JPH11116212A - 酸性ガスからの硫黄回収方法 - Google Patents
酸性ガスからの硫黄回収方法Info
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- JPH11116212A JPH11116212A JP9283248A JP28324897A JPH11116212A JP H11116212 A JPH11116212 A JP H11116212A JP 9283248 A JP9283248 A JP 9283248A JP 28324897 A JP28324897 A JP 28324897A JP H11116212 A JPH11116212 A JP H11116212A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
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- Catalysts (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 多量の二酸化炭素を含み、従って硫化水素濃
度が低く、しかも多量の炭化水素化合物を含む酸性ガス
を処理して、良質な硫黄を高い回収率で安定して回収す
る方法を提供する。 【解決手段】 本硫黄回収方法は、燃焼反応工程、クラ
ウス反応工程、還元工程及び直接酸化工程とを有する。
燃焼反応炉は、酸性ガス中の硫化水素のうちの所定比率
の量の硫化水素と、酸性ガス中の炭化水素化合物及び硫
黄化合物の全量とを燃焼させるに必要な量の空気を供給
しつつ酸性ガスを1350℃以上の温度で燃焼させて、
硫黄を含む反応ガスと、硫化水素と二酸化炭素との反応
により二酸化硫黄を含む還元ガスとを生成せ、次いで生
成した硫黄を分離する。クラウス反応工程は、硫黄を分
離した残りのガスをクラウス反応触媒層に送入して反応
させ、生成した硫黄を分離する。還元工程は、硫黄を分
離した残りのガスを還元触媒層に送入してガス中の二酸
化硫黄を硫化水素に還元する。直接酸化工程は、還元工
程を経たガスに空気を送入し、直接酸化触媒層に送入し
て、硫黄を生成し、分離する。
度が低く、しかも多量の炭化水素化合物を含む酸性ガス
を処理して、良質な硫黄を高い回収率で安定して回収す
る方法を提供する。 【解決手段】 本硫黄回収方法は、燃焼反応工程、クラ
ウス反応工程、還元工程及び直接酸化工程とを有する。
燃焼反応炉は、酸性ガス中の硫化水素のうちの所定比率
の量の硫化水素と、酸性ガス中の炭化水素化合物及び硫
黄化合物の全量とを燃焼させるに必要な量の空気を供給
しつつ酸性ガスを1350℃以上の温度で燃焼させて、
硫黄を含む反応ガスと、硫化水素と二酸化炭素との反応
により二酸化硫黄を含む還元ガスとを生成せ、次いで生
成した硫黄を分離する。クラウス反応工程は、硫黄を分
離した残りのガスをクラウス反応触媒層に送入して反応
させ、生成した硫黄を分離する。還元工程は、硫黄を分
離した残りのガスを還元触媒層に送入してガス中の二酸
化硫黄を硫化水素に還元する。直接酸化工程は、還元工
程を経たガスに空気を送入し、直接酸化触媒層に送入し
て、硫黄を生成し、分離する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸性ガスからの硫
黄回収方法に関し、更に詳細には、二酸化炭素濃度が高
い、従って硫化水素濃度が低く、しかも炭化水素化合物
含量の多い酸性ガスから硫黄を回収する方法に関するも
のである。
黄回収方法に関し、更に詳細には、二酸化炭素濃度が高
い、従って硫化水素濃度が低く、しかも炭化水素化合物
含量の多い酸性ガスから硫黄を回収する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ガス田から採取した原料天然ガスは、軽
質炭化水素に加えて硫化水素を始めとする種々の硫黄化
合物を含有している。そこで、一般に、原料天然ガス
は、生産地で硫黄化合物が除去され、精製天然ガスとし
て消費地に搬送される。また、原料天然ガスが二酸化炭
素を含む場合には二酸化炭素を除去した上で消費地に搬
送する必要がある。一方、除去された硫黄化合物は、環
境汚染を防止するために、硫黄として回収される。原料
天然ガスから硫黄を回収して、硫黄フリーの天然ガスを
精製するには、先ず、サルフィノール法を始めとする吸
収法等を使って、硫化水素等の硫黄化合物を含む酸性ガ
スを原料天然ガスから分離する酸性ガス分離工程、次い
で、クラウス反応法により酸性ガスから硫黄を回収する
硫黄回収工程を実施する。天然ガスに含まれる硫黄化合
物として、硫化水素以外に、例えばメルカプタン、CO
S、二酸化硫黄、チオフェン等を挙げることができる。
本明細書で、酸性ガスとは、硫化水素を含むガスを酸性
ガスと言い、非硫化水素系硫黄化合物とは、硫化水素以
外のメルカプタン、COS、二酸化硫黄、チオフェン等
の硫黄化合物を言う。
質炭化水素に加えて硫化水素を始めとする種々の硫黄化
合物を含有している。そこで、一般に、原料天然ガス
は、生産地で硫黄化合物が除去され、精製天然ガスとし
て消費地に搬送される。また、原料天然ガスが二酸化炭
素を含む場合には二酸化炭素を除去した上で消費地に搬
送する必要がある。一方、除去された硫黄化合物は、環
境汚染を防止するために、硫黄として回収される。原料
天然ガスから硫黄を回収して、硫黄フリーの天然ガスを
精製するには、先ず、サルフィノール法を始めとする吸
収法等を使って、硫化水素等の硫黄化合物を含む酸性ガ
スを原料天然ガスから分離する酸性ガス分離工程、次い
で、クラウス反応法により酸性ガスから硫黄を回収する
硫黄回収工程を実施する。天然ガスに含まれる硫黄化合
物として、硫化水素以外に、例えばメルカプタン、CO
S、二酸化硫黄、チオフェン等を挙げることができる。
本明細書で、酸性ガスとは、硫化水素を含むガスを酸性
ガスと言い、非硫化水素系硫黄化合物とは、硫化水素以
