JPH11114970A - タイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法 - Google Patents

タイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法

Info

Publication number
JPH11114970A
JPH11114970A JP28876297A JP28876297A JPH11114970A JP H11114970 A JPH11114970 A JP H11114970A JP 28876297 A JP28876297 A JP 28876297A JP 28876297 A JP28876297 A JP 28876297A JP H11114970 A JPH11114970 A JP H11114970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
vulcanization
release agent
molding
bladder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28876297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3769368B2 (ja
Inventor
Hiroshi Makino
博 牧野
Yoshinori Iguchi
良範 井口
Masaki Tanaka
正喜 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
NOF Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, NOF Corp filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP28876297A priority Critical patent/JP3769368B2/ja
Publication of JPH11114970A publication Critical patent/JPH11114970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3769368B2 publication Critical patent/JP3769368B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】同一ブラダーを用いてのタイヤ成型加硫回数を
飛躍的に伸ばすとともに、タイヤ不良率を大幅に低減す
ることができるタイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイ
ヤ成型加硫方法を提供する。 【解決手段】(A)25℃における複素粘性率が6×1
6〜1×1010センチポイズであるトリアルキルシリ
ル基により両末端が封鎖されたジオルガノポリシロキサ
ン、及び、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンを含有し、(A)成分と(B)成分の含有量の合計が1〜
70重量%であり、(A)成分と(B)成分の重量比が5/
95〜70/30であり、かつ、塗布乾燥後のブチルゴ
ムに対する動摩擦係数が1以下であることを特徴とする
タイヤ成型加硫用離型剤組成物、並びに、被膜を有する
タイヤ成型加硫用ブラダーの表面に、該タイヤ成型加硫
用離型剤組成物を塗布してタイヤの成型加硫を行うこと
を特徴とするタイヤ成型加硫方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ成型加硫用
離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法に関する。さらに
詳しくは、本発明は、自転車、自動車、その他車両用及
び航空機用のタイヤの成型加硫時に用いて、良好な離型
性が得られ、同一ブラダーを用いてのタイヤ成型加硫回
数を増加し、タイヤの不良率を低減することができるタ
イヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤの成型加硫に際しては、ブラダー
又はエアバッグと称するゴム製の袋(以下、ブラダーと
称す。)を成型加硫前のタイヤ(以下、グリーンタイヤ
と称する場合がある。)の内側に挿入し、ブラダーの内
部に高温高圧の気体(例えば、約180℃の蒸気など)
や液体を導入することによって、グリーンタイヤを金型
に押し付けて加熱加圧し、成型加硫を行っている。この
場合、ブラダーとグリーンタイヤ内面は、何れもゴムを
素材としているために、両者の間には離型剤が必要であ
る。従来より行われてきた方法としては、(1)インサイ
ドペイントと称する水系又は溶剤系の離型剤を、グリー
ンタイヤの内面にその都度塗布する方法と、(2)グリー
ンタイヤとブラダーの間の剥離をよくするために、ブラ
ダー表面にシリコーン系の離型剤を塗布する方法が知ら
れている。インサイドペイントとしては、例えば、特開
昭53−42243号公報には、表面が有機珪素化合物
との反応により疎水化された無機珪酸塩が分散されてい
る水性ジオルガノポリシロキサン乳濁液が提案され、特
開昭52−86477号公報には、ジアルキルポリシロ
キサンとポリアルキレングリコールとの共重合体及び雲
母又はタルクからなる粉末離型剤組成物が提案されてい
る。また、ブラダー表面に塗布する離型剤としては、例
えば、特開昭20−229719号公報には、アミノア
ルキル基変性オルガノポリシロキサンと界面活性剤を含
有する炭酸ガスにより自己架橋する潤滑剤組成物が提案
され、特開昭59−106948号公報には、水分又は
熱の作用下に重合するシリコーンゴムとシリコーン離型
剤の混合物をブラダーに施し、水分を含有する空気又は
熱にさらすことにより、ブラダー上に離型剤フィルムを
構成する方法が提案されている。さらに、特開平6−3
39927号公報には、最内層にブラダーゴムとの接着
性を有する室温硬化型シリコーン層が施され、最外層に
