JPH1111330A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

電動式パワーステアリング装置

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JPH1111330A
JPH1111330A JP9162228A JP16222897A JPH1111330A JP H1111330 A JPH1111330 A JP H1111330A JP 9162228 A JP9162228 A JP 9162228A JP 16222897 A JP16222897 A JP 16222897A JP H1111330 A JPH1111330 A JP H1111330A
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JP
Japan
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gear
shaft
sun gear
rotation
armature
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JP9162228A
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English (en)
Inventor
Nobuhiko Uryu
信彦 瓜生
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動機2をステアリングシャフトに対して異
軸上に配設することで電動機2を小型化し、且つステア
リングシャフトの径方向外側へ突出する体格(長さ及び
重量)を小さく抑えること。 【解決手段】 電動機2は、アーマチャシャフト11が
ステアリングシャフトに対して異軸上に配設され、その
ステアリングシャフト上には、電動機2の回転を減速し
てピニオンシャフト4に伝達する遊星歯車減速機構が配
設され、電動機2の回転がアーマチャギヤ12に噛み合
う第3のサンギヤ27を介して減速機構の第1のサンギ
ヤ21に伝達される。減速機構は、切替え手段によって
スタブシャフト3の回転方向に応じてインターナルギヤ
23と第2のサンギヤ25の何れか一方が回転規制さ
れ、他方が回転可能とされることにより、第1の遊星ギ
ヤ22と第2の遊星ギヤ24の公転方向が切り替えられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリングホイ
ールに連結されたスタブシャフトの回転方向に応じて、
電動機より伝達される回転力の回転方向を切り替えてピ
ニオンシャフトに伝達する電動式パワーステアリング装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、特願平8−27956
1号に記載されたパワーステアリング装置がある。この
装置は、電動機のアーマチャシャフトに形成された第1
のサンギヤと、この第1のサンギヤに噛み合い、第1の
サンギヤの周囲を公転する第1の遊星ギヤと、第1の遊
星ギヤに内歯噛み合いするインターナルギヤと、前記第
1の遊星ギヤと同軸で一体に回転する第2の遊星ギヤ
と、この第2の遊星ギヤに外歯噛み合いする第2のサン
ギヤと、第1、第2の遊星ギヤを回転自在に軸支する遊
星軸とを有する減速機構を備え、インターナルギヤと第
2のサンギヤの何れか一方の回転を規制し、他方を回転
可能とすることにより、電動機より伝達される回転方向
を切り替えてピニオンシャフトに伝達することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来装置で
は、電動機のアーマチャシャフトと減速機構の出力軸と
が同軸に配設される構造であるため、電動機をステアリ
ングシャフト軸上に配設する場合には、電動機のアーマ
チャシャフトを中空にして、その内部にステアリングシ
ャフトを通す必要がある。この場合、当然の如くステア
リングシャフト径よりアーマチャシャフト径の方が太く
なるため、それに伴うアーマチャ外径の増加が、その外
