物の基礎構造に関する。
【0002】
【従来の技術】構造物の基礎形式を選択するにあたり、
地表近傍に支持層がある場合には、該支持層が露出する
まで掘削してからその上に構造物を直接構築する、いわ
ゆる直接基礎を選択し、良質な支持層が地表近傍にない
場合には、支持層まで杭を打ち込む支持杭あるいは周面
摩擦によって支持を行う支持杭といった杭基礎を選択す
るのが一般的である。
地表近傍に支持層がある場合には、該支持層が露出する
まで掘削してからその上に構造物を直接構築する、いわ
ゆる直接基礎を選択し、良質な支持層が地表近傍にない
場合には、支持層まで杭を打ち込む支持杭あるいは周面
摩擦によって支持を行う支持杭といった杭基礎を選択す
るのが一般的である。
【0003】ここで、地震時において上部構造物からの
水平力が基礎に作用したとき、直接基礎では、上部構造
物からの水平地震力をその地下部分の受動土圧と底面及
び側面における摩擦力で負担し、杭基礎では、杭自体の
水平抵抗力でほとんど負担していた。
水平力が基礎に作用したとき、直接基礎では、上部構造
物からの水平地震力をその地下部分の受動土圧と底面及
び側面における摩擦力で負担し、杭基礎では、杭自体の
水平抵抗力でほとんど負担していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直接基
礎を採用した構造物においては、大きな水平地震力に抵
抗しようとすると、それ相応の根入れ深さを確保せねば
ならず、基礎工事に多大なコストを強いられるという問
題を生じていた。
礎を採用した構造物においては、大きな水平地震力に抵
抗しようとすると、それ相応の根入れ深さを確保せねば
ならず、基礎工事に多大なコストを強いられるという問
題を生じていた。
【0005】また、杭基礎においては、地震時に上部構
造物から大きな水平力が杭頭に作用するため、設計の際
には、地震荷重について十分な検討が行われるが、きわ
めて大きな地震に遭遇した場合には、杭頭に過大な水平
力や曲げモーメントが作用し、杭の破壊ひいては上部構
造物の倒壊といった不測の事態を招くおそれがある。
造物から大きな水平力が杭頭に作用するため、設計の際
には、地震荷重について十分な検討が行われるが、きわ
めて大きな地震に遭遇した場合には、杭頭に過大な水平
力や曲げモーメントが作用し、杭の破壊ひいては上部構
造物の倒壊といった不測の事態を招くおそれがある。
【0006】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、直接基礎か杭基礎かを問わず上部構造物から
の地震時水平力に対する抵抗力を増強可能な構造物の基
礎構造を提供することを目的とする。
たもので、直接基礎か杭基礎かを問わず上部構造物から
の地震時水平力に対する抵抗力を増強可能な構造物の基
礎構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る構造物の基礎構造は請求項1に記載し
たように、上部構造物の地下部分とその周囲を取り囲む
外周壁とを所定の引張材で緊結したものである。
め、本発明に係る構造物の基礎構造は請求項1に記載し
たように、上部構造物の地下部分とその周囲を取り囲む
外周壁とを所定の引張材で緊結したものである。
【0008】また、本発明に係る構造物の基礎構造は、
引張材の配置方向を前記外周壁の法線方向から所定の角
度だけ斜めに向けたものである。
引張材の配置方向を前記外周壁の法線方向から所定の角
度だけ斜めに向けたものである。
【0009】また、本発明に係る構造物の基礎構造は、
前記引張材を前記上部構造物の地下部分に貫通させると
ともに、該引張材を前記地下部分の貫通箇所にそれぞれ
連結したものである。
前記引張材を前記上部構造物の地下部分に貫通させると
ともに、該引張材を前記地下部分の貫通箇所にそれぞれ
連結したものである。
【0010】また、本発明に係る構造物の基礎構造は、
前記引張材と前記貫通箇所との間に所定のエネルギー減
衰部材を介在させたものである。
前記引張材と前記貫通箇所との間に所定のエネルギー減
衰部材を介在させたものである。
【0011】また、本発明に係る構造物の基礎構造は、
前記上部構造物の底面と杭頭との間に滑り支承を介在さ
せたものである。
前記上部構造物の底面と杭頭との間に滑り支承を介在さ