縮合型のシリコーン樹脂層が形成されてなる2層以上の
離型潤滑層を有するブラダーが提案され、特公昭67−
275711号公報には、オルガノポリシロキサン、メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、シリカ及び金属の
有機酸塩を含有するシリコーン組成物により表面処理さ
れた加硫用ブラダーを用いる方法が提案されている。し
かしながら、(1)インサイドペイントをグリーンタイヤ
の内面にその都度塗布する方法は、工程が煩雑になると
ともに、塗布時に機器周辺の汚れが発生する。また、そ
れ以上の問題点として、インサイドペイントがタイヤイ
ンナーライナーの接合部に入り込み、インナーライナー
接合部の剥離を起こしてタイヤ不良が発生するといった
トラブルが生じたり、インサイドペイント塗布後のタイ
ヤを成型工程に投入するまでのストックポイントに、膨
大なスペースを要するという問題点がある。また、(2)
ブラダー表面にシリコーン系の離型剤を塗布する方法に
おいては、シリコーン系の水系離型剤を使用する技術で
は、離型剤被膜とブラダーとの接着性が充分でなく、溶
剤系の離型剤を用いる技術においても、密着効果は若干
向上するものの、使用中の剥離が起きるという問題があ
る。特開平6−339927号公報に提案された技術
は、剥離を抑制するために2層以上の塗布を行い、使用
初期にタイヤ内面に接触する最外層を、シリコーン樹脂
層として滑り性を確保しているが、なお不充分である。
近年、タイヤ生産におけるコスト低減が強く求められて
いて、工程の時間ロスを小さくするために、ブラダーの
交換回数を減らすことが一つのキーポイントとなってい
る。また、自動車交通の高速化により、自動車用タイヤ
はますますワイド化、ロープロファイル化する傾向にあ
り、成型加硫時のブラダーとグリーンタイヤの滑りをよ
くすることが、タイヤ不良を低減させるための重要なポ
イントとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、同一ブラダ
ーを用いてのタイヤ成型加硫回数を飛躍的に伸ばすとと
もに、タイヤ不良率を大幅に低減することができるタイ
ヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法を提
供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(A)特定の複素
粘性率を有するトリアルキルシリル基両末端封鎖ジオル
ガノポリシロキサン及び(B)オルガノハイドロジェンポ
リシロキサンを特定量含有し、塗布乾燥後のブチルゴム
に対する動摩擦係数が1以下である離型剤組成物を、被
膜を有するブラダーの表面に塗布して成型加硫を行うこ
とにより、同一ブラダーを用いる成型加硫回数を伸ば
し、タイヤ不良率を低減し得ることを見いだし、さら
に、該離型剤組成物に無機粉体又は有機粉体を配合する
ことにより、離型性をいっそう改善し得ることを見いだ
して、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)(A)25℃における複素
粘性率が6×106〜1×1010センチポイズであるト
リアルキルシリル基により両末端が封鎖されたジオルガ
ノポリシロキサン、及び、(B)オルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンを含有し、(A)成分と(B)成分の含有
量の合計が1〜70重量%であり、(A)成分と(B)成分
の重量比が5/95〜70/30であり、かつ、塗布乾
燥後のブチルゴムに対する動摩擦係数が1以下であるこ
とを特徴とするタイヤ成型加硫用離型剤組成物、(2)
第(1)項記載のタイヤ成型加硫用離型剤組成物100重
量部に対し、無機粉体又は有機粉体0.1〜50重量部
を配合してなるタイヤ成型加硫用離型剤組成物、及び、
(3)被膜を有するタイヤ成型加硫用ブラダーの表面
に、第(1)項又は第(2)項記載のタイヤ成型加硫用離型
剤組成物を塗布してタイヤの成型加硫を行うことを特徴
とするタイヤ成型加硫方法、を提供するものである。さ
らに、本発明の好ましい態様として、(4)(A)成分と
(B)成分が水中に乳化分散されて水性エマルションを形
成する第(1)項記載のタイヤ成型加硫用離型剤組成物、
(5)乳化剤として、ポリオキシエチレンアルキルエー
テルが用いられる第(4)項記載のタイヤ成型加硫用離型
剤組成物、及び、(6)ブラダー表面の被膜が、室温硬
化型シリコーンゴムにより形成されてなる第(3)項記載
のタイヤ成型加硫方法、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のタイヤ成型加硫用離型剤
組成物は、(A)成分として、25℃における複素粘性率
が6×106〜1×1010センチポイズであるトリアル
キルシリル基により両末端が封鎖されたジオルガノポリ
シロキサンを含有し、(B)成分として、オルガノハイド
ロジェンポリシロキサンを含有する。本発明において、
(A)成分として使用するジオルガノポリシロキサンの主
鎖構造には特に制限はなく、例えば、ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルトリフ
ルオロプロピルポリシロキサンなどを挙げることができ
る。これらの中で、ジメチルポリシロキサンを特に好適
に使用することができる。(A)成分として使用するジオ
ルガノポリシロキサンの末端を封鎖するトリアルキルシ
リル基には特に制限はなく、例えば、トリメチルシリル
基などを挙げることができる。本発明において、(B)成
分として使用するオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンには特に制限はなく、例えば、メチルハイドロジェン
ポリシロキサンなどを挙げることができる。本発明にお
いて、(A)成分として用いるトリアルキルシリル基両末
端封鎖ジオルガノポリシロキサンは、25℃における複
素粘性率が6×106〜1×1010センチポイズであ
り、より好ましくは8×106〜1×109センチポイズ