径の4乗に比例するアーマチャ回転慣性力を増加させる
ことになる。このアーマチャ回転慣性力は、電動式パワ
ーステアリング装置においては、運転者のステアリング
操作に対するアーマチャの回転追従性の悪化を招くこと
になり、ひいては車両の旋回応答性を低下させるという
機能上重要な問題を生じる。
【0004】また、ステアリングシャフトと異軸上に電
動機を配設することで電動機を小型化することもできる
が、この場合、電動機と共に減速機構もステアリングシ
ャフトに対し異軸上に配設されるため、ステアリングシ
ャフトの径方向外側へ大きく突出する。この結果、装置
全体として径方向の体格が大きくなるために、車両搭載
性が悪化するとともに、径方向に突出した長さと重量分
だけケーシングの取付け部位(電動機及び減速機構を取
り付ける部位)の耐震性が低下するため、取付け部を厚
くしたり、取付けボルトの径を大きくしたりする必要が
あり、コスト増加を招くという問題が生じる。本発明
は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、
電動機をステアリングシャフトに対して異軸上に配設す
ることで電動機を小型化し、且つステアリングシャフト
の径方向外側へ突出する体格(長さ及び重量)を小さく
抑えた電動式パワーステアリング装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)電動機のアーマチャシャフトがステ
アリングシャフトに対して異軸上に配設され、その電動
機の回転が、ステアリングシャフトと同軸上に構成され
た遊星歯車減速機構に伝達部材を介して伝達される。そ
して、遊星歯車減速機構で減速された回転がピニオンシ
ャフトに伝達される。遊星歯車減速機構よりピニオンシ
ャフトに伝達される回転力の回転方向は、スタブシャフ
トの回転方向に応じて切替え手段により切り替えられ
る。この様に、電動機と遊星歯車減速機構との間に伝達
部材を介在させることにより、電動機のアーマチャシャ
フトをステアリングシャフトと異軸上に配設し、且つ遊
星歯車減速機構をステアリングシャフトと同軸上に構成
することができる。その結果、従来装置の様にアーマチ
ャシャフトを中空にしてステアリングシャフト上に電動
機を配設する必要がないため、アーマチャの外径増加に
伴う問題点(運転者のステアリング操作に対するアーマ
チャの回転追従性の悪化)を回避できる。
【0006】一方、電動機を減速機構と共にステアリン
グシャフトに対して異軸上に配設した場合と比較する
と、本発明では、遊星歯車減速機構をステアリングシャ
フトと同軸上に構成することにより、ステアリングシャ
フトの径方向外側へ突出する体格を小さくできるため、
ステアリングシャフトを支持するケーシングと電動機と
の取付け部位の耐震性を向上させることが可能である。
また、径方向へ突出する体格が小さい分だけ車両搭載性
の点でも有利であると言える。
【0007】(請求項2の手段)遊星歯車減速機構は、
ステアリングシャフトと同軸に回転自在に支持され、伝
達部材を介して電動機の回転が伝達される第1のサンギ
ヤと、この第1のサンギヤに噛み合い、第1のサンギヤ
の周囲を公転する第1の遊星ギヤと、この第1の遊星ギ
ヤに内歯噛み合いするインターナルギヤと、第1の遊星
ギヤと同軸で一体に回転する第2の遊星ギヤと、ステア
リングシャフトと同軸に回転自在に支持され、第2の遊
星ギヤに外歯噛み合いする第2のサンギヤとを備え、切
替え手段は、スタブシャフトの回転方向に応じてインタ
ーナルギヤと第2のサンギヤの何れか一方を回転規制
し、他方を回転可能とするクラッチ機構を備えている。
【0008】この場合、クラッチ機構によりインターナ
ルギヤを回転規制して第2のサンギヤを回転可能とする
と、第1のサンギヤとインターナルギヤとに噛み合う第
1の遊星ギヤが第1のサンギヤの周囲を公転し、その第
1のサンギヤの公転力が回転出力部材を介してピニオン
シャフトに伝達されることにより、ピニオンシャフトが
第1のサンギヤと同一方向へ回転することができる。一
方、クラッチ機構により第2のサンギヤを回転規制して
インターナルギヤを回転可能とすると、第2のサンギヤ
に噛み合う第2の遊星ギヤが第2のサンギヤの周囲を公