せたものである。
【0012】本発明に係る構造物の基礎構造において
は、地震の際、上部構造物からの水平力の一部若しくは
全部が、その地下部分から引張材を介して外周壁へと伝
達される。すなわち、上部構造物からの地震時水平力の
一部若しくは全部は、最終的には外周壁が負担する。そ
のため、外周壁を一定深さまで地中内に構築しておけ
ば、従来の基礎における水平抵抗力とは比較にならない
ほどの抵抗力を得ることが可能となる。
は、地震の際、上部構造物からの水平力の一部若しくは
全部が、その地下部分から引張材を介して外周壁へと伝
達される。すなわち、上部構造物からの地震時水平力の
一部若しくは全部は、最終的には外周壁が負担する。そ
のため、外周壁を一定深さまで地中内に構築しておけ
ば、従来の基礎における水平抵抗力とは比較にならない
ほどの抵抗力を得ることが可能となる。
【0013】引張材としては、例えばPC鋼線、PC鋼
棒などが考えられる。外周壁としては、地中連続壁や鋼
製連続壁が考えられる。
棒などが考えられる。外周壁としては、地中連続壁や鋼
製連続壁が考えられる。
【0014】引張材は外周壁の法線方向に沿って配置す
るようにしてもよいが、該引張材の配置方向を前記外周
壁の法線方向から所定の角度だけ斜めに向けたならば、
地震時における揺れの方向がどのような方向であって
も、少なくとも2面、多い場合には3面の外周壁がそれ
らの面内剛性及び面外剛性で抵抗するので、十分に大き
な水平抵抗力を確保することが可能となる。
るようにしてもよいが、該引張材の配置方向を前記外周
壁の法線方向から所定の角度だけ斜めに向けたならば、
地震時における揺れの方向がどのような方向であって
も、少なくとも2面、多い場合には3面の外周壁がそれ
らの面内剛性及び面外剛性で抵抗するので、十分に大き
な水平抵抗力を確保することが可能となる。
【0015】引張材は地下部分の外周面に取り付けるよ
うにしてもよいが、該引張材を前記上部構造物の地下部
分に貫通させるとともに、該引張材を前記地下部分の貫
通箇所にそれぞれ連結したならば、上部構造物の地下部
分と引張材との連結点が複数箇所存在することとなる。
すなわち、各連結点には、上部構造物からの水平力が分
散して作用する格好となるので、各連結点における強度
負担を低減することができるとともに、万一、ひとつの
連結点が破断しても、残りの連結点を介して上部構造物
の水平力を引張材に確実に伝達させることができる。
うにしてもよいが、該引張材を前記上部構造物の地下部
分に貫通させるとともに、該引張材を前記地下部分の貫
通箇所にそれぞれ連結したならば、上部構造物の地下部
分と引張材との連結点が複数箇所存在することとなる。
すなわち、各連結点には、上部構造物からの水平力が分
散して作用する格好となるので、各連結点における強度
負担を低減することができるとともに、万一、ひとつの
連結点が破断しても、残りの連結点を介して上部構造物
の水平力を引張材に確実に伝達させることができる。
【0016】このような連結点においては、例えば、地
下壁や基礎梁の貫通箇所に引張材を貫通させた後、その
隙間を所定の充填材で充填して完全固定としてもよい
が、該引張材と前記貫通箇所との間に所定のエネルギー
減衰部材を介在させたならば、上部構造物の地震時の揺
れを該エネルギー減衰部材で減衰させることが可能とな
る。エネルギー減衰部材としては、例えば、引張材と貫
通箇所との間に履歴減衰型材料、例えば、鉛や極軟鋼を
介在させることが考えられる。また、両者の隙間に摩擦
材を挿入することも考えられる。
下壁や基礎梁の貫通箇所に引張材を貫通させた後、その
隙間を所定の充填材で充填して完全固定としてもよい
が、該引張材と前記貫通箇所との間に所定のエネルギー
減衰部材を介在させたならば、上部構造物の地震時の揺
れを該エネルギー減衰部材で減衰させることが可能とな
る。エネルギー減衰部材としては、例えば、引張材と貫
通箇所との間に履歴減衰型材料、例えば、鉛や極軟鋼を
介在させることが考えられる。また、両者の隙間に摩擦
材を挿入することも考えられる。
【0017】上部構造物の地下部分と外周壁との間は、
ドライエリアのごとく中空状態でもよいし、土砂を埋め
戻しておいてもよい。なお、埋め戻す場合には、引張材
の腐食を防止すべく、所定のシース内に挿入した上でグ
リースを充填しておくのがよい。