であり、さらに好ましくは1×107〜1×108センチ
ポイズである。トリアルキルシリル基両末端封鎖ジオル
ガノポリシロキサンの25℃における複素粘性率が6×
106センチポイズ未満であると、硬化造膜させた被膜
の滑り性及び耐久性が不充分となるおそれがある。トリ
アルキルシリル基両末端封鎖ジオルガノポリシロキサン
の25℃における複素粘性率が1×1010センチポイズ
を超えると、有機溶剤に溶解した形態の場合、離型剤組
成物の粘度が著しく高くなってスプレー塗布に適さなく
なったり、刷毛塗りの場合にブラダー表面に均一に塗布
できなくなったり、また、水性エマルションの形態の場
合、安定な離型剤組成物を得ることが困難となるおそれ
がある。
【0006】本発明において、(A)成分と(B)成分の含
有量の合計は、離型剤組成物中1〜70重量%であり、
より好ましくは15〜60重量%であり、さらに好まし
くは30〜50重量%である。(A)成分と(B)成分の含
有量の合計が1重量%未満であると、塗布により形成さ
れる被膜のタイヤ成型加硫時の耐久性が不充分となるお
それがある。(A)成分と(B)成分の含有量の合計が70
重量%を超えると、離型剤組成物の粘度が著しく高くな
って塗布作業性が低下するおそれがある。本発明におい
て、(A)成分と(B)成分の重量比[(A)成分/(B)成
分]は5/95〜70/30であり、より好ましくは1
0/90〜55/45であり、さらに好ましくは20/
80〜40/60である。(A)成分と(B)成分の重量比
が5/95未満であっても、70/30を超えても、塗
布により形成される被膜のタイヤ成型加硫時の耐久性が
不充分となるおそれがある。本発明のタイヤ成型加硫用
離型剤組成物は、塗布乾燥後のブチルゴムに対する動摩
擦係数が1以下であり、より好ましくは0.6以下であ
り、さらに好ましくは0.3以下である。離型剤組成物
を被塗物に塗布乾燥する方法には特に制限はないが、通
常は被塗物に離型剤組成物を1,000cm2当たり7gと
なるよう塗布し、150℃において15分間熱処理して
乾燥することが好ましい。離型剤組成物の乾燥塗膜が形
成された被塗物を塗布面を上側にして水平に置き、塗布
面の上に未塗工のブチルゴムシート(25×35mm)を
載せ、垂直荷重1kgf、移動速度100mm/分で滑ら
せ、その際に検知される動摩擦力を垂直荷重で除すこと
により、動摩擦係数を求めることができる。動摩擦係数
が1を超えると、タイヤ成型加硫に使用した場合に、充
分な滑り性が得られないおそれがある。本発明の離型剤
組成物において、動摩擦係数は小さいことが好ましい
が、通常は動摩擦係数を0.1以下とすることは容易で
はない。
【0007】本発明の離型剤組成物の形態には特に制限
はなく、例えば、有機溶剤に溶解した溶液とし、あるい
は、水中に乳化分散した水性エマルションとすることが
できる。これらの中で、水性エマルションは、安全性、
経済性などの点で特に好適に使用することができる。本
発明組成物を水性エマルションとする場合には、必要に
応じて界面活性剤を添加することができる。使用する界
面活性剤には特に制限はなく、例えば、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル、脂肪酸モノグリセライド、アミンオキ
シドなどのノニオン性界面活性剤、脂肪酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩などのアニオン
性界面活性剤、ジアルキルジメチルアンモニウムクロラ
イド、アルキルピリジニウムクロライドなどのカチオン
性界面活性剤、ベタイン、スルホベタインなどの両性界
面活性剤などを挙げることができる。これらの中で、ノ
ニオン性界面活性剤が好ましく、特にポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルを好適に使用することができる。本
発明の離型剤組成物には、必要に応じて有機亜鉛化合
物、有機チタン化合物、有機錫化合物などの触媒を添加
することができる。このような触媒としては、例えば、
ラウリン酸亜鉛、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オクチ
ル酸錫、オクチル酸亜鉛、テトラプロピルチタネート及
びその部分加水分解縮合物、テトラブチルチタネート及
びその部分加水分解縮合物、ビスジプロポキシチタン、
ビス(アセチルアセトネート)チタンオキシド、チタンラ
クテート、アンモニウムチタンラクテート、ジブチル錫
ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫
ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテートなどを挙げる
ことができる。これらの触媒の添加により、ポリシロキ
サンの架橋硬化を促進し、同一ブラダーでのタイヤ成型
加硫回数を向上することができる。
【0008】本発明においては、(A)成分及び(B)成分
を含有する離型剤組成物に、さらに無機粉体又は有機粉
体を配合することができる。使用する無機粉体として
は、例えば、マイカ、カオリン、タルク、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、グラファイト、カー
ボンブラック、弗化カーボン粉体、酸化チタン、ボロン
ナイトライドなどを挙げることができる。また、使用す
る有機粉体としては、例えば、テフロンパウダーなどの
フッ素樹脂パウダー、微粒子シリコーン樹脂パウダー、
ナイロンパウダー、ポリスチレンパウダー、パラフィン
ワックス、脂肪酸アマイド、脂肪酸石鹸、脂肪酸アミン
塩などを挙げることができる。これらの有機粉体及び無
機粉体は、1種を単独で用いることができ、あるいは2
種以上を組み合わせて用いることができる。離型剤組成
物に無機粉体又は有機粉体を配合することにより、同一
ブラダーでのタイヤの成型加硫回数をさらに増加するこ
とができる。本発明において、無機粉体又は有機粉体の
配合量は、(A)成分及び(B)成分を含有するタイヤ成型
加硫用離型剤組成物100重量部当たり、0.1〜50