転し、その第2のサンギヤの公転力が回転出力部材を介
してピニオンシャフトに伝達されることにより、ピニオ
ンシャフトが第1のサンギヤと反対方向へ回転すること
ができる。この様に、クラッチ機構によりインターナル
ギヤと第2のサンギヤの何れか一方を回転規制し、他方
を回転可能とすることで、電動機の回転を切り替えてピ
ニオンシャフトに伝達することができる。
【0009】(請求項3及び4の手段)伝達部材は、請
求項3の手段に記載した様に、アーマチャシャフト上に
形成されたアーマチャギヤと、第1のサンギヤと同軸に
設けられ、アーマチャギヤと噛み合って第1のサンギヤ
と一体に回転する第3のサンギヤとから構成される。こ
の場合、アーマチャギヤと噛み合う第3のサンギヤを第
1のサンギヤと同軸に設けることにより、電動機をステ
アリングシャフトと異軸上に配設することができる。こ
の第3のサンギヤを減速ギヤとして用いることにより、
アーマチャギヤと第3のサンギヤとの間で電動機の回転
を減速することができるため、その減速比だけ遊星減速
機構の減速比を小さくして遊星減速機構を小型化するこ
とができる。また、請求項4の手段に記載した様に、ア
ーマチャギヤと第3のサンギヤとの間にアイドルギヤを
介在させても良い。この場合、ステアリングシャフトに
対する電動機の配置自由度を増すことができる。
【0010】(請求項5の手段)遊星歯車減速機構は、
第1の遊星ギヤのモジュールm1 及び歯数Z1 と、第2
の遊星ギヤのモジュールm2 及び歯数Z2 との間に以下
の関係が成立する。Z1 =3×(m2 /m1 )×Z2こ
れにより、電動機の回転を第1のサンギヤと同一方向に
ピニオンシャフトへ伝達する場合と、第1のサンギヤと
反対方向にピニオンシャフトへ伝達する場合とで減速比
を同一にできる。その結果、ピニオンシャフトに伝達さ
れる電動機のアシスト力を正転時と逆転時とで同一にで
きるため、運転者のステアリング操作に対して違和感を
与えることがない。
【0011】(請求項6の手段)電動機からピニオンシ
ャフトへ回転力が伝達される回転力伝達経路に、各ギヤ
の噛み合い時に発生する駆動衝撃を緩和するための弾性
体を介在させている。これにより、各ギヤ間のバックラ
ッシュによって生じるギヤの噛み合い音や、車両が縁石
に乗り上げた時等に加わる過大な衝撃力を弾性体が撓む
ことで吸収できるため、ギヤの破損を防止でき、静かで
優れた耐久性を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は電動式パワーステアリング装置
1の断面図である。本実施例の電動式パワーステアリン
グ装置1は、回転力を発生する電動機2、ステアリング
ホイールと車輪とを連結するステアリングシャフト(ス
タブシャフト3、ピニオンシャフト4、トーションバー
5)、電動機2の回転を減速してピニオンシャフト4に
伝達する遊星歯車減速機構(後述する/以下減速機構と
略す)、及びスタブシャフト3の回転方向に応じて減速
機構の回転方向を切り替える切替え手段(後述する)等
より構成される。
【0013】電動機2は、筒状のヨーク6、このヨーク
6の内周面に固定された複数の永久磁石7、これら永久
磁石7の内周に配されたアーマチャA、及びこのアーマ
チャAに給電するためのブラシ装置(図示しない)等よ
り構成され、センタケース8を介してクラッチケース9
にボルト締め等により固定されている。アーマチャA
は、センタケース8に固定された軸受10とエンドフレ
ーム(図示しない)に固定された軸受(図示しない)と
を介して回転自在に支持されたアーマチャシャフト11
を具備し、そのアーマチャシャフト11がステアリング
シャフトに対して異軸上に(本実施例ではアーマチャシ
ャフト11とステアリングシャフトが略平行に)配設さ
れている。アーマチャシャフト11の一端側軸上には、
アーマチャAの回転を伝達するためのアーマチャギヤ1
2が形成されている。
【0014】アーマチャシャフト11の外周には、薄い
鋼板を複数枚積層して構成されたアーマチャコア13が
嵌め合わされ、そのアーマチャコア13にアーマチャコ
イル14が巻装されている。また、アーマチャシャフト
11の他端側外周には、アーマチャコイル14と電気的