ドライエリアのごとく中空状態でもよいし、土砂を埋め
戻しておいてもよい。なお、埋め戻す場合には、引張材
の腐食を防止すべく、所定のシース内に挿入した上でグ
リースを充填しておくのがよい。
【0018】外周壁は、上部構造物を構築する前に土留
め壁として構築されるものを利用してもよいし、既存の
上部構造物の周囲に外周壁を構築するようにしてもよ
い。
め壁として構築されるものを利用してもよいし、既存の
上部構造物の周囲に外周壁を構築するようにしてもよ
い。
【0019】上部構造物の基礎形式は、直接基礎でも杭
基礎でもよいが、杭基礎を採用する場合には、前記上部
構造物の底面と杭頭との間に滑り支承を介在させるよう
にすると、上部構造物からの水平力が杭頭に作用せずに
ほとんどが引張材を介して外周壁に流れるので、大地震
時における杭頭の破壊を未然に防止することが可能とな
る。
基礎でもよいが、杭基礎を採用する場合には、前記上部
構造物の底面と杭頭との間に滑り支承を介在させるよう
にすると、上部構造物からの水平力が杭頭に作用せずに
ほとんどが引張材を介して外周壁に流れるので、大地震
時における杭頭の破壊を未然に防止することが可能とな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る構造物の基礎
構造の実施の形態について、添付図面を参照して説明す
る。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については
同一の符号を付してその説明を省略する。
構造の実施の形態について、添付図面を参照して説明す
る。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0021】図1、図2は、本実施形態に係る構造物の
基礎構造を示したものである。これらの図でわかるよう
に、本実施形態に係る構造物の基礎構造は、上部構造物
1の地下部分2とその周囲を取り囲む外周壁としての地
中連続壁3a、3b、3c、3dとを引張材である4本
のPC鋼線4a、4b、4c、4dで緊結してある。
基礎構造を示したものである。これらの図でわかるよう
に、本実施形態に係る構造物の基礎構造は、上部構造物
1の地下部分2とその周囲を取り囲む外周壁としての地
中連続壁3a、3b、3c、3dとを引張材である4本
のPC鋼線4a、4b、4c、4dで緊結してある。
【0022】ここで、PC鋼線4a、4bは、互いにほ
ぼ平行に配置され、それらの端部を地中連続壁3a、3
bの側壁にそれぞれ定着して該連続壁の法線方向から4
5゜方向に延ばし、これを上部構造物1の地下部分2に
貫通させた上で地中連続壁3d、3cの側壁にそれぞれ
定着してある。同様にして、PC鋼線4c、4dは、P
C鋼線4a、4bの配置高さより下方の高さ位置にて互
いにほぼ平行に配置され、それらの端部を地中連続壁3
b、3cの側壁にそれぞれ定着して該連続壁の法線方向
から45゜方向に延ばし、これを上部構造物1の地下部
分2に貫通させた上で地中連続壁3a、3dの側壁にそ
れぞれ定着してある。
ぼ平行に配置され、それらの端部を地中連続壁3a、3
bの側壁にそれぞれ定着して該連続壁の法線方向から4
5゜方向に延ばし、これを上部構造物1の地下部分2に
貫通させた上で地中連続壁3d、3cの側壁にそれぞれ
定着してある。同様にして、PC鋼線4c、4dは、P
C鋼線4a、4bの配置高さより下方の高さ位置にて互
いにほぼ平行に配置され、それらの端部を地中連続壁3
b、3cの側壁にそれぞれ定着して該連続壁の法線方向
から45゜方向に延ばし、これを上部構造物1の地下部
分2に貫通させた上で地中連続壁3a、3dの側壁にそ
れぞれ定着してある。
【0023】各PC鋼線4a〜4dの端部を地中連続壁
3a〜3dに定着させる方法については、例えば、地中
連続壁を構築する際に予め定着部材を埋設しておき、地
中連続壁構築後、定着部材の突出部分とPC鋼線4a〜
4dの端部とを所定のカプラーを介して緊結するように
すればよい。
3a〜3dに定着させる方法については、例えば、地中
連続壁を構築する際に予め定着部材を埋設しておき、地
中連続壁構築後、定着部材の突出部分とPC鋼線4a〜
4dの端部とを所定のカプラーを介して緊結するように
すればよい。
【0024】これらのPC鋼線4a〜4dは、上部構造