重量部であることが好ましく、0.2〜30重量部であ
ることがより好ましい。無機粉体又は有機粉体の配合量
が、(A)成分及び(B)成分を含有するタイヤ成型加硫用
離型剤組成物100重量部当たり0.1重量部未満であ
ると、無機粉体又は有機粉体の配合によるタイヤ成型加
硫回数増加の効果が充分に発現しないおそれがある。無
機粉体又は有機粉体の配合量が、(A)成分及び(B)成分
を含有するタイヤ成型加硫用離型剤組成物100重量部
当たり50重量部を超えると、離型剤組成物の粘度が高
くなって、ブラダーへの塗布に支障をきたすおそれがあ
る。
【0009】本発明のタイヤ成型加硫方法においては、
被膜を有するタイヤ成型加硫用ブラダーの表面に、本発
明の離型剤組成物を塗布してタイヤの成型加硫を行う。
タイヤ成型加硫用ブラダーの被膜に特に制限はなく、室
温硬化型シリコーンゴムとして公知の湿気硬化型の三次
元架橋形成性シリコーンゴム、あるいは、熱硬化型シリ
コーンレジンなどを挙げることができる。室温硬化型シ
リコーンゴム及び熱硬化型シリコーンレジンは、1種を
単独で用いることができ、あるいは2種以上を適宜混合
して用いることもできる。室温硬化型シリコーンゴムと
しては、脱オキシム型、脱アミン型、脱酢酸型などを挙
げることができるが、これらの中で、脱アミン型の硬化
機構を有する室温硬化型シリコーンゴムは、ブラダー素
材ゴムとの接着性が良好であるので特に好適に使用する
ことができる。本発明方法においては、ブラダーに被膜
を形成する組成物の中に、マイカ、カオリン、タルク、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、グラファイト、カ
ーボンブラック、弗化カーボン粉体、酸化チタン、ボロ
ンナイトライドなどの無機粉体、微粒子シリコーン樹脂
パウダー、ナイロンパウダー、テフロンパウダー、ポリ
スチレンパウダー、パラフィンワックス、脂肪酸アマイ
ド、脂肪酸石鹸、脂肪酸アミン塩などの有機粉体、スト
レートシリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどの
オイルなどの滑り性成分を、1種を単独で、あるいは2
種以上を組み合わせて配合することができる。
【0010】本発明方法に使用するブラダーの表面に被
膜を形成する方法には特に制限はなく、例えば、下記の
ような方法で被膜を形成することができる。すなわち、
ブラダーの表面をブラッシングしたのち、溶剤、エアブ
ローなどにより表面を洗浄し、室温又は加温条件下で乾
燥する。次いで、室温硬化型シリコーンゴム又は熱硬化
性シリコーンレジンを主剤とするベースコートを刷毛塗
り、スプレー塗布などによりブラダー表面に塗布する。
さらに、室温又は加温条件下において、湿気を含んだ空
気又は熱の作用により、シリコーンゴム又はシリコーン
レジンを硬化する。なお、2層以上の層からなる被膜を
形成させる場合には、塗布及び硬化の工程を、配合の異
なる薬剤を用いて複数回繰り返すことにより目的を達成
することができる。本発明方法においては、被膜を有す
るブラダーをタイヤ成型加硫工程で使用するに当たり、
ブラダーの表面に、(A)成分及び(B)成分を含有する本
発明のタイヤ成型加硫用離型剤組成物を塗布する。被膜
を有するブラダーの表面に、本発明の離型剤組成物を塗
布するに際して、塗布のタイミングや方法には特に制限
はなく、刷毛塗り、スプレー塗布、浸漬塗布など、公知
の方法により塗布することができる。本発明方法によれ
ば、被膜を有するタイヤ成型加硫用ブラダーの表面に、
本発明の離型剤組成物を塗布してタイヤの成型加硫を行
うことにより、ブラダー表面に形成されている被膜の剥
離を抑えるとともに、表面の滑り性を向上させ、タイヤ
成型加硫時の離型性を改善することができる。その結
果、同一ブラダーを用いるタイヤ成型加硫回数が著しく
増加し、タイヤとブラダーの密着による不良タイヤの発
生率が低減し、効率的なタイヤ生産を行うことができ
る。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。実施例及び比較例において用い
たポリシロキサン、複素粘性率の測定方法、動摩擦係数
の測定方法、自転車用タイヤ及びライトトラック用タイ
ヤの成型加硫テスト方法を以下に示す。 (1)ポリシロキサン (A)成分 ポリシロキサンA:25℃における複素粘性率が2.4
×107センチポイズであるトリメチルシリル基両末端
封鎖ジメチルポリシロキサン。 ポリシロキサンB:25℃における複素粘性率が1.0
×107センチポイズであるトリメチルシリル基両末端
封鎖ジメチルポリシロキサン。 ポリシロキサンC:25℃における複素粘性率が4.0
×107センチポイズであるトリメチルシリル基両末端
封鎖ジメチルポリシロキサン。 ポリシロキサンD:25℃における複素粘性率が4.0
×107センチポイズであるトリメチルシリル基両末端
封鎖メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有率
25モル%)。 ポリシロキサンE:25℃における複素粘性率が4.0
×107センチポイズであるトリメチルシリル基両末端
封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン(トリ
フルオロプロピル基含有率10モル%)。 他の成分 ポリシロキサンF:25℃における複素粘性率が4.0
×106センチポイズであるトリメチルシリル基両末端
封鎖ジメチルポリシロキサン。 (B)成分 ポリシロキサンG:25℃における複素粘性率が20セ
ンチポイズであるメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン。 ポリシロキサンH:25℃における複素粘性率が10セ
ンチポイズであるメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン。 ポリシロキサンI:25℃における複素粘性率が140
センチポイズであるメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン。 なお、ポリシロキサンの複素粘性率は、コントロールド