外のメルカプタン、COS、二酸化硫黄、チオフェン等
の硫黄化合物を言う。
【0003】クラウス法は、前段の反応炉における硫化
水素の酸化工程と、後段の反応槽における硫黄生成反応
工程とから構成されている。反応炉では、反応式1に示
すように、硫化水素を酸素で燃焼して二酸化硫黄を生成
する反応と、反応式2に示すように、硫化水素と二酸化
硫黄とを反応させて硫黄を生成する反応との二つの反応
が進行する。硫黄生成反応工程では、硫化水素と二酸化
硫黄とを容積比率が2:1になるように混合して反応槽
に送入し、反応槽の無触媒下(高温反応領域)及び触媒
下(低温反応領域)において、反応式2から4に示す反
応を進行させる。尚、反応式(2)から(4)は可逆反
応である。 H2S +3/2 O2→SO2 +2H2O +123,938kcal/g-mol-H2S (1) 2 H2S +SO2 →3/2 S2+2H2O −5,737kcal/g-mol-H2S (2) 2 S2→S6 +65.28kcal/g-mol-S6 (3) 4 S2→S8 +65.28kcal/g-mol-S8 (4)
水素の酸化工程と、後段の反応槽における硫黄生成反応
工程とから構成されている。反応炉では、反応式1に示
すように、硫化水素を酸素で燃焼して二酸化硫黄を生成
する反応と、反応式2に示すように、硫化水素と二酸化
硫黄とを反応させて硫黄を生成する反応との二つの反応
が進行する。硫黄生成反応工程では、硫化水素と二酸化
硫黄とを容積比率が2:1になるように混合して反応槽
に送入し、反応槽の無触媒下(高温反応領域)及び触媒
下(低温反応領域)において、反応式2から4に示す反
応を進行させる。尚、反応式(2)から(4)は可逆反
応である。 H2S +3/2 O2→SO2 +2H2O +123,938kcal/g-mol-H2S (1) 2 H2S +SO2 →3/2 S2+2H2O −5,737kcal/g-mol-H2S (2) 2 S2→S6 +65.28kcal/g-mol-S6 (3) 4 S2→S8 +65.28kcal/g-mol-S8 (4)
【0004】酸性ガス分離工程から流出する酸性ガス中
の二酸化炭素濃度が、余り高くない場合、例えば、硫化
水素濃度が60容量%以上の場合、従来、硫黄回収工程
では、全量供給方式のクラウス反応法により酸性ガスか
ら硫黄を回収している。全量供給方式とは、図3(a)
に示すように、酸性ガスを全量反応炉に送り、硫化水
素:二酸化硫黄の比率が2:1になるように調節して、
反応炉で硫化水素を部分燃焼させて硫黄を生成させ、生
成した硫黄を回収する。次いで、残りのガスを高温反応
領域での無触媒クラウス反応、更には、低温反応領域で
の触媒クラウス反応により、それぞれ、硫黄を生成さ
せ、生成した硫黄を凝縮器により凝縮分離して回収する
方法である。
の二酸化炭素濃度が、余り高くない場合、例えば、硫化
水素濃度が60容量%以上の場合、従来、硫黄回収工程
では、全量供給方式のクラウス反応法により酸性ガスか
ら硫黄を回収している。全量供給方式とは、図3(a)
に示すように、酸性ガスを全量反応炉に送り、硫化水
素:二酸化硫黄の比率が2:1になるように調節して、
反応炉で硫化水素を部分燃焼させて硫黄を生成させ、生
成した硫黄を回収する。次いで、残りのガスを高温反応
領域での無触媒クラウス反応、更には、低温反応領域で
の触媒クラウス反応により、それぞれ、硫黄を生成さ
せ、生成した硫黄を凝縮器により凝縮分離して回収する
方法である。
【0005】一方、二酸化炭素濃度が40%以上の酸性
ガス、即ち、酸性ガスが30〜60容量%の硫化水素を
含む場合、全量供給方式により硫黄を回収すると、反応
炉での燃焼温度低下による火炎安定性の低下及び硫黄回
収率の低下が生じるために、従来、硫黄回収工程では、
部分供給方式のクラウス反応法により酸性ガスから硫黄
を回収している。部分供給方式とは、図3(b)に示す
ように、酸性ガスの一部を反応炉を迂回させ、反応炉の
下流で、迂回させた酸性ガスと反応炉出口ガスとを混合
して、硫化水素:二酸化硫黄の比率が2:1になるよう
にする方式である。酸性ガスの一部を迂回させるのは、
プロセスの熱効率を維持するためである。すなわち、硫
化水素濃度が低い場合には、反応炉の燃焼温度を高温反
応領域での無触媒クラウス反応の反応温度と同じ程度の
高い温度にして反応させる必要があるので、燃焼温度の
高い反応炉に酸性ガス全量を送入すると、プロセスの熱
効率が低下するからである。以下、全量供給方式と同様
にして、高温反応領域での無触媒クラウス反応、更に
は、低温反応領域での触媒クラウス反応により、それぞ
れ、硫黄を生成させ、生成した硫黄を凝縮器により凝縮
分離して回収する方法である。
ガス、即ち、酸性ガスが30〜60容量%の硫化水素を
含む場合、全量供給方式により硫黄を回収すると、反応
炉での燃焼温度低下による火炎安定性の低下及び硫黄回
収率の低下が生じるために、従来、硫黄回収工程では、
部分供給方式のクラウス反応法により酸性ガスから硫黄
を回収している。部分供給方式とは、図3(b)に示す
ように、酸性ガスの一部を反応炉を迂回させ、反応炉の
下流で、迂回させた酸性ガスと反応炉出口ガスとを混合
して、硫化水素:二酸化硫黄の比率が2:1になるよう
にする方式である。酸性ガスの一部を迂回させるのは、
プロセスの熱効率を維持するためである。すなわち、硫
化水素濃度が低い場合には、反応炉の燃焼温度を高温反
応領域での無触媒クラウス反応の反応温度と同じ程度の
高い温度にして反応させる必要があるので、燃焼温度の
高い反応炉に酸性ガス全量を送入すると、プロセスの熱
効率が低下するからである。以下、全量供給方式と同様
にして、高温反応領域での無触媒クラウス反応、更に
は、低温反応領域での触媒クラウス反応により、それぞ
れ、硫黄を生成させ、生成した硫黄を凝縮器により凝縮
分離して回収する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、需要の増大