物1の地下部分2に貫通させる際、各貫通箇所にそれぞ
れエネルギー減衰部材を介して連結してある。すなわ
ち、各PC鋼線4a〜4dは、図3に示すように、地下
梁11との連結点において、該地下梁に形成された貫通
孔12に通された上で、エネルギー減衰部材15を介し
て地下梁11に連結してある。
物1の地下部分2に貫通させる際、各貫通箇所にそれぞ
れエネルギー減衰部材を介して連結してある。すなわ
ち、各PC鋼線4a〜4dは、図3に示すように、地下
梁11との連結点において、該地下梁に形成された貫通
孔12に通された上で、エネルギー減衰部材15を介し
て地下梁11に連結してある。
【0025】エネルギー減衰部材15は、調整ボルト1
7を設けたスリーブ14と該スリーブの端部に鍔状に設
けられたエネルギー吸収板13とからなり、該エネルギ
ー吸収板は、例えば極軟鋼で形成してある。
7を設けたスリーブ14と該スリーブの端部に鍔状に設
けられたエネルギー吸収板13とからなり、該エネルギ
ー吸収板は、例えば極軟鋼で形成してある。
【0026】かかるエネルギー減衰部材15を用いてP
C鋼線4a〜4dを地下梁11に固定するには、まず、
該PC鋼線を調整ボルト17を緩めた状態でエネルギー
減衰部材15のスリーブ14に挿通し、次いでエネルギ
ー減衰部材15をPC鋼線に沿って移動して地下梁11
の側面に押し当て、かかる状態にてボルト16で地下梁
11のボルト孔18にねじ込んでエネルギー吸収板13
をしっかりと地下梁11の側面に固定し、最後に調整ボ
ルト17を締め付けてPC鋼線4a〜4dを固定する。
C鋼線4a〜4dを地下梁11に固定するには、まず、
該PC鋼線を調整ボルト17を緩めた状態でエネルギー
減衰部材15のスリーブ14に挿通し、次いでエネルギ
ー減衰部材15をPC鋼線に沿って移動して地下梁11
の側面に押し当て、かかる状態にてボルト16で地下梁
11のボルト孔18にねじ込んでエネルギー吸収板13
をしっかりと地下梁11の側面に固定し、最後に調整ボ
ルト17を締め付けてPC鋼線4a〜4dを固定する。
【0027】本実施形態に係る構造物の基礎構造におい
ては、地震の際、上部構造物1からの水平力の一部が、
直接基礎としての本来の機能を発揮してその底面を介し
て地盤へと伝達されるが、残りは、その地下部分2から
PC鋼線4a〜4dを介して地中連続壁3a〜3dへと
伝達される。すなわち、上部構造物1からの地震時水平
力の一部は、地中連続壁3a〜3dが負担することにな
る。
ては、地震の際、上部構造物1からの水平力の一部が、
直接基礎としての本来の機能を発揮してその底面を介し
て地盤へと伝達されるが、残りは、その地下部分2から
PC鋼線4a〜4dを介して地中連続壁3a〜3dへと
伝達される。すなわち、上部構造物1からの地震時水平
力の一部は、地中連続壁3a〜3dが負担することにな
る。
【0028】ここで、PC鋼線4a〜4dは、その配置
方向を地中連続壁3a〜3dの法線方向から45゜だけ
斜めに向けてあるので、例えば図4(a)に示すように、
上部構造物1から右方向に水平力が作用した場合を考え
ると、すべてのPC鋼線4a〜4dにおいて上部構造物
1の地下部分2と地中連続壁3b〜3dとの間に引張力
が作用し、各地中連続壁3b〜3dとの連結箇所におけ
る引張力は、同図に示すように面外方向と面内方向に分
けることができる。
方向を地中連続壁3a〜3dの法線方向から45゜だけ
斜めに向けてあるので、例えば図4(a)に示すように、
上部構造物1から右方向に水平力が作用した場合を考え
ると、すべてのPC鋼線4a〜4dにおいて上部構造物
1の地下部分2と地中連続壁3b〜3dとの間に引張力
が作用し、各地中連続壁3b〜3dとの連結箇所におけ
る引張力は、同図に示すように面外方向と面内方向に分
けることができる。
【0029】すなわち、同図(a)に示すような水平力の
場合には、3面の地中連続壁3b、3c、3dがそれら
の面内剛性及び面外剛性で抵抗することとなり、十分に
大きな水平抵抗力を確保することが可能となる。
場合には、3面の地中連続壁3b、3c、3dがそれら
の面内剛性及び面外剛性で抵抗することとなり、十分に
大きな水平抵抗力を確保することが可能となる。
【0030】一方、図4(b)に示すように、上部構造物
1から斜め右方向に水平力が作用した場合を考えると、