・ストレス・レオメーターCS型[ボーリン社製]を用
い、フィックスチュアーとして20mmφコーンプレート
を使用し、25℃において0.1rad/sの固定振動数で
測定した。 (2)動摩擦係数の測定方法 未塗工のブチルゴムシート(25×35mm)に1kgfの
荷重をかけ、離型剤を塗工し、150℃/15分の条件
で加熱したブチルゴムシート表面の動摩擦係数を測定し
た。 (3)自転車用タイヤ成型加硫テスト方法 離型剤塗布面積が1,300cm2である自転車用タイヤ成
型加硫用ブラダーを、市販のホワイトスピリット(沸点
100〜140℃)を含浸させた紙タオルで拭き取り洗
浄し、1日乾燥させた。次いで、脱アミン型シリコーン
RTV[WACKER CHEMIE GmbH製、VP
−1069]をホワイトスピリットで不揮発分18重量
%になるよう調製した溶液80gを、ブラダーの表面に
エアスプレーを用いて塗布し、室温で硬化して、表面に
被膜を形成した。タイヤ成型加硫に使用するに際し、ブ
ラダーの表面に、1本目加硫前、成型加硫回数10本、
30本、100本、以後100本ごとに、離型剤組成物
を1回に30g刷毛塗りで塗布し、乾燥させた。タイヤ
成型加硫中に、タイヤ成型10本毎にブラダーの剥離状
態とタイヤ内面の状態を観察し、剥離状態の低下あるい
はタイヤ内面への離型剤の付着のいずれかが認められた
時点でタイヤの成型加硫をやめ、その時点までのタイヤ
の本数を求めた。 (4)ライトトラック用タイヤ成型加硫テスト方法 離型剤塗布面積が6,000cm2であるライトトラック用
タイヤ成型加硫用ブラダーを、自転車用タイヤの場合と
同様に、ホワイトスピリットで拭き取り洗浄し、1日乾
燥させたのち、脱アミン型シリコーンRTV[WACK
ER CHEMIE GmbH製、VP−1069]の1
8重量%ホワイトスピリット溶液250gを、ブラダー
の表面にエアスプレーを用いて塗布し、室温で硬化し
て、表面に被膜を形成した。タイヤ成型加硫に使用する
に際し、ブラダーの表面に、1本目加硫前、2本目加硫
前、成型加硫回数100本、以後100本ごとに成型加
硫回数400本まで、離型剤組成物を1回に60g刷毛
塗りで塗布し、乾燥させた。タイヤ成型加硫中に、タイ
ヤ成型10本毎にブラダーの剥離状態とタイヤ内面の状
態を観察し、剥離状態の低下あるいはタイヤ内面への離
型剤の付着のいずれかが認められた時点でタイヤの成型
加硫をやめ、その時点までのタイヤの本数を求めた。 実施例1 (A)成分としてポリシロキサンA11重量部、(B)成分
としてポリシロキサンG25重量部、ラウリン酸亜鉛3
重量部及びラウリルアルコール酸化エチレン(10モル)
付加物1重量部を配合し、水60重量部に乳化分散し
て、タイヤ成型加硫用離型剤組成物を調製した。この組
成物を塗布したブチルゴムシートのブチルゴムシートに
対する動摩擦係数は、0.30であった。成型加硫テス
トの結果は、自転車用タイヤが700本、ライトトラッ
ク用タイヤが450本であった。 実施例2 (A)成分としてポリシロキサンAの代わりにポリシロキ
サンBを用いた以外は、実施例1と同様にして、タイヤ
成型加硫用離型剤組成物を調製した。この組成物を塗布
したブチルゴムシートのブチルゴムシートに対する動摩
擦係数は、0.40であった。成型加硫テストの結果
は、自転車用タイヤが500本、ライトトラック用タイ
ヤが350本であった。 実施例3〜7 第1表−1に示す組成を有する5種類のタイヤ成型加硫
用離型剤組成物を実施例1と同様にして調製し、動摩擦
係数を測定するとともに、自転車用タイヤ及びライトト
ラック用タイヤの成型加硫テストを行った。実施例1〜
7の結果を、第1表−1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】実施例8 (A)成分としてポリシロキサンA0.3重量部、(B)成
分としてポリシロキサンG0.7重量部、ラウリン酸亜
鉛0.08重量部及びラウリルアルコール酸化エチレン
(10モル)付加物0.03重量部を配合し、水98.89
重量部に乳化分散して、タイヤ成型加硫用離型剤組成物
を調製した。この組成物を塗布したブチルゴムシートの
ブチルゴムシートに対する動摩擦係数は、0.58であ
った。成型加硫テストの結果は、自転車用タイヤが50
0本、ライトトラック用タイヤが350本であった。 実施例9 (A)成分としてポリシロキサンA49重量部、(B)成分
としてポリシロキサンG21重量部、ラウリン酸亜鉛3
重量部及びラウリルアルコール酸化エチレン(10モル)
付加物1重量部を配合し、水26重量部に乳化分散し
て、タイヤ成型加硫用離型剤組成物を調製した。この組
成物を塗布したブチルゴムシートのブチルゴムシートに
対する動摩擦係数は、0.56であった。成型加硫テス
トの結果は、自転車用タイヤが600本、ライトトラッ
ク用タイヤが400本であった。 実施例10〜11 第1表−2に示す組成を有する2種類のタイヤ成型加硫
用離型剤組成物を実施例8と同様にして調製し、動摩擦
係数を測定するとともに、自転車用タイヤ及びライトト
ラック用タイヤの成型加硫テストを行った。実施例8〜
11の結果を、第1表−2に示す。
【0014】
【表2】
【0015】実施例12 (A)成分としてポリシロキサンA11重量部、(B)成分
としてポリシロキサンG25重量部、ラウリン酸亜鉛3
重量部及びラウリルアルコール酸化エチレン(10モル)
付加物1重量部を配合して、水60重量部に乳化分散
し、さらに無機粉体としてマイカ[テイカ(株)、天然白
雲母NT−70]0.2重量部を配合して、タイヤ成型
加硫用離型剤組成物を調製した。この組成物を塗布した
ブチルゴムシートのブチルゴムシートに対する動摩擦係
数は、0.23であった。成型加硫テストの結果は、自
転車用タイヤが1,000本、ライトトラック用タイヤ
が800本であった。 実施例13 無機粉体としてのマイカの配合量を30重量部とした以
外は、実施例12と同様にして、タイヤ成型加硫用離型
剤組成物を調製した。この組成物を塗布したブチルゴム
シートのブチルゴムシートに対する動摩擦係数は、0.