に伴い天然ガスの採掘が進むにつれて、条件の良い天然
ガス源に加えて、条件の悪い天然ガス源からも天然ガス
を採掘するようになっている。このため、天然ガスから
分離された酸性ガスは、例えば、表3に示すように、少
なくとも70容量%近い二酸化炭素を含み、従って硫化
水素濃度が低く、しかも炭化水素化合物、特に炭素数が
3以上の炭化水素化合物を多量に含む酸性ガスを処理す
る必要が生じている。
に伴い天然ガスの採掘が進むにつれて、条件の良い天然
ガス源に加えて、条件の悪い天然ガス源からも天然ガス
を採掘するようになっている。このため、天然ガスから
分離された酸性ガスは、例えば、表3に示すように、少
なくとも70容量%近い二酸化炭素を含み、従って硫化
水素濃度が低く、しかも炭化水素化合物、特に炭素数が
3以上の炭化水素化合物を多量に含む酸性ガスを処理す
る必要が生じている。
【表5】 このような炭化水素化合物含量の多い酸性ガスから硫黄
をクラウス反応法により回収しようとすると、酸性ガス
を送入した反応炉で、炭化水素化合物の未燃焼により煤
が発生し、後段のクラウス反応触媒層がその煤により目
詰まりするという問題があった。
をクラウス反応法により回収しようとすると、酸性ガス
を送入した反応炉で、炭化水素化合物の未燃焼により煤
が発生し、後段のクラウス反応触媒層がその煤により目
詰まりするという問題があった。
【0007】そこで、後段のクラウス反応触媒層での目
詰まりを防止するために、反応炉での火炎温度と空気比
を上げて、炭化水素化合物を完全燃焼させ、煤の発生を
防止する必要がある。そのため、上述の質の低い酸性ガ
スから、上述の全量供給方式により硫黄を回収しようと
すると、反応炉の火炎温度として1300℃以上の温度
を設定し、かつ反応炉に供給する空気の空気比を70%
以上に設定することが必要である。この結果、硫黄回収
のための最適な条件、即ち反応炉から出るガス中のH2
S/SO2 比がH2 S/SO2 =2になるように、反応
炉への送入空気量を設定することができなくなり、硫黄
回収率が低下する。ここで、空気比とは、次式で規定さ
れる比率である。 空気比=A/B A=実際に供給する空気量(Nm3 /hr) B=酸性ガスを完全燃焼させるのに必要な理論空気量
(Nm3 /hr)
詰まりを防止するために、反応炉での火炎温度と空気比
を上げて、炭化水素化合物を完全燃焼させ、煤の発生を
防止する必要がある。そのため、上述の質の低い酸性ガ
スから、上述の全量供給方式により硫黄を回収しようと
すると、反応炉の火炎温度として1300℃以上の温度
を設定し、かつ反応炉に供給する空気の空気比を70%
以上に設定することが必要である。この結果、硫黄回収
のための最適な条件、即ち反応炉から出るガス中のH2
S/SO2 比がH2 S/SO2 =2になるように、反応
炉への送入空気量を設定することができなくなり、硫黄
回収率が低下する。ここで、空気比とは、次式で規定さ
れる比率である。 空気比=A/B A=実際に供給する空気量(Nm3 /hr) B=酸性ガスを完全燃焼させるのに必要な理論空気量
(Nm3 /hr)
【0008】一方、上述の部分供給方式により、上述の
質の低い酸性ガスから硫黄を回収しようとすると、酸性
ガスの一部を反応炉をバイパスさせているので、反応炉
で酸性ガスをほぼ完全燃焼させることができるものの、
バイパスした酸性ガスに同伴する炭化水素化合物が後段
のクラウス反応触媒層の活性を急速に低下させ、従っ
て、触媒再生までの期間が短くなり、運転コストが嵩む
という問題がある。また、炭化水素化合物が製品硫黄に
混入して、着色させるという問題も生じる。
質の低い酸性ガスから硫黄を回収しようとすると、酸性
ガスの一部を反応炉をバイパスさせているので、反応炉
で酸性ガスをほぼ完全燃焼させることができるものの、
バイパスした酸性ガスに同伴する炭化水素化合物が後段
のクラウス反応触媒層の活性を急速に低下させ、従っ
て、触媒再生までの期間が短くなり、運転コストが嵩む
という問題がある。また、炭化水素化合物が製品硫黄に
混入して、着色させるという問題も生じる。
【0009】以上のように、従来の方式で質の低い酸性
ガスから硫黄を回収しようとすると、硫黄回収率の低
下、触媒の活性低下、製品硫黄の着色等の問題が生じ、
安定して良質の硫黄を回収することが難しかった。そこ
で、本発明の目的は、多量の二酸化炭素を含み、従って
硫化水素濃度が低く、しかも炭化水素化合物、特に炭素
数が3以上の炭化水素化合物を多量に含む酸性ガスを処
理して、良質の硫黄を高い回収率で安定して回収する方
法を提供することである。
ガスから硫黄を回収しようとすると、硫黄回収率の低
下、触媒の活性低下、製品硫黄の着色等の問題が生じ、
安定して良質の硫黄を回収することが難しかった。そこ
で、本発明の目的は、多量の二酸化炭素を含み、従って
硫化水素濃度が低く、しかも炭化水素化合物、特に炭素
数が3以上の炭化水素化合物を多量に含む酸性ガスを処
理して、良質の硫黄を高い回収率で安定して回収する方
法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る、酸性ガスからの硫黄回収方法は、硫
化水素、及び、硫化水素以外のメルカプタン、COS、
二酸化硫黄等の硫黄化合物からなる非硫化水素系硫黄化
合物に加えて、炭化水素化合物、及び、硫化水素及び非
硫化水素系硫黄化合物の含量より多い二酸化炭素を有す
る酸性ガスから硫黄を回収する方法であって、酸性ガス
中の硫化水素のうちの所定比率の量の硫化水素と、酸性
ガス中の炭化水素化合物及び非硫化水素系硫黄化合物の
全量とを燃焼させるに必要な量の空気を供給しつつ酸性
ガスを燃焼させながら1350℃以上の温度で反応させ
て、硫黄を含む反応ガスと、硫化水素と二酸化炭素との
反応による、二酸化硫黄を含む還元ガスとを生成させ、
次いで生成した硫黄を分離する燃焼反応工程と、硫黄を
分離した残りのガスをクラウス反応により反応させ、生
成した硫黄を分離するクラウス反応工程と、クラウス反