及び機械的に結合された整流子(図示しない)が設けら
れている。ブラシ装置は、整流子の外周面に摺接するブ
ラシ、このブラシを保持するブラシホルダ、ブラシを整
流子側へ押圧するスプリング等より構成される。この電
動機2は、アーマチャAが一方向のみに回転するもので
あり、後述の説明のために、図1の左側から見てアーマ
チャAが左回転するものとする。
【0015】ステアリングシャフトは、ステアリングホ
イールに連結されたスタブシャフト3、車輪側のラック
ギヤに係合するピニオンシャフト4、及びスタブシャフ
ト3とピニオンシャフト4とを同軸に連結するトーショ
ンバー5より構成される。スタブシャフト3は、クラッ
チケース9に嵌合するカバー15に固定されたベアリン
グ16を介して回転自在に支持されている。ピニオンシ
ャフト4は、スタブシャフト3と軸方向に対向して配置
され、センタケース8に固定されたベアリング17を介
して回転自在に支持されている。トーションバー5は、
スタブシャフト3の中空部3aとピニオンシャフト4の
中空部4aとに挿入され、それぞれ各シャフト3、4に
対してピン18、19により回り止めされている。
【0016】スタブシャフト3とピニオンシャフト4
は、スタブシャフト3に設けられた外側筒部3bとピニ
オンシャフト4に設けられた内側筒部4bとが軸受20
を介して嵌合している。この軸受20は、トーションバ
ー5のねじれにより両シャフト3、4間に相対角度差が
生じた時に、両シャフト3、4を同軸上で相対回転させ
ることができる。また、スタブシャフト3の端部に設け
られた凸部3cとピニオンシャフト4の端部に設けられ
た凹部4cとが周方向に若干の隙間を保って嵌合してお
り、トーションバー5のねじれ角を規制するメカニカル
ストッパを形成している。このメカニカルストッパによ
りトーションバー5のねじれ耐久性を確保している。
【0017】減速機構は、アーマチャAの回転が伝達さ
れて回転する第1のサンギヤ21と、この第1のサンギ
ヤ21に噛み合い、第1のサンギヤ21の周囲を公転す
る第1の遊星ギヤ22と、この第1の遊星ギヤ22に内
歯噛み合いするインターナルギヤ23と、第1の遊星ギ
ヤ22と同軸で一体に回転する第2の遊星ギヤ24と、
この第2の遊星ギヤ24に外歯噛み合いする第2のサン
ギヤ25より構成される。第1のサンギヤ21は、ピニ
オンシャフト4の外周に軸受26を介して回転自在に嵌
合し、この第1のサンギヤ21と一体に回転する第3の
サンギヤ27(後述する)を介してアーマチャAの回転
が伝達される。第1の遊星ギヤ22は、ピニオンシャフ
ト4に設けられたフランジ部4dに軸受28を介して回
転自在に支持された支持ピン29と一体に設けられてい
る。
【0018】インターナルギヤ23は、クラッチケース
9の内周面にベアリング30を介して回転自在に支持さ
れている。第2の遊星ギヤ24は、前記の支持ピン29
に対して第1の遊星ギヤ22と反対側に一体に設けられ
ている。従って、この第2の遊星ギヤ24は、支持ピン
29と共に第1の遊星ギヤ22と一体に回転する。な
お、支持ピン29は、フランジ部4dの周方向にて等間
隔に複数個配置され、各支持ピン29にそれぞれ第1の
遊星ギヤ22と第2の遊星ギヤ24とが一体に設けられ
ている。第2のサンギヤ25は、スタブシャフト3の外
周に同軸に配置され、クラッチケース9の内周面にベア
リング31を介して回転自在に支持されている。なお、
第1の遊星ギヤ22のモジュールをm1 、歯数をZ1 と
し、第2の遊星ギヤ24のモジュールをm2 、歯数をZ
2 とした場合、以下の関係が成り立つ様に設定されてい
る。 Z1 =3・(m2 /m1 )・Z2
【0019】上記の関係について説明すると、第1の遊
星ギヤ22のモジュールm1 及び歯数Z1 、第2の遊星
ギヤ24のモジュールm2 及び歯数Z2 、第1のサンギ
ヤ21のモジュールm1 及び歯数Z3 、インターナルギ
ヤ23のモジュールm1 及び歯数Z4第2のサンギヤ2
5のモジュールm2 及び歯数Z5 、とした場合に、 Z4 =2・Z1 +Z3 …………………………………… m1 ・(Z1 +Z3 )=m2 ・(Z2 +Z5 )………
【0020】さらに、インターナルギヤ23を回転規制