18であった。成型加硫テストの結果は、自転車用タイ
ヤが850本、ライトトラック用タイヤが500本であ
った。 実施例14 無機粉体としてマイカの代わりに炭酸カルシウム[試薬
一級]5重量部を配合した以外は、実施例12と同様に
して、タイヤ成型加硫用離型剤組成物を調製した。この
組成物を塗布したブチルゴムシートのブチルゴムシート
に対する動摩擦係数は、0.28であった。成型加硫テ
ストの結果は、自転車用タイヤが800本、ライトトラ
ック用タイヤが500本であった。 実施例15 粉体として、無機粉体である炭酸カルシウム[試薬一
級]10重量部及び有機粉体であるテフロンパウダー
[ダイキン工業(株)、ルブロンLD−1]10重量部を
配合した以外は、実施例12と同様にして、タイヤ成型
加硫用離型剤組成物を調製した。この組成物を塗布した
ブチルゴムシートのブチルゴムシートに対する動摩擦係
数は、0.20であった。成型加硫テストの結果は、自
転車用タイヤが850本、ライトトラック用タイヤが6
00本であった。実施例12〜15の結果を、第1表−
3に示す。
【0016】
【表3】
【0017】比較例1 (A)成分であるポリシロキサンの代わりに、複素粘性率
の小さいポリシロキサンFを用いた以外は、実施例1と
同様にして、タイヤ成型加硫用離型剤組成物を調製し
た。この組成物を塗布したブチルゴムシートのブチルゴ
ムシートに対する動摩擦係数は、1.10であった。成
型加硫テストの結果は、自転車用タイヤが300本、ラ
イトトラック用タイヤが100本であった。 比較例2 (A)成分としてポリシロキサンA1重量部、(B)成分と
してポリシロキサンG35重量部を用いた以外は、実施
例1と同様にして、タイヤ成型加硫用離型剤組成物を調
製した。この組成物を塗布したブチルゴムシートのブチ
ルゴムシートに対する動摩擦係数は、1.25であっ
た。成型加硫テストの結果は、自転車用タイヤが130
本、ライトトラック用タイヤが60本であった。 比較例3 (A)成分としてポリシロキサンA27重量部、(B)成分
としてポリシロキサンG9重量部を用いた以外は、実施
例1と同様にして、タイヤ成型加硫用離型剤組成物を調
製した。この組成物を塗布したブチルゴムシートのブチ
ルゴムシートに対する動摩擦係数は、1.15であっ
た。成型加硫テストの結果は、自転車用タイヤが220
本、ライトトラック用タイヤが150本であった。 比較例4 (A)成分としてポリシロキサンA0.2重量部、(B)成
分としてポリシロキサンG0.6重量部を用い、水の量
を95.2重量部とした以外は、実施例1と同様にし
て、タイヤ成型加硫用離型剤組成物を調製した。この組
成物を塗布したブチルゴムシートのブチルゴムシートに
対する動摩擦係数は、1.05であった。成型加硫テス
トの結果は、自転車用タイヤが100本、ライトトラッ
ク用タイヤが50本であった。 比較例5 (A)成分としてポリシロキサンA23重量部、(B)成分
としてポリシロキサンG52重量部を用い、水の量を2
1重量部とした以外は、実施例1と同様にして、タイヤ
成型加硫用離型剤組成物を調製した。この離型剤組成物
は、粘度が高く、ブラダー表面に塗布することができな
かったので、成型加硫テストを実施しなかった。 比較例6 離型剤組成物を使用することなく、タイヤ成型加硫テス
トを行った。結果は、自転車用タイヤが100本、ライ
トトラック用タイヤが50本であった。比較例1〜6の
結果を、第2表に示す。
【0018】
【表4】
【0019】本発明のタイヤ成型加硫用離型剤組成物を
用いて、本発明方法によりタイヤの成型加硫を行った実
施例1〜15においては、同一のブラダーを用いて、自
転車用タイヤで500本以上、ライトトラック用タイヤ
で350本以上の成型加硫を行うことができた。無機粉
体又は有機粉体を配合しない実施例1〜11の離型剤組
成物を用いた場合、自転車用タイヤが平均約680本、
ライトトラック用タイヤが平均約450本であるのに対
して、無機粉体又は有機粉体を配合した実施例12〜1
5の離型剤組成物を用いた場合は、自転車用タイヤが平
均約880本、ライトトラック用タイヤが平均約600
本まで増加し、(A)成分及び(B)成分を含有するタイヤ
成型加硫用離型剤組成物に、さらに無機粉体又は有機粉
体を配合することが、同一ブラダーを用いてのタイヤ成
型加硫回数の増加に有効であることが分かる。これに対
して、(A)成分の代わりに複素粘性率の小さいポリシロ
キサンFを用いた比較例1、(A)成分と(B)成分の重量
比が3/97と小さい比較例2、(A)成分と(B)成分の
重量比が75/25と大きい比較例3、(A)成分と(B)
成分の含有量の合計が0.8重量%である比較例4のタ
イヤ成型加硫用離型剤組成物を用いた場合と、離型剤組
成物を全く使用しない比較例6の場合は、自転車用タイ
ヤで300本以下、ライトトラック用タイヤで150本
以下の本数にとどまった。また、(A)成分と(B)成分の
含有量の合計が75重量%である比較例5の離型剤組成
物は、高粘度のためにブラダーに塗布することができな
かった。
【0020】
【発明の効果】本発明のタイヤ成型加硫用離型剤組成物
及びタイヤ成型加硫方法によれば、自転車、自動車、そ
の他車両用及び航空機用のタイヤの成型加硫時に用い
て、良好な離型性が得られ、同一ブラダーを用いてのタ
イヤ成型加硫回数を増加し、タイヤの不良率を低減し、
タイヤ成型加硫の生産性を向上することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】タイヤの成型加硫に際しては、ブラダー
又はエアバッグと称するゴム製の袋(以下、ブラダーと
称す。)を成型加硫前のタイヤ(以下、グリーンタイヤ
と称する場合がある。)の内側に挿入し、ブラダーの内
部に高温高圧の気体(例えば、約180℃の蒸気など)
や液体を導入することによって、グリーンタイヤを金型
に押し付けて加熱加圧し、成型加硫を行っている。この
場合、ブラダーとグリーンタイヤ内面は、何れもゴムを
素材としているために、両者の間には離型剤が必要であ
る。従来より行われてきた方法としては、(1)インサ
イドペイントと称する水系又は溶剤系の離型剤を、グリ
ーンタイヤの内面にその都度塗布する方法と、(2)グ
リーンタイヤとブラダーの間の剥離をよくするために、
ブラダー表面にシリコーン系の離型剤を塗布する方法が
知られている。インサイドペイントとしては、例えば、
特開昭53−42243号公報には、表面が有機珪素化
合物との反応により疎水化された無機珪酸塩が分散され
ている水性ジオルガノポリシロキサン乳濁液が提案さ
れ、特開昭52−86477号公報には、ジアルキルポ
リシロキサンとポリアルキレングリコールとの共重合体
及び雲母又はタルクからなる粉末離型剤組成物が提案さ
れている。また、ブラダー表面に塗布する離型剤として
は、例えば、特開昭60−229719号公報には、ア
ミノアルキル基変性オルガノポリシロキサンと界面活性
剤を含有する炭酸ガスにより自己架橋する潤滑剤組成物
が提案され、特開昭59−106948号公報には、水