応工程に続いて、硫黄を分離した残りのガスを還元触媒
層に送入してガス中の二酸化硫黄を硫化水素に還元する
還元工程と、還元工程を経たガスに空気を混合して直接
酸化触媒層に送入し、硫黄を生成する工程とを有するこ
とを特徴としている。
に、本発明に係る、酸性ガスからの硫黄回収方法は、硫
化水素、及び、硫化水素以外のメルカプタン、COS、
二酸化硫黄等の硫黄化合物からなる非硫化水素系硫黄化
合物に加えて、炭化水素化合物、及び、硫化水素及び非
硫化水素系硫黄化合物の含量より多い二酸化炭素を有す
る酸性ガスから硫黄を回収する方法であって、酸性ガス
中の硫化水素のうちの所定比率の量の硫化水素と、酸性
ガス中の炭化水素化合物及び非硫化水素系硫黄化合物の
全量とを燃焼させるに必要な量の空気を供給しつつ酸性
ガスを燃焼させながら1350℃以上の温度で反応させ
て、硫黄を含む反応ガスと、硫化水素と二酸化炭素との
反応による、二酸化硫黄を含む還元ガスとを生成させ、
次いで生成した硫黄を分離する燃焼反応工程と、硫黄を
分離した残りのガスをクラウス反応により反応させ、生
成した硫黄を分離するクラウス反応工程と、クラウス反
応工程に続いて、硫黄を分離した残りのガスを還元触媒
層に送入してガス中の二酸化硫黄を硫化水素に還元する
還元工程と、還元工程を経たガスに空気を混合して直接
酸化触媒層に送入し、硫黄を生成する工程とを有するこ
とを特徴としている。
【0011】好適には、燃焼反応工程では、酸性ガス中
の硫化水素のうちの5〜40容量%の硫化水素と、酸性
ガス中の炭化水素化合物及び非硫化水素系硫黄化合物の
全量とを燃焼させるに必要な量の空気を供給しつつ酸性
ガスを燃焼させる。その理由は、25%以上の硫化水素
濃度では通常の全量供給方式でも硫黄回収率をある程度
高く保てるからである。また、本発明方法は、酸性ガス
中の炭化水素化合物の含量が2.0容量%以上であっ
て、かつ二酸化炭素の含量が60容量%以上であるよう
な、質の低い酸性ガス、特に硫化水素濃度が20容量%
以下の酸性ガスからのからの硫黄回収に最適である。本
発明方法は、硫化水素濃度が5〜10容量%程度の低い
濃度であっても経済的に適用できる。
の硫化水素のうちの5〜40容量%の硫化水素と、酸性
ガス中の炭化水素化合物及び非硫化水素系硫黄化合物の
全量とを燃焼させるに必要な量の空気を供給しつつ酸性
ガスを燃焼させる。その理由は、25%以上の硫化水素
濃度では通常の全量供給方式でも硫黄回収率をある程度
高く保てるからである。また、本発明方法は、酸性ガス
中の炭化水素化合物の含量が2.0容量%以上であっ
て、かつ二酸化炭素の含量が60容量%以上であるよう
な、質の低い酸性ガス、特に硫化水素濃度が20容量%
以下の酸性ガスからのからの硫黄回収に最適である。本
発明方法は、硫化水素濃度が5〜10容量%程度の低い
濃度であっても経済的に適用できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を具
体的かつ詳細に説明する。本発明方法では、先ず、供給
された質の低い酸性ガスの全量を燃焼炉で予熱した後、
反応炉温度を1350℃以上に維持している反応炉に送
入して燃焼反応工程を実施する。燃焼炉には、酸性ガス
中の硫化水素のうちの所定比率の硫化水素の量、例えば
1/3の量の硫化水素と、酸性ガス中の炭化水素化合物
及び硫黄化合物の全量を燃焼させるのに必要な量の空気
を供給する。燃焼反応工程では、燃焼炉の温度を135
0℃以上に維持するために、必要に応じて燃料ガス等の
補助燃料を燃焼炉のバーナ燃料に使用しても良い。この
条件下で、硫化水素は、前述の反応式(1)及び(2)
により、二酸化硫黄、硫黄及び水に転化し、炭化水素化
合物は全量燃焼して二酸化炭素及び水に転化し、硫黄化
合物は酸化反応により二酸化硫黄、二酸化炭素及び水等
に転化する。従って、従来の方法では生じていたような
煤は発生しないし、また後段のクラウス反応触媒が未燃
焼の炭化水素化合物により被毒して活性が低下するよう
なことも生じない。一方、反応式(1)及び(2)によ
る反応の進行と同時に、酸性ガスを希薄化していた大量
の二酸化炭素の一部は、硫化水素と反応して、次の式
(5)により、 CO2 +H2 S→H2 +CO+SO2 (5) 水素、一酸化炭素及び二酸化硫黄からなる還元ガスに転
化する。反応炉で生成した硫黄を含む反応ガス及び還元
ガスは、凝縮器に導入され、硫黄が凝縮して分離され
る。
体的かつ詳細に説明する。本発明方法では、先ず、供給
された質の低い酸性ガスの全量を燃焼炉で予熱した後、
反応炉温度を1350℃以上に維持している反応炉に送
入して燃焼反応工程を実施する。燃焼炉には、酸性ガス
中の硫化水素のうちの所定比率の硫化水素の量、例えば
1/3の量の硫化水素と、酸性ガス中の炭化水素化合物
及び硫黄化合物の全量を燃焼させるのに必要な量の空気
を供給する。燃焼反応工程では、燃焼炉の温度を135
0℃以上に維持するために、必要に応じて燃料ガス等の
補助燃料を燃焼炉のバーナ燃料に使用しても良い。この
条件下で、硫化水素は、前述の反応式(1)及び(2)
により、二酸化硫黄、硫黄及び水に転化し、炭化水素化
合物は全量燃焼して二酸化炭素及び水に転化し、硫黄化
合物は酸化反応により二酸化硫黄、二酸化炭素及び水等
に転化する。従って、従来の方法では生じていたような
煤は発生しないし、また後段のクラウス反応触媒が未燃
焼の炭化水素化合物により被毒して活性が低下するよう
なことも生じない。一方、反応式(1)及び(2)によ
る反応の進行と同時に、酸性ガスを希薄化していた大量
の二酸化炭素の一部は、硫化水素と反応して、次の式
(5)により、 CO2 +H2 S→H2 +CO+SO2 (5) 水素、一酸化炭素及び二酸化硫黄からなる還元ガスに転
化する。反応炉で生成した硫黄を含む反応ガス及び還元
ガスは、凝縮器に導入され、硫黄が凝縮して分離され
る。
【0013】クラウス反応工程では、残部のガスを予熱
し、クラウス反応触媒層を有する反応槽に送入する。反