した場合と、第2のサンギヤ25を回転規制した場合と
で正逆回転時の減速比iを同一にする条件より、 1+(Z4 /Z3 )=i………………………………… (Z5 /Z2 )・(Z1 /Z3 )−1=i…………… 式に式を代入すると、 Z3 =2/(i−2)・Z1 …………………………… 式に式を代入すると、 Z5 =2・(i+1)/(i−2)・Z2 …………… 式と式を式に代入して変形すると、 Z1 =3・(m2 /m1 )・Z2 の関係式を得ることができる。なお、本実施例では、第
1の遊星ギヤ22と第2の遊星ギヤ24は、モジュール
が同一で、第1の遊星ギヤ22の歯数が24枚、第2の
遊星ギヤ24の歯数が8枚に設定されている。また、第
1のサンギヤ21の歯数が33枚、インターナルギヤ2
3の歯数が81枚、第2のサンギヤ25の歯数が49枚
に設定されている。
【0021】この減速機構は、下述の切替え手段により
インターナルギヤ23と第2のサンギヤ25の何れか一
方が回転規制され、他方が回転可能とされると、第1の
遊星ギヤ22及び第2の遊星ギヤ24が支持ピン29と
一体に回転(公転)することにより、その回転力をフラ
ンジ部4dを通じてピニオンシャフト4へ伝達すること
ができる。前述した第3のサンギヤ27は、第1のサン
ギヤ21の軸方向端部に設けられた径大部21aの外周
に同軸に配置されてアーマチャギヤ12と噛み合い、緩
衝部材としての弾性体32を介してアーマチャAの回転
を第1のサンギヤ21に伝達する。弾性体32は、図2
に示す様に、径大部21aの外周に設けられた凸部21
bと共に第3のサンギヤ27の内周に形成された凹部2
7aに収容されている。
【0022】切替え手段は、スタブシャフト3の回転方
向に応じて減速機構のインターナルギヤ23と第2のサ
ンギヤ25の何れか一方を回転規制し、他方を回転可能
とするもので、スタブシャフト3の回転に応じて移動す
る可動体33と、この可動体33に連動する回転規制体
34と、この回転規制体34とインターナルギヤ23及
び第2のサンギヤ25との間に形成される多板クラッチ
(下述する)等より構成される。可動体33は、環状体
に設けられて、その内周に形成されたヘリカルスプライ
ン33aがスタブシャフト3の外周に形成されたヘリカ
ルスプライン3dと噛み合い、可動体33の外周に配さ
れた回転規制体34に対して軸受35を介して回転自在
に支持されている。また、この可動体33は、前記の各
支持ピン29に対し、円筒軸受36を介して支持ピン2
9の軸方向(図1の左右方向)に摺動自在に支持されて
いる。これにより、可動体33は、支持ピン29により
回転規制された状態でスタブシャフト3が回転すると、
両者のヘリカルスプライン33a、3dの作用により、
スタブシャフト3に対して軸方向へ移動することができ
る。なお、可動体33の移動方向は、ヘリカルスプライ
ン33a、3dのねじれ方向により決定されるが、本実
施例では、スタブシャフト3が図1の左側から見て左回
転した時に、図1の左方向へ移動するものとする。
【0023】回転規制体34は、クラッチケース9の内
周に直スプライン係合し、その直スプラインに沿って可
動体33と一体に移動することができる。多板クラッチ
は、インターナルギヤ23に直スプライン係合する複数
枚の回転プレート37、第2のサンギヤ25に直スプラ
イン係合する複数枚の回転プレート38、回転規制体3
4の両側でクラッチケース9の内周に直スプライン係合
する複数枚の固定プレート39を備え、図1に示す様
に、回転規制体34の一方側に回転プレート37と固定
プレート39とが交互に配設され、回転規制体34の他
方側に回転プレート38と固定プレート39とが交互に
配設されている。なお、各プレート37、39間、及び
各プレート38、39間は、それぞれスタブシャフト3
とピニオンシャフト4との間にトーションバー5のねじ
れによる相対角度差が生じていない時は、若干の隙間が
設けられている。この切替え手段は、スタブシャフト3
が回転して可動体33が支持ピン29上を移動すると、
その可動体33と共に回転規制体34が直スプラインに
沿って移動することにより、多板クラッチを介してイン
ターナルギヤ23と第2のサンギヤ25との何れか一方