PC鋼線4a、4bにおいて上部構造物1の地下部分2
と地中連続壁3c、3dとの間に引張力が作用し、各地
中連続壁3c、3dとの連結箇所における引張力は、同
図に示すように面外方向と面内方向に分けることができ
る。
1から斜め右方向に水平力が作用した場合を考えると、
PC鋼線4a、4bにおいて上部構造物1の地下部分2
と地中連続壁3c、3dとの間に引張力が作用し、各地
中連続壁3c、3dとの連結箇所における引張力は、同
図に示すように面外方向と面内方向に分けることができ
る。
【0031】すなわち、同図(b)に示すような水平力の
場合には、2面の地中連続壁3c、3dがそれらの面内
剛性及び面外剛性で抵抗することとなり、かかる場合に
おいても十分な水平抵抗力を確保することが可能とな
る。
場合には、2面の地中連続壁3c、3dがそれらの面内
剛性及び面外剛性で抵抗することとなり、かかる場合に
おいても十分な水平抵抗力を確保することが可能とな
る。
【0032】また、上部構造物1からの水平力が地下部
分2の例えば基礎梁11の連結点にてPC鋼線4a〜4
dに伝達される際、エネルギー減衰部材15のエネルギ
ー吸収板13は、図3(b)に示すように面外方向に交互
に撓み、かかる繰り返し撓み変形によってエネルギーが
吸収される。そして、上部構造物1の振動は速やかに減
衰する。
分2の例えば基礎梁11の連結点にてPC鋼線4a〜4
dに伝達される際、エネルギー減衰部材15のエネルギ
ー吸収板13は、図3(b)に示すように面外方向に交互
に撓み、かかる繰り返し撓み変形によってエネルギーが
吸収される。そして、上部構造物1の振動は速やかに減
衰する。
【0033】以上説明したように、本実施形態に係る構
造物の基礎構造によれば、上部構造物1からの地震時水
平力の一部若しくは全部を、最終的に地中連続壁3a〜
3dに負担させることができる。そのため、地中連続壁
3a〜3dを一定深さまで地中内に構築しておけば、従
来の基礎における水平抵抗力とは比較にならないほどの
抵抗力を得ることが可能となる。
造物の基礎構造によれば、上部構造物1からの地震時水
平力の一部若しくは全部を、最終的に地中連続壁3a〜
3dに負担させることができる。そのため、地中連続壁
3a〜3dを一定深さまで地中内に構築しておけば、従
来の基礎における水平抵抗力とは比較にならないほどの
抵抗力を得ることが可能となる。
【0034】また、本実施形態によれば、PC鋼線4a
〜4dの配置方向を地中連続壁3a〜3dの法線方向か
ら45゜だけ斜めに向けたので、地震時における揺れの
方向がどのような方向であっても、少なくとも2面、多
い場合には3面の地中連続壁がそれらの面内剛性及び面
外剛性で抵抗するので、十分に大きな水平抵抗力を確保
することが可能となる。
〜4dの配置方向を地中連続壁3a〜3dの法線方向か
ら45゜だけ斜めに向けたので、地震時における揺れの
方向がどのような方向であっても、少なくとも2面、多
い場合には3面の地中連続壁がそれらの面内剛性及び面
外剛性で抵抗するので、十分に大きな水平抵抗力を確保
することが可能となる。
【0035】また、本実施形態によれば、PC鋼線4a
〜4dを上部構造物1の地下部分2に貫通させるととも
に、該PC鋼線を地下部分2の貫通箇所にそれぞれ連結
したので、上部構造物1の地下部分2とPC鋼線4a〜
4dとの連結点が複数箇所存在することとなる。すなわ
ち、各連結点には、上部構造物1からの水平力が分散し
て作用する格好となるので、各連結点における強度負担
を低減することができるとともに、万一、ひとつの連結
点が破断しても、残りの連結点を介して上部構造物1か
らの水平力を確実に地中連続壁3a〜3dに伝達させる
ことができる。
〜4dを上部構造物1の地下部分2に貫通させるととも
に、該PC鋼線を地下部分2の貫通箇所にそれぞれ連結
したので、上部構造物1の地下部分2とPC鋼線4a〜
4dとの連結点が複数箇所存在することとなる。すなわ
ち、各連結点には、上部構造物1からの水平力が分散し
て作用する格好となるので、各連結点における強度負担
を低減することができるとともに、万一、ひとつの連結
点が破断しても、残りの連結点を介して上部構造物1か
らの水平力を確実に地中連続壁3a〜3dに伝達させる
ことができる。
【0036】また、本実施形態によれば、さらに、かか
る連結点において、PC鋼線4a〜4dと貫通箇所との