応槽では、高温反応領域での無触媒クラウス反応、次い
で低温反応領域での触媒クラウス反応により、それぞ
れ、硫黄を生成させ、生成した硫黄を凝縮器で分離す
る。還元工程では、残部のガスを予熱して、例えばCo
/Mo触媒を充填した還元触媒層を有する還元槽に送入
して、二酸化硫黄を硫化水素に還元する。還元工程の条
件は、例えばCo/Mo触媒からなる還元触媒下で、常
圧、240〜300℃の範囲の反応温度及び2000〜
3000/hrの範囲の空塔速度の条件である。直接酸
化工程では、還元工程を経たガスに空気を混合して、例
えばシリカ−アルミナ触媒を充填した直接酸化触媒層を
有する直接酸化槽に送入して、既知の直接酸化条件下で
硫化水素を酸化して硫黄に転化して、回収する。生成し
た硫黄を凝縮器で分離した後、凝縮器から出た残部のガ
スを、必要に応じて、廃ガス処理装置、又はテールガス
処理装置に送って二次処理を施す。
し、クラウス反応触媒層を有する反応槽に送入する。反
応槽では、高温反応領域での無触媒クラウス反応、次い
で低温反応領域での触媒クラウス反応により、それぞ
れ、硫黄を生成させ、生成した硫黄を凝縮器で分離す
る。還元工程では、残部のガスを予熱して、例えばCo
/Mo触媒を充填した還元触媒層を有する還元槽に送入
して、二酸化硫黄を硫化水素に還元する。還元工程の条
件は、例えばCo/Mo触媒からなる還元触媒下で、常
圧、240〜300℃の範囲の反応温度及び2000〜
3000/hrの範囲の空塔速度の条件である。直接酸
化工程では、還元工程を経たガスに空気を混合して、例
えばシリカ−アルミナ触媒を充填した直接酸化触媒層を
有する直接酸化槽に送入して、既知の直接酸化条件下で
硫化水素を酸化して硫黄に転化して、回収する。生成し
た硫黄を凝縮器で分離した後、凝縮器から出た残部のガ
スを、必要に応じて、廃ガス処理装置、又はテールガス
処理装置に送って二次処理を施す。
【0014】上述のように、炭化水素化合物は全て燃焼
反応工程で反応炉内で分解するために、未燃焼炭素によ
るクラウス反応触媒層の閉塞や、製品硫黄の着色を回避
することができ、また、大気への炭化水素化合物の排出
も回避することができる。これにより、硫黄回収率は向
上し、別個の還元ガス生成設備を追加する必要がなくな
る。
反応工程で反応炉内で分解するために、未燃焼炭素によ
るクラウス反応触媒層の閉塞や、製品硫黄の着色を回避
することができ、また、大気への炭化水素化合物の排出
も回避することができる。これにより、硫黄回収率は向
上し、別個の還元ガス生成設備を追加する必要がなくな
る。
【0015】
【実施例】以下に、実施例を挙げ、添付図面を参照し
て、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。本発明方法を実施する硫黄回収装置の例 本実施例は、本発明方法を実施する硫黄回収装置の一例
であって、図1は本例の硫黄回収装置の構成を示すフロ
ーシートである。本実施例の硫黄回収装置40(以下、
簡単に装置40と言う)は、図1に示すように、燃焼反
応工程を実施するために、燃焼ガス2を燃料としてバー
ナで燃焼し、酸性ガス1に空気3を加えたガスを135
0℃以上の高温に加熱する燃焼炉4と、1350℃以上
の高温雰囲気で前述の反応式(1)、(2)及び(5)
の反応を進行させる反応炉5を備えている。燃焼炉4と
反応炉5とは一体の炉として構成されている。続いて、
装置40は、クラウス反応工程を実施するために、反応
炉5から出たガス6を冷却して硫黄8を凝縮、分離する
第1凝縮器7と、第1凝縮器7から出た残りのガス9を
再加熱する第1再加熱装置10と、クラウス反応触媒層
を備え、加熱したガス11をクラウス反応させるクラウ
ス反応器12と、クラウス反応器12から出たガス13
を冷却して硫黄15を凝縮、分離する第2凝縮器14と
を有する。更に、装置40は、還元工程を実施するため
に、第2凝縮器14から出た残りのガス16を再加熱す
る第2再加熱装置17と、還元触媒層を備え、加熱した
ガス18を還元する還元反応器19と、還元反応器19
から出たガス13を冷却して硫黄22を凝縮、分離する
第3凝縮器21とを有する。更に、装置40は、直接酸
化工程を実施するために、第3凝縮器21から出た残り
のガス23を再加熱する第3再加熱装置24と、酸化触
媒層を備え、加熱されたガスに空気30を加えたガス3
1を直接酸化する直接酸化反応器32と、直接酸化反応
器32から出たガス33を冷却して硫黄35を凝縮させ
て分離する最終凝縮器34とから構成されている。
て、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。本発明方法を実施する硫黄回収装置の例 本実施例は、本発明方法を実施する硫黄回収装置の一例
であって、図1は本例の硫黄回収装置の構成を示すフロ
ーシートである。本実施例の硫黄回収装置40(以下、
簡単に装置40と言う)は、図1に示すように、燃焼反
応工程を実施するために、燃焼ガス2を燃料としてバー
ナで燃焼し、酸性ガス1に空気3を加えたガスを135
0℃以上の高温に加熱する燃焼炉4と、1350℃以上
の高温雰囲気で前述の反応式(1)、(2)及び(5)
の反応を進行させる反応炉5を備えている。燃焼炉4と
反応炉5とは一体の炉として構成されている。続いて、
装置40は、クラウス反応工程を実施するために、反応
炉5から出たガス6を冷却して硫黄8を凝縮、分離する
第1凝縮器7と、第1凝縮器7から出た残りのガス9を
再加熱する第1再加熱装置10と、クラウス反応触媒層
を備え、加熱したガス11をクラウス反応させるクラウ
ス反応器12と、クラウス反応器12から出たガス13
を冷却して硫黄15を凝縮、分離する第2凝縮器14と
を有する。更に、装置40は、還元工程を実施するため
に、第2凝縮器14から出た残りのガス16を再加熱す
る第2再加熱装置17と、還元触媒層を備え、加熱した
ガス18を還元する還元反応器19と、還元反応器19
から出たガス13を冷却して硫黄22を凝縮、分離する