を回転規制し、他方を回転可能とすることができる。
【0024】次に、本実施例の作動を説明する。運転者
のステアリングホイール操作によりスタブシャフト3が
回転すると、ピニオンシャフト4は、図示しないタイヤ
と路面との間に働く摩擦力により或る所定値以上の回転
力が加わらないと回転しないため、スタブシャフト3と
ピニオンシャフト4とを連結するトーションバー5にね
じれが発生し、結果としてスタプシャフトとピニオンシ
ャフト4との間に相対回転が生じる。この時、可動体3
3は、スタブシャフト3に対してヘリカルスプライン係
合し、且つピニオンシャフト4のフランジ部4dに支持
された支持ピン29によって回転規制されているため、
両シャフト3、4間に相対回転が生じることにより、支
持ピン29をガイドとしてスタブシャフト3上を軸方向
に移動する。この可動体33は、前述した様に、スタブ
シャフト3が図1の左側から見て左回転した時に、図1
の左方向へ移動し、スタブシャフト3が図1の左側から
見て右回転した時に、図1の右方向へ移動するものとす
る。
【0025】そこで、スタブシャフト3が左回転して、
可動体33が図1の左方向へ移動したとすると、その可
動体33の移動に伴って回転規制体34も直スプライン
に沿って左側へ移動する。これにより、回転規制体34
が第2のサンギヤ25に直スプライン係合する回転プレ
ート38とクラッチケース9の内周に直スプライン係合
する固定プレート39とを押圧するため、各プレート3
8、39間に働く摩擦力により第2のサンギヤ25が回
転規制される(この時、インターナルギヤ23は回転可
能である)。この状態で、アーマチャAが左回転する
と、アーマチャギヤ12に噛み合う第3のサンギヤ27
と一体に第1のサンギヤ21が右回転するため、第1の
遊星ギヤ22及び第2の遊星ギヤ24が、それぞれ第1
のサンギヤ21の周囲及び第2のサンギヤ25の周囲を
左回転方向へ公転し、その公転力が支持ピン29を通じ
てフランジ部4dに伝達されてピニオンシャフト4を左
回転方向へ回転させる。
【0026】一方、スタブシャフト3が右回転して、可
動体33が図1の右方向へ移動すると、その可動体33
の移動に伴って回転規制体34も直スプラインに沿って
右側へ移動する。これにより、回転規制体34がインタ
ーナルギヤ23に直スプライン係合する回転プレート3
7とクラッチケース9の内周に直スプライン係合する固
定プレート39とを押圧するため、各プレート37、3
9間に働く摩擦力によりインターナルギヤ23が回転規
制される(この時、第2のサンギヤ25は回転可能であ
る)。この状態で、アーマチャAの回転を受けて第1の
サンギヤ21が右回転すると、第1の遊星ギヤ22及び
第2の遊星ギヤ24が、それぞれ第1のサンギヤ21の
周囲及び第2のサンギヤ25の周囲を右回転方向へ公転
し、その公転力が支持ピン29を通じてフランジ部4d
に伝達されてピニオンシャフト4を右回転方向へ回転さ
せる。
【0027】(本実施例の効果)本実施例では、アーマ
チャAの回転がアーマチャギヤ12と噛み合う第3のサ
ンギヤ27を介して第1のサンギヤ21に伝達される。
即ち、電動機2と第1のサンギヤ21との間に、回転力
を伝達する伝達部材としてのアーマチャギヤ12と第3
のサンギヤ27とを介在させたことにより、アーマチャ
シャフト11をステアリングシャフトと異軸上(実施例
ではステアリングシャフトと平行)に配設し、且つ減速
機構をステアリングシャフトと同軸上に構成することが
できる。その結果、従来装置の様にアーマチャシャフト
11を中空にしてステアリングシャフト上に電動機2を
配設する必要がないため、アーマチャAの外径増加に伴
う問題点(運転者のステアリング操作に対するアーマチ
ャAの回転追従性の悪化)を回避できる。
【0028】また、本実施例では、減速機構をステアリ
ングシャフトと同軸上に構成して、電動機2のみをステ
アリングシャフトの径方向外側に配置している。このた
め、電動機2を減速機構と共にステアリングシャフトに
対して異軸上に配設した場合と比較すると、ステアリン
グシャフトの径方向外側へ突出する体格を小さくでき
る。その結果、ステアリングシャフトを支持するケーシ