分又は熱の作用下に重合するシリコーンゴムとシリコー
ン離型剤の混合物をブラダーに施し、水分を含有する空
気又は熱にさらすことにより、ブラダー上に離型剤フィ
ルムを構成する方法が提案されている。さらに、特開平
6−339927号公報には、最内層にブラダーゴムと
の接着性を有する室温硬化型シリコーン層が施され、最
外層に縮合型のシリコーン樹脂層が形成されてなる2層
以上の離型潤滑層を有するブラダーが提案され、特開昭
62−275711号公報には、オルガノポリシロキサ
ン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、シリカ及び
金属の有機酸塩を含有するシリコーン組成物により表面
処理された加硫用ブラダーを用いる方法が提案されてい
る。しかしながら、(1)インサイドペイントをグリー
ンタイヤの内面にその都度塗布する方法は、工程が煩雑
になるとともに、塗布時に機器周辺の汚れが発生する。
また、それ以上の問題点として、インサイドペイントが
タイヤインナーライナーの接合部に入り込み、インナー
ライナー接合部の剥離を起こしてタイヤ不良が発生する
といったトラブルが生じたり、インサイドペイント塗布
後のタイヤを成型工程に投入するまでのストックポイン
トに、膨大なスペースを要するという問題点がある。ま
た、(2)ブラダー表面にシリコーン系の離型剤を塗布
する方法においては、シリコーン系の水系離型剤を使用
する技術では、離型剤被膜とブラダーとの接着性が充分
でなく、溶剤系の離型剤を用いる技術においても、密着
効果は若干向上するものの、使用中の剥離が起きるとい
う問題がある。特開平6−339927号公報に提案さ
れた技術は、剥離を抑制するために2層以上の塗布を行
い、使用初期にタイヤ内面に接触する最外層を、シリコ
ーン樹脂層として滑り性を確保しているが、なお不充分
である。近年、タイヤ生産におけるコスト低減が強く求
められていて、工程の時間ロスを小さくするために、ブ
ラダーの交換回数を減らすことが一つのキーポイントと
なっている。また、自動車交通の高速化により、自動車
用タイヤはますますワイド化、ロープロファイル化する
傾向にあり、成型加硫時のブラダーとグリーンタイヤの
滑りをよくすることが、タイヤ不良を低減させるための
重要なポイントとなっている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)25℃における複素粘性率が6×1
    6〜1×1010センチポイズであるトリアルキルシリ
    ル基により両末端が封鎖されたジオルガノポリシロキサ
    ン、及び、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサ
    ンを含有し、(A)成分と(B)成分の含有量の合計が1〜
    70重量%であり、(A)成分と(B)成分の重量比が5/
    95〜70/30であり、かつ、塗布乾燥後のブチルゴ
    ムに対する動摩擦係数が1以下であることを特徴とする
    タイヤ成型加硫用離型剤組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のタイヤ成型加硫用離型剤組
    成物100重量部に対し、無機粉体又は有機粉体0.1
    〜50重量部を配合してなるタイヤ成型加硫用離型剤組
    成物。
  3. 【請求項3】被膜を有するタイヤ成型加硫用ブラダーの
    表面に、請求項1又は請求項2記載のタイヤ成型加硫用
    離型剤組成物を塗布してタイヤの成型加硫を行うことを
    特徴とするタイヤ成型加硫方法。
JP28876297A 1997-10-21 1997-10-21 タイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法 Expired - Lifetime JP3769368B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28876297A JP3769368B2 (ja) 1997-10-21 1997-10-21 タイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28876297A JP3769368B2 (ja) 1997-10-21 1997-10-21 タイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11114970A true JPH11114970A (ja) 1999-04-27
JP3769368B2 JP3769368B2 (ja) 2006-04-26

Family

ID=17734389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28876297A Expired - Lifetime JP3769368B2 (ja) 1997-10-21 1997-10-21 タイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3769368B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007116983A1 (ja) * 2006-04-04 2007-10-18 The Yokohama Rubber Co., Ltd. 表面に遮光層を有する空気入りタイヤ
WO2007129680A1 (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 The Yokohama Rubber Co., Ltd. 柔軟な離型性保護層を有する空気入りタイヤ
WO2009034901A1 (ja) * 2007-09-10 2009-03-19 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. 離型剤コーティング方法
JP2009083466A (ja) * 2007-09-10 2009-04-23 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 離型剤コーティング方法
JP2012031255A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Tosoh Corp 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム
JP2014140971A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd ゴム製品の成型加硫用離型剤組成物およびゴム製品の製造方法
JP2017087491A (ja) * 2015-11-06 2017-05-25 松本油脂製薬株式会社 タイヤ内面用離型剤
JP2019098996A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 株式会社ブリヂストン タイヤ及びタイヤの製造方法