第3凝縮器21とを有する。更に、装置40は、直接酸
化工程を実施するために、第3凝縮器21から出た残り
のガス23を再加熱する第3再加熱装置24と、酸化触
媒層を備え、加熱されたガスに空気30を加えたガス3
1を直接酸化する直接酸化反応器32と、直接酸化反応
器32から出たガス33を冷却して硫黄35を凝縮させ
て分離する最終凝縮器34とから構成されている。
【0016】更に、装置40には、燃焼炉4及び第1、
第2及び第3再加熱装置10、17及び24に空気及び
燃料ガスをそれぞれ供給する空気供給系及び燃料ガス供
給系、並びに第1、第2、第3凝縮器及び最終凝縮器
7、14、21及び34に冷却水としてボイラー用水
(BFW)を供給するボイラ水供給系等の付属装置が設
けられている。第1、第2、第3及び最終凝縮器7、1
4、21及び34は、生成した硫黄蒸気の潜熱によって
BFWを蒸発させて蒸気を作ることにより、生成した硫
黄蒸気を凝縮させ、系外に取り出すためのものである。
第1、第2及び第3再加熱装置10、17及び24は、
凝縮器で温度が低下したガスを加熱して、再び反応の進
行に必要な温度に昇温するもので、通常、ラインバーナ
ーが使用されている。クラウス反応器12は、硫黄生成
触媒、例えばAl2O3 又はTiO 2 担体を触媒とする触媒層
を備えた反応器で、そこではそれぞれ上述の反応式
(2)から(4)が進行する。還元槽19は、還元触媒
として、本実施例では、KETJEN製の水素処理用触
媒KETJENFINE124シリーズのタイプ124
−3Pを使用している。直接酸化槽32は、酸化触媒と
して、シリカ−アルミナ触媒(コンプリモ社製スーパー
クラウス触媒)を使用している。
第2及び第3再加熱装置10、17及び24に空気及び
燃料ガスをそれぞれ供給する空気供給系及び燃料ガス供
給系、並びに第1、第2、第3凝縮器及び最終凝縮器
7、14、21及び34に冷却水としてボイラー用水
(BFW)を供給するボイラ水供給系等の付属装置が設
けられている。第1、第2、第3及び最終凝縮器7、1
4、21及び34は、生成した硫黄蒸気の潜熱によって
BFWを蒸発させて蒸気を作ることにより、生成した硫
黄蒸気を凝縮させ、系外に取り出すためのものである。
第1、第2及び第3再加熱装置10、17及び24は、
凝縮器で温度が低下したガスを加熱して、再び反応の進
行に必要な温度に昇温するもので、通常、ラインバーナ
ーが使用されている。クラウス反応器12は、硫黄生成
触媒、例えばAl2O3 又はTiO 2 担体を触媒とする触媒層
を備えた反応器で、そこではそれぞれ上述の反応式
(2)から(4)が進行する。還元槽19は、還元触媒
として、本実施例では、KETJEN製の水素処理用触
媒KETJENFINE124シリーズのタイプ124
−3Pを使用している。直接酸化槽32は、酸化触媒と
して、シリカ−アルミナ触媒(コンプリモ社製スーパー
クラウス触媒)を使用している。
【0017】本発明方法の実施例 本実施例は、上述の装置40を使用して、本発明方法を
実施する例であって、以下に、本実施例方法を説明す
る。先ず、酸性ガス1を燃焼炉4、続いて反応炉5に送
入して燃焼反応工程を実施する。その際、酸性ガス1中
の硫化水素の1/3の量と酸性ガス1中の炭化水素化合
物及び硫黄化合物の全量を燃焼させるに必要な量の空気
3を酸性ガス1に混合する。燃焼炉4及び反応炉5で
は、前述の反応式(1)及び(2)の反応が進行し、硫
化水素の一部は二酸化硫黄に酸化され、更に硫化水素と
二酸化硫黄とが反応して硫黄が生成する。また、炭化水
素化合物は全量燃焼して二酸化炭素及び水に転化し、硫
黄化合物は酸化反応により二酸化硫黄、二酸化炭素及び
水に転化する。従って、従来の方法では生じていたよう
な煤は発生しないし、また後段のクラウス反応触媒が未
燃焼の炭化水素化合物により被毒して活性が低下するよ
うなことも生じない。一方、反応式(1)及び(2)に
よる反応の進行と同時に、大量の二酸化炭素の一部は、
硫化水素と反応して、次の式(5)により、 CO2 +H2 S→H2 +CO+SO2 水素、一酸化炭素及び二酸化硫黄からなる還元ガスに転
化する。次いで、燃焼反応工程で生成した硫黄蒸気を第
1凝縮器7で凝縮させて系外に製品硫黄8として取り出
す。
実施する例であって、以下に、本実施例方法を説明す
る。先ず、酸性ガス1を燃焼炉4、続いて反応炉5に送
入して燃焼反応工程を実施する。その際、酸性ガス1中
の硫化水素の1/3の量と酸性ガス1中の炭化水素化合
物及び硫黄化合物の全量を燃焼させるに必要な量の空気
3を酸性ガス1に混合する。燃焼炉4及び反応炉5で
は、前述の反応式(1)及び(2)の反応が進行し、硫
化水素の一部は二酸化硫黄に酸化され、更に硫化水素と
二酸化硫黄とが反応して硫黄が生成する。また、炭化水
素化合物は全量燃焼して二酸化炭素及び水に転化し、硫
黄化合物は酸化反応により二酸化硫黄、二酸化炭素及び
水に転化する。従って、従来の方法では生じていたよう
な煤は発生しないし、また後段のクラウス反応触媒が未
燃焼の炭化水素化合物により被毒して活性が低下するよ
うなことも生じない。一方、反応式(1)及び(2)に
よる反応の進行と同時に、大量の二酸化炭素の一部は、
硫化水素と反応して、次の式(5)により、 CO2 +H2 S→H2 +CO+SO2 水素、一酸化炭素及び二酸化硫黄からなる還元ガスに転
化する。次いで、燃焼反応工程で生成した硫黄蒸気を第
1凝縮器7で凝縮させて系外に製品硫黄8として取り出
す。
【0018】次いで、クラウス反応工程に移行する。ク
ラウス反応工程では、残部の酸性ガス9を第1再加熱装
置10で加熱して、第1クラウス反応器12に流入さ
せ、反応式(2)から(4)の反応を進行させて、硫黄
を生成させる。生成した硫黄蒸気を第2凝縮器14によ
り凝縮して製品硫黄15として系外に取り出す。
ラウス反応工程では、残部の酸性ガス9を第1再加熱装
置10で加熱して、第1クラウス反応器12に流入さ
せ、反応式(2)から(4)の反応を進行させて、硫黄