ング(クラッチケース9及びセンタケース8)と電動機
2との取付け部位の耐震性を向上させることが可能であ
る。また、径方向へ突出する体格が小さい分だけ車両搭
載性の点でも有利となる。
【0029】更に、本実施例では、第3のサンギヤ27
と第1のサンギヤ21との間に弾性体32を介在させて
いるため、図2においてアーマチャギヤ12が左回転
(図2に矢印で示す)すると、第3のサンギヤ27が弾
性体32を撓ませながら右回転して第1のサンギヤ21
の凸部21bに回転を伝達することになる。これによ
り、弾性体32は、各ギヤのバックラッシュ等により生
じる噛み合い音や、車両が縁石に乗り上げた時等のアー
マチャAの回転方向とは逆向きに働く衝撃力を吸収する
ことができるため、ギヤの破損を防止でき、且つ静かで
優れた耐久性を得ることができる。
【0030】(変形例)本実施例では、ピニオンシャフ
ト4が車輪側のラックギヤに係合する所謂ラック&ピニ
オン型のステアリングギヤとして説明しているが、これ
に限る必要はなく、例えば、ステアリングシャフトの
先端にウォームを設け、このウォームにナットに相当す
るボールスクリュが多数のボールを介して嵌合するボー
ルスクリュ式、ステアリングシャフトに設けられたウ
ォームの回転を、その歯に噛み合うローラを介してセク
タシャフトの回転に変換し、舵取りリンク機構に伝達す
るウォームローラ式、ステアリングシャフトに設けら
れたウォームの回転を、その溝に噛み合うピンを介して
セクタシャフトの回転に変換し、舵取りリンク機構に伝
達するウォームピン式等を採用することもできる。
【0031】本実施例では、アーマチャギヤ12と噛み
合う第3のサンギヤ27を設けているが、第3のサンギ
ヤ27を無くして、アーマチャギヤ12を直接第1のサ
ンギヤ21と噛み合わせても良い。また、アーマチャギ
ヤ12と第3のサンギヤ27との間にアイドルギヤを介
在させても良い。この場合、ステアリングシャフトに対
するアーマチャシャフト11の配置自由度を向上できる
メリットがある。減速機構の第1のサンギヤ21と第2
のサンギヤ25は、ステアリングシャフトと同軸に配置
されていれば良い。従って、第1のサンギヤ21は、ス
タブシャフト3の軸上に配置しても良いし、第2のサン
ギヤ25はピニオンシャフト4の軸上に配置しても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動式パワーステアリング装置の断面図であ
る。
【図2】図1のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 電動式パワーステアリング装置 2 電動機 3 スタブシャフト 4 ピニオンシャフト 5 トーションバー 11 アーマチャシャフト 12 アーマチャギヤ(伝達部材) 21 第1のサンギヤ 22 第1の遊星ギヤ 23 インターナルギヤ 24 第2の遊星ギヤ 25 第2のサンギヤ 27 第3のサンギヤ(伝達部材) 32 弾性体 33 可動体(切替え手段) 34 回転規制体(切替え手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングホイールに連結されたスタブ
    シャフト、車輪に連結されたピニオンシャフト、及び前
    記スタブシャフトと前記ピニオンシャフトとを同軸に連
    結するトーションバーより構成されるステアリングシャ
    フトと、 アーマチャシャフトに一方向の回転力を発生させ、その
    アーマチャシャフトが前記ステアリングシャフトと異軸
    上に配設された電動機と、 この電動機の回転を伝達する伝達部材と、 前記ステアリングシャフトと同軸上に構成され、前記伝
    達部材を介して伝達された前記電動機の回転を減速して
    前記ピニオンシャフトに伝達する遊星歯車減速機構と、 この遊星歯車減速機構より前記ピニオンシャフトに伝達
    される回転力の回転方向を前記スタブシャフトの回転方
    向に応じて切り替える切替え手段とを備えた電動式パワ
    ーステアリング装置。
  2. 【請求項2】前記遊星歯車減速機構は、 前記ステアリングシャフトと同軸に回転自在に支持さ