US10434685B2 (en) 2015-02-20 2019-10-08 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Release agent for tire bladder, tire bladder, and pneumatic tire
WO2020213250A1 (ja) * 2019-04-15 2020-10-22 信越化学工業株式会社 タイヤ成型用離型剤組成物およびタイヤ成型用ブラダー
CN114127195A (zh) * 2019-07-29 2022-03-01 米其林集团总公司 用于硫化胶囊涂层的硅酮橡胶组合物

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007116983A1 (ja) * 2006-04-04 2007-10-18 The Yokohama Rubber Co., Ltd. 表面に遮光層を有する空気入りタイヤ
WO2007129680A1 (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 The Yokohama Rubber Co., Ltd. 柔軟な離型性保護層を有する空気入りタイヤ
WO2009034901A1 (ja) * 2007-09-10 2009-03-19 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. 離型剤コーティング方法
JP2009083466A (ja) * 2007-09-10 2009-04-23 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 離型剤コーティング方法
JP2012031255A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Tosoh Corp 離型フィルム用樹脂組成物及び離型フィルム
JP2014140971A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd ゴム製品の成型加硫用離型剤組成物およびゴム製品の製造方法
US10434685B2 (en) 2015-02-20 2019-10-08 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Release agent for tire bladder, tire bladder, and pneumatic tire
JP2017087491A (ja) * 2015-11-06 2017-05-25 松本油脂製薬株式会社 タイヤ内面用離型剤
JP2019098996A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 株式会社ブリヂストン タイヤ及びタイヤの製造方法
WO2020213250A1 (ja) * 2019-04-15 2020-10-22 信越化学工業株式会社 タイヤ成型用離型剤組成物およびタイヤ成型用ブラダー
JP2020175523A (ja) * 2019-04-15 2020-10-29 信越化学工業株式会社 タイヤ成型用離型剤組成物およびタイヤ成型用ブラダー
CN113692339A (zh) * 2019-04-15 2021-11-23 信越化学工业株式会社 轮胎成型用脱模剂组合物及轮胎成型用气囊
EP3957472A4 (en) * 2019-04-15 2023-01-25 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. RELEASE AGENT COMPOSITION FOR TIRE MOLDS AND BLADDER FOR TIRE MOLDS
JP2023073389A (ja) * 2019-04-15 2023-05-25 信越化学工業株式会社 タイヤ成型用離型剤組成物の製造方法
TWI834831B (zh) * 2019-04-15 2024-03-11 日商信越化學工業股份有限公司 輪胎成型用脫模劑組成物及輪胎成型用氣囊
CN114127195A (zh) * 2019-07-29 2022-03-01 米其林集团总公司 用于硫化胶囊涂层的硅酮橡胶组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3769368B2 (ja) 2006-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8987176B2 (en) Siloxane-based composition which is intended for tire molding/stripping
JP2008536967A (ja) 空気タイヤの型成形/離型用のシロキサンをベースとする組成物
JP4382500B2 (ja) 空気入りタイヤの成形/離型用の、水素を放出しないシロキサンをベースとする組成物
JPH11114970A (ja) タイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法
SK154099A3 (en) Mould release agent, its use and method for vulcanizing tires
JP7462814B2 (ja) タイヤ成型用離型剤組成物の製造方法
JPS62275711A (ja) ゴム製品の成型加硫方法
WO2016132834A1 (ja) タイヤブラダー用離型剤、タイヤブラダー及び空気タイヤ
JP3868613B2 (ja) タイヤ成型加硫用離型剤組成物及びタイヤ成型加硫方法
KR0147380B1 (ko) 처리된 타이어 경화 블래더 및 타이어의 경화 방법
CN101490189A (zh) 不释放氢的硅氧烷基润滑组合物、其制备方法及其用途
JP2000158454A (ja) タイヤ成型用離型・潤滑剤
CN115244107B (zh) 基于硅酮橡胶组合物的层压材料
JPS60179211A (ja) タイヤ成形用ブラダ−潤滑剤組成物
JP2011251463A (ja) タイヤ成形加硫用離型剤組成物及びタイヤ成形用ブラダー
EP4004087B1 (fr) Composition de caoutchouc silicone pour revêtement de membrane de cuisson
KR20130107017A (ko) 타이어 성형 가황용 이형제 조성물
KR102027204B1 (ko) 오일 시일용 코팅제
JP2023180677A (ja) ゴム製品の成型加硫用離型剤組成物及びその利用
JPH0116657B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term