間にエネルギー減衰部材15を介在させたので、上部構
造物1の地震時の揺れを該エネルギー減衰部材で減衰さ
せることが可能となる。
る連結点において、PC鋼線4a〜4dと貫通箇所との
間にエネルギー減衰部材15を介在させたので、上部構
造物1の地震時の揺れを該エネルギー減衰部材で減衰さ
せることが可能となる。
【0037】本実施形態では、直接基礎について説明し
たが、これに代えて本発明を図5に示すような杭基礎に
も適用することができる。かかる構成における作用効果
についても、上述した直接基礎とほぼ同様であるのでそ
の詳細な説明は省略するが、直接基礎の場合との相違点
として、上部構造物1と杭頭21との間にベアリング支
承等の滑り支承22を介在させてあり、上部構造物1か
らの水平力は、杭頭21に作用せずにそのほとんどがP
C鋼線4a〜4dを介して地中連続壁3a〜3dに流れ
るように構成してある。そのため、大地震時における杭
頭21の破壊を未然に防止することが可能となる。
たが、これに代えて本発明を図5に示すような杭基礎に
も適用することができる。かかる構成における作用効果
についても、上述した直接基礎とほぼ同様であるのでそ
の詳細な説明は省略するが、直接基礎の場合との相違点
として、上部構造物1と杭頭21との間にベアリング支
承等の滑り支承22を介在させてあり、上部構造物1か
らの水平力は、杭頭21に作用せずにそのほとんどがP
C鋼線4a〜4dを介して地中連続壁3a〜3dに流れ
るように構成してある。そのため、大地震時における杭
頭21の破壊を未然に防止することが可能となる。
【0038】また、本実施形態では、PC鋼線を斜めに
配置するようにしたが、これに代えて地中連続壁3a〜
3dの法線方向に沿って配置するようにしてもよい。か
かる場合には、上述の実施形態とは異なり、PC鋼線の
配置方向と地震の揺れの方向とが一致した場合、1面の
地中連続壁の面外方向でのみ上部構造物の水平力に抵抗
せねばならない分、抵抗力の大きさという意味では上述
の実施形態よりも若干劣るが、従来の直接基礎の水平抵
抗力を増加させる、あるいは杭基礎における杭頭部の破
損を未然に防止するという点では上述の実施形態と同様
の効果を奏する。
配置するようにしたが、これに代えて地中連続壁3a〜
3dの法線方向に沿って配置するようにしてもよい。か
かる場合には、上述の実施形態とは異なり、PC鋼線の
配置方向と地震の揺れの方向とが一致した場合、1面の
地中連続壁の面外方向でのみ上部構造物の水平力に抵抗
せねばならない分、抵抗力の大きさという意味では上述
の実施形態よりも若干劣るが、従来の直接基礎の水平抵
抗力を増加させる、あるいは杭基礎における杭頭部の破
損を未然に防止するという点では上述の実施形態と同様
の効果を奏する。
【0039】また、本実施形態では、PC鋼線を上部構
造物1の地下部分2に貫通させるようにしたが、必ずし
も貫通させる必要はなく、これを地下部分2の外周面に
定着させるようにしてもよい。かかる構成においても、
従来の直接基礎の水平抵抗力を増加させる、あるいは杭
基礎における杭頭部の破損を未然に防止するという点で
は上述の実施形態と同様の効果を奏する。
造物1の地下部分2に貫通させるようにしたが、必ずし
も貫通させる必要はなく、これを地下部分2の外周面に
定着させるようにしてもよい。かかる構成においても、
従来の直接基礎の水平抵抗力を増加させる、あるいは杭
基礎における杭頭部の破損を未然に防止するという点で
は上述の実施形態と同様の効果を奏する。
【0040】また、本実施形態では、PC鋼線4a〜4
dを上部構造物1の地下部分2に貫通させる際、該貫通
箇所にこれらのPC鋼線を直接連結するのではなく、エ
ネルギー吸収部材15を介して連結するようにしたが、
これに代えて、例えば、地下壁や基礎梁の貫通箇所にP
C鋼線を貫通させた後、その隙間をモルタルや樹脂等の
充填材で充填して完全固定としてもよい。
dを上部構造物1の地下部分2に貫通させる際、該貫通
箇所にこれらのPC鋼線を直接連結するのではなく、エ
ネルギー吸収部材15を介して連結するようにしたが、
これに代えて、例えば、地下壁や基礎梁の貫通箇所にP
C鋼線を貫通させた後、その隙間をモルタルや樹脂等の
充填材で充填して完全固定としてもよい。
【0041】かかる構成においては、上部構造物の振動