を生成させる。生成した硫黄蒸気を第2凝縮器14によ
り凝縮して製品硫黄15として系外に取り出す。
【0019】続いて、還元工程に移行する。還元工程で
は、クラウス反応工程を経た残部の酸性ガス16を第2
再加熱装置17で加熱して、還元槽19に流入させ、二
酸化硫黄を硫化水素又は硫黄に還元する。生成した硫黄
蒸気を第3凝縮器21により凝縮して製品硫黄22とし
て系外に取り出す。
は、クラウス反応工程を経た残部の酸性ガス16を第2
再加熱装置17で加熱して、還元槽19に流入させ、二
酸化硫黄を硫化水素又は硫黄に還元する。生成した硫黄
蒸気を第3凝縮器21により凝縮して製品硫黄22とし
て系外に取り出す。
【0020】続いて、直接酸化工程に移行する。直接酸
化工程では、還元工程を経た残部の酸性ガス23を第2
再加熱装置24で加熱する。次いで、加熱したガスに空
気30を混合し、直接酸化槽32に流入させ、硫化水素
を酸化して硫黄を生成させる。生成した硫黄蒸気を第3
凝縮器34により凝縮して製品硫黄35として系外に取
り出す。第3凝縮器34から出たテールガス36には、
殆ど硫化水素が含まれていないので、テールガス処理装
置(図示せず)から大気に放散させる。
化工程では、還元工程を経た残部の酸性ガス23を第2
再加熱装置24で加熱する。次いで、加熱したガスに空
気30を混合し、直接酸化槽32に流入させ、硫化水素
を酸化して硫黄を生成させる。生成した硫黄蒸気を第3
凝縮器34により凝縮して製品硫黄35として系外に取
り出す。第3凝縮器34から出たテールガス36には、
殆ど硫化水素が含まれていないので、テールガス処理装
置(図示せず)から大気に放散させる。
【0021】実施例方法による実験例 図1に示す装置40と同じ構成の装置を使い、実施例方
法に従って、シミュレーション演算を行い、表1及び表
2に示すような結果を得た。本シミュレーション演算で
原料ガスとして用いた酸性ガスは、表1に示すように、
81.6容量%の二酸化炭素と、9.0容量%の硫化水
素と、4.4容量%の炭化水素化合物とを含んでいる。
本実施例方法によれば、硫黄回収率は、92.4%であ
った。
法に従って、シミュレーション演算を行い、表1及び表
2に示すような結果を得た。本シミュレーション演算で
原料ガスとして用いた酸性ガスは、表1に示すように、
81.6容量%の二酸化炭素と、9.0容量%の硫化水
素と、4.4容量%の炭化水素化合物とを含んでいる。
本実施例方法によれば、硫黄回収率は、92.4%であ
った。
【表1】
【表2】 尚、表1及び次の表2中のストリーム番号は、それぞ
れ、図1及び2に示すストリーム番号に対応している。
れ、図1及び2に示すストリーム番号に対応している。
【0022】従来の全量供給方式による比較例 本発明方法に対する比較例として、従来の全量供給方式
による硫黄回収方法により、上述の実験例と同じ酸性ガ
スから硫黄を回収するシミュレーション演算を行い、表
3及び表4に示すような結果を得た。
による硫黄回収方法により、上述の実験例と同じ酸性ガ
スから硫黄を回収するシミュレーション演算を行い、表
3及び表4に示すような結果を得た。
【表3】
【表4】
【0023】本比較例では、全量供給方式による従来の
硫黄回収方法を実施する装置として、図2に示すような
硫黄回収装置50を構成した。比較例の硫黄回収装置5
0は、図2に示すように、図1の装置40の還元槽19
に代えて第2クラウス反応槽52を備えていることを除
いて、図1の装置40と同じ構成を備えている。また、
装置50の運転条件は、燃焼炉4及び反応炉5では、反
応炉5から出るガス中の硫化水素と二酸化硫黄とを容積
比率が2:1になるように空気を送入して燃焼し、第2
クラウス反応槽52ではクラウス反応を進行させること
を除いて、本実験例と同様である。比較例方法によれ
ば、硫黄回収率は、89.3%であった。
硫黄回収方法を実施する装置として、図2に示すような
硫黄回収装置50を構成した。比較例の硫黄回収装置5
0は、図2に示すように、図1の装置40の還元槽19
に代えて第2クラウス反応槽52を備えていることを除
いて、図1の装置40と同じ構成を備えている。また、
装置50の運転条件は、燃焼炉4及び反応炉5では、反
応炉5から出るガス中の硫化水素と二酸化硫黄とを容積
比率が2:1になるように空気を送入して燃焼し、第2
クラウス反応槽52ではクラウス反応を進行させること
を除いて、本実験例と同様である。比較例方法によれ
ば、硫黄回収率は、89.3%であった。
【0024】
【発明の効果】本発明方法によれば、酸性ガス中の硫化
水素のうちの所定比率の量の硫化水素と、酸性ガス中の
炭化水素化合物及び硫黄化合物の全量とを燃焼させるに
必要な量の空気を供給しつつ酸性ガスを1350℃以上
の温度で燃焼させて、硫黄を含む反応ガスと、硫化水素
と二酸化炭素との反応から二酸化硫黄を含む還元ガスと
を生成させ、後段の還元反応で還元ガスを還元して硫黄
を回収する。これにより、従来、技術的に極めて難しか
った、70容量%以上の二酸化炭素を含む酸性ガス、即
ち硫化水素濃度が30容量%以下で、しかも炭化水素化
合物を多量に含む酸性ガスから良質の硫黄を安定して高
い回収率で回収することができる。また、酸性ガス中に
含まれる炭化水素化合物や硫黄化合物が、未燃焼のま
ま、大気に排出されるようなことはない。また、後段の
低温反応領域のクラウス反応触媒層で活性低下や閉塞を
引き起こすようなこともなくなる。
水素のうちの所定比率の量の硫化水素と、酸性ガス中の
炭化水素化合物及び硫黄化合物の全量とを燃焼させるに
必要な量の空気を供給しつつ酸性ガスを1350℃以上
の温度で燃焼させて、硫黄を含む反応ガスと、硫化水素
と二酸化炭素との反応から二酸化硫黄を含む還元ガスと
を生成させ、後段の還元反応で還元ガスを還元して硫黄
を回収する。これにより、従来、技術的に極めて難しか
った、70容量%以上の二酸化炭素を含む酸性ガス、即
ち硫化水素濃度が30容量%以下で、しかも炭化水素化