    れ、前記伝達部材を介して前記電動機の回転が伝達され
    る第1のサンギヤと、 この第1のサンギヤに噛み合い、前記第1のサンギヤの
    周囲を公転する第1の遊星ギヤと、 この第1の遊星ギヤに内歯噛み合いするインターナルギ
    ヤと、 前記第1の遊星ギヤと同軸で一体に回転する第2の遊星
    ギヤと、 前記ステアリングシャフトと同軸に回転自在に支持さ
    れ、前記第2の遊星ギヤに外歯噛み合いする第2のサン
    ギヤとを備え、 前記切替え手段は、 前記スタブシャフトの回転方向に応じて前記インターナ
    ルギヤと前記第2のサンギヤの何れか一方を回転規制
    し、他方を回転可能とするクラッチ機構を備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載した電動式パワーステア
    リング装置。
  3. 【請求項3】前記伝達部材は、 前記アーマチャシャフト上に形成されたアーマチャギヤ
    と、 前記第1のサンギヤと同軸に設けられ、前記アーマチャ
    ギヤと噛み合って前記第1のサンギヤと一体に回転する
    第3のサンギヤとから構成されることを特徴とする請求
    項2に記載した電動式パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】前記伝達部材は、 前記アーマチャシャフト上に形成されたアーマチャギヤ
    と、 前記第1のサンギヤと同軸に設けられ、前記第1のサン
    ギヤと一体に回転する第3のサンギヤと、 前記アーマチャギヤと前記第3のサンギヤとの間に介在
    されたアイドルギヤとから構成されることを特徴とする
    請求項2に記載した電動式パワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】前記遊星歯車減速機構は、 前記第1の遊星ギヤのモジュールm1 及び歯数Z1 と、 前記第2の遊星ギヤのモジュールm2 及び歯数Z2 との
    間に以下の関係が成立することを特徴とする請求項2〜
    4に記載した何れかの電動式パワーステアリング装置。 Z1 =3×(m2 /m1 )×Z2
  6. 【請求項6】前記電動機から前記ピニオンシャフトへ回
    転力が伝達される回転力伝達経路に、各ギヤの噛み合い
    時に発生する駆動衝撃を緩和するための弾性体を介在さ
    せたことを特徴とする請求項1〜5に記載した何れかの
    電動式パワーステアリング装置。
JP9162228A 1995-12-19 1997-06-19 電動式パワーステアリング装置 Pending JPH1111330A (ja)

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US09/064,172 US6026925A (en) 1995-12-19 1998-04-22 Electrically driven power assisting device

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015178295A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 日立オートモティブシステムズステアリング株式会社 パワーステアリング装置
US12448030B2 (en) * 2021-11-22 2025-10-21 Zf Friedrichshafen Ag Steering drive for a steering axle of a steerable vehicle, steering axle, and industrial truck
US12552446B2 (en) 2021-11-22 2026-02-17 Zf Friedrichshafen Ag Steering drive for a steering axle of a steerable vehicle, steering axle, and industrial truck

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