減衰作用を得ることはできないが、従来の直接基礎の水
平抵抗力を増加させる、あるいは杭基礎における杭頭部
の破損を未然に防止するという点では上述の実施形態と
同様の効果を奏するし、地下部分の外面に取り付ける構
成に比べれば、上部構造物からの水平力を分散させてP
C鋼線に伝達できる分だけ、連結点における安全性がよ
り高くなるという作用効果も奏する。
減衰作用を得ることはできないが、従来の直接基礎の水
平抵抗力を増加させる、あるいは杭基礎における杭頭部
の破損を未然に防止するという点では上述の実施形態と
同様の効果を奏するし、地下部分の外面に取り付ける構
成に比べれば、上部構造物からの水平力を分散させてP
C鋼線に伝達できる分だけ、連結点における安全性がよ
り高くなるという作用効果も奏する。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る本発
明の構造物の基礎構造によれば、上部構造物からの地震
時水平力の一部若しくは全部を、最終的に外周壁に負担
させることができる。そのため、外周壁を一定深さまで
地中内に構築しておけば、従来の基礎における水平抵抗
力とは比較にならないほどの抵抗力を得ることが可能と
なる。
明の構造物の基礎構造によれば、上部構造物からの地震
時水平力の一部若しくは全部を、最終的に外周壁に負担
させることができる。そのため、外周壁を一定深さまで
地中内に構築しておけば、従来の基礎における水平抵抗
力とは比較にならないほどの抵抗力を得ることが可能と
なる。
【0043】また、請求項2に係る本発明の構造物の基
礎構造によれば、地震時における揺れの方向がどのよう
な方向であっても、少なくとも2面、多い場合には3面
の外周壁がそれらの面内剛性及び面外剛性で抵抗するの
で、十分に大きな水平抵抗力を確保することが可能とな
るという効果も奏する。
礎構造によれば、地震時における揺れの方向がどのよう
な方向であっても、少なくとも2面、多い場合には3面
の外周壁がそれらの面内剛性及び面外剛性で抵抗するの
で、十分に大きな水平抵抗力を確保することが可能とな
るという効果も奏する。
【0044】また、請求項3に係る本発明の構造物の基
礎構造によれば、上部構造物の地下部分と引張材との連
結点が複数箇所存在することとなり、各連結点に上部構
造物からの水平力が分散して作用する。そのため、各連
結点における強度負担を低減することができるととも
に、万一、ひとつの連結点が破断しても、残りの連結点
を介して上部構造物からの水平力を確実に外周壁に伝達
させることができるという効果も奏する。
礎構造によれば、上部構造物の地下部分と引張材との連
結点が複数箇所存在することとなり、各連結点に上部構
造物からの水平力が分散して作用する。そのため、各連
結点における強度負担を低減することができるととも
に、万一、ひとつの連結点が破断しても、残りの連結点
を介して上部構造物からの水平力を確実に外周壁に伝達
させることができるという効果も奏する。
【0045】また、請求項4に係る本発明の構造物の基
礎構造によれば、上部構造物の地震時の揺れを該エネル
ギー減衰部材で減衰させることが可能となるという効果
も奏する。
礎構造によれば、上部構造物の地震時の揺れを該エネル
ギー減衰部材で減衰させることが可能となるという効果
も奏する。
【0046】また、請求項5に係る本発明の構造物の基
礎構造によれば、大地震時における杭頭の破壊を未然に
防止することが可能となるという効果も奏する。
礎構造によれば、大地震時における杭頭の破壊を未然に
防止することが可能となるという効果も奏する。
【0047】
【図1】本実施形態に係る構造物の基礎構造の鉛直断面
図。
図。
【図2】図1のA―A線に沿う水平断面図。
【図3】上部構造物の地下部分とPC鋼線との連結箇所
近傍を示す図であり、(a)は、斜視図、(b)は水平断面
図。
近傍を示す図であり、(a)は、斜視図、(b)は水平断面
図。
【図4】本実施形態に係る構造物の基礎構造における作
用を示した水平断面図。
用を示した水平断面図。
【図5】変形例に係る構造物の基礎構造の鉛直断面図。
1 上部構造物 2 地下部分 3 地中連続壁(外周壁) 4 PC鋼線(引張材) 11 基礎梁(地下部分) 15 エネルギー減衰部材 21 杭頭 22 滑り支承
Claims (5)