合物を多量に含む酸性ガスから良質の硫黄を安定して高
い回収率で回収することができる。また、酸性ガス中に
含まれる炭化水素化合物や硫黄化合物が、未燃焼のま
ま、大気に排出されるようなことはない。また、後段の
低温反応領域のクラウス反応触媒層で活性低下や閉塞を
引き起こすようなこともなくなる。
【図1】本発明に係る硫黄回収方法を実施する硫黄回収
装置の構成を示すフローシートである。
装置の構成を示すフローシートである。
【図2】従来の全量供給方式の硫黄回収方法を実施する
硫黄回収装置の構成を示すフローシートである。
硫黄回収装置の構成を示すフローシートである。
【図3】図3(a)及び(b)は、それぞれ、従来の全
量供給方式及び部分供給方式の硫黄回収方法を実施する
硫黄回収装置の構成を示すブロック図である。
量供給方式及び部分供給方式の硫黄回収方法を実施する
硫黄回収装置の構成を示すブロック図である。
40 本発明に係る硫黄回収方法を実施する硫黄回収装
置の一例 4 燃焼炉 5 反応炉 7 第1凝縮器 10 第1再加熱装置 12 第1反応器 14 第2凝縮器 17 第2再加熱装置 19 還元反応器 21 第3凝縮器 24 第3再加熱装置 32 直接酸化反応器 34 最終凝縮器 50 従来の全量供給方式の硫黄回収方法を実施する硫
黄回収装置 52 第2クラウス反応槽
置の一例 4 燃焼炉 5 反応炉 7 第1凝縮器 10 第1再加熱装置 12 第1反応器 14 第2凝縮器 17 第2再加熱装置 19 還元反応器 21 第3凝縮器 24 第3再加熱装置 32 直接酸化反応器 34 最終凝縮器 50 従来の全量供給方式の硫黄回収方法を実施する硫
黄回収装置 52 第2クラウス反応槽
Claims (4)
- 【請求項1】 硫化水素、及び、硫化水素以外のメルカ
プタン、COS、二酸化硫黄等の硫黄化合物からなる非
硫化水素系硫黄化合物に加えて、炭化水素化合物、及
び、硫化水素及び非硫化水素系硫黄化合物の含量より多
い二酸化炭素を有する酸性ガスから硫黄を回収する方法
であって、 酸性ガス中の硫化水素のうちの所定比率の量の硫化水素
と、酸性ガス中の炭化水素化合物及び非硫化水素系硫黄
化合物の全量とを燃焼させるに必要な量の空気を供給し
つつ酸性ガスを燃焼させながら1350℃以上の温度で
反応させて、硫黄を含む反応ガスと、硫化水素と二酸化
炭素との反応による、二酸化硫黄を含む還元ガスとを生
成させ、次いで生成した硫黄を分離する燃焼反応工程
と、 硫黄を分離した残りのガスをクラウス反応により反応さ
せ、生成した硫黄を分離するクラウス反応工程と、 クラウス反応工程に続いて、硫黄を分離した残りのガス
を還元触媒層に送入してガス中の二酸化硫黄を硫化水素
に還元する還元工程と、 還元工程を経たガスに空気を混合して直接酸化触媒層に
送入し、硫黄を生成する工程とを有することを特徴とす
る硫黄回収方法。 - 【請求項2】 燃焼反応工程では、酸性ガス中の硫化水
素のうちの5〜40容量%の硫化水素と、酸性ガス中の
炭化水素化合物及び非硫化水素系硫黄化合物の全量とを
燃焼させるに必要な量の空気を供給しつつ酸性ガスを燃
焼させることを特徴とする請求項1に記載の硫黄回収方
法。 - 【請求項3】 還元触媒工程は、Co/Mo触媒からな
る還元触媒下で、常圧、240〜300℃の範囲の反応
温度及び2000〜3000/hrの範囲の空塔速度の
条件で実施されることを特徴とする請求項1又は2に記
載の硫黄回収方法。 - 【請求項4】 酸性ガス中の炭化水素化合物の含量が
2.0容量%以上であって、かつ二酸化炭素の含量が6
0容量%以上であることを特徴とする請求項1から3の
うちのいずれか1項に記載の硫黄回収方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9283248A JPH11116212A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 酸性ガスからの硫黄回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9283248A JPH11116212A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 酸性ガスからの硫黄回収方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11116212A true JPH11116212A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17663009
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9283248A Pending JPH11116212A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 酸性ガスからの硫黄回収方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11116212A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009157434A1 (ja) * | 2008-06-23 | 2009-12-30 | 日揮株式会社 | 二酸化炭素オフガスの浄化方法および浄化用燃焼触媒、並びに天然ガスの製造方法 |
-
1997
- 1997-10-16 JP JP9283248A patent/JPH11116212A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009157434A1 (ja) * | 2008-06-23 | 2009-12-30 | 日揮株式会社 | 二酸化炭素オフガスの浄化方法および浄化用燃焼触媒、並びに天然ガスの製造方法 |
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