- 【請求項1】 上部構造物の地下部分とその周囲を取り
囲む外周壁とを所定の引張材で緊結したことを特徴とす
る構造物の基礎構造。 - 【請求項2】 引張材の配置方向を前記外周壁の法線方
向から所定の角度だけ斜めに向けた請求項1記載の構造
物の基礎構造。 - 【請求項3】 前記引張材を前記上部構造物の地下部分
に貫通させるとともに、該引張材を前記地下部分の貫通
箇所にそれぞれ連結した請求項1記載の構造物の基礎構
造。 - 【請求項4】 前記引張材と前記貫通箇所との間に所定
のエネルギー減衰部材を介在させた請求項3記載の構造
物の基礎構造。 - 【請求項5】 前記上部構造物の底面と杭頭との間に滑
り支承を介在させた請求項1記載の構造物の基礎構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29027397A JPH11107295A (ja) | 1997-10-07 | 1997-10-07 | 構造物の基礎構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29027397A JPH11107295A (ja) | 1997-10-07 | 1997-10-07 | 構造物の基礎構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11107295A true JPH11107295A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17754012
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29027397A Withdrawn JPH11107295A (ja) | 1997-10-07 | 1997-10-07 | 構造物の基礎構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11107295A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007051485A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-01 | Railway Technical Res Inst | 構造物基礎と矢板の接合構造及び接合方法 |
| JP2008240356A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Railway Technical Res Inst | 杭基礎の補強構造及び杭基礎の補強方法 |
| JP2013087438A (ja) * | 2011-10-14 | 2013-05-13 | Kurosawa Construction Co Ltd | 免震構造物 |
| CN104164894A (zh) * | 2014-07-18 | 2014-11-26 | 成都绿迪科技有限公司 | 抗震地基 |
-
1997
- 1997-10-07 JP JP29027397A patent/JPH11107295A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007051485A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-01 | Railway Technical Res Inst | 構造物基礎と矢板の接合構造及び接合方法 |
| JP2008240356A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Railway Technical Res Inst | 杭基礎の補強構造及び杭基礎の補強方法 |
| JP2013087438A (ja) * | 2011-10-14 | 2013-05-13 | Kurosawa Construction Co Ltd | 免震構造物 |
| CN104164894A (zh) * | 2014-07-18 | 2014-11-26 | 成都绿迪科技有限公司 | 抗震地基 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041